女王様の熱い熱い願いが通って、リングを見に行きましたっ!
 
 説得のために、姑息な手段を使っていた女王様。

 苦労した甲斐がありました。


 さて、アタクシの希望はセットリングというものなのです。
 基本、エンゲージリングは婚約期間につけるもの。
 しかし、きらきら大好き女王様。
 それ以外にもつけたいのです。
 なので、マリッジリングと一緒に付けられるセットリングというものを探していました。
 何よりつけられないなんてもったいない。

 
 さて、本音が駄々漏れしたところで、お店に到着です。

 何軒か見て回る予定なのでまず始めにA店から。

 
 ここを一軒目にする予定はなかったんですが、探してた所を見つける直前に、目に入りました。
 あ、こっからいっちゃう?的な。

 
 丁寧に説明をしていただき、気にいったやつを何度もはめて、上機嫌のアタクシ。
 横で、うんざりしている顔は一切受け付けません。

 すごーく感じのいいお店で、ほくほくして二軒目へ。
 
 
 B店は、結構老舗っぽい感じで、かなり高級感。
 そして、担当のおばさんおねぃさんが強烈でした。

 なんせ、取って食われるかって思うぐらいの勢いとパワーでした。

 やだー暑苦しいー


 横を見ると、かなりの不機嫌顔。
 ダーリンはこういう強引な方法は大嫌いです。
 ここでは、買ってもらえないのが決定です・・・

 
 無理ということを伝えても帰してもらえません。

 拘束する時間だけが伸びていく。
 でも、彼女の目力は衰えない。

 長い。
 帰りたい。

 でも、帰してくれない。


 そこで、とうとうダーリンが切れました。

 「もぅ帰してください。」


 えええええええ~~??
  そ、それだけ??


 半分立ちあがるぐらいの勢いやったやん!
 ものすごぃ溜息とかつきまくってたのに!
 そんな、泣きそうな一言だけ??

 うわぁ、頼りになんねぇ・・・

 まぁ、それのおかげで何とか店を出ることができました。
 
 リング探しはまだまだ続く…
 ごちゃごちゃした顔合わせも終わり、どぅ考えても前に進むしかなくなったのですよ。
 腹括れ、アタクシ!

 さて、紅茶かけられたり、インフルだったりとまともに式場を見学できていない気はするのですが、場所を決めました。

 感覚としたら、ここしかないなって感じでした。
 ダーリンも同じような感覚を受けていたようで、即決です。


 さぁ、式場を決めた次は予算ですよね。
 思っていたより、断然高い所に決めてしまったアタクシたち。
 要るもの要らないものを真剣に考えて、予算を少しでも削りたい。
 だって、かなりの貧乏さん二人組なのですもの。

 アタクシの趣味は旅行。
 ダーリンの趣味は車。

 ほらーお金かかってるじゃーーーーん・・・

 まぁ、お互い一切の悔いなしですが。


 本日は、費用の再計算&指輪のカタログチェックの日としました。

 事前から、結構詰めて考えていたアタクシ。
 なぜかって?

 
 女王様は、光りものが大好きだから♪

 買ってもらうなら、気に入ったものを欲しいし。

 貧乏な二人には限界があるので、その中で最大限のもを選ばなくてはっ


 ダーリンの機嫌を損ねないために、チーズケーキを焼いてみたり。
 結構姑息な女王様なのです。


 し・か・し・・・
 
 これだけ、努力して電卓を叩いて計算している中。

 振り返るとダーリン寝てました。


 こいつっ…

 (*゜ロ゜)ハッ!!
 いけないいけない。
 思わず、グーを握ってました。


 負けない。
 良いやつを買ってもらうまでは、下手に出る大人しい女王様なのです。
 みておけ・・・
 買ってもらったあかつきには、倍返ししてやるっ…
 
 ご挨拶が終わってすぐだというのに、次のステップが待っておりました。

 結納はやめてちょんまげということをお伝えしたら、向こうも是非ということで、無事決定。
 代わりに、お食事会はすぐにしなくちゃということになぜかなりまして。
 あっという間にお食事会。


 当日、女の子一日目。
 
 マジですか・・・
 女王様、実はかなりの痛みを伴うタイプなのです。

 つまりは機嫌が最悪ってことですよ。
 処刑とかしかねない。

 
 朝からピリピリして、半八つ当たりをするアタクシ。
 
 「スーツじゃなくて、きれいめな格好って言ってるのに!
  それ、スーツに見えるけど!
  着替えて。

 とか。

 「ネクタイしたら、正装と言いませんか!
  ノーネクタイとか思いつきませんか!
  はずして。


 ほらほらほら~!
 今書いてるだけでも、汗出てくる~~

 これぐらぃ、えらそぅに話していたと思います。

 それでも、文句を言わずに対応してくれた両親の懐の大きさに感謝しております。


 さぁ、ぐちゃぐちゃ言ってても仕方ありません。
 緊張も痛みもいらいらいも、すべて笑顔の下に隠して出発です。

 お食事会の場所は、ダーリンの実家のそば。
 というわけで、女王様自ら運転でございます。

 
 途中、山も越えるので結構緊張気味の両親。
 どぅもあんまり信用されてないらしぃ。
 

 山も越えて、ちょっと一息という感じの時に、ダーリンからメィルが来ました。

 何かなーと思って、信号待ちの間にチラリ。

 
 すると。

 「ごめん、なんか父親がネクタイしてる。」

 はぁ?
 話が違いませんか?


 ダーリンがきれいめで行こうって言いませんでしたか?

