三重県木本で虐殺された朝鮮人労働者の追悼碑を建立する会と紀州鉱山の真実を明らかにする会

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「中国はなぜ海に浮かぶ原発を作ろうとするのか」

2024年05月04日 | 
「The Hankyoreh」 2024-05-04 09:30
■中国はなぜ海に浮かぶ原発を作ろうとするのか
 米国のインド太平洋軍司令官「軍事的統制を強化する意図」 
 海洋汚染などの環境的な問題点も指摘

【写真】「海上原子力発電所」アカデミック・ロモノソフがロシアのサンクトペテルブルク港の造船所から出港している/AP・聯合ニュース

 中国が南シナ海の紛争地域の海に浮かべる海上原子力発電所の建設を推進し、物議を醸している。米軍当局者は、中国が実際に海上原発を作るには数年以上かかる見通しだとしながらも、実際に完成した場合、環境汚染と軍事安全保障の二つの側面で危険要因になるものだとして懸念を示した。 中国は南シナ海海域の軍事施設に電力を供給するために、海上に浮かべて発電する原子炉を2010年から研究・開発している。ワシントン・ポストが2日(現地時間)、米軍当局者の話を引用して報じた。退任を控えている米軍のジョン・アキリーノ・インド太平洋司令官はワシントン・ポストに「中国の海上原発の構想は、地域のすべての国にとって潜在的な影響を及ぼす」とし、「中国メディアは、中国政府がこれらの海上原発を利用し、南シナ海に対する軍事的統制を強化する意図だとはっきりと報じている」と述べた。このような懸念は米国務省でも共有されている。匿名の国務省当局者は「中国の海上原発の設置が近づくほど、彼らはより早くそれを米国の安全保障の利益のみならず地域の安定を害することに使うだろう」と述べた。
 このような状況は、中国が台湾、日本、フィリピン近海を含む南シナ海でますます軍事力を誇示し、軍事的な緊張が高まるなかで起きている。最近、フィリピンの西側の海では、中国の海岸警備隊が、セカンド・トーマス礁付近のフィリピン軍派遣隊への補給を始めたフィリピンの艦艇を阻止するなど、直接の衝突を辞さずにいる。
 中国も海上原発の軍事的な意味を隠さずにいる。中国の官営メディア「環球時報」は2016年、「政府が南シナ海に原子炉20基を設置し、商業的開発や石油探査、海水淡水化などを支援する計画」だと報じつつ、軍事利用の可能性に期待感を示した。環球時報は「海上原発が設置されれば、南シナ海の島と環礁は、本質的に原子力推進航空母艦となる」として、「これらは、遠くから来る米国の空母艦隊よりも軍事的にさらに有利だ」と報じた。
 このような動きは、地政学的な対立要素とみなされるだけでなく、放射能汚染などの環境的側面から懸念する見方も相次いでいる。新米国安全保障センター(CNAS)のトーマス・シュガート研究員は「中国の海上原発の設置は、中国が南シナ海に建設した人工島に対する支配をよりいっそう強化するもの」だと指摘した。
 さらに、海上の原発は、陸上の原発に比べ多種多様な事故の危険が高く、環境的にも強い台風や津波のような自然災害に脆弱であり、海中から敵対勢力がひそかに攻撃してきた場合、防ぐことが難しいという点などが問題として提起されている。陸上の原発の原子炉は、通常は150センチメートルを超える厚さの鉄筋コンクリートの構造物で保護されているが、海上の原子炉にこのような重い保護構造物を設置するのは難しいという短所もある。「憂慮する科学者同盟」(UCS)のエドウィン・ライマン氏は「海上原子炉は、陸上に作る原子炉のように頑丈で強固にすることはできない」として、「事故が起きた場合、海洋汚染がすぐに広範囲に広がることが避けられない」と述べた。
 一方、一部の専門家らは過度な懸念だと述べた。戦略国際問題研究所(CSIS)のグレゴリー・ポーリング氏は「10年間いやというほど聞いたが、今もなお原子炉は造られていない」として、「海上に原発を作るという構想は、太陽光発電や風力発電、ディーゼル発電より現実性に劣る」と述べた。ポーリング氏は「中国が行うことには、実際以上に私たちの警戒心を呼び起こすものが多い」と付け加えた。
 現時点で海上原発を運用する国はロシアだけだ。ロシアは2019年12月、アカデミック・ロモノソフという名称の海上原発を稼動させた。無動力のバージ船に複層構造の発電所を設置した構造で、加圧水型の軽水炉2基と蒸気タービン2機が組み込まれているという。
パク・ピョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/1139223.html韓国語原文入力:2024-05-03 23:46
訳M.S


