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前回、東広島市志和町、安芸の山里農園「はなあふ」を営む森昭暢さんを訪ねた記事

雑草あっていいともー!環境を今よりもよくする農業、東広島「はなあふ」で見たこと聞いたこと

クイズを出しておきながら、

解答と続編を書くのがすっかり遅くなってしまい、ごめんなさい。

連休に入り、ネタ目白押しなので、

もうとにかく中途半端でもアップしてしまいます。

※またおいおい、書き直していきます。

 

さて、クイズ、このマルチ何の素材?

前回の記事で出したクイズの答えはーーーーー???

 

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はい!
紙マルチです。
このグレ―のシートは紙製だったのです。
わら半紙というのか、再生紙なのか、
昔、学校のプリントで配ったようなざらっとした質感、でも厚みのある丈夫な紙です。
(とはいえ、この写真撮るときに膝ついていたら早速やぶいてしまってごめんなさい)
すぐに破けますから大丈夫と森さんは笑って許してくれました。

 

で、これ、膝まずいて何を見ているかというと、
草の目線になって眺めている。
 
はなあふ流自然栽培は、なにより草の気持ちになることが大事なのだ。
森さんの言葉で印象的だったのは、「観察」が大事だと言うこと。
日々の観察、シーズンごとの観察、毎年の観察、いろんなスケールで観察し続けていると見えてくることがある。
新しい畑で耕し始めるとき、まず1年目はそこに生えてくる「土」を見る。
すると酸性かアルカリ性か、phはもちろん、それだけでなくどういう雑草が生えてくる特徴を持つ土なのかを見極める。
団粒構造、土はふかふかか、固くしまっているのか。
なので、1年目の1作目は、あまり期待しないということだろうか。
「だいたい、2.3年経つと安定します」と森さんは語った。
1年目で土を見て、それに合わせて2年目に何かを育てて、うまくいかなくても3年目にはだいたいわかる、と。
書くと簡単だけど、土地を手に入れて結果が出るまで3年待つって、自分はできるだろうか。
なかなかですよね。収入がその期間保証されないわけで。
 
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これ、ヒメオドリコソウ。
草丈の目線でしょ。
 
森さんちの畑は、上の段と下の段の2段に分かれている。
ちょうど下の段から上の段の畑を眺めると、地面が人間の目線にあたる。

 

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ホトケノザ
 
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畑でお話を聞きました
ソラマメの間にはナズナがびっしり。これが草生栽培。
来年は、草のところを畝にして野菜を育て、毎年場所を入れ替えるため、連作障害にもならない。
さらに、草むらがあるということは、生き物の温床になり、多様な虫や微生物といった生き物の活動が活性化する。 
西日本では数年前に稲のウンカ被害が大変だったが、
多様な生き物のいる田んぼや畑には、ウンカの天敵も存在するわけで、
大量にウンカがやってくると、それを天敵が喜んで食べてくれる。
そういう、人間には目に見えない食物連鎖というのか生態系の働きにより、多少の被害はあっても
大被害は免れることになる。
どっちへ傾いても、ほどほど、なのである。

一見、粗放的にも見えますが、
多様な生き物が活躍する舞台、それが草むらなのだ。
また定期的に土壌を診断しています。
森さんは土壌医でもあるのです。

 

これは、畑にまくいろんな有機質の肥料。

黒ゴマ、白ごま、ゴマが多いのが印象に残りました。

なぜかと尋ねると、ミネラルが多いのだとか。

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ほかの肥料は何だったか。。。また森さんに聞いておきます。

 

前回も紹介しましたが、いろんなメンバーが集まりました。

東広島市志和町、安芸の山里農園「はなあふ」を営む森昭暢さんを訪ねて。

 

有機農業やアグロエコロジーを研究、取材している吉田太郎さんの声かけで、

霜里農場の金子友子さん達が森さんを訪ねるのに同行しました。

(午前中は三原市高坂町の坂本農場訪ねましたが、また別記事に書きます)と言いながら

いつかけるやら・・・

 

タマネギの間はホトケノザ。
去年のこぼれ種かどこからか飛んで来たのか菜の花が。
ピンクとネギの青のコントラストが美しい。
自然界の調和、ハーモニー。バランスのとれた畑は美しいですね。

 

天ぷら油を精製する方法も見せてくれました。
水分を飛ばさないといけないそう。
そのため、金魚鉢のぶくぶくのような空気を送る装置を付けているそう。
水分をとばす。
トラクターなどに使う。エコなオイル。

 

微笑ましい風景

 

ソラマメ
丈夫で元気そう

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野菜とたまごの直売所

 

家の近くの作業小屋を直売所にしています。
この時期はあまり野菜がありませんでしたが、近所の養鶏農家のタマゴなんかも売っている。
どうしても盗難などがあるそうで、コインロッカー式にしているそう。
西日本アグロエコロジー協会共同代表の池上甲一先生と森さん。

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安芸の山里農園「はなあふ」森さんの言葉でもうひとつ印象的だったのは、
「60%で良しとする」という格言。
 
60%、6割、60点。
謙虚に思えるが、それが気候変動や様々な自然環境の中で植物を育て、恵みを得るときの、
同時に経済も成り立つ、妥当なラインという考え方なのだろう。
自分も含めて、現代人は、70点はおろか、80点でも満足しない、
収益性、効率、10点、20点の不足に目が行きがちだ。
なんでもコントロールできるというのが根底にあるからだろう。
 
リスク管理の世界では、100%もゼロも存在しない。
ましてや自然界は常に変化し続けている。
広島では数年前に大きな豪雨があった。
常に何割かは持っていかれるという心の準備と、
それで回していける暮らしのサイズということか。
 
60点、可食部分があればOK。
70%とれたら、喜び、
80%とれたら、人に分け与える、
そうすれば、いざというときの備えにもなる。
 
人生、60%で行こう!
(仕事が60点でいいよということとは違いますね)
 
話がへんな方向に行きました。
またそのうち加筆訂正していきます。
森さん、同行の皆さまありがとうございました。
 
1回目の記事はこちら
 

ベジアナあゆみ