なめ猫

kyouiku&entame

情報公開請求に声を荒げた八女市係長処分

2007年03月26日 | Weblog
 すでにいくつかのブログなどでも出ていますが、3月23日、八女市教育委員会(城後武史委員長)は、1月23日に私が人権同和教育・対策課の窓口で解放同盟筑後地区協議会との交渉など同和行政に関する公文書の開示請求を行った際、解放同盟所属でもある人権同和教育課の係長(56)が「出せるものと出せないものがある」、「人権活動を誹謗中傷するな」「出直して来い」などと威圧を与える言動を行い暴行に及ばんとした問題について、問題の係長を地方公務員法に基づく戒告処分、上司である課長には文書訓告、教育長には口頭注意処分を行うと発表しました。

■きち@石根:福岡八女・・恫喝係長処分/NHK他が報道
http://ameblo.jp/disclo/entry-10028814458.html

■Birth of Blues:八女市教委人権・同和教育課職員による「なめ猫♪ 恫喝事件」 西日本新聞都市圏版では報道せず?
http://blog.livedoor.jp/kingcurtis/archives/50364227.html

■草莽崛起 ーPRIDE OF JAPAN:ブローガーの果敢な活動ー八女市職員処分決定
http://prideofjapan.blog10.fc2.com/blog-entry-745.html

 2ちゃんねるにスレッドがあるので紹介しておきます。

【社会】 「人権活動を中傷するな!」 職員、同和事業の情報公開求めた学生に不適切発言→戒告処分…福岡・八女市
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1174729452/

 24日の新聞各紙では、朝日新聞がベタですがワイドふくおか版(福岡市都市圏・筑後広域エリア)西日本・読売が筑後版で取り上げています。

 テレビでは、NHKが朝6時50分ごろ放送し、すぐNHK福岡放送局ニュース係に電話を入れました。

 今後の放送予定はないとのことでしたが、NHK福岡放送局のホームページの「地域のニュース」に掲載されたので、御紹介いたします。

 新しい記事に更新されたので、画像を載せておきます。

■NHK福岡放送局(2007年3月24日 8時0分更新)
http://www.nhk.or.jp/fukuoka/lnews/04.html

八女市職員の処分決定福岡県八女市の職員が情報開示請求に訪れた市民に対して語気を強めるなどの感情的な対応をとっていたとされる問題で八女市教育委員会はこの職員を戒告の処分にすることを決めました。

この問題は今年1月八女市教育委員会の人権・同和教育課を訪れた男性が市と団体との交渉内容などについて条例に基づき情報開示請求をした際、応対した56歳の男性の係長が「差別の実態を知っているのか」などと話しているうちに語気を強めるなどの 感情的な対応をとっていたとされるものです。

この男性から申し出を受けた八女市の第三者機関、「八女市総合オンブズパーソン」では今月はじめ、応対した職員とその上司の処分などについて市側に勧告していました。
これを受けて八女市教育委員会は人権・同和教育課の56歳の男性係長を不適切な対応と言動が公務員にふさわしないとして戒告に上司の57歳の課長を指導監督が不十分だとして文書訓告の処分としました。


 なお、処分の発令は、今日26日付です。

 昨日、新聞で八女市課長級の人事異動を発表していましたが、処分を受けた課長は10月に合併に伴って異動してこられたので、そのままでした。

 福岡出身でもある産経新聞政治部記者の阿比留瑠比様のコメントにありましたが、今回の件はマスコミ報道もですが、ネットで全国に伝播したことが大きかったと思います。

 阿比留記者は、現在首相官邸担当で、三輪中学の自殺事件の背後に教職員組合の教育支配ありと書いてくださった方です。

http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/138752/#cmt

Commented by 阿比留瑠比 さん
なめ猫♪様
 八女市の件は各メディアがようやく報道したこととネットでの伝播によって、広く知られるようになりましたね。こうした事例があるここと、それに処分が下ったことが周知されるのは、今後の戒めともなりますし、本当によかったと思います。

  問題は、当該係長氏の異動ですが、人事異動が行わなければ何ら実効性を伴いません。ある新聞社の記者さんもいわれてましたが、情報公開に窓口に来て、論争を挑まれるのでは他の方も困るからです。

