あれこれ……

2010年09月16日 23時21分25秒 | その他

第五回小説宝石新人賞、締切まであと二週間!
作品自体は一年前に書いたものなんですが、問題点は、
○小説の体を成していない(笑、
 問題外ですね♪

○行間に書きすぎた?
 本人は書いたつもりでも、人が読むとやはり白紙なんです(笑、
 つまり書きこめてない。

○地味な話だ(泣、
 だが、奥行きの深い話を目指した。が、そんな力量あるのか(怒!

とにかく、ぎりぎりまで書き直しに励んで、納得ができなければ来年か別の賞にスライドさせます。実は、今一本某賞にてひっかかってるんですが、そっちが気になって集中できないのが本当のところです。これじゃダメですね♪

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話がそれますが、リバウンド。
禁煙やダイエットに失敗すると、以前よりも喫煙量や体重が増える、ってやつですが、
これって悪いこと(喫煙、太って不健康)を抑制するのに失敗すると、さらに悪いことになるってことですね?

この逆って、ないんでしょうか?

善行をいったんやめて、で、我慢が出来なくなって善行を再開すると以前よりも善い行いをしてしまう、とか。そんなのきいたことあります?
好きな人がいて、その人と会ってはダメだと我慢すると、ますます好きになってしまうことはありますが、これは善行などのように良いことを我慢したことではないし。
平和なのにわざと戦乱の世にすると、もっと平和な世界になったり、あ、これはありうるかも?
貧乏なのにお金持ちのふりして散財続けると、さらに貧乏になる、これもリバウンド?
お金持ちが全然お金を使わないで貧乏人同然の暮らしを続けると、ああ! お金はたまる一方だ! これも、リバウンド?

上手な文章が書けるのに、あえて下手くそな文章ばかり書いていると……、くそ! これはまず上手な文章が書けること、それが前提だった!

アハハハハハハ、とにかく書こ、適当なこと考えてる場合ではない!


『小説研究、その3――文芸誌をお得にゲット♪――』

2010年08月24日 17時24分43秒 | 小説修行

※当ブログは、日経新聞コラム『春秋』の形式を拝借して執筆しております。
『小説研究、その3――文芸誌をお得にゲット♪――』

(527字)
 芥川賞受賞作掲載の文藝春秋最新号を598円で入手、202円安。先月は当月のオール讀物が400円。情けないが文芸誌を毎月まとめて購入するのがしんどくなり、安く読めないかと調べていたらネット書店で当月号の中古を発見。(106字)

 発売日から十日足らずで登場するのだ。もう読んだから売った、そんな感じではない。中古とあるがページ折れ、シミもない。書店で立ち読みされた新品よりもきれいかも。どんなルートで世に出るのかは不明だが、お得なのだから文句はない。上記金額は送料込みである。まさかパッチもん(偽物)? まさか?(140字)

 初めて届いたときは思わずチェックした。よく見るとオール讀物ではなくて、オール焼売だ? 重松清は、重竹清か重梅清に? しかし、正真正銘の重松清。では最新号がそうなら古い号はもっと安いか、と調べたら逆に高く、定価の倍も珍しくない。じゃあ僕の持っているのも倍?ざっと見積もると百万円の皮算用。(141字)

 うーん文学を捨てて儲けに走るか? としばし悶々とするが、売れるわけがない。ここ数年古本屋で文芸誌をさがしたがほぼ皆無。場所だけとって売れないのだ。では、毎月何十万部と出る文芸誌は結局、古紙回収行き? 嗚呼勿体ない。文芸誌専門図書館設立、と小説家デビューをめざす傍ら妄想する昨今である。(140字) 


