今、考えていること

moon

壁紙 宇宙館 から画像をいただきました。UFOです。

近未来小説「最後の一番長い一日」完結しました。

最初のページから どうぞごゆっくりお読みください。

テニス小説「フラッシング・メドウの風に乗って」 連載開始です。

『考える人の本屋さん』 オープンしました。

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占い師桃子シリーズ「ソーシャルネットワークの罠」矢武之小路友彦


今、考えていること-momoko01


下記の内容は、7月22日付け「フライバー応援メルマガ60」を転載したものです。

7月19日(火)発行の臨時増刊号でお知らせしましたが、わたしの電子書籍第一弾、占い師桃子シリーズ「ソーシャルネットワークの罠」矢武之小路友彦がappstore(アップストア)で先行発売されました。残念ながら、iPhone/iPad/iPodtouchをお持ちでないと購入できません。


Appstore


http://itunes.apple.com/jp/app/id448851211?l=ja&ls=1&mt=8


アンドロイドOSを使っているスマホをお持ちの方は、近日中に販売になりますので、お待ちください。


Androidマーケット


https://market.android.com/details?id=jp.telesco.ebook.uranaishimomoko01.mcbook


スマートホンなんて、持ってないし買う気もないという方、PC派の方は、今しばらくお待ちください。そして、もっぱら、既存の携帯電話しか使わない派の人は、申し訳ありません、基本的には対応しておりませんので、電子じゃない、紙の書籍になった時にお買い上げのほどを。



フライバー応援メルマガなので書いておきますが、電子書籍で「フライバー&ポゴ読本」みたいなのを考えています。電子書籍ならでは、という形態を考えてますので、これもお愉しみに。



さて先週、ソーシャルメディアについて少し書かせていただきました。この世界、やたらと横文字が多いのは、そもそもの成り立ちが英語文化の中で出てきたからです。ソーシャルメディアという言い方より先に、わたしの本の題名にもなった「ソーシャルネットワーク」という言葉を耳にした人の方が多いでしょう。


「ソーシャル」は、日本語だと、「社交」、社会との交流ってことで、ソーシャルネットワーキングサービス、SNSを日本語だと交流サイトなんて言い方をします。先週のメルマガでは、SNSは「出会い系」の一つだなどと若干乱暴な定義付けをしましたが、ソーシャルというのは、日本語でいえば「出会い」のほうがピンときますよね。ところが、「出会い系サイト」ってなると、一気にいかがわしい世界に見られてしまう。ソーシャルメディアだって、「出会い系媒体」じゃ、流行るものも流行らなくなってしまいます。



スマートフォンや電子書籍、それこそソーシャルメディアが日本に根付きづらいのは、この言葉の問題が大きいと思われます。appstore(アップストア)で先行販売したわたしの電子書籍ですが、たぶiPhone/iPad/iPodtouchユーザーじゃないと、何が何だかさっぱりわからない、のではないでしょうか。スマホ、スマートフォンて、何だそりゃ? っていう人にとっては、アンドロイドなんて言葉もわけわからないはずです。ブラックベリー、オバマさんが愛用していたスマホですが、何のことやら。となれば、ツイッターだ、フェイスブックだ、ソーシャルメディアでは言葉が躍っていますが、じつは、日本人の大半の人はその言葉、名称、そのものについていけてないのではないでしょうか。



これも先週書きましたが、ソーシャルメディアの対極にあるのが、マスメディアです。日本はまだ、このマスメディアの力が強い。もちろん日本以外もアメリカだって、マスメディアはまだ強大な力を持っている。だから、「メディアコントロール」は、マスメディアをコントロールすることで、これまでの日本の原発は、マスメディアが政官財学とアメリカに牛耳られ、コントロールされていたことで確たる地位を築いてしまいました。



世界ではすでに、マスメディアのコントロールだけでなく、ソーシャルメディアもコントロールし始めています。マスメディアの威光が薄くなってきたからです。マスメディアは、少なくともコントロールされているもの、というのが欧米知識人の常識となっています。途上国やいわゆる民主化されていない国においては、誰も端からマスメディアなど信じられていません。そもそも政官財など、一時の権力に過ぎないということをみんな肌で、身体で知っているのです。



ところが、日本人は、戦前の「大本営発表」や、大新聞が体制にとりこまれていったことを知っているにも拘わらず、戦後は、アメリカを「神」にしてアメリカさんの言うことを「神の言葉」と崇め祭ってしまいました。アメリカの属国になり下がってしまったのです。



こんなことを書くと、わたし、ばりばりの反米主義者、学生運動の闘士のようですが、ちょっと前までは、どちらかと言えば、アメリカかぶれで、君が代より、アメリカ国歌を好む人間でした。昔の言葉でいえば、ノンポリです。そもそも、わたしが大学に入学した時には、70年安保も終わってしまって、学園は平和そのもの、学内のたて看は「学費値上げ反対」。学費値上げったって、上がるのは次に入ってくる新入生からなんだから、おれたちに関係ないよな。盛り上がるはずがないのです。



話が飛びました。世界、その中でもアメリカはマスメディアをコントロールすることから、ソーシャルメディアをコントロールする時代に突入している。そのいい例が、中東、北アフリカの一連の革命騒ぎです。ツイッターとフェイスブックが活躍しました。もちろん、アメリカは国家としてソーシャルメディアを利用しています。中国政策しかりです。



残念ながら、日本はこの分野では相当出遅れています。日本がアメリカの属国ってこともありますが、世界に互していこうとするなら、常にキャッチアップしてなければいけません。脱原発とか、原発推進とかの議論を今しているようでは、本当はいけないんですけどね。アメリカやヨーロッパの先行している人たちは、すでに次のことを考えています。一年以内に日本の原発は全て停まって、動き出すことはありません。だから、その危険性は無くなったのかといえば、そうではありません。原発は稼働しているかどうかが問題なのではありません。原発は存在そのものが危険なのです。だから、早くこの前提でアクションプログラムを構築しなくちゃいけない。



そして原発や災害復旧ももちろん大事だけれど、常に先を考えていかなければなりません。日本人全ての人がソーシャルメディアを知っている必要はないけれど、世界はソーシャルメディアの時代に入ってしまったという時代認識を少なくともビジネスの一線で働いている人たちは持つ必要がでてきました。結構大変な時代にわたしたちは生きているんです。



「無数の情報の海の中から、自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ、そこに新たな意味を与え、そして多くの人と共有すること。」


「キュレーション(curation)の時代」-つながりの世界革命が始まる―佐々木俊尚



今日のお題は、なでしこジャパン。


誰が、こんな女子サッカーブームの到来を予測したでしょうか。
世に、にわか女子サッカー評論家が五萬と出現しました。
かくゆうわたしも、女子サッカーのワールドカップがドイツで始まったことは、予選リーグの第一戦で日本が勝ったという報道を見て知ったわけです。
帰国凱旋のシーンは生放送されましたが、ドイツにいつ向かったのかを知る人はほとんどいません。ドイツに向かったっていう報道はたぶんあったんでしょうけど。



そもそもこの放映、地上波ではどこもしていませんでした。NHKのBSが放映権をとったのでしょうけど、きっと地上波はどこも手を挙げなかった?
決勝トーナメントに入ってドイツに勝っちゃったところから日本は「なでしこフィーバー」が始まります。勝ったのは、主催国のドイツにです。なでしこジャパンって、そんなに強かったの? よく聞くと、なでしこジャパンはFIFAランキングが4位で、北京五輪ではベスト4に入ったそうな。おいおい、舐めたらあかんで、なでしこジャパンがドイツに勝ったのはまぐれじゃなかった。



準決勝のスエーデン戦。ここからテレビ観戦始めた人も多いことでしょう。フジテレビが地上波で放送始めましたから。わたしもここからの参戦です。そこまで、なでしこジャパンの知識は、ほぼゼロ。知っている名前は澤さんぐらい。そもそも男子のサッカーだってほとんど観ないんだから、日本になでしこリーグがあることすら知らない。そのスエーデン戦が、凄かった。何が凄いかって、なでしこジャパンが強いのなんの。確かに体格とスピードはスエーデンの方が上ですけど、技術力、テクニック、組織力、全てなでしこジャパンが上回っています。あの試合を見てる限りは横綱相撲です。



こんな試合を見せられたら、当然アメリカとの決勝戦観ないわけにはいかないでしょう。早朝テニスが入ってましたけど、寝不足で熱中症になるかもしれないリスクもなんのそので、最初から終わりのPK戦までしっかり観てしまいました。



感動ものです。誰もがいうのでステレオタイプですけど、感動をありがとう、って、これ素直な感想です。人って、なんやかんや言って、感動したいんですよね。感動するために、本を読み、音楽を聞き、ミュージカルを観にいくわけです。クリエイターっていうのは、感動を与える商売です。物書きもその基本には、人を感動させることがあります。人それぞれ、その琴線が違うので、同じ作品でも感動する人としない人がいますけど、今回のなでしこジャパンの試合を観ていて、日本人のたぶんほとんどの人が感動に打ち震えたんじゃないでしょうか。わたしも、物書きという一応コンテンツクリエイターの端くれからみると、只一言、「かなわないな」。



「筋書きのないドラマ」っていいますけど、本当にまいっちゃいますよね。真実は小説より奇なり、一生懸命、真実より奇な小説を日々考えてるんですけど、なでしこジャパンの試合を見ちゃうと無力感しか残りません。でも、やっぱり、いいもの見せてもらった、それも生で見ちゃいましたからね。生で観れなかった人、残念でした。

昨日、寒かったですね。台風が来て、寒くなるなんて前代未聞です。やっぱり異常気象なんでしょうね。夜中、寒くて目が覚めました。変な夏風邪ひきそうです。

ソーシャルメディア革命 立入勝義

ソーシャルメディア革命 (ディスカヴァー携書)/立入 勝義

下記の内容は本日付の「フライバー応援メルマガ58号」を転載したものです。


すでに株式会社せいるとお取引にある企業の皆さまはご存知のことと思いますが、7月31日をもって株式会社せいるはフライバー事業からの撤退を決定しました。撤退後の対応につきましては、書状の通りです。


現社長の関廣子氏も、昨年亡くなった関俊昭氏が見つけてきた商材で、これからという時だったので、苦渋の選択だった、とお会いした時におっしゃっていました。ご存知の通り、株式会社せいるは仙台を本拠としておりますので、この度の東日本大震災の影響が大きかったものと思われます。


それでは、このフライバー応援メルマガもこれで終わりか? というともちろん終わりではありません。前にも書きましたが、わたし自身は、ビジネスとしては、このフライバー&ポゴを「ライフワーク」と位置づけています。また、フライバーやポゴスティックが日本国内に定着していくことが、亡き関俊昭氏の労に報いることだと思っています。

3.11以後、世の中は大きく変わりました。オール電化を莫大な広告費を使って宣伝していた東京電力が、今では、「節電」のお願いをしているのです。産業界に君臨していた電力王国が一夜にして崩壊してしまったのです。


わたしたちは、この今いる世界の「脆さ」を計らずも体験してしまったのです。



わたしたちの生活が「原発」という一度事故が起これば国そのものを滅ぼしてしまうような「モノ」に支えられていたことに愕然としました。しかし、この期に及んでもまだ「脱原発」、「原発推進」、「原発維持」というような議論しか起こりません。


今回の福島第一原発の事故は、見方に依ればかなり幸運だったようにも思います。よくここまでで済んでと。だから、これを教訓にして、もっと安全な原発を作るんだ、というのが原発推進派の考えですが、真っ当に考えれば、もう次はありません。次に同じような事故が起これば、日本は無くなってしまうことだってあり得るのです。


だから、先週も書きましたが、日本に54基の原発があって、今でも日々使用済み核燃料が増えているという現実を理解しなければなりません。間違えたのは、「日本に原発を作ってしまった」ということです。昔から、そして今でも運を天に任せるしかないのです。運を天に任せながらも、どうやって原発を『無力化』していくかがこれから行うべきことです。原発は、いらなくなっても、それで終わりにはなりません。世の中のほとんどのものは、壊れれば、産業廃棄物でも、その捨て場所に苦労はあっても、そのもの自体は『無力化』してしまいます。しかし、原発はそうはならない。事故を起こさなかった原子炉でも、廃炉に10年、使用済み核燃料は、何万年も冷却し続けなければなりません。原発が電気を生み出しているうちは、その廃炉の費用も、使用済み核燃料の冷却費用も電気代に上乗せできますが、原発が発電所として機能しなくなった時は、誰がその費用を賄うのでしょうか。


もし、今、浜岡原発のある東海地方に直下型の地震が起きたら、どうなると思いますか? たしか、ちょっと前に菅さんが、浜岡原発は停止させたよな? だから、原発は大丈夫?


では、ありませんよね。浜岡原発はたしかに原発として発電はしていませんが、原子炉の中には核燃料棒が入っています。いわゆる冷温停止状態ということです。福島第一原発事故で、今月中旬までにやろうとしている、安定した原子炉の状態です。が、もしそこに地震が起きて、それも直下型のマグニチュード8クラスだったら、果たして冷温停止させておけるでしょうか? それより、原子炉そのものが持つのでしょうか?



原発を停める、停めないの議論は、不毛だと思います。議論をしてても地震が起こらない保証はどこにもないからです。54基の原発の存在そのものが、脅威なのです。それは、3.11以前も以後も変わっていません。

現実を直視することです。54基の原発があって、そのうちの4基からは、放射能が漏れている。その他の原発は、稼働しているものもあれば停止しているものもあるが、1年以内に全部の原発が停まります。停まっても「脅威」に代わりはありません。だから、推進派は、再稼働を主張します。なかなか表に出てきませんが、動かしても、動かさなくても、脅威なら、動かせばいい、というのが推進派の論理です。


論理的に考えれば、筋が通ってます。安全性と社会生活と効率を天秤にかければ、折角大金を掛けて作ったのですから、発電してもらったほうがいい。原発なしでもたぶん真夏のピーク時でも電力需要は賄えるでしょうけど、折角ある原発を動かしたほうが効率がいいのも確かです。


しかし、これから、一旦停めた原発を動かすのは容易なことではありません。ストレスチャックをしようが、国が責任を持つと言おうが、地元は納得しません。


「動かしても動かさなくても、地震が起きたらいっしょですから」




なんて、誰も言えませんよね。

海江田さんが玄海原発再稼働要請の時に、「国が責任を持ちます」と云いました。
どういう風に責任を取るのでしょうかね? 今でも、原発問題は、責任のなすりつけ合いです。誰が責任を取ってもいいんですけど、今回の福島第一原発事故が人災というなら、誰か刑事訴追されるのですかね?


