CONRANS JAZZ BIRD

拙者CONRANSがJAZZ VOCALのCDを紹介するBLOGです。

DEBBIE CUNNINGHAM/The Rest of Your Life ★★★☆☆

2006-11-25 06:04:31 | 女性jazz vocal★★★☆☆
DEBBIE CUNNINGHAMのデビュー盤。
コケティッシュでささやくような歌声でかわいいのだが、1)MY FUNNY VALENTINEからトランペットをフューチャーしたダークさというギャップぶりが面白い。
ただ、声質的には2)I thought about youなどの軽いスイング曲が合うと思う。
CD一枚の完成度はあまり高いとはいえず、曲とアレンジ、録音やマスタリングなどにも一貫性がなく残念。
今後のプロデュースがいいものになるのを期待したい。

DEBBIE CUNNINGHAM(VO),BARRY SAMES(P),WILBY FLETCHER(D),LEE SMITH(B)

SONY HOLLAND/OUT OF THIS WORLD ★★★★★

2006-11-23 17:53:53 | 女性jazz vocal★★★★★
サンフランシスコで活躍する美人歌手SONY HOLLANDの4枚目の最新作。
ストレートに伸びる歌はとても洗練されていて、ダークさや泥臭さはない。
とはいっても決してBGM的ではなく聞けば聞くほど味が出てくる。
本作はアレンジもバラエティーに富みながら一貫してJAZZの旨味を味わえる秀作で、ハモンドやスパニッシュギターをフューチャーするアイデアもあり楽しく広く勧められる。特に5)は圧巻でピアノのデュオで始まり、じわじわとクライマックスをむかえるまでの丁寧な歌に感動するだろう。
なかなかメリハリの効いた録音でオーディオ的にも楽しめる。

お勧めは1)OLD DEVIL MOON、5)I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN、9)AT LASTあたりだが全曲楽しめるだろう。

Sony Holland, vocals
Charles McNeil, sax
Jim Nichols, guitars
Art Khu, piano, Hammond B3 and arrangements
John R. Burr, piano, electric piano
Benny Watson, piano
John Shifflett, bass
Perry Thoorsel, bass
David Rokeach, drums

JOHN PROULX/MOON AND SAND ★★★★★

2006-10-09 07:22:39 | 男性jazz vocal★★★★★
LOSで活躍するピアノの弾き語りJOHN PROULXのデビュー盤。
今日現在、今年のNO.1の文句なしのお気に入りCDだ。
ストレートで少しの甘い声はとても気持ちよく伸び爽快でまいった。
CHET BAKERと比較されているようだがずっとさわやかでイイ。
ピアノも抜群だが、2曲あるオリジナル曲も素晴らしいラブソングでNANCY WILSONの新譜にも曲を提供していて才能に溢れている。
こういう男性ボーカルもあるから女性ボーカルだけにこだわれないのだ。
素晴らしい!!

全曲珠玉の出来だが、気に入っているのは
02 MOON AND SAND
03 ALICE IN WONDERLAND←試聴
06 WHAT A DIFFERENCE A DAY MAKES
07 STUCK IN A DREAM WITH ME
11 EAST OF THE SUN
あたりか。

JOHN PROULX(p),CHUCK BERGHOFER(b),JOE LABARBERA(ds)

HILDE HEFTE/ON THE CORNER ★★★★★

2006-10-08 12:15:49 | 女性jazz vocal★★★★★
ノルウェーの女性歌手Hilde Hefteの2006年の新作。2001年のBILL EVANS曲をインプロゼーションしたplaysongはマイナーながら愛聴していた。2003年にボサノヴァコンセプトのものを出しているようだが未聴。
今回はメジャーなスタンダード曲も含めた親しみある選曲で、あの語りかけるようなボーカルが充分に楽しめるCDだ。
1枚聴くと、HILDEとおしゃべりでもしてるかの如しの不思議な魅力をあり引き込まれる。全体的にはしぶい印象で通好みかもしれない。
録音も良好だ。

気に入っているのは
01) I LOVE BEING HERE WITH YOU
04) BETWEEN THE DEVIL AND THE DEEP BLUE SEA
07) AT LONG LAST LOVE
08) ON THE CORNER
09) HI-LILLI, HI LO
あたりか。

HILDE HEFTE(vo),EGIL KAPSTAD(p),NISSE SANDSTROM(ts),BJORN ALTERHAUG(b),EYVIND OLSEN WAHLEN(ds)

