中年サラリーマンはミタ「裁判傍聴日記」

中年サラリーマンはミタ「裁判傍聴日記」

刑事裁判を傍聴した、裁判所内での裁判官、検察官、弁護人、被告人、証言人のやり取り。
事件の内容などを、ザックリと書いています。
法律とは無縁の私が書いています。
変な事を書いている場合がありますので、ご了承願います。

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名古屋地裁豊橋支部

 

令和3年8月26日(木)

 

401号法廷

 

被告人(男性45歳)

 

裁判長(女性30代)

 

検察官(男性50代、女性30代)

 

弁護人(男性30代)

 

刑事裁判傍聴ノンフィクションライターのacceleです。

 

超久しぶりに、豊橋支部へ傍聴へ行って来ました。

言い訳になりますが、これでも仕事が忙しく裁判所へ全然行けないのです。

私は元気でしたよ!←(誰も気にしてないでしょうが・・・・)

 

最初にお詫びになりますが、車の中にボールペンを忘れて傍聴する事になりまして、今回の記事は私の劣化脳内メモリーを駆使して更新しました。

 

事故の内容です。

令和3年3月4日午後8時10分ごろ愛知県豊橋市向山大池町において、

信号機の無い横断歩道上で、自転車に乗った16歳の男子高校生を自家用普通自動車ではねて被害者が死亡したものです。

 

この公判は最初から傍聴しました。

3月4日に向山で高校生が交通事故で死亡した記事は、新聞で読んで知っていました。

あの事故の公判か~と興味深く傍聴しました。

 

それから通常の公判と違い、検察官2人、被害者参加制度を利用して、弁護士2人、被害者のお父さんが検察官の後ろで弁護士と待機していました。

 

検察官から冒頭陳述の後、裁判官から罪状認否を被告人に対して行い、間違いありませんと、認めました。

 

検察官か甲号証、乙号証の証拠調べを口頭部分は終わり、それから被告人の車両に搭載されたドライブレコーダーで、事故の直前5秒くらい前から、被害者をはねた瞬間の衝撃映像が流されました。

 

法定速度50㎞のところ、ドライブレコーダーの情報だと思いますが、77.76㎞の高速で、ノーブレーキで被害者をはねる様子は、衝撃的でした。

 

被告人質問で分かった事ですが、事故を起こした横断歩道の前に交差点で赤信号で信号待ちしている時に、スマホでtwitter女子プロレスを見ていたが事故を起こした時はスマホは見てなかったと証言します。

 

ドライブレコーダーの映像を、一度でも見たら分かるのですが、どんどん加速する車が被害者に接近し、ノーブレーキではねます。

 

あなた、前を見てなかったよね?と誰でも思います。

 

しかも、被害者をはねる横断歩道で対向車が横断歩道前で一時停止して、被害者の高校生に横断歩道を渡らせていたのです。

 

この道路は見通しも良いので、前を見てさえいれば横断歩道の被害者を発見出来なかった訳がありません。

 

被告人質問にて、事故を起こした時前を見ていたのか?を検察官や、被害者参加弁護士から受ける事になりますが、被告人の回答は

 

「仕事が忙しくその考え事をしていたので、ぼ~としていたかも知れない。」

と、前を見てなかった事は無い、ただぼ~としてたかもしれないと曖昧な答えでした。

 

速度が77.76㎞と速度超過の理由については、当日は仕事帰りでパチンコ屋で遊んだ後に、スーパーマーケットで20時からのお惣菜半額セールを買いに行くのに急いでたと、身勝手極まりない事を言う始末です。

ドライブレコーダー映像にて、被害者をはねた直後に被告人が言った一言も記録されており、とても人をはねた人が言うセリフとは思えず、呆れました。

 

16歳の息子さんをこの事故で亡くされた、両親は怒り心頭であることは容易に想像できます。

 

被害者のお父さんが、意見陳述を20分間以上朗読しまたが、子供さんに対する愛情や、亡くした悲しみ、そして被告人に対する怒りがひしひしと伝わり、私も目頭が熱くなりました。

 

メモなく、内容が薄くて申し訳ありません。

この貴重な公判を傍聴したからには、未だに、このような交通ルールを守らず甚大な事故が発生している事は伝えたいと思いました。

 

判決公判

令和3年9月14日(火)午後4時から5時の間?