 まず行政が行うべきなのは、久留米市にある解放会館への補助金と、もう一つは教育現場への介入を行う市同研への補助金見直しです。

 同和行政の可視化、さらには終結に向けた取り組みを進めなければ、いつまでたっても是正は難しいです。すでに関西圏では見直しが進んでいることを、福岡県各自治体も見習うべきと思います。

 一係長の言動だけが問題ではありません。根本的な改革が望まれます。

 御参考まで、一番詳しい西日本新聞の記事を載せておきます。

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 八女市係長が市民へ不適切言動 「信用失墜行為」と認定
 オンブズパーソン 処分や配置転換を勧告

・八女市設置の第三者相談機関、同市総合オンブズパーソン(代表・藤浦照生弁護士)は 9日付で、市教委人権・同和教育課の男性係長(56)が情報公開請求に訪れた市内の 大学生(25)に対して、地方公務員法が定めた信用失墜行為に当たる言動をしたと認め、 係長の処分と配置転換、同課長の処分などを中島清志教育長に勧告した。

 勧告によると、係長は1月23日、同課事務室に、同和対策事業の情報公開請求に訪れた 大学生に対し、大声で請求内容を問いだたしたり「出せるものと出せないものがある」 「人権に取り組んできた活動を中傷するな」「出直してこい」などと言った。

 大学生は同課で情報公開請求用紙を受け取ることができず、人事秘書課で用紙を受け取ったが、2月1日付で同パーソンに苦情を申し出ていた。

 同パーソンの調査に対し、市教委も大筋で事実と確認し「感情的な対応により、請求者に対して不信感あるいは誤解を与えた」と非を認めた。

 また、大学生は「係長は同課に20年以上も所属し異常」と指摘して係長の異動を求めて いたが、勧告はこれについても「本件発生の重要な原因」と位置付けて「教育長と市長は 速やかに協議のうえ、係長に対する人事配置上の措置を講じるべき」とした。
 さらに勧告は、係長を制止できなかった同課長の適切な処分と信頼回復努力も求めている。

 勧告について、大学生は「申し出をおおむね認めてもらい満足している」と述べ、野田国義 市長は「真摯(しんし)に受け止め、13日に開く賞罰委員会で処分を検討する」と話している。

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人権法案が黄色信号

2006年09月11日 | Weblog
おり込み予定のビラです。

奉祝!親王殿下御誕生

2006年09月06日 | Weblog
 待ちに待った吉報が報じられました。今朝8時27分、秋篠宮紀子妃殿下が親王様を御出産というニュースがかけめぐりました。

 御承知の通り、皇室典範第一条に「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」とあり、皇太子殿下、秋篠宮殿下に次ぐ第三位の皇位継承資格をもたれる方になります。

 2666年にわたり絶えることなく継承されてきた万世一系の皇統を守っていってほしいと願ってきただけに本当に喜ばしく思います。

 天皇・皇后両陛下のお言葉と紀子妃殿下のご両親のお言葉を御紹介します。

「秋篠宮より、無事出産の報せを受け、母子ともに元気であることを知り、安堵しました。様々な心労を重ねた10カ月であったと思いますが、秋篠宮夫妻が、その全てを静かに耐え、この日を迎えたことを喜び、心からのお祝いの気持ちを伝えたく思います。2人の内親王も、この困難な時期を、一生懸命両親に協力して過ごしてきましたので、今は、さぞ安心し、喜んでいることと思います。医療関係者を始め、出産に携わった人々の労をねぎらい、この度の秋篠宮家の慶事に心を寄せ、安産を祈願された内外の多くの人々に、深く感謝の意を表します」
                   ◇
 ≪「お健やかに」 川嶋辰彦さん、和代さん夫妻≫
 「誠におめでとう存じます。『清流に臨みて詩を賦す』心に重なる感懐を覚えます。お健やかな御成長を謹んでお祈り申し上げます」


