9V-SJF通信

航空関係を中心としたコラムです。

機内が外国語教室に?

2005-06-25 16:45:25 | 航空旅行
お久しぶりです。
ここ1ヵ月以上の間記事の投稿ができていませんでしたが、この間にいろいろなことがありました。ネタにしようと思ったニュースもいくつかありましたが、1度PCに向かうと数時間という時間がすぐに過ぎてしまい、なかなか記事投稿に着手できない状態でした。

さて、そんな中、何気なくWEBを見ていたところ、海外旅行者にとってなかなか興味深い記事がシンガポール航空(SQ)のプレスリリースに出ていました。SQが乗客に提供しているエンターテイメントシステムであるKrisWorldのコンテンツにベルリッツ社の外国語講座が提供される、というのです。詳細はSQの6/20付けプレスリリース「Learn A New Language With Singapore Airlines」を御覧戴きたいのですが、このプレスリリースによれば、このサービスは6月から実施され、対象の言語は英語、日本語も含めた11種類、今後は20種類までに拡大されるそうです。数字、日付、基本的な単語や会話等が取り上げられ、自己診断テストや発音練習までできるそうです。更におまけに、コースを終了するとEメールで終了証書が送られるという、本格的なもののようです。

本サービスは当初、A345が利用されるシンガポール-北米ノンストップ便(SQ20/19およびSQ22/21)で適用されていましたが、今ではWisemen3000と呼ばれるシステムが導入されている機体であれば利用可能だそうです。機内エンターテイメントプログラムに外国語講座を導入したのはSQが初めてだとか。

近年、SQ20を始めとする飛行時間17時間、18時間といった超長距離ノンストップ便の就航が続いていますが、大幅に延びた飛行中の時間をどう過ごすか、ということを考えても、この企画は面白いですし、非常に良いものだと思います。SQの機内サービス部門の副社長であるBetty Wong氏曰く、「(このサービスのおかげで)我が社の乗客は外国に行ってもジェスチャに頼ることはなくなった」そうですが、最大でも17、18時間(経由便であればもう少し時間は延びますが)という時間制約があり、外国語の習得は何度も練習し、良く使わないと身につかない部分はありますので、その次元まで至るかはともかくも、機内で目的地の言葉を少しでも覚える機会がある、しかも、発音練習付きで、というのはなかなか良いものです。私もそうですし、目的地の言葉に不慣れな方々もそうかと思いますが、この一言がわからなかったためにジェスチャをしたり、絵を頭や口が固まってしまうことはあるかと思います。

この記事を書くにあたり、検索サイトでいろいろと見ていたところ、同じことを考えておられるブロガーの方はいらっしゃったようで、著者であるjessi氏は「ゲームやショーを見た後で退屈するだけでなく、もっと生産的なことに飛行時間を使いたいね」と言っています。このプログラムの利用は有料かどうかは書いてありませんが、もしこれまでの機内エンタメ同様、これだけの内容が無料で利用できるとしたら、個人的には凄いなと思います。

少し考えてみれば、このようなコンテンツがあったらどうだろう、とは思いはしたかもしれませんが、ここまで本格的なものかどうかは別としても、SQが着手するまでは誰もやったことがなかったというのも不思議です。あったらいいとは思ったものの、本当に機内が外国語教室になるとは想像できなかったでしょう。私達はどうしても固定観念(この場合は機内エンタメというと、映画やゲーム、というイメージでしょうか)に縛られてしまいますが、ちょっとしたものでもこれは、と思ったものを採り入れたりする、これが新しいものを生み出す原動力になります。分かっていても、想像できなかったり、なかなかできない。だからこそ新しいものが出来たときは凄さを感じるのです。SQ20の時もそうでした。

もしSQのWisemen3000搭載機を利用する機会がございましたら、チェックしてみてはいかがでしょうか。

リンク集更新

2005-05-22 18:45:25 | お知らせ
久々に個人WEBサイトを更新しました。

今回の更新はリンク集で、前々から載せようと思っていた著者以外のサイトへのリンク追加です。
リンクの中にはブログもあり、なかなか面白い記事もあるので、機会がありましたらここで取り上げようかと思います。

