花暦 [ hanagoyomi ]

週末しかまともな料理をしない
ノンベイで食いしん坊なオンナの
「週末ごはん」とお気楽日記

「猿若祭二月大歌舞伎で初舞台の豆中村屋・お練り&初舞台奉告法要」を見に

2016-11-30 | 歌舞伎・芝居・舞台
先の日曜に、浅草雷門~浅草寺で行われた「お練り」を見に行ってきました。


2017年2月歌舞伎座で「猿若祭二月大歌舞伎」で中村屋の勘九郎さんのお子たち七緒八くん、哲之(のりゆき)くんがそれぞれ勘太郎、長三郎で二人桃太郎として初舞台を踏むにあたり浅草でお練りがありました。

ご贔屓さん友達のありがたい情報で11時からのお練りに9時半ごろから集合して待つことしば~らく。。。


この日は雨の予報でしたが、勘九郎さんの言葉を借りると「ギリギリ晴れ男」の亡き勘三郎さんがかわいい孫たちのため力を発揮してくれたのでしょう時折薄日さえさすお天気。

ギリギリ晴れ男、とは直前まで雨が降っていてもその時だけ止む、のだそうでたしか今年松本での、二人桃太郎とそれを見守る鏡獅子(勘三郎さん)を稲で描くの田んぼアートの田植えの時も雲に虹のような光が現れて雨が上がったということがあったそうです。


ということで、少しだけ写真アップします。




中村勘九郎さん・七之助さんご兄弟に弟分の中村鶴松さん
勘九郎さんの息子さん波野七緒八くん・哲之くんご兄弟を中心に
お弟子さん・中村屋に欠かせないお馴染みの顔ぶれ






長男ズの図





次男ズの図






左/勘三郎さんに息子よりそっくりと言われる中村屋のお弟子さんのいてうさん
右/勘三郎さんが部屋子として迎え三人目の息子とかわいがっていた中村鶴松さん






お練りでファンにちゃんと手を振る七緒八くん(5歳)





癒しのショット
勘九郎パパと二男哲之くんのデコ鼻チュ
(ほんとのチュー画像もあるけど出さない~)





舞台以外で間近に見られる貴重な機会を楽しみました。


去年までは舞台の上以外役者さんに興味なんてまったくなかったのに、こうもハマるとはねー。





翌日・・・なぜか右足の付け根から太もも外側の激痛で、歩くのも難儀で階段も上れずな事態。

まったく、いやおうなしに歳と運動不足を痛感することとなりました。



まだ不自由な歩き方してます。。。 

情けなや



まさかお練りを見に行ってこうなったとは周りに言えず



enra近日公演!!

2016-11-30 | 歌舞伎・芝居・舞台
前記事でご紹介した望月ゆうさくさんが所属する、映像とパフォーマンスの融合を魅せるユニット『enra』の公演を記しておきますのでお近くの方もそうでない方もぜひぜひ見にいってらしてくださいませ。


【長野公演】
日時:12月17日(土)
時間:18時開場 18時半開演
場所:まつもと市民芸術館 小ホール
料金:3,500円(全席自由)


【大阪公演】
日時:12月21日(水)
時間:18時30分開場 19時開演
場所:大阪なんばハッチ
料金:4,800円(指定席)

チケット取扱い
チケットぴあ:http://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1650660
e+(イープラス):https://eplus.jp/ath/word/65555
ローソンチケット:http://l-tike.com/search/?keyword=enra


そして東京凱旋公演

なんと!enraとのコラボ作品もある →Pia-no-jaC← がゲストに♬


【2017年1月東京凱旋公演「PARALLEL WORLD」】
日時:2017 年 1 月 19 日(木) / 1 月 20 日(金) 
開場 19:00 開演 19:30
場所:赤坂 BLITZ 港区赤坂 5-3-2 http://www.tbs.co.jp/blitz/
料金:指定席:5800 円 / 立見: 4500 円 (1 ドリンク制)

