<TOKIKO NOW>『能登へ行ってきました!』
1月1日の能登地震から4ヶ月。現地はまだまだ多くの場所で、手付かずの被災状況に見えました。
道路だけは何とか修復されていて、その必死の努力の跡が窺える、たくさんの凸凹に、運転手さんは大変そうでした。
1番の悩みの水の供給はまだまだのようで、それでも、避難先でお会いした皆さんが、和気藹々と笑顔でいらして、どれほどか大変さを乗りこえてこられたかを思うと、頭の下がる思いです。
初めてお訪ねした能登町では、完全復活は断念したものの、規模を縮小した「曳舟祭り」が開催されていました。
ハッピを着た子供たちの「木遣節」には本当に感動して泣けました。素晴らしかったね!小さな子供がちゃんと民謡を覚えて歌ってる!すごいなあ!民謡は力が湧きます。それを支える街の人々、そしてボランティアの人たちの活躍も嬉しかったです。
次に行ったのが、私が89年にコンサートを開いた内浦海岸。ここは津波の被害も大きかったようで、運動公園も体育館も閉鎖されていました。そこから近い、恋路海岸、えんむすびーちの幸せの鐘も見ました。軍艦島として知られる見附島も大きく崩れていて、人気もなく寂しい風景でしたが、海は美しく、波音は静かでした。
一歩街並みを歩くと、珠洲の街並みの被害の大きさが目に飛び込んできます。黒光りする立派な能登瓦の屋根が地面に突っ伏すように崩れている家をたくさん見ました。
その日は七尾に泊まったのですが、前にも泊まったホテルで、大浴場が開いていて感激。本当に感謝でいっぱいでした。
でも翌日、街を歩いて目にしたのは、道を塞ぐように倒れている家が、まだ残っている事でした。
少し離れた和倉温泉も被害が大きく、大きなホテルの建物が傾いたりひび割れたり、、。その中で、復興工事の人たちだけが泊まっている建物もあります。
きっとこの連休で、ボランティアの人たちも増えて、宿泊者も増えているでしょう。和倉温泉は完璧な温泉リゾート文化を築いた、と言ってもいい夢のようなお宿でした。早い復興を願う気持ちで一杯です。
最後に訪ねたのは輪島でした。朝市通りは、広い範囲で火災のために、消失していました。漆器の工場など立派な建物も、全壊しています。その街の一角で、被害を受けなかった建物でボランティアの人たちが炊き出しをしていました。数人でいっぱいになるところに、近所の方たちも集まり、ここだけには明るい笑顔が飛び交っていました。 ボランティアの人たちの明るさ、大事ですね‼︎
連休中の5月3日の朝、NHKの生ラジオに出演します。
https://www.nhk.jp/p/rs/W5M94RLLQ1/
テーマは「ボランティア」。スタジオにもいろんなボランティアの人たちが集います。たっぷり語り合えれば、と思っています。ぜひ聴いて、参加して下さい。
さて、そんな中5月12日の横須賀で始まり6月2日、5日の東京国際フォーラムへと続く、「加藤登紀子百万本のバラコンサート」のリハーサルがありました。
もう明日でも本番やりたいくらい、素晴らしいリハでした。
横須賀のコンサートには劇団ひまわりの子供たちがコーラスで参加してくれます。2020年の4月5月のラジオ深夜便の歌「未来への詩」でコーラス参加してくれていました。
今回もこの歌を歌います。2020年にはなかった戦争という現実を突きつけられて、この歌への想いは大きくなりました。
子供たちも、何か感じてくれている、と思います。
当日を楽しみに!
登紀子
<TOKIKO NOW>『明日、11日夜8時から登紀子の「土の日」ライブVol.44です。』
「ジブリをうたう」というアルバムで渋谷くんが「時には昔の話を」をカバーしてくださったことが全ての始まりでした。彼の、伸び伸びと胸に響く声に感動し、それから偶然のように彼らの世界に触れる機会があり、すっかりハマってしまいました。
2月22日の武道館ライブにも行き、ノリノリ!本当にいいライブでした。こういう出会いもあるんだなあ、と嬉しくて、彼らにとって大忙しのこの時期に、ゲストに来ていただきました。
2009年にソニーからメジャーデビューし、でもその後、インディーズになって10年、独力でゼロから武道館コンサート、国立代々木競技場第一体育館のアリーナコンサートまでやり遂げて、再びソニーから再デビューという、とんでもないキャリア。それがSUPER BEAVERというロックバンドです。
今回の土の日では、私のSUPER BEAVER論を熱く語ります。
今年の2月に発売されたアルバム「音楽」は何度も聞き、歌詞を徹底分析させていただきました。渋谷龍太さんの書いた本「都会のラクダ」も、2回読んだよ。面白かったぁ!
言葉がいいし、シツコイ理屈も好きだった!Youtubeでたっぷり語ります。お楽しみに!
さて先週いっぱいで終わった京都での登紀子倶楽部展には、たくさんの人にご来場いただき、本当にありがとうございました。コンサートとは違って、直接お話ができ、大事な出会いがいっぱいありました。親戚の人もいっぱいね!