個人旅行ガイドの更新もついでにやってしまおうかと思いましたが、書き出したら思った以上に量が多くてすぐにはできません。とりあえず、リンク集のみのアップデートです。

埃をあなどることなかれ

2005-05-21 16:32:26 | general
昨日の記事で風邪をひいたことを取り上げましたが、私が風邪をひいたその日、職場のPCの調子が悪かったので、PCの蓋を開けて掃除をしたり、不具合の原因調査をしていました。基板に溜まった埃を掃除機で吸い取ったり、細かい隙間に入り込んだ埃をかき出したりしていました。その時、だいぶ埃をかぶってしまいました。

PCそのものは復旧したのですが、今度は自分の調子が怪しくなりました。前にも私は埃を吸って喉がおかしくなることはありましたが、よくうがいをして放っておけば、知らないうちに直っていたので、最初のうちはさほど気にかけないでいました。

しかし、今度はいつもと絶対違う。喉の痛みは益々ひどくなってくる上、寒気までしてくる...そう、風邪をひいてしまったのです!まさか、NYへの出発を控えたこんな時に風邪をひいてしまうとは全くの想定外でした。しまいには悪寒に加え、全身がとてつもなくだるくなり、立っているのもしんどい。その日やらなければならないことは何とか終わらせ、家に帰った後は布団に直行です。気持ちは悪いし食欲は全然ありません。風邪薬を飲んで布団にもぐっているとサウナ状態。身体が全体から汗が涌き水の如く湧き出します。

翌日熱は下がり、身体のだるさはなくなりましたが、喉の痛みは続いていますし、痰に鼻汁(!)は今も出ている状態です。

風邪の原因の一要因に細菌があるといわれること、埃の中に細菌が含まれることなどから、埃から風邪に繋がりそうとは予想はつきそうなものですが、埃が風邪の要因になるんですね。職場の同僚にこの話をしたところ、そういうことはありえるそうです。その同僚も引越の時にマスクをするのを忘れたために埃を吸ってしまい、肺炎にまでなってしまったそうです。

また、更にその同僚によれば、アレルギー体質の可能性もあるとのこと。同僚いわく、花粉症のみならず、埃、ペットの毛、いろいろなものがアレルゲンとなり、風邪のような症状を引き起こすらしいです。その人にとって何がアレルゲンかは、病院に行くと検査をやってくれるそうです。その後、医者に診察してもらった時に埃の話をしたところ、同僚と同じように埃が引き金になったと話していました。

私は、今まで埃というと軽く考えがちなところがありましたが、埃を甘く見てはいけない、ということです。埃っぽいところで作業をした後、喉がいがらっぽくなるので、うがいをすることはやっていましたが、吸ってしまったものを後で出すだけでなく、吸ってしまう量を減らすことも大切です。たとえ、健康な状態であっても、埃っぽい作業をするときはマスクをしよう、これが今回の風邪から学んだ教訓です。

埃をあなどることなかれ、ですね。

Eチケットの威力

2005-05-20 21:47:26 | 航空旅行
もともとの予定では、今頃北極越えの飛行機の中にいる予定でしたが、自宅にいる著者です。

実はGW明け後、NYへ旅行に行く計画でした。昨日が丁度出発日で、24日に戻ってくる予定でしたが、旅行直前に急に仕事が忙しくなり、調整がつかなくなったことに加え、思いっきり風邪をひいてしまい、今回は断念することになってしまいました。北極越え、というのは、私が搭乗を予定していたフライトが北極経由になるということがあるからです。

そうなると発生するのがキャンセル処理です。
今回は個人旅行で、旅行会社に航空券の手配をお願いしていましたが、航空券の発券形態がEチケットでした。そして、Eチケット控えは所定のWEBサイトにアクセスして、自分で印刷するという方法を取っていました。従来からの紙チケットの場合ですと、現物を旅行会社に返すことになりますが、この場合だとそもそも現物というものが存在しないので、旅行会社のコンピュータ処理をするだけで済むことになります。

ということは、折角手にしたチケットを返却する、ということがなくなります。以前の記事で、このところ急速に浸透するEチケットについて、一飛行機ファンの目から見て便利だけどさびしい、と書きましたが、今回のように、搭乗予定だったフライトをキャンセルせざるおうえない状態になったとき、手に入れたコレクションを手放す、ということがない、ということは、私にとって、精神衛生上も非常に好ましいなということを感じました(キャンセル料などの話は除く)。もし、このチケットが航空会社オリジナルデザインのチケットで、自分がそれを持っていなかったり、珍しいものだったり、気に入ったものだったりすると、旅行がキャンセルになったことに加え、入手したものを手放さなければならないということで精神的なダメージが増しますが、それがないだけ全然違います(紙チケットのチケットカバーを記念に取っておこうとは思わないだろう多くの方々にとっては、どうでもいいメリットなのかもしれませんが、私にとっては大きなメリットです)。印刷したEチケット控えはキャンセル処理で必要になることもない、とのこと。

