第5話 「旅立ち、そして新たなる出会い!」
店主『ケ・ソリアン』との配達対決に負け、中華料理店『ケソリアン・ケソリアン飯店』で働くチョップソン。
敗北がきっかけではあったが、人気店だけあって配達の件数も多く、配達修行には持って来いの環境だ。
チョ「はい、こちらケソリアン・ケソリアン飯店です!餃子定食一人前ですね!ありがとうございます、すぐにお持ちします!
店長!三丁目のガサーガーサさんから出前のご注文いただきました!イーガーコーテーヌーチーモーチーいっちょう!」
ケ「よろこんでケソ!チョップソン!ザヌ丁目のゴスンペシ・カンパニーさんへ出前行ってきてケソ!持っていくのはチンジャオロース、ニャンジャオロース、ドンジャオロース、ふんわりムース、ドン引きナース、ロサンゼルス・ドジャース、野茂英雄、振りかぶって第一球、投げた、ラーメン、チャーハン、ズーバン、バードン、ベーコン、キーポン、ズーサン、象さん、パーマン、パーコーメン。以上でケソ!」
チョ「かしこまりケソ!」
こんな風に、店に馴染んで働くチョップソンである。
そんなある日、店長から、大事な話があると言われた。
閉店後、事務所に行ってみると、そこにはケ・ソリアンと、自分と同じく配達対決に敗れ、ケソリアンケソリアン飯店で働いていた、『カペンル・メクメクふじこ』がいた。
ケ「君たちは配達対決の約束通り、私の店で働いてもらったでケソ。でも、もう十分、店に貢献してくれたでケソ。君たちのような若者には、新しい世界へ羽ばたいてもらいたいでケソ!」
チョ「店長…ありがとうございます!」
カ「マジっすか、店長パねぇっすね、マジサンキューっす」
そう言って二人は、店長から餞別の『中華風あんかけ岡持ち』をもらい、店を後にした。
チョ「ふじこ、お前はこれからどうするんだ?」
カ「おれっすか。おれはとりあえず、郵便局でも行ってみるっす。弓川センパイはどうするんすか」
チョ「おれは、隣町のパン屋に行ってみるよ。かなりの人気店らしいから、きっと配達の修業にもなるはずだ!」
翌日、チョップソンは履歴書とゴムを持って、パン屋を訪れた。
チョ「昨日お電話した弓川です。本日は面接よろしくお願いします!」
店長「君が弓川君か。私がこの『ドドメモチョリッペチョリッベーカリー』の店長、『パン焼く蔵』だ。元気があって気持ちいい少年じゃないか。さっそく働いてもらうことにするよ」
チョ「ありがとうございます!ではまずはどこへ配達に行きましょうか?」
パ「ん?君は何を言っているんだ?うちの店は出前サービスなんてやっていないぞ!というか、ほとんどのパン屋はやっていないんじゃないか?」
言われてみれば確かにそうだ。
チョップソン自身、実家にいた頃は、近所の『パン屋与兵衛』に毎日買いに行っていた。
失意を覚えたチョップソンは、その足で、ケソリアンケソリアン飯店へと戻るのであった。