 街頭で配布された産経新聞の号外をご覧下さい。

■号外1面
http://www.sankei.co.jp/databox/imperial/sankei_extra_a.pdf

■2面
http://www.sankei.co.jp/databox/imperial/sankei_extra_b.pdf

↓親王殿下の御誕生を祝して
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 ところで朝からワイドショーや特番に八木秀次先生や高森明勅氏などが出演して皇室典範改正論議をやっています。

 相変わらずくすぶる女系推進の動きについては産経政治部の阿比留記者の記事を御参照ください。女系よりやるべきことがあるのです。

■ある日の自民党の皇室典範論議
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/34777/

どうなる皇室典範改正論議 女系論議は沈静化か

 秋篠宮妃紀子さまが6日、皇位継承資格を持つ男子を出産されたことで、当面は女性・女系天皇を認める皇室典範改正論は沈静化しそうだ。ただ、現在の皇室典範のままでは、皇族は減り続けることが明らかで、将来にわたる安定的な皇位継承のため、旧皇族の皇籍復帰や女系天皇容認など何らかの措置をとる必要がある。

 小泉純一郎首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」は昨年11月、女系天皇を認め、皇位継承順位は長子(第1子)からとする報告書をまとめた。

 しかし、皇位は神話の時代を含め、現天皇陛下に至るまで一度の例外もなく父方に天皇を持つ男系の男子が受け継いできた。女系天皇容認は、この皇室伝統の大転換になるため、皇室研究者をはじめ自民党、閣内にも反対論が根強かった、

 小泉首相はこうした反対論・慎重論を押し切り、今年の通常国会に皇室典範改正案を提出する考えだったが、紀子さまのご懐妊をきっかけに、改正案提出を断念した経緯がある。

 次期首相と目される安倍晋三官房長官も女系天皇容認には慎重な上、今回、秋篠宮家に男子が誕生したことで、政府・与党内の「伝統尊重派」は勢いを増すとみられる。

 男系による皇位継承を維持しつつ、皇族の数を増やして安定的な皇位継承を図るための方策としては、連合国軍総司令部(GHQ)の意向で昭和22年に皇籍離脱した旧11宮家を再び皇族に戻すという案がある。

 近く、旧皇族の皇籍復帰のための特別措置法を立案し、環境整備をするための超党派の議員連盟も立ち上がる予定で、国民的議論が待たれる。(阿比留瑠比)



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富田メモについて--日経報道は真実なのか?

2006年08月02日 | Weblog
 遅ればせながら日本経済新聞が20日朝刊で報じた昭和天皇の「A級戦犯」合祀に不快感を示したという発言のメモについて遺族会会長の古賀誠元自民党幹事長はじめ鬼の首をとったかのように陛下の大御心と持ち上げる意見があります。

 その一方、真偽を疑問視する声がネットを中心に広まっており、私も後者の立場ですが、少し考えを書きたいと思います。

 今回の富田メモは「88年4月28日付けで、手帳に張り付けてあった」と日経は書いていましたが、陛下の発言を手帳などに貼り付けるものだろうかという疑問がまずあります。

 それから2ちゃんねるなどではすでに出回っていますが、メモの発言は昭和天皇の発言ではなく藤尾元文部大臣だということがいわれています。

 26日の産経新聞正論欄で百地章先生が的確な主張を展開しておられたので御紹介します。

■【正論】日本大学教授・百地章 立憲君主のお立場と私的ご見解は別

「天皇の政治利用」許してならず

≪富田メモへの根源的疑問≫
 富田朝彦元宮内庁長官のメモをめぐって、「昭和天皇が靖国神社への参拝をとりやめられたのは、A級戦犯の合祀(ごうし)が原因であることが明白となった」との主張がなされている。

 以前、本欄において、「『A級戦犯』の合祀を理由に、陛下がご親拝を中止されるなどということは考えられない」(平成17年8月9日付)と書いた筆者としては、もし今回のメモの内容が真実であるとすれば、この点に関する限り訂正せざるを得ない。しかし、正直なところ疑問は残る。

 というのは、先にも述べたように、マッカーサーに対し、全責任は自分にあるとされ、木戸元内大臣について「米国より見れば犯罪人ならんも、我が国にとりては功労者なり」と語っておられた昭和天皇が、たとえ私的な会話であれ、果たして「A級」などといった乱暴ないい方をされるであろうかとの疑念は拭いきれないからである。