関連キーワード→オール讀物 小説新潮 小説現代 文藝春秋 小説宝石 アマゾンマーケットプレイス 古本屋 文芸誌


『小説修行、その5――四十六歳で初潮!――』

2010年08月19日 21時24分38秒 | 小説修行

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『小説修行、その5――四十六歳で初潮!――』

(528字)
  芥川賞を第133回中村文則「土の中の子供」から、第141回 磯崎憲一郎「終の住処」まで計九作品を一気に読みなおしてみた。最新受賞作、赤染晶子「乙女の密告」を読む前のイベントかつ、単なるヒマつぶしでもあった。しかし!(106字)

 単行本ではなく文藝春秋の受賞作掲載号で、選評も含めて読んだのだが、意外にも没頭してしまった。意外というのは、以前読んだときは「ふーん」などと、不評をほのめかしたものが半数以上はあったからだ。だがしかし、今更ながらあまりにも遅いが「芥川賞ってすっごい!」と初めてその権威に圧倒された。(141字)

 今頃バッカじゃないの? と言われそうだが、確かに馬鹿だった。今年だけでも長編短編を百本前後読んでいるのに、いったい何を読んでた? と自らにツッコミをいれたくなる。ようやく四十六歳にして! 文学を読む力がついた! なんか中年を過ぎて初潮を迎えたような、恥ずかしくもあり嬉しい、そんな感じ……。(141字)

 実は、小説家を目指すと公言しながら群像、文學界、新潮などのいわゆる純文学系の雑誌が読めなかった。数行読んだだけで意識が遠のくことも、それらを読んでる人を陰から「ウソつけー!」と罵ったこともあった。が、「純文学って面白いじゃ~ん」とウキウキ、まるで中年を過ぎて初潮を……しつこいか。(140字)


関連キーワード→芥川賞 土の中の子供 終の住処 赤染晶子 乙女の密告 文藝春秋 群像 文學界 新潮   
 


『使えるバカ素材、その2――ほんに屁のような――』

2010年08月10日 09時00分20秒 | 使えるバカ素材
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『使えるバカ素材、その2――ほんに屁のような――』
 
(530字)
 昨日未明、千葉県の牛丼屋で三十代くらいの男が「金を出せ」と男性店員(四十九)に包丁を突きつけた。店員が店の奥に逃げると、男は店員の左腹部を刺し、何も取らずに逃げた。当時店に客はなく、男は頭に紺色のポリ袋を被っていた。(108字)

 ごくありふれた事件である。おそらく犯人は初犯で、未明まで決行をためらっていたのだろう。そしていざことにおよぶとパニックになり、逆上して刺してしまった。もしプロの強盗ならもっとスマートに金を盗んでいった。紺色のポリ袋がこの男の素人っぽさ、かつ愚かさを強調し、刺された店員氏が気の毒。(140字)

 この男は窮地にたったからこそ強行したのだろうが、人の窮地の程度はピンからキリである。億単位の借金に何クソと挑む者あれば、たかが数百万の借金で強盗、逃亡を企み、自殺に逃げる者もいる。この男はさしずめ後者、精神的に弱く気が小さく考えが浅い。衝動的であり計画性がない。つまり典型的なアホ。(141字)

 アホで気が小さいくせに、強がってみせる、いわゆるチンピラだ。背中に彫り物をしても痛くて(金もなくて)途中でやめてデッサンだけ、情けない。この男、今頃逃亡先で震えているだろう。店員氏に重症を負わせたからではなく、捕まるのがただ恐いだけ。まさに屁のような奴だが、十分小説の素材である。(139字)

関連キーワード→千葉県館山市安布里 頭に紺色のポリ袋 すき家館山店 小説 キャラクター 

『小説研究、その2――文芸誌を読む――』

2010年08月09日 20時59分20秒 | 小説研究
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『小説研究、その2――文芸誌を読む――』

(529字)
 数ある文芸誌の中で、まずオススメするならオール讀物。読み切りが多く、エンターテインメントに徹した誌面は肩が凝らない。実は私、オール野郎と自称するほどの愛読者である。毎日かかさずページを開き少なくとも一作は必ず読む。(107字)
 