私の家系はとにかく子沢山で、遠い親戚となれば、どこまでもという感じです。親戚となれば、近くても、遠くても普通じゃない関係なわけで、その特別感がやっぱり嬉しいですね。
小学校から中学1年まで京都で育った私にとって、京都は本当に故郷だなあ、と深く感じ入りました。
明後日は横須賀に行きます。今「鈴木敏夫とジブリ展」が開かれている横須賀美術館で、今年のメインコンサート、「加藤登紀子百万本のバラコンサート2024」の記者会見を開きます。
「君たちはどう生きるか」でアカデミー賞を受賞された宮崎駿さんへのお祝いも込めて、「紅の豚」の時代からの100年を語るようなコンサートにしたいな、と思っています。
横須賀芸術劇場のコンサートは5月12日、ちょうど母の日です。これも何かの縁。母への思いも込めたいです。
東京国際フォーラム ホールC公演は6月2日でしたが、完売となったため、6月5日(水)に追加公演が決まりました。
是非スケジュールを調整して、ご来場いただけることを、期待しています。
「百万本のバラ」という歌も、今や嵐の中という感じですが、近況では、この歌を歌ったロシアの歌手、アーラ・プガチョアさんが、ロシアのウクライナ侵攻に抗議して国外に出ていましたが、ついに「外国の代理人」、つまりスパイに指定されてしまいました。
おととしの夏、ゴルバチョフ元大統領の死去の時にはモスクワの葬儀に参列し、そのモスクワでも戦争反対の立場を主張。
「私を『外国の代理人』に指定したらいいじゃないの」と、挑戦的な発言をしていましたが、プーチンは無視していました。大頭領選挙に不利になるから、でしょうか?
選挙が終わったから、この決定を下したのでしょうか?
私には直接の関係は何もないのですが、去年ジョージアで、この「百万本のバラ」がロシアの歌だから、戦争に抗議する意味で今は歌わない、といった人がいて、心からショックを受けたのでしたが、今後、ロシアでこの歌はどうなっていくのでしょうか。
私は日本はあらゆる国と戦争をしない、と決めた国だから、どの国も仮想敵にしてはならない、と強く思っています。
そして、どんな歌も政治的な理由や、戦争で禁止されるようなことがあってはならない、と。
ましてこの歌はいくつもの国境を越えて愛されて来た歌、自由と愛を求める人々が広場いっぱいに声をあげる勇気を与えて来た歌。国を超えて心をつなぐ歌だと信じています。
今は、「百万本のバラ」を歌うことで、戦争に抗議したいと思います。
今週末は代々木公園でアースデイのステージに立ちます。
https://earthday-tokyo.org/earthday2024/yoyogi/
私は13日(土)の夕方にライブ。Yaeは13、14の両日、司会進行を担当。14日にはライブもあるようです。
是非、お会いしましょう!
登紀子
<TOKIKO NOW>『 4月2日から京都のギャラリーヒルゲートで登紀子倶楽部ギャラリー展』
京都の寺町通、三条上る。古いアーケードの街、寺町のギャラリーで、私のファンクラブ会報誌、登紀子倶楽部通信の中で紹介して来たアーティストの皆さんと私の作品を合わせて展示即販する展覧会です。
私が去年80歳になったのを機に、何か楽しいイベントをと考えているうちに、この企画になりました。
それというのも、テレビ番組「プレバト」で絵を描く機会をいただいた時に、「才能なし最下位」を突きつけられてしまい、ちょっとメゲていたのだけど、それを観た方々からの応援の声に押され、再チャレンジ、3枚の絵画作品が出来上がりました。採点はいつも悪いけれど、評判は良くて(?)、その絵を広く見ていただこうというのがきっかけでした。とは言っても更なる作品を作る余裕もなくて、今回は、私の書の作品を合わせて展示します。絵はお売りできませんが、書は販売しますので、是非、お家に持って帰って飾っていただければ、と思っております。
出展してくださるのは、京都在住の大御所、小西煕画伯、田中直子さん、漆、着物作家の中島紫都さん、パリ在住の山崎修さん、兵庫県在住の兵丹一雄さん、ほかに、ロコ・サトシさん、中川妙子さん、鳥海太郎さん。そして七宝作家の長谷川淑子さん、万華鏡の川野香さんなど、私の敬愛するアーティストの作品が並びます!
とっても貴重なグループ展になると思いますので、是非お越し下さい。作家来店日は4月5日(金)と決めています。午後から5時まで。私は初日、と最終日7日もいる予定です。是非お越しください。
お会いできるのを楽しみにしています。
ところで、24日(日)は兵庫県立芸術文化センターでYaeのコンサートが開かれました。たくさんの方にいらしていただき、コンサートを成功させることができましたこと、本当にありがとうございました。
アンコールの最後の「土に帰る」に、私も参加させて頂いたのです。というのも、この曲は1976年、Yaeの誕生後に制作したアルバム「回帰船」の中で発表した曲。今、Yaeが「土の上に生きる」をテーマに歌うコンサートでこの曲をテーマにしている事に、何だか大きな感慨があります。
今年のコンサートでは新曲「80億の祈り」「FOR YOU」など、心に響く歌が生まれたことが心に残りました。
ゲスト出演してくださった三味線、笛の奏者、木村俊介さんに、大感謝です。本当に素晴らしかったです!
4月1日からNHKラジオ深夜便で流れるYae作詞作曲の歌「HOME」でも素晴らしい笛の演奏を聞かせてくださっています。是非楽しみにしていてください。
4月の訪れとともに、本格的な春がやって来そうです。京都の桜も見られそう!すごく楽しみにしています!
どうぞ皆様も、素晴らしい春を堪能してください!
登紀子