チケット窓口
・e+(イープラス) http://eplus.jp/enra/
・チケットぴあ http://w.pia.jp/t/enra-t/
0570-02-9999 (Pコード:634-044)
・ローソンチケットhttp://l-tike.com/enra
0570-084-003 (Lコード:33154)
・yahoo!チケット http://r.y-tickets.jp/enra1701
・楽天チケット http://r-t.jp/enra
コンビニでも取扱いあり


enra公式サイト
http://enra.jp/

facebook にぜひ「いいね!」を
https://www.facebook.com/enra.jp/

PROXIMA introduction




以上、enra応援強化年間中の大ファンより

「白でもなく黒でもなく」<望月ゆうさく>を見に大道芸ワールドカップin静岡2016

2016-11-21 | 大道芸
気づいたら半年ぶりの記事になりました


静岡に愛すべき酒飲みの友がいるということもあってすっかり恒例になったこの時期の静岡行き

今年は期間4日の内、後半しか行かれなかった大道芸WCです

応募で叶った日本中の大道芸パフォーマー、世界の招待パフォーマーが駿府公園~葵区中心地そして清水でパフォーマンスを繰り広げる大イベント

たまたま旅行中に立ち寄った2013年に最初に見て印象的だったパフォーマー望月ゆうさくさんをそれからずっと追っているがそのたびに違う姿を見せてくれる

今年は公演日でパフォーマンスのプログラムを変えたのだそう
その作品の印象は「今年の彼はすごく攻めてる」


私が見ることができた後半2日間のプログラムは
やはりこの大道芸WCに過去に出演したパントマイミストKAMIYAMAさんの「クローンズ」のオマージュで、望月ゆうさく氏の視点で現代のサラリーマンや社会をディアボロを使い表現したという作品

ジャグリングにタップを入れたり映像を合わせたり、とどまることなくいつも進化し続けている彼だが、今回はジャグリングというジャンルでとらえると「型破り」とも思える

そもそも競技としての「型」はあっても演ずる「型」なんてないのだろうけど


以下、私なりの感想(決して評ではありませぬ)をつらつらと

思い違いがあるかもしれないし、あまり詳しく作品のあれこれ書かない方がいいんじゃない?と思う方はどうぞすっ飛ばして画面を閉じてください。



タイトルは「白でもなく黒でもなく」































メガネにスーツ姿
手にしたディアボロ 

(初めて見る方のために:ディアボロとはお椀を2つつけたような形で紐で高速回転させ高く投げたりキャッチしたりする別名中国独楽)


成績向上を強いられるサラリーマン
聞こえてくるのは顧客を増やせ、という指令
ジャグラーもまたディアボロやボール、ピンなど道具の数を増やしたり難易度や高技術を求められる
まったく異なる職業なのに似たような苦悩に責められる姿


必死であったり苦悩したり茫然としたり、という表情、表現力がすごい
挫折して倒れ込む場面は見るにいたたまれずつらくなる

こんな苦しい表情で演ずるジャグラーっていないだろう


この作品で面白いと感じたところは、一般にジャグラーが失敗ととらえられるドロップが必ずしも作品上の失敗にはならず成功でも失敗でも問題なくストーリーは成り立つと思えること

見かたを間違っているかもしれないけれど、失敗が許されないという演技の中で実は失敗から解放されているような

とはいえ、4つものディアボロを飛ばすというウルトラ技をみごとやってのけるところはさすが



苦悩の先に・・スーツを脱ぎ捨て解放されたようにディアボロを回し、飛ばすうち心を取り戻し表情が穏やかになりやがて笑顔に
見ている観客も同時に心が救われほっとして楽しい気持ちになって笑みがこぼれる


