会長のホーロー記 高橋会長のオフィシャルブログ
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北海道・新十津川 「日本一便利な『秘境駅』」で月見うどんを頂く(寺子屋)

世は秘境駅ブーム。

 

秘境駅の定義は多々あるけれど、「1日に1本しか列車が来ない終着駅」であれば、それだけでも定義上、立派な「秘境駅」。

 

それが、川を挟んで向側にある、別な路線の特急停車駅から、タクシーで7~8分来られることが出来ても…。

 

そんな「日本一便利な『秘境駅』」があるのは北海道にあるJR札沼(さっしょう)線新十津川駅。

石狩川を挟んで並行して走る、函館本線の滝川駅から、タクシーで7~8分で着く終着駅です。

 

札沼線、との名称からお分かりいただけるとおり、終着駅はもともとこの駅ではなく、石狩沼田。

 

新十津川~石狩沼田間約35kmは、昭和47年に国鉄赤字線廃止の第一号として廃止になって以降、終着駅となっています。

札沼線(愛称:学園都市線)は、札幌~北海道医療大学間は高架もある電化区間で本数も多いのですが、その先の非電化区間を先端に行くほど、本数が極端に少なくなり、石狩当別~新十津川間は1日1往復しか運行していません。

この非電化区間の営業係数(100円稼ぐのにいくら費用が掛かるか、の指数)は2182円とJR6社の線区の中でもダントツの超赤字路線。

 

JR北海道は、この区間を来年5月に廃止することを、昨年末に正式決定しました。

 

駅のすぐ近くには病院があるのですが、至って閑散な駅前。

 

駅ホームから石狩沼田方向を見ると、200m先まで続いて、線路が途切れます。

終着駅の雰囲気は満点に近いものがありますが…。

 

上り一番列車(最終列車でもある)には小一時間ほどあるので、どこかで温まれないところは無いかと駅前を見回すと、ちょうど、一軒の店が開店したところ。

早速、中に入って、温かい飲み物でも頂きましょう。

 

店内は、当駅を訪ねる鉄道ファン向けのグッズも販売しています。

店のオバちゃんが、「ごめんねぇ、今店開けたばかりだから、(部屋の中が)全然温まってなくて。何にします?」

 

「コ-ヒーお願いします!」と言ったけど、朝食がまだだったので「その前に、月見うどんとか出来ます?」

 

「出来るよ!」と元気な声が厨房から聞こえてきます。

 

しばらくすると、月見うどん(450円)登場。

 

湯気が舞い上がるうどんは、見てるだけでもホッとするねぇ。

豚肉1枚が入っているのも嬉しい。

 

フツーのうどんだけど、この寒い中では温かいだけで、ご馳走だねぇ。

 

コーヒー(300円)が出てくるころには、下りの列車が着いたのでしょう、鉄道ファンが三々五々店に入って来ました。

コーヒーを飲んでホームに向かいます。

 

ホームに出発を待つ1両のディーゼルカー。

 

訪問したのは平日でしたが、それでも25~6人の乗客が…(全員鉄道ファン)。

 

出発前の車両の中から石狩沼田方向を眺めます。

 

こちらは、札幌方向。

 

10時丁度に発車のベルもない中で、エンジンのうなりをあげて気動車が静かに動き始めました。

 

途中、吹雪の雪原の中を走り、

 

人のいない、幾つもの駅に止まりながら列車が進んでいきます。

 

70分の乗車を終え、終着のひと駅手前の石狩当別に着く頃には晴れ間がのぞいてきました。

 

ここから、電車に乗り替えて札幌に向かいます。

 

この路線、30年以上前の全線非電化の頃、会長が「国鉄(JR)全線乗りつぶし」の過程(H2達成)でたった1回しか乗車しなかった数少ない路線(それ以外はたいてい複数回乗車していた)でした。

 

2回目が、最後の乗車、と思うと、懐かしさと共に一抹の寂しさを感じずにはいられない小さな旅なのでした。

 

 

美味しかったです。

 

ご馳走様でした。

 

 

寺子屋

北海道樺戸郡新十津川町中央20-16

電話 0125-76-2311

営業時間 9:30~18:00

定休日 不定休

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