『道』Blog

 

How to Improvise 第2回はブルースです。

 

アドリブを練習する時に何を練習するか?「練習の素材」はとても大事です。

 

アドリブの素材?って何でしょう?

 

スケールやコードなども素材ですが、もっとも重要な素材は「曲」です。

 

どんなジャンルの音楽でも最終的に観客に届ける物は曲です。

 

我々ミュージシャンはスケールやコード、理論等を学んだ物を全て曲の中に反映させて行くのです。

 

今回は「アドリブの素材」としてのブルース・・・?

 

と、いうお話をしましょう。

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

ブルースとは何か?

 

簡単に言うとブルースとは

 

「AAB形式の12小節の曲」です。(12小節ではない場合もあります)

 

世間では、ブルースと言う名詞はいろんな使われ方をしますので混乱の素です。

 

 

グラサン「なんかブルースっぽい」(形容詞?)


お願いブルースのCDは何処ですか?」

タワレコ店員「5階です」(ジャンル?)


照れ「エリック・クラプトンはブルース・ギタリストだ!」(スタイル?)


お願い「ナウ・ザ・タイムは12小節のブルース進行だ!」(構成?)

 

 ニコブルースはホントに色々あります。

「柳ケ瀬ブルース」というの曲もあります・・・(演歌?)

 

 

もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや

 

ブルースというのはとても狭い音楽でもあります。

 

ラブ例えば「バラード」という言葉は、

 

ゆっくりな曲とか(テンポ)

ロマンチックな歌詞(フィーリング)

 

とかいった使い方をする物で、構成とか、コード進行、小節数を示したものではありません。

 

すなわち、バラードはコード進行もメロディも構成も、なんでもいいんです。

 

グラサン対して「ブルース」という言葉には、

 

小節数

コード進行

フィーリング

時にはメロディの音使いまで・・・示す場合があります。

 

「ブルースという楽曲」はかなり「狭い範囲でバリエーションを作っている」のですが、じつは

制約が多いというのはかえってやりやすいんです…

 

ブルースは同じ構成の同じコード進行の似たようなテンポで、無数のヴァリエ〜ションがあるのです。

 

狭いから深いとも言えるのですね。

 

上差しこのブルース独特のルールを利用しない手はありません!

 

アドリブを「即興」ではなく「ゲームのルール」だと思って先ずそのルールを覚えることから始めてみましょう。


あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと


上差しブルースは「12小節=AAB形式」の曲です。

 

この構成には非常に大切な意味があり、ブルースの作者たちは意識するしないに関わらずこの構成の制約を受けています。

 

この構成をアドリブに取り入れる方法を紹介いたしましょう!

滝汗 名付けて「AABブルース!」(ダサっ!)

A)4小節音符
A)4小節音符
B)4小節ハート

まずメロディが始まります→A

それを繰り返します→A

最後に違うメロディで終わります→B

 

それぞれが4小節になっています。

 

ネタふりが2回

オチが1回

 

このフォームはブルースの歌詞が源になっています

 

 

上差しLyric Structure を観てみよう!

 

 

次の曲達を見てください。

 

 

グラサン Born in Chicago

 

A音符I was born in Chicago, nineteen and forty-one


A音符I was born in Chicago in nineteen and forty-one


BハートWell, my father told me"Son, you'd better get a gun”

 

 

 

グラサン Stormy Monday [T-bone Walker]

 

A音符They call it stormy Monday, but Tuesday's just as bad


A音符They call it stormy Monday, but Tuesday's just as bad


BハートWednesday's worse, and Thursday's also sad

 

 

 

キョロキョロ 2回同じ事を歌って最後に違う事を歌っているのがわかりますか?

 

他にも面白い歌詞がたくさんあります (和訳で)

 

「アーミー ブルース」[カルヴィン・ブランド]

朝から憂鬱だ、最悪の日がついに来た

朝から憂鬱だ、最悪の日がついに来た

アメリカ政府に徴兵されて楽しいはずは無い

 

「バレルハウス ウーマン」[リロイ・カー]

いつも浮かれてるブギウギ娘

いつも浮かれてるブギウギ娘

そんなに浮かれてると頭がいかれちゃうぞ?

 

「ミステリー トレイン」[ジュニア・パーカー]

俺の乗っている汽車は16両連結

俺の乗っている汽車は16両連結

この長い黒い列車が、あの娘を故郷から連れ去った

 

「フューチャー ブルース」[ウイリー・ブラウン]

1分が1時間、1時間が1日になる

1分が1時間、1時間が1日になる

俺の女が浮気をやめない限り

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

上差しAABの歌詞の構成(lyric structure)はブルースの「伝統的な構成」です。


今回はブルースの「構成を利用」したアドリブの練習法

及びブルースのテーマの作り方を紹介します。

キョロキョロまずはジャズレジェンド達の有名なAAB形式のブルースを見てみましょう。

 


Ex1)Blues Walk [ Clifford Brown ]

 

 

Ex2)Blue Monk [ Thelonious Monk ]

 

 

Ex3)Mr P.C [ John Coltrane ]

 

 

Ex4)Tenor Madness [ Sonny Rollins ]


同じメロディ(モチーフ)が2回繰り返した後違うメロディが1回

 

構成と言う「テクニック」はなかなか便利な物です。

 

其の通りに並べると「ブルースっぽく」なります。

 

フレーズを一所懸命練習しても、スケールを頑張ってやっても、速弾を鬼のようにやっても、

「なかなか良いアドリブができな〜〜い」と御悩みの方は是非お試しを。


あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

上差し「AABブルース」を実際に作ってみよう!
 

次の進行でやってみましょう


 

作ってみた・・・

 

Ex5 AABブルース
$『道』Blog

 

音符「やり方」

 

先ず、Aのメロディを作ってください。

 

そしてそれをそのまま下の4小節に「コピペ」します。

 

最後は違うメロディ(B) を作ってください。

 

AABが完成したら(B)を新たな(A)にして次のAABを作ってみましょう。


右差しブルースと言う「構成」をアドリブの「素材」として使う、これは後に、さらに高度なアドリブを修練するときに必要なテクニック「モチーフ・デベロップメント」の初期段階の練習法として大変有効です。

 

口笛ここで少しモチーフ・デベロップメント(動機の発展)の説明をしましょう。

 

 


右差しモチーフとは簡単に言えば「コピー&ペースト」の事です。

 

何をコピーするか?

 

まずは「リズム」です。

 あなたが最初に作ったリズムをコピーして、次のメロディに貼っつけるのです。

 

モチーフ・デベロップメントと言う技?ですグラサン

 

譜例1)

 

譜例2)

 

譜例1、2)は「リズムが同じで、違う音」が当てはめられています。

 

このようにリズムをコピペして、発展させるのです。

 

「意図的に似せられたメロディの連結」と言う事ができるでしょう〜

 

 

右差しBlues Walkのリズムだけを書き出してそれに音を当てはめてみましょう


譜例3)


このリズムをモチーフにして他の音を当てはめてBluesを作曲してみましょう。

 

 

Ex6)

Blues Walkのリズムを元にしてにして作ったオリジナルブルース


と、いうふうに皆さんもAABブルースを作曲又はアドリブ練習に取り入れてみてください。
 

Qこれが何のリズミック・モチーフから出来ているか分かりますか?

 

AABという伝統的な形式を使うと何故かブルースに聞こえる・・・?

と、いう不思議な現象のお話をしました。

 

いつ頃どこでこの形式が成立したのか?諸説ありますが、次回はその辺の話も含めて、もう少しブルースのお話を致します。

 

それでは又来週〜バイバイ

 

 

 

グッ私の本もよろしくです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ギター基礎トレーニング」は学習者がギタリスト、「質問コーナーは「色んな楽器の方」からの質問に答えた記事です。

 

えーんギターはピアノに負けてます・・・はっきり言ってもやもや

 
ギタリストの皆さん悔しくないですか?
 
プンプン私は悔しいです!
 
なのでディストーションも買いました、マッチレスのアンプで糞デカイ音を出してみんなを威嚇しました…
 
あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと
 
ギターでもピアノに負けないようなハーモニー感覚を身につけ、ピアニストの地位を脅かしましょう!!!(ガオ〜ムカムカ
 
右差しギターでドロップ2を弾きましょう

ギター独自のフレット・ボードという「ラビリンス(迷宮)」を支配するのは並大抵のことではありません。
 
とくにピアノ様な、ヴォイス・リーディング(機能的和声)を演奏するのは肉体的にも頭脳的にも大変難しく、どうしても「タブ譜、パワーコード、ペンタ」という三種の神器にたよりがちです。(別に悪いってわけじゃありませんよ〜そこがギターの素敵なとこでもあるのです)
 
和声の法則を知る為に、まずはドロップ2の転回形をフィンガーボードの上で理解して行く事が必要です。(ピアニストに勝つ為にも・・・?)そして、転回系を押さえる事により、サウンドを耳で覚えて行き、どんなヴォイシングを弾いているか?聞き取れる様になってきます。

上差しそうです、コードを押さえる練習は「耳の訓練になる」という事です。

ロジックを使って練習する事は、とっても効率がいいのです。

上差し先ずはドロップ2体験コーナ〜
 
ドロップ2とは、上から2番目のコード・トーンを1オクターブ下げる(ドロップ)ってこと!
 