 米国のインド太平洋軍司令官「軍事的統制を強化する意図」 
 海洋汚染などの環境的な問題点も指摘

【写真】「海上原子力発電所」アカデミック・ロモノソフがロシアのサンクトペテルブルク港の造船所から出港している/AP・聯合ニュース

 中国が南シナ海の紛争地域の海に浮かべる海上原子力発電所の建設を推進し、物議を醸している。米軍当局者は、中国が実際に海上原発を作るには数年以上かかる見通しだとしながらも、実際に完成した場合、環境汚染と軍事安全保障の二つの側面で危険要因になるものだとして懸念を示した。
 中国は南シナ海海域の軍事施設に電力を供給するために、海上に浮かべて発電する原子炉を2010年から研究・開発している。ワシントン・ポストが2日(現地時間)、米軍当局者の話を引用して報じた。退任を控えている米軍のジョン・アキリーノ・インド太平洋司令官はワシントン・ポストに「中国の海上原発の構想は、地域のすべての国にとって潜在的な影響を及ぼす」とし、「中国メディアは、中国政府がこれらの海上原発を利用し、南シナ海に対する軍事的統制を強化する意図だとはっきりと報じている」と述べた。このような懸念は米国務省でも共有されている。匿名の国務省当局者は「中国の海上原発の設置が近づくほど、彼らはより早くそれを米国の安全保障の利益のみならず地域の安定を害することに使うだろう」と述べた。
 このような状況は、中国が台湾、日本、フィリピン近海を含む南シナ海でますます軍事力を誇示し、軍事的な緊張が高まるなかで起きている。最近、フィリピンの西側の海では、中国の海岸警備隊が、セカンド・トーマス礁付近のフィリピン軍派遣隊への補給を始めたフィリピンの艦艇を阻止するなど、直接の衝突を辞さずにいる。
 中国も海上原発の軍事的な意味を隠さずにいる。中国の官営メディア「環球時報」は2016年、「政府が南シナ海に原子炉20基を設置し、商業的開発や石油探査、海水淡水化などを支援する計画」だと報じつつ、軍事利用の可能性に期待感を示した。環球時報は「海上原発が設置されれば、南シナ海の島と環礁は、本質的に原子力推進航空母艦となる」として、「これらは、遠くから来る米国の空母艦隊よりも軍事的にさらに有利だ」と報じた。
 このような動きは、地政学的な対立要素とみなされるだけでなく、放射能汚染などの環境的側面から懸念する見方も相次いでいる。新米国安全保障センター(CNAS)のトーマス・シュガート研究員は「中国の海上原発の設置は、中国が南シナ海に建設した人工島に対する支配をよりいっそう強化するもの」だと指摘した。
 さらに、海上の原発は、陸上の原発に比べ多種多様な事故の危険が高く、環境的にも強い台風や津波のような自然災害に脆弱であり、海中から敵対勢力がひそかに攻撃してきた場合、防ぐことが難しいという点などが問題として提起されている。陸上の原発の原子炉は、通常は150センチメートルを超える厚さの鉄筋コンクリートの構造物で保護されているが、海上の原子炉にこのような重い保護構造物を設置するのは難しいという短所もある。「憂慮する科学者同盟」(UCS)のエドウィン・ライマン氏は「海上原子炉は、陸上に作る原子炉のように頑丈で強固にすることはできない」として、「事故が起きた場合、海洋汚染がすぐに広範囲に広がることが避けられない」と述べた。
 一方、一部の専門家らは過度な懸念だと述べた。戦略国際問題研究所(CSIS)のグレゴリー・ポーリング氏は「10年間いやというほど聞いたが、今もなお原子炉は造られていない」として、「海上に原発を作るという構想は、太陽光発電や風力発電、ディーゼル発電より現実性に劣る」と述べた。ポーリング氏は「中国が行うことには、実際以上に私たちの警戒心を呼び起こすものが多い」と付け加えた。
 現時点で海上原発を運用する国はロシアだけだ。ロシアは2019年12月、アカデミック・ロモノソフという名称の海上原発を稼動させた。無動力のバージ船に複層構造の発電所を設置した構造で、加圧水型の軽水炉2基と蒸気タービン2機が組み込まれているという。