 といってもオール野郎になったのは今年の一月から。小説は文庫本単行本で読むもの、連載ものなどひと月も待ってちまちま読めるかよ、の口だった。連ドラも同じでほとんどみたことがない短気なのだ。だが、昨年の末、当たり前のことに気づいた。小説の旬とは、雑誌に掲載(連載)された頃ではないか? と。(141字)
 
 その掲載された小説は、そのほんの少し前まで作家の心にあったものである。それは私たちと同じ空気を吸い世界をみている心である。幾年月を経た小説とは別の、今の今を同時に生きている、素直に共感できる感動がある。そこで本誌をまとめて読むためバックナンバーをさがしたのだが、どこにも置いてない。(141字)
 
 そんな頃、本年松の内を過ぎてなじみの古紙回収がきて、挨拶を交わし何気なく軽トラの荷台をみると、オール讀物の美品が四年分あった。まるで文芸の女神が微笑んだようである。以来、バックナンバーと最新号を楽しんでいる。ちなみにこの半年、冥加はそれだけ。今のところ病気と金欠続きの日々である。(140字)

関連キーワード→オール讀物 文藝春秋 新人賞 文芸誌

『使えるバカ素材、その1――とある即身成仏――』

2010年08月09日 19時59分33秒 | 使えるバカ素材
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『使えるバカ素材、その1――とある即身成仏――』
 
(530字)
 「わぁ、祖父ちゃん生きてるみたい!」「これエミちゃん、御祖父様を揺すってはダメ」「ねぇ? まだ柔らかいよ。普通死んで一日も経つと硬くなるんじゃ? 死後硬直?」「ハハハ、このマイナスイオン棺桶は特製だ。遺体が腐らないのさ」(108字)
 
 「いつまでも鮮度が良いってわけね!」「これエミちゃん、御祖父様を魚介類と一緒にしないの」「ああよく寝た」「ギャ! 祖父ちゃん生き返った?!」「ハハハ、この棺桶の中にいると細胞が劣化しないからな」「窮屈じゃ、出してくれ」「ダメですよお父さん、その棺桶から出るとただの死体に逆戻りです」(140字)
 
 「何じゃと? ここから出れんのか?」「ハハハ、火葬場までの辛抱ですよ」「い、生きてるワシを焼こうというのか!」「祖父ちゃんが可哀想よ」「これエミちゃん、わがままはダメ」「ワシは生きてるんじゃぞ!」「ハハハ、お父さんもわがまま言わないで。だいいち、もう死んでるんです、死体、なんですよ」(141字)
 
 「いやじゃいやじゃ! 普通の死体になりたい!」「お義父さん、この棺桶いくらしたと思っているんです?」「生きたまま焼かれるのはいやじゃ!」「祖父ちゃん可哀想!」「ハハハ、お父さん、生前から言ってたでしょ、即身成仏がしたいって、同じようなもんです、苦労なく即身成仏ハハハ」「いやじゃー!」(141字)

関連キーワード→即身成仏 寺で説法 就寝中 面会 何度も拒否 111歳 家族

『小説研究、その1――物語の類型・没落型――』

2010年08月09日 18時59分28秒 | 小説研究

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『小説研究、その1――物語の類型・没落型――』

(529字) かつて首相まで輩出した大政党、が、今では泡沫の感すらある某党。それでも先日まで与党にしがみつき(この党、何度目の下駄の雪か)わずかに存在感はあったものの、昨日、唯一の看板議員が離党(実質三行半)を表明したそうです。(107字)

 同党とその議員について興味はありませんが、没落、この言葉は何とも魅惑的ですね。他人の不幸は蜜の味と申しますが、栄えていたものが、衰退する。その落差が極端であるほど面白いもの。例えば、大金持ち→貧乏人。尊敬(人気)の的→蔑み軽んじられる。番長→下っ端。日本社会党→社民党、あ、失礼。(140字)