ギターで押さえ易くなりますグッ
 
あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと
 
それでは主要4種コードMaj7,7,m7,m7(♭5)のドロップ2ヴォイシングを押さえてみましょう〜
 
 
Ex1) C Maj7のドロップ2
---音符の右横数字は構成音の配置
 
Ex2) C 7のドロップ2
---構成音の配置はCMaj7と同じ
 
Ex3) Cm7のドロップ2
---構成音の配置はCMaj7と同じ
Ex4) Cm7(♭5)のドロップ2
---構成音の配置はCMaj7と同じ

ここまで、粘り強く押さえきった方達は、必ずストレッチをして、しばらく休んでから次のExに進んでください。


あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

Drop2 Diatonic Exercise
 
Diatonicを練習する時は何らかのルールを設定すると効果的です。
 
にっこり2度、3度、4度、5度、6度、7度とルートの動きを網羅します
 
ニコニコ全てのダイアトニックコードを使うようにします
 
爆笑なるべく近い音に移行する。
 
昇天同一弦で弾く。
 
 
幾つか例を挙げます・・・
 
 
Ex5) 1234弦を使ったDrop2 Diatonic Exercise(Cycle 2)
------音符の右横数字は構成音の配置
 
Ex6) 2345弦を使ったDrop2 Diatonic Exercise(Cycle 2)
------音符の右横数字は構成音の配置
 
Ex7) 3456弦を使ったDrop2 Diatonic Exercise(Cycle 2)
------音符の右横数字は構成音の配置


Diatonicを使っていろんなExerciseを作る事が出来ます。
 
例えば・・・
 
Ex8)1234弦を使った Drop2 Diatonic (Cycle 4th)
 
 
Ex9) 2345弦を使った Drop2 Diatonic (Cycle 5th)

 
 
Ex10) 2345弦を使った Drop2 Diatonic (Cycle 6th)
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

Q「ビバップ・スケールについてもう少し詳しく知りたい・・・」

 

前回記事について質問をいただきました。

 

本ブログ記事は主に私の指導学生からの質問に答えて書いています。そのため学校のみで扱う専門用語も時折出てきます。

 

一般の読者の方とも共有して、何かのお役に立てればいいな、と思って一般公開にしております。

 

ご理解の上お楽しみくださいませ。

 

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

ビバップ・スケールとは、コード・スケールに半音の経過音を加えた物です。

 

コード・スケールとは簡単にいえばコードにあったスケールですから・・・

 

メジャーコードにはメジャースケール

マイナーコードにはマイナースケール

ドミナントコードにはドミナントスケール

 

と言う事です。

 

それらに半音の経過音を入れるとは・・・?

 

メジャー・スケールは半音は6と5の間に半音を入れます。

 

譜例1)Major Bebop Scale

 

さて、何故こんな事をするのでしょう?と言うのが今回の質問です・・・

 

Bebopという音楽が流行った頃、様々な方法でコード進行に対するおもしろいアプローチが試されました。

 

管楽器奏者達はどうやったら「コード進行をシングル・ノートで表現できるか?」という超絶マニアックな試練に取り組んできたのであります。

 

ビバップ・スケールもその中の一つ・・・

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

半音を入れる事に寄って◯で囲んだ音を強調することになります。そしてそれらはC6と言うコードを表しています。

 

譜例2)Major Bebop Scale

 

何故強調されるか?・・・は、それらの音が強拍(down beat)に来るからなのですが、今はサラッと流して・・・

 

半音を一つ加えて8音スケールにする事に寄ってパッシングノートからコード・トーン(C6)へ均等に配分できる様になります。

 

と、言うわけでMajor Bebop ScaleはC6と言うコードを強調する為のスケールなのです。

 

ドミナントもマイナーも同じく・・・

 

譜例2)Dominant Bebop Scale

 

譜例3)Minor Bebop Scale

 

このようにビバップ・スケールの構造を理解する事でフレーズを創る時にもキャラを最大限に利用する事が出来ます。

 

要するに、C6のコードトーンをなるべく強拍に来る様に工夫すればBebop スケールのキャラクターを生かしたフレーズが作れると言う事ですね。

 

 Bebop のレジェンド達の演奏を聴いてみると、なるほどそうか!と思わされるところはいっぱいあります。

 

奇数拍(down beat)にコード・トーンを配置するようにパッシング・トーンを使う訓練は耳が慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、手始めにCharlie Parker. Clifford Brown.Pat Martino. 初期のMcCoy Tyner達の演奏を聴いて慣れる所から始めればいいと思います。

 

Charlie Parkerのフレーズをみてみよう〜

 

譜例4)Charlie Parker [Klaun Stance]

各フレーズの奇数拍(down beat)音符が殆どコード・トーンです。即ち Charlie Parker は意図してコードを強調しながら演奏していると言う事です。

 

譜例5)Charlie Parker [Donna Lee]

と、いうわけで、新入生のみなさん、入学おめでとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
YouTube版
 
ようこそHow To Improviseへ!
 
道下和彦と言います。
 
How to Improviseはジャズ・インプロヴィゼーション(アドリブ)の練習法をいろいろ紹介する授業です。
 
いわば、アドリブ練習法の「レシピ本」です。
 
皆さんがアドリブを練習するときに良くある
 
「何をやったらいいかわからない〜〜〜」
 
という悩み事に、一つでも多く御答えしようと言う主旨で、1996年にスタートして、かれこれ28年間やっております。
 
難しい音楽用語も時たま出てきますが、聞き流してしまっても何も困らないようになっておりますので、肩肘貼らずにお気楽に受講していただければと思います。
 
キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ
 
第一回は、
 
1. 授業ガイダンス
2. スィングというリズムについて
3. ベースラインについて
 
というお話をいたします。
 
 
上差しHow To Improviseは
 
月曜日2限、洗足アンサンブルシティ2F C202で行います。

 

対面授業です。

 
この部屋にはポータブルキーボードがあるので、皆さんはそれを使いながら授業内容を確認できます。
授業の際、自分のキーボードをセッティングして受講してください。(自分の楽器も使用可)
 
前期15回を次のようなスケジュールで行います。
 
課題発表は3回
1回目はブルースの書きソロ
2回目はリズムチェンジの書きソロ
3回目は好きなスタンダードナンバーの書きソロ
です。
 
タイムスケジュール
How To Improviseは月曜2限です
 
課題発表の日は皆さんが教室に楽器を持ち寄って一人一人の書きソロを演奏(又は録音したものを再生)します。

スケジュールを守って提出してください。
 
課題の詳しい内容は授業内で指導いたします。
 
上差しひとつ、大事な事を
 
クラス内マナーについて
 
本クラスは1年から4年まで履修出来ます。と、言う事は、色んな人が一緒に勉強します。
 
初心者滝汗
達人真顔
マニアックチーン
サイコパスゲロー
オタクポーン
冷やかしウインク
仮眠・・・酔っ払い
 
いろんな人たちがいます・・・
 
あしあとあしあとあしあとあしあとあしあと
 
授業内では
 
マニアックな内容を簡単に話したり(詐欺か?)…
 
基礎的な事を深く掘り下げたり…
 
みなさんの質問に答えたり…
 
カッコイイ音楽を聴いたり…
 
楽しいよ〜〜〜
 
滝汗初心者の方は「マニアックすぎてよくわからないと思う事もあるでしょう。
 
真顔上級者のかたは「そんな事知ってるわ!金かえせ!」と思う事もあるでしょう。
 
学校という社会はついつい安易な優越感や劣等感を持ちやすいです。無理に仲良くしようとしたり極端に他人を避けたりするのは疲れちゃいます・・・
 
自然体で(難しいけどショボーン
 
上級者は初心者を馬鹿にせず、勇気と情熱を感じてあげてくださいね〜
 
初心者は上級者を恐れず、興味を持っていろんなものを吸収してくださいね〜
 
以上、授業ガイダンスでした。
 
 
足足足足足
 
 
授業を始めます。
 
「ジャズのリズム(Swing)について・・・」
 
皆さんはスィングという言葉をご存知ですか?
 
スウィングスイング (Swing or swinging) とは、英語で「揺らす」「振る」の意。
 
だそうですが・・・
 
野球にも「バット・スィング」ってありますよね?
 
 
ジャズというコロニー(共同体)の中では様々な意味で使われる言葉です。
 
ウインク「僕はスィング・ジャズが大好きです。特にベニー・グッドッマンが・・・」(ジャンル)
 
ニヤニヤ「やっぱ、オスカー・ピーターソンはスィングしてるな〜〜」(形容詞)
 
真顔「あ、何何君、サビはスィングでやってくれるかな?」(演奏法)
 
ゲロー「君、酒飲まんの?だからスイングせえへんねん!!」(パワハラ)
 
等等・・・
 
こんな会話が夜な夜なジャズ・コロニーでは行われているのですグラサンガーン
 
スィングという言葉にいろんな意味があるのが混乱を招く元なので、
 
本日はスィングというリズムがどのような構造を持っているのか?
 
という事をシンプルな視点で解説致します。
 
あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

スィングは日本では時々4ビートと呼ばれる4拍子のリズムです。
 
3拍子のスィングもありますが今回の説明では4拍子のみで解説します。
 
キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ
 
始めてジャズを聞いた人でも、何故か、聞いてるうちに身体を揺らしたり、足を踏んだり、指を鳴らしたり…

不思議ですよね?何故リズムを感じるのか?
 
