毎度毎度、愚痴混じりでありながら読み続けているシリーズ、純粋なファンの方にはすみません

展開が気になるので最後まで読み続けていたのですが、後半になるにしたがって主人公姉の発言が現代の聖女ですというノリにどうしても違和感を覚え、さらにそれを持ち上げる周囲がどうもなあ…

 

素晴らしい主人公!と称えるのはいいとして、やはり夜の飲み屋商売を女で二人でやってる=金持ち一家の息子の結婚相手として親が逡巡するのも解るといった感想が強かったので、この外伝シリーズはメインが聖女主人公でなく、それぞれのサブキャラ的な人たちなので、原点的な心情で読みやすかったです

 

ただ第一話は、まあなんのかんのいっても親元離れ、別転地で働くことを悩む青年視点

悩んでるけど「この商店街最高!やっぱりオレ戻るよ」になるんだろうなあと冒頭から思っていたらまあそうなったのでお約束

ここまで来たら、この商店街最高は水戸黄門的展開で破られることはありません、と思っていればストレスはないかも

(たまにはブラック的に働かざるえない状況の病院なんてごめんだ!という展開にしてくれればもっと好きだったかも やりがい搾取になってしまったのを美談で終わらせるのはどうかなあと)

 

 


貴志先生の新作だ!…でもちょっと見た目表紙が日常的アンティーク小道具だし、タイトルも地味(すみません 作品の今までの並びと比べて的な意味で、サゲる目的ではありません)だらひょっとしてエッセイ…?と楽しみ半分ドキドキ半分ページを開き…

やったー!短編3つだ!これは小説とワクワクで読み始めてます

最初の話は、昔の教え子が尋ねてきた認知症になりかけている元教師の男と、双子の兄が自殺したという妹のお話
自殺前の兄が自費出版で出した俳句集
このそれぞれの句に曰くがあるらしいのですが、…まったくわからん えー俳句をこう解釈できるって読み解き=謎解きだけどそれはもう読み手の感覚でしかなくない?という状況でほぼ会話で進んでいきます

 

そして読み進めるうちになんだかおかしいぞとなってくれるのが、貴志先生トリック!

そうきたかーというオチは読めつつも面白いのがすごい

 

ただ短編三つ目のくさびら=茸と知ってたのでタイトルは何を示しているのか解りましたが、お話は…うーんドグラマグラ的

ちゃんともう一度読めばきっと面白いはず、だって貴志先生だから!ということでよろしくお願いいたします

 

 


前回更新したやっぱり死体がありましたの感想が、昔話のベースで色々面白いアレンジだなというのだったのにたいし、今回はアレンジ通り越して推理小説とするなら反則では…という話の連続で、次の話は積極的には手にしないかな…となりました

こぶとり爺さんの鬼は生きものの一部を他の一部に付け替えることが出来るというのは原作基準とはいえ、ちょっとミステリでその能力を使うのはどうかなーとなり、耳なし芳一で女陰陽師が出て幽霊に話を聞いたり、オウムが出てきたりで…何でもありなのではというのと、つい先日「女陰陽師はありえない」という記事を見掛けてそうなんだと思った両方が重なって、これはどうかなあとなってしまいました。
※陰陽師は単なる呪い師ではなく、公の役職だから武士に女はいないと同じように、陰陽師に女はいない(呪い師はいるとしても)とのことで、なるほどと納得

 

幽霊、エスパー、タイムリープがありとしてもフルコンプリートでただ意表を突くだけがメインになってしまっているようで、題材がいいだけに勿体なかったです
 

 

 


日本昔話をベースに起きた謎の事件を解決していく短編ミステリの二冊目
今回はおむすびころりんにかぐや姫、わらしべ長者にかちかち山、猿蟹合戦など

うーん不思議なのは前作も西洋のおとぎ話ベースのミステリも、登場人物そんなに多くないしキャラクターは性格がそれぞれ個性があるのに、何故か読んでて混乱してきます

一部ミステリの筈なのにタイムリープがあったり形式は自由
人間が主人公でないものもあり、面白かったのは「猿蟹合戦 柿は普通に投げられて蟹を殺す小道具でしかないのになぜ栗は仕返しのメンバーに入っているのか」
…確かに!この解釈については面白かったですが、一部物語は色々ぼかして推理させるという形式なので、2回読み直さないと解りにくいかも

いや自分がわからんかっただけだろと思った方するどいですね

はい、その通りです

一日一冊読書量とかいう表題ブログでもう最近は全然一日一冊挙げられていない状況ですがすみません

大人になるとね…通勤遠くに命じられたりざんぎょーという責任が増えたりね…

昔は一日一冊以上読めていたんですよ本当に!!

