30 July

お知らせ

皆さんのご支持を頂いてここまで参りました、blog chisso radicalの著者、「窒素ラヂカル」こと中溝喜博は、7月25日午前6時28分頃、永眠致しました。

病名はNK型悪性リンパ腫。享年73歳。

ここで故人に代わって読者の方々のこれまでのご購読及びご意見投稿にお礼を申し上げます。

病気の経過、その他については時間をおいて加筆する予定です。
取り急ぎの以上、ご連絡致します。

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19 May

花便り(129) 我が家の花(6)

1.アサマフウロ(フウロソウ科フウロソウ属) Geranium soboliferum
 本種を今までイブキフウロと見なしていたが、葉の形が異なり今は仮にアサマフウロとみなしている。フウロソウ属には日本各地で種分化して、地名が冠されたものが多い。本種は浅間山高原を中心とした一帯に多い。フウロの中では花が直径3〜4cmと最も大きく、色も深く美しい。葉が細く深く切れ込んでいる。ただ花期が8〜9月となっており、5月から咲いている本品との違いが大きすぎる点が気がかりである。低地で栽培しているからか。06.5.6撮影。

 なお昨年近所で白花を見つけた。05.5.20撮影。


2.ヒメフウロ(フウロソウ科フウロソウ属) Geranium robertianum
 花の直径は1.5cmほどしかない。こぼれ種でうっかりするとありとあらゆる鉢やプランターに侵入する。06.5.17撮影。

秋からの紅葉は花よりも美しい。05.3.25撮影。


3.ベニバナヒメフウロ(フウロソウ科エロディウム属) Erodium reichardii
 地中海沿岸原産の外来種。園芸店でしばしばヒメフウロとして売られている。属も違うのだからこういう混同は困ったものである。ヒメフウロより花色が深く美しい。06.5.12撮影。

一方昨年この白花を見つけた。05.6.14撮影。


4.アカバナユウゲショウ(アカバナ科マツヨイグサ属) Oenothera rosea
 南アメリカ原産で、明治時代渡来したというが、いまや野生化している。我が家のものも、町内会館の庭掃除の時に拾ってきたもの。06.5.20撮影。


5.ヒルザキツキミソウ(アカバナ科マツヨイグサ属) Oenothera speciosa
 北アメリカ原産。大正時代に渡来。昼間も花を開いているのでこの名がある。夜だけ花を開くツキミソウ O. tetraptera はメキシコ原産の2年草であるが、今ではほとんど見られなくなった。ツキミソウといえばマツヨイグサの仲間を指すことになった。06.5.11撮影。


6.シロミミナグサ(ナデシコ科ミミナグサ属) Cerastium tomentosum
 日本にも5種のミミナグサ(耳菜草)属の植物があるが、本品は南欧原産の外来種。全株白毛に覆われ、花だけでなく葉も鑑賞価値がある。tomentosumとは「密に細綿毛がある」の意。ミミナグサ属の花はすべて白であるので、シロの名も全草からの印象によるのだろう。ナツユキソウの流通名があるが、この和名はバラ科キョウガノコの白花を指すので使うのは好ましくない。今ではセラスチュウムの名も使われている。06.5.6撮影。


7.ジャーマンアイリス(アヤメ科アヤメ属) German Iris
 日当たりを好むとされるジャーマンアイリスだが、我が家のものは、モッコウバラの影に日陰の花のように咲く。2種類ある。甘くさわやかな香りがある。ジャーマンアイリスは多くの種からの交雑種で、毎年400もの新種が発表されるというから驚く。06.5.12撮影。

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13 May

花便り(128) バラ、ばら、薔薇(その1)

 薔薇の季節である。我が家でもカクテルが咲き、赤の剣咲きが咲き始めた。ミニバラも赤、白、ピンクが間もなく咲きそろうだろう。ちょっと歩くだけでも、魅力的な数多くの薔薇に出会うことができる。残念ながら、その品種名はほとんど不明である。

