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「物流24年問題の実態と解決策(前半)」三橋貴明 AJER2024.3.5
  

令和の政策ピボット呼びかけ人に「独身研究家 荒川和久先生」が加わって頂けました。

 

日銀がマイナス金利解除!〜なぜ7年ぶりの利上げに踏み切るのか?[三橋TV第839回] 三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/dWVnYi_nrOw
 

 間もなく、3月が終わり、4月に入ります。24年問題が本格的に始まることになるわけです。


 根本的な問題を整理しておきたいのですが、そもそも経済成長とは人口で決まるわけでもなければ、輸出金額で決まるわけでもありません。


 生産性で決まります。


 A国の人口が一人。生産できるのは一年間に一つ。単価、100円。この場合、GDPは100円。


 ここで、人口が二人に増えた。それでも、やっぱり生産できるのは一年間に一つ。単価、100円。GDPは、やっぱり100円。


 人口は一人のまま。生産できるのはやはり一年間に一つ。単価は110円になった。GDPは110円になった。とはいえ、物価が10%上昇しているわけで、別に「豊かになった」わけではない。実質のGDPは変わっていないのです。


 というわけで、人口は一人のまま。単価も100円のまま。一年間に二つ、生産できるようになった。この場合、GDPは200円。


 何と、人口が増えたわけではないにも関わらず、GDPは二倍になりましたよ、と。


 何が違うんだ。だから、「一人当たりの生産量」ですよ。つまりは、生産性です。


 なぜ、A国の「一人」は、それまでは一年間に一つしか生産できなかったにも関わらず、二つ生産できるようになったの? 生産性向上の投資をしたためですよ。


 それでは、なぜA国の「一人」は二つ生産できるように、生産性向上の投資をしたの?


 それはもちろん、二つ生産しても売れるからですよ。つまりは、需要があるから。


 まずは「需要(厳密には潜在的な需要)」があることが大前提で、その需要を満たすために生産性向上の投資をし、結果的に「一人当たりの生産量」が増えることこそが、経済成長の根源なのですよ。


 ところが、我が国は「働き方改革」により、一人当たりの生産量(例:物流など)の制限を始める。さて、どうなるか。
 

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迫る4月と物流2024年問題 トラック運転手が足りない 2024年度、ビジネスここがポイント
 4月からトラック運転手の時間外労働に上限規制が適用されます。運転手不足を招き、野村総合研究所によると2030年には全国の約35%の荷物が運べなくなります。宅配会社が翌日配達のエリアを縮小したり、値上げしたりと身近な生活にも影響が出ています。参考になる記事を選びました。(西頭宣明)=内容や肩書などは掲載当時のものです
◆経済損失は10兆円、残業規制で運転手不足深刻に
 これまで事前に労使で特別な合意を結べば、事実上、無制限に残業ができる仕組みになっていました。働き方改革関連法により、19年4月から時間外労働に上限が設けられました。業界慣行に配慮して、自動車運転の業務は適用が5年猶予されていました。運送事業者は24年4月から時間外に年960時間を超えて働かせることができなくなります。運転手不足は深刻になり、2030年には国内総生産(GDP)が10兆円も押し下げられるとの試算もあります。(後略)』

 物流が代表ですが、我が国の経済は図の「デフレギャップ」から、「インフレギャップ」に移行することになります。

【インフレギャップとデフレギャップ】


http://mtdata.jp/data_46.html#Gap

 元々、デフレギャップが延々と(政府に)放置された結果、供給能力が毀損していく状況が続いていた。そこに、わざわざ政府の規制により供給能力を抑制することで、インフレギャップ化する。
 

 ちなみに、こんな「社会実験」をするのは、わたくしが知る限り、人類史上、日本が初めてです。

 

 本来は、拡大する需要に供給能力が追い付かなくなる「デマンドプル型」のインフレギャップになるべきが、日本は、
「長期デフレで供給能力が毀損し、インフレギャップ化したところで、政府が供給能力を抑制する」
 形でインフレギャップになる。これを、わたくしは「サプライロス型インフレ」と名付けました。


 さあ、どうなるでしょうか。


 ある意味で、ビジネスチャンスではある。何しろ、供給能力が需要を満たせないわけで、生産性向上の投資をすれば「儲かる」ことは間違いない。


 逆に、投資が進まない場合は、我々は「欲しい財・サービスを買えない」という発展途上国型のインフレに直面することになる。同時に、
「人がいない~!!!!外国人(の労奴を)~っ!!!」
 と、移民国家化が進む。


 日本政府が、政策的に移民国家化を目指しているのは明らかです。止めなければなりません。


 止められるでしょうか。


 そういう問題でもない。やらなければならないから、やるのですよ。


 たった一人が声を上げても無駄かも知れない。それでも、やらなければならないから、やります。


 今後、深刻化していく人手不足は、移民ではなく、日本国民の生産性向上によって埋めるのです。それこそが、繁栄の道だ!

 

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