 

以上です。

静岡地裁浜松支部

 

平成29年5月10日(水)

 

3号法廷

 

静岡県迷惑防止条例違反

 

被告人(男性44才どこにでもいそうなおじさん)

 

裁判長(女性30代横江麻里子裁判長)

 

検察官(男性40代)

 

弁護人(男性30代)

 

刑事裁判傍聴ノンフィクションライターのacceleです。

 

超久しぶりに傍聴へ行きました。

1年間もブログ放置していたのですね。

今後は月に1度くらいは、傍聴へ行けるかもしれませんので、2か月に1度の更新を努力目標にいたします。←(本当かな??)

久しぶりの公判でいつもの下手くそイラスト描く余裕なく、浜松支部の画像です。

 

読者さんの中には、acceleとうとうやらかして、シャバから姿を消したと思っていらっしゃる方もいたかも知れませんが、元気でしたよ!

 

この日は、振替休日で暇になり車で浜松支部まで行っていきました!

 

タイトルでお察しの通り、痴漢で捕まった被告人の公判です。

 

検察官の起訴状朗読

 

検察官が証拠によって証明しようとしている公訴事実は、平成29年3月23日午後1時30分頃、浜松市中区の路上において被害者〇〇さん女性36才の臀部を服の上から左手で触り、直後に直ぐ近くを一緒に歩行していた〇〇さん女性37才の臀部を服の上から左手で触った。

罪名、静岡県迷惑防止条例違反。

以上の審理を関係カード記載の証拠取調べ請求いたします。

 

なんとこの被告人、平日の真昼間に浜松市中区と街中で2人一度に女性のお尻を触った大胆不敵な犯行です。

しかも、被告人の住所も中区と自宅の近くで犯行に及んでいます。

自宅から遠ければ良いのではありませんが、呆れますよね。

 

この後の冒頭陳述で分かるのですが、園児を数人引き連れて歩いていた保母さんが被害者です。

園児が見ている前で、おっさんにお尻を触られて被害者は怒り心頭ですよね。。。

お気の毒です。

 

罪状認否では「間違いありません」

 

検察官からの冒頭陳述

 

被告人は、愛媛県で出生し、高校卒業後海上自衛隊、派遣等で稼働していた、逮捕時は介護職員として働いていた。

婚姻歴はあるが離婚後は、中区で単身で住んでいた。

平成17年に迷惑防止条例違反で懲役8月執行猶予3年、住居侵入等前科3犯である事。

被告人の性癖として臀部に異常に興味があり、前回の公判もお尻を触った痴漢行為である。

 

犯行当日、被告人は車でコンビニへ買い物に行く途中ですれ違った、園児を連れて歩いていた被害者二人を発見し、お尻を触りたい衝動にかられて、車を近へ停めて歩いて被害者に近付き、被害者とすれ違いざまにAさんのお尻を服の上から左手でなでた、続けてBさんのお尻を左手でなでた。

被害者は直ぐに警察へ通報して、駆けつけた警察官に現行犯逮捕された。

 

真昼間にこの被告人、何をやってるのでしょうか?

お尻を触りたくなる気持ちはわかりますが、見ず知らずの女性はダメでしょ!

 

私も自分の娘のお尻を、いやらしい気持ちは微塵も無いのですがついつい触って怒られて蹴飛ばされています。

そして、その行為を嫁に見られて白い目で睨まれています。→(最低おやじ)

私も、被告人と紙一重かも?

あっ、知らない人のお尻はもちろん触りませんよ!

 

証拠調べ

甲号証

1..犯行日時、逮捕した際の職務質問内容の捜査報告書

2.写真撮影報告書(犯行現場)

3.被害状況を目撃した状況を証言内容

4~5.被害者供述調書(園児の目の前でお尻を触られて、嫌な気分でした。犯人は厳罰に処罰して欲しい)

6.実況見分調書(被害状況を再現した写真撮影報告書)

 

乙号証

1.被告人の身上経歴

2.被告人の性癖について、お尻大好きなお尻フェチである事

3.犯行動機、仕事や教会の活動でストレスが溜まっていた

4.?

5.戸籍

6.犯歴

7.前科内容

8.前回の公判内容

 

弁護人からの証拠請求は弁1.上申書、弁2.謝罪文

 

被害者へ宛てた謝罪文は、被害者の怒りが収まらずにまだ、受け取ってもらえて無いようです。

 

被告人質問、先ずは弁護人からです。

 

弁護人:起訴内容は認めますか?