最後はいつもの美しいパフォーマンスで驚きと感激、拍手と歓声につつまれる




途中は見ていてその姿と表情に本当に胸が苦しくなって涙が出てくるほど
でも最後は心がすっと軽くなって感動と満足感でいっぱいになった



今後もこの方向性で、というわけではないだろうし賛否はあるかもしれないが枠を超えた新しい世界をとても楽しめた




夜のパフォーマンスはまたがらりと変わり光と映像とジャグリングの作品
「UNIVERSAL MOMENT」
残念ながら暗い室内での開催のため撮影は不可

和紙に映る現実の光とそれをまた投影する柔らい光

これはもう万華鏡か満天の星空か
はたまた果てしない星の散りばめられた宇宙か

美しく幻想的な時間




まったく驚かされて楽しい




ブログ内「望月ゆうさく」関連リンク

2015 NOV 大道芸ワールドカップ2015in静岡(2)
2015 NOV 大道芸ワールドカップ2015in静岡(1)
2015 MAY GW in Fukuoka (5) キャナルシティ博多・ワールドエンタメフェス-2 
2014 NOV 大道芸ワールドカップin静岡2014 / 2
2014 NOV 大道芸ワールドカップin静岡2014にどっぷり/ 1
2014 MAY enra =Torque starter=
2014 APR 大道芸な週末(3) ヘブンアーティストat 上野恩賜公園
2014 APR 大道芸な週末(4) at 上野恩賜公園 -2
2014 MAY 大道芸を撮ってみる「その先にあるもの」
2013 DEC 大道芸を撮ってみる<望月ゆうさく>さんパフォーマンス



*望月ゆうさくさんは世界で活躍中の映像パフォーマンスユニットenraのメンバーでもあります


シネマ歌舞伎『歌舞伎NEXT=阿弖流為(アテルイ)』

2016-05-18 | 歌舞伎・芝居・舞台
2015年に新橋演舞場で公演された歌舞伎NEXT『阿弖流為』がシネマ歌舞伎になりました。



===シネマ歌舞伎は、歌舞伎の舞台公演をHD高性能カメラで撮影しスクリーンで上映するという、松竹が開発した、映画とは全く異なる新しい映像作品です。「美」と「臨場感」に徹底的にこだわり、劇場で生の歌舞伎を観ているかのような感覚を再現することを目指しています。===松竹HPより引用

===劇団☆新感線と松竹のコラボレーション企画の舞台『アテルイ』を、同じ作者と演出家、主演によって歌舞伎作品として上演。歌舞伎の新たなるステージを目指して“歌舞伎NEXT”と名付けられた舞台===歌舞伎公式サイト歌舞伎美人(かぶきびと)より




一般公開に先立って昨日は染ちゃん、勘九郎くん、七くんの舞台挨拶つきの完成披露上演会(有料)でした。
それぞれのこのお芝居にまつわる思いや当時の記憶、などインタビューがありましたが、染ちゃんの自由すぎる返答が笑いを呼んでいました。


そして、予想通り、翌日18日に33歳の誕生日を迎える七之助くんにはサプライズでケーキが。

結婚披露宴さながらに阿弖流為=染五郎にアーンして一口食べさせてもらう阿弖流為の恋人・鈴鹿(立烏帽子?)=七之助。。。

「イチゴのところを」の後ろからの声がありましたが(七くんフルーツ苦手、しかもイチゴは苦いかもしれない思い出が)その一口はお芝居にも出てくる熊のクマ子さんの人形部分でした。
固いって聞こえたからあれはマジパンじゃなくて砂糖菓子だったのかしら?



<主な配役>
阿弖流為  市川 染五郎
坂上田村麻呂利仁  中村 勘九郎
立烏帽子/鈴鹿  中村 七之助
阿毛斗  坂東 新悟
飛連通  大谷 廣太郎
翔連通  中村 鶴松
佐渡馬黒縄  市村 橘太郎
無碍随鏡  澤村 宗之助
蛮甲  片岡 亀蔵
御霊御前  市村 萬次郎
藤原稀継  坂東 彌十郎

作:中島かずき 演出:いのうえひでのり(劇団☆新感線)

 

染ちゃんは劇団☆新感線でも阿弖流為役で出演していました。

主だった役はもうゲームのキャラクターさながらな個性豊かな衣装に性格
とにかくスピーディー・ド迫力な立ち回り場面の多いこと!!
これを23日間休演なしでしかも半分は昼夜2回公演、とまあよくもみなさんやり遂げられたとそれだけでも驚きます。