また、そのチケットを返しに購入元である旅行会社や航空会社へ出向いたり、郵送で送り返したりする手間がなくなる、という実務上の手間も省けます。

今回の旅行では、航空券に関しては全面的にこのWEB印刷形式のEチケットで発券していました。
Eチケットを使った旅行は以前1回だけありますが、WEB印刷方式ではないですし、一部紙チケットの区間もありました。今回は全面Eチケットになる初めての旅行になる予定でした。よく言われるEチケットのメリットについては当ブログの過去記事や私のWEBサイトでも取り上げていますし、航空会社サイト、数多ある旅行サイトや指南書などでも頻繁に取り上げられていますので、ここでは省略しますが、今回のように万が一キャンセルになった場合にも、ファンにとってはこんなメリットがあったんですね。

今回のフライトは止むに止まれずキャンセルとなってしまいましたが、実際に発行してもらったEチケットを行使するのはまたの機会までお預けとなりますが、Eチケットの威力を実感させた出来事でした。紙チケットがなくなり、特徴あるデザインのチケットカバーが手に入りにくくなるのもさびしいけど、Eチケットの便利さと威力も捨てがたいなぁ、と感じるこの頃です。

四月の雪ツアー参加者を見て思ったこと

2005-05-14 01:20:29 | general
皆様、こん××は。このGWはいかがお過ごしでしたでしょうか?
このところ、ブログの更新ができない間にいろいろなことがありましたが、今回は少し古めの話になります。前々からブログに書こうかどうかと思っている間に、月日が経ってしまいました。

少し前、プライベートで韓国に行くことがありました。
そのときはソウル、冬ソナで有名になった春川、南怡島を観光しましたが、私達が春川、南怡島を観光した日は、丁度団体2600名様と重なるということで混雑が予想されるとガイドより案内がありました。2600人の団体って、何だろうと気にかけていましたが、私達が南怡島を歩いていると、首にネームプレートらしき参加証をぶらさげて歩いている日本人のおば様集団をあちこちで見ました。首から下げている参加証をちらと見ると「『四月の雪』本番撮影見学ツアー」と書かれていました。2600人の集団とは、四月の雪ツアーの参加者でした。

私自身、四月の雪というものが何物か全く分からなかったですが、帰国後気になったので調べてみたところ、ぺ・ヨンジュン主演の最新映画ということがわかりました。このツアーの参加者はヨン様ファンだったのです。

日本人ヨン様ファンの熱の高さや思いの強さはTV番組を始め、あらゆるリソースで見聞きしていましたので、どんなものかは大体想像していましたが、実際にヨン様ファンを見たのは初めてです。しかし、彼女らの熱の熱さは私が想像していたものを遥かに上回っていました。

南怡島を歩いていたファンのグループはヨン様談義で盛り上がっていたようですし、何かある度に「きゃー、××よ!」と興奮していました。参加者の中には自分の参加証にヨン様の写真をペタペタ貼っておられる方もいて、「本当にヨン様が好きだんだな」というのが一目で分かる方もいます。春川にあるユジンとチュンサンの手形前ではいくつかのグループに分かれて団体写真を撮るのですが、そのときの彼女達はまるで子供のように目を輝かせ、あたかもユジンとチュンサンがいるが如く、この手形を触りたがるのです。このときに限らず、ツアー客の回りには本当に楽しそうで、幸せ一杯のオーラが発せられていました。

私達が帰国した日は丁度、四月の雪ツアー御一行様も帰国日でした。仁川空港にも彼女らのグループが大挙しており、私達の搭乗するフライトでも彼女らと一緒になりました。搭乗口ではツアー客どうしがヨン様談義のみならず、同好の士同士で会話がはずんでおり、機内でも幸せ一杯ムードが消えることはありませんでした。そして成田到着、降機後も会話は盛り上がり、ツアー客同士で連絡先交換をする姿があちこちで見られました。そして、帰りのN'EX車内にもツアー参加者がいて、ツアーで入手した写真を見ては感慨にふけっていました。