現実問題として、原発は1年以内に全部停まるが、全て、「レディー状態」(いつでも動かせる状態)ですから、その危険性、脅威は変わりません。だから、じつは菅さんが「将来は脱原発」と云おうが、原発そのものの危険性、脅威はわたしたちの目の黒いうちに減ることはありません。運を天に任せることしかないのです。

わたしは、もちろん原発推進派でも、東電のまわし者でもありません。先週、「菅さん、頑張れ!」なんて書いたんで、はて、アメリカの手先? ジャパンハンドラー?なんて思う人はいませんよね。脱原発論者で、尚且つアメリカ隷属のくさびから早く解放されるべきだと思ってます。だけど、いやだから、現実は冷静に判断しなければなりません。54基の原発が、ある、ということが危険であり、脅威であって、稼働しているかどうかは問題ではありません。政治的に「脱原発」シフトに早くもっていくのは当然ですが、だからといって、そのことで危険性や脅威が「ただちに」減少するわけではないのです。

ここで、やっと、フライバー&ポゴスティックの話に戻ります。世の中何が起こるかわからない。だから、おもしろい、ともいえますが、いつまた地震が起きて、日本が壊滅的な災害、放射能汚染に晒されるかもしれません。わたしたちの生きている文明は、実は砂上の楼閣なのかもしれないのです。そんな中では、政治だって、経済だって、金融だって、同じく砂上の楼閣の中での出来事です。

以前、「リア充」について、書きますなんて予告をしたことがありますが、これからは、この現実世界の充実がより求められてくると思うのです。現実世界が実は砂上の楼閣で、一寸先は闇だから、ネットの世界、いわゆるバーチャルに逃げ込んでいる若者が増えている。しかしそんな若者も、実は「リア充」、現実世界の充実感を何よりも求めている。

わたしは、この現実の充実感というのは、身体感覚だと思うのです。身体で感じる充実感や快感というものがこれからもっともっと見直されてくるでしょう。Wiiでいくらテニスがうまくなっても、ヴァーチャルの世界でナダルやフェデラーに勝てても、実際にテニスをして味わう身体感覚は別物です。わたしは、大学時代、自動車部にいて、ラリーをやっていたのですが、その醍醐味というのは、オフロードで、4輪ドリフトをしてコーナーを駆け抜ける時なんです。この感覚は、どんなにすぐれたゲームやシミュレーターでも味わうことはできません。

フライバーやポゴスティックをやられたことがある人はわかると思いますが、身体をバランスさせているという、あの感覚、そして宙に舞い上がった浮遊感、重力に引き戻される安心感、その全てがなんとも心地いいのです。絶対にヴァーチャルの世界では経験できない身体感覚がそこにあるのです。

身体を使うことによる身体の感動を誰もが、簡単に味わえるのが、フライバーでありポゴスティックなのです。こんな商品が売れないはずないじゃないですか。それに、フライバーもポゴスティックも電気はいりません。停電になっても愉しめます。ただ、代謝を促進しますので、この時期はあまりお勧めできませんが。

また、最初に戻ります。今月一杯で日本国内のフライバーやポゴスティックの拠点となっていた株式会社せいるでの販売はなくなりますが、わたしは相変わらず、普及活動を続けていきます。と同時に、せいるさんに代わってやってみたいという方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。米国SBI社の窓口になってます。

久しぶりに、フライバー応援メルマガらしくなってきましたが、これからが本題です。そして、わたしの電子書籍出版のマーケティング活動第5段です。

「ソーシャルメディア」



聞き慣れない言葉かもしれませんが、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)っていう言葉はご存知ですよね。今話題のフェイスブックがそのSNSです。日本語だと、交流サイトなんていわれてますが、もう少し砕けると、「出会い系」です。フェイスブックだって、もとはハーバード大学内の「出会い系」からスタートして、アイビーリーグの大学に広がり、西海岸のスタンフォード、そして全米の大学、最後に一般に普及してきました。日本のMIXIが慶応の湘南校から広がりを見せたのと同じです。大学が発端になっているので、何だかアカデミックな感じがしますが、要はネットの出会い系サイトです。

今度出るわたしの電子書籍は、このSNSを題材にしてます。3年ぐらい前に書いたものを加筆、修正してますが、我ながら、先見のめいがあったなと。SNSを題材のミステリですから、どんな作品か愉しみでしょ? 内容についてはあまり書かないで、読んでからのお愉しみにしたいので、この辺にしておきます。この後も一応ミステリが続きますが、テニスネタです。ちょっと早いですけど2作目もお愉しみに。

さて、ソーシャルメディアというのは、SNSとかブログ、広義では、ツイッターやユーチューブなどの動画サイトを含めた総称です。ウィキーペディアでは、「ソーシャルメディアは、誰もが参加できるスケーラブルな情報発信技術を用いて、社会的インターラクション(相互作用)を通じて広がっていくように設計されたメディア」と定義されています。フェイスブックやツイッター、ユーチューブや各ブログというのは、ソーシャルメディアにおけるツールとか、プラットフォームというわけです。他に、言葉としては、ソーシャルメディア・マーケティングというのがありますが、これはソーシャルメディアでの各企業のマーケティング活動をいいます。これまでだと、オンライン・マーケティングなんて言葉でいわれていましたが、ツールが多様化してますので、マーケティング活動もそれに対応せざるを得ないということです。

中東、北アフリカのジャスミン革命は、まさにこのソーシャルメディアなくしては語れません。ソーシャルメディアの反対語は、マスメディアです。つまり、マスメディアが機能していない、または、体制側のメディアになっている中東や独裁政権下では、ソーシャルメディアが民主化に貢献しました。

今回の日本の大震災後においても、マスメディアが「大本営発表」を繰り返していた時に、ソーシャルメディアが活躍しました。わたしが大震災の後、このメルマガでマスメディアには載らない情報を提供できたのも、全てこの「ソーシャルメディア」のお陰です。

お気づきの方もあるでしょうが、この「ソーシャルメディア」のほとんどが、発アメリカです。ソフトツールもハードも含めて。フェイスブックのアクティブな会員数が全世界で5億人といわれてますが、日本ではせいぜい一千万人です。日本にはMixiがあるじゃないかといわれるでしょうが、同じSNSでもやはり別物と考えた方がいいでしょう。フェイスブックは原則実名です。企業が使う場合はもちろん実社名です。しかしMixiはハンドルネームでOKです。

携帯電話でいわれている『ガラパゴス化』というのは、このソーシャルメディアの世界でもいわれています。そのガラパゴス化の一番が言語の問題です。世界のネットの世界の共通語は、英語です。日本人はなんともこの英語に弱い。それはある意味では仕方のないことです。日本で生活していれば、英語なんて必要ないんですから。海外の技術だってうまく日本人用にアレンジしてしまう。携帯電話がいい例で、その結果として『ガラパゴス化』してしまう。

現代は、ネットでどんな情報も入手できます。それはたとえ日本国内のマスコミが「大本営発表」を繰り返していても、ネットの英語サイトではそれ以外の情報がうようよしている。だから、もし日本人全てが日本語と同じように英語を読み、理解することができたら、いや全員とはいわず3割の人が英語を母国語同様理解できたら、今の政治は100%変わりますね。だから、小学校で英語を教えろ、っていう議論とは全然違いますけど。

日本には、ソーシャルメディアが存在します。しかし、アメリカと比較して、普及しているとはいえません。そしてこれからアメリカ並みに普及していくのか? 普及していくことがいいことなのか? 

孫正義さんや三木谷さんは、当初から脱原発、自然エネルギーといったことを公言していました。これは、アメリカの意向も含めて、時代が読めているからです。ビジネスの一線で今もこれからも活躍される方がたにとっては、どうしてもソーシャルメディアと英語との付き合いは不可欠なのかもしれません。

ソーシャルメディアについては、また時期をみて書きたいと思います。

なでしこジャパン凄いですね。いつの間に日本の女子サッカーはこんなに強くなっていたんだろう、って、スエーデン戦を観ながら思いました。スポーツの世界では日本は完全に女性上位です。テニスの世界でも、アラフォーの伊達さんや二十歳の土井さんの活躍をウインブルドンで観た方も多いでしょう。ゴルフだって、ふたりの宮里さんがUSオープンで活躍しました。(今の女子ゴルフはアジア、それも韓国が凄いんですが)

現代のスポーツはグローバル化してますから、強くなるためには、強い人たちのいるところで練習しないといくら才能があっても強くはなりません。これはプロもアマも同じです。女子の場合は、女子だけの世界で考えれば同じですが、男子も含めると国内にいても、男子という自分たちより上の世界が存在します。つまり、世界に出ていかなくても、いい指導者に巡り合えさえすれば、国内でも世界に伍していく人間を育てられるのです。テニスでもサッカーでもバレーボールでも日本の女子は男子を練習台にしています。

なでしこジャパンの決勝戦の相手はアメリカ。勝ったことのない相手らしいですけど、あのアビー・ワンバックっていう大砲を封じ込めれば全体的な技術は上ですから、勝てる気がします。日本時間で7月18日海の日の未明にキックオフです。いやあ、愉しみだ。

暑い日が続いてます。くれぐれも熱中症にはご注意ください。
夜中はがんがんエアコンかけても電力供給には問題ありません。東京電力ではこんなこと言いませんけど。

それぞれに、それなりによい週末を。


検証 東日本大震災 そのときソーシャルメディアは何を伝えたか? (ディスカヴァー携書)/立入 勝義
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2020年の日本人 松谷明彦

2020年の日本人―人口減少時代をどう生きる/松谷 明彦
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 本当にこれから日本、日本人はどうなってしまうのだろうか。もしもも、たらもないのだけれど、もし東日本大震災で福島第一原発事故が起こらなかったら?とどうしても思ってしまう。が、ここで原発事故が起こらなければ、日本だけでなく世界中に原発推進の波が押し寄せていたに違いない。


 現に今回の原発事故が起こるまでは、世界は「原発ルネサンス」が吹き荒れていた。4月始め中国で行われた「中国国際原子力産業展示会」には、世界中から300社が出展している。もちろん日本のメーカーも顔を揃えている。(ほとんど報道されないが)

http://www.coastal.com.hk/nuclear/


資料1.
広東省深セン市で6日、第9回中国国際原子力発電工業展覧会が開幕した。東京電力福島第一原発の事故を受け、中国は原発建設計画の承認を一時停止しているが、長期的には中国の原発推進の大勢には影響しないとしている。中国広播網が6日報じた。
 中国国際原子力発電工業展覧会は1995年から2年に1度開催。中国からは原発大手の中国核工業集団公司(中核集団)や中国広東核電集団(中広核集団)が出展しており、フランス、ロシア、スペイン、フィンランドは国としてブースを出しているほか、米国、日本、ドイツ、英国、韓国、オーストラリアから関連企業・団体が出展している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110407-00000034-scn-cn



 この震災や原発事故がなくても、日本、そして日本人にとっては大変な時期に差し掛かっていた。「人口減少、少子高齢化社会」の到来である。戦後一貫して日本の人口は増え続けてきた。団塊の世代と呼ばれる1946-8年までの3年間だけで850万人生まれた。5年タームで考えると1946年から1950年までの5年間に約1100万人誕生したことになる。


 それが2005年の統計で見ると2001年から2005年までに生まれたのは550万人、まさに半分である。このままいくと、2015年には間違いなく年間100万人を割り込む出生人口となる。


 人口が増え続けていたのは、死ぬ数より生まれる数が多かったからである。人口が減るのは死ぬ数より生まれる数が少なくなるからで、その逆転は2005年に起こった。いくら長寿とはいえ、100歳を超えるまで生きる人はそうはいない。2005年のデーターでも75歳以上のいわゆる後期高齢者が1164万人もいるのだ。これからは毎年死ぬ人は増えていくだろう。しかし出生は伸びない。となれば人口が減少することは必然である。


 デフレ不況といわれていた。震災で一転インフレになるのは間違いないが、デフレというのは物あまり、物を買わない、つまりお金を使わない世の中ということである。この震災で供給力も減ったが、自粛ムードも手伝って、ますます皆が物を買わない、お金を使わない世の中になった。歳を重ねてくればそう欲しいものもないのである。


 かくして、日本は人口減少、少子高齢化社会になったのだが、まずは、この現実を受け入れなければならない。子どもを産まなくなったから少子になったのだから、もっと産めよ、増やせよ運動をというので、政府が対策室なんか作っているが、そんな金があったら、復興費に使えばいい。
 
 「日本は遣隋使の昔から、異国の先進文明を教科書に、極めて効率的に社会を発展させてきた。先進国における成功事例を基盤として、その上に日本の社会を、経済を、そして文化をも、実に上手に築き上げてきたのである。」


 遣隋使まで遡らなくても、戦後のお手本はアメリカだった。アメリカに追いつけ追い越せで、一時はマンハッタンの物件を札束で買いまくったほどである。しかしそのお手本とした師匠アメリカは、決して心やさしい師匠ではなかった。そして日本人を拝金主義者に洗脳した。


 先のことを考える時には、まず現状を把握する必要がある。福島第一原発事故に対する今後の処理に対する行程表が東電から発表されたが、聞いても、読んでもよくわからない。何がわからないかといって、まずもって現状把握がなされていないからである。今、福島第一原発がどういう状態なのか、発表した東電にもわかっていないというのがわかったという情けなさである。


 原子炉は一度動き出せば、永久に停めることはできない。残念ながらコンセントを抜けばそれで動かなくならないのだ。地震で止まって、はい、終わりにならない。
 それでは発電のエネルギーとしては使えなくなった核燃料をどう始末すればいいのか?実は始末できなくて困っているのだ。よくでてくる使用済核燃料という言葉。福島第一原発にもたらふく保管されている。保管されているといっても普通にその辺に投げ出しておくわけにはいかない。常温で晒されると核反応し続けるからだ。つまり、現役の核燃料だろうと使用済みの核燃料だろうと永遠に冷やし続けなければならないのだ。


 福島第一原発事故とは、単純に言えば、冷却装置の故障に過ぎない。その冷却装置の故障は、冷却装置を動かしていた電源が失われたからである。
 今、福島第一原発で行われているのは、第一にその冷却である。冷却装置、自動的に冷やす装置が壊れたから、マニュアルで冷やしているのが現状である。冷却装置だけが壊れたなら、その冷却装置をマニュアルでやっているうちに直せば済むのだが、冷却装置が壊れて燃料棒が暴走した結果、原子炉まで壊れてしまった。東電側は最近まで言わなかったが、燃料棒の溶融は端から起こっていたのだ。
 使用済核燃料を保管しているプールの冷却装置も壊れたから、そこからも放射能はまき散らされている。東京消防庁の散水が行われたのはその使用済み核燃料を冷やすためである。
 冷却装置が壊れたのでマニュアルで、バケツリレーのように水を散水、注入し続けなければならないのは、原子炉もプールも壊れているからで、注入した水は漏れている。その漏れているというのは、表現としては適切ではない。垂れ流しに近い。まさにトレンチから海に溢れた映像の状態である。
 現在発表されている冷却に必要な水量は、毎時8トン。一時間に8トンの水が第一原発に注入されている。ということは、毎時8トンの水が垂れ流されていることになる。毎時8トンとは、一日192トンで、10日で1920トン、100日で19200トン。限がない。


 只の水なら、海に捨てればいいが、たっぷり放射能の入った水である。大して入っていない放射能と嘘をついて海に捨てて世界からは大顰蹙をかった。隠れて捨てるにも限度がある。となれば、その垂れ流された水をどこかに保管しなければならない。ということで少しづつ場所を移しているが、それだって限界がある。何しろ、一時間に8トン注入され、そのまま垂れ流されているのだ。
 ということで、フランスのアレバの提案(仕事を受注した。もちろん只ではない。)で垂れ流された放射能入りの水を洗浄して、また注入に使えるようにするシステムを構築することになった。処理能力は毎時50トンである。


 それが稼働すればめでたしかと言えばもちろんそうではない。バケツリレーが若干簡素化されただけである。そして何より対処療法に過ぎない。
 水を注入し続けていれば、最悪の事態は防げる。その最悪の事態とは核燃料がから炊き状態になって、再臨界を起こし水蒸気爆発を起こすことである。これがチェルノブイリ事故である。
 今、行われているのはこの最悪の事態を防ぐ方策である。もちろん、また前回同様の地震が起これば、現在行われているバケツリレーも中断するから最悪の事態が起こらないとも限らない。その最悪の事態が起こらなくても、またアレバの装置が稼働しても、放射能漏れは続く。壊れた原子炉を補修して、オートマチックな循環冷却装置が稼働しない限り、収束に向かうとはとうてい思えない。


 長々と福島第一原発の現状を書いたが、この状態が半年とか9か月とかの単位では収束しない、できないのは素人でもわかることであるというのを言いたかったのだ。
 先を考える時にはまず現状把握が必要と書いた。つまり、これからの日本は「放射能」と付き合っていかざるを得ないのだ。そしてもうひとつが地震である。


 今回の大震災で、巨大地震が日本のどこかで起これば、その瞬間に世の中は変わるということを学んだ。その巨大地震がこれからも起こる可能性があるということである。それも今日、明日に自分の足元で起こっても不思議ではないのだ。
 日本には54基の原発が存在する。全てが稼働しているわけではないが、原子炉はこれまでに書いたように、そこに燃料棒があれば、冷却し続けなければならない。つまり冷却装置が壊れれば、どこの原発でも福島第一原発と同じことが起こるのだ。


 人口減少、少子高齢、放射能、地震は、すでに日本、日本人にとっては前提である。だからこの4つのファクターを頭に入れて、政治家や官僚は社会、経済の新しいシステムの構築をしなければならない。そして個人は個人で、いい世の中なのかどうかは別にしても、愉しく、幸福な生き方を模索していかなければならないと思う。


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クリントン米国務長官の真の来日目的とは?

