2008-05-24

やれば伸びるどころじゃない.雪だるま式なんだ.

夢を全否定された気分に陥った。 - 手錠で首絞めてやろうか。

http://d.hatena.ne.jp/rosylilly/20080522/1211465462米欄

> 点数低いって事はやれば伸びるって事だろ。

> 「勉強してる事に満足する」っていう愚行を避けていけばまあまず心配ないよ。

とあったのを読んで,

「やれば伸びるとか,そんな生やさしいもんじゃないぞ.雪だるま式なんだ」

と思い,ついかっとして以下のエントリを書いた.

ほんのちょっとだけ努力をしてみる.たとえば一週間勉強をして実力が1割伸びる.

もうちょっと努力する.もう一週間勉強して実力がさらに1割伸びる.

このときの実力は120%じゃない.1.1*1.1*100=121%なんだ.

このたった1%の上積みがすごい.

1割アップを10週間続ければ200%じゃなくて259%だ.

20週間続ければ300%じゃなくて672%だ.

1年50週間(2週間ぐらい休んでみた)なら600%ではなくて11739%,100倍以上だ.

これを複利計算という.

勉強するぞと決意して

最初の3日ぐらいは苦しいかもしれないけど,その苦しさがちょっとだけ楽しくなったとしたら,

雪だるまを膨らませてゆくような複利が始まる.

複利モードが始まってしまえば,

その時点の実力が,今から比べてプラス1パーセントのほんのちょっとの伸びだったとしても

実はこの瞬間にもうすでに人生が変わっているんだ.

勉強をするとちょっと伸びるのに加えて,ちょっと勉強することが得意になる.

つまり,その次の週の勉強では「学習効率が上がる」んだ.

ちょっと成果が見えたりすると勉強することが好きになるかもしれない.

すると,その次の週の勉強では「伸びかたの伸び方が伸びる」んだ.

それから知識は知識と知識の関係でできているから,知識が増えれば増えるほど,知識の増え方が増える.

机の前で勉強して物理数学の知識が増えると,

サッカーをしていてボールの運動の物理学ぼんやり考えるようになるかもしれない.

歴史上のイベントや人物の名前が有る程度アタマに入ってくると,

テレビぼんやり見ていて歴史問題が面白くなるから,細かいところまでついつい興味を持つかもしれない.

実力がすこし伸びると,勉強努力もするつもりなく遊んでいるときの体験までもが,

実力をさらに伸ばす時間に変わる.これは勝手に変わっちゃう.

複利モードを続けてゆくには,他人と自分を比較しないことが重要

複利モードか否か?は,一週間前の自分よりも一週間後の自分が1%でも伸びていれば勝ち,

という世界だから.現在の実力はあんまり関係ない.

順位や偏差値は他人と比べた相対評価だから,

自分が伸びているかどうかの基準にはならない.

自分の実力は問題集での得点とか,覚えた英単語の個数とか,そういう絶対評価で計ろう.

イチローは,打率ではなく安打数の蓄積で自己評価している,という有名な話があるけど,

これは目先の結果に一喜一憂しないためだそうだ.それに習おう.

ただし,ちょうどよいライバルがいると,学習効率が上がるというのも間違いない.

互いに伸ばし合えるような仲間がどこかにいるといいね.

目標重要目標があったほうが,学習効率が上がるから.

でも,目標を達成するかどうかは複利モード人生に入るかどうかと比べれば

究極的には価値が低い.と僕は思う.

だって試験には運の要素が大きい.

複利の利率がハマれば,追い込み時期に急に伸びて

試験時期にはゆうゆう合格レベルを超えてるかもしれないが,

タイミングが遅ければ越えられないかもしれない.

越えていても,うっかりミスで落ちるかもしれないし,

ぎりぎり足りなくてもラッキーが重なれば受かるかもしれない.

それから試験は相対評価だから,競争相手がたまたま強ければ負ける.

でも試験に受かろうが受かるまいが,試験が終わった後も複利人生モードに居続けることができれば,

その蓄積は自分を裏切らない.

それから努力してるぞ感のある苦しい努力は,やり過ぎないことが重要

一週間前の自分をなんらかの意味で1%とか,できれば10%とか越えていれば十分.

それを(ほぼ)毎週続けてゆくことだけが重要

苦しい努力をし過ぎると,たまに燃え尽きたりして逆効果だから.

苦しさを楽しみに変えてゆく工夫と,でもいちおう苦しいことを避けない根性と

この二つを両立することがコツだと思う.

ともかく工夫も根性も,今の10%増し(つまり合計で21%増し)で十分ってことだ.

ということで,

勉強の効率を10%だけ増す具体的な工夫を募集します.

効率を1.1倍にする技術を50個重ねて100倍になろうぜ.

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