内容は・・見てのお楽しみですが

舞台の臨場感がありながらも、映像ならではの技術を使った効果やズームなど、細かな表情もわかりよりいっそう見る側も気持ちが入り感動的に出来上がっていたように思います。

贅沢言えば、殺陣のシーンはアップもいいんですが、せっかくの華麗な立ち回り、剣さばき、はもう少し全体像で見たい部分もありました。
まあ、新しい歌舞伎NEXTなわけですから演出などは新感線っぽいところも楽しめたのですが、もう少し歌舞伎色を残してもらってもよかったんじゃないかなぁ、などと思ったりして。


とかなんとか思いながらも結局

お兄ちゃん(勘九郎君)超かっこいい!からはじまり、七くん、華麗~かっこいい~かわいい~迫力もあるっ!、ときて

やっぱり染ちゃんこういうの上手いなぁ。。。と思いっきりミーハーになりきって終わりました。


何気にツボだったのがラスボス的雰囲気たっぷりの御霊御前=市村萬次郎さんね。



みなさん体が動くうちにこの配役で再演を!と望む気持ちは大きいのですが、それはあまりにも酷なようにも思えるし「もうムリ!」と聞こえてきそうな気もします。













6/25公開!シネマ歌舞伎『阿弖流為〈アテルイ〉』予告編





阿弖流為については資料はほんの少しの記述しかないようで、この時代、記す文献など勝ったもの勝ち。
負けたものが悪者にされる運命なのでしょう。
今でこそこうしてかっこよくされてますけどね。

それだけにいろんな解釈でいろんな演出が可能になりそう。

朝廷は国の統一のための征討としてますが、実のところは蝦夷の黄金が目当て、という説を信じております。



さて、映画は6/25からですが

高麗屋さんは6月は歌舞伎座で六月大歌舞伎
午前午後ではなく第一部~三部の三部制

中村屋さんは文化村でコクーン歌舞伎(チケット完売/当日券=たぶん立ち見のみ)
亀蔵さんと鶴松君は中村屋さんと一緒


もちろん、阿弖流為・本上映も行きますよ♪

京都を歩く(7) 南禅寺をそれて水路閣~インクライン(蹴上)

2016-04-05 | 花・風景・旅・他
すっかり京都の旅を置き去りにしてしまっていましたが、やっと戻ってつづきです。



京都で必ずといっていいほど訪れる大好きな場所


琵琶湖から京都に水と物資を運んだ

「琵琶湖疏水」 と 「蹴上インクライン」



今も水は流れています


(第1疏水が1890年/明治23年、第2疏水が1912年/明治45年に完成)





南禅寺の水路閣
この上を水が流れている



この水路閣を上り水の流れを見ながらのしばしお散歩





高低差で舟の往来ができない蹴上では水力発電で物資を運ぶ舟を乗せた台車を動かす

蹴上インクライン










明治の昔から今もなお蹴上の発電所は京都の街に電気を送り続けています







おまけ









いつか琵琶湖の起点からこの水路閣までずっと歩いてみたいのです。
(早くしないと体力もたないわねー)



前回の南禅寺は2010年の記事

もしも桜が咲いてたら・・・京都その3 膨らんだ蕾がかえってうらめしい

贅沢な週末(2) プライスレス enra 日本単独公演!『PROXIMA』

2016-03-29 | 日記
国内の単独公演は2年ぶりという 映像とパフォーマンスを見事に融合させた - enra - の『 PROXIMA 』


言うまでもなくセンサーで動きを感知して映像が変わるのではなく、パフォーマーが出来上がった映像にその動きを合わせているのです。

わかってはいても、パフォーマーが映像を操ってるかのごとく見えてしまいます。






舞台スクリーンに他の星よりも一段と強く輝くかのごとく enra のロゴ

(開演中は写真撮影・録画・録音など禁止)