 
上差しジャズのリズムは次の3つの要素で出来ています。
 
1.ビート
2.アクセント
3.メロディ
 
そして各要素を決まった楽器(リズムセクション)が担当する事になっています。
 

「メロディ」は、歌や管楽器はもちろん、ギター、ピアノ、時にはベース等も担当します。
 
「アクセント」はスィングのリズムで最も重要なパートで、主にスネアドラムとピアノやギター等のカンピング(伴奏者)が担当します。
 
「ビート」はライドシンバルとベース基本的に4分音符を演奏します。
そして密かにバスドラムで「フェザリング」という技を使ってビートを作ります。
ギターもビッグバンドスタイルでは4分音符を演奏します。
 
プンプン「せんせ〜〜〜!」
 
真顔「ハイなんでしょう」
 
えーん「既に混乱してます〜〜」
 
酔っ払い「どないに?」
 
えー「担当楽器と言いながら、スネアやライドシンバル、バスドラムって要するにドラム独りでしょ?」
 
滝汗「大変良いところに気がつきましたね? 実はドラマーは一人でジャズのリズムの2パートを担っているのです!!!!」
 
ドラマーは凄いのです!(実は)
 
 
ドラムという楽器は一人で
 
ビート(4分音符)
アクセント(裏)
 
を演奏します。
 
これは即ちジャズの大事なとこ(美味しいとこ)を一人でやっちゃってるという事なんです。
 
皆さんも美味しさを体験してみましょう。
 
ドラムの疑似体験1
 
両手を使って4分音符をキープしながらアクセントを叩いてみてください。
手は左右どちらでも構いません。
 
他にもいろいろアクセントで遊んでみてください。
そして素晴らしいドラマー達がどんなアクセントを入れているか聴いてみてくださいね。
 
ドラムの疑似体験2
 
ドラムの疑似体験3
 
と、言う風にドラマーは
 
右手(ライドシンバル)でビートを刻みながら・・・
左手(スネア)でアクセントを叩いているのです・・・
 
故にドラムはスイングの要ということなんです。
 
リズムセクションは
 
音符ビート(4分音符)を支えるビート担当と、
 
ルンルン緊張感を与えるアクセント担当
 
2パートに別れて音楽をおもしろくしているのです。
 
 
そしてこのリズムセクションを利用しながら、あるいは影響を受けながら、メロディやソロを軽やかに歌い上げるフロント達がいるのであります〜
 
ビッグバンドという大編成のジャズ・バンドがあります。
 
ビッグバンドは、アクセント、ビート、メロディの3要素がアレンジされた形で分かり易く表現されているので参考にしてください。
(カウント・ベイシー、デューク・エリント、バディ・リッチなどがおすすめです)
 
「まとめ・・・」
メロディ又はアドリブソロ(ヴォーカル、トランペット、サックス、トロンボーンetc…)
アクセント(ドラマーの左手=スネア&ピアノ、ギターのバッキング)
基本ビート(ドラマーの右手=ライドシンバル&ウォーキング・ベース・ライン)
 
皆で演奏たのしいな〜〜〜〜
クラス内では音を出し(聴き)ながら実際のスイング・リズムを皆で作ってみましょう。
 
続いては・・・
 
「ウォーキング・ベース」

いきなりですが・・・
 
皆さんにベースラインを創作、演奏していただきたいと思います。どんな楽器の方(ドラムの人は口ベース)でもできますので、歩きながらベースを歌う「変なおじさん」になってくださいね。

先ほどのジャズのリズムのお話では、ベースはビート担当という事になっていました。
スィングの4ビート(4分音符)ベース・ラインはWalking Bass(ウォーキング・ベース)と呼ばれていまして、ジャズを象徴する演奏スタイルです。
 
実はこのウォーキング・ベースはリズム的にも、音使い的にも、ジャズを体験する為の優れた教材になるので、ベーシストだけの秘密にしておくのはもったいないテクニックなのです。
 
よって今回はベースラインの練習の仕方を一つ伝授致しましょう。

ここで扱うウォーキング・ベースとは
 
1小節に4つの音を演奏する、
 
「4ビートのウォーキング・ベース」です。


キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

右差し先ずはコード進行を用意します。

||:C |A7 |Dm7 |G7 :||

このコード進行を使ってベースラインを作ります。

先ず最も大切な音はルートです。

小節の頭(一拍目)に必ずルートを弾きましょう。

 

Ex1)

 
 
ルートの次に大事な音は5度です。
5度は3拍目に弾いてください。
 
Ex2)


どうでしょう?
ベースっぽく聞こえますか?

上記のEx1,2)はコード進行のサウンドを支える重要な音(ルート、5度)ですが、このままではかっこ良くないですね?そこでウォーキング・ベース・ラインという訳です。
 
 
右差しアプローチノートを利用しよう!
アプローチとは「半音下又は上」から次のコードのルートに向かって解決を促す音です。
 
Ex3)半音下から

 
Ex4)半音上から

半音なのでクロマチック・アプローチ・ノートと言います。
クロマチック・アプローチ・ノートはキー、コード、スケール、に関係なく次の音の前に半音を付けるだけです。
 
ここで少し理論的に話しましょう。
半音というのはどういう音か?半音とは「不安定」な音です。
 
上記のEx3,4)は次のルートに解決した時にサウンドが安定します。
ルートの半音隣の音は、大変不安定です。早く次の音に行きたいのです。その「不安定」が「安定」したくなる「特性」を利用することによってクロマチック・アプローチ・ノートは成立します。感じをつかむために任意のコードを押さえながらそのルートの半音上又は下を押さえて(どの高さでも良い)ルートに解決してみてください。アプローチのシステムを理解する事ができるようになるとジャズサウンドの一端が分かってきます。
 

楽器を使って確かめてみましょう~~~

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあと
 
それではクロマチック・アプローチ・ノートを使ってウォーキング・ベース・ラインを作ってみましょう。
 
右差し「ルート」と「クロマチック・アプローチ・ノート」
 
ルートとアプローチノート(半音下又は上)を繰り返します。
 
図1)
 
rはルート
anはアプローチノート(クロマチック)
 
各コードのルートを1拍目と3拍目に置きます。(強拍弱拍のルールは後ほど説明します)
 
Cmaj7の最初の音はC、次のA7の最初の音は…という風に当てはめてください。
そして3拍目も1拍目と同じ音を。
 
図2)は次の音の半音(上下)からアプローチします。
 
楽譜でみると・・・
図3)
◯の音符はなんですか?
答えをみる前にちょっと考えて(弾いて)みてください。
 
Thinking time~
 
 
はてなマーク笑い泣き
 
 
答え〜
Ex6)下からのクロマチックアプローチ
Ex7)上からのクロマチックアプローチ
 
Ex8)ミックス
 弾いて見てください
 
上差しImportant 大事!
 アプローチノートは次の音を基準に上下が決まります。先に次の音は何か確認してアプローチノートを決めてくださいね。
 
ここまでが「ルート」と「クロマチック・アプローチ・ノート」によるウォーキングベースの作り方です。
 
 右差しウォーキング・ベース・ラインのアプローチ・ノート・ルール
 
!強拍弱拍のルール
 
強拍は安定音(コードトーン)
弱拍は不安定音(アプローチノート)
を配置します。
 
 
これを逆にするとコード進行が不明確になります。(不明確にしたかったらそうしてください)
 
基本は1.3拍目はコードトーン2.4拍はアプローチ・ノートですが、1拍目のルートが守られていれば2.3.4拍はフレキシブルに考えられます。
 
音符その他のベースラインルール
 
4つのアプローチ・ルール
 
 
 
右差しR-AN-R-AN既にに紹介しましたのでルール2から紹介します。
 
 
Ex9) R-AN-5th-AN
Ex10) R-3rd-5th-AN
Ex11) R-2nd-3rd-AN
 
どうですか?ゲームみたいでしょ?慣れて来たらコードネームを見て即興でベースラインを弾く事が出来るようになります。
 
 
ニコニコベースラインを即興で演奏できる様に訓練するのはアドリブの訓練にとても良いのです。コード進行とシンクロする感覚練習?とでもいいましょうか…?ジャズのフレーズはコード進行を利用して出来ています。コード進行を元にリズムをキープしながら即興でメロディを作る、これはベースラインも全く同じです。すなわち「コード進行とシンクロする感覚」というのがジャズの即興において大切なスキルなのでそれをシンプルに体現している「ウォーキング・ベース」が基礎となるのです。


えーんそれではここで宿題です。次の授業までにウォーキング・ベース・ラインをEx12)のコード進行を元にして作ってください。それをPDF又は画像ファイルで道下に送ってください。

 

コード進行はこちらです。

リピートした時に自然につながるように工夫してくださいね。

 

 

Ex12) Blues in C



キョロキョロこのクラスは1〜4年制限無しでジャズコースの学生なら誰でも履修出来ます。学修段階が異なる人達が混在している訳です。このクラスの授業は誰もが理解しやすい学修内容ですが、課題はそれぞれのレベルに合わせてやってください。ハイレベルなアプローチもWelcome です!
 