彼女らはお互い、最初のうちは見ず知らずの方だったですが、ヨン様大好きという1つの共通項で仲間がつながり、ネットワークを築きました。そして、私が彼女らを見て強く印象に残ったのが、彼女らは皆、心の底からヨン様が好きで、ヨン様の話をするときは誰もの目がキラキラ輝いていたことでした。魂の底からこのツアーを楽しんでいる、というのが部外者である私達にもヒシヒシと伝わってきます。私は特にヨン様ファンということはないですが、彼女らのそんな純粋な、楽しそうな様子を見ると、思わず「私も!」といいたくなるくらいでした。

ヨン様にお熱をあげる日本人には賛否両論あるようですが、他人に迷惑をかけたり非道徳的な行為に走ることがない限り、私個人としてはこのように魂の底から喜び、楽しみ、感動し、熱中することができる、そんなものを持っているのは非常に素晴らしいことだと思います。私自身、このような方々をめにすることが余りなかったためか、なおさら彼女らが新鮮に見えました。私は分野こそ異なりますが、関心のあるもの、好きなものはあります。彼女らのバイタリティと純粋さには見習うことがあるのかな、と感じました。

ヨン様ファン、本当に凄かったです!

私流海外個人旅行ガイド作成開始

2005-05-09 00:05:58 | お知らせ
このGWはいかがお過ごしになられましたでしょうか。
前々から頭の中にあってなかなかできなかったのですが、この度、巷に出回る海外個人旅行ガイドなるものを私も作ってみました。旅行ガイドは数多ありますが、一飛行機ファンの観点から、ということではこのようなガイドはなかったような気がします。

あくまでも私個人の観点ですので、必ずしも皆さんに合う保証はありません。
私がどんな観点でさまざまな判断をしているのかな、ということで読んで戴けると幸いです。
これもまた、すぐには完成しないでしょうが、ボチボチと作っていこうかと思います。

9V-SJF流 海外個人旅行ガイド

VNの欧州便

2005-04-17 09:50:08 | 航空旅行
先日、格安太郎さんからトラックバックをいただきました。
ありがとうございました。> 格安太郎さん
格安太郎さんのブログでは格安航空券の諸事情について細かい説明がされており、なかなか興味深いです。トラックバックを戴いたのはこの記事ではないですが、今回紹介するのは同じブログ内にある別の記事です。

日本発欧州行きの航空券について、ツアー旅行、もしくはZONE PEX運賃では北回り(シベリアルート)を飛ぶ日系、もしくは欧州系の航空会社がメインなようでありますが、IT運賃、いわゆる格安航空券の世界ではアジア各都市を経由する、いわゆる南回りもメジャーであります(これから話をするのは、航空会社が指定され、かつ、日本から欧州まで通しで買える航空券の話である。また、自由にルートや航空会社選択のできるIATA PEXや普通運賃、各アライアンスで販売する世界一周航空券等は除く)。このような南回り便は経由地に拠点を置く、アジア系航空会社が運航していて、香港、シンガポール、バンコク、クアラルンプールなどが経由地(実際には拠点地で便を乗り換える)として知られています。アジア系航空会社が運航するこれらのフライトは、私達にリーズナブルな航空券を提供してくれる、日本発欧州便にはない、深夜運航便がある、といった点で私達の選択肢を増やし、大きな恩恵を与えてくれます。欧州に行かれた方で、これらの航空会社のお世話になられた方も多いと思います。

(注:ソウルを拠点とする大韓(KE)やアシアナ(OZ)もアジア系航空会社に含まれるが、IATAの運賃区分上は韓国経由の欧州行きは日本発欧州行きと同じ北回り(IATA区分ではTS:Trans Siberia呼ばれる)に含まれるので、この区分から除外した。)

ここ最近、かつてから知られていた都市の他に、新しい経由地がいくつか登場してきています。北京、上海と中国本土の都市も登場するようになりました。中国国際(CA)、中国東方(MU)の2社がフライトを提供しています。ですが、今回格安太郎さんのブログで紹介されていたのはベトナム航空(VN)の欧州便です。私自身、CAやMUの欧州行きがあるのは知っていましたが、VNは知りませんでした。

私自身、VNは知っていましたが、失礼ながら、欧州線に見られる長距離便を運航していることは全く知りませんでした。この記事を書くにあたって、ちょっと調べてみましたが、VNのルートマップを見ると
・フランクフルト(FRA)
・パリ(CDG)
・モスクワ(DME)
に就航しているのですね。