DIANA KRALL/FROM THIS MOMENT ON ★★★★☆

2006-09-20 06:00:34 | 女性jazz vocal★★★★☆
前作がオリジナル色を打ち出した意欲作だったが、夫のエルビスコステロ色がどうも苦手だった。昔からコステロの曲の節回しがダサく感じ好きになれなかったので好みじゃないのだろう。
今回は、トミーリピューマ・プロデュースの大アメリカンソングブックだ。
安心して全曲楽しめ、ヘビーローテーションになるだろう。
過去への回帰的なイメージなので、今から次の作品がどうなるのかの論議もあるだろうが、ダイアナの勢いなら、どんな方向性も乗りこなし、ファンはついて行くだけだろう。
今作より「WHEN I LOOK IN YOUR EYES」がトータルの出来は上だと思うが、録音と歌は今作に軍配が上がる。

好みは4)Exactly Like You,6)I Was Doing Alright,10)Come Dance With Me,11)You Can Depend On Me あたりだ。

MALENE MORTENSEN/DATE WITH A DREAM ★★★☆☆

2006-09-19 11:58:05 | 女性jazz vocal★★★☆☆
デンマークの歌姫MALENE MORTENSENの2作目だ。1作目「PARADICE」はJAZZ色が強かったが今作はコンテンポラリーでPOP。フュージョンっぽいといってもいいか。
美人で歌もうまく、声もいい。
話題性としては、ジョニーミッチェルのALL I WANTやアニタベーカーのGIVING YOU THE BEST THAT I'VE GOT、エブリシングバットザガールのEACH&ANYONEなどのPOPチューンをカバーしていることだろう。これを原曲に忠実なアレンジでやっているので聴きやすく楽しめる。JAZZとしての楽しみは7)TAKE FIVEか。
お気に入りは2)ALL I WANT,3)EGYPTIAN MOONLIGHTだ。

どうも個人的好みでコンテンポラリーなPOPよりの作品は点が辛いが、しっかり作られたCDであることは間違いない。コンテンポラリーな美人シンガーが好きな人にはお勧めだ。

MALENE MORTENSEN(vo),KASPER VILLAUME(p),MORTEN LUND(ds,perc),AVISHAI COHEN(b)etc

ROBERTA DONNAY/WHAT'S YOUR STORY ★★★★☆

2006-09-18 16:56:35 | 女性jazz vocal★★★★☆
roberta donnayのフルアルバムとして4作目で最新作。
バックのピアニストERIC REEDのクレジットに誘われ購入した。
ROBERTAの声は少々スモーキーでブルーな感じだが、JAZZの節回しというよりはカントリーフォーク調。少々投げやりに歌う感じなのだ。あまりかわいげが無く苦手だ。
スローな曲はこの投げやりな感じが薄れ、聴きやすくリラックスできる。
予想通りバックバンドの演奏はよくて、聴きどころ満載で楽しめるので、ROBERTAの歌は3点だが、バンドでプラス1点。

特にお気に入りは4)Small Day Tomorrow,7)Life In The Slow Lane,8)Don't Let The Sun Catch You Cryin' ,10)Drinkin' Again あたりのスローな曲だ。

ERIC REED(P),GERALD CANNON(B),MARK TAYLOR(D),DAVE ELLIS(TENOR)

sophie milman/milman ★★★★★

2006-09-10 13:16:24 | 女性jazz vocal★★★★★
カナダのsophie milman(ソフィー・ミルマン)の2004年製作のデビュー盤。
つい最近日本でもリリースされて外資系CDショップで売れている。
このCDは2人のプロデューサーを起用し、1人が大胆かつコンテンポラリーなアレンジ、もう1人はストレートなジャズのアレンジをしている点が面白い。
それから、ダイナミックレンジの大きい録音でオーディオマニアにお勧めできる。
sophieの声は少しハスキーだが素直に伸びて聴きやすく、新人と思えぬ上手さだ。
最初はジャケットの大げささに売れ線かと手をのばさなかったのだが、そんな心配は無くよく出来たCDだ。
1) Agua De Beberで度肝をぬかれ、一気に1枚聴きこんだ。
イイのは2)I Can't Give You Anything But Love, Baby、6)The Man I Love,8)I Feel Pretty,9)La Vie En Roseあたりだが、全曲申し分ない珠玉の出来。