口笛授業内容は一週間で理解する必要は全くありません。お料理のレシピ本のように気が向いた時に作ったりしてくださいませ。



ウシシせっかくベースのお勉強したのでかっこいいベーシストを紹介します。
参考アーティスト(ベーシスト)
 
Paul Chambers

歌のようなベースライン

 

Ray Brown

ベースの音に注目

 

Jaco Pastorius

後半大変な事になるので聞き逃さないように

 

 

 

 

 

 
 

 

Q「バッハって何やってんですか?」

Q「コード感を出すってどういう意味ですか?」

 

新入生の皆さん、入学おめでとうございます。

おおらかに、悩み多き人生をエンジョイして下さい!

 

最近はリモートを使って海外の方ともレッスンをやっているのですが、合奏するのが困難なリモートは「How to practice」中心のレッスンになります。

 

ジャズ・インプロヴィゼーションの練習の大切な要素に「ハーモニー(和声)を利用して旋律を生み出す」という物があります。

 

バッハはどのようにして美しい旋律を生み出したのでしょうか?

 

本記事は以前に取り上げた記事をもとに加筆しております。

バッハっぽくコード・トーンやスケールの練習をする方法が記されております。

 

もちろんバッハはこんな単純な物ではなく、奥の深〜〜〜〜〜〜い音楽ですが、あくまでも入門編としまして。

 

 

私のおすすめ作品はこちら

 

 

 

 

右差しその1

「7−3の法則」


アドリブに限らず、音楽の音の動きには文法があります。

 

美しく聞こえるメロディには必ず何らかの法則が潜んでいるのです。

 

とくに、クラシック音楽は「美しい音の動き」に文法を見いだしそれに乗っ取って、あるいはそれを敢えて破壊する事によって無数の名曲?を生んできました。

 

たった12音しか無いのにすごいですよね!?

右差し
Ex.1 まずコード進行を流しながら適当にメロディを思い浮かべて歌ってみてください。


ミケランジェロが大理石の中にダビデ像を見出したように、コード進行の中からいいメロディを産み出すことができたでしょうか?
 

次は今度はコード・トーンの3度の音だけ歌って見ましょう。どこかで聞いた事のあるメロディに聞こえませんか?

Ex.2コードを弾きながら3度を歌う(練習)


Ex.2の様にコードの3度の音はとても「歌いやすい音」とされていて、世の中の歌には3度がいっぱいです!

 

上差しこれを利用して必ずコードの最初の音に3度を持ってくる様にします。

 

7thコードには4つの音(1、3、5、7)がありますので

 

3が頭にくる音形は


(3、1、5、7)
(3、1、7、5)
(3、5、1、7)
(3、5、7、1)
(3、7、1、5)
(3、7、5、1)

 

と、6種類の音型ができます。

 

どのように並べてもいいのですが推奨する音型が2つあります

 

それは(3、1、5、7)(3、5、1、7)です。

 

コードからコードへ移動するとき7度が3度に移動します

 

「7度で終わって3度にいく」

 

私はこれを「7-3の法則」と呼んでレッスンで時折やっています。

 

ただ無心で3157.3157.3157…とコード進行を見ながら弾いて行くだけです。

 

(ただし4度進行の上で…後述)

右差しコードが4度進行する場合、7度はかならず次の3度におりていく(解決する)様に動きます。要するに7−3はネイバートーンですね。

 

(音符上の数字はコードトーンの度数)小節の最後の音と次の音に注目してください。

 

Ex3)


一度ピアノでもなんでもいいですからゆっくり上の譜面を弾いてみてください。

 

コードがなくても進行が聞こえてくると思います。

 

どうですか?バッハに聞こえますか?

 

先生パー

 

ハイゲロー

 

これだとみんなおんなじになってしまいませんか?びっくり

 

大丈夫です酔っ払い

 

上差し7-3の法則は一つじゃない

 

上下を入れ替えればバリエーションは色々作れます。

 

7-3の法則バリエーション例

 

上差しここで重要ポイント!!!

 

7-3の法則は4度進行で機能する!

 

右差し次のEx4はスタンダード・ナンバー「枯葉」ですが、全て4度進行です。

 

上差し実際に「枯葉」エクササイズを作ってみましょう

 

Ex5)

 

注)7-3の法則は自動的にネイバートーンに行くのでそれ以外の音は上下自由に入れ替えても構いません。(その方がヴァリエーション豊かになります)

 

このように多数の曲で4度進行は使われますので殆どの曲でバッハ風アプローチが可能です。

4度進行の曲・・・

([All The Things You Are] [Autumn Leaves] [There Will Never Be Another You] [There Is No Greater Love] [Cherokee] [Satin Doll] [I’ll Close My Eyes] [I’ll Remember April] etc…

 

スタンダード進行に対して3517を当てはめていく(3157も要練習)

 

 

 

音符おまけ!

Ex5にリズミックヴァリエーションを加味しました。!

 

Ex6)

 

キョロキョロどうですか?アドリブっぽくなるでしょ?

 

All the things you are のコード進行に7-3の法則を当てはめてみました。

(コードネームの横の数字はコードトーンの順番。表記の無い部分は4度進行ではないので7−3が当てはまらない部分)

 

 

 

 

右差しその2

「スケールのオクターブ・シフト練習」

 

スケール練習というのはどの楽器でも面白くない物です(知らんけど・・・)

そんな時は?これをちょっと試して下さい。スケールの配置を覚えるためにも有効です。

 

スケールをアップ・ダウンする際にオクターブ・シフト(切り返し)を行なってメロディを作る手法で、バッハの作品の中によく見られます。

例3)

例4)

例3,4は、

ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド・・・・

ド、シ、ラ、ソ、ファ、ミ、レ、ド・・・・・

 

と延々スケールが上がったり下がってるだけなんですが、途中でオクターブ・シフト(アップorダウン)してメロディっぽくなっちゃてます。

 

是非自分の楽器で弾いてみて下さい。

例5)

 

例6)

 

 

通常弱拍(8分裏)でオクターブ移調することが多いので皆さんも参考にしてやってみてください。

 

例7)下記の譜例はバッハの無伴奏バイオリンソナタin Bmですが・・・

上の譜例が元です。

赤線で囲まれた部分はただのスケールの行ったり来たりなんですがオクターブ移調を施す事によって魅力的なメロディに変えています。

 

ハーモニックマイナースケールの練習をオクターブ・シフトしながらやるととってもバッハっぽくなります。

 

例8)C ハーモニックマイナーのオクターブ・シフト練習例

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音楽の旅



私が初めて見たディズニー映画はおそらく「ピノキオ」だったような…

クジラのお腹の中で金魚を飼う?という発想に度肝を抜かれてそれ以外の物語が吹っ飛んでしまったのは私の古い記憶として残っています。


さて私は只今ツアーの真っ最中です。

2022年に行われたディズニーワールドビートの日本公演第三弾!のメンバーとして、前回に引き続き参加させて頂いております。


今回の目玉(私的に)は4種類の弦楽器を操るジャズギター界のジニー?と言う事で、8曲間取っ替え引っ替え、ちぎっては投げ状態で文字通り「四苦八苦」の弾きまくる私を楽しんでいただけたら幸いと思っております。


ちなみに本日は長野県上田市

ツアー日程は…


神奈川桐蔭学園を皮切りに、川口・相模原・伊勢崎・上田・魚津・岡山・福岡・佐賀・横浜・名古屋・府中・広島・東大阪・高槻・神戸・清水


何よりもメンバーが素晴らしい👍👍👍


リズムセクション

ジョナサン・カッツ 

道下和彦 

楠井五月 

加納樹麻  

クリストファー・ハーディ


サックスセクション

スティーブ・サックス 

土井徳浩

浜崎航 

デイビッド・ネグレテ 

武田和大(ギターも)


トランペットセクション

ジョセフ・モッター(MCも) 

岡崎好朗 

高杉和正 

マイク・ザッチャーナック(キーボードも)


トロンボーンセクション

佐藤洋樹 

佐野聡 

山城純子


ボーカル

マンディ・ディクソン 

アネット・ムーア 

グレゴリー・フレッチャー 

サラ・マン


バンマス&トロンボーン&指揮

ブラッド・ケリー


日程等詳しくは


この記事ではせっかくなので?

私の使用楽器の紹介などいたします。


エレキギター

長年使用のPRS。私の雑な扱いにも耐えて未だに現役です。



エレアコ

ゴダンのやつ。




シタール

I Wanna Be Like You / "Jungle Book"で使用

パットメセニーが弾いてたやつのレプリカです。イカついルックスですが一種類の音しか出ません😭


バンジョー

When Weʼre Human / "The Princess and the Frog"で使用 頑張って掻き鳴らしてますが、ピックアップが駄目なのか?あんまり音量出ません😭


と、言う訳で、今日も明日も頑張りますのでよろしくお願いします。


このブログは洗足音楽大学の授業How to Composeの予習復習用に書いております。

履修学生の方に特化した内容ですので、御理解の上お楽しみください。




12月18日 は15回目、最後の授業です。

みんなの曲を聴きながら楽しくおわりましょう!

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

今回はこの授業で行った作曲法をダイジェストでご紹介致します。

 

なお、授業内では作曲家の楽譜等、資料を見ながらお話しいたします。

 

いきなりですが…

真顔今私達が勉強している西洋音楽は、14〜15世紀頃から楽譜によって記録されてきたものに基づいています。

 

結構長い間、楽譜を使ってきたのです。

プンプン「いやいや、その前の方が長いし!」

ウインクその通り!音楽はめちゃ太古からありました。

手振り身振り口振りで受け継がれた民族音楽はどの地域でも存在します。

 

ルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルン

 

この授業の最初に「主に楽譜に書ける曲についての解説をする授業」と言うお話しました。

何故か?