資料1.田中宇の16日解説

【2011年4月16日】 米原子力規制委員会のヤツコ委員長は、米大統領の代理人としての権威を得て、原発事故に対する日本政府の認識が甘すぎるという主張や情報発信を続けた。その流れから考えて、4月12日、日本政府が福島原発事故に関する国際評価尺度(INES)を唐突に5から7に引き上げたことに関しても、ヤツコがオバマの代理人として日本政府に圧力をかけた結果であると思われる。事故のひどさについて過剰な評価を行うことは、過剰な反応を誘発して悪影響が大きい。日本は「世界最悪」を早々と自認したことで、国内で原発を増設することも、海外に原発を売ることも非常に難しくなった。こんな自滅的なことを、日本政府が自己判断のみで決めるとは考えにくい。
http://tanakanews.com/

 4月17日、ヒラリー・クリントン米国務長官が、米財界人を引き連れて来日した。朝日の見出しは、「被災地復興へ日米協力」となっている。東日本大震災復興に向けて、アメリカは官民あげて協力しますよ、ということになっている。さて、フランス大統領サルコジが原子力企業アビバと伴に来日したのは先月末のことだ。あの時も表面上は『官民』あげての協力、支援の申し出だった。しかし誰もそんなことで一国の大統領が来日したなどとは思っていない。サルコジには日本をこの時、訪れなければならない理由があったのだ。

 フランスは世界最大の原発大国である。電力の約80%を原発に頼っている。2008年のフランスの年間発電電力量は570x1000GWhである。日本が1038x1000GWhなので総量としては日本の約半分。その77.1%を原発が担っているとすると、約440x1000GWhである。日本は原発が24%だから、250x1000GWhになる。


 フランスの隣国ドイツはどうだろうか。ドイツの年間発電電力量は631x1000GWhでフランスより一割ぐらい多いが原発比率は23.5%なので、約150x1000GWhと絶対量でフランスの三分の一である。

 ヨーロッパの大国ドイツとフランスの今回の日本での原発事故対応の仕方は両極端である。ドイツのメルケルは完全に脱原発に舵を切った。昨年「原子力ルネサンス」を受けて、原発推進に舵を切ったにも拘わらずである。

 フランスサルコジ大統領の来日には2つの目的があった。ひとつは今回の「原発事故」処理にフランスの企業、アレバを推挙するためである。元々アレバは東電か、日本のパートナーの三菱重工と契約を結んでいる。その契約の詳細はわからない。しかし、今回の事故の一端であることも事実である。


 そしてもうひとつの来日理由は、フランス産「新型原発」の売り込みである。宣伝活動と言った方がいいかもしれない。さすがのサルコジでも日本が今後、それがどんなに安全性が高くとも新しい原発を作るとは思っていないからだ。だって、下手をすれば、フランス国内でも反原発運動が起こっている。サルコジにはどうしても原発を推進していかなければならない理由があるのだ。

 フランス・サルコジ大統領が民間企業のアレバを引き連れて来日したように、遅ればせながら米ヒラリー・クリントン国務長官が全米商工会議所会頭を引き連れて来日した。


 ヒラリーが今の時期に来日したのには、当然理由がある。NATOミーティングの帰り、という日程上の理由もあろうが、もっといえば、来なければならなくなった理由がある。


 それが、NRC(原子力規制委員会)委員長ヤツコの存在である。日本ではほとんど報じられなかったが、3月16日連邦下院で「福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールに水はない」「現場の放射線レベルは極めて高い」との爆弾発言をヤツコ委員長はしたのだ。欧米を始め諸外国の避難指示が80キロ以内とした根拠はまさにヤツコ発言によるものといえる。


 その後その発言は日本政府や東電に否定されて撤回されたが、少なくとも日本以外の国では、日本政府や東電の「大本営」発表を信じているものなどいない。

 アメリカも、フランスもドイツもロシアも中国もイギリスももちろん一枚岩ではない。ヤツコはオバマ派である。しかしヒラリーは決してオバマ派ではない。しかしアメリカ合衆国大統領である。アメリカの国益を一番に考えなければならない。今回の日本の原発事故で、アメリカがどう起ち回ることが自国の国益に適うことなのだろうか。

 ヒラリーの来日目的は、まさにサルコジと同じである。今回の原発事故処理をアメリカの企業が請け負うことである。実際は、マッチポンプではあるのだが、そんなことは決して口に出さない。原発を日本に無理やり押し付けたのは、自分じゃない。問題が起きたのは、古いGEの原発なんか使っているからで、こんどは「新世代原発」を使いなさい、と告げるためにヒラリー・クリントン米国務長官は来日したのだ。

 誰よりも原発事故の状況を把握しているのは、ヒラリーであり、アメリカである。ヤツコ率いる原子力規制委員会はすでに事故発生直後から常駐しているのだ。彼らは当然独自に調査をしている。というより、現場の情報を吸い上げている。

 そもそもこの原発事故は何故起こったのだろうか。オフィシャルには津波である。それも想定外の津波ということになっている。しかし、冷却ポンプを回す電源喪失は、津波ではなく、地震のためだということもいわれている。しかし、よくよく考えれば、「絶対に安全」な原発が事故を起こしたのである。つまり、原発の存在そのものが問題なのだ。
 
 絶対安全だからこその原発である。絶対安全でなければ、誰も原発など受け入れるはずがないのである。しかし、絶対安全なものなどない、ということを誰もが知っているというのも事実である。

 それでも日本国民は、原発を現状維持するという意見が51%で、増やすという5%を入れると半数を超す。朝日新聞の世論調査だから本当のところはわからない。しかし、原発を「やめる」と答えたのは11%しかないというのは、どういうことか?この期に及んでも原発をやめろという全国的なデモが起こってもおかしくないのに、やめろと言っているのはわずか1割である。わたしは全くのマイノリティーなのだろうか。

 もしこれからも原発を続けるのであれば、原発を続けるかどうかで総選挙を行うべきである。もし、それでも国民のほとんどが、朝日新聞の世論調査のように「原発容認」するのであれば、日本を捨てる覚悟をしなければいけない人がでてくるだろう。


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今回も、先週と今週のメルマガを載せます。


世の中の、特に3.11以降の世の中の動きがどうも「気持ち悪い」。その気持ちの悪さというのがどこから来るのかずーと考えてました。全部が全部わかったわけではないけれど、チョムスキーのこの本を読んで、少し晴れました。

このブログでも何度か書いている通り、日本はアメリカの属国なんです。それは、3.11前から、太平洋戦争でアメリカに負けてから続いているわけです。今始まったことではない。しかし、そこがアメリカさんのうまいところで、中国や中東のように表だって言論弾圧するわけではありません。「とまどえる群れ」を巧みにメディアを使ってコントロールするわけです。だから、「とまどえる群れ」は日本がアメリカの属国だということを忘れてしまう。

ひょっとしたら、今回、その属国から抜けだすチャンスなのかもしれません。「とまどえる群れ」は気付いてしまった。政府もメディアもアメリカの犬だったことを。

増田俊男さんが、時事直言の中で、「日本の自由と独立を阻む要因」と題して、3つのことを書いています。


http://chokugen.com/opinion/backnumber/h23/jiji110415_646.html


日本での原発は、エネルギー自立の代表だったが、実はそれは幻想で、アメリカに半ば強制されて導入されたものだった。

実は水力発電がもっともエネルギー自立に適うものなのだが、自立してもらっては困るアメリカはダム建設を嫌う。

真の独立国は自国通貨をコントロールできなくてはならない。しかし日本は、ニクソンショックの時、アメリカに外貨準備の10%以上は金(ゴールド)を買わない約束(命令)をさせられ、それは今でも守られている。

日米安保で日本は米軍の日本の領域における軍事行動の自由を保障している。が、日本が米国で自衛隊の自由行動を保障されていない。(そもそも日本に軍事力を行使できるものは憲法上存在しない)これって、まさに不平等条約です。

よって、やっぱり日本は、アメリカの属国なのです。



4月8日発行メルマガ44号


東関東大震災から4週間、余震は少しずつ減ってきて、問題は福島第一原発の問題だけかな?なんて楽観していたところ、ほぼ真夜中に大きな地震がまた宮城沖で起こりました。M7.4は、普通なら大地震ですが、M9.0を経験すると何だか中規模に感じてしまうのは、人間の「慣れ」のせいでしょうか。

実は、昨日、あるブログを見ていたら、これから1年以内に日本全体で、M8以上の地震が1回以上、M7以上で10回以上、M6以上だと100回以上起こるだろうと書いてありました。この文章の「みそ」の部分は、「日本全体」というところです。たまたま昨日の地震は、東日本大震災と同じような場所で起こりましたが、今後はどこで起こってもおかしくない、ということです。朝観たテレビ番組に出てきた地震学の先生もそれを裏付けるような発言を、それも結構「さらっと」されていました。

今回の地震は、太平洋プレートが北米プレートの下に滑り込んでいたものの「戻し」だったというのが大方の見方です。現象、流行り言葉でいえば、事象としては間違いないけど、その原因はわからない。陰謀説でいえば、「HAARP」なんですが、地殻変動は、何も地球内部の変動だけで起こるわけではありません。

http://wiredvision.jp/news/201104/2011040721.html

これは、2012年問題でも言われているのですが、この時期太陽の活動が活発化しています。地球は宇宙の中の太陽系の惑星ですから、地球上での天変地異にはもちろん太陽の影響は大きいはずです。「HAARP」も電離層を利用します。

地球そのものについても、もちろん宇宙全般についても実は知っていることより、知らないことの方が多い。というのは、当たり前のことなんだけど、その当たり前のことが当たり前だと思えなくなっていたのが3.11前までのことではないでしょうか。

絶対安全なものなどこの世に存在しない。にもかかわらず、日本では原子力発電所を54基も作ってきました。原子力発電所の存在というのは、「絶対に安全」ということが前提です。絶対安全というのは、万に一つも事故が起こってはいけない、いや、事故は起こらない、拡大解釈しても、「大事故にはならない」、どんなことがあっても。

ところが、今回福島第一原発でその起こってはならない事故、それも未だに収束のめどの起たない大事故が起こりました。にも拘わらず、日本の原子力発電事業をそのまま続けようとしている動きがあります。これはメディアのアンケート調査発表ですから、どこまでが正確なのかはわかりませんが、46%の日本人が、この期に及んでもまだ「原発」を続けていくべきだと応えているそうです。

前にも少し書きましたが、日本に原子力発電が導入されたのは、アメリカの思惑で、それを推進したのが、中曽根康弘だった。その辺の詳しい事情が、NHKスペシャルで1994年に流されたようです。

http://fujifujinovember.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-c986.html
http://www.youtube.com/watch?v=k0uVnFpGEms
http://www.youtube.com/watch?v=C5gA18Q5UZ0&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=rQuvSIvu6gk&feature=related

ご存知の通り、4月10日(日)は統一地方選の投票日です。被災地は延期になりましたが、首都圏を始め日本全国で知事、県議会議員、市会議員、市長などが選ばれます。全国の関心を集める都知事選も行われます。

わたしは横浜に住んでいるので、県知事、県会議員、市会議員を選ぶことになります。選挙戦も終盤ですから、宣伝カーが煩いのですが、どうしたわけか、「原発廃止しよう」という声が聞こえてこない。横浜に原発はないから、関係ないだろうと思っているのではなく、明らかに「触れたくない」というのがわかります。

都知事選候補者にしても石原さんは、明らかに今でも「原発推進派」です。そのほかの人も「推進」しないまでも、もう作るの止めましょうという言い方はしない。やっぱり「この話は後にしましょう」と聞こえる。

各政党の態度も全く同じで、原発反対は「社民党」だけ。もちろんメディアは、特に新聞、テレビはこの辺は逃げまくりでしょう。

原発は、どんなにそれが「便利で快適な生活」を保証するものでも、やっぱり作ってはいけなかったと、わたしは思います。もちろんその責任の一端は、半世紀を生きてきてしまった者としては感じています。鬼籍に入った正力松太郎や棺桶に片足を突っ込んだ中曽根康弘だけに責任を負わせるわけではありませんが、この時点での選択は国民ひとりひとりが未来に対して責任を負っているという自覚が必要です。

今すぐとは言いませんが、今回の福島第一原発の収束のめどがついた段階で、衆議院を解散して、総選挙をするべきです。もちろん争点は、「原発廃止か否か」です。今回の地方選もこれが争点になるべきなんですが、マスコミが巧みに逃げていますので、残念ながら、逃げ切られてしまいそうです。

今回のお題を「真っ当な人」にしました。統一地方選では、その「真っ当な人」を選んで欲しいからです。真っ当とは、まともなことです。何も行政手腕に優れている必要はありません。優れていることに越したことはありませんが、前提となるのは、「真っ当」であることです。その「真っ当」な人かどうかを見極めるリトマス試験紙が、「原発」に対する考え方です。このご時世ですから、これからもガンガン原発を作れ、何て言う人はいないでしょうけど、「でも、原発は、これからの電力需要を考えると、やっぱり」何て言う人は、決して「真っ当」な人ではありません。とわたしは思います。

政治家にそれほど期待していないよ。というご意見もあるでしょう。はい、その通りです。どこの国でも、いつの時代でも「真っ当」な政治家などほとんどいません。というより、政治家はやっぱりその国民の写し鏡なのです。政治家だけで原発を作ることはできませんし、原発推進を続けられるわけではありません。国民の多くが望んだ結果が54基の原発なのです。