# 長距離という観点で見ると、VNは他にもシドニー、メルボルンにも就航しています。

VNの欧州便はB777を使用しています。777はご存知の通りエンジンが2つある双発機ですが、このところ日本発着のニューヨーク便など長距離フライトにも多く適用されるようになりました。SQ(シンガポール)がローマ線等、かつてA340-300を就航させていた路線に導入しているのもこの777です。私自身、乗り継ぎや経由も含め、ホーチミンもハノイも私は行ったことがないですし、VN自体にも搭乗したことはないですが、VNの欧州便はどんな味がするのでしょうか。
(もし、VN欧州便に搭乗したことがある方がいらっしゃったら、話を聞いてみたいものです。)

欧州線はホーチミン(SGN)とハノイから発着していますが、御参考までにここではホーチミン発着のパリ線とフランクフルト線を代表として紹介します(手もとにたまたまあったOAGで見てみました)。ホーチミン発に関しては、他のアジア各都市発のフライト同様、深夜発の夜這い便です。ご利用の際は、VNのWEBサイトや旅行会社等で実際のスケジュールを確認してくださいね。

パリ
VN533 SGNCDG 23:05 6:45+1 月、金、土(5/9までは水も)運航
VN532 CDGSGN 14:00 7:10+1 火、金、日(5/9までは木も)運航

フランクフルト
VN527 SGNFRA 0:35 10:40 日運航※
VN526 FRASGN 14:40 10:20+1 日運航※

※VN527/526はモスクワ経由
なぜか、いろいろなリソースで紹介されているVN527/526の格安航空券はモスクワまでですが;;;

日系航空会社 WEBサイトのこんなサービス

2005-04-16 19:10:00 | 航空旅行
別件で調べものをした後、ネットサーフィンをしていましたらこんなものを見つけました。
JALとANAの機内サービス紹介ページを見ていたところ、機内食メニュー検索ページを見つけました。これまで、機内食をはじめとする機内サービスを自社のWEBサイトで紹介する航空会社はあまたありますが、ここで注目なのは日系大手であるJAL,ANAのサイトでは一歩進んでいて、機内食メニューが検索できる、ということです。ファースト、ビジネスといった上位クラスだけでなく、エコノミーも対象なところがいいです。

私はかねてから「ありとあらゆる情報がネットで容易に入手できるようになった時代。自分が乗る便の機内食メニュー検索などありそうなものだが、時刻表検索はあっても、それが何でないのだろう?あれば、便利だろうね」と思っていました。私が探した限り、航空会社自らがやっている、このような検索サイトを見たことはありませんでしたが、私と同じことを考える航空会社はやはりあったようです。JAL、ANAは私がイメージしたものにほぼ近いものを用意してくださっています(搭乗月、出発地、目的地、搭乗クラスをキーにして検索する。便名キーでは検索できないが)。ちょっと試してみましたが、JALのサイトでは日本発便については画像で確認できるようになっており、どんな食事になるのかイメージが掴みやすくなっています(但し、2回食事サービスのあるフライトでは1回目の食事のみ)。更に、JALのサイトでは往路の検索を行った後、復路の機内食メニュー検索をしたい場合、再度フォームに検索キーを入れなおさなくても、ボタン1つで復路のメニュー表示ができ(ブラウザによってはできない場合あり)、なかなか細かいところにも気が使われています。

私は以前、米国内線で機内食サービスのあるフライト(エコノミークラス)に乗ることがありました。その便では食事があることは航空会社のWEBサイトで確認できたのですが、軽食なのか、それともしっかりとした食事なのか、全然イメージがつかめませんでした。日本の国内線ではエコノミークラスではとっくの昔に食事サービスはなくなりましたし、欧州では近距離については、国際線も食事だけでなく、ドリンクサービスも有償のこの頃です。私にとってはこのようなことが頭にありますから、米国内線で食事サービスはないだろう、と思いましたし、仮にあったとしても、どんなものかイメージが湧かなかったのです。その便はニューヨーク-ロスという大陸横断線で、飛行時間は約5時間あまりでした(ほぼ、東京-香港と同じくらいの飛行距離・時間)が、あくまでも国内線なために、全く想像がつかないのです。機内食サービスがあったとしても、サンドイッチにおつまみ程度の軽食か、それともメインディッシュがつくきちんとした食事かによって腹もちの具合は全然違ってきますし、その後の行動を考えると、事前にどの程度腹をすかせておくか、ということも変わってきます。そのためにも、機内食がどんなイメージなものかは知りたかったのです。ところが、このような情報は航空会社のWEBサイトに出ていなかったのを覚えています。このような場合、もし事前にどんな食事サービスがあるのかWEBサイトなり何なりで知ることができたら便利だな、と思います。