(難しい本読んで疲れる→気休めの少し軽めの本を併読で読むけどそれも疲れる→何も考えなくて済むライトノベル系を並行して進めておくと一週間で8冊以上読めてた)

 

社会人になると本は読んでも関数スキルとかはじめてのパワークエリとか……読書ではあるけれど、感想書けないとかいうのがふえてしまったのも一因かなあ

 

4月には復活したいので、また今後もよろしくお願いいたします

 

 

 

 


まんまことシリーズ9冊目
9冊も続いていたのかとびっくり

同じ作者さんのしゃばけシリーズはもっと出ているのですが、毎回似たような話で主人公の立ち位置があまり変わらないので、途中で読むのを脱落しましたが(もし終わったらまとめて読みたい)こちらはのほほん主人公なのに、波乱万象と言った感じ


一冊読み飛ばしてしまうと、いつのまにか「妻死んでたの!?」とか「この人結婚してたの!?」とかなります

前妻をお腹の子供ごと亡くし、再婚した主人公
それでもベースの性格は変わりませんが、その分後妻に対してめっちゃ愛妻家で、そこに息子誕生

こう書くと感動ものっぽいのですが、ここが畠中先生の作品らしさというか、主人公ののほほんさは変わらないまま、結構気づけば大きな仕事や采配を片づけているという事で、成長を伝えてくれます

 

この話は、何を目指しているのかとか着地点がわからず、そこがいい

ただそれはそれとして、物語が終わるとしたらどうなるのかなという期待もありまして、続きを待機です

 

 

 


割烹ダイニングとありますが、飲み屋的なお店の主人公なので、メディアワークスでその設定は冒険だなとびっくり。
ラノベだったら担当の方に『これ夜だけの料理屋』とかにしませんか?みたいに、制限ある者かと思ってました。

うーんタイトルの『ほくほく』は何にかかってるんだろう。
ほくほくといえば栗ご飯とか肉じゃがと思ったんだけど、載ってる料理は茶碗蒸しとかうずみ飯とか…ほくほく?
人間関係がほくほく?ってのはちょっとオノマトペ的に違う気もするし

主人公と記憶喪失の男と警察官、記憶喪失の男が意味ありげに呟いた寝言の名前が実は姉だったでハッピーエンドみたいなのを想像してたら、記憶喪失のまま、警察官はライバルになるのかと思ったら、いいお兄さんで終わってしまい、広島ご飯部分もまあ…知ってるな…ちょっと工夫があるけれど…という感じでしたので、続きが気になる!というよりは二巻を狙って中途半端なまま終わったのかなあと、下種の勘繰りですすみません。

広島ご飯でしたら、ワカコ酒で有名な新久さんのエッセイ漫画は色々出てくること多いですと余談。

英語でスミソを聞き間違えたという部分は、面白かったです。
まあ海外では酢味噌は通じないよね

 

 

 

 

 


藍千堂菓子噺シリーズ5冊目
時代小説のシリーズものは読者が定着しやすいのか、全然話が進まないというのをちらほら見かけるのですが、こちらの作品は現代ドラマ並にポンポン話が弾んでいきます
当初は父が亡くなり叔父に店を乗っ取られた兄弟のやり返しざまあと思って読み始めたら、主人公が訳あり小道未亡人に惹かれ、訳あって実の父を名乗る事にして、その間にのっとった店を切り盛りできなくなった叔父は主人公の従妹に店を投げ出し、……と色々あって、今回は連れ子だけど実子という扱いになってる娘の話

実子なのに父親が「思いあえば本当の親子になるんだよ」なんておかしなことを言うなと察せる少女なので、すぐに事情に気付き、今回はその複雑な訳を娘に伝えるまでのお話ですが、その間に娘の友人は実の母に捨てられ、でもそれは本当は捨てるというより別の事情があって…となかなか複雑に更生しているので、単調なあらすじに感じたかもしれませんが読み進めさせてくれます

そして私は和菓子があまり好きではないのですが、この作品のお菓子は美味しいのだろうなあと思わせてくれるところもよし
次はそろそろお見合い相手が強盗犯だった従妹の娘と次男の話辺りが来るかなー

 

この方のずぼらヨガがずぼらでいい感じだったので手にしたのですが、こちらはすごくきちんとした本

こう書くとズボラの方が手抜きのように見えるでしょうがそうではなく、私はゆるーくのずぼらの方が好きで、こちらは丁寧に細かいけれどなんか専門的な分一度読んだら読み流して忘れそうだな…となりました。

(個人の好みによるということで)

 

ここを廻すとここの筋肉がこう動いて(解剖図のような絵)ここがほぐれるよと図解してくれてるので、漫画を読む感覚に近いです

ずぼらヨガと違って面倒なと私が思ってしまうのは、ちゃんと効果はあるのでしょうが、オイルを用意して温かい濡れティッシュを用意して膝裏に巻いたタオルを置いて…と細かい指定がある点

 

そういうのを用意して、ちゃんと自分で出来るマッサージに向き合いたいという方には丁寧な解説もあるのでいいと思います

 

 


桃太郎、一寸法師、浦島太郎、鶴の恩返し、一寸法師、花咲か爺さんを題材にしたミステリ短編集。
登場人物が限定されるので、ほぼ犯人はすぐ解るのですがその犯人がいかに事件を起こしたかを考えるお話の中、鶴の恩返しだけちょっと面白い仕組みになっていました。

そうだよなーおとぎ話だからマイルドに書いてあるけれど、人を一泊泊めてあげた程度で反物連日もらっとこって普通に外道だよなーしかも相手痩せて来てるの気づかないとか約束破って見るとかどれも、いい人とは思えない所業だわと納得です。

すごく凝ってるとかミステリとして楽しむという感じではないのですが、おとぎ話に繋がっており、同じ作者さんの赤ずきんちゃんシリーズより理解しやすい世界観でした。

続いているようなので探してみようと思います