わたしは原発など望んではいなかった、とおっしゃる方もいるでしょう。少なくとも福島原発の近隣住民は東電と原発推進派の政治家に札束で頬を張られて決めたわけです。原発が危険なのは、決して事故があったからではないのです。事故がなくても人間にとっては必ず健康被害を及ぼすものなのです。だから、原発を作るのに、札束が必要で、それを受ける町や村もその札束で納得したふりをするのです。誰も原発が「絶対安全」などとは思っていないのです。

自分の身は自分で守りましょう。高濃度でも低濃度でも日本と言う国は、放射能汚染された水を海に捨てたのです。事故で流れたのではないのです。これは、どれだけ言いわけをしても、日本国民には通じるのかもしれませんが、世界には通用しません。今まで積み上げてきた日本人の信用、信頼感を損ねてしまった暴挙です。

今日の朝日新聞の一面に土壌汚染を調べた結果が載っていました。放射性物質は風や雲で運ばれていきます。だから単純に原発からの直線距離でその汚染度を計ることはできません。そんなことは素人でもわかります。その日の大気中の汚染度もその日の風向や天気で変わります。ご存知の通り気象庁は、そのデーターを持ってます。しかし出さない。日本の気象庁が出さないなら、出している情報を見るしかありません。

http://www.dwd.de/bvbw/generator/DWDWWW/Content/Oeffentlichkeit/KU/KUPK/Homepage/Aktuelles/Sonderbericht__Bild5,templateId=poster,property=poster.gif

ドイツ気象庁のものです。今はもうやめちゃったのかわかりませんが、ちょっと前までは放射性物質がどのように拡散していくかをその風向や気象状況でシミュレーションしていました。

大気の流れ同様、海流の動きも重要です。近隣漁民が抗議をしたように、もう近海の魚を食べるひとはいなくなるでしょう。今後は、輸入した魚のほうが高くなるかもしれません。

日本が地震と原発事故で右往左往している時にも、世界はそんなことはお構いなしに動いてます。ポルトガルはEUに緊急金融支援を申請しましたし、リビアでは、NATO軍の爆撃が始まっています。知らぬ間に円安になったのは、ドルの崩壊を引きのばすためのアメリカに対する日銀のサポートです。ということで、この辺の話は来週号にします。とはいえ、動きが早いですから、一週間で何が起こるかわかりませんが。

今日の最後に、ACで有名になった金子みすずの詩をご紹介しておきます。

「蓮と鶏」
泥のなかから
蓮が咲く。

それをするのは
蓮じゃない。

卵のなかから
鶏が出る。

それをするのは
鶏ちやない。

それに私は
気がついた。

それも私の
せいちやない。

「空のかあさまー新装版 金子みすず全集Ⅱ」



3月15日発行メルマガ45号


統一地方選挙の第一弾のあった先週の日曜日4月10日頃からテレビや新聞メディアの報道が少しづつ変わってきたことに気付かれたでしょうか。ここでは何度も書いてますが、わたし、ほとんどテレビを見ません。それでも震災後(もちろん3.11東日本大震災のこと)は一日30分から1時間、NHKのニュースが中心ですが、ザッピングして見るようになりました。新聞は、もうとるのはよそうと思っていますが、やっぱりこの震災があって、止めにくくなった朝日新聞を購読しています。(この震災がなければ、たぶん購読打ち切りしてましたね。)

その変わってきたマスメディア報道とは何か。真実が今までより明るみに出てきたことです。しかしそれと同時に新聞では、「福島第一原発事故」の記事が一面から消えました。テレビでいえば、トップニュースでなくなった。

今までも、テレビや新聞といった大マスコミは決して嘘の報道はしていません。それでは「真実」を伝えているかといえば、そうではありません。大本営発表をそのまま記事にしているだけです。東電や枝野さんの発表をそのまま書いているだけです。つまり、東電や政府発表が正しいのか嘘なのかはどうでもいいのです。発表されたことを書く。だから決して嘘の報道はないのです。

毎日、政府の記者発表も東電の記者発表も行われています。ネットではその一部始終を見ることができます。しかし、よっぽど暇な人じゃない限りはそれを見ることはできない。比較的暇人のわたしでも、それこそザッピングするしかありません。

http://iwakamiyasumi.com/

13日の東電の記者会見の模様です。最初から最後まで見ると2時間もあります。その大半が質疑応答なのですが、この質疑応答の部分がほとんど新聞やテレビ報道には出てきません。13日は菅総理の記者会見も行われました。夕方のテレビで報道するにはいい時間帯なのですが、生で放送したのはNHKだけ。そのNHKも最後までは放送しませんでした。民放が生中継しないのは、「不都合な質問」を一般ピープルにみせたくないからです。

大マスコミの報道姿勢に若干の変化はありますが、実際の「福島第一原発」の状況はどう変わったのでしょうか。事故評価が「レベル7」に引き上げられましたが、それは、状況が悪くなったからではなく、ごり押ししていた「レベル5」では世界にもう通らなくなったというだけのことです。菅さんの記者会見では、「原子炉は一歩一歩、安定化に向かっており、放射性物質の放出も減少傾向にある」と語られています。

びっくりしちゃいますよね。この現状認識に。もっと驚いたことに、この現状認識に異議を唱える記者がいない。素人でもつっこみ入れたくなるでしょう。

http://iwakamiyasumi.com/archives/8211

このインタビューに答えている小出裕章さんというのは、京都大学の原子力研究所の助教授なんですけど、反原発派なんで、完全に干されている人です。だから、この人が大マスコミに登場することは決してありません。しかし、たぶん、大マスコミの記者や関係者のほとんどが、この動画を見ているのではないでしょうか。みなさんもご覧になればわかりますが、これまでの報道で、わからないところに全て答えてくれています。つまり、これが現実の福島第一原発の姿なんだな、と納得がいくのです。

それが大マスコミに勤める人であれ、メディアに関わる方の多くが、「真実」を知りたがったいます。それはもちろん一般ピープルもいっしょです。その真実がたとえ悲惨で、耐えられないようなことであってもわたしたちは知らなければなりません。

水を注入し続けなければ、核燃料棒の暴走を止めることはできません。しかし、ある意味では底が抜けてしまった格納容器からは、注入した水が放射能を伴って漏れ続けます。漏れた水は溜まる一方ですから、海に捨てるか、それをどこかに溜めておくしかありません。どういう形にしろ水を循環させながら冷却する新たなシステムを構築する以外に方法はないのです。こんなことは素人にもわかります。しかしそれができない。何故できないかといえば、そのシステムの工事が現在の環境ではできないのです。いや、アルマゲドンのブルース・ウイリスが何十人もいれば別でしょうが、たとえ何十人いても、たぶんそんな簡単な工事ではないのでしょう。何百人単位のブルース・ウイリスが必要なはずです。

実は、ここまでは前振りです。本題はこれからです。
今日は、長くなります。携帯メールで受けている方は、たぶん全部ご覧になれないでしょう。後ほどブログに上げておきますので、それをご覧ください。
http://ameblo.jp/yabunokouji

本日のお題は「メディア・コントロール」です。
この言葉はノーム・チョムスキーの論文に由来します。ノーム・チョムスキーは元々はアメリカ生まれの言語学者です。生成文法という言語学の理論を確立して、言語学の世界では、それまで主流だったソシュールの構造主義言語学にとって代わるようなものを打ち立てた人です。しかし一般には、哲学者とか思想家、もっというと「反体制派」の旗頭とされています。「知の巨人」なんていわれ方もしますが、ベトナム戦争や、湾岸戦争などにもちろん異議を唱えます。だから、体制側からは目をつけられます。しかし、わたし、彼のファンなんです。というのは、彼の生まれは、1928年12月7日で、誕生日がいっしょなのです。もちろん年は全然違いますよ。

そのチョムスキーが、「メディアコントロール」の中で、こんな風に書いています。
「民主主義社会に関するひとつの概念は、一般の人びとが自分たちの問題を自分たちで考え、その決定にそれなりの影響をおよぼせる手段をもっていて、情報へのアクセスが開かれている環境にある社会ということである。そして民主主義社会のもう一つの概念は、一般の人びとを彼ら自身の問題に決してかからわせてはならず、情報へのアクセスは一部の人間のあいだだけで厳重に管理しておかなければならないとするものです。」

これを読んで、今回の「原発事故」報道が腑に落ちたのです。いや、朝鮮半島の問題、中国漁船と海保の事件、そして一連の検察の暴走、小沢バッシングも同じだったのです。

チョムスキーは、「一般のひとびと」を「とまどえる群れ」と表現します。それでは今回の「原発事故」では、何を「とまえる群れ」から隠そうとしているのでしょうか。その前に、主語が抜けていました。隠そうとしている主人公は、「アメリカ」です。

もう2週間ぐらい前になりますか、フランス大統領のサルコジとフランス最大手の原子力企業アレバのCEOが来日しました。このメルマガにも書きましたが、サルコジもアレバも決してボランティアで来たわけではありません。福島第一原発の全てかどうかは知りませんが、その主力メーカーが東芝です。その東芝とタッグを組んで世界に原発システムを売っているのが、米ウエスティン・ハウスです。現在世界の原発主要メーカーは、この東芝・ウエスティン、日立・GE、そして三菱・アレバが3強といわれています。

原発ビジネスがどのくらいの規模のものかご存知ですか?今日の朝日新聞に2025年までの原発新規需要の表が載っています。日本だけで7.7兆円、アメリカが15.5兆円、ヨーロッパで26兆円、中国に至っては63.5兆円規模です。世界全部を足すと167.6兆円になります。この金額は、たぶん原発の製造費だけですから、そのメインテナンスなどを入れればとんでもない金額になります。

現在、アレバだけでなくGEもウエスティン・ハウスも技術者を日本に差し向けているでしょう。そしてそこで何が行われているのか?わかりますよね。今回の福島第一原発事故収束に向けて、どの会社が主導権を握るのかの攻防が行われているのです。
さきほども書きましたが、福島第一原発の原子炉をこれから廃炉にしていくのにはとてつもない費用が掛ります。つまり、その廃炉にすることも原発メーカーにとってはビジネスなのです。

原発ビジネスというのは、ある意味ではおいしいビジネスです。造るのにも金が掛り、メインテナンスにも金が掛り、壊すのにも金が掛る。言ってみれば、ビジネスとしてこんなにおいしいものはないわけです。一度原発を作れば、一生食っていけるんですから。原発ビジネスは実は軍需産業なのです。

日本は原発を原子力の平和利用などと言っていますが、アメリカもフランスも原爆を作っている工場と同じです。そもそも原爆の燃料のプルトニウムを作りたいので原発造ったようなものですから。もちろんそんなことは、誰も口が裂けてもいいませんけど。

17日に米国務省のヒラリー・クリントン長官が来日します。NATOでのミーティングの帰りに寄るのですが、もちろん、日本のことを心配して来るわけではありません。NATOのミーティングでもたぶんフランスの外相とやり合ってきたはずです。アメリカやフランスにとっては、原発事故の問題とリビア空爆は同じ次元の話です。

13日の東電清水社長の記者会見では、今後の見通しを聞かれて、ほとんど何も答えられませんでした。それは東電では何も決められないからです。それでは誰が決められるのか。ヒラリー・クリントンです。ヒラリーはそのために来るのです。

13日の菅首相の記者会見で、今後の原子力政策を聞かれて、次のように答えています。「原子力の安全性を高めると同時にクリーンなエネルギーにも積極的に取り組む。両方にしっかり取り組むことが必要だ。」

「とまどえる群れ」の皆さま、もちろんわたしもその一人ですが、これから「原発容認」論をメディアを通じてプロパガンダしていくでしょう。決して「推進論」ではありません。知らない間に原発が日本でも続くのです。

また、主語がありませんね。でも、日本語は主語を書かなくてもわかるようにできている言語です。が、一応書いておきましょう。アメリカは考えもしないような手を使って、原発ビジネスを続けるでしょう。200兆円産業であるビッグビジネスを強欲なアメリカが簡単に手放すとは思えないからです。現在の菅政権は残念ながらそのアメリカの軍門に下ってしまっていますから、この期に及んでも決して脱原発、反原発などとは言わないのです。


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今日も、本日発行のメルマガを記載します。お題は、「危機の本質}


ここからは、普段のメルマガ発行ペースに戻ります。
が、内容はやっぱり、東日本大震災関連、特に福島第一原発事故関連になってしまいますが、お付き合いください。

フランス大統領ニコラ・サルコジが昨日来日しました。突然の来日です。何で突然来日したのかよくわかりません。朝日新聞は、昨日の朝刊にも夕刊にもサルコジさんの来日については全く触れてませんでした。今日の朝刊4面に小さく出てますが、一国の元首、それも大国の大統領の来日にしてはあまりにも扱いが小さいとは思いませんか?


サルコジ大統領、テレビでもご覧になってお分かりの通り、いえ、テレビで観るまでもなく、典型的な「フランス人顔」をしています。ああいう顔がフランスでは男前なのかはわかりませんが、ジャン・ポール・ベルモンドを思い起こさせます。えっ、ジャン・ポール・ベルモンド知らない?それじゃあ、ジャン・レノは?そのサルコジさん、1955年1月28日のお生まれですから、56歳になったばっかり。わたしと同級生ってことになります。


さて、サルコジ大統領、何でまた、突然来日したのでしょうか?新聞にも書いてないし、テレビでも報道されません。前日には、フランスの原発企業最大手のCEOが来日しました。メディアは勝手に、フランスは国を挙げて日本の原発事故の復旧に全面協力してくれるのだ、と歓迎ムード一色ですが、果たしてそんな簡単な構図の中で大国フランスの大統領が、それも突然来日したのでしょうか?