 また、仮に松岡元外相や白鳥元駐イタリア大使の合祀を不快に思われたとして、そのような個人的な理由だけで参拝をとりやめられるなどということがありうるだろうか。

 富田メモをめぐるマスコミの一連の報道を見ると、昭和天皇の「立憲君主としての公的な立場でのご発言」と「私的なご発言」とは区別すべきことが分かっていないのではないかと思われる。両者は次元の異なるものであって、もし天皇の個人的なご発言によって直接国政が左右されるなどということになれば、立憲主義は崩壊する。

≪勅使ご差遣こそが大御心≫

 昭和天皇は、戦前、戦後を通じて、常に内閣の輔弼(ほひつ)(助言・承認)に基づき、立憲君主として行動されてきた。つまり個人的なお考えを表に出されることはなかった。このことは先の大戦の開戦時、ご自分は戦争に反対でありながら、立憲君主としては御前会議の決定に従われたことなどからも明らかである。また常に公平無私を貫かれ、公の場ではひいきの力士の名前さえ口にされることはなかった。

 この点、富田メモはあくまで宮内庁長官との間で交わされたとされる昭和天皇の私的なご発言であって、富田氏自身メモが公開されることなど考えてもいなかったようである。

 昭和天皇の靖国神社に対する思いは、昭和50年11月の御親拝以降も絶えることなく続けられてきた春秋例大祭への勅使ご差遣によって明らかである。これこそ大御心というものであろう。つまり、靖国神社に対する天皇としての公的立場でのお考えの表明である。

 ここで思い出すのは、昭和48年5月の増原防衛庁長官更迭事件である。

 これは、増原長官が防衛問題について昭和天皇に内奏した際、陛下から「国の守りは大事なので、しっかりやってほしい」とのお言葉があったことに感激、記者団に披露したというものである。野党はこれに激しく反発、マスコミも「天皇の政治利用」に当たるとして厳しく批判し、結局、増原長官は更迭されることになった。

 この時、朝日新聞は社説で、「増原長官の発言は(略)天皇のお言葉を政治的に利用しようとするもの」であり、「『国民統合の象徴』たる地位に傷をつけることになりかねない」と述べている(昭和48年5月30日付)。

 また、日本経済新聞の社説も「防衛力増強に関し天皇の内々のご発言を政治的に利用したととられてもしようのない“増原発言”」(同5月31日付)と手厳しい。

 つまり政治家たるもの、内奏の際の陛下の私的なご発言については決して外部にもらしてはならず、政治的に利用するなどもってのほかというのがこの事件から導かれた結論であった。同じことは、官僚についてもいえる。

≪生かされない過去の教訓≫

 ところが今回の富田メモについて、朝日新聞は「昭和天皇の重い言葉」、日本経済新聞は「昭和天皇の思いを大事にしたい」と題する社説を掲げ(ともに7月21日付)、昭和天皇の個人的なご見解を根拠に、分祀(ぶんし)をあおっている。これは明らかに矛盾である。

 また、与野党の政治家の中からも、早速「分祀論が勢いづく」(加藤紘一氏)、「今後は分祀論が強まる」(神崎武法公明党代表)などといった意見が出てきているが、これこそ「天皇の政治利用」以外の何者でもなかろう。

 これでは増原事件の教訓が何も生かされていないことになる。幸い分祀論が勢いづく気配は今のところないが、首相の参拝反対の声は増加しており、なお警戒を要する。(ももち あきら



 夕刊フジでも取り上げられていましたが、朝日新聞というのは自分たちの主張次第で皇族の御発言を肯定したり否定したりするようです。

 「賢明な判断だったと思う。中国などが合祀を問題にする前の主体的な判断だったことを重く受け止めたい」

 という朝日社説ですが、女系天皇問題のときは、「寛仁さま 発言はもう控えては」といっていたのだから、呆れるばかりです。

 日本遺族会の会長職にありながら分祀論などという中国の提灯持ちのような発言を繰り返す古賀元幹事長の行動などまさしく百地先生がいう「天皇の政治利用」です。

■A級戦犯分祀を本格検討=昭和天皇メモ最重視-古賀遺族会長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060725-00000070-jij-pol