Laura welland/Love is never out of season ★★★★☆

2006-09-06 17:42:42 | 女性jazz vocal★★★★☆
John claytonプロデュースのLaura wellandのデビュー作。
歌手としての経歴は短く、ピアノやベースを弾いていたようだ。
何といったらイイのだろうか、ヘタウマ?けっして上手くないのだ。
時にヴァースを伸ばす音程がぶれて何ともスムーズにいかず、コケティッシュな印象になる。Anita Wardellとかと似ているかもしれない。
バンドはとてもよくて安定感があり、特にピアノが素晴らしく飽きることが無い。

歌は上手くないが、イイ曲を上げるとなると結構な数になるのが不思議だ。
かわいい曲の4)Love Is Never Out Of Season、11)While We're Young、12)If I Had You やスローな3)I'll Be Seeing You,5)When I Grow Too Old To,7) Dream Dream A Little Dream Of Me などだ。
プロデュースの妙かも知れぬ。録音もいいのでオーディオ的に楽しい。
尚、2ndCDも出ている。

Laura Welland - Vocals,John Clayton - Bass,Joe LaBarbera - Drums,Larry Fuller - Piano,Bill Mays - Piano

Renee Doruyter/A Beautiful Friendship ★★★☆☆

2006-09-05 07:21:30 | 女性jazz vocal★★★☆☆
Renee Doruyterの3rdアルバムで、現在の最新作だ。
ふくよかでスモーキー、だけどとても丁寧に温かくフレーズをストレートに歌う。とても気持ちよく聴ける声だ。
バックバンドもオーソドックスで安定していて、有名なアメリカンソングブックに安心して身をゆだねられるだろう。
ただ、数曲SAXがフューチャーされソロをとる以外に、これといったアレンジがあるわけでもなくCD1枚聴くには退屈かもしれない。
好みの楽曲をチョイスして聴くのに向いているCDだ。内容はジャケットを超えている。
お気に入りは1)A Beautiful Friendship、3)I Could Write a Book、6)I'm Old Fashionedあたりだ。

Renee Doruyter(v),Miles Black(p),Rick Kilburn(b)Keith Copeland(d)

Inga Swearingen/Learning How To Fly ★★★☆☆

2006-09-04 06:57:49 | 女性jazz vocal★★★☆☆
Ingaのデビューアルバム。最近2ndの「Reverie」が出たが未聴。
Ingaはスムーズなヴァーブをかけた透明感あふれる歌い方の中にも、かわいらしさやドキッとするアクセントを加え、聴くものを魅了する、実に上手い歌手だ。

このCDはセッション色が強い、アットホームな雰囲気で始終リラックスした感じ。
バンドはTRIO14というクレジットがされているが、ギターを加えたピアノトリオで特筆すべき点があまりない。

イイのは1)Learning How To Fly/Fly Me To The Moon、5)Dat Dereあたり。
正直、Ingaの歌は素晴らしいが、バックバンドが退屈という感じのCDである。

Inga Swearingen(v),ryan garcia(g),clint iwanicha(b),mike raynor(d),linda vanaspa(p)

Johanna Grussner/no more blues ★★★☆☆

2006-09-03 08:36:02 | 女性jazz vocal★★★☆☆
フィンランド生まれでNYで活躍するJohanna Grussnerだ。BIOを見ると、声楽インストラクターや先生として働いていたようだ。数枚CDを出しているが、現在の最新作。

1)OUT OF THE WORLDでフォーキーにブルージーにCDは幕をあける。ツインギターをバックにとても美しい声が聴け、なかなかイイ。バックバンドにピアノはなく、それが特徴になっているのだが、演奏はギタートリオだ。だからという訳でもないが、少々フォーク調でコンテンポラリーなのでオーソドックスなJAZZでは無く個性的だ。
Johannaはスムーズに高域に伸びゆき綺麗な声を持っていて魅力があり、聴き応えを感じる。
特筆すれば、5)Very Thought of You 9)Hallelujah I Just Love Himなどで、ギターアンプのヒスノイズが盛大に再生されるのは生生しさを通り越して興ざめだ。

出だしの3曲が出来がいい。
1)Out of This World,2)Touch of Your Lips,3)My Ship

Miles Okazaki(g)Paul Pesonen(g)Hans Glawishinig(b)Antnio Sanchez(ds)

NANCY WILSON/TURNED TO BLUE ★★★☆☆

2006-09-02 06:56:38 | 女性jazz vocal★★★☆☆
50年近く現役のベテラン歌手、NANCY WILSON(ナンシー・ウィルソン)の新譜「TURNED TO BLUE」だ。
もともと声量のある歌手ではなかったが、老いにつれそれも顕著だが、コンスタントに新譜を届けてくれるのはうれしい事だ。
曲ごとにゲストソロイストをフューチャー、ビッグバンドも準備され、華麗かつ丁寧なプロデュースされたCDで、ジャケットもとてもいい感じの仕上がり。