フランスはご存知の通り、原発大国です。電力の80%を原発に依存しています。フランスの面積は55.2万平方キロメートルで、人口が約6200万人、日本の面積が37.8万平方キロメートル、人口一億3000万ぐらいですから、日本の1,5倍ぐらいの土地に日本の半分ぐらいの人が住んでる国ということになります。


最近の報道でもおわかりの通り、原発アレルギーは日本よりヨーロッパのほうが格段に大きいといえます。それは1986年のチェルノブイリ原発事故を経験しているからです。チェルノブイリ事故を境にしてヨーロッパでの原発推進は一度止まりました。そのなかでもフランスは発電量の80%を未だに原発に依存しているというのは、ひとえに、原発産業が、フランスの国策事業だからです。


これでおわかりでしょう。サルコジ大統領が何故、この時期に突然来日したか?それも原発企業の幹部と相まって。形としては東電か日立や東芝、三菱重工とフランスの民間企業でしょうけど、原発の安全管理に関してはそれなりの契約があると言われています。つまり、原発企業のCEOもサルコジ大統領も、好き好んで日本に来たわけではないのです。来ざるを得ない理由があったのです。


29日(火)のメルマガにも書きましたが、福島第一原発事故の先行きは全く見えてきません。30日に、寝込んでしまった社長の代わりに記者会見した東電の勝俣会長の発言が物議を醸しています。この会長さん、矍鑠(かくしゃく)としてるのはいいけれど、どうも悪人面なんですね。ブッシュ時代のチェイニーとかラムズフェルドに共通するんです。別にわたし、人相鑑定人じゃないですけど。


この東電の会長の記者会見が現状を映しているように思います。口では「心より深くおわび」しているけれど、どうも当事者意識が感じられない。東電は原子炉メーカーにある意味全部を丸投げしているわけですから、東電にしてみれば、悪いのは「原子炉メーカー」の日立、東芝、三菱重工、IHIなわけです。そしてこんどは「原子炉メーカー」にしてみれば、現場の作業員のほとんどが、東電の子会社、孫請け会社の人たちというわけです。


http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html


上記のサイトは原発の現場で働いた方がすでに20年近く前に書いたものです。このサイトを読むと、つくづく、「原発はやっぱり作っちゃいけなかったんだ。」と思い知らされます。そして、現在現場で復旧活動されている方が、将来起こるであろう健康被害を想像すると本当にいたたまれなくなります。ことここに及んでもまだ、日本で原発を続けていこうと考えている方がいるということに怒りさえ感じます。


原発の安全神話は、完全に崩壊しました。その「安全神話」もまた、一部の原発推進派によるある種の「捏造」だったことが、上記のサイトからもわかります。早い話が、何しろ、原発を作りたかったのです。この論理は、戦争の論理とよく似ています。原発は、もし「絶対に安全」なら、こんなにすばらしい発電システムはないのかもしれません。しかし、「絶対に安全」なものなどないのは、実は誰もが知っていることなのです。戦争も、「絶対に勝てる」戦争なら、国益にかなうものです。しかし、絶対に勝てる戦争がないように、絶対安全な原発もありません。


何故、フランスが未だに、地続きのヨーロッパで80%の電力を賄うだけの原発施設を持ち得るのか?それが国策事業で、フランスの国益に寄与していると考えても疑問は残りますし、日本の原発がこんな大事故を起こして、そのままの原発政策、ということは考えられません。しかし、フランスはある時点で、国として原発の安全性と国益を国民が天秤に掛けたはずです。その結果が、現在の80%を原発に頼るエネルギー政策です。


何が、言いたいかというと、フランスは、ある時点で、国民に投げかけた「提案」を、日本はしていないのではないか?もっと、わかりにくいですね。


http://www.honza.jp/senya/1406


「もともと原発(原子力発電システム)は、第二次世界大戦直後にアメリカが研究開発にとりくみ、1951年にプルトニウムを作りながら運転するという高速増殖炉を発表したのが最初である。これはウラン濃縮施設が必要な原発だった。
 その後、ソ連とイギリスが核兵器製造用の原子炉をもとに、天然ウラン燃料によって熱中性子を核分裂させる黒鉛炉を開発し、カナダは重水炉を開発した。ついで1953年のアイゼンハウアー提案(「平和のための原子力」演説)で濃縮ウランの商業化がおおっぴらになると、濃縮ウランを使う軽水炉が主流になった。
 日本の原発はアイゼンハウアー提案の翌年、突然に原子炉に関する基礎研究調査費が提案され、衆議院で予算が通過したときから始まった。これを強引に進めたのが中曽根康弘である。」


唯一の被爆国である日本が、戦後まだ朝鮮動乱も起きる前に、原発事業に踏み出していく。それも、国民の意向など全く考えられずに。日本の原発は、決して国民総意で行われたわけではないということです。アメリカの意向で強引に進められたといってもいい。この構図、どこかで観た風景ではありませんか?


「危機の本質」などとちょっと大げさなお題ですね。
この震災の前までは、政治の危機と言われていました。もちろん、その政治の危機が、震災でチャラになったわけではありません。今回の震災、福島第一原発事故で増幅されたともいえるでしょう。というのは、政治の危機も福島第一原発事故も伴に根はいっしょだからです。日本はアメリカの属国だった。


しかし、この未曽有の危機は、日本がアメリカ支配から脱するチャンスでもあります。今回の震災、福島第一原発事故で、マスメディアが全く当てにならないものだということがほとんどの日本人にわかってしまいました。知りたいことを教えてくれないメディアなどいくつあってもしょうがないのです。今こそ、ジャーナリズム、ジャーナリストたちの真価が問われる時です。


それにしても「計画停電」はどうにかならないのか?って思っているでしょう。今週は月曜日の午前中だけ、第二グループの一部で停電した以外は全部中止になりました。しかし、今でも東電は、「このままでは、いつ計画停電を実施する状況になるかわからない」と言い続けています。個人的には、結構慣れてきたので、まあ、好きな時にやってくださいよ、なんですけど、このまま続くと、気持が萎える。経済に与える影響が心配されます。わたしは、未だに、東電は原発抜きでも5000万キロワット程度は明日にでも出せると思ってますけど、まあ、東電の発表が正しいとしても、供給を増やす手立てはたくさんあります。


http://www.tomabechi.jp/archives/51243485.html


苫米地ブログにあるように、60kz送電を開始するのも手でしょう。


また、各企業、工場が持っている自家発電を使うのも一方です。東電管内だけでもかなりの電力量を確保できるそうです。


ただ基本的には、家庭、組織、企業全てが現在の需要を30%落とせばいい話です。家庭ではすでにかなりの節電をしていますから、わが家の場合、来月の電力会社からの請求書を見るのが愉しみなぐらいです。
前にも書きましたが、社会システムを抜本的に変えれば、全然電力がないわけじゃないんだから、いっくらでもやりようはあります。


前にも書きましたが、交通機関を24時間体制にすれば、総量規制しなくてもいいのではないでしょうか。交通機関が24時間体制になれば、夜中のイベントもありですよね。それに企業も工場だけでなく24時間のシフト制に変えられます。公官庁が率先してシフト制にしていけばいい。


あきらかに、3.11の前と後では世の中変わっちゃいましたから、すでに制度疲労を起こしていたシステムは、いい機会だから、ガラガラポンしちゃえばいいんですよ。瀬戸内寂聴さんが書いてましたけど、『無常』の世の中、いいことも続かないけど、悪いことも続かないって。どん底ってことは、後は上がるしかないのですから。「どん底」でも、今回は底が抜けたんだよ、なんてケチはつけませんように。


上野の山でのお花見、宴会はできないみたいですけど、それなりによい週末を。



マインドコントロール 日本人を騙し続ける支配者の真実/池田整治
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原子炉時限爆弾 広瀬隆

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 「東日本大震災」なのか、「東北関東大震災」なのかは、まあどっちでもいいが、明確にしておかなければならないのは、「マグニチュード9.0の地震と津波」による「震災」と福島第一原発事故は別物であるということだ。
 確かに、福島第一原発事故の原因は想像を絶する、または『想定外』の津波によるものらしい。しかし、原発事故は間違っても天災ではない。人災である。原発が「そこ」になければ「原発事故」は決して怒らなかったからだ。

 原子力発電は言うまでもなく原子力の力で発電するシステムである。その原子力の力とは、核融合、核分裂の力だ。そもそも原子力発電は「原子爆弾」の民生利用から始まった。推進派は、これを「平和利用」というが、折角開発した「原子爆弾」製造のノウハウを他に役立てられないものか?と原爆開発を目論んだ人間は考えたに違いない。

 ご存知のように原爆を始めて作ったのは、『マンハッタン計画』によるものである。第二次世界大戦でヒットラーのドイツに遅れを取らないための計画だった。ドイツもイタリアも原爆を使う前に白旗を揚げたので、アメリカは出来た原爆を使う道がなくなってしまった。作ったものは、使ってみたい、実験ではない、実戦で使ってみたくなった。
 1945年8月、原爆などなくても日本は降伏していたのにも拘わらず、時のアメリカ大統領トルーマンは、6日に広島、9日に長崎に原爆を投下した。

 原子力発電の歴史は浅い。先に書いたように、原理は「原爆」の応用である。アメリカが第二次大戦後研究開発に取り組み、1951年プルトニウムを作りながら運転するという高速増殖炉を発表したのが最初である。
 日本の原発は1954年、突然「原子炉に関する基礎研究調査費」が提案され、衆議院で予算が通過したことから始まった。これを強引に推し進めたのが中曽根康弘である。
 ここから現在まで55基の原子炉が作られ、今回の福島第一原発事故までは、国策事業として海外に売り込むだけの原発技術を日本は持っているとされている。


http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html



 たぶんこの原発事故がなかったら、日本のほとんどの人は「原発」がこんな怖ろしいものだとは思わなかったのかもしれない。原爆を落とされた経験のある日本人なのにである。スリーマイル島やチェルノブイリの原発事故は日本人にとっては「対岸の火事」だったのだ。
 そして原発推進派のメディア操作のうまさである。まんまと国民は騙されていたのである。
 
 わたしは1954年の生まれなので、日本の原発開発元年生まれということになる。1954年といえば、ゴジラが生まれた年で、ゴジラが生まれたのは、ビキニ島の核実験で第五福竜丸が被爆した事件がきっかけとなっている。

 まんまとアメリカに騙されて今まで原発を「便利で快適な生活」のために受け入れてきた。原発は本当はやばいんだよな、というのは知りながらも、積極的には反対してこなかった。だって、安全だって言ってるんだから。

 今さら昔を蒸し返して、東電や政府、原発推進派、そして関連企業を糾弾したところで仕方がない。その代りに、もう原発作るの止めましょうよ。現在計画中のもの、建設中のものも中止。もちろん現在停まっている原発もそのままおしまい。だけど、おしまいにならないのがまさに原発の怖さである。

 今回の福島第一原発事故でわかったように、原発を停めても、冷やし続けなければ熱を発し続けるのだ。つまり、停めて、壊して、ハイ終わりにならない。いやはや、こんなもん、やっぱり作っちゃいけなかったんだよね。

 まさかこれからも原発を作り続けるなんていう人いないよね?


おまけに3月29日に書いたメルマガ載せておきます。


この号で本当の臨時増刊最後にします。
先週の金曜日に発行したものを最後にしようと思っていたのですが、あまりにも福島第一原発事故の状況が、当初わたしが思っていた通りになってきたもので、となるとこれは思っていた以上の長期化が懸念され、どこかで仕切り直ししないと、何カ月も臨時増刊しなければなりません。


「当初わたしが思っていた通り」の説明をしておきましょう。
原発事故が起こってからの東電、政府からの発表は一貫して「メルトダウン」は起こっていない、というものでした。新聞報道はかなり始めの頃から「炉心溶融」という言葉を使っていましたが、TV報道ではまず、この言葉は聞かれませんでした。メルトダウンは炉心が全部溶けてしまうことだから、絶対そんなことは起きはしない、なんて真剣に話していたアナウンサーなのか、評論家なのかがいました。しかし、現実には「メルトダウン」は起こっていたのです。


ご存知の方はご存知でしょうが、福島第一原発70km圏内にメディア関係者は入れません。一応自主規制ということになっていますが、たぶんある種の報道規制がかかっているのでしょう。この判断は、2つのことを意味しています。ひとつは福島第一原発の事実を知られたくない。知っても報道されたくない。今問題になっている強力会社の多くの作業員が「現場」で被爆しながら作業を続けていることなどは本当は知られたくないことだったはずです。2つめは、70km圏内は『危ない地域』だと知っていたということです。


かなり初期の段階でアメリカを始めとする各国は福島第一原発から80km(50マイル)圏内からの自国民避難を打ち出しました。それは、まさにこの原発事故で、メルトダウンを起こしていることを知っていたからです。つまり、今の状況は政府も東電も十分に予測していたのです。


わたしは端から、日本の原発事故報道を信用していませんでした。アルジャジーラやヨーロッパ系の報道のほうが、より真実を伝えていたのは、海外報道には規制がかからないからです。もっている情報は日本のメディアも海外メディアもほぼ同じでしょう。しかし、日本のメディアはその全てを報道できないのです。


ちょっと前に消防庁の放水車で使用済み核燃料プールにうまく命中した報道が大きく取り上げられました。消防庁のレスキューの人たちが英雄視されたのは、強い放射能の中での作業に従事したことに対するものです。
福島第一原発施設とその周辺は高濃度の放射能に晒されていることは疑う余地はありません。


これはあまり大きく報道されていませんが、現在、アメリカ、香港、中国、台湾、シンガポール、オーストラリア、フィリピン、ロシアが福島第一原発に近い地域(80km圏内?)からの輸入を禁止しました。禁輸品は、まだ乳製品、果物、野菜、魚介類ですが、その範囲が広がることは間違いありません。
また、上海空港では、長野県と埼玉県から到着した日本人2名から「基準を大幅に超える放射線が検出され、病院で処置を受けた」と報道されました。隣国中国では、商品、製品に対する放射能検査だけでなく「人」の検査を行っているのです。


この原発事故は、前回のメルマガにも書きましたが、「スリーマイル島原発事故」などと比べ物にならないくらいの規模になるでしょう。チェルノブイリとは形態は違いますが、ある意味ではそれ以上の「最悪」の原発事故になるかもしれません。


ここまでくると、東電も政府も事の重大さに気付いたのかもしれません。もう日本だけでは手に負えないものだとわかったのです。しかし気付くのが遅かった。「冷やす」ための水が、放射能を伴って、毎日大量に漏れ出ているのです。海に流れ出るのも時間の問題でしょう。いや、すでに流れ出ているかもしれない。しかし、その水の注入を止めるわけにはいかない。水の注入を止めれば「冷やせ」なくなるからです。


「最悪事態 神のみぞ知る」
池田経産省副大臣の発言が物議を醸していますが、これ、本音でしょう。
もちろん政府の閣僚が言っていいのかどうかとは思いますが、政府も全くバンザイ状態ということです。

原子力や原子炉の素人には、それではどうすればいいか?なんてわかるはずもありません。しかし、少なくとも現状把握はできます。


原子炉から放射能が漏れている。原因は「炉心溶融」、それが一部にしても「メルトダウン」です。核分裂を繰り返して熱を出し続けているのですから、それをコントロールするためには、冷やさなければいけない。だから、水の注入を続けていたが、容器が破損していて、その注入した水が漏れている。このままだと、水を注入し続けて、漏れた高濃度放射能に晒された水を処理しなければならない。っていったって、そんな水をどこに捨てるのか?タンカーで運べ、なんて言ってるけど、捨てるところが見つからなければ、高濃度放射能入りの水で一杯なタンカーが増えるだけのこと。それも、漏れている箇所を発見して、そこを修理して、漏れないようにするのにどれだけの時間が掛るのか?はて、そういう作業は可能なのか?


