ふらんす堂の短歌日記、今年は歌人の大口玲子さんが担当されている。昨日の歌がなぜかこころに残ってなんども読み返している。
われといふ人間の浅瀬あゆみつつハマシギは深くうつむいている 大口玲子
わたしの脳裏に浮かんでくるのは、引き潮の波打ちぎわの濡れた砂地が平らかに果てしなく続いておりえさをついばみにハマシギ(かどうかは正確にはわからないが)が数知れず浜辺を歩き回っているという光景。かつてそうした光景をまのあたりにしてその美しさに感動したことをひさびさに思い出した。
「われという人間の浅瀬」とはどういう意味なのだろうかとずっと考えている。わからないながらもその浅瀬と「深くうつむいている」ハマシギはひとつの世界に抱かれているように感じる。ただ美しいだけではないなにかを深く感受されているのだろう。
われといふ人間の浅瀬あゆみつつハマシギは深くうつむいている 大口玲子
わたしの脳裏に浮かんでくるのは、引き潮の波打ちぎわの濡れた砂地が平らかに果てしなく続いておりえさをついばみにハマシギ(かどうかは正確にはわからないが)が数知れず浜辺を歩き回っているという光景。かつてそうした光景をまのあたりにしてその美しさに感動したことをひさびさに思い出した。
「われという人間の浅瀬」とはどういう意味なのだろうかとずっと考えている。わからないながらもその浅瀬と「深くうつむいている」ハマシギはひとつの世界に抱かれているように感じる。ただ美しいだけではないなにかを深く感受されているのだろう。