パク・ピョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-05-03 23:46
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尹政権発足から2年、韓国の報道の自由が「最悪」に…朴槿恵政権時代より劣る64点

2024年05月04日 | 韓国で
「The Hankyoreh」 2024-05-04 06:14
■尹政権発足から2年、韓国の報道の自由が「最悪」に…朴槿恵政権時代より劣る64点
 報道の自由度指数で62位…1年で15ランク低下

【写真】尹錫悦大統領が先月26日、ソウル龍山の大統領室庁舎で開かれた駐韓大使信任状奉呈式で、各国の大使から信任状を受け取るために待っている=大統領室通信写真記者団//ハンギョレ新聞社

 韓国が「国境なき記者団(RSF)」の報道の自由度ランキングで、180カ国のうち62位を記録した。昨年の47位から1年で15ランクも下がった順位だ。
 RSFが3日「世界報道自由デー」を迎えて発表した2024報道の自由度指数によると、韓国は64.87で62位を記録した。点数体系が改編された2013年以降、韓国が70点を下回ったのは今回が初めて。最も順位が低かった2016年(朴槿恵政権時代の70位・71.42点)よりも6.55点低い。順位の下げ幅を見ても、李明博(イ・ミョンバク)政権初期の2009年(47→69位、22ランク低下)以後、最も大きく下がった。
 今回の指標は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権2年目の2023年に対する評価だ。RSFは報告書で、アジアのほとんどの国(31カ国中26カ国)の報道の自由指数が低下した点を強調し、韓国の状況を「民主主義国家で攻撃を受ける報道の自由」の事例に分類した。同団体は「報道の自由を改善してきたいくつかの国でも再び検閲が始まった。韓国の一部報道機関は名誉毀損の疑いで政府による起訴の脅威にさらされている」と指摘した。
 昨年、韓国では尹大統領と政府関係者に疑惑を提起した報道機関や記者に対する家宅捜索など強制捜査が相次いだ。昨年5月には、ハン・ドンフン法務部長官(当時)の個人情報流出疑惑捜査で、「文化放送(MBC)」の記者が家宅捜索を受けており、9月からはソウル中央地検に大統領名誉毀損特別捜査チームが設置され、「ニュース打破」や「JTBC」、「京郷新聞」、「ニュースバス」、「レポアクト」などのオフィスと記者の自宅に対する家宅捜索が行われた。
 捜査機関を動員した政権の報道機関に対する圧力は、今回の指標にそのまま反映された。報道の自由度指数は政治、経済、司法、社会、安全指標に細分されるが、韓国は今年、政治と社会分野での点数が大幅に下がった。政治指標は昨年54位(63.51点)から今年77位(51.11点)へと23ランク落ちており、社会指標は昨年52位(77.53点)から今年89位(61.77点)へと37ランクも順位を落とした。
 RSFは韓国の報道機関が置かれている政治的環境について、「政治の二極化により、『味方ではない』とみなされる報道機関は攻撃の対象になってきた」とし、2021年の共に民主党による言論仲裁法改正の推進、2022年の国民の力による尹錫悦大統領名誉毀損容疑での記者告発、政府に従属した公営放送経営陣の任命権などをその例に挙げた。社会文化的環境についても「政治家、官僚、企業による報道機関関連訴訟が増えている」と説明した。