そうやって考えていくと、日本人は、どこかで、大きな決断をしなければならない時が来るのかもしれません。その大きな決断というのが何なのかはわかりませんが、他の惑星のいい宇宙人がこの事態を何とかしてくれない限りは、それはかなり近々のことのように思うのです。やっぱり「神のみぞ知る」なんでしょうか。



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3月15日以降発行されたメルマガの記事を時系列で載せます。
時系列で読んでみると事態が悪化しているように見えてきます。


よく比較される「スリーマイル島原発事故」。今日のメルマガで書きましたが、レベル5とされるこの原発事故は、9日後には終息して、10マイル以内の屋内退避勧告は解除されています。
しかし今回の福島第一原発事故はまだ放射能漏れも続いていていつその放射能漏れが止まるのかのめどもたっていません。


時間がなかったので、リンクはそのままURLを書きました。

すいません、計画停電が始まっちゃうもので。


3月15日(火)

さて、昨日の「輪番停電」は、わたしの地区は結局実施されませんでした。
しかし、今日もですが、実際に実施された地区があります。
かなり限定された地域ではありましたが、実際に行われたというのは、今回の事態がかなり厳しい状況であることを意味します。

この状況は、今後火力発電の能力が上がらない限りは供給量が増えることはありません。
つまり、少なくとも首都圏、関東地区の全体的な活動を25%みんなで下げるしか方法はないのです。

また、現在一番の問題は、福島の原発の問題です。

今、アルジャジーラの放送を見ているのですが、「どうなるとメルトダウンが起こるのか」と図入りで説明しています。
そして日本の報道は「放射能漏れ」と言う言い方をしませんが、現実にかなりの量の放射能漏れが起きています。
埼玉で通常の40倍とか50倍、横浜で9倍が現時点で増加しています。
確かにこのぐらいの数字で即健康被害が出ることはありませんが、今でもその放射線が漏れ続けていて、その放射線漏れが止まるめどは立っていないのです。

現在福島原発近隣住人の非難範囲は20キロ圏内です。
風向きにもよりますが、200kmぐらいまで非難範囲を広げないととんでもないことになるかもしれません。

海外報道は、今はもうこの「原発放射能漏れ」に関心は移ってます。
ヨーロッパでは、原発反対の世論に拍車がかかってます。
これで、日本の原発は2度と作られることはなくなりますが、ちょっと遅かった。

株価が続落していますが、まあこれは仕方ないですね。
しかし、「原発放射能漏れ」をうまく解決しないとその下落は永遠に続くでしょう。

今必要なのは、この放射能漏れがどの範囲にどの程度広がっているのかを明確にすることと、手遅れにならないように、早急に非常事態宣言を発令することかもしれません。

しかし、何故円高になるんでしょうか?
今、81円50銭ぐらいでしょうか。
今までならたぶん円安だったでしょう。
有事のドルですから。しかし今は違うようです。
「日本企業が復興費用や保険金支払いのために、海外投資金を取り崩して日本に戻す流れが起こるため」に円高になるようです。
もちろん、実需だけでなく、ここに投機的な流れもあるんでしょうが。

民間備蓄原油の放出を決めました。
日本には、国と民間合わせて164日ぶん、6888万キロリットルの備蓄があります。
そのうちの民間備蓄70日分の中から3日分である126万リットルが放出されます。
現実問題として、今回震災にあった製油所分の精製能力は減りますが、全体需要を大きく下回る心配はありません。つまり無理やり今、ガソリンスタンドに行かなくてもなくなることはないのです。

今回の震災は自然災害としては100年どころか、1000年に一度のものですね。



3月16日(水)

このメルマガは約150名の方に、bccで配信させていただいています。
中には、海外にいらっしゃる邦人の方も何人かいらっしゃいます。
もし、お時間があるようでしたら、かの地で今回の「Disaster」をどのように報道されているのかをお知らせいただければ幸いです。

こんなことを何故書くかと言いますと、どうも日本のテレビ報道は、どういう形でなのかはわかりませんが、「規制」されているようなのです。
まだ活字媒体やラジオはましですが、へたをするとそっちもいつ規制がかかるかわかりません。日本国内で、アルジャジーラのほうを信用するような状況ってのはちょっとおかしいですよね。

ご存知の通り、福島原発の状況は、日に日に悪化しています。
悪化しているというより、暴走を止められないのです。
「この程度の放射線量では健康に全く問題はない」と原子力関連の権威のある「コメンテイター」が発言していますが、言えば言うほど不安が募るという悪循環です。
現実に原発が暴走して止められないで、毎日放射能を撒き散らしているのはみんな知っているのですから。

東京や神奈川といった地区の放射線量は観ることができます。もちろんその値が通常の10倍とか、20倍でもすぐに健康被害が出ることはないでしょう。しかし、非難区域の20km圏内では実際どれくらいの放射能が観測されているのでしょうか。30キロ圏では?50キロ圏は?

ご存知の通り、海外から日本に駐在している外国人の方は少なくとも関東圏から非難を始めています。関西に逃れる方もいれば、日本を離れる方もいます。本社機能を東京から移すところもでてきています。
それは当たり前のことで、もし現在いるところの安全性が低下すれば、より安全性の高いところへ逃れるのは必然だからです。ただ、皆が皆そうできるわけではありません。しかし、そうできるのなら、出来る人はそうすればいいと思います。

安全性の低いところから、安全性の高いところへ非難することと、今、現実には必要もないのに、ガソリンや食糧を買い貯めることは違います。

気持はわかります。関東地方でも計画停電が実際に起こってますから、明日はどうなるかわからない。ひょっとしたら富士山が爆発するかもしれない。だから、今買えるものは買っておこうと。

少なくとも、ガソリンや軽油、灯油に関しては足りなくなることはありません。昨日も書きましたが、164日分の備蓄があるからです。もっといえば、備蓄分を使わなくても十分廻るだけの原油は確保できるでしょう。確かに、北日本の精油施設は災害に遭いましたが、日本にはまだ多くの製油所が他にもあるのです。最近は需要の減少で精油所はオーバーキャパシティーだったのです。

今も地震がありましたが、原発の不安と同時に、これからも大きな地震が起こるのではないか。それも震源地を替えた誘発地震の心配はないのか?

今回の地震はこれまでのものに比べてかなり特殊です。つまり震源の範囲が極端に広いのです。それに合わせて地震の範囲も広くなっています。

HAARPによるものなのかはわかりませんが、これまでの地震とは明らかに違うことであることがわかります。ということは、今までの常識は疑ってかかったほうがいい。原発もそうですが、今までの常識とされることを一度ちゃらにして、何があるかわからない、何が遭ってもおかしくないと考える。だから、行政、政府は考えられる最悪の事態を想定して対策を立てる必要があります。しかし個人レベルでは、なるようにしかならない、というある種諦観の境地に達してもいいような気がします。特に五十路を過ぎたような人は、この先そう長くないわけですし。(笑)

計画停電がわたしの住んでいる地域では15時20分から予定されています。
昨日は、午後7時ぐらいから9時ぐらいまで2時間しっかり停電になりました。
だから、停電になる前に配信したいと思ってます。

昨日は夜の停電だったので、何しろやることがなくなっちゃうんですね。
最初は、ラップトップのパソコンでテニスのDVDを観ていたんですけど、バッテリーが弱っているんでしょうね、たったの15分でまるで急な停電のように、すーっと、落ちました。その後はもう寝るしかない。まあ、健康的ではありますね。

それではまた明日。



3月17日(木)

昨日から今日、どうも明日もらしいのですが、寒くなってきました。
節電ということで、極力ファンヒーターを控えていたのですが、控えられる寒さではなくなってきました。
今日は、12時20分から16時までが我が地域の停電時間です。
午前中に配信を済ませてしまわなければなりません。

福島第一原発の件ですが、下記のサイトをご覧ください。
既存のメディアの情報を信じるか、サイトの情報を信じるかは皆さん次第です。


http://www.funaiyukio.com/ikedaseiji/index_1103_02.asp


普段あまり見なかったテレビを見るようになりました。(笑)
間違いなく規制が掛ってますね。
でも、これって、観る人が観るとわかっちゃうんですね。茶番劇を見ているようで、
何だか、局アナさんとかが、可哀そうになってきます。

原発関連ではワイアードの記事も参考になります。
アメリカでは、1500km以上も離れた場所での心配もしているんですね。


http://wiredvision.jp/news/201103/2011031621.html


最近の朝日新聞もわたしは信用していません。最近何度も書いてますが。
昨日も書きましたが、新聞もこれからは間違いなく報道規制の対象になります。

わたしの環境では、電気が止まると、ネットに接続できなくなります。
その時にどれだけ正しい情報が取れるか?
それがちょっと心配ですね。

昨日の呼びかけに応じて、イタリア在住の方からメールをいただきました。
イタリアでももちろんこの大震災がトップニュースだそうです。
そしてひとつ日本のメディアには載らない情報をいただきました。
「さてイタリアの国会で3月11日 地震発生以降の日本商品を輸入しないと決定しました。 詳しく見ていなかったのですが おそらく食品関連は間違いないです。」

今後、イタリアだけではなく世界各国に広がるでしょうね。
日本の政府は、一生懸命、原発事故をまるで、「一過性」の事故、(事故じゃなくて、事象なんて言い方を最初してましたが)にしたいらしいですけど、海外では、地震そのものより、この原発事故のほうが大変なことだと受け止めています。

しかし、これが真っ当な反応です。
海外が輸入したくないような「モノ」の心配を日本ではされてない。
あえて、触れないようにしているのか?本当に不思議ですよね。
必要以上に人心を乱す必要はありませんが、真実は伝えなければいけない。

現在、原発現場で作業されている方は決死の覚悟というか、「アルマゲドン」のブルース・ウイリスと同じ立場に居るのです。彼らの「覚悟」を無駄にしないためにも、わたしたちは、真実を知って、わたしたちができる精いっぱいのことをする時が来たと思います。



3月18日(金)

早いもので、一週間経ちました。
今日は、家の地区は朝っぱらから計画停電に入ってしまって、午後は買いだしにいってましたので、このメルマガの発行が遅くなってしまいました。
というのは、夕方からも停電が予定されていたからです。ただそれは回避されましたので、書いているところです。

本来であれば、いつも金曜日だけでしたから、昨日までが臨時増刊なんですけど、こういう臨時増刊はあまりしたくないですね。
実は、もう書くこともないし、今日はお休みしようかな、なんて思ってたんですけど、通常発信日の今日、書かないと「安藤、倒れたのか?」との噂が立つといけないので。

普段あまり観ないテレビを見るようになったと昨日書きましたが、やっぱり、今日からは控えようかと思ってます。というのは、観てるうちに腹が立ってくるわけです。これは健康に悪い。ただ、昨日の夜のNHKで警視庁から調達した散水車が放水に失敗したというのを図入りでやってましたけど、不謹慎だとは思うのですが、笑ってしまいました。もちろんあの人たちも命がけなのは本当によくわかっています。でも、わざわざ借りて使った放水車が役に立たない。それをわざわざアニメで再現しなくてもいいんじゃないか?もっといえば、どうして役に立たないものまで、危険に曝すわけ?てなことを観ながら考えてると腹が立ってくるわけです。
ヘリコプターとか、自衛隊の放水車とかハイテク?なものでも、やってるのは、ひょっとしてバケツリレー? あれ観てると、誰でも不安は募りますよね。

元気おばちゃん、勝間和代さんが、「できる人が、できることを、できる限り」っていう3D運動を提唱しています。その通りですね。

ということで、わたしも考えました。
生活の質(クォリティーオブライブ)30%削減運動。
個人も含めた、便利で快適な生活の質を全てが30%削減というか、節約する運動です。個人レベルでは、まず食べるものを30%減らします。歩けるところには歩く。家の電気も30%減らす。
企業レベルなら、手っ取り早く時短です。7時間労働は5時間労働にする。テレビの放送は必ず4時間は放送しない。なにしろ、個人も組織も全てが、30%「便利で快適な生活」を放棄する。
これが徹底されれば、少なくとも現在の発電量で、計画停電は必要なくなります。
つまり、現在事故の起きている、福島のふたつの原発は今後使わなくていい。国内全てが30%削減運動をすれば、たぶん日本の原発は必要なくなるのではないでしょうか。(まだアイデアだけで、計算してませんけど。)

明日から三連休ですけど、気の重いお休みですね。
今日から本来ならお彼岸で、お墓参りなんですけど、もう少し落ち着いてからにしたほうがいいかもしれません。

こんな時になんですが、それなりによい週末を。



3月21日(月)

震災から一週間経って、三連休に突入しました。
土日は天気もよく、気温も高くなりましたから計画停電はありませんでした。
18日の金曜日からお彼岸に入ったので、20日の日曜日午前中に墓参りに行ってきました。寺が羽田にあるので、横浜からは車で1時間ぐらいの距離にあります。久しぶりの遠出?だったのですが、道はがらがら。正月でももう少し車は走っているだろうな。保土ヶ谷バイパス、首都高を使ったのですが、思い出したのは、昭和天皇が崩御されて大喪の礼(葬式)が行われた1989年2月24日のことでした。その日は商売柄、海外出張でNYに行かなければならなかったのです。当日は日本全体に自粛の規制が掛っていて、交通機関も混乱が見込まれていました。成田空港までは、いつものように車で向かいました。混乱を予想して予定より2時間も早く家を出たのです。しかし、首都高、東関東自動車道も混乱どころか、がらがら。まさにその時の風景が今回の風景と重なりました。

朝の30分のテレビ視聴が習慣になってきました。
しかし残念ながら30分以上は観るに堪えない。昨日も書きましたが、だんだん腹が立ってきて体に悪い。だから電気が通じている間は今まで通り、ネットで情報収集することにしました。イタリア在住の方からいただいた「原発」に関するサイト情報です。


http://www.ustream.tv/recorded/13373990


約1時間ぐらいのUStream映像ですが、今ではたぶん一番真っ当な意見です。
この方は、今回の震災での原発事故の前までは、映像でも言ってましたけどメディアからは総すかんを食っていたのでしょう。もしこの方が既存のテレビ媒体に登場するようなことがあれば、きっとそのメディアは信用されるようになるんでしょうけど。しかし、近い将来、この方が登場せざるを得ない状況が生まれるような気もします。外圧で。

「廃炉、不可避の見方」
これ、朝日新聞、朝刊の一面記事です。
違和感ありますよね。この期に及んでまだ原発続けるんですか?
日本人だけじゃなくて、人間て結構忘れっぽいんです。忘れられるから生きていけるってこともあるんですけど。喉元過ぎると熱さを忘れ、っていうことわざもあります。

今回事故を起こした原発は原発として使えなくなってもこれから半永久的に冷やし続けなくちゃいけない。つまり原発は一度稼働したら、もうやめた、壊して終わりにならない。だから、今回の福島第一原発は、壊れて、もう発電には使えないけど核反応して熱を出し続けるので、冷やし続けなければならない。この冷やし続けるのにどのくらいの電力が必要なのかはわかりませんが、その冷やす電力はたぶん東北電力の電力ですよね。福島の人たち、特に原発近隣の人たちは、これから何十年もこの放射能の脅威の中で生活せざるを得ないのです。いやその土地を捨てざるを得ないかもしれない。

「ただちに健康に影響が出るレベルではない。」
これ間違いなく今年の流行語大賞です。
放射能汚染による被害、健康に対する影響は10年後に出ます。だから確かにこの言葉は間違ってません。しかしただちに出なければいいのか?子子孫孫までその禍根を残していのか?
原子力発電所はもう作らない。現在稼働している原発も、徐々に減らしていく。これが真っ当な考え方です。これだけ被害を出した原発を今後どうしようかなどと考えている東電や原発推進派の頭脳構造はどうなっているんでしょうね。



3月22日(火)

もうそろそろ臨時号は止めようと思っているのですが、政府の対応とメディアのいい加減さを見ていると、どうも黙っていられなくなります。それでなくとも、こういう時は何だかしらないけど、気分が落ち込み、イライラ感が増します。

今日の朝日新聞の一面には、早速、東電原発推進派の巻き返し記事が載りました。
「計画停電 今夏・冬も」
昨日も書きましたが、少なくとも日本では原発はもっともリスクの高い発電方法だということが今回証明されたのだから、間違ってもこれから新しい原発を作ってはいけないし、現在稼働中のものも、漸次減らしていくというのが真っ当な考え方です。
しかし今はこの意見が真っ当に思えても、それこそ喉元を過ぎれば、また「便利で快適」な生活を選ぶ人も出てくるかもしれません。
日本政府と原発推進派の人にとっては尚更です。だからすでに、まだ喉元を通らない前から、布石を打ち始めたのです。