- * - * - * - * - * - * - * - * -

東京公演フライヤーより

地球から4光年の位置に「プロキシマ・ケンタウリ」という星がある。proxima はこの星から取ったタイトル。そしてプロキシマ・ケンタウリは、無限に広がる宇宙の中で、地球から一番近い恒星だ。
enra は2012年の結成から数々の国のステージに立ってきた。他に類を見ないような、まさに光のような速度で進みながら。それでも無限に広がる”表現”という宇宙の、まだほんの入口にたどり着いただけだ。「もっと遠く、無限とも思える世界へ飛び立ってゆきたい」
"PROXIMA"というタイトルには enra の表現に対しての姿勢や想いが込められている。

- * - * - * - * - * - * - * - * -


東京公演は2日間で3ステージのみ。
チケットは早い時期にすでに完売という人気ぶり。

その3ステージのうち2回、初回と最終回を大興奮で見届けました。

本当は全部見たかったんだけど一人でも多くの人に見てほしいという気持ちもあり、2回。



国内外、特に海外での活動が多くとても高い評価を受けている彼らですが2年ぶりの単独公演はメンバーも増え期待した以上に大きな感動がありました。

NEW PERFORMER 加入によって今までそれぞれに違うジャンルの特性を持ったパフォーマンスがソロであれミックスであれ魅力だったのに加え、同じジャンル出身の方が増えたことによって映像とのシンクロ+パフォーマーどうしのシンクロの場面も。

基本、映像に動きを合わせる性質上スクリーンに近いところに立つことが多いのですが、離れたパフォーマンスの時には、スクリーンにできた影がまた効果的にも思える部分も増えたように思います。(思い違いじゃなければ)



これから富山~仙台~札幌、秋には関西の公演予定もあるそうなので詳しいことは見てのお楽しみ、ということで。




とにもかくにも、テーマやストーリー性、オリジナリティーと芸術性の高さもますますグレードアップしてさらにはステージの運びも洗練されたように感じました。

(会場の案内もスマートになったのも好印象)

プロジェクターからスクリーンに投影される映像なのに奥行きを感じたり、時に優雅に、チャーミングに、ユニークに、時にスピーディーに、力強い迫力もあり、とこのあたりは以前からもでしたが、えらそうに言っちゃいますが、さてこの先またどんなふうに楽しませていってくれるのでしょうか? 期待が膨らむばかりです。



実は最終回は、前記事の4度目のエターナルチカマツを観て泣きはらした目のままにタクシー移動で会場に向かったのでした。
クールダウンして気持ち入れ替えなくちゃ、と思えど興奮は冷めやらず・・・

だったのに、始まればもう「enra」の世界にすっかり引き込まれ、さっきまでの感動とはまた違う興奮の渦。




YOUTUBEにも数多く公式にアップされたものがありますが、できましたらぜひぜひぜひにライブで。

ライヴは100倍すごいです。



それにしても・・・後半にあんなにハードなのを持ってくるとは。

それを大変そうに見せないパフォーマーさんたちがすごい。

盛り上がりましたよ~~。

まったく、お金にはとても換えられないプライスレスな贅沢な時間でした。


(宝物もできたし♪)



enra 第2回東京公演 " PROXIMA "




贅沢な週末(1) エターナルチカマツ

2016-03-28 | 日記
この週末、金曜土曜ととても贅沢な時間でした。

一つは渋谷Bunkamuraで上演されていたデヴィッド・ルヴォー監督/深津絵里・中村七之助ダブル主演「ETERNAL CHIKAMATSU『心中天網島』より」観劇4回目!

ほぼ・・・病的です。






以下、健忘録的に勝手な感想です

長いです
くどいです
あ、これ私の文章がってことです


-*- -*- -*- -*- -*- -*-

自殺した夫の借金のために料亭とは名ばかりの店で体を売る娼婦ハル(深津絵里)と江戸時代、親の借金で女郎になった遊女小春(七之助)

どちらも互いに妻子ある客と命がけの恋に落ちるが周りの反対を押し切り思いを遂げることはできない、と男にうその愛想尽かしを・・・

自暴自棄になってさまよったハルはいつしかかつては遊女の涙で枯れることがなかったという蜆川で時を越えて実際の心中事件をもとにした江戸の近松門左衛門作『心中天網島』の遊女小春と出会いその世界に引き込まれていく

-*- -*- -*- -*- -*- -*-


毎夜くりかえされることこれで107882夜目という『心中天網島』の世界


心中 しんじゅう 
もとは しんちゅう

死ぬほどのことか?
この浮世も生きるほどのことか?


