荒野の器用貧乏

あっちに手ぇつけ、こっちに手ぇつけ

仰げば尊し

2007-03-31 01:50:15 | 日常
師匠が異動する。
遠く遠く、浦和へと。

ここまでつつがなく遂げてこられたのも、
なにより師匠のおかげなり。
桜の空の下に、心より感謝。

いずれまた、共に働ける機を望みつつ、
我が身の精進に勤しむ所存。

しばしの別れ目、壮なることを願い候。

勉学

2007-02-27 22:23:13 | 日常
中学~高校時代は、まともに勉強した記憶がない。

授業中、机の上にあったのはタオルのみ。
たたんで、たたんで、いい厚さにしたら枕に。
一番前の真ん中の席でも、容赦なく寝る。
先生が観念するほど、毎時間寝る。

寝られなかった授業は“保健”くらい。
さすがに、体育科のいわゆる“指導”に臆した。

試験前ですら、どうしたもんか。
友人たちは勉強していながらも、
「全然やってない」などと謙遜じみたことを言っていたが、
こちらは事実やってないのだから謙遜にもならない。

それでも、赤点を取らないように遣り繰りはした。
最も苦手とする数学。

まず問題が配られたら、各設問ごとの点数配分を予想。
数式のみの基礎問題で赤点ギリギリセーフの30点稼げると読めたら、
それだけ解いて、あとは睡眠。
残りの応用問題は、言ってる意味がわからないので睡眠。

はたして、点数配分の読みはピタリ。
解いた基礎問題の答えもピタリ。
結果オーライ。

補習もせず無事に卒業できたのだから、なんの問題もない。
生来の勉強嫌いなのだから、卒業上等。

そう思いこんでこの歳まで来たのだが、
昨年末あたりから、なにやら脳が学びを欲してうずきはじめた。
うずいた結果、“Microsoft Office Specialist Word 2003”を取得。
引き続き“Excel 2003”と“PowerPoint 2003”取得にむけて学ぶ日々。
その先も、習得したいことが2つ3つある。

目標を達成することは言わずもがな、
そこに辿り着くまでが愉快。

おそらく、これは老化の始まりかもしれない。
歳をとると、勉強したくなるんでしょ。
そうなんでしょ。

結構、結構。
胸張って老いてやるさね。

お天道さん

2007-01-02 10:54:31 | 日常
幼少の頃、年の境目になにかしら記念を求めた。
大晦日の空気をフィルムケースに密封したり、
0時ちょうどにジャンプしたり。

いったい何が記念なのか、今となっては動機すら理解しがたい。

年を越すと、今度はやることなすことに“初”をつける。
初息吸い、初トイレ、初ヤクルト…。
“初叩き”などと称して弟にちょっかいを出し、
年明け早々の小競り合いも。

低学年までは、元日の夜明け前に見るものを初夢と思っていたが、
正しくは元日の夜から2日の明け方にかけて見るものと知る。
元日の未明は、何事もまだ本当の始まりでない気がした。
陽が昇って、そこでようやく1年が動き出すのかと。

ここ数年、初日の出はとんとご無沙汰。
曇天の元旦が多かったせいもあるが、
眠くて寒い中、外に出るのが億劫で。

しかし今年は違う。
すでに早起きが板についている。
天気予報も上々。
ならば、いざ行かん。

3時過ぎに就寝したにもかかわらず、6時前に起床。
露地の駐車場には、霜で真っ白になった車。
吐く息も大きく白く。
我が家から3km東にある丘へ、足早に向かう。

元日の朝は車も少なく、清く閑寂。
じんわりと汗をかいた頃、丘に到着。

東の木々の彼方から、紅い陽が昇った。
紅はやがて金色に。
力強い光を浴びる。

お天道さんの恵みに感謝して、
今年も隆盛でありますように。

師走の春

2006-12-20 19:23:23 | 日常
『春在枝頭已十分』 戴益(中国宋代の詩人)

春を探して歩き回ったけれども見つからず。
しかし家に帰ると庭の梅の枝先に、花がちらほら。

そんな詩の一節。
春は枝頭にあってすでに十分。

長いこと歩いて、
ようやく春に辿り着いたな。
ちょいと季節外れなれど。

喜びはすぐそばに、いつもちょこんとある。
それに気づいたら、それが幸せ。
愛でて、育んで、大切に。

春を眺めていたら、こちらまで温かくなった。
お裾分け、ありがとう。
末永く、仲むつまじい春の日々を。

切符

2006-11-30 18:12:41 | 日常
来月、はじめて新幹線“のぞみ”に乗る。

今まで数百円を出し渋って“ひかり”に乗っていたが、
もうそろそろ、いい大人である。
数百円くらい出していきたい。

指定席券を買いたいので、“えきねっと”で調べた。
時間の都合がよい列車を見つけたが、“えきねっと”では購入しない。
自宅で買えるのは便利だが、味気ない気がする。
切符は駅で買いたい。

千葉駅までぷらりぷらりと歩き、みどりの窓口へ。
中にはいると、床に「指定席券」と書かれた大きな矢印があった。

いかにも。所望しているのは指定席券。

矢印に誘導されると、みどりの窓口を出た。
その先に続く矢印をたどると、特急券の自動券売機に。
まんまと駅員の手間減らしにかかってしまった。

家のパソコンで買うのが味気ないと思っておきながら、
駅にあるコンピューターなら、まぁいいか、という気になる。

前もって調べておいたから、操作は順調。
が、座席の希望を聞かれて、手が止まった。
窓側か、通路側か。

景色を眺めるのは好きだ。
東京から新神戸まで、ずっと眺め続ける自信もある。
しかし、窓側はトイレに行きづらい。
隣人が寝ているところをわざわざ起こして、
「排泄のために道を開けてほしい」
などと意思表示をするのは、いささか気が引ける。

2分ほど悩んだ末、通路側を選択した。

車窓の眺めを犠牲にしてまで選んだ通路側。
何度もトイレに行って、自由と安心感を堪能したい。