東電の現在の最大発電供給量は3500万キロワットだと発表されてます。東電の発表ですからもちろん本当のところはわかりません。しかし今までのこの時期の需要は4200万キロワットなので、それには対応できない。だから計画停電が実施されたわけです。今後4月末までには休止している火力発電所や被災の少ない発電所を復旧して4000万キロワットまで供給能力を上げると言います。しかし夏場の冷房が必要となるピーク時には6000万キロワットにもなる。冬場は暖房器具の使用でピーク時5000万キロワット。今のままでは、この需要に供給が間に合わない。よって、今年の夏、冬にはまた計画停電を実施しなければならない。つまり、今までの「便利で快適な」オール電化の生活がしたければ、もっと発電供給量を増やさなければならないでしょ?そのためにはやっぱり原発が必要なんですよ、という脅しに聞こえてしまう。

朝日新聞4面には、一面記事の補足です。
「東電、供給力に制約」
東電は現在電力供給量の約3割を原発に依存しています。今回事故を起こした福島のふたつの原発で909.6万キロワット、柏崎刈羽で821.2万キロワットです。つまり、現在の供給不足はまさに原発が使えないからです。柏崎刈羽の一部も現在定期検査のため休止しています。つまり、このままではいつまでたっても今までのように最大ピーク時6000万キロワットの供給など不可能だと言いたいのです。

新聞記事を見ていて悲しいのは、どこにも「原発はもうやめよう」という考えがないことです。原発は一度事故が起これば、子子孫孫まで巻き込む一大惨事になるのです。そのことを今回身を持って体験したわけです。放射能の怖さを一番知っている日本国民が、どうして54基を作るまでそれを許してしまったのかは、もちろん国民ひとりひとりにも責任があります。しかし、この期に及んで、これからも原発を作り続けるという発想は決して真っ当とは思えません。

東電及び原発推進派の人たちは、それでも原発を作ろうとするでしょう。政府も原発技術を世界に官民挙げて売り込もうとしていた矢先です。それまでと同じ「便利で快適な生活」と原発を天秤にかけてくるかもしれません。そんな時でも、やっぱりわたしたちは原発に対しては「ノー」を突きつけなければなりません。計画停電でもなんでも甘んじて受けますよ、という態度で臨む覚悟が必要です。

前にも書きましたが、3割の節電が必要なのですから、社会全体が3割ペースを落とせばいいだけの話です。何も常に右肩上がりである必要などないのです。
ただ、電力供給だけ取るなら、足りないのは、ピーク時の電力です。ご存知のように電力は蓄電できません。つまり現在でいえば3500万キロワットという数字を越えなければいいのです。だから企業はこれからはシフト制にして24時間を有効に使えばいいでしょう。個人的にも、同じで、夜中に活動したっていいわけです。まあ、これは今時の若い方たちはそういう生活パターンかもしれませんが。

今日もわたしの住んでいる地域は、12時20分から16時まで停電に入ります。
なので、こんなところで今日はおしまいにしておきます。

みなさんからのご意見お待ちしてます。
返事は後になりますけど。



3月23日(水)

余震なのか、累震なのかはわかりませんが、まだ頻繁に地震があります。福島原発事故も少しづつ前進していることはわかりますが、まだ「冷やす」段階に入っていません。

被災地の復興は急ピッチで進んでいます。電気、水道、ガスといったライフラインも大分復旧してきています。ガソリン、食糧も日に日に入っていくでしょう。物質的なものは時間が経てば解決します。だからこれから必要なのは、被災地の人々の身体的、精神的なケアです。

物質的な供給体制は、行政主導でガンガン行ってゆけばいいでしょう。それは福島原発事故で避難を余儀なくされた方たちや近隣で農業に従事されていて今回放射能汚染で作物を出荷できなくなった方たちも同じです。東電が負担するのか、国が負担するのかは別にして、何しろ、全て、国が補償します、と言えばいいだけです。これで被災者も原発事故の被害者も安心します。また、これで地方を含めた行政も動きやすくなるはずです。政治駆け引きを離れて被災者、被害者のために迅速な行動が取れるからです。

しかし中々行政ではむずかしいのが、被災者、被害者への人的サポートです。まず、医療の問題です。折角助かっても、現在の生活環境では老人やすでにからだの弱っている人、病気を抱えている人は持ちません。限りはありますが、できるだけ多くの方を助けられるものなら助けたい。しかしこれは出来る人が限られている。わたしたちの多くは気持はあってもそういう能力を持ち合わせていません。メンタルケアについても同じです。セラピストのような方たちの力が必要です。

昨日、スポーツ関連の広告代理店を経営されている方からメールをいただきました。
「先ほど、岩手県北上の知人に電話したら、震災後、食べるものや暖房がなくて、家の中で、4日間スキーウェアーを着て、食べ物はリンゴだけで食いつないだと。」

スキーやスノーボーダーなどのウインタースポーツの選手たちがスキーウエア―などを集めて被災地に送る援助を始めたと報道されています。

「避難所でスポーツ活動を」
朝日新聞13面オピニオン欄のコラム記事です。
神戸大臨床教授の賀来先生がこう書いています。
「阪神大震災ではこんなことがありました。震災10日後に外来診療を再開してからのことです。小学生の男の子が医院の前で、ぼーっとたっていたんです。『どうしたん?』と聞くと、『もうサッカー、できへんのやなあ』と暗い顔で答えました。それで、家にあったバレーボールを渡しました。壁当てをして戻ってきたその子は「ああ、すっきりした」と晴れ晴れとしていました。」
「当時、避難所でも治療に携わった経験から言えば、子どもは希望です。こどもに明るさが戻れば、家族や周りの大人たちも元気になり、復興への前向きな気持ちも生まれる。子どもたちへの気配りを忘れないで欲しい。」

わたしはこれを読んで、もしポゴやフライバーの在庫がたくさんあるなら被災地に送ってあげたいものだと思いました。避難所生活をされている方々が代わる代わるポゴやフライバーを跳んでいる姿を想像したのです。
しかし残念ながら、そんなに在庫はないでしょうし、その少ない在庫も被災地の仙台にあります。

もちろん被災地の方が今すぐ運動をしなくても、「ただちに健康に影響はない」かもしれません。そしてこんな状況で運動する、スポーツをするなどと言う気にはならないかもしれません。しかし、賀来先生もおっしゃっているように、「運動による健康効果は子どもだけではありません。救命医療を最優先する時期を脱したら、大人も少しづつ動いた方がいい。」

これは被災地だけでなく首都圏の方にもいえることです。ある地方都市では、先週自転車がいつもの日の百倍売れたそうです。このガソリン不足では、首都圏より、車に依存した生活をしている地方都市のほうが深刻だったのです。しかし、それが結果的には健康に寄与したかもしれません。もちろん「ただちに健康になる」わけではないでしょうが。

昨日も書きましたが、「計画停電」が長期化しそうです。この計画停電で真っ先に煽りを喰ったのが、スポーツや音楽のイベントです。このイベントというのは、特に音楽芸能系のものは、首都圏に集中しています。現在プロ野球、それも東京ドームをフランチャイズとするチームに避難が集中してますが、よみうりの球団社長の気持ちもわからないではない。あの発言の裏には、「本当は東電はもっと電力供給量があるんじゃないのか」っていうことだと思うのです。

現在ヤフーのページでその日の電力の供給量と使用量を一時間毎に図で出してます。

もちろんこれ、東電の発表ですから正しいのかどうかわかりません。
ある情報によると、現在稼働している東電管轄の発電所のマックスの発電量を足すと現在示されている数字よりもっとあるはずとのことですから。

まあ、それはともかく、現在は3750万キロワット、頑張っても4000万キロワットがここしばらくのマキシマムとしましょう。24時間の中でこの4000万キロワットを超えなければいいわけです。ならば社会システムそのものを電力供給量マックス4000万キロワットに変えていけばいいのです。
そもそもこの原発事故の前までは東電は、電力をどんどん使えっていう政策をとっていたわけです。オール電化しかり。そしてもっと発電量を増やそうと、新しい原発も計画してました。
もう世の中、右肩上がりが永遠に続くっていう幻想は止めにしましょう。いっくら物質的に豊かになってもそれと比例して幸せになったわけでもないし、戦争や災害がなくなったわけではない。一度大きな地震や津波が起これば、その豊かさは簡単に崩壊してしまうということを今回学んだのです。

原発事故は、まだもちろんその先も読めない状態ですが、この状況が長期化することは間違いありません。だから、この状況に対して、早くこの状況に合わせたシステムに個人も組織も経済も政治も変わっていかざるを得ません。
首都圏でのガソリン不足は、その変わった物流システムに対応できなくなった結果起きたことで、実際にガソリンが不足していたわけではありません。

被災地も含めた、現在の日本の状況を把握して、その状況に対応したシステムを早急に構築することが、経済活動においても社会生活においても求められているのではないでしょうか。

そこで提案です。どうしても東京ドームで試合をやりたいなら、夜中の12時にプレイオフなんていうのはどうだろうか。もちろんそのためには、鉄道各社が終日運転するわけです。終日運転する代わりに、鉄道は総量規制で、今までの運行の70%に制限する。つまり、昼間のダイヤがかなり削られるわけです。そうなると、他の企業もできるところは24時間で人員配置せざるを得なくなる。いわゆるシフト制ですね。企業が24時間シフト制になれば、飲食や娯楽産業もそれに対応せざるを得なくなる。
夏場なら、夜中にナイターでテニスコート使ったって電力需要的には問題はない。
イベントもミッドナイトイベントで盛り上がるかもしれない。少なくとも交通機関が24時間営業していれば問題はありません。

節減、節電ばかり言ってると、人間の心が萎えてくる。確かに今までが飽食で、アメリカンな生活をしていたので、あるレベルまでの節減、節電は必要でしょう。でも、今問題なのは、電力供給量には限がある。その電力供給というのは総量ではなくて、瞬間のものだということです。この理屈さえわかれば、新しい社会の電力の使い方のシステムを作ればいい。ちょっとしつこくなりました。

最後に昨日の話に戻ります。
以前のようなバブリーな生活に戻りたいから、原発はこれからも作るのだという論理に持っていかせないことです。どんな言い訳をしても、やっぱり原発は作っちゃいけなかったのです。自分の「便利で快適な生活」のためにその災厄を子どもたちに先送りしてはいけません。

今日はわたしの地域は9時20分から停電予定でしたが、なくなりました。その後のグループも第3グループまでは中止です。これって、みなさんの節電の結果?それとも、供給量が増えたから?



3月25日(金)

あっという間の2週間でした。
昨日になって、今回の福島第一原発の事故レベルが「6」であるという報道がなされました。これは決して政府や原子力安全・保安院が発表したわけではありません。オフィシャルには、あくまで現状は「レベル5」なのです。
レベルが5でも6でもいいのですが、この見解の違いは、現状把握能力の違いと考えると、空恐ろしいものがあります。原子力や放射能といったことの専門家ではない政治家が原発事故の現状把握をしろと言ってもそれは無理です。しかるべきプロである人間が現場に赴き、調査して現状把握するしかありません。そのプロが経済産業省原子力安全・保安院の方たちです。そして日本にはもうひとつ原子力に関するプロの方たちがいます。今回の「スピーディー」(緊急時迅速放射能影響予測)の結果報告をしたのが、そのプロ中のプロ、原子力安全委員会です。結果は「スピーディー」に出てたのに、10日以上経ってから発表するっていうのはちっともスピーディーじゃないでしょう。と誰かが突っ込みそうなもんですが、その突っ込みをTV報道で聞くこ
とはありませんでした。


http://www.nsc.go.jp/annai/tsuite.htm


それでは、この原子力安全委員会というのは何ものなのか。
「原子力安全委員会は、『これら』から独立した中立的な立場で、国による安全規制についての基本的な考え方を決定し、行政機関ならびに事業者を指導する役割を担っています。」
『これら』というのは、経産省や文科省といった行政機関のことです。行政機関から独立しているからといって、このような原発事故が起こった時に独立して中立な立場でものが言えるかといえばそれは違います。今回のスピーディーの結果を10日以上も経ってから公表したというのがその証拠です。所詮は御用機関です。モノ言う相手はあくまで行政なのです。だから今回の公表も一応は行政の長である、内閣総理大臣の許可があっての公表でしょう。隠しておくわけにはいかなくなっただけのこと。

原発事故で引き合いに出されるのが「チェルノブイリ」と「スリーマイル島」です。
当初の政府発表は、レベル4、つまりスリーマイル島の事故より低いと看做していました。「事象」なんて、哲学でもやらなければほとんど使われない言葉も出てきました。現在のオフィシャルな認定は「レベル5」です。これが「スリーマイル島原発事故」のレベルです。ちなみに、「チェルノブイリ原発事故」はレベル7です。
もう耳にタコができるほど聞いているでしょうが、もう一度「スリーマイル島原発事故」がどんなものだったのかおさらいしておきましょう。

まず、スリーマイル島はどこにある「島」なのか?正確にいえば、スリーマイル島は、島ではありません。ペンシルバニア州の州都ハリスバーグ郊外を流れるサスケハナ川の周囲3マイルの「中州」です。ペンシルベニア州といえば頭に浮かぶのは、フィラデルフィアでしょう。全米でも有名な「美しい街」です。そのフィラデルフィアから西に100マイル(160キロメートル)にあるのがスリーマイル島です。
そのスリーマイル島は、それではニューヨーク、ワシントンDCからどのくらいの距離にあるのか?直線距離でニューヨークのマンハッタンまで東に280キロ、ワシントンDCだと北東に220キロになります。
距離だけ見れば今回の福島第一原発と首都圏との距離が約220kmから250kmですからスリーマイル島と同じぐらいの位置関係と言えます。

スリーマイル島原発事故は1979年3月28日に起こりました。
事故の約2週間前に「チャイナシンドローム」という映画が公開されたばかりでした。わたしもこの映画もちろん記憶にあります。というより、映画がまさに現実になったわけです。すでに社会人になっていましたが、原発事故というのは、地球規模
の被害をもたらすんだと思ったものです。メルトダウンとか、シンドロームと言う言葉はその時以来一般化したんではないでしょうか。

スリーマイル島原発事故は、ちょっとした人為ミス(非常用炉心冷却装置がご判断で止められてしまった)から炉心溶融(メルトダウン)を引き起こし放射能漏れを起こしましたが、その放射能漏れが何日も続くと言うことはありませんでした。また、事故は97万キロワット出力の原子炉ひとつだけです。

あえて、このスリーマイル島事故をおさらいしたのは、この事故が現在、現実にまだ放射能漏れを続けている福島第一原発と比べていかに「小さい」事故だったかということを知るためです。しかし政府は、現在に至っても「福島第一原発事故」を、この「スリーマイル島原発事故」より「たいしたことのない原発事故」だと言っているのです。

政府の認識、対応もお粗末なら、メディアの対応も情けない。日本にはジェーン・フォンだはいないのか?原発行政を悔い改め、告発するマイケル・ダグラスはいないのでしょうか?(ジェーン・フォンダもマイケルダグラスも『チャイナシンドローム』に出演した俳優です。)

