断片集

この世は馬鹿ばっかりだ
と呟く
馬鹿ばっかりだ
この世は

やり直せないことはあるが
取り返せないことはない
きっと

君がいなくなってからというもの、
「いない」という確かな存在感が、
胸の中でどんどん大きくなっている。

同じことをしても、許せる人と許せない人がいる。
許せない人はたいてい、
すごく嫌いな人か
すごく好きな人の
どちらかだったりする。

いつも同じようなことを言ってる気がするけど
いつも同じようなことを考えてしまうのです。

たとえば、好きとか。

明日、また会えるかどうかはわからないけど、
明日、また会いたいと思うことは確かだろう。

時間はいくらでもあるけど、
今という時間は今しかない。

空気を読んだって、新しいものは何も生まれない。
そんなものより、新しい本の一つでも読めばいい。

明日のことも見えないくらい、
馬鹿になってもいいなんてたまに思う。
簡単な計算もできないくらい。
余計なこと考えられないくらい。

言葉を尽くしてどれだけ触れようとしても届かなかった心の襞も、
くちびるがほんの少し触れ合うだけで簡単に届いてしまう。

しのごの言ったり、言わせたりせずに、
そんな口ふさいでしまってキスしよう。
そうすると、頭ん中で考えているより
どれだけしたかったのがわかるから。

何でも見てきましたなんて
したり顔しているベテランだって
誰も明日を見た奴はいないんだ。
迷わず進め。
迷っても進め。

相性がいいという奇跡を、
見過ごすことは難しい。
相性がいいという事実を、
なかったことにできればと願うくらい。

相性のよさは、
まったくの偶然であり、そして決定的なもの。

相性がいい、というのは、
君が君で、僕が僕であったが故。
君だけのおかげでも、僕だけのせいでもない。