しかし、期待した、ビッグバンドがバックの「Take Love Easy」「Taking A Chance On Love」などは声は音程の間を揺れて不安定で、粗さが目立ち、ヴォーカルパートとバンドパートのギャップが大きく悲壮感さえ感じる部分もある。むしろミドル~スローな曲がいまのNANCYには合っていると思うがどうだろう。

気に入ったのは
1)This Is All I Ask、4)Knitting Class、9)I Don't Remember Ever Growing Upあたりだ。

個人的見解だが、まさにELLAのように、トリオやピアノ、ギターとのデュオで数枚しっとりしたのを録ってみると良いんじゃないかと思う。
今のNANCYには派手なアレンジよりもその方が合っていると思う。

Cheryl Bentyne/Let Me Off Uptown ★★★★☆

2006-09-01 06:43:13 | 女性jazz vocal★★★★☆
マントラのCHERYL BENTYNE(シェリル・ベンティーン)が2005年にリリースした「Let Me Off Uptown」。前作TALK OF TOWNも渋くてとても良かったが、このCDもよくて好調ぶりがうかがえる。
今回は、アニタオデイのトリビュートアルバムで、アニタのオリジナルレコーディングをベースにアレンジされているアイデアのプロデュースで、アニタと聞き比べても楽しいだろう。
どの曲もそれぞれに珠玉の輝きのアメリカンソングブックで、いい曲揃いだ。

CHERYLの声は、少々ハスキーで中低域が太めの、どちらかというとバラード向きだと思っているが、このCDはスイング曲も多く、それを軽い感じで歌いこなしているあたりも聴き所だ。しっとりとした味わいだった前作までと違って、軽さや楽しさも味わえる。

JACK SHELDONがトランペットでからむタイトル曲1)Let Me Off Uptownが抜群にお気に入りだ。スローな4)Skylark, 8)It Shouldn't Happen To A Dream あたりもとてもイイし、バンドも抜群の切れ味を聞かせてくれて、アルバムの点数としては4.5ポイント位の出来だと思う。余りの0.5ポイントは7)Boogie Bluesとかのスイング曲に感じる抜けの悪さというか違和感だ。

Cheryl Bentyne(VO),Jack Sheldon(Tru) Corey Allen(P) Kevin Axt(B) Grant Geissman(G)Larry Koonse(G) Dave Tull(D) AND BIGBAND

ANN HAMPTON CALLAWAY / BLUES IN THE NIGHT ★★★★★

2006-08-31 13:11:14 | 女性jazz vocal★★★★★
2004年のshanachieからリリースした「SLOW」以来のANN HAMPTON CALLAWAY(アン・ハンプトン・キャラウェイ)の新譜だ。
「SLOW」はとてもコンテンポラリーで全くスイングしないANNというのをはじめて聴き、大いにとまどった。ANNはどこにいくのだろうと。
そして、あのブロードウェイミュージカル「SWING!」への関わりをきっかけにTELARCへ移籍しての第1弾が「BLUES IN THE NIGHT」だ。

もう、1曲目からスイングスイングスイング!でうれしくなった。超ゴキゲンなJAZZチューン。ANNが完全にJAZZに戻ってきたのだ。こうでなくちゃ!
現在、JAZZ界でANNが最も歌がウマいとおもっているが、Ellaばりのスキャットでグイグイスイングしたり、ハスキーで切なくきゅんと聞かせたり、幅が広く、そしてとても洗練された歌の芸は多くの人を魅了するだろう。

ピアノのTed Rosenthalが素晴らしい離れ業を聞かせてくれてとてもイイ。
もちろんChristian McBride(b) Lewis Nash(ds)のリズム隊も有名実力バンドでいうことなし。これにホーンのオケがからむのだ。くねらないでどーするだろう。

内容的にとても価値があるアルバムであるが、同時に高音質録音でもあり、SACDフォーマットでも発売されている。

特にお気に入りは
3)Spring Can Really Hang You Up The Most
5)Stormy Weather/When The Sun Comes Out
7)Willow Weep for Me
11)Blues in the Night
などだ。もちろんANNの傑作の1枚なので全曲必聴である。

Ann Hampton Callaway(vo) Ted Rosenthal(p) Christian McBride(b) Lewis Nash(ds) Anat Cohen(ts) David Gilmore(g) Jami Dauber(tp)Sherrie Maricle and the Diva Jazz Orchestra