トランプスペードその方が説明しやすいから…

トランプダイヤ作曲法が、楽譜を使って発展してきたから…

トランプダイヤ先人の記録が残っているから…

 

トランプハート私がそうやって学んだから…


ニヤニヤ残ってきただけあって、楽譜はとても便利な道具です。

しかし、人間とは賢い生き物=ホモ・サピエンスと言うくらいですから、なんやかんやと発明いたします。

 

皆さんがお持ちのスマホ、又はパソコンがあれば楽譜が無くても音を記録して残せる。

 

そしてそれを伝える事が出来る今になりました。

何故楽譜を使って作曲するか?先程、からから言いながらお話ししましたが、一つ重要な事をいい忘れました。

 

先人達は何故楽譜を使ったか?

 

ヘビヘビヘビヘビ


「それ」しかなかったからです

 

モーツァルトはYouTubeを見るか?」と言う問題?があります・・・

 

みなさんはどう思いますか?

 

私はこう思います・・・

真顔もし18世紀にYouTube があればモーツァルトは狂ったようにフィガロの動画をあげまくるに違いありません。

ニヤニヤソクラテスはTwitter で無知無知〜と言って他人に絡みまくるでしょう。

酔っ払いエジソンは昨日発明した録音機をインスタにアップして「時代遅れ〜」と炎上してたに違いありません!

そうです、いつの時代も「それ」を使ってやるしかないのです。

えー「じゃあ今はもう楽譜要らんのと違う〜?」


チュー「なんで、めんどくさい楽典とか理論をやらなあかんの〜?」

えーん「そんなんで成績つけられて嫌なんですけど〜」

あい、すいません…

滝汗その通りです、私もそう思います。

 

もはや、楽譜音楽のツールとしては時代遅れです。

 

なので最終的にはあなたのツールを探してください。

 

 

はてなマークびっくりマークはてなマークびっくりマーク

 

最近は又カセットテープやレコードが流行ってる?とか・・・?

 

「楽譜ってかっこいい〜」と歩き楽譜なんていう時代も(絶対に来るわけないけど・・・)

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

ところでみなさんは猫あたま

 

民族音楽は、遅れた文化?理論的では無い、野蛮な音楽だと思いますか?

 

クラシックジャズは理論的に優れていて、正しい音楽だと思いますか?

私見ですが・・・

 

民族音楽、は楽譜では到底表現出来ない域に達しています。

何処かの誰かが歌った歌が、記憶だけで残ってきたパワーは、理屈では説明出来ないのです。

 

そう言った意味では、伝承音楽は、パワーのみで残されたホンマモンの芸術なのかもしれません・・・

楽譜や理論、はたまた学校なんて無くても地球には音楽が溢れていたのです拍手

 

もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや晴れ

現代の私達は音楽教育をすっ飛ばして作曲できるツールがいっぱいあります!

 

私達が手にしている数々の道具はパワー直結型のTool なんです。

 

音楽の原点回帰とも言えるのです。

 

音楽はパワーです!!!爆発だ!!!!

みなさんも一刻も早く曲を作りましょう〜そしてそれを皆に聞かせましょう。


キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

と、言う事で、最後の課題は、

「自由曲」

 
自由って何?って言う事ですが、
 
フォーム(形式)はなんでもいいよ〜と言う意味です。
AABA でも
ABAC でも
ABCD でも
ABCDEFGでも…
 
いままでお話しした2つの形式
 
AABA 
ABAC 
 
以外にも面白い形式の曲は沢山あります
 
あしあとあしあとあしあとあしあとあしあと
 
「スルー・コンポーズ」
 
ここで超有名なスタンダードナンバーを紹介します。
 
譜例1)"Stella by Starlight" by Victor Young(勉強の為にわざとKey of Cで書いています)
 
この作品はABCDのスルー・コンポーズです。
 
同一の大楽節が2度と出てこない曲です。
 
非常にドラマチックな曲が多く、繰り返しが少なくて覚えにくい?にも関わらずみんなに愛され、スタンダードになって行ったのですから大した物です・・・
 
えー「え〜全部書かなくてはいけないの?めんどくさ〜い・・・」
 
ショボーン「そんな複雑な曲は書けましぇん〜」
 
滝汗ですよね・・・
 
でもね、スルー・コンポーズのスタンダードは以外と沢山あるんですよ〜
 
Witchcraft by Cy Coleman
Bye Bye Black Bird by Ray Henderson 
My Shining Hour  by Harold Arlen
Baubles, Bangles & Beads by Alexander Borodin
I'm Old Fashioned by Jerome Kern
I've Got You Under My Skin by Cole Porter
If You Never Come To Me by A.C.Jobim
How Incentive by A.C.Jobim
Lush Life by Billy Strayhorn
Perie's Scope by Bill Evans
Dolphin Dance  by Herbie Hancock
Along Came Betty by Benny Golson
Windows by Chick Corea
Memories of Tomorrow by Keith Jarrett 
 
みなさんも探してみてくださいね〜
 
あしあとあしあとあしあとあしあとあしあと
 
それでは課題ですが・・・
 
構成も自由です。
 
メロディ、コードも自由です。
 
テンポ、フィール、キーも自由です。
 
楽譜又は音源で提出してください。
 
誰もが聴けるようにしてくださいませ。
 
その他「こんな事しても大丈夫ですか?」という心配があれば、直接私に聞いてくださいね。
 
Google classメールでお願いします…
 
「それでは、How to Compose まとめ」
 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

How to Compose 1 「授業概要 と モチーフ」

 

音楽形式を小紹介しました。

「動機 =(モチーフ)」2小節

「小楽節 =(フレーズ、モチーフの展開)」4小節

「大楽節 =(メロディ、バース、コーラス)」8小節

形式を使って作曲する、完成させる事を目的した作曲法のお話です。

 
 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

How To Compose 2 「モチーフ Part2」

 

モチーフの育て方を紹介しました。

モチーフを繰り返す事に寄って曲を成長させていく。
繰り返す際に変化を与えるための方法をいくつか紹介しました。

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

How To Compose 4「AABAの作り方」

 

AABA形式を使ってワルツを作りました。

形式→メロディ→コード進行と言う順で作りました。

コンスタント・ストラクチャーでコードを付ける方法を説明しました。

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

How To Compose 4「コード進行の付け方〜課題の説明」

 

AABA形式の曲の作り方を説明しました。

メロディに対してのコード付け方法の基本を説明しました。

メロディの卵の説明をしました。

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

How To Compose 5「課題発表1回目」

 

本クラスの目的は『作曲の入り口の為の作曲法』というお話をしました。

作曲法とは「塗り絵」である、というお話をしました。

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

How To Compose 6「ABAC形式〜コード進行の話」

 

ABACという輪郭をコード進行で塗っていく、というお話をしました。

AABAとABACは違うんだなあ〜というお話をしました。
ジャズ・ハーモニーの基本3要素のお話をしました。(ダイアトニック、セカンダリー・ドミナント、モーダル・インターチェンジ)

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

コード進行は作る物ではなく、集める物である…というお話をしました。

音程を使ったマトリクスというお話をしました。

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

リレイティッド2マイナー(Related Ⅱm) とサブ5(SUBⅤ)のお話をしました。

コード進行に対してどのようにメロディをつけるか?というお話をしました。

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

ABAC形式を使って曲を書こう!というお話をしました。

チャーリーパーカーのパクリのテクニックというお話をしました。

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

古典のすすめ・・・というお話をしました。

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

メロディの素についてお話をしました。

コンテンポラリーのお話も少ししました。

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

音楽は数学の仲間なんです・・・というお話をしました。

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

コンテンポラリー・ジャズの初期「ブルースの拡大解釈」というお話をしました。

 

ハートハートハートハート

 

と、いうわけで皆さん最後の課題を忘れない様に出してください。

期限は、12月18日(月曜日)です。

私のGoogle Classに楽譜または音源で提出してください。

 

AABA

ABAC

も出していない方は必ず提出してください。

 

3つの課題が提出されていれば(出席が悪くても)成績は必ず付けます。

 

それではみなさんお疲れさまでした〜〜〜
 

前回のHow To Composeで話せなかった、シンメトリック・オーギュメント・スケールの説明をします。

 

 音符音程が等しく並んでいるスケールをシンメトリック・スケールと言います。

 

音楽を聴く時、メロディに使われている音程なんて気にしていませんが、音程こそが音楽のキャラクターを作っていると言っても過言ではありません。

 

音程間隔がいびつに並んでるメロディと均等な物とは印象が違うのです。

 

それを作曲やアドリブや作編曲に利用して、この世の数多のサウンドは出来ています。

 

もし貴方が「あれ?」っと思うサウンドがあれば音程を調べて見れば「あれ?」の原因が見つかるかもしれません。

 

音符音程が等しく並んでいるメリット?

