WOWOWでロマン・ポランスキーの『テス』を見ました。
終盤テスは夫のエンジェルと逃亡しますが、この逃亡劇のところで疑問が。
2人は「サンボーン」という土地から列車で一駅のところで下車し「北へ逃げよう」と言います。
逃避行の果てにたどり着いた先がストーンヘンジで、有名なラストシーンを迎えます。
はて、サンボーンってどの辺りだろうとGoogleマップで検索してみたところ
ストーンヘンジより遥か( . . . 本文を読む
25日に続いて7月26日もフィルムセンターへ行ってきました。
この日は家族全員で鑑賞です。
子どものおかげで、こども映画館に参加できて感涙の父と母です。
この日は映画の父グリフィスの短編サスペンス「女は嘲笑した」とキートンの「セブンチャンス」です。
『女は嘲笑した』
大金を盗もうと悪漢たちが医者宅に忍び入り、医者の妻と子が大ピンチ!という
スリルとサスペンスの一編です。
悪漢が今にもドアを破 . . . 本文を読む
フィルムセンターの夏休み恒例の企画「こども映画館」に息子と行ってきました。
7月25日の上映は、表題の「キングコング対ゴジラ」と「ウルトラQ 1/8計画」。
『ウルトラQ 1/8計画』
上映後には、何と主演の桜井浩子さんがゲストで登場。撮影当時の様子を語ってくださいました。
桜井さん演じるユリちゃんが身長20cmくらいの小人になってしまうお話で、
ガリバーが巨人の国に紛れ込んだような世界と、ガリ . . . 本文を読む
チョコレートドーナツ 2012年アメリカ トラヴィス・ファイン 於.シネマカリテ2
同性同士のカップルが、育児放棄された隣人の子どもを育てる物語。
舞台は1970年代のアメリカ。
同性愛への偏見や迫害が現代よりも厳しかった時代であり、子どもを慈しみ幸せに暮らしていた3人家族が司法によって引き離されて行く。
人の幸せの本質を無視し破壊する司法の偏見や差別に対する強い怒りと抗議が本作のテーマで、とて . . . 本文を読む
アナと雪の女王 2013 アメリカ クリス・バック、ジェニファー・リー 於.シネマツー a
主題歌 Let It Go のムービーに動かされて、封切り間もなく観に行ってしまいました。
まったく行く気がなかったのに。
レフ・アタマーノフの「雪の女王」を愛している私。
何でよりによって「雪の女王」やねん。
ディズニー、めっちゃ改変するんでしょう、跡形もなくやっちまうんでしょう・・・
ムカムカムカ . . . 本文を読む
かぐや姫の物語 (高畑勲 2013年 スタジオジブリ)於.シネマシティk
ただただ素晴らしい、はじめから終わりまでずっと心を奪われっぱなしだった、魂がうち震えた、こんな映画、生涯にそう出逢えるものではない、
という感想です。
誰もが知っている「竹取物語」では、かぐや姫はただただ美しく神秘的なだけで、人間性や感情はなかなか読み取れません。
本作ではそんな古典に命を吹き込み、今日を生きる私たちが . . . 本文を読む
今年に入って
「ウォーキング ウィズ ダイナソー 3D」
「かいけつゾロリ まもるぜ!きょうりゅうのたまご」
「仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦」
「獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ 恐竜大決戦!さらば永遠の友よ」
「かぐや姫の物語」
もう5本も観てしまった。
近年にないハイペース!
5本中3本が恐竜関係。
ブームなのだろうか . . . 本文を読む
がんばれ!ベアーズ(1976年 アメリカ マイケル・リッチー)於.TOHOシネマズ府中2
この映画、1976年の封切で観ました。痛快で爽やかで観たあとスカッとしたなあ、と記憶していました。
今回35年ぶりに観て、これって人間の誇りについて描いた深い作品だったのだなあと気付きました。
この1976年より少し前、大義なき戦争と言われたベトナム戦争があって、合衆国では多くの人の心が傷ついて沈んでいた。 . . . 本文を読む
卒業(1967年 アメリカ マイク・ニコルズ)於.TOHOシネマ府中 スクリーン2
リバイバルや名画座で何度も観ていますが、今までで一番楽しめたように思います。
中流階級のエリート青年ベンジャミンが敷かれたレールに疑問を持ち、
2人の女性とのかかわりをきっかけに殻を破って行く姿にひたすら焦点をあてたこの物語、
ベンジャミンの内面とその変化を繊細に表現していて、こんなに面白かったのか、といまさら . . . 本文を読む
次の仮面ライダーは学園ものらしい。
主人公は熱血転校生。
『炎の転校生』がやりたいの?
学園ものに石ノ森ヒーローへの憧れをのせて
独自の世界を作ったのが島本和彦さんの『炎の転校生』
今度は仮面ライダーの方が島本テイストを取り入れようとしている??
・・・わけないか。
今度の仮面ライダーはこんなイメージ? . . . 本文を読む
アメリカの夜 (1973年 フランス/イタリア フランソワ・トリュフォー)於.シネマシティ h
“映画撮影現場の映画”を撮影している現場はどんな風だったんだろう?
「はいカット」の声がかかった後、一同ホーッと息をつく場面があるけれど、
それを撮り続けている本当のスタッフ。
劇中でセットを撮るカメラの後に居る本当のカメラ。
生々しい男女関係のやりとりに、スタッフたちは苦笑いしていたのかな。
時代 . . . 本文を読む
海洋天堂(2010年 中国 シュエ・シャオルー)於.銀座シネスイッチ1
ネタバレしています。未見の方はご注意を。
自分がこの世を去る前に、子どもに生きる術を教えたい、自分の死後も幸せに生きてほしい、
親ならそのような願いを持つものだと思います。
でも、どんなにがんばっても自分の死後、それを自分の目で確認することはできません。
ただ信じて祈るだけ。
この映画は、その実際に目にできない光 . . . 本文を読む
コクリコ坂から(2011年 スタジオジブリ 宮崎吾朗)於.シネマシティ g
東京オリンピック直前の風景、学園生活、空気や手触りさえ伝わってきそうな描写に
「私もこの世界の中に入り込みたい~!」と感じるくらい、存在感を感じました。
私は、60年代の映画、邦画もそうですが、ヨーロッパ映画なんかも観ていると、
「この中に入りたい!」と思う時があるのです。
きっとそれは、映画のマジック、その時代の空気を . . . 本文を読む
八日目の蝉(2011年 日活/松竹 他 成島出)於.シネマシティD
以前、原作の小説を読んでいたのですが、
とってもナイスな脚色。
この物語は、「エリナ=薫」の“封じ込めていた記憶”というパズルのピースが嵌った時、
初めて自分という存在の立ち位置を悟り、前に踏み出すことができるようになる、というところがポイントなのですが、
そこに焦点が合うように、
希和子の薫への愛情の描写を序盤から全開にはせず . . . 本文を読む
ソーシャル・ネットワーク(2010年 アメリカ デヴィッド・フィンチャー)於.シネマ2 スクリーンe
冒頭のマークとエリカの微妙にズレて行く会話のチグハグな展開ぶりだけで、
マークは回転は早いけれど、相手の感情を考慮に容れず回転を進めて行く人、
いわゆる「IQは高いけれどEQの低い人」なんだとハッキリ示していて、
その描写の巧みさに感心。
ショーンの連れの女性にビール瓶を投げて落とす失敗を繰り返 . . . 本文を読む