旅行中、ルワンダを旅しているときにブログを通して教えてもらった映画ホテルルワンダ。
12年前アフリカ大陸中央に位置する小国ルワンダにおけるジェノサイド(民族浄化・大量虐殺)を扱った映画です。
(余談)
当初、海外であらゆる映画賞にノミネートされるなど前評判の高かった本作品ですが、実は日本では上映予定がなかったそうです。
≪理由≫
①あらゆる映画賞にノミネートされ配給権取得コストが高い。
②黒人映画は日本では流行らない。
③純愛路線万歳の昨今、社会派映画の売れ行きに対する不安。
などなど
があってどこの会社も配給権取得に乗り出さなかったとのこと。
そんな折り、20代の若者が中心となり『ホテルルワンダ』を日本でも上映するようインターネットで署名を集め、某映画配給会社と掛け合い上映実現にいたったそうな。
そんな上映までの経緯すら魅力的な映画。
まだ見てない方、ムラムラと見にいきたい欲望が湧いてくるのを感じませんか??
これから映画見にいこっかなって人には申し訳ないのですが簡単にストーリーを。
ツチ族の女性を妻に持つフツ族の旦那(ホテルマネージャー)が民族対立(多数派フツの少数派ツチに対する抑圧)のエスカレートしていく中で最初は家族を守るためという思いで動いていたのが次第に彼を頼ってホテルに集まってくる多数のツチの人々をアラユル困難を乗り越え守り抜くって感じの熱い実話。
(ちなみに現在ツチ・フツという表現は現地じゃタブー)
つい二ヶ月前、実際にルワンダの地を駆け回っていたこともあって映画を通じてより理解が深まった気がします。
そして、上映中何度も虐殺記念館(ルワンダ)で実際に目にしたものが生々しく脳裏に浮かび涙が溢れ出てしまいました。
100日間で100万人が殺された大惨事。
たった12年前の出来事であり、国民の大半が大虐殺の被害者・加害者・目撃者。
旅人の視点からは内戦の傷跡はそれほど目につきませんでした
(手足に障害を持つ人・戦犯か囚人服を着て野外作業に勤しむ人々の姿くらい)。
しかし、現地に住む人の話によると毎年虐殺が行われた四月
を迎えるとPTSDの症状が現われる人もいるとのこと。
そして住民同士表面上は仲良くやっているものの皆猜疑心が強いとのことでした。
自分は虐殺記念館を見て、仮に自分がルワンダに生まれ、あの狂気の渦に巻き込まれていたら自分はどんな行動をとっていただろうか、、なんてバイクで走りながら考えてました。
今回映画を見て、改めて自分という人間を見つめ直す良い機会になりました。
この映画、是非多くの人に見てほしい。
そして「へー、怖いね」って他人事で終わるんじゃなくて、自分がもしあの中にいたらって少しでも身近なこととして見ていただけたら、と自分何様やねん?とか思いつつ書いてます。
映画の中で印象的な台詞がありました。
報道規制を破り虐殺の映像を撮ったカメラマンが、報道を通して世界が虐殺を止めてくれると期待するルワンダ人に投げかけた言葉:
「先進国の人々が仮に、茶の間でこの映像を見たとしてもキャー怖いわねって言うだけでディナーを続ける。」
アフリカの出来事なんて遠くて関係ねーよ、なんて思ってませんか??
自分は旅するまで関係ないって思ってました、正直。
でも意外と近いんです。バイクで数ヶ月走れば行けちゃうんですから。
自分はとてもヨワイ人間です。だけど、
ドンナ苦境に陥ってもセイギ貫ける人間でアリタイ。
ガツンとくる社会派映画です。
ちょっと柄にもなく社会派ぶっちゃいましたね。
たまには社会派映画見て熱いもの感じるのも嫌いじゃないね。