被告人:はい

弁護人:あなたの資産状況についてお聞きしますが、貯金はありますか?

被告人:銀行に10万円くらいです。

弁護人:借金はありますか?

被告人:車のローン100万円くらいあります。

弁護人:他に借りているお金はありますか?

被告人:ありません。

 

弁護人:今回短絡的に起こした行動で、被害者へ不快な思いをさせていますが、なぜこのような事をやったのですか?

被告人:仕事のストレスが溜まって、知らない女性を触りたい気持ちが抑えられませんでした。

弁護人:ストレスだけで知らない女性を触りませんよね?

被告人:生まれてから、女性に対するコンプレックスがあって自分の事を卑屈に思う事があります。

 

弁護人:仕事のストレスは具体的にはどの様な事ですか?

被告人:人間関係で上手くいかず、イライラしていました。

弁護人:教会の手伝いやられていますね?

被告人:教会でも、挨拶が出来なかったりで、人間関係に悩んでいました。自分は劣等感と言いますか人付き合いが苦手ですから。

風俗とかで発散ばかりしていました。

弁護人:劣等感とは?

被告人:過去を振り返ると、母親の病などありそのせいではないとは思いますが、人付き合いが上手くいきませんでした。

 

弁護人:あなたはストレスを受けると臀部に触るのですが、ストレスがなぜお尻触る事につながるのですか?

被告人:そうする事で落ち着くと言いますか。自分勝手な事は分かっていますが・・・

弁護人:2人の被害者に対して今の気持ちはどのように思いますか?

被告人:仕事中に、身勝手な自分から園児もいたのに本当に申し訳ない気持ちです。

弁護人:被害者は今後もね、あなたと似たような背恰好した男性を見ると、恐くなったりしますよね?

被告人:男性不信にさせてしまったと思います。

 

弁護人:これまでも、痴漢や住居侵入の罪で裁判受けていますよね?その時も、2度と悪い事はしないと誓ったと思いますがどうですか?

被告人:2度としないと言いました。

弁護人:今度捕まると刑務所に行くと考えなかったのですか?

被告人:捕まった時に思いました。

弁護人:社会へ出た後は、今の住居に住むつもりですか?

被告人:はい

弁護人:仕事は今のを続けられるのですか?

被告人:解雇になると思いますから、探します。

 

弁護人:人間だれでもストレス有りますよね?ストレスを受けたらまたお尻触るのですか?

被告人:精神科へ通院します。

弁護人:私からあなたへ、自分だけでは防げない事ですから精神病院教えましたよね?そこへ行く意思はありますか?

被告人:はい、行きます。

弁護人:お尻以外の解消法はなにかないのですか?

被告人:趣味がありますから、それをやります。

弁護人:社会復帰後は、病院へ行く事、ストレスは趣味で解消する事出来ますか?

被告人:はい、病院へ行きます。

 

世の中には、被告人のような大バカ野郎がいるからビックリです。

私にも年頃の娘がおり、心配になります。(てっ、お前が言うな!ですよね^^;)

 

検察官からの被告人質問

 

検察官:あなたはこれまでに何回検挙されたのですか?

被告人:5回目です。

検察官:住居侵入は何しに入ったのですか?

被告人:お母さんと子どもと2人で住んでいて、服とかそういうのを探しに入っていたら、お母さんが帰ってきて鉢合わせになりました。

検察官:服や下着への性癖があるのですか?

被告人:いえっ・・・今はそうでもないです・・・

 

検察官:職場の病院でも、同僚のお尻を触って警察の取調べを受けていますよね?

被告人:はい。

検察官:その時は被害者の方が、被害届を取り下げて起訴はされなかったのでが、何度もこういう事を続けて自分の力では止める事は無理なのはわかっていますか?

被告人:はい

検察官:単身で見守る人もいない状況で、今後の事も心配ですが相談する友人知人はいないのですか?

被告人:いいえ、今後は友人にも相談したいと思います。

 

検察官:被害者の方に反省文を受け取ってもらえて無いのは、知っていると思いますが、なぜかわかりますか?

被告人:身勝手な自分がした行為を許せないと思います。

検察官:被害者は、街を園児と歩いている時に被害に遭って、不安が消えずにいますよね?

被告人:はい

検察官:社会復帰後も教会へは行くのですか?