航空業に限らず、日本のサービス業はきめ細かいサービスを提供するということで知られていますが、機内食メニュー検索もまた、日本のそんなきめの細かいサービスが現れているのかもしれません。

もうすぐGWを迎えますが、もし日系航空会社で海外へ出かける予定がおありでしたら、試してみてはいかがでしょうか。JAL,ANAの機内食メニュー検索サイトは以下の方法でアクセス可能です。
JAL
トップページ→国際線→空港・チェックイン・機内サービス→「機内食検索」ボタン

ANA
トップページ→国際線トップ→サイトマップ→国際線サービスのご案内にある「国際線サービスサーチ」

航空と陸上交通機関の連携(CXとSNCFのコードシェア)

2005-04-09 23:49:32 | 航空旅行
皆さん、こん××は。9V-SJF通信をお届けします。
前の記事を投稿した3月から4月にかけていろいろなことがありましたが、なかなか手付かずにいました。気がつけば、トラックバックもいただきました。どうもありがとうございます。

先日、東京のCX(キャセイ航空)発券カウンタに行く用事がありまして、そのときに最新版の時刻表を戴きました。そこに出ていた案内ですが、3月の夏ダイヤから、フランス国鉄(SNCF)とのコードシェアを開始することになったそうです。同社のパリ線であるCX261/260の利用客はSNCFのTGV(フランス版新幹線)をCX便名で利用できるようになります。このサービス、シャルル・ドゴール(CDG)空港駅とリヨン、マルセイユ等フランスの7都市に適用されます。SNCFは以前から、このような航空会社とのコードシェアサービスを行っていたようですが、アジアのパートナーはCXが初めてとのことです。
(ちなみに言っておきますが、日本で売られている一般的な「格安航空券」では、相手が航空会社・鉄道会社といった区分を問わず、コードシェア便は使えないケースが殆どなので、ご注意ください(アジア系航空会社の欧州線では、まずそうだと思う)。)

鉄道が発達しているヨーロッパではこのような事例は珍しくなく、私の知っているケースではスイス(LX)とスイス国鉄、ルフトハンザ(LH)とDB(ドイツ国鉄)(DBとのコードシェアはANAもやっていたかも)があります。昨年、ドイツに行った時ICE(DB版新幹線)を利用しましたが、フランクフルト空港駅のプラットフォームにある発着案内板にはICEの列車番号だけでなく、飛行機のフライトナンバーと同じようなLH便名が掲げられていたのが印象的でした。(列車自体は当然、普通のICEと変わりないですが。)

日本はご存知の通り、欧州同様鉄道網、そして陸上交通機関の発達した国です。
新幹線、特急列車、ありとあらゆる鉄道網が各都市を結び、高速バスもまた、日本の各都市を結んでいます。私自身思うに、今まで、日本の交通機関は鉄道は鉄道、航空は航空、とそれぞれの世界で独自にやっていたような感がありますが、もし、欧州がやっているように、これらの陸上交通機関と航空が連携して新たなサービスを提供することができたら...日本に来てくださる外国人のお客様、そして地方各都市から国際空港を利用して海外へ旅立つ方々にとってなかなかいいサービスになるのではないか、と思います。言葉に不慣れな外国人の方々は、もし、自分の利用する日本線の航空会社がこのようなサービスを提供していたとすれば、出発地の空港で日本到着後の地上交通機関のチェックイン(!)ができることになり、CIQを済ませたら搭乗券なり切符を持って、安心して乗り場へ向かえばいいことになります。どうやって切符を買おうとか、そういったことに悩む必要がなくなるのではないかな、と思います。

また、国内の地上交通機関の切符を別途買わないですむ、ということだけでなく、航空だけだと便の運航が難しい時間帯(夜間など)や場所へのアクセスも容易になり、以前の記事で触れたような成田と関空の連携と似た話、結果的にその場所へ向かうための便数やバラエティを増やすことで、乗客の利便性が高まるのではという期待もあります。もし、夜間高速バスと航空会社が手を組んだとしたら、夜、日本に到着してコードシェア便の高速バスに乗り、翌朝目的地に着く、ということもできるかもしれません。