 衰退はしますが、絶世期には気づかなかった大切なものに気づく。だから結末は爽やかで温かい、ありふれていますがこうしないと読後感が悪くなります。この逆パターンもりありますね、貧乏人(だが大切な人たちに囲まれていた)→大金持ち(大切な人々を失った)、と気づいて、再び大切な人たちのもとへ。(141字)

 この没落類型を使う場合、当然ですが何(どんな立場)を貶めるかがポイントです。周囲の人々は手の平を返すわけですが、この返し方も腕の見せ所です。とにかく読者を憤らせ、涙も誘いたいもの。ですから、ケチョンケチョンに主人公をいたぶるのです。つまり、足の裏を舐めな! 女王様とお呼び! ……あれ?!(141字)

 関連キーワード→小説研究 辻元清美 没落 社民党 離党 類型 新人賞


『小説修行、その4――禁煙!――』

2010年08月09日 16時59分28秒 | 小説修行

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『小説修行、その4――禁煙!――』

(526字)
 昨日で禁煙百日目でした。細胞などは一部例外を除き、百日ですべて新しくなるそうですが、喫煙の覚醒作用で得た快感の記憶は消えるはずもなく、禁断症状は禁煙開始直後と大差なしです。というより、苦しさは、さらに増しています。(107字)

 やむを得ずの禁煙であり耐えるほかはないのですが、執筆への支障はかなり困っています。ヘビースモーカーだったのでパソコン前で吸うと、早ければ一年で機械がタールで壊れます。そのため、いちいち席を立っては換気扇の下へ行きました。一日の、いえ人生の大半は、換気扇を見上げていた、のです。(138字)

 これが私にはベストの創作スタイルでした。回転する扇を見つめ、脳を覚醒させるべきニコチンを心地よく血中に流す。すると、常識のわずかな垣根は低くなり、自由な、こだわりのない、思索にはべります。それを喫煙の合間、ほんの五分の間に、狂ったようにブラインドタッチ! 想いのたけを打ち込みます!(140字)

 
それほど煙草が良いのなら吸えよ! そうですね。ですが、先に書いたように<やむを得ずの禁煙>なのです。自由な発想以前に、呼吸が出来なくなりました。喫煙者とは、全焼家屋の横で初めから終わりまで全力深呼吸しているのと同じなのですから、心肺(心配)に悪い……けど、何処か焼けないかな? すぅー♪(141字)

関連キーワード→ブラインドタッチ 禁煙 禁断症状 小説修行 ニコチン 辛い 新人賞 小説現代長編新人賞第2次予選通過


『目指せ新人賞!、その2――第四回小説宝石新人賞受賞作!――』

2010年08月09日 14時59分23秒 | 目指せ、新人賞!
『目指せ新人賞!、その2――第四回小説宝石新人賞受賞作!――』

(529字)
 第四回小説宝石新人賞、自信作でしたが掠りもせず。そんなときに考えるのが、郵便事故で原稿が不着。あたった下読みさんが自分を恨んでいる人だった、等々。そして自分の非力を省みず、その新人賞自体をセンスがないと罵るのです。(107字)

 正直、私の作品を蹴散らして堂々入賞した作品など、嫉妬と悔しさで読みたくもない。が、それだと前進しないので渋々読んでみます。たいていは仇視があるので「悪くはないけど、祭り上げるほどのもの?」と憎まれ口が漏れます。しかし今回の小説宝石新人賞受賞作『アッティラ!』は違いました。面白い!(140字)

 ネタバレになるので詳しくは書きませんが、まず発想が奇抜です。アッティラ大王を神格化したフン族の末裔たちと、平凡な日本人たちの出会い。しかし展開は劇的ではなく、ひたすら穏やかで温かい。末裔たちを待ち受ける未来は不安なものですが、けれど彼らの大らかさはそれを払拭します。爽やかなんです!(141字)