 

ディミニッシュやホールトーン等、音程が等しく並んでいるスケールはパターンが作りやすい(特にギター、ヴァイオリンなどの弦楽器)のですが、その理由として、ホリゾンタル(横方向)に移動するだけでシーケンス(繰り返し)が出来てしまうという楽器の特典?からなるものです。

 

ピアノやサックスは難しいフレーズでもキーを変えると弾きやすくなる事があります。その代わり簡単なフレーズのキーを変えると難しい運指になってしまう事もあります(移調が難しいという事)

 

それに対して、弦楽器は弾けない物はキーを変えても弾きにくいですが、弾けるフレーズはキーを変えて同じ運指で移動できてしまいます。

 

シンメトリック・スケールはそういう弦楽器の利点を生かす事が出来るスケールと言えるでしょう。

 

 

音符シンメトリック・スケールの構造

 

サイクルオブ5th(4th)の表を使うとシンメトリックの特徴がよくわかります。

 

12個の音を均等に割ると2.3.4.6.と言う数字になります。

 

 

オクターブを2で割る(+4)トライ・トーン

 

 

オクターブを3で割るオーギュメント・トライアド

 

オクターブを4で割るディミニッシュ7th

 

 

オクターブを6で割るホール・トーン・スケール

 

ルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルン

 

音符シンメトリック・オーギュメント・スケールを図でみるとこうなります。

 

 C+トライアドとB+トライアド

3+3=6音スケールです

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

音符シンメトリック・オーギュメントは次の様に見ると解り易くなります。

 

譜例1)Cシンメトリック・オーギュメントをBから並べてみる

B+がC+の為のアプローチノートになっています。

 

この要素を利用するとシークエンス・パターンを作りやすくなるのです。
 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

スケール内の音程は次の様になっています。

 

譜例2)音程が均一(-2,-3)

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

シンメトリック・オーギュメント・スケールはヘキサトニック・スケールでもあります。

 

ヘキサ(6音)トニック・スケールは2つのトライアド(3音)を並べる事によって作られます。

 

 

譜例3)C+とB+、2つのトライアドを足したヘキサトニック・スケール

 

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

シンメトリック・オーギュメント・スケールの中には3つのメジャー・トライアドがあります。

そしてこれは3トニックの関係にあります。

 

譜例4)

 

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

シンメトリック・オーギュメント・スケールの中には3つのマイナー・トライアドがあります。

そしてこれは3トニックの関係にあります。

 

譜例5)

 

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

音符Giant Steps(John Coltrane)は3つのトニックを持つマルチ・トニックの曲です。

C A♭E(原曲はB G E♭)のトライアドにドミナント7thコードを付けた循環コードに対してシンメトリック・オーギュメント・スケールをアプライする事が出来ます。

 

 

譜例6)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使った3トニックエキササイズ

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

音符その他スケール内のダイアトニック・コードを利用した様々なエキササイズを創る事が出来ます。

 

 

譜例7)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使ったダイアトニック・トライアド・エキササイズ

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

譜例8)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使ったダイアトニック・7thコード・エキササイズ

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

Cオーギュメント・スケールは次の様なコード進行の上で機能します。

 

||: C+ B+ :||

||: B+ C+ :||

 

||: C A♭E :||

||: C E A♭ :||

 

||: CM7 A♭M7 EM7 :||

||: CM7 EM7 A♭M7 :||

 

||: CM7(#5) A♭M7(#5) EM7(#5) :||

||: CM7(#5) EM7(#5) A♭M7(#5) :||

 

||: Cm A♭m Em :||

||: Cm Em A♭m :||

 

||: CmM7 A♭mM7 EmM7 :||

||: CmM7 EmM7 A♭mM7 :||

 

 

実際にいろんなシークエンス・パターンを創って、シンメトリック・オーギュメントのキャラクターを味わって見てください。(上記のコード進行を伴奏に使ってみてください)

 

 

譜例9)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使ったシークエンス・パターン1

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

譜例10)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使ったシークエンス・パターン2

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

譜例11)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使ったシークエンス・パターン3

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

譜例12)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使ったシークエンス・パターン4

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

譜例13)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使ったシークエンス・パターン5

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

譜例14)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使ったシークエンス・パターン6

 

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

譜例15)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使ったシークエンス・パターン7

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

譜例16)シンメトリック・オーギュメント・スケールを使ったシークエンス・パターン8

 

 

 

 

 

すすこのブログは洗足音楽大学の授業How to Composeの予習復習用に書いております。履修学生の方に特化した内容ですので、御理解の上お楽しみください。

 

 

おねがい「せんせ〜!」

 

真顔「ハイ、なんでしょう?」

 

えー「コンテンポラリーってなんか難しくって嫌なんですけど…」(実話)

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラ

 

このクラスはかれこれ20年以上やってますが、アドリブや作曲に対するハードルを下げて皆さんが楽しめるよう工夫してきました。

 

毎年

 

Thelonious Monk

John Coltrane

Wayne Shorter

Herbie Hancock

Chick Corea

Keith Jarrett

Pat Metheny

etc....

 

等の作曲家を取り上げて皆で楽しくセッションをやってきました。

 

アナライズ等をやるよりも実際に演奏するとその曲がわかります。

 

作曲のコツは演奏!と言う事です。

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

音楽は共同作業です。

 

美術の様に作品自体が残るのではなく、

 

誰かの作品を、誰かが演じないと残らないのです。(YouTube がなかった時代)

 

その進化の過程を1人づつが体験して初めて音楽が生まれてきます。

 

最近の研究では、原始の歌声はポリフォニー(合唱)だったそうです

 

 

音楽はアンサンブルから始まった!んですね・・・

 

作曲家がいて演奏者がいる・・・

 

そうやって共同作業で残されて来た様々なサウンドが皆さんの周りに残っているのです。

 

ハートハートハートハート

 

昨今、いろんなToolsが出来て一人で制作が完結する・・・そんな時代になりました。

 

なのに、やっぱりローリング・ストーンズを聞いてホンキートンク・ウイメンが弾きたくなるのであります(いつも例が古くてごめんな)

 

ボブ・ディラン、ビートルズ、スティーヴィー・ワンダー等これからも風雪に耐えスタンダード化し、音楽は残っていくでしょう。

 

それらは全て人の手(耳)によって受け継がれていくのです。

 

それが文化と言うもの

 

最近の近未来映画に懐かしのロックアンドポップが挿入曲として採用されるのも何か、解る様な気がします…

 

すいませんノスタルジーに浸ってしまいました。

 

イエローハーツイエローハーツイエローハーツイエローハーツ

 

音楽を勉強する一番手っ取り早い方法!それは演奏、弾く(歌う)事です。

 

あなたが手に入れたいサウンドを弾く(歌う)のです。

 

プロコフィエフのサウンドが欲しかったらピアノ・コンチェルトを弾くのです。

 

ローリング・ストーンズのサウンドが欲しかったらギミー・シェルターを弾く(歌う)のです!

 

それより早い勉強方法は絶対にありません!(以上!)

 

となれば話は速いのですが、少しでも皆さんが払っている法外な授○料に1パーセントでも答えようと説明を進めます。

 

ルンルンルンルンルンルンルンルンルンルン

 

私がバークリーの頃教わったの「Duke Writing」というおもしろい授業があります。

 

ハーブ・ポメロイ先生です。

 

デューク・エリントンの作編曲を分析して、それを元に曲を書くと言う授業です。

 

ちゅー作曲の先生は曲そのものです。

 

アナライズの方法さえ学べばこの世に存在する無数の先生(曲)のレッスンを受ければいいのです。という当たり前の事をハーブ・ポメロイから教わりました。(アナライズ方法を統一すれば様々な曲を比較して学べます)

 

と、いうことで、今回はコンテンポラリーの元祖達の曲を少し分析してみましょう・・・

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

コンテンポラリー・ジャズという言葉は以前はありませんでした。

 

ビバップ、モダン・ジャズ、モード・ジャズ、ハード・バップ、クロス・オーバー、フュージョン・・・等も、

 

新しい宣伝文句の為に作られた言葉だと思います。

 

コンテンポラリーの意味は

 

「時代を共にする=現代的」という意味だそうですが、そう言う意味では、星野も米津も髭男もKing Gnu もミクもレンもリンもルカも、みんなコンテンポラリーです。

 

ジャズ界のコンテンポラリーの定義は割と狭くて「賢そうなサウンド?」という意味で使われているようです。

 

何をもって賢そうなのか?

 

今回はそれをお話いたします。

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

ルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルン

 

コンテンポラリーの起源?なんて大袈裟ですが、マイルス、コルトレーン、ショーター、ハンコック、マッコイ、ヘンダーソン等、ブルーノートレーベルの60年代辺りから現在に通づる怪しげなサウンドの芽が吹き出し始めました。

 

 それが、

 

 ブルースの拡大(自由な)解釈です。

 

ブルースはクラシックと結婚してジャズになった?というのは以前お話ししましたが、

 

ブルースは浮気物・・・

 

いろんな人(音楽)と恋(フュージョン)をするのです。

 

ハートハートハートハートハートハート

 

マイルスのブルース

 

コンテンポラリー・サウンドはよく「コードが難しい」と言われるのですが、コード・ネームで考えるのでは無く、モードとインターバルで考えた方が腑に落ちる所もあります。

 

以下の譜例はp4thを使ってペンタ・トニック・スケールを3声にしたものです。

 

A Minor Penta Tonic Scale with p4th

 

ペンタ・トニック以外の音も含まれますが、トップ・ノートはペンタなのでキャラはペンタ・サウンドです。(絶対弾いてね)

 

ペンタトニックはメロディを作るために力を発揮するナイスな奴ですが、そのキャラを利用して、いろんなトリック?を作り出す事が出来ます。

 

A Minor Penta Tonicのトップ・ノートをキープしたまま下の2声を自由な解釈で弾いちゃいます(クラス内で視聴します)

上の譜例はマイルスがキーボードの伴奏時に使うコードです。

 

コード・ネームはありません。強いて言うならAマイナー・マイルス・コードというべきか・・・

 

マイルスはベタなサウンドが嫌いでした。

 

ハンコックに「Don’t Play Butter Note!」といって怒ったそうです。

 

マイルスの後期1981年『ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン』以降、このような独特のブルージー・アウト・サウンドを使っていろんな作品を残しています。

 

トップノートはインサイド、ヴォイシングはアウト・サイドのインターバル・ヴォイシングを使ってメロディを異様な緊張感で表現する手法を使います。

 

音の帰納と演繹

 

結局、「ああすればこうなる」という結論が得られている物は全て理に叶っていると言っていいのです。

 

特殊なサウンドを使う時に「これは理論的に正しいのであろうか?」というご心配は無用・・・

 

普遍的命題から特殊命題を導き出す、ハーモニー演繹法は5対5にしておくのがちょうどいい、・・・とマイルスは(かく語りき?)