但し、前に触れたスイス、ドイツ、フランスといった国々では国際空港に直接TGVやICEなど、長距離列車が直接乗り入れているのに対し、日本の場合は路線網は多いものの、国際空港に直接長距離列車が乗り入れているケースがなく、空港から国内各都市へ行くには一旦ターミナル駅 (例えば、関東圏の場合は東京や上野など)に出て、そこから各都市行きの長距離列車やバスに乗る形になるので、欧州のような航空と地上交通機関とのコードシェアの効果は低いのかもしれません。そのことが、航空と地上交通機関のコードシェア連携を難しくしているのでは、と感じました。現状の状態では、空港とダウンタウンを結ぶ形になってしまいますから。航空と地上交通機関のコードシェア連携がうまく機能するかどうかは、このようなことが鍵になるのかもしれません。

CXとSNCFのコードシェアを知って、こんなことを考えてしまった私でした。

ご参考
CXとSNCFとのコードシェアについての詳細は、英語版のシステムタイムテーブルに記事があります。
(日本語版タイムテーブルには掲載がありません。)
インターネットではSNCF WEBサイトの下記プレスリリースにあります。SNCFのWEBサイトは英語版(日本語版はない)はありますが、プレスリリースはフランス語版しかありませんでした(すみません。フランス語がわからないので、私も詳細な内容はわかりません)。
Cathay Pacific, première compagnie asiatique à proposer des billets combiné tgvair

乗ったら、見よう

2005-03-21 14:08:19 | 航空旅行
先日、6J119の機内で急減圧を当ブログで取り上げ、そこで安全のしおりについて言及しましたが、航空ファンyasueさんのwebサイトにある掲示板で安全のしおりに関する投稿を見つけました。私達、旅客としても考えさせられることなので、ここに紹介します。詳しくはそのyasueさんの掲示板をご覧戴きたい(掲示板なので、時が経つとどこかに埋もれてしまうかも)のですが、
・安全のしおりを読む人が少ない、離陸前のデモも、旅慣れるに従い、見る人の割合が減少する
・救命胴衣の着用方法1つをとっても、何種類もある
・救命胴衣を搭載しない機材で、海上へ緊急脱出するにはどうするか
・救命胴衣を膨らまされるときの音は相当なもの
といった議論がされていました。

これまで私もいくつかの航空会社の飛行機に乗る機会がありましたが、この掲示板の指摘にあるように、基本的な部分「黄色くて、取っ手なりひもを引くと膨らむもの」という仕様はさほどかわりありませんが、着用後、それを身体に固定する方法は航空会社によって違いがあり、A社の仕様では左右の金具にかけて固定するものだったが、B社ではプラスチックの爪、C社は紐をしばる、いったように、ある会社で習得したものが必ずしも該当するとは限らない、というのが各社の安全のしおりを見比べたり、デモを見てわかったことです。この記事を投稿されたHALさんは紐でしばるタイプの救命胴衣を使用する航空会社だった場合、「えっ、金具は?どうやってとめるの?」とあわてたりしそうだ、という点を指摘されていますが、「自分は飛行機に乗りなれているしぃ、救命胴衣の着け方も知っているシィ」などと思っていると、盲点になりかねないです。安全のしおりを読む重要性はあちこちで言われていますし、6J119の記事で安全のしおりやデモを読んだり見たりした人とそうでない人では事故の負傷率に大きな差がある、という話を取り上げましたが、各社での救命胴衣の仕様の違いは、そのことを物語っています。

日本の航空会社ではどうだかわかりませんが、アメリカの国内線を利用する機会がありました。そのときは、救命胴衣は搭載されていなく、着水時は座席のクッションを取り外して抱きかえる、という形になっていました。

ここでは救命胴衣についての議論がされていますが、このことは救命胴衣に限った話ではなく、ドアの開け方、更には私が見たケースでは酸素マスクの着用方法まで、違いがある会社もあったような記憶があります。酸素を吸うのに、マスクを引っ張るのではなく、引き手があって、それを引っ張る、という仕様の会社もあったような覚えがあります。

この投稿を最初にされたHALさんは「皆様、乗ったら見よう、ですね」と問題提起をしていますが、まさにその通りだな、と感じさせられる記事でした。

# 救命胴衣を膨らませるシーンはテレビで見た覚えがありますが、ものすごい勢いだった記憶があります。もし、自分がそんな羽目になったら、ドキッとするだろうな...