 文章力の程では、私と受賞者に開きはありません。自惚れではなく大方の応募者と比べてもそうでしょう。肝心な差は、やはり発想だと思います。完璧に新しい物語でなくても、作者のみの非凡な新味が、誠実にこめられている点が評価されたのでしょう。自作に新味があったか? 誠実だったか? 反省してみます。(141字)

関連キーワード→小説宝石新人賞 籾山市太郎さん アッティラ! アッティルカイラー 最終選考 新人賞

小説宝石新人賞

2010年08月09日 13時59分33秒 | その他
 毎日更新を! と意気込んで再開したブログですが、まあ無理をせずに書けるときにアップしてゆきます。体裁まで決めてしまったので、気楽に書けないという、縛り、までつけたのでけっこうキツイです、っていきなりその、縛り、を解除してますが(笑、

 次回は第四回小説宝石新人賞受賞作、籾山市太郎さんの「アッティラ!」を取り上げる予定です。先々月読んだのですが、しっかり読み直してからいろいろ考えてみます。ここ数年読んだ新人賞受賞作の中で、私はダントツの評価をしている素晴らしい作品です。では、また♪ ブヒーッ!

関連キーワード→第四回小説宝石新人賞 籾山市太郎さん アッティラ! 第五回小説宝石新人賞 

『小説修行、その3――飲酒読書の恐怖――』

2010年08月09日 12時59分49秒 | 小説修行
『小説修行、その3――飲酒読書の恐怖――』

(527字)
 お酒を飲みながらの読書、もう三十年近くになります。静かに過ごすひととき、お気に入りの時間だったのですが、半年前、ある恐ろしい事実に気づきました。ここ数ヶ月に読んだほとんどの小説が、頭の中に残っていなかったのです。(106字)

 それ以前から、飲みながらの会話、観た映画の内容が消えていることはあったものの、仕事がらみはメモをとるようにして問題もなく、たいして気にはしていなかったのです。しかし! 蓄積してきたはずの、文芸のこやしを消失させていたとは、まさに焚書したのも同然の罪業、文芸への冒涜を犯していたのです。(141字)

 題名と作者はおぼえています。が、冒頭を読むとやや既視感があるだけ、どんな展開をし結末を迎えるのか、まったくわかりません。仕事の合間、しらふのときに読んだものは行間の感慨まで残っているのにです。以来、飲酒読書はやめました。それは、とてつもない危険をはらんでいると気づいたからです。(139字)

 その危険は、飲酒運転と同じ、一生を棒にふる可能性があります。そもそも、小説たちは消失したのではなく、飲酒による記憶障害で思い出せないだけなのです。つまり、いつかそれらを無意識に拾い上げ、自分のアイデアだと思いこみ、罪の意識もなく……そうです、堂々と盗作をしでかす危険があったのです。(141字)ブヒーッ!


関連キーワード→盗作 疑惑 小説修行 最終選考 新人賞 小説現代長編新人賞 小説宝石新人賞

『目指せ新人賞!、その1――未知の領域へ――』

2010年08月09日 11時59分19秒 | 目指せ、新人賞!
『目指せ新人賞!、その1――未知の領域へ――』

(529字)
 このブログの自己紹介に「第二回きらら文学賞=最終選考」とありますが、私の作が残っていると知ったのは、既に落選後でした。現在同賞はネット上で最終と受賞作を発表していますが、当時は選考後に郵送でのお知らせだったのです。(107字)

 後日、当時のきらら編集長が最終選考候補者には前もって連絡した、とある記事を見つけたのですが、私にはありませんでした。しかし、嘘ではない証拠に小学館からの「最終選考に残っていたため、お返事に時間が……」と書かれた手紙が手元にあるのです。「設定に無理/文章が粗い」との講評まであります。(141字)

 と書いたのは最終に残った自慢ではなく、今回直木賞候補になった冲方丁さんが友人や書店員らを多数招き、当落連絡を待つ「待ち会」を開いたとの記事を読んだからです。結果は残念ながら落ですが、大いに盛り上がったそうです。きっと冲方さんと参加者は、W杯決勝戦を観戦するが如く楽しんだのでしょう。(141字)

 私たちが目指しているのは新人賞入賞であり、その先の書き続ける生活です。ですが、この記事を読んで夢がひとつ増えました。最終選考に残ってワクワクする時間を過ごすこと、です。どれほど気分が高揚し、ビールが旨いか。現在、第六回きらら文学賞の結果待ち、電話がなるたびにドキッ! としています。(140字)ブヒーッ!