【写真】キム・ヨンジン代表をはじめとする「ニュース打破」の社員たちが昨年9月14日、ソウル中区の社屋の前で、検察の家宅捜索に関する声明を発表し、スローガンを叫んでいる/聯合ニュース

 言論改革市民連帯のキム・ドンチャン政策委員長はハンギョレに「大統領の名誉が毀損されるのではなく、大統領のために国格が損なわれている」と評した。キム委員長は「大統領の名誉毀損で大規模な捜査チームを設け、報道機関を家宅捜索し、大統領の風刺動画を作ったとして、平凡な市民が捜査を受けた。民主国家でありえないこと」だとし、「現在の放送通信審議委員会の審議制度などが反映されれば今後の評価はさらに悪くなるだろう」と語った。
 RSFのアン・ボカンデ編集ディレクターは報道資料で、「今年は世界人口の半分以上に投票に参加する中、政治指標において懸念すべき(報道の自由度の)低下傾向が現れた。政府は報道の自由を守ることに消極的で、時にはジャーナリストの役割を弱める敵対的行為を行ったり、虚偽情報のキャンペーンを通じて報道機関を道具化したりもする。ジャーナリズムはすべての民主的システムと政治的自由行使のための必須条件だ」と述べた。
 ノルウェーは8年連続で報道の自由度指数で1位を占めたが、点数が僅かに低下しており、米国は昨年45位から55位に10ランク順位を落とした。アジアでは東ティモール(20位)と台湾(27位)が韓国より高い順位にランクしており、日本が70位、中国が172位、ベトナムが174位、北朝鮮が177位を記録した。
パク・ガンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力: 2024-05-03 21:25


「The Hankyoreh」 2024-04-25 06:32
■「韓国、表現の自由と労働権が懸念される」アムネスティが指摘
 世界の人権状況を分析した報告書を発表

【写真】昨年7月17日、ソウル鍾路区の恵化洞ロータリーのバス停留所で、ソウル障害者差別撤廃連帯のイ・ギュシク共同代表がバス乗車デモを行い、警察に引きずり出されている/聯合ニュース

 世界最大の人権団体アムネスティ・インターナショナルは世界の人権状況を分析した年次報告書を発表し、その中で「韓国では表現の自由が侵害され続けている」と評した。
 アムネスティ・インターナショナルは24日、全世界155カ国の人権状況を分析した年次報告書を発表し、「韓国の人権状況は全体的に懸念される」と評した。この報告書はアムネスティ・インターナショナルが世界、各地域、各国の人権状況を調査、分析し、毎年発行している総合報告書だ。
 アムネスティ・インターナショナルは、韓国の主な危機分野として表現の自由、労働権、環境などをあげた。報告書は「政府が『違法』デモを取り締まる中、表現、結社、集会の自由の侵害が相次いだ」と述べつつ、ソウル交通公社が昨年1月に全国障害者差別撤廃連帯を相手取って地下鉄乗車デモにともなう損害の賠償を求めて起こした6億ウォン台の訴訟に言及している。
 報告書はまた、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の反労組的な言辞と共に、労働運動家に対する弾圧がさらに強まった」と述べつつ、民主労総建設労組の幹部の故ヤン・フェドンさんの焼身事件に言及している。ヤンさんは、政府のいわゆる「建暴(建設現場での暴力行為)」捜査に抗議し、昨年5月1日のメーデーに江原道の春川(チュンチョン)地方裁判所前で焼身し、翌日に亡くなった。その後、警察はヤンさんの焼香所を強制撤去し、建設労組の事務所を家宅捜索した。

