人として生きる上で大切なこと 「こころのものさし」






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心ここにあらず



 

 

教えに

 

「心ここに在らざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食えどもその味を知らず」

 

「漫(そぞ)ろ心で物事を見ても見えないように、聞いても聞こえず、食しても味がわからないもの。」

 

このようにあります。

 

今自分の心が何処にあるかで、見るもの・聞くもの・食べるものまで変わってくるというのです。

 

心にゆとりがないとき、焦っているとき、落ち込んでいるときなどは、まさに「心ここに在らず」ということでしょうか。

 

また、頑な心があり、自分の意見や考えが強いと人の忠告・教えなどを聞いても納得出来ず、中々入っていかないようです

 

そういえば、仏さまの教えに「聞不能解(もんふのうげ)」とあります。

 

これは、「聞くとも解(げ)すること能(あた)はず」ことで、聞いても理解することが出来ない、分かろうとしない心のことです。

 

頑な心があると、どうしても「忠言耳に逆らう」で、受け入れる心が出てこないものです。

 

よく「心を無にしてごらんなさい。」と聞きます。

 

空っぽな心で、素直正直な心で教えを受け入れるようになれたらしめたもので、昨日までと違う自分を発見することが出来ると思います。

 

そんな柔軟な心に揉みほぐしていきたいものです。

 

そこに円満性も出てくるのでしょうから。

 

 

自分を振り返る大切さ

 


 
               [ 自分を振り返る大切さ]


 最近自分を振り返ることの大切さを痛感しています。

自分を振り返ることによって、自分の至らないところ・だらしないところが少しずつ見え始めてきます。

「こういうところが自分は至らなかった」と思えるようになって、初めて「自分を悔い改める心」も出てくるようになります。

そこに、心そのものが揉み解されていく因があるように思います。

逆に、自分を振り返ろうとしないところに、心の成長はないように感じます。

不都合なことが起こってくると、他人の所為にしたり・責任転嫁をしたり・逆恨みをしたりするのは、自分を振り返らない姿の一部のような気がします。

心が成長していくとは、心そのものが柔軟になり、自分を客観的に振り返っていけることだと思います。

自分の言動・行動に間違いがあれば、直ちに「ごめんなさい!」と言える人って素晴らしいですね。

そこに人から信頼されていく関係が出来ていくのかもしれません。

ただ口先だけの人間ではなく、何処までも「自分を振り返っていく」癖を身に付けていきたいものです。


 

天網恢恢疎にして漏らさず

                御 教 歌

     

        くらがりで したことでさへ 人がしる 


         うそはつかれず うその世なれど



 

暗がりでしたことも何時かは分かるように、嘘の多い世の中であっても嘘はつかないように心掛けていくことの大切さをお示し御教歌です。  

 

ことわざに「嘘の世の中」とか
「嘘で固めた世の中」ともあります。


確かに世の中「嘘つき世渡り上手」というように、嘘をつくことに長けている人の方が世渡りが上手なのかもしれません。

 

だから「正直な者が馬鹿をみる」という言葉があるように思います。

 

また

 

「正直貧乏横着(おうちゃく)栄耀(えいよう)」

 

「正直な者はいっこう浮かばれないのに、自分の利欲のみを求め、その為の嘘・はったりも平気な者が成功したりすることもある。」というです。

 

だからといって、嘘をついてでも自分の利をる生き方が良いとは思えません。


正直に生きていけば損をしたり騙されたりと、馬鹿を見ること多いかもしれません。

 

でも長い目で見たとき、人は正直に・実直に生きている人を信頼していくようになると思います。

 

ですから、「正直は一生の宝」とか「正直の頭に神宿る」ということわざります。 

嘘をついてでも要領よく生きていく生き方に流されていくのではなく、途中苦しくて挫折しそうになっても正直に生きていく信念を持ち続けていきたいものです


「天網恢恢疎にして漏らさず」

       
       小牧清立住職のイラスト

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