 

参考作品

 

 

 

是非聞いてみてください。

 

 

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

ハンコックのブルース

 

Herbie Hancockの人気曲、

Tell Me A Bedtime Story から、リハモを学ぼう!

 

この曲はR&Bやネオ・ソウル等の

コード進行に影響を与えた(かもしれない?)

リハモ=(メロディに対してどうやってコードをつけるか?)を学べるGood Example!なんですよ~~

 

Tell Me A Bedtime Story by Herbie Hancock(楽譜はクラス内で提示)

この曲は以下のスケールで出来ています。

 

F#m Penta Tonic Scale(with blue note=♭5)

「ん?これってブルースで使う例のペンタトニックスケールだよね?」

 

そう、この曲はブルースなんです。

 

ブルースについては前期のHow To Improvise 「AAB Blues」でお話しましたので、詳しくはこちらへ。

 

ブルースは通常AABという形式で出来ています。

 

実はTell Me A Bedtime StoryもAABです。

 

え〜?でも全然ブルースっぽくないよね〜」

「ネオ・ソウルって感じかな〜」

 

そのとおり!

 

メロディはブルース、ハーモニーはジャズ!その名は「R&B!」

 

ペンタ・トニック・スケールは、メロディが作りやすいだけではなく「リハモしやすい」スケールなのです。

 

試しにTell Me A Bedtime Storyをブルース進行に戻してみましょう。

 

 

ね?べたべたでしょ?

 

ペンタトニックで作ったあなたのメロディにいろんなコードを付ける練習をして見てください。

 

STANLEY TURRENTINE “SUGAR” 等も同様の手法「ペンタのお洒落リハモ」で出来ています。

是非参考にしてください。

 

 

という感じでブルースをお洒落にリハモしてみよう〜のコーナー!

 

ブルース進行はⅠ Ⅳ Ⅴが基本ですが、別にメロディの邪魔さえしなければ何をつけても良いのです。

 

 

バグス・グルーブ風ブルース(Am penta tonic)基本進行

 

リハモ・ヴァージョン!(R&B風)

 

先ほどのTell Me A Bedtime Storyはどんなリハモをしてるのか?匠の技をアナライズしてみてください〜(楽譜はクラス内で提示)

 

Herbie Hancockはピアニストとしての特権をフルに活用した和声的なアウト・サウンドが魅力ですが、実にPopなセンスも持ち合わせているミュージシャンです。

 

ブルーノート時代には伴奏者としても大活躍でしたが、CTIレーベルでのポップ&変態サウンドは今聴いてもたまりませんよ。

 

サービスで乗っけておきますね〜

 

 

 

 

 

 

 

ショーターのブルース

 

Wayne Shorterは今回のコンテンポラリー入門のメインゲストです。

 

この人は変態を地で行くホンマモンのヤバい人です。(言い切ってしまいました)

 

彼のサウンドが後のフュージョン~コンテンポラリーに与えた影響は半端ないと思います。

 

彼がJoe Zawinulと共に結成したWether Reportが無かったら、この世に存在しなかった音楽はめちゃたくさんあります。

 

私も今頃・・・何をしてたかわからないです。

 

Wayne Shorter代表曲(いっぱいあるけど)を見てみよう!(楽譜はクラス内で提示)

 

Herbie Hancockとの共通点が見られます。

 

シンプルなダイアトニック・メロディに対して、ノン・ダイアトニック・コードを配してメロディの性格をよりアウトな(ハイブリッド)な物に変えています。

 

メロディの構成音はダイアトニックペンタトニックに9thを加えた物

 

Wayne Shorterのノン・ダイアトニック・コードのリハモ(なるべくメロディがテンションになる様に配置)

 

おもしろいコード付けるでしょ?

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

Wayne Shorterさんはとてつもなくユニークなミュージシャン(作曲家)で、彼のオリジナル作品はモダンジャズやコンテンポラリーという範疇を超えて、もはや「ウエインズ・ワールド」と言うべきでしょうか?

 

*難解なコード進行と覚え易いメロディ?

 

*モチーフがめちゃキャッチー

 

*和声の制約から解き放たれた自由なインプロビゼイション・・・

と思いきや、めちゃ理論的な裏付けと几帳面な音使い。

 

*絶対真似出来ないリズム感!?

 

*エレクトリックと何故か相性の良い音色・・・?

 

*書いてあるのか即興なのかわからないアレンジ

 

*コードネームが付けられないコード(マイルスコードとの共通点)

 

*良い曲だらけ

Infant Eyes

Virgo 

Witch Hunt 

Children of the Night 

E.S.P. 

Footprints 

Juju 

Mahjong 

Nefertiti 

Night Dreamer 

Speak No Evil 

Witch Hunt 

Yes and No

Miyako

Wild Flower

Adam's Apple 

Fee-Fi-Fo-Fum 

Night Dreamer 

Black Nile

Children of the Night 

This Is for Albert 

El Gaucho

・・・・・

 

(楽譜はクラス内で提示)

 

謎に包まれたWayne Shorterの参考作品はこちら・・・

 

 

 

 

 

 

と、いうわけで、今回はコンテンポラリー入門として

Miles Davis

Herbie Hancock

Wayne Shorter

 

レジェンド達の匠の技をのぞいてみました。

 

See You~

 

 

 

 

 

 

このブログは洗足音楽大学の授業How to Composeの予習復習用に書いております。履修学生の方に特化した内容ですので、御理解の上お楽しみください。

 

リベラル・アーツという言葉をご存知ですか?

 

リベラル・アーツとは・・・

「人が持つ必要がある技芸(実践的な知識・学問)の基本」と見なされた自由七科のことである。

 

だそうです。

 

ギリシャとか、ローマとか、プラトンとか?なんかその辺の頃から西洋の方々がやってた、お勉強だそうで7科目もあるそうです。

 

言語系3学トリウィウム(文法・論理・修辞)

数学系4学クワドリウィウム(算術・幾何・天文・音楽)

 

だ、そうです。

 

音楽は数学の仲間なんです。

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

たしかに、作曲法は数学と似ているとこがあります。

 

対位法を勉強するときは、は鍵盤押さえてるよりゆびで数えてた時間の方が長かったかもしれません。

 

作者が数学を意識して作ろうが作ろまいが、数の支配を受けている音楽が、楽しくなったり悲しくなったり・・・人の感情を動かすのは不思議な事です。

 

ルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルンルン

 

以前にもお話しましたが、数を使って作曲するのは、そんなに珍しい話でもないし難しい事でもありません。

むしろ、ハードルを下げる為に、使っていただきたい手法の数々ですが・・・

今回は前期のHow To Improviseでお話ししました、シンメトリックの理屈を使ってできる、コード進行の作り方を、お話しします。

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ


ジャズ界の1のでかい足? John Coltraneさんの大好きだったマルチ・トニック・システム拍手

 

マルチ・トニック・システムとは、John Coltraneの有名曲「Giant Steps」のコード進行で使われている手法で、一つの曲の中に複数のトニックを使う作曲法です。

 

と、ここで先ほどのリベラル・アーツ=数学、が登場〜

 

西洋音楽は12の調・・・ですがほんとは、(調は全部で30あります)

 

それを表した物が下記の表です。

 

Cycle of 5th(4th)

 

#方向に5度ずつ、

♭方向に4度ずつ

調が変わっていく表です。

 

この表は楽典として皆さんは触れると思います、が、じつはこの表(システム)を利用して音楽を作っている方はたくさんいらっしゃいます。

 

Thelonious Monk

Bud Powell

Oliver Nelson

Oz Noy

等の楽曲を参考にして下さい。

 

 

Thelonious Monk(1917年10月10日 - 1982年2月17日)

ユニーク度合いが半端じゃない彼の作品は、ロジカルな部分が前面に出てこないのですが(そこがすごい)非常にストイックな理論派なんです。

 

解釈が曖昧な進行やメロディが全く無い、完全無血楽曲ばかりのモンクですが、彼の4度進行の使い方にはユニークな特徴があります。

 

このコード進行はリズムチェンジと呼ばれている進行です。アイ・ガット・リズムがネタもとですが、

 

モンクの手にかかるとこうなります(楽譜はクラス内で提示)

"Humph" by.Thelonious Monk

 

F#からスタートしてトニックまで4度進行で直滑降です。

 