【写真】民主労総が昨年5月31日午後4時、ソウルの世宗大路一帯で2万人あまりの組合員が参加する集会をおこなっている。遺影は昨年5月1日に焼身して亡くなった建設労組幹部の故ヤン・フェドンさん=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 報告書は、韓国政府の気候危機対応について「かなり失望する水準」と評している。アムネスティ・インターナショナル韓国支部のキム・ジハク理事長は、「政府と国会は石炭火力発電所の廃止に向けた特別法の制定はしていないのに、産業分野の炭素排出削減量を軽減するという『カーボンニュートラル(炭素中立)緑色成長基本計画』を発表した」とし、「気候危機を越える『気候災害』に直面している今、政府は人権保護を最優先の価値として気候危機対応政策を展開すべきだ」と述べた。
 アムネスティ・インターナショナルは、韓国だけでなく、全世界の人権状況は徐々に悪化しつつあると評している。アムネスティ・インターナショナルのアニエス・カラマール事務局長は、イスラエルとハマスの紛争、ロシアとウクライナの戦争などに言及しつつ、「国家および武装団体間の武力紛争が増加していることで、違法な攻撃や殺害が頻繁に行われている。普遍的人権が1948年の約束(世界人権宣言)以前へと急速に後退している」と述べた。そして「全世界に権威主義が拡散している。権威主義政策は表現や結社の自由を侵害し、性平等を攻撃し、性と再生産の権利を弱めている」と評した。

【写真】アムネスティ・インターナショナルが24日に発表した年次報告書の表紙。報告書は、2023年の1年間の全世界155カ国の人権状況を分析している=アムネスティ・インターナショナル提供//ハンギョレ新聞社

キム・チェウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-24 14:28


「The Hankyoreh」 2024-04-24 09:49
■米国の人権報告書「韓国の名誉毀損規制、表現の自由を脅かす」
「広範囲であり刑事処罰も可能…討論を制限する」 

【写真】「キム・マンベ氏インタビュー」引用した放送局への課徴金などを事例として挙げトニー・ブリンケン米国務長官が22日、「2023国家別人権報告書」に対するブリーフィングを行っている=ワシントン/AP・聯合ニュース

 米国務省が発行した「2023国別人権報告書」に、韓国政府が放送局に対し課徴金を課した件が言及された。これは、シン・ハンニム前「ニュース打破」専門委員が「大庄洞(テジャンドン)事件」のキム・マンベ氏にインタビューした内容を引用して報道した放送局に対し、韓国政府側が課徴金を課した件。
 国務省は22日(韓国時間)に発行した人権報告書の韓国編で「表現の自由」を扱った項目で、大統領選挙当時「尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補がスキャンダルに関与したという点を見せようとした」インタビューと関連しキム氏から金を受け取った疑いで昨年9月にシン前専門委員に対する捜査が始まり、放送通信審議委員会が放送局の調査に着手したと記述した。国務省はこの報告書で、インタビュー内容を引用して報道した放送局の取材経緯などを放送通信審議委が調査した後、4つの放送局に課徴金を課したとし、韓国記者協会がこれに対し「(政府に)批判的なメディアを抑圧しようとする組織的な試み」だとの声明を発表したと伝えた。
 放通審議委は昨年11月、「正確な事実報道で正しい世論を形成しなければならない放送」が、インタビュー内容の真偽確認を行わなかったなどの理由で、韓国放送(KBS)、文化放送(MBC)、YTN、JTBCに課徴金を課した。しかし、裁判所は最近、放送局が本案訴訟と共に提出した課徴金賦課処分の執行停止の申立てを受け入れた。
 米国務省は同報告書で、韓国の名誉毀損関連の法律の規制内容が広範囲であり、刑事処罰も可能であるため、表現の自由を制限していると指摘し、この事件を事例の一つに挙げた。国務省はこのような法が「公的討論を制限し、個人や言論の表現を脅かしている」と指摘した。
 また米国務省は、チ・マヌォン氏が光州(クァンジュ)民主化運動の時に撮影された市民軍の中に「北朝鮮特殊軍」が含まれていると主張したことなどについて、名誉毀損罪により最高裁で懲役2年が確定したという事実に言及した。さらに、尹大統領が新秘書室長に任命したチョン・ジンソク議員については、「盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の名誉を毀損した疑いが認定され、一審で懲役6カ月を言い渡された」と記述した。チョン議員は、「盧元大統領がわいろ容疑事件と関連して捜査を受けている間、夫人のクォン・ヤンスク女史と夫婦喧嘩をし、夫人が家出した後一人で残され、自ら命を絶った」との主張により死者名誉毀損などの疑いで起訴され、昨年実刑判決を受けたが、法廷拘束はされなかった。二つの事例も「表現の自由」項目で名誉毀損の法律関連の内容として扱われた。
 米国務省は、北朝鮮に関しては今年の報告書でも、即決処刑と拷問が続いており、新型コロナウイルス感染症による国境封鎖が緩和されてから脱北者の強制送還が再開されたという報道があるとし、劣悪な人権状況が改善されていないと指摘した。

ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
韓国語原文入力:2024-04-23 19:38
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イラク内のイスラム武装勢力、イスラエル首都にミサイル攻撃

2024年05月03日 | 国家・社会
「中央日報日本語版」 2024.05.03 10:02
■イラク内のイスラム武装勢力、イスラエル首都にミサイル攻撃

 イラク国内の武装勢力イスラミック・レジスタンス(Islamic Resistance)がイスラエルの首都テルアビブにミサイル攻撃をしたと、ロイター通信が3日(現地時間)報じた。
 報道によると、同武装勢力の消息筋はテルアビブの標的を狙ってイラクから巡航ミサイルを発射したと明らかにした。ミサイルが実際にどこを打撃したかなどはまだ伝えられていない。


「 AFP」 2024年4月22日 10:41 発信地:バグダッド/イラク
■シリア駐留米軍基地にロケット弾攻撃 イラク北部から発射

【写真】イラクのニナワ、アンバル両州にまたがる地区でパトロールに当たる、親イラン武装勢力の連合体「人民動員隊」を含むイラク部隊の車両(2023年8月5日撮影、資料写真)。(c)Zaid AL-OBEIDI / AFP

【4月22日 AFP】イラク治安部隊は、21日夜に同国北部からシリアに駐留する米軍主導の有志連合軍の軍事基地に向けてロケット弾が発射されたと明らかにした。
 治安部隊は声明で、同日午後9時50分ごろ、「武装勢力がシリア領内にある多国籍軍の基地を数発のロケット弾で攻撃した」と指摘。イラク軍が同国北部ニナワ(Nineveh)州で大規模捜索を行ったところ、攻撃に使用された車両を発見したとしている。
 有志連合軍に対する本格的な攻撃は数週間ぶり。
 英国を拠点とするNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」のラミ・アブドルラフマン(Rami Abdel Rahman)所長は、米軍が駐留しているシリア北東部ハラブアルジル(Kharab al-Jir)基地に、イラク領内から数発のロケット弾が発射されたと説明。
 攻撃したのは、親イランの民兵諸派連合「イラクのイスラム抵抗運動(Islamic Resistance in Iraq)」との見方を示した。
 「抵抗運動」はこれまで、パレスチナへの連帯を示し、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での紛争で米国がイスラエルを支援していることを非難している。


「中央日報日本語版」 2024.04.16 07:52
■「イランの極超音速ミサイル、すべてイスラエルの標的に命中」

【写真】イランが開発を完了した極超音速ミサイル「ファッターフ1」 [UPI/革命防衛隊提供]

