尹派八卦掌

知っている人は知っている秘伝-中国伝統武術

ブログ引越し

2010-09-25 07:53:02 | Weblog
長い間、このブログを更新してません。

しばらく見てないと、また迷惑コメントが入ってしまった(怒!)

そうならと、もう思い切りもう一つ自分のブログ「一水空」にまとめよう。

ここに載せてた以前の記事も少しずつ「一水空」に引っ越します。

 ではでは、よろしく。

岡田監督に、応援!

2010-06-25 06:36:20 | Weblog
3:1の快勝!!

平均身長185センチのデンマークを相手に!
サムライたち、よくやった!

ひたすら岡田監督に「おめでとう!お疲れ様!」を送りたい。

カメルーン戦で勝ってから、メディアは一転して、岡田さんに対する評価は高くなった。
それまでは:顔は暗いとか、表情は硬いとか、全く関係ない酷評が!
サッカーは勝負論の世界、岡田監督背負うプレッシャは並ではない。

去年、Potcastで偶然に聞いた話:岡田さんは再び監督に任命されてから、日本の古武道、武術をものすごく熱心に研究した。(具体的にどのような方法なのか、とても興味ある)
カラダの使い方から、作戦戦術と精神的の強さなど、色々取り入れようと試みた。
その番組ゲストの話だと:恐らくすぐに結果でなくても、きっとワールドカップのとき、いい勝負を見せてくれるだろう。いまは皆さんは温かい目で理解して、応援してあげよう。

しかし、その後、日本チームは負けの記録が多くて、岡田監督には、冷ややかな意見ばかり受ける。
私は、その古武術の話を聞いたから、凄く親近感があって、ひたすらこころなかで彼を応援していた。
古代東洋の素晴らしい身体文化を世界でアピールしたい!

ようやく、この大舞台で、岡田監督の能力は発揮した!
アジア人の賢さで、身体能力強い欧米人に勝つ!勝てる!勝った!

未だ試合の経過を見てない、想像するだけでぞくぞくする・・・

満州族と中国武術

2010-06-19 08:09:28 | Weblog
董海川は王府で「茶房」の経歴と、粛親王が「武術お好き」の話が皆さんよくご存知です。

清朝の統治者は満州族です。朝廷の大臣は殆ど満州族、まれに漢民族やモンゴル族も居ます。
粛親王は皇帝の親族で満州族です。

「満州族は武術を堪能」というイメージがありませんか?実は、誤解です。
武術は主に漢民族が練習するものであって、満州族人はもともと武術をしません。

満州族は馬の上で生活する狩猟民族なので、彼等が練習するものは:歩射、騎射、掼跤、騎術。
清朝中期以後、満州族人は漢民族の中での生活環境によって、上記の技以外も、中国武術を練習するようになりました。

しかし、清朝皇帝は満州人の武芸を考査するとき、やはり「騎術、射術、掼跤、この三つの項目のみです。


師父・母の意味。 & 「白家灘」の話。

2010-05-15 07:21:30 | Weblog
この3月北京で正式入門弟子になった積田さんのブログに、拝師について、色々詳しく書きました。
私も読んでて、「そうなんだ~」と感心するところが多くて。
やはり日本人と中国人は拝師に対する気持ちは違うのかな?

私にとって、「師父、師娘」との言い方は、つまり自分の第二父母です。
王尚智先生と出会ったのは2004年。「これからは王老師について行こう」と決めてから、自分の身の上のこと、両親以外必ず師父に相談してました。
今の夫と付き合い始めて、初めて北京に行ったとき、両親に顔を見せた翌日、すぐ王先生のもとに連れて行きました。師父の承認は、私にとって、大事です。
夫の両親も、北京に来て私の親と挨拶したあと、師父師母とも時間を作って、顔を合わせました。

そういえば、実家の北京西北の海淀区「白家灘」(baijiatan)あたりは、
以前何忠祺のお父さんは西太后からもらった土地で、「何家」はその広い地域の持ち主でした。方位的いうと、その辺は北京の「上方上水」と言われ、皇族が好まれる場所です。

王先生はうちに来られたとき、「やはり私たちは縁があるね。このあたりは僕の師父、何老師家の所有地だったのよ」と感慨深く話しました。
そして、今回拝師式の日の朝、万安公墓行く途中、同級生のお兄さんからびっくりする話が:以前何家の人から教わった人は、いまでも民間で練習している!特に「大槍」が得意とか!そのお兄ちゃんは「白家灘」の住民なので、彼の地元情報は間違いない!話を聞いて、積田さんと二人で目が丸くなって、ぜひ訪ねて見たい!
今回の日程はとても無理だから、ぜひ次のとき、探したい!