アイ・ガット・リズムのサビも4度進行ですね・・・

 

その他4度進行利用した曲は(楽譜はクラス内で提示)

"Skippy" by.Thelonious Monk

"Bemsha Swing"by.Thelonious Monk

"Bright Mississippi"(Sweet Georgea Brown) by.Thelonious Monk

"Jordu" by.Duke Jordan

"Yesterdays"Jrome Kern

 

7thコードが4度進行でどんどんつながっていく進行はエクステンディッド・ドミナント(Extended Dominant)という言い方でジャズ・ハーモニーの中で登場します。

 

以後お見知り置きのほど・・・

 

サイクル4を使ってフレーズを作る練習は、

 

 

"patterns for jazz"等の本にもたくさんのExampleが載っていて楽しい?練習法ですので、自分でも作ってみてください。

 

ここまでは4度進行Cycle of 4thのお話でした。

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

はい、ここからマルチ・トニックに突入〜


マルチ・トニックとは複数のトニックを使って
作曲(主にコード進行を作る)法です。

複数のトニックを使う時にはそのトニック通しがCycle of 4thの表の中で均等な音程関係にある物を選ぶのが、基本的なやり方です。

 

先ずは2トニック

対角線上のCとG♭は-5th(+4th)ですので、均等(シンメトリック)な関係です。

 

従って互いの持っている機能的なコード(Fanctional Chord)を使っていろんな進行を作る事が出来ます。

 

トニック同士

||: C G♭ :||

 

ドミナント導入

||: C D♭7 | G♭  G7 :||

 

リレイテッド2マイナー導入

||: C  | A♭m7 D♭7 | G♭  |Dm7G7 :||

 

セカンダリー・ドミナント、サブ5その他・・・

||: C  E♭7| A♭m7 D♭7 | G♭ A7 |Dm7G7 :||

||: C A7 | A♭m7 D♭7 | G♭ E♭7 |Dm7G7 :||

||: C F7 |Em7 A7 |A♭m7 D♭7 | G♭ B7 |B♭m7 E♭7 |Dm7G7 :||

||: C B7 |Em7 E♭7 |A♭m7 D♭7 | G♭ F7 |B♭m7 A7 |Dm7G7 :||

etc……

 

という具合に、Fanctional Chord達を駆使して+5thの関係にある互いのキーを行き来します。

 

例えば・・・

 

||: CMaj7   F#m7(♭5) B7 |Em7   Bbm7 E♭7 | Dm7  G7|A♭m7 D♭7 |

|G♭Maj7 Cm7(♭5) F7 |B♭m7  Em7 A7 | A♭m7 D♭7| Dm7 G7 :||

 

この進行を基にメロディを付けてみると・・・

 

ここまで、の説明でおそらく「ん?要するに転調してるんでしょ?」っと思われた方もいると思いますが、マルチ・トニックの旨味?は通常の転調(バラードのサビに違うキーに行く)とは違い、めまぐるしくキーを行き来するということと、どのキーも同等に扱うということが特徴です。

 

と、言う事は一定のサイクルでコードが戻って来る循環コード進行の作り方?とも言えるでしょう。

 

代表的なマルチトニック進行は、

2トニック

3トニック

4トニック

があります。

6トニックもシンメトリックな音程で調が並びますが、その様な曲はあまり見た事がありません。

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

それではいよいよ

3トニックを紹介します。

 

C→A♭→EはそれぞれM3rdずつの均等な音程関係にあります。

3つのトニックそれぞれが持っている機能的なコード(Fanctional Chord)を使っていろんな進行を作る事が出来ます。

 

トニック同士

||: C | E  |A♭ :||

 

トニック同士

||: C | A♭ |E  :||

 

ドミナント導入

||: C B7 | E♭7 | A♭ G7:||

 

ドミナント導入

Coltrane change!(Giant Steps)

||: C E♭7 | A♭  B7 | E G7:||

 

リレイテッド2マイナー導入

||: C  |F#m7 B7 | |B♭m7 E♭7 | A♭ |Dm7 G7 :||

 

リレイテッド2マイナー導入

||: C  |B♭m7 E♭7 | A♭ | F#m7 B7 ||Dm7 G7 :||

 

サブ5&リレイテッド2マイナー導入

||: C  |Cm7 F7 | |Em7 A7 | A♭ |A♭m7 D♭7 :||

||: C F7 |Em7 A7 | A♭D♭7 |Cm7 F7 | E A7 |A♭m7 D♭7 :||

etc……

 

例えばこんな風に作曲出来ます・・・(弾いてみてください)

 

 

作曲はもちろん、アドリブにも応用できます。

 

あしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあとあしあと

 

ここでコルトレーン・チェンジの説明を少し詳しく致します

 

上差しコルトレーン・チェンジとは3トニックを使ってできる様々なコード進行の中で、特にJohn Coltraneが好んで使用した、3小節で循環するコード進行の事です。

 

俗に言う循環コードというのは必ず元(のコード)に戻る進行です。

 

例えばC A7 Dm7 G7(1.6.2.5)は循環コード進行です。

 

John Coltraneはこの循環する進行を使用して「アウト」なサウンドを作り出す事に成功しました。

 

例えばCからスタートする3トニック進行は
必ずCに戻りますが、A♭,Eのコードを通過している間はCのキーから外れ(アウト)てしまいます。

アウトしている間は非常に不安定なサウンドになりますがまた Cに戻って来た時に「あぁ〜良かった〜」と、なって快感を得る・・・
という至って変態的な行為をジャズ・ミュージシャン達は夜な夜なやっているのであります。
(なんていやらしい〜)


更に・・・
John Coltraneという人物は
 

このアウトサウンドを、普通の、一般の、進行を持つ、スタンダードナンバーに適応し、美しいサウンドをあえて破壊する行為に及んでいたのでありま〜〜〜す!

下記の曲達は破壊行為の被害者達です・・・

()内はColtrane のタイトル

“Summertime”
“But Not For Me”
“Body And Soul”
“Fifth House”
“How High The Moon”(Satellite)
“Tune Up”(Countdown)
“Confirmation”(26-2)

“Giant Steps”(これはオリジナルですが…)

 

2-5-1に対するコルトレーン・チェンジのリハモは次の通りです

このサウンドは慣れない人が聞くと、相当な違和感があると思います、が、これにはまると抜け出せないのですね〜

 

この手法、そしてサウンドが多数のフォロワーを生み出し、この後のジャズのサウンドが圧倒的に変化していく事になります。

 

故にジャズはどんどんマニアの音楽になっていった・・・のであーる!

 

キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

 

それでは最後に4トニックです

 

4トニックはm3rdの均等音程で出来ています。
隣同士と対角線で事実上2つの音程(m3rd & +4)を使用できますので、並べ方のヴァリエーションがたくさん出来ます。

 

並べ方色々・・・

 

トニック同士
||: C |E♭ | A | G♭ :||
||: C |E♭ | G♭ | A :||
||: C |A | G♭ | E♭ :||
||: C | A | E♭| G♭ :||
||: C | G♭ |A | E♭ :||
||: C | G♭ | E♭ |A :||

(同じ並びでスタートのコードを変える事ももちろん出来ます)


ドミナント導入
||: C B♭7|E♭E7 | A D♭7 | G♭G7 :||
||: C B♭7|E♭ D♭7 | G♭E7 | A G7:||
||: C E7|A D♭7 | G♭B♭7 | E♭G7 :||
||: C E7| A B♭7| E♭D♭7 |G♭G7  :||
||: C D♭7 |G♭E7 |A B♭7 | E♭G7 :||
||: C D♭7 |G♭B♭7 | E♭E7 |A G7 :||

 

その他諸々
||: C Fm7 B♭7|E♭Bm7 E7 | A A♭m7 D♭7 | G♭Dm7 G7 :||
||: C Fm7 B♭7|E♭ A♭m7 D♭7 | G♭Bm7 E7 | A Dm7 G7:||
||: C Bm7 E7|A A♭m7 D♭7 |G♭ Fm7 B♭7 |E♭ Dm7 G7 :||
||: C Bm7 E7|A Fm7 B♭7|E♭ A♭m7 D♭7 |G♭ Dm7 G7  :||
||: C A♭m7 D♭7 |G♭ Bm7 E7 |A Fm7 B♭7 |E♭ Dm7 G7 :||
||: C A♭m7 D♭7 |G♭ Fm7 B♭7 |E♭ Bm7 E7 |A Dm7 G7 :||

etc….

 

例えばこんな風に作曲出来ます・・・(弾いてみてください)

 

 

はい!

それでは

マルチトニックシステムを使っている曲を最後に紹介して終わりますね。(クラス内で視聴します)

 

2トニックといえばこれ〜

Ladies In Mercedes by Steve Swallow

 

3トニックといえばこれ〜

Giant Steps by John Coltrane

Satellite by John Coltrane

26-2 by John Coltrane

Fifth House by John Coltrane

 

と言う訳で、私の本の宣伝ですが、今年出た最新の無窮動トレーニング〜コンテンポラリー・アプローチ、には、3トニックシステムの練習曲が沢山載っています。

 

 

 

もし変態の道にはまりたい方は是非お求めくださいませ。

 

それではミュージシャンのみなさん、冷えは万病の基!腱鞘炎と風邪にはくれぐれも気をつけて、お過ごしくださいませ〜

 

 

ジャーニーおいで