商業漫画界では、かつてのエロ漫画の縄張りはすっかりグルメ漫画に置き換わってしまい、全然グルメ志向のない自分は、「このネット時代、まあそりゃそうだろう」とクリティカルな視線を向けるのみなのであった。
最近、編集者無用論みたいな寝言をよく聞くが、自分の気持ちとしては唯一「エロ漫画」というジャンルのみは編集者無用というか、編集者邪魔諭の寝言を表明しておきたいのであった。
エロの嗜好はとことんマッドでニッチなダイバーシティで(?)、漫画家がわざわざ作品にしたくなるようなエロにいたっては、そのフェティシズムを編集と共有できる可能性は皆無で、いかに優秀な編集でもそこに踏み込むのは無茶というか、まっとうな修正指導は必ず作品を台無しにしてしまう。
ウェルメイドなエロなど、凡庸なグルメ漫画よりたちが悪い。
自分が、pixivFANBOXなどの支援サイトで漫画家がエロをやるのはよさげだな?と思うのはそういう理由が大きいのだった。
(ここだけの話ですが、自分の90年代前半の水谷零G名義の作品群はネームチェック一切なしだったのを思い出し‥‥‥)
‥‥‥
ところで、ついさっきひらめいたエロ漫画のネタが、「そういえば漱石の『三四郎』ってラヴコメなのは間違いないが、じらしまくりのエロ漫画でもあるな?」と気づいて、三四郎が美禰子に懸想する妄想シーンのみでつなげていったらどうだろうかという‥‥‥
ストレイシープがセクシャルな象徴的表象として幻視され‥‥‥毎度、三四郎は趣向を凝らした舞台設定で美禰子さんと妄想の中で関係するのである。
副題は「淫夢十夜」か‥‥‥(???)
三四郎 (新潮文庫) | |
夏目 漱石 | |
新潮社 |