楽しむこと。

2010-04-19 01:25:35 | Weblog
2月から3月にかけて北京での稽古、収穫は大きい。

この間の一つ大きいイベントは、拝師の儀式です。
これについて、拝師した積田さんのブログ に詳しく書いてますので、ぜひどうぞ。

今回も、色々いい話を聴きました。
いままで恐らく同じ事を師父から聞いたが、自分の中ではあまり理解できてないのか、ピンと来なかったものが多かったです。
練習が重なってくると、お話の中身をだんだんわかってきました。

こんな話が師父がされました:本当の「切磋」とは何か?高いレベルのカンフーの姿は?

師父は幼少のごろ、老先輩たちの練功を見ると、とても気持ちのいいものでした。
手をあわせるとき、相手の力を借りて、力を出すので、打ったほうも、打たれる方も、大きな衝撃を生じることがなく、スーッと流れるよう感じで、お互いに気持ちがよさそうでした。
(中国語だと、「借力使力」「順着打」)
硬いもののぶつけ合いにならず、使ったのは、「蛮力」(硬い力)ではなく、「巧力」です。
お互いに相手の力を聴き、自分で反応し、随時変化が生じて、双方とも大変楽しい。
見る方も、楽しい。
「ハイレベルの武術は楽しくでなくじゃ」と師父は言います。

以前もふれたテレビの「武林大会」では、このようなエッセンスを出せた試合は全くありませんでした。
現在の武術界では、この認識を持ってる方は少なく、以前のような切磋する機会は大変得難い。


帰国前

2010-02-02 08:43:26 | Weblog
もうすぐ帰省します。北京と日本。
久しぶりに師父のもとで、緩んだ体をビシビシ叩いてもらいます。

前回帰国のとき、師父のもとで、ギリシア人の超「中国通」(中国のことを知り尽くしてる)の弟子が居て、熱心に通ってました。
もちろん、流暢な北京語!で王先生とお稽古。
大使館の仕事以外、大学講師などの職も。
この方の質問は、かなりレベル高い。易経、四書、五経・・・など熟読し、中国歴史・哲学を研究したそうです。
中国では、このような人のことは、「漢学家」と言います。

彼曰く、中国武術は素晴らしい文化です。
彼は、武術に魅了されて、色んな流派、拳種を学んで来たが、最終的に、尹派八卦掌にたどり着いたそうです。
王先生と彼の稽古をみると、体で実践するより、お話の方が長い。

王先生も、こんなに質問が細かい生徒は、初めてだといいます。
師父の性格だと、聞かれたら必ず答える。すると、ついつい喋る時間は長くなったでしょう。
そのとき、私は聴いたのは、彼の自分にあった色々武術の謎は、全て尹派八卦掌の中で回答を得たそうです。

あれから、一年以上経ちました。
先日、師父と電話で雑談で、ギリシア人のことを聞きました。「いまは上海で仕事してるから、毎週末北京に来て習ってる」!とのこと!

すっごい!ちゃんと続いてます!しかも毎週上海から!
やはり理解は深い人、簡単にやめられません!
今度北京で、ゆっくりと彼から色んな話を聞こう!