被告人:今の教会へは行けなくなるので、別の教会へ行くつもりです。

 

次に、女性裁判長からの被告人質問です。

 

裁判長:裁判になってない、病院で2人の女性お尻触った件ですが、被害者と話し合いで解決したのですか?

被告人:病院の件は警察で取調べられましたが、被害者の方も警察沙汰になると、話が大げさになるしとか世間体とかで被害届は出さなくしたと思います。

裁判長:被害届を出さなかったのは、示談とかお金で解決した訳ではないのですか?

被告人:はい、お金とかは払っていません。

裁判長:警察で取調べ後に、身元引受人が必要でしたが、教会の方に引き受けてもらいましたか?

被告人:はい。

 

裁判長:病院でもそうですが、なぜあなたは女性のお尻を触るのですか?

被告人:触られると女性は気持ちよくなるとか、感じると思っていましたが、捕まってからは女性が不快になる気持ちが分かりました。

裁判長:今回初めて気付いたのですか?

被告人:触られた側の気持ちが、どれだけ傷付けるか分かりました。

裁判長:被害者の方は謝罪文も受け取らないのは、怒りが収まらないからですよね?今は被害者の方へどう思っていますか?

被告人:身勝手な自分のせいで、気分を悪くして申し訳ないです。生まれ変わったら2度とこなんな事はしません。

 

裁判長:あなたは今まで、全て不健全に生きているわけではないですよね?健全でいた頃が、本当の姿だと思いませんか?

被告人:はい思いますが、何度も逮捕されて感覚がおかしくなったと思います。

裁判長:教会の女性と仲が悪くなったのはなぜですか?

被告人:コミュニケーションがとれなかったり、挨拶ができなかったりで・・・・罪を償うために通っていたのですが・・・・

裁判長:挨拶しないとはなぜですか?挨拶ぐらいできますよね?

被告人:女性に対して劣等感があり、目を合わせられなくなります。

 

裁判長:劣等感とは具体的にはどのような事でそうなるのですか?

被告人:私に対する態度が悪いし、嫌われていると感じて会話もしなくなります。

裁判長:教会の男性とも挨拶しないのですか?

被告人:挨拶は出来ましたが、妬みや嫉妬で仲良くはなりませんでした。

 

『ここで、裁判長は被告人の供述調書を読んで30秒ほど沈黙の後に』

 

裁判長:あなたは牧師になりたいのですか?

被告人:はい

裁判長:仮に牧師になって、あなたに悩みを相談する人が、お尻を触りたいと言って来たら、あなたは何て答えるんですか?

被告人:自分が、そうだった経験を・・・私みたいになるからと・・・・

裁判長:あなたが止める事が出来なければ、相談にものれないんじゃないですか?

被告人:はい

裁判長:あなたはこれまで生きてきて、悪い事をしていない頃もあったはずですよね?どこかの時点で不健全になったか思い出して健全な生活できるようになれますか?

被告人:はい

 

この被告人、愛媛県出身で高卒後は海上自衛隊で働いて結婚し、幸せに過ごしていた時期もあったと思います。

裁判長は、その頃のあなたを思い出して改心して欲しいと願っているのでしょうね。

それにしてもこの被告人、牧師志願とは頭の中どれだけノー天気なんでしょうか?目が点になりましたよ。

 

 

論告

 

事実関係については当公判廷で取調べ済みの関係各証拠により証明は十分である。

日々のストレスでの犯行動機は、酌量の余地はありません。

日中に園児の前で、お尻を触られた被害者の嫌悪感は相当である。

過去にも同種前科があるにも関わらず、犯行に及び再犯の可能性が高い。

被告人の性癖によるものであり、自分自身で制止するのは困難である事。

諸般の事情を考慮し相当法条適用の上懲役6月求刑します。

 

弁論

 

被告人は、一般市民に対して多大な迷惑をかけた事は事実であり、それを弁明する事は出来ませんが、被告人にも酌むべき事情があります。

仕事で人間関係に悩み苦しんでいた事。

通っていた教会でも、人付き合いが上手くいかずにストレスが溜まっていた事。

今後はストレスを趣味に没頭し、2度としないと誓っている事。

悩みを友人へ相談するなど、ストレスを抱え込まないようにする事。

精神科へ通院し、治療を受ける事を誓っている事。

寛大な判決をお願いします。

 

最終陳述

 

私のような身勝手な者から、被害者に迷惑かけて申し訳ありません。

誘惑に負けて罪を犯した事を反省しています。

今後は健全な社会人になる事を誓います。

また、犯罪したらいかなる処分でも受けるつもりです。

 