心中(しんちゅう)とは心の中つまり真意を表すことで、これが男女の真の愛情という意味合いになって、転じて「しんじゅう」という言葉になったらしいです。


今夜もまた心中に向かおうとする二人に「死なないで ・・(後はあえて略)」

ハルが小春にかけた言葉は同時に自分自身にも返る言葉なんでしょう。


近松門左衛門らしき、芝居の語りをする「じじい」役の中嶋しゅうさんの語り口が効果的でした。

橋と傘の効果、赤の演出が印象的。
あれと、暗い舞台に浮かび上がらせるようなライトとがあってハルと小春の出会いが幻想的な中で受け入れらるんだろうなぁ。


小春だけが一人白塗りのメイクのせいもあるかもしれませんが、あの舞台の上で小春だけは七之助が演ずる小春じゃなくて、そこにいるのは紛れもなく「小春」でした。

見た方じゃないとわからないことですが。



もう終演したので、


最後は七之助くん演ずる傘を持った小春が去ると白いシャツの男性がその傘をさして現れる。

と、これが身投げしたハルの夫で七くんの早変わり、という技あり1本でした。




泣かされたからいい舞台というわけではないですが、心を完全に持っていかれたことはたしかです。

そして、ストーリーとしては現実に物理的なものは何も変わらないんだけど心は救われたというところでやっぱりいいお話だったな、と思ったのでした。


私はといえば、4回も観るともはや条件反射で小春登場=泣く
はてはハルが序盤、身を投げた夫の影に問いかけ気持ちをぶつけるところからすでにラストシーンに気持ちが飛んで泣く
というダメなお客っぷりでした。


その上、『心中天網島』中の小春から金持ち役の太兵衛まで色あせたほころびのある衣装というのが、107882日繰り返されてきたという(亡霊的?)演出であろうことに4回見た翌朝にようやっと気づいた自分の鈍さにがっかりなのです。


あの『心中天網島』を完全な歌舞伎でなく、七くんに歌舞伎の色を残しつつ以外は大衆演劇風に(と感じた)したのは不自然を感じさせずこの世と入り交えるための演出だったのかしら?

その中でも女将役の澤村國久さん(歌舞伎役者)はよかったな。

國久さんも七くんもセリフがしっかり聞き取れる。
決して声を張り上げたりせずともちゃんと声が届く、というのはさすがだと思う。


この舞台で七之助くんの美しい佇まいや所作を見て歌舞伎でその姿を見たい、とたくさんの方が思ったようで、これは大成功ですよね。
何をおいてもえびぞりの美しさは歌舞伎で知ってる人ももちろん見たことない方には相当に脳裏にやきついたはず。


あとは、生演奏を使っていたこと、カーテンコールも終わり観客が退場する時間帯もしばし演奏が続き、帰る人、聞き入る人、と出口に人が殺到するストレスがなく粋な計らいだな、と思いました。




エターナルチカマツの公演はエターナルでなく終っちゃったけど、同 Bunkamuraで浮世絵「くにくに展」(国貞国芳)6月5日までやってます。
音声ガイドのナビゲーターは中村七之助! 
B'zのテーマ曲も聴けます。








歌舞伎に興味を持った方は是非に明治座「四月花形歌舞伎」へ




終演後、泣きはらした顔のままタクシーに乗り込み・・・(続く)




京都を歩く(6) 法然院~ 散る花咲く花

2016-03-23 | 花・風景・旅・他





花の終わりに花びらを散らすことなく花ごとポトリと落ちる様子を首が落ちるかのごとく不吉と嫌われることのある椿ですが、茶花には欠かせない冬から晩春まで活けられる代表的な花です。