 
 いつもなら、ぐっと怒りをこらえて、冷静に対処しようとするアタクシですが。

 今日は、女の子なんだもん。

 「ネクタイの件は、任せます。
 ただ、うちの親には無理言ってはずしてもらってることをお忘れなく。」
 
と、送信。

 すると、すぐに返事が。

 「ごめん。頑固だからさぁ。
 何度説得してもダメ。
 ネクタイは正装じゃないって言い切るんだ・・・



 本日二度目の
 はぁ?
 何言ってんですか?



 ピ、プルルル~~~
 はぃ、即電話です。


 「はぃ、もしもし?」

 「どぅ言うこと?」

 「いや、どぅ言うっていうか・・・」

 「言い訳は聞かん。どぅにかしろ。」

 「・・・ごめんなぁ・・・。
  あ、後、もう一つ謝らなきゃならないことが・・・」

 まだあるの?

 「実は…お兄ちゃんも出席することになったんだよねぇ…


 言わして頂戴!
 はぁ?
処刑されたいようだなっ!


 なぜ、分かった時点で言わないのだっ!
 アタクシにも弟はいるのだぞっ!



 女王様の逆鱗に触れた、僕は半泣きになりながら説明を繰り返す。
 父親は頑固なので、これ以上言っても聞かない上に、後々厄介になるということ。
 兄は、たまたま仕事で帰省していたのだが、同じく父親の強引な押しに負けて参加するとのこと。
 ごめんなさぃごめんなさぃとひたすら謝るダーリン。
 アタクシの怒り方に、軽く引きつつも、現状を理解し、取り繕ってくれる両親。

 あれ?なんだか、アタクシが悪者になってません?
 

 両親の顔を立てて、いやいや承諾。
 くそぅ。

 
 まぁ、その後は、何事もなく食事会スタート。
 アタクシの笑顔の下には、いろんな感情が渦巻いていました。
 でも、見せません。

 だって、プライドがチョモランマ級ですからっ

 帰ってからは寝込みました。

 もぅ、なんでこんなことばっかり続くんだか・・・

 あ、もちろん、ダーリンにはそれ相応のペナルティを味わっていただきました。
 処刑されなかっただけでもありがたく思っていただきたいわっ!
 さぁ。ゴッドにグチグチ言ってたら、余計に天罰加えられそぅなので、文句を言いたいのをぐっと我慢。


 
 ダーリンにメィルをして、遅れる旨を伝える。
 遅刻は厳禁とわかってるけれど、今日のアタクシの処理能力では不可能です。

 案の定、駅に時間ギリアウトに到着。
 でも、迎えに来てくれたダーリンを見た時は、結構熱が上がってたのでうれしかった。

 
 車に乗り込んで、謝るアタクシ。
 
 「ごめんねぇ。
  早めに出たんだけど、ダイヤ乱れまくりでさぁ・・・」
 
 「これは、減点ものですな。」


 君、一回グーパンチさせてくれたまえ。


 弱っている彼女にかける一言目ではないように思うのはアタクシだけでしょうか?


 一気に熱の上がるアタクシ。
 その後、何を話しかけられても不機嫌なアタクシ。
 「大丈夫?」のとってつけた言葉にさらに不機嫌になるアタクシ。

 
 怒りに熱も忘れるほど。
 そのおかげか、気がついたらご挨拶終わってた☆

 緊張もなく、するーんと終わってました。
 ある意味、ダーリンのおかげ・・・


 まぁ、ダーリンの両親は、ちょっとアタクシとは違う感性の持ち主でしたが、アタクシの方が上かと。
 うまくやっていけそぅです。
 多分。



 その後、熱の体を引きずって式場を見て回る女王様と僕。

 なぜ、キャンセルしなかったかって?

 女王様は負けず嫌いだからです。 

 これ以上、弱み見せてたまるかっ
 
 この根性のおかげで無事に一日をこなしたのでした。
 さすが、アタクシ。


 しかし、ゴッドが見逃してくれるはずはなかったのです。

 
 実は、発熱の正体は新型インフルエンザでした☆

 そりゃ、しんどぃよねっ

 次の日から、3日ほど寝込みました♪
 
 ダーリンに移らなかったのが本当に残念良かったです♪

 
 段々と、なんだか笑いの神様に愛されてるような気もし始めましたが、まだまだ気にせずに行きましょう。

 
 さて、彼女のお宅訪問の後はもちろん「彼氏のお宅訪問」もあるわけでして。
 ダーリンのへたれ具合を大笑いしたアタクシにとってはまさに天に唾を吐いたのが戻ってきたって感じです。

 実は、女王様も大の人見知りと緊張しぃなのです。

 ほんと、人のこと言えません。


 前日から、何度も打ち合わせをするアタクシ。
 自分はもう済んじゃってるので適当なダーリン。
 緊張で眠れないアタクシ。
 おかげで朝からなんだか熱っぽい・・・

 って、熱っぽぃじゃなくてまじで発熱してね?
 なんだか、寒気がしているような。
 今日の緊張と昨日までのハードワークのせいかなぁ・・・
 電車で行こうと思っていたけど、途中でしんどくなるかなぁ・・・

 迷いに迷って、車で行って途中でしんどくなった方がまじやばぃって事で、電車で行くことにしました。


 駅まで歩くのも辛くなってきていたので、親に早めに送ってもらい、ダーリンの待つ家まで行かなくちゃ。


 乗り換え待ちで、駅で待っていると

 「本日は、貨物事故のためダイヤがみだれてます。」


 はぁ?
 まじか?まじなのか?


 
 今日は、勘弁してくださいよぅ…

 またゴッドのいたずらにより、おもしろぃ方へ・・・
 日ごろ乗りなれていない沿線なので、調べてきたのに。
 今日は、頭が回らないから逆算ができないのに。

 ゴッド、もうちょっと手加減してよ・・・