今はどんな手を使っても、まずは「放射能漏れ」を止めることです。もちろんそれを現場の方は死に物狂いでやっているのでしょう。しかし、このままでは、1ヶ月掛っても止まらないのも事実です。

高嶋哲夫さんのHPに下記のような記事がありました。


http://homepage3.nifty.com/Takashima-Tetsuo/index.html


高嶋さんは、日本原子力研究所の研究員もされていた、現在は作家になった方です。
わたしは、1994年に発表された『メルトダウン』を読んでからファンになったのですが、彼はある意味では、「原発推進派」の人だとわたしは思ってます。ただ良識ある人だと思います。もし、今回の福島原発の事故がなければ、たぶんわたしも高嶋さんと同じように考えていたかもしれません。つまり「便利で快適な生活」を捨て切れなかったわけです。
良識ある「原発推進派」は、今回の事故を悔やんでいます。それは、今回の事故が全く「予想もできなかった」事故ではないからです。すでにメディアでも取り上げられている通り、何年も前から対策を講じた方がいいと指摘されていたのです。
しかし、これは「たら、れば」の話です。
「人間が作るものに完全なものはない」
これ、高嶋さんの「風をつかまえて」という、風力発電(風車)を潰れかけた鉄工所で作ってしまうという小説、の中にでてくる言葉です。

人間が作るものに100%安全などというものはないのです。だから、それが99.99%安全が確保されたとしても事故が起きた時、子子孫孫までその禍根を残す可能性があるものは作ってはいけないのです。人はやっぱり謙虚にならなければいけない。これは自分自身にもいれることです。54基もの原子力発電所を作ってしまった責任はわたしにもあるのですから。

原子力発電に関わる人たちだけでなく、また原子力発電を推進してきた人たちだけでなく、今回の原発事故に関しての責めは負わなければなりません。
そのひとつが、何としても「こども」を守るということです。

まだ放射能漏れが止まったわけではありませんから、これから水質汚染や土壌汚染は拡大するかもしれません。それが「ただちに」健康を損なわないとしても、放射能を含んだ空気も水も作物も食べないに越したことはありません。X線だって、CTスキャンだって、放射能を浴びないに越したことはないのです。
しかし、日本に、それも80km圏内の人は今まで浴びていなかった放射能を浴びて生活せざると得なくなりました。
「今日の放射能」をまるで天気予報を聞くように、毎日確認しなければいけない世の中になったのです。「今日の計画停電」と「今日の放射能」は冗談ではなく新聞やメディアの必須情報になるでしょう。

逃げられる所、非難する場所がある人は誰に気兼ねすることなく出て行かれることをお勧めします。これ、冗談でも皮肉でもありません。それから、今回の震災で被災された方は、できれば、関西以西に疎開される方がいいでしょう。(北海道でもいいかもしれませんが)これは、行政が責任を持ってやるべきことです。

しかしほとんどの方はそこを離れることができません。前にも書きましたが、平均余命が40年を切った方がたは覚悟を決めましょう。「希望の星」である子ども、若者をこれからどうやって守るのかを真剣に考えましょう。

何しろ、これから長期戦です。と同時にいつまた考えもしなかった事態が起こるのか想像もつきません。原発がさらなる放射能をばら撒いたり、もっと大きな地震が起こったり、悪いほうにはいくらでも想像が働きますが、今はいい方への想像はできないのが普通です。しかし、世の中何が起こるかわからないのですから、宇宙から「いい」宇宙人が来て、原発をちょちょいのちょいと、直してくれるかもしれない。その代りに自然エネルギーの有効な使い方を伝授してくれるかもしれない。望めば地球を離れて、別な星に連れて行ってくれるかもしれません。

最低限、水のペットボトルを買い占めるのはやめましょう。
ただ、赤ちゃんがいるお母さん、気をつけてください。
コルトレックスみたいな硬度の高い水は駄目ですよ。あれ、ダイエット用ですから。
まずくて(人によってはおいしいって言う人もいますけど)食欲なくしますから。
じゃなかった、赤ちゃんには「ただちに」健康に悪いですから。

本日、わたしの地域は第二グループなもんで、18時20分から22時まで停電です。ということは早めに夕飯にして早寝です。っていったって、夜の7時には眠れないよね。

みなさん、それなりによい週末を。

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本日発行のメルマガの内容を載せました。

東日本大震災


先週末のメルマガで、
「世の中どうなっていくのでしょう」
と書きましたが、とんでもないことになってきました。


わたしの住んでる横浜では、今日の朝から「輪番停電」で停電になる予定になっていましたが、今のところはなってません。


お陰さまでわたしの所は、岩手や宮城、福島の海岸線にお住まいの方に比べれば、全然大したことなかったのですが、それでも、あの揺れには驚きました。


さて、これから日本はどうなってしまうのか?


ミクロ的なものとマクロ的なもの両方で観てみましょう。


まず、地震そのものは、これからも起こるのか?
気象庁の発表だと、3日以内にマグニチュード7ぐらいのものが起こる可能性は70%、その後3日で50%といわれています。


現実には、毎日ここら辺でも、大きいもので震度3ぐらい、震度1だと大げさに言え
ば1時間置きぐらいに起こります。
それと、ひょっとしたら、今回の大地震とは別の震源地で、大地震は起こらないのだ
ろうか?
現実に、長野を震源地とする地震は今回のものとは別ものです。
誘発されて富士山爆発なんてこともあるのかしらん?


これについては専門家ではないのでわかりません。


そもそもこの地震も「HAARP」によるものではないか?
なんて考える人もいるでしょう。


http://quasimoto.exblog.jp/14408281/


http://www.haarp.alaska.edu/


http://www.youtube.com/watch?v=cpo3QeZWlIw


実はわたしもちょっと疑っている一人です。


日本の閉塞した政治状況に業を煮やしたアメリカが仕掛けてもおかしくないからで
す。
11日の夕刊では、菅さんの外国籍の人の違法献金問題も浮上しています。
しかし、この地震で、そんなの全部吹っ飛んじゃったですからね。


しかしまあ、それはそれとして、我々庶民が心配することではありません。


日本のメディアは結構報道規制が掛けられていて「原発」についてはあまり詳しく報
道しません。枝野さんの発表も、どうも奥歯にものが挟まった言い方です。


アルジャジーラとかFrance24のほうがよっぽど知りたい情報をみせてくれます。
福島原発の上屋が吹っ飛んだ映像もアルジャジーラでは結構何度も放送してます。
原発で爆発が起こって、大したことがないなんて報道がなされる日本のメディアはど
うなってるんですかね。


すでに「バイオハザード」の映画の世界に突入しています。


福島の三つの原発と女川原発も含めて、チェルノブイリをはるかに超える大惨事になる可能性があるのです。
こんなことをメディアが放送すればパニックになるから、と考えてのことなのかもしれませんが、知らないほうがよっぽど危険です。


世界の認識は、日本は「第二次世界大戦」に匹敵する危機です。

現実問題としてのライフライン、電気、水道、ガスは、いつどうなるかわからない、というのが、誰もがわかりました。しかし、本当のライフラインは、水道だったんだなってこともわかりました。電気のある生活が当たり前になってしまったのです。


たぶん、「輪番停電」は、結果的にはほとんどやらなくても済むかもしれません。
もし、どのような形にしろ停電になれば、それが3時間も続けば死人が出る可能性も
あるのです。つまりセイフティーネットを敷かないで行えば、どんな不祥事が起こるかわからないからです。輪番停電を東電が急に言い出したのは、悪く言えば、「逃げ」です。需要が供給を上回った時には、どこかが停電にならざるを得ないわけで、その時に、すでに伝達していただろうと、言えるからです。結果に対しての責任はありますが、法律的な非難を受けることはないからです。


今回の地震は、わたしたちに、これまでの「生き方」の見直しを迫ってきたのです。
便利で快適な生活を追求すれば、どこかでしっぺ返しがくるぞと。

「オール電化」の家は、電気が止まれば生活できなくなります。
リスクの分散と言う意味ではどうみてもリスキーです。


4100万キロワットの需要に対して3100万キロワットしか供給できない。
それが東電の「輪番停電」に対する言い訳です。
単純に考えれば、日本の電気需要を25%カットするということです。


電気需要を25%カットするというのは、現在の生活の質を25%落としなさいとい
う意味です。
東電に強制的にやらされるのは癪にさわりますが、実は、その25%、生活の質を落とせば、ひょっとしたら今よりも精神的にも、身体的にもいいのではないか?


考えてみてください。世の人は、喰い過ぎだから、肥満になり、生活習慣病になります。
健康を害しているのは『豊かな物資』のためです。
25%今まで食べていたものをカットすれば、健康になります。
25%仕事をしなくなればストレスも軽減されます。
つまり日本全体が25%生活の質を落とせばいいのです。


その結果、もちろん景気は悪くなります。
でも、この非常事態に景気の心配をする人はいないでしょう。

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今回も本日発行のメルマガを記載させていただきました。

お題は、「預言と予言と予測」


相変わらず、世の中激動しています。
このまま、激動し続けて、世の中はどうなっていくのでしょうか。


先週末のホットなニュースは、もちろん、
前原外務大臣の不正献金による外相辞任です。
そして週明けには、もう細川厚労相の問題が浮上してきました。
その問題と並行して、こんどは、米国務省の日本部長が、沖縄県民を「ゆすりの名人」と発言して、更迭されました。


新しいところでは、菅首相も、外国人から献金を受け取っていたとか。

たった一週間に、国内の、それも政治絡みの事件が頻発してます。

世界に目を転じれば、北アフリカや中東は相変わらずだし、サウジアラビアも雲行きが怪しくなってきています。

中国も、全人代で将来のビジョンを示しても、「民主化」に火がつけば、それは絵に描いた餅にもなりかねません。

朝鮮半島でも、相変わらずの米韓軍事演習が行われていて、北朝鮮を煽っています。


天変地異も、NZの地震だけでなく、
日本でもいつ大地震が襲ってもおかしくありません。
つい最近の三陸沖地震も、規模はかなりのものです。
あれが直下型なら、間違いなくNZに匹敵する大惨事に見舞われたでしょう。


さて、今日の朝日新聞、朝刊の一面の記事、読みました?


「元少年3人 死刑確定へ」
「教職員167人処分取り消し」
「日生、インド市場参入へ」
「すかいらーく 外資に売却へ」
「米大使、沖縄で謝罪」


これを、偏向報道といいます。


現在、国会では参議院で「決算委員会」の質疑が行われています。
政治のお話が、一面に全く出てこない。
本当に朝日新聞、どうなっちゃったんでしょうか?
疑問を抱かない記者の方がたばかりなのでしょうか?


さて、新聞もテレビも当てにはならない世の中で、
先週は、わたしがよく利用するインターネットのサイトをご紹介しました。
先週も書きましたが、それらはある意味では偏ってます。
が、少なくともわたしの知りたいことが載っています。
変だぞ、と思うことを、変だぞ、と語ってくれます。


今、わたしたちが知りたいのは、これからの世の中どうなっちゃうんだろう?
って、ことじゃないでしょうか。


国内的にみれば、もう菅政権が持たないのは誰でもわかります。
それがアメリカの陰謀だとすれば、そのアメリカは次はどうしようとしているんでしょうか。
そして、現在の日本の状況は、アメリカのシナリオ通りなのでしょうか?


朝日新聞3月8日の朝刊に、マイケル・グリーン、シーラ・スミス、そして若宮の座談会の記事が載りました。


マイケル・グリーンは、ご存知の方はご存知の通り、「ジャパンハンドラー」の元締めみたいな男です。ジーラ・スミス女史は、オバマに近いとされていますが、所詮は「外交問題評議会」の上級研究員です。そして朝日新聞の若宮啓文というのは、がちがちの「親米派」コラムニストです。


いい悪い、正しいのか正しくないのかは別にして、日本の方向性を決めている人の考えを聞けるのは貴重なことです。


逆に言えば、本来なら、「裏」の人が、「表」に出てこざるを得ない状況だともいえます。

朝日新聞の目に余る「偏向報道」も今が結構、のっぴきならない状況だということを表しています。


ひとつは、前原さんが外相を辞任したことです。


マイケル・グリーンのいの一番の子分である前原さんが、外務省のトップからはずれたのが痛かったんでしょうね。それよりも、ジャパンハンドラーが前原さんをどうして守りきれなかったのか?のほうが重要でしょう。

前原さんの記事、さっぱり紙面に登場しなくなりました。
小沢さんの時は連日、「キャンペーン」打ったのに。


アメリカもまた決して一枚岩ではありません。
そしてすでにアメリカそのものも、以前のような絶対的な強さはありません。


紙上座談会は、若宮が「親日派」のグリーンとスミスを「よいしょ」しているだけなんだけど、端々に、もう菅政権を見放すようなことを言っている。
それは事実だと思います。もう菅政権をどうテコ入れしても持たないとみきったのでしょう。

それではこれから日本の政治状況はどうなっていくのか?


その前に石原慎太郎都知事が4期目の出馬を決めたようです。
これもたぶん、「政界再編」のひとつの流れでしょう。


アメリカはそうしたくないでしょうが、
「属国支持派」と「属国脱却派」に再編されるでしょうね。
アメリカ、いや、ジャパンハンドラーは、
アメリカを取るのか?中国を取るのか?
という図式にしたいのでしょうけど。
そうすれば、中国嫌いの多い日本人はアメリカを取る訳です。


これからマスメディアも巻き込んだ、反中国キャンペーンが展開されるはずです。
日中共同開発のガス田で中国がすでに日本の合意なしに「生産段階」にある、なんて記事が新聞の一面にくるんですから、何をかいわんや、ですね。

これからジャパンハンドラーたちはなりふり構わず、いろいろな行動に出て、
日本を「属国」のままにしておくように画策するでしょう。
でも、IT革命で新しいメディアが台頭してくると、結構見えてきてしまう。
画策すればするほど、反感を買うんですね。


さて、本題に入りましょう。
え、今日は長くなるの?
すでに結構長いですから、勢いでいきますね。


これから、たぶん日本では「政界再編」があって、「属国支持派」と「属国脱却派」に別れていくでしょう、
というのは、「予測」です。
事実を積み上げて、その事実の上で先を考えるわけです。
「帰納法」といえるかもしれません。

預言と予言は、よく間違うのですが、
イスラム教を創ったとされるマホメットは、「預言者」です。
マホメットはアラーの神からお言葉を預かったのです。
ですからイスラム教信者にとってはマホメットが預かった言葉が「予言」です。
マホメットの預言は、神の予言だから絶対なのです。


ついでですから、キリスト教のお話です。
ついでなんていうと、1%の国内キリスト教信者に怒られそうですが。
イエス・キリストは、預言者ではありません。
イエスは神の子ですから、予言者です。
イエスが磔刑にあったのは、予言者だったからです。
予言者と言ってしまったからです。
もし、イエスが預言者だと言っていれば磔にされることはありませんでした。


ここが一神教の辛いところです。
神はひとつですから、ユダヤ教にとっての神はヤハウエーで、イエスが神になってもらっては困るのです。
それはイスラム教も同じです。
神はアラーしか存在しません。
唯一絶対神は、どこまでいっても唯一絶対なのです。


2012年12月22日地球は「アセンション」(次元上昇)する。



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と、精神世界ではいわれています。
さて、これは誰の「予言」なんでしょうか?
それとも、確固たる「予測」なのでしょうか?
マヤの神さまからの「預言」なのでしょうか?
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