 イラン革命防衛隊が13日夜(現地時間)、イスラエルを報復空襲した際、数発の極超音速ミサイルを発射し、すべて標的に命中したと、現地メディアが報じた。
 イラン国営プレスTVは情報筋を引用し、「イスラエルと協力国(米国など西側、中東内の親米国)はイランの極超音速ミサイルを迎撃できなかった」とし「イランが極超音速ミサイルを実戦で使用したのは今回が初めて」と報じた。
 革命防衛隊は今回の空襲にドローン・ミサイルなど300発余りを発射したが、ここに極超音速ミサイルが含まれていたのか、何発が含まれていたのかは具体的に公開しなかった。
 イスラエルはこれらドローン・ミサイルの99%を迎撃し、被害はほとんどなかったという立場だ。
革命防衛隊は昨年11月、独自開発を完了した極超音速ミサイル「ファッターフ1」の試験発射に成功したと発表した。 当時発表した諸元によると、ファッターフ1はマッハ13-15の速度で飛行し、最長1400キロの距離の標的を打撃できる。 固体燃料を使用し、大気圏外でも軌道の変更が可能で、ステルス機能もあるという。
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「「幽霊都市」を作るロシアの焦土化戦術…ウクライナ東部の拠点、灰の原に」

2024年05月03日 | 国家・社会
「The Hankyoreh」 2024-05-03 07:44
■「幽霊都市」を作るロシアの焦土化戦術…ウクライナ東部の拠点、灰の原に
 ドローンの映像を公開…人影消えたチャシウヤルの姿 
 「水・電気の供給途絶えてから1年…住民1万2千人から682人に激減」 
 「昨年占領された近隣都市のバフムトに類似」

【写真】ここ数カ月にわたりロシア軍の集中攻撃を受けているウクライナ東部の主要都市チャシウヤルのマンションが爆撃を受け、廃墟と化した=チャシウヤル/ウクライナ警察・AP・聯合ニュース

 ロシア軍がウクライナ東部戦線の核心拠点とされるチャシウヤルを占領するため猛烈な攻撃を続け、一時は1万2千人以上が暮らしていたこの都市が廃墟と化した。
 AP通信は1日(現地時間)、ウクライナ警察が先月29日にドローンを利用して撮影したチャシウヤルの映像を入手し、この都市内の建物のほとんどが破壊されたことを確認したと報道した。住居用住宅と市政府の建物の中で完全な形で残っているものはほとんどなく、ほとんどが黒く焼けて崩れ落ちていたと、同通信は報じた。
 この都市内のあるマンション集合地は爆撃を受けてあちこちに穴が開き、かなりの部分は瓦礫の山へと変わっていた。黄金のドームで飾られた教会の建物はかろうじて形を保っていたが、建物のあちこちが壊れていた。この映像では住民や兵士の姿はほとんど見られず、破壊された建物の間にできた道を歩く男性一人の姿が映っていただけだった。
 戦争勃発前には1万2千人が暮らしていたこの都市が廃墟と化したのは、ロシア軍の焦土化戦術のためだ。ロシア軍はウクライナ東部戦線で占領目標都市を完全に破壊し、人が住めないようにする戦術を駆使している。
 AP通信は、チャシウヤルの惨状が、昨年5月にロシアが占領した近隣都市のバフムトや、今年2月に占領したアウディーイウカと類似していると指摘した。ロシア軍は二つの都市を占領するため、数カ月にわたり集中的な包囲攻撃を行ったが、チャシウヤルでも兵力2万人以上を動員して同様の作戦を展開している。
 チャシウヤルは地上戦が集中しているドネツク州の中部地域の高地帯に位置している。このため、ロシア軍がこの都市を占領した場合、ドネツク州西部地域を守っているウクライナ軍に対する攻撃がはるかに容易になる。
 ドネツク州のバディム・フィラシキン知事は同日、ウクライナの放送番組に出演し、人口が1万2500人以上だったこの都市の状況が悪化し、現在住んでいるのは682人だけだと述べた。さらに、残っている住民たちは1年以上水と電気の供給が途絶えた状況で暮らしているとし、救護活動に乗り出すことも難しいと語った。
シン・ギソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-05-02 19:45


「中央日報日本語版」 2024.04.23 17:57
■「ロシア、クリミア半島に100キロメートルの防衛線設置…遺跡まで掘り返す」
 ロシアがクリミア半島に大規模防衛線を構築