次回判決期日

平成29年5月24日9:50~

 

今回、実刑は免れないでしょね。

 

男の私から見れば、被告人の気持ちは分かります。

女性が読むと嫌悪感に思うかもしれませんが、世の中には風俗とかで欲望やストレスを発散できる施設がありますから、上手く利用すれば何の落ち度もない一般の女性に危害を加える事は無くなると思います。

合意も無く、女性に手を出すのは犯罪である事を、真摯に反省して欲しいと思います。

被告人も分かってはいると思いますが、止められないから法廷に立っているんでしょうけど。。

弁護人も言っていましたがやはり、病気としか思えません。。。

 

以上です。

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東京地方裁判所

平成28年5月2日(月)

716号法廷

覚せい剤取締法違反

被告人(女性25才)

裁判長(平手 健太郎裁判長)

検察官(男性30代 大野智似←他に似ている芸能人いますが、名前が出ず)

弁護人(女性30代←弁護士には見えない、お金持ちのお嬢様風)


刑事裁判傍聴ノンフィクションライターのacceleです。
初めての方は、はじめまして、そうでもない方は、こんにちは。

超久しぶりに、傍聴へ行きました。
GW中の平日に公判がある事は、傍聴頻繁に行っていた頃の実績で分かっていましたから、連休を使って行って来ました。
傍聴のためにわざわざ東京へ行くとは、何とも贅沢な大人に(おじさん)になったものです?

今回は、朝一から東京地裁入りを計画していましたから、初めて夜行高速バスを利用しました。
比較的にどこでも寝る事が出来る私ですが、夜行バス初めてだった事もあり熟睡は出来ませんでした。

寝不足のまま、霞が関駅へ到着しA1出口から地上へ出たら目の前には東京地裁です。
予想はしていましたが、でかい建物です。
正面には、警視庁本部ビル←これも大きな建物です。

入口は、裁判所職員用と一般用が並んであり、東京地裁お約束、荷物のX線検査の洗礼を受けて
いざ、中へ入ります。
カウンターには開廷表があり、刑事裁判の予定をメモして10時開始のこの法廷へ行きました。
まだ始まるまで時間があり、法廷前の待合室で時間をつぶしていたのですが、40分前には列が出来始めてヤバイと思いすかさず私も列に並ぶ事にしました。

私の前に並んでいる人は、若い3人組の男でしかも中国語で会話をしているのです。(観光の1つに傍聴をチョイスしたのでしょうか?)
そして後ろには3人組の女子高生ですよ、豊橋支部では考えられませんこの光景は、すぐ後ろにいるものですから会話も聞こえるのですが、「横浜地裁ではどうだったとか」かなりの傍聴歴があるようです。(法曹界を目指しているのでしょうか?)
716号法廷は、入口見ても狭い法廷ですが開廷前には60人以上の列が出来ていました。
開始直前に係員が来て、「傍聴席は19席です」と説明ありました。
私は15番目でしたから、アブナイところでした。

前置きが長くなりましたが、公判スタートです。

被告人は、保釈されており傍聴席から法廷内に入ります。
服装は、ジーパンに黒っぽいパーカー、茶髪にマスク姿です。
人定質問で生年月日を確認されて、平成2年生まれ25才と分かりました。

検察官から起訴状朗読です。

検察官が証拠によって証明しようとしている公訴事実は以下の通りです。
被告人は、法定の除外理由がないのに、平成28年2月10日午後2時頃、千葉県柏市高田ローソン〇〇店内トイレにおいて、覚せい剤フェニルメチルアミノプロパンを含む水溶液を、自身の体内へ注射した。
罪名覚せい剤取締法違反、刑法第41条の3第1項19条。

罪状認否では「間違いありません」

被告人のパーカーが腰のあたりで捲れて、腰が見えるのですが立派なイレズミが入っています。(見せてるの?)