関連キーワード→きらら文学賞 小説修行 最終選考 新人賞 第5回小説現代長編新人賞第2次予選通過

『小説修行、その2――とりあえずすること――』

2010年08月09日 10時58分36秒 | 小説修行
『小説修行、その2――とりあえずすること――』

(531字)
 私たちは脱稿すると「今度こそは入選か」と震えます。執筆中、また応募した後に「ああ、凡庸だ駄作だった」と忸怩もしますが、基本的には「傑作だ!」と思っているものです。だからこそ、人知れない孤独な戦いに立ち向かえるのです。(108字)

 で結果は一次予選も未通過。やっぱりな、と謙虚(自虐的?)に肩を落としながらも、未練たらしく読み返し「でも面白いけどなぁ」と溜息をつきます。それは正しいのです。身の程知らず、思い上がりと恥じることはありません。傑作であるかは別にして、実によく出来た、読むに耐える作品を書いたのですから。(142字)

 教養水準が平均的に高いこの国で、小説家を目指そうとしている人、の作品は基本的に良くできていて当然だからです。少なくとも一次を通過するには、天才的な才能による傑作は必要なく、他より一馬身どころか、鼻先ひとつ抜きんでるだけでいいはずです。鼻先ひとつ。しつこいですが、たった鼻先ひとつ!(140字)

 そうすると一次二次、最終選考、そして入賞するには他を一周も引き離す必要などなく、一馬身ぐらいのリードでよいのでしょう。高を括っているようですが、狡猾に先行者の尻を追い、ゴール直前で抜けば勝てる。つまり、まずは先行する人の尻を捜すのです。今日は優れた人の尻を借りよう、という話でした。(141字)ブヒーッ!

関連キーワード→きらら文学賞 小説修行 最終選考 新人賞 小説入門

『小説修行、その1――とにかく書き続けること――』

2010年08月09日 09時22分27秒 | 小説修行
『小説修行、その1――とにかく書き続けること――』

(530字)
 多くの小説入門本では、技術向上の基本として「たくさん読め、書け」とあります。その通りですが、私はこれに「休まずに」を頭におくべきだと思いました。実はこの半年書くことをほとんど休んだ結果、つくづく、そう実感したのです。(108字)

 自転車は一度マスターすると、何年乗らなくてもすんなり走れます。だから執筆についても同様。それに、ここ数年間――質はどうであれ――日々大量に書いていたのだから、と自負のようなものもありました。ところがです。――質はどうであれ――力強く満ちていた創作力が、まったく枯渇していたのでした。(141字)

 半年間、読めに重点を置いて書けを怠ったのが原因です。書けは自転車のように単純なものではなく、楽器演奏の如く、繊細なものだったのです。日々怠らない練習の成果として、指が鍵盤を滑らに叩くからこそ豊かに楽曲が創作できるように、執筆もまた、日々言葉を紡ぐことを休んではいけないのでした。(139字)

 「たくさん読め、書け」は両輪です。どちらも休んではいけません。日々、せっせとその両輪を回転させ続けることが大切なのでした。ということで、プロ作家デビュー達成を祈願し、そのお百度参りの代わりに、長いあいだ休止していたブログを再開致します。こちらにて、文学新人賞入選を発表するつもりです!(142字)ブヒーッ!

関連キーワード→小説修行 小説現代長編新人賞第二次通過 新人賞 小説入門