 そもそもA級だのB級だのというのは占領軍が勝手につけたもので、東条英機にしても昭和天皇を戦犯リストに入れないため法廷で努力していることなどはこれまで全く省みられることはありませんでした。

 昭和天皇がドイツ・イタリアとの三国同盟に批判的だったことなどは当時からいわれていることであり、そのことを意味していると解すべきではないかと思います。

 正確な表現、御発言かも分からないメモの内容を自分たちの主張の正当化のために利用することこそ不敬であり、慎むべきです。

 発売中の「AERA」に富田メモを家族が発見した経過について報じてあるのでぜひ読んでいただきたいと思います。

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教育正常化への意欲はあるの?--福岡県議会文教委員会を傍聴して

2006年06月21日 | Weblog
一昨日、福岡県議会文教委員会を傍聴してきました。午前11時からの開会ということだったので、議会事務局に電話すると、まだ始まっておらず、開会は午後2時すぎからだとの返事。

 どうもいろいろ水面下であるようだと直感し、適当に食事を済ませ、県議会へ行きました。

 警戒厳重な県議会は、過去、傍聴者から県知事が暴行されたということがあって要所要所に警備員を配置して睨みを効かせています。

 正直言ってあまり一般の人は近寄りがたい雰囲気があります。

 じつは委員会開催にあわせて「教育の政治的中立性を確保し、教育の正常化を促進することに関する陳情」を市民団体として提出していました。

以下、要旨と項目を御紹介します。

教育の政治的中立性を確保し、教育の正常化を促進することに関する陳情

1.要旨 
 教育は国家百年の大計といわれますが、わが国を担う青少年を育てるということは、日本の未来にかかわる重要な問題です。しかし、近年、学力低下や少年犯罪など教育を取り巻く諸問題が噴出しています。今国会に提出された与党教育基本法改正案は、自民党内に異論も多く、与党の合意を優先させたため不十分な感を否めないものの、戦後60年間アメリカ占領軍のもとでつくられた教育基本法改正への道を踏み出したことは評価できるものです。           

 かつて福岡県の教育現場においては長期にわたり対立とそれによる混乱が続いてまいりました。公正中立であるべき学校教育が、偏ったイデオロギーを持つ教職員団体やその支援勢力によって歪められてきたことが大きな原因でした。多くの県民の願いを受けて議会・行政・民間一体となって正常化に取り組まれた結果、全国でも群を抜いていたストライキや反対闘争も影を潜めました。
 
 ところが平成2年に文部官僚出身の県教委の幹部が「教育正常化は終わった」と発言し、大きな波紋を呼んだことがありました。たしかに表面的には労使紛争は影を潜めたものの、今なお一部の県立学校や多くの義務教育諸学校においては依然として旧態依然とした不正常な慣習・慣行が行われているといわれており、現状維持にとどまらず更なる教育正常化が急がれるところと認識しています。つきましては、不正常な慣行、タブーを排除して本県の教育正常化を促進することを以下のとおり求めるものです。

2.理由
1、児童の権利に関する条約を曲解し、児童・生徒を政治闘争に巻き込まないこと 
2、男女混合名簿を全廃し、ジェンダーフリーなる行き過ぎた男女平等教育を行わないこと
3、積極的に「心のノート」を活用し、道徳教育において愛国心の涵養に努めること
4、教職員団体との不透明な書面協定をすべて破棄すること
5、人権・同和教育において政治的中立性を守り、特定の団体と癒着しないこと

 内容は、理由のなかで項目別に書いてありますが、日教組問題を真正面から捉え、保守派としておそらく初めて同和教育についても言及しました。

 地域にもよりますが、運動団体と教職員・PTAが「差別の現実に学ぶ」ということで学習会を開いているなどしています。
 
 本来は特定の団体とのみこうした学習を行うのは、行政の中立性、教育の中立性を侵すのではないかと思います。どこの団体とも幅広く学びあうことが豊かな教育をつくっていくことにつながるのではないでしょうか。