ユタで。

2009-05-06 06:06:26 | Weblog
ずいぶんご無沙汰してます。
5月3日、ユタにて初めての八卦掌デビューしました。
来てくれたのは、ユタ州在住日本人の方々です。
久しぶりに人の前で披露して、いい手応えを感じて、よかったです。

自分の練習場所は行き先の移動によって、色々ありました。
北京実家の庭、東京多摩川の川辺、六本木の教室、兵庫マンションの駐車場、九州夫の実家の庭、旅先にホテル部屋・・・
いまは、こども寝てるときを利用して、自宅のリビングで。

何よりも、続けるのは大事ね。
ユタで次の展開は楽しみです。



京劇との縁。

2009-03-23 22:57:55 | Weblog
王尚智老師のご家系は北京市の京劇劇場「広和楼」の持ち主だと前のブログで書きました。
王家と京劇とのご縁はそれだけではありません。
建国後、王敷師爺は自己財産を費やして、中国初めての私立京劇学校を設立しました。


先日、王先生から尹派八卦掌の資料を送って下さいました。
京劇に関わる話:
 由于尹氏八卦掌具有舒展大方、刚柔相济的技艺特点,京剧艺术大师梅兰芳也向尹氏传人学习其要领,并运用到其名剧《贵妃醉酒》中的“剑舞”一段,使该剧的“舞蹈”熠熠生辉,为其色不少,由此也体现了八卦掌的审美价值和艺术价值。

「梅蘭芳」(1894ー1961)は中国で知らない人はいない「人間国宝」級の芸術家です。(今年のベルリン国際映画祭で、中国の出品作は『梅蘭芳』。陳凱歌(チンガイカー)監督、チャンツーイー主演)
 いうまでもなく梅氏は中国で格別に尊敬される存在です。そんな芸術大家は、王家に集会や用事があるとき、しばしば呼ばれていたそうです。電話もない時代なので、梅宅に駆けつけてるお使いの役は、たいてい幼少王尚智です。
 少年王尚智に対して、梅氏はいつも「東家来了、我得去!」(大家さんが来た、行かなきゃ)とさっさと仕度して、出かけてくれたとのこと。王家は並でないお家柄を改めて認識されますね。
 そして、今回の資料で分かったのは、梅蘭芳の代表作に、尹派の剣を参考したということです! 納得するところがあります。というのは昔の京劇俳優はたいてい武術に精通していました。武術と京劇との訓練法は共通するところも覆いのです。
 もしかしたら、梅蘭芳の剣舞は私の習った「文剣」とも似てる動作があるのでは!それを思うと、胸がドキドキしてきますね!
 余談ですが王尚智師も小さいとき京劇俳優を目指してたが、父に反対されたようです。

兵器

2009-02-10 23:43:41 | Weblog
尹派八卦掌の兵器、種類が多いことは、以前のブログで「王先生インタビュー」にも触れたと思います。
私は師父のそばにいると、この話をよく聞かれます。
ほかの流派に比べると、尹派の特徴の一つとは言えよう。

先日、師父から頂いた資料のなか、兵器についての記述がありました。
「尹福は武術界では高い名望だったので、当時多くの高手は「帯芸投師」、尹派の門下に入りました。
彼らは以前学んだものを八卦掌に取り入れて、「套路多い、器械多い、掌法の変化多い、腿法の変化多い」の尹派八卦掌特徴を作り出した。
尹派八卦掌は八卦刀、八卦槍、八卦剣、八卦戟、七星竿などの兵器があります。
練法としては、「隋走隋変、械隋身走、身隋歩換、勢勢相練」
意味:歩くに随って変化する、身体に従って器械は歩く(動く)、身体は歩によって変換(変化)し、一つ一つの型はつながる。(リンヤン訳)
ほか、鴛鴦銊、鶏爪鋭、風火輪、判官筆など小型双器械を使われるのも、他拳種に比べると珍しい。

ちなみに、この前の北京で、尹派の文剣を習いました。

暖かいスープ。

2009-01-20 09:02:03 | Weblog
東京にいるとき、「老朋友」から久しぶりに武術の話を聴かされて、楽しかった。
師によって、学ぶものの中身はだいぶ変わりますね。
結局、人柄は大事です。

11月北京での稽古中、王先生は何十年ぶりに私たちのために、
お得意(これしか作れないだそうです)の「大根肉団子スープ」を作ってくださいました。
寒い北京にふさわしい、身体の芯まで暖かくなります。

先生、ご馳走様でした!