検察官から冒頭陳述です。

被告人の身上経歴は、中学校卒業後は水商売、工場派遣等で稼働していた。
柏市内で小学生の息子と同居していた。
平成28年2月10日午後4時ごろ、千葉県柏市高田付近で軽自動車を運転中の被告人を警ら中の警察官と目が合いましたが、とっさに目をそらせるのを目撃します。
とっさに目をそらす被告人を不審に思い、自動車を停止させて職務質問を始めました。

動揺する被告人へバックの中を確認させてと聞いても、「バックの中には恥ずかし物が入っているから見せられない」と拒否します。
助手席下から注射器を発見し、「シャブやっているのか」と問い詰められると「そんなもん知らねーよ」と逆切れです。
時間が経過すると逃げられないと諦めて、任意で尿検査に応じ柏警察署内のトイレで採尿され尿検査の結果、尿からフェニルメチルアミノプロパンが検出されて逮捕された。


それにしても、この被告人シャブ打って自動車を運転して、しかも自分の息子も同乗させていたとは、呆れます。
7歳の息子さんと一緒にいる時に、逮捕されるとはお子さんが気の毒です。
職質中はかなり悪態を見せる事になって、子供の脳裏に焼き付いているかもしれません。

検察官からの甲号証、乙号証は省略します。

弁護人からの証拠請求は、書証3点、被告人の母親証人尋問です。
被告人から子供と母親に宛てた、反省文と今後は今の仕事を一生懸命に働いて2度と覚せい剤には手を出さない反省文。


証人尋問(被告人の母親)←お母さんも茶髪です

弁護人:あなたは被告人の母親で間違いないですね?
証人 :はい
弁護人:現在は、柏市内で被告人とその子供さんの3人で住まわれていますか?
証人 :はい、2月までは別に住んでいましたが保釈されてからは一緒に住んでいます。
弁護人:逮捕されるまでは、別に住んでいた訳ですが、被告人と会う事はありましたか?
証人 :はい

弁護人:どれくらいの頻度で会っていましたか?
証人 :週に4回は会っていました。
弁護人:それは被告人が会いに来ていたのですか?
証人 :はい
弁護人:どのような会話をしていましたか?
証人 :たわいもない事です。子供が熱出したとかそんな話です。


弁護人:今回逮捕された事を聞いて、どう思われましたか?
証人 :がっかり失望しました。
弁護人:被告人は、覚せい剤で逮捕されました。被告人に変わった様子はありませんでしたか?ろれつが回らないとか、行動がおかしいとか?
証人 :いいえ、特にそんな変わった事はありませんでした。

弁護人:勾留中は面会へは行かれましたか?
証人 :いいえ、行っていません。
弁護人:差し入れには行きましたが、会ってはいません。
弁護人:会わなかった理由はありますか?
証人 :甘やかせてはいけないと思って、会いませんでした。

弁護人:今後社会に出て、また覚せい剤に手を出しているのを知ったらどうします?
証人 :警察に通報します。
弁護人:保釈後は今のお弁当屋さんで働いていますが、それ以前はどの様な生活でしたか?
証人 :規則正しい生活出来てなかったと思います。
弁護人:今は規則正し生活しているようですか?
証人 :今の仕事を始めてからは、前向きに動いている様に思います。

弁護人:社会に出てからもお母様がしっかり監督して頂けると約束できますか?
証人 :はい。


検察官→証人尋問

検察官:あなたと被告人の親子関係は良い方ですか?
証人 :そうですね~普通だと思います。
検察官:今は一緒に暮らしているようですが、今後も同じところで一緒に生活するつもりですか?
証人 :以前娘が住んでいたところは、私の3男が住んでいますが、いずれはそこで住まわせます。
検察官:被告人は少年の頃、恐喝事件で少年院に入った事がありますね?
証人 :はい

検察官:その後の生活状況はどうでしたか?
証人 :最近では真面目にやっていたと思っています。
検察官:今後も被告人の生活状況を監督できますか?
証人 :私の長男も近くに住んでいますから、家族と一緒にみます。


被告人、十代の頃はかなりやんちゃ姫だったようです。
お子さんが生まれた年齢を計算すると、18才の時の子供ですから早いですよね。
18才の時って自分が遊びたい年齢ですから、子供を産むにはやはり早すぎると思います。

早く生んでも、しっかり育児している方もいらっしゃるとは思いますが。。。


被告人質問、先ずは弁護人からです。

弁護人:覚せい剤の事を聞きますが、どこで手に入るかは知っていたのですか?
被告人:2年くらい前も、覚せい剤やっていてその時に松戸の売人から買っていましたから知っていました。
弁護人:今回覚せい剤買に行ったのは、あなたが使う為でしたか?
被告人:いいえ、後輩に頼まれて知り合いのDJが覚せい剤欲しいからと言って頼まれました。
弁護人:買った覚せい剤は、後輩に渡したのですか?
被告人:はい。

弁護人:あなたも自分で使う分も買ったのですか?
被告人:いいえ。
弁護人:それではなぜ、覚せい剤を持っていたのですか?
被告人:DJに頼まれて買った覚せい剤のおまけで、松戸の売人からもらいました。
弁護人:その覚せい剤の量はどれくらいですか?
被告人:5回分くらいですかね?