 今までのように天皇制は差別を生むとか多くの国民が受け入れている国旗・国歌は侵略戦争のシンボルといった主張では多くの人の心を掴むことは難しいと思います。

 御存知のように福岡県は解放同盟の影響力が各界各層に及んでいて、公職についている人は、おかしいと思うことがあっても運動体の主張や行動に対して批判的な言動を行うことができませんでした。

 同和対策事業に絡む利権が問題視されて司直の手が伸びた大阪とは、また違う独特の空気をもっているのが福岡県の状況です。

 唯一、共産党だけは、毎議会のように同和対策事業の終結、同和教育の是正を主張していましたが、議会で多数の支持を得られず無視され続けてきました。

 そこに昨年はネット有志の皆様と連携し、人権擁護法案と連動した人権救済の県条例反対を展開し、ブレーキをかけました。

 県知事もこの動きに慌て、10月19日の記者会見で「条例は考えていない」と答えざる得ませんでした。

 共産党以外の多くの県民・国民は新たな人権侵害を生みかねない法案には慎重、反対だという意思を同対局、運動体に認識させることができたのは福岡県の人権行政史上、大きな前進だったと思います。

 しかし、条例はなくても、すでに人権・同和教育はあらゆる領域で推進されており、学校の道徳教育でも「人権の視点」が重要だとして、文部科学省が平成13年に全国の小中学校に配布した「心のノート」は骨抜きにされてしまっています。

 また、学校においてジェンダーフリー教育が蔓延し、久留米市では公然とジェンダーフリーな社会にするため頑張りましょうなどと誘導するチェック表が教育委員会が作成した副読本に存在することが市議会で問題になり、削除されるという事態も起こっています。

■平成16年9月7日西日本新聞県総合版



■のまりんの部屋:久留米市教委 ここにもあった副読本
小学生用  巧妙・周到なる思想誘導
http://www5f.biglobe.ne.jp/~constanze/nomarin221.html

 愛国心についても、平成14年に福岡市が愛国心評価を盛り込んだ通知表を使用していたことに対して、福岡県弁護士会が警告書を出し、在日コリアン団体や一部マスコミが揺さぶりをかけ、指導要領が無視されるという状況になってしまっています。

 福岡県の教育正常化は進んでいるなどといっても、それは他県との比較の問題であって、日教組との妥協で勤務評定がなされていなかったのは氷山の一角で、表面化していない問題が様々存在しています。

 話を文教委員会に戻しますが、請願もほとんど意見もつけず採決を行い、陳情は配布された資料をパラパラみて、質疑も意見もつけずスルーしました。

 あらかじめ裏で今日はどうしようこうしようと話がなされていることを平場でセレモニーとして行うのが普通なので、予想どおりでしたが、驚いたのは、委員会室の一番後列の傍聴席で周りは県教委の職員だらけのなかで様子を見ていると、ある県議は肘をついて居並ぶ県教委幹部に睨みを利かせるような態度をとり、またある県議は審議中にもかかわらず遠慮なくタバコをスパスパ。

 対称的に教育委員会の幹部、部課長級以下の職員は神妙な面持ちで様子をみている姿が滑稽ですらありました。

 初めての文教委員会の傍聴でしたが、こういう雰囲気の中で重要な県の教育政策・予算を決定していくとは呆れました。もっと真剣に議論してほしいと思いました。

 教育もですが、県議会の正常化も必要だなとつくずく実感した一日でした。

■福岡県議会へ「教育正常化」に正面から取り組んでほしい
との意見を県議会に“文教委員会”宛でどしどしお願いします。

議会事務局調査課
〒812-8574 福岡市博多区東公園7-7
TEL 092-643-3832
e-mail:gchosa2@pref.fukuoka.lg.jp

■議会ホームページ
http://www.gikai.pref.fukuoka.jp/
★福岡県議会 委員会名簿
http://www.gikai.pref.fukuoka.jp/frame03.htm

※県政クラブは旧社会党と旧民社党が合体した民主・社民系の会派
緑友会は農政連という自民党支持の政治団体系の会派で保守系