カクテル 咲き始めの、中央が黄色のうちが最も美しい。


ナニワイバラ 蔓性常緑低木。花には芳香がある。


ハマナス 自然には太平洋側では茨城県以北に生える。これは栽培品か。



















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08 May

花便り(127) キンランの他にギンランも

 例年なら軽い散歩の範囲にあるキンランのある林へ、今年は体の不調もあって連休で帰宅していた息子に運転してもらって、5月4日、車で家内も一緒に出かけていった。林に着くと下草を刈った跡があってギクリとしたが、幸いキンランは何株も生き残っていた。その日は風が強く、撮影に苦労してぶれた写真が多かったが、何とか撮れていた1枚があった。
 そして嬉しいことに、その側に小さなギンランも咲いていた。キンランより小型で、花は開出しない。これにお目にかかったのは初めてであった。残念ながらこの方はまともに撮れたのは1枚もなく、ボケボケの写真で申し訳ない。
 キンランは環境省の絶滅危惧種II類、ギンランも各県レベルでは絶滅危惧種に指定しているところが多い。

キンラン(ラン科キンラン属) Cephalanthera falcate


ギンラン(ラン科キンラン属) Cephalanthera erecta

07:22:31 | archivelago | | TrackBacks

06 May

花便り(126) 我が家の花(5)

1.ボタン ’吉野川’ (ボタン科ボタン属) Paeonia suffruticosa
昔ボタンはキンポウゲ科に分類されていたが、今はボタン属1属のボタン科として独立している。中国北西部が原産とされ、薬用として栽培されていたが、6〜7世紀頃から園芸品種が作られるようになった。日本には天平年間に渡来したとされる。多くの品種があり、いずれも花の女王の名にふさわしい豪華なものが多い。
 我が家のものは「吉野川」の名が付いている。


2.西洋シャクナゲ (ツツジ科ツツジ属) Rhododendron ponticum ‘Jean Marie’
 濃赤色の花が印象的。今満開。


3.モッコウバラ(バラ科バラ属) Rosa baksiae
 黄色または白色の八重咲きの花が枝いっぱいに咲く。枝の伸びが非常に速く、道路側に伸びすぎないように、花後は剪定に忙しい。黄色の花には香りがないが、白色には芳香がある。実はできない。近所ではほとんど軒並み咲いている。


4.ヒメウツギ(アジサイ科ウツギ属) Deutzia gracilis
 昔ウツギ類はユキノシタ科に属していたが、この科の多くの木本がアジサイ科として独立した。ウツギよりもかなり早く開花する。


5.アザレア(ツツジ科) Belgian Azalea
 ヨーロッパで鉢物用に1800年代から育種されたツツジ類をアザレアと呼ぶ。本品の名前は不明。


6.デンドロビュウム ‘Oriental paradise Aurora’
3年前、店頭で盛りを過ぎて半額になっていた鉢を買ってきたもので、毎年よく咲いてくれる。


7.ミヤコワスレ(キク科ミヤマヨメナ属) Gymnaster savatieri
 野生のミヤマヨメナの園芸品である。ノシュンギク、アズマギクともいう。我が家には3種のミヤコワスレがある。紫、桃、白である。ここでは前2者を示す。



8.アマドコロ(ユリ科アマドコロ属) Polygonatum odoratum var. pluriflorum
 太い根茎がヤマノイモ科オニドコロに似て、甘くて食用になるのでこの名がある。葉は互生、その葉腋に白い筒状の花が1〜2個ずつ垂れ下がる。花の先は緑色を帯びる。秋に直径約1cmの液果が黒紫色に熟し白粉をかぶる。よく似たナルコユリ、ミヤマナルコユリでは、1カ所に付く花の数が1~5個と多い。


9.ホウチャクソウ(ユリ科チゴユリ属) Disporum sessile
 花の形が、寺院や五重塔の軒に下げる宝鐸に似ているから名付けられた。茎は上部で分枝し、枝先に1~3個の花がぶら下がる。写真の花はもう枯れ始めている。

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