茶花としては限られましょうが、椿はその数、数千種とも言われています。


花言葉は

理想の愛 誇り 完璧

色ごとには
赤は控えめな美しさ
白は完全な美しさ

だそうです。




椿

椿

椿




はらはらと散ることなく美しいままに一瞬に命を落とす花の潔さ





参道に落ちた椿に迎えられる法然院








手水鉢から滴り落ちる水の先に








また椿














朽ちた株にも椿一輪












盛りのころには手水鉢が椿の花で埋め尽くされたり境内のそこここも椿の落ちた花があしらわれたり、と洒落心たくさんのようです。





法然院を出て歩いていると一般のお家の軒下には落ちた椿の花 

軒先には咲き始めの三椏(ミツマタ)の花






鉢の土を覆い隠すほどの花
誰かが集めたのでしょうか?







三椏(三又・みつまた)



















安楽寺
(松虫鈴虫寺)
春の花・秋の紅葉の時期・かぼちゃ供養の日とごく限られた時を除き非公開






ミツマタは哲学の道を歩く若い女性たちに「なんだかわからない花」と命名されていました。


*三椏は枝の先が必ず3つに分かれ(三又)その先にまとまった小さな花をいくつもつける中国原産の低木で、楮(コウゾ)とともに和紙の原料として多く使われてきたもので現在でも日本の紙幣の原料となっています


次は南禅寺エリアへ



京都を歩く(5) 慈照寺(銀閣寺)~  冬から春へ

2016-03-22 | 花・風景・旅・他

帯に短し襷に長し・・・マクロレンズと超広角レンズ どっちがどっちだか

どちらも最大限使いこなせてないことだけは確かです



今回の旅行にはこの二つのレンズしか持っていかなかったので

というわけで最小限な使い方で





東山慈照寺(銀閣寺)

光り物も好きなのでキンキラに美しい金閣寺もいいですが
落ち着いた佇まいの銀閣寺も好きです



ちなみに

金閣寺(鹿苑寺)も銀閣寺も臨済宗相国寺派です




銀閣寺越しに京都の町を見下ろす



写真には入っていませんが中段右側の少し先に
広島で被爆したアオギリが植えられているそうです














どこでもなぜか池にコインを投げたがる・・・

こういうのは「落し物」「拾得物」にはならず「お賽銭」として扱えるらしい


お寺や神社じゃなく公共施設や私有地だとどうなんだろう?
寄付金扱い?(そんなことどうでもいいか。。。)






京都の社寺のお庭はどこもきれいに手入れされていて
のんびり歩いたり眺めたりが気持ちのいいものです


できれば人があまり多く入らない時間帯を選びたい

場所を移すころには拝観に訪れる人が続々と向かってきていました




冬から春へ


苔 苔 苔

(一部名称の間違いがあるかもしれません)














スナゴケかハマキゴケか
そしてぼやけたハイゴケ







枯れてしまったように見えるスギゴケも春の声でまた緑を取り戻しそう








ヒノキゴケ














落ちそびれた枯葉も美しさを感じます







虫食いに傷ついた花びらもまた美しい







京都を歩く(4) 思いかけず任天堂

2016-03-18 | 花・風景・旅・他

近頃どこに出かけるにもこれなしでは歩けなくなりました。

スマホのナヴィ(ナビ?)


地図があってもまず持つ方向を間違えて迷う私には本当に神様仏様のありがたさ。

でも、このナビちゃん、最短距離を探してくれるせいか目的地まで道をくねくねくねくね、ということが多く1度行った場所でもなかなか覚えられないという難点もあります。




それでもそのクネクネのおかげで思わぬ出会いもあったり。






旅館でしょうか?赴きある木造りの塀が並ぶ通り







山茱萸(サンシュユ/自分では漢字で書けない)

梅には遅く桜には早いこの時期
それでもいろいろな花が庭先を彩っています







そして思いがけず任天堂 旧本社

正面から見ると小さく見えますが裏に大きな建物が続いています








カタカナは左から書き
ひらがなは右から書き











次は慈照寺(銀閣寺)へ