吉良邸跡公園
「みしるし洗いの井戸」
歴史小説好きならご存じでしょうが みしるし=首 なので(昔は兵士が敵を打ち取った後、お偉いさんは本当にそれが当人かとか見分があったので御印として首を利用)えーっとこの井戸で…?と尋ねたら 実際はどうかは解らないのですが、首を槍に刺して掲げて浪士たちは歩いて行ったのは事実ですと聞いて、ちょっと怖い
今回は江東区ボランティアガイドさんにツアー申込をして両国から門前仲町までを歩くコース
しかも「もしよろしければ神社とか中心に」と図々しくお願いをしてみましたら、すごい!普通に歩いていては絶対気づけない個所を色々案内していただきました。
個人的には、『どう考えても刀を抜いてはいけないが絶対のルールの場所で、老人相手に刀抜いて切りかかった上、理由も曖昧で政治的手腕見ても吉良氏が一方的な被害者では…?』と思っていたのを、以前井沢元彦先生だったかな?が「忠臣蔵は義理や忠誠とかじゃなく、結局主君がやらかして藩が潰れて、浪人多数になりそうだし再建もできなさそうなので半ばヤケの再就職テロ活動」という本を読んでなるほどーとなった記憶。
吉良氏の屋敷跡公園は、当時の何十分の一サイズで大股で15歩も歩けば横から横迄いけそうなサイズ感ですが、すごく綺麗で色んな意味で管理が行き届いていて、吉良様敬愛されてるな…?という空気が伝わってくる場所でした
でも入口には赤穂浪士史跡扱い その通りなんですが解せぬ(笑)
公園は道路挟んだ向かいの和菓子屋さん(吉良まんじゅう売ってる)の女将が管理されているとのこと
そういえば、アド街ック天国かなにかで、その情報見掛けたような記憶がありました
その後赤穂浪士が歩いたという道のりをずっと歩き、面白かったのは「ここで味噌屋が甘酒粥を浪士たちにふるまった」という石碑があるという個所で、その味噌屋さんは道路挟んだ向かいのビル二階ですとか、絶対に自分が歩いていても気づかない個所を教えて貰ったり、島田荘司先生の小説 リベルタスの寓話 で出てくる場所のモデルになってる芭蕉記念館で、作品中に出てくる個所が「実在はしません」と教えて貰ったり、盲目の針治療で有名な検校を奉る神社を教えて貰ったり…
検校=江戸時代の盲目のあんまは針治療のお偉いさんで金貸し という印象しかなかったのですが、平安室町からこの役職そのものはあったけれど、当時は普通の地位役職で、私のイメージしていた検校はこの方が初代っぽくてびっくりでした
あと、芭蕉記念館の近くにほんのちょっと階段を上った休憩所程度の展望公園、芭蕉座像があるのですが「これ時間によって回って川の方向くのですよ」……そうなの!?そういえばテレビで見かけたときとなんか角度違う!??でもそんなの説明板とかないから、本当に教えてもらわないと気付けないよ!わーすごいすごい楽しい!!
とにかく色んな事が本やネットでは解らない情報で、とにかく楽しかったです
(リベルタスの寓話、コロナ前にも訪れたときにそんな秘密部屋的な場所あるのですかと聞きたかったのですが、何人にも聞かれてるだろうしそれで案内が出てないって事は触れたくないんだろうなあ…あくまで芭蕉記念館はモデルの場所だしと思っていたら、なんと今回ガイドさんを通して館長さんから「その小説を知らなかったので興味深い」的なお返事をいただき、「え!?そうだったの??」じゃあ初めて訪れたときに気軽に尋ねておけば島田荘司先生もっと早く宣伝できてたかも…?なんて思ってしまいました)
最期に立ち寄ってもらった、紀伊国屋文左衛門ゆかりの神社
ここも普通に観光などで来てたら絶対気づけない!というようなこじんまりスポットですが、清涼感があり、面白いのが力石が幾つも並んでいた事
大きな神社でも力石って数個程度なのに何故…?と思っていたら、ここらは元々昔からの倉庫地帯
力自慢が多い=力石にみんな自分の名前を彫って持ち上げた記録として残していく…
なるほど!
そうした解説板もなく、本当に教えてもらわなくては知らない事ばかりで、とにかく楽しい観光スポット歩きでした。
2.5時間のはずが、私があちこち興味持って色んな事聞いたり、ちょっと寄りますか?と聞いて下さったら「寄りたいです!」と答えてしまったせいで3.5時間に…本当にありがとうございます、そしてすみません。
江東区ガイドツアーは、二名以上で前もって予約が必要です。
ただ門前仲町の深川モダン館というところでは、一日二回予約不要の現地集合型ガイドも行われているので、立ち寄られてみてはいかがでしょうか?