弁護人:今回もらった覚せい剤を使った以前に最後に使ったのはいつですか?
被告人:2年前です。
弁護人:覚せい剤を使った理由はなんです?
被告人:ムシャクシャしていて使いました。
弁護人:あなたは覚せい剤使って、車に子供も一緒に乗っていましたよね?どう思いますか?
被告人:子供にも危ない思いをさせて、反省しています。

弁護人:逮捕前と今では、生活に変化はありますか?
被告人:仕出し屋の仕事を始めて、今は仕事が楽しいです。
弁護人:保釈されて、子供と生活するようになって思う事はありますか?
被告人:朝、子供を送り出して帰ってきたら一緒にご飯食べて、寝る生活が幸せなんだと思うようになりました。
弁護人:勾留中に考えた事はありますか?
被告人:色々な人に迷惑かけて反省しました。


今までの被告人の生活状況は置いておいても、被告人の言葉「朝、子供を送り出して帰ったら一緒にご飯食べて寝る生活が幸せなんだと思う」←この言葉は被告人には「これからもその思いを忘れないでね」と呟いていました。



検察官→被告人質問

検察官:今まで何回、松戸の売人から覚せい剤買ったのですか?
被告人:2月に初めて買って、3回行きました。
検察官:その度に、おまけで覚せい剤もらっていたのですか?
被告人:はい。
検察官:1回で5回分の覚せい剤をもらっていた訳ですね?
被告人:いえ、必ず5回分という訳ではなくて、そうですね・・・そのくらいですかね・・・

検察官:もらった覚せい剤で何回使ったのですか?
被告人:十数回ですかね・・・
検察官:覚せい剤はどのようにして使ったのですか?
被告人:はじめは、あぶりで使っていましたが後からは注射で使っていました。
検察官:あぶりと注射はどう違うのですか?
被告人:あぶりより注射の方が効き目が良いと言いますか・・・

検察官:覚せい剤使うと、どういう感覚になるのですか?
被告人:そうですね~体が軽くなるといいますか・・・気分が高鳴るといいますか・・・
検察官:覚せい剤はいけない事だとは分かっていましたよね?
被告人:はい。
検察官:先ほども言っていましたが、ムシャクシャすると覚せい剤を使いたくなる訳ですよね?またムシャクシャしたら覚せい剤使うのですか?
被告人:いいえ。

検察官:覚せい剤に手を出さない方法具体的にありますか?
被告人:・・・・上手く言えないのですが、仕事に集中していれば考えないと思います。
検察官:覚せい剤は止められない人が多いのですが、あなたは大丈夫ですか?
被告人:携帯も替えて、覚せい剤に関係している人の連絡先も分かりませんし、もうやりません。
検察官:2度と覚せい剤に手を出しませんね?
被告人:はい。


覚せい剤の公判で被告人から、覚せい剤を使った感想を何度か傍聴した事あるのですが、いまいちピンとくる証言が聴けません。
なぜに人は覚せい剤に手を出すと、止められなくなるのでしょうか???
これだけ覚せい剤で身を滅ぼす人がいますから、検察官か裁判官の誰か代表になり、法定の除外理由を付与して覚せい剤を注射で接種して、シャブのヤバさを具体的に語っていただいきたいですね。


論告

事実関係は、当公判廷で取調べ済の関係各証拠ににより証明十分であります。
覚せい剤は、暴力団の不法収益になる。
一般予防の見地からも厳罰が必要である。
相当法条を適用の上、被告人を懲役1年6月求刑します。

判決公判は、5月16日(月)午後1時15分~
たぶん?716号法廷。


傍聴席で使っている筆記具は、色々試しましたが最近は(最近あまり行けていませんが)ジェットストリームがお気に入りです。
0.5mmのボールペンから0.7mmの2in1を買いました。




三菱鉛筆 多機能ペン ジェットストリーム 2&1 ボルドー MSXE380007.65/三菱鉛筆

¥864
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0.7mmは、なぜか無意識に指に力が入ります。

以上です。