3.26.2015

黒戸尾根の、黒戸山 -2015.3.15




二ヶ月ぶりの山歩き。
わたしが行けない間も
Hiさんは単独で出かけていたので
そのようすを記事にしてくれました。



山のことばかりを
考える訳にはいかない日々というのは
山のことばかりを想って過ごすよりも
ずっと山から離れてしまう。
でもそれはそれで、わたしにとって
かけがえのない時間であり
大切な人たちとじっくり向き合い
絆を深める、素晴らしい毎日でした。
そしてまた山へ出かけられることを、
とても幸せに思います。
たった二ヶ月で、
また好きな場所へ行かせてもらえることを
心からありがたく思います。



そんなこんなの、ちょいと復活山行
日帰りで無理なく
楽しんで歩けるのはどこだろう?
できれば人が少ないところがいい。
「黒戸山なんかどう?」
提案されて、すぐにノッた。
甲斐駒ケ岳に続く黒戸尾根といえば
山登りをする人なら、
誰もが知る有名ルート。
しかし登山道は
尾根の名前にもなっている、
「黒戸山」を巻いています。
何だか不憫じゃありませんか。
気になる山頂を踏んでみたい。
これまで何度か黒戸尾根を歩き
そんな話題が出ていたのを、
Hiさんは覚えていたのでしょう。
実際に歩いていると、 
長い長い黒戸尾根の途中で
わざわざ寄る気にはならない。
わざわざ黒戸山を目指す人も、
聞いたことないけれど⋅⋅⋅⋅⋅⋅
何にしても
甲斐駒ケ岳へ近づくだけで、
わたしがご機嫌になることを
Hiさんは知っています。



雪がついたこの時期こそ
黒戸山へいってみよう




*******




仄暗い空に
浮かぶ山々が大きい
久しぶりに晴れの北杜市へ入った
車窓から
夜明けをじっと見ていた
ああ、いいなあ
やっぱりいいなあ
どーんとくる
見るだけで感じるんだ
とても受け止めきれない山の重み



竹宇駒ケ岳神社でお参り
実は先週も来たのだけれど
予報より雨上がりが遅く
昇仙峡観光と、その周辺の山を
ハイキングして帰った
今日は朝から晴れて暖かい



登山道に雪が現れはじめたのは
どの辺りだったか
横手白須の分岐点は
もうそこそこだった
トレースはしっかりある
ゆっくり歩いては、
腹が減ったと立ち止まり
なかなか進まない
葉のない木々の間から
周辺の様子を窺いつつ
奥にひと際白い鋸岳の第一高点
あそこは今、
どうなってるんだろう?



えっちらおっちらやってきた
刃渡り


晴れた日は、ナイス八ヶ岳
※手元足元に注意です




このあと
刀利天狗直下の
鎖・梯子は相当慎重になった
下山時は雪がもっと緩んで
嫌な感じだろうなあ
夏でも油断禁物のところ
ビビりのわたしに、
Hiさんは肝を冷やしたみたい
帰りはロープを出してもらおうかな⋅⋅⋅⋅⋅⋅



刀利天狗を過ぎ
少し進んだあたりで
黒戸山へ取り付く
途中ですれ違った方に
甲斐駒ではなく、
黒戸山が目的だと話したけれど
「ラッセル、
かなり激しいと思いますよ」って
そう、それが目当てでもあったりして



ザックをデポ
アイゼンからわかんへ




さあ!行くぞ!







⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅。




Go!! Go!!







⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅。。



とまあ、こんな調子
キャアキャア言いながら
大した距離ではないから
めいっぱい、雪を抱きながら



山頂標識はない
三等三角点があるはずだが
当然、雪のなか



登頂したつもりで
していないのも後々悔やむだろうと
GPSで現在地を確認
概ね山頂へ到達したようなので
一部展望が得られるところへ
鳳凰三山が大きく迫る
やったー!黒戸山へ来た!
なんとも地味だが、ジワジワくる








甲斐駒ケ岳周辺には、
辿ってみたいマイナールートがいくつもある
夏、猛烈な藪漕ぎを強いられても
いつかそんなところから、
大好きな甲斐駒を眺めてみたい
それがモチベーションのひとつ



自分の気持ちをなぞる
黒戸山の山頂で



そして下山はいっそう慎重に
低くなるにつれ少なくなる雪
こういうの、さみしいんだよね




半分でも長い黒戸尾根
無事に戻ってきた
神社にお参りして
今日の御礼と
図々しく、お願いも幾つか




みんなが元気に暮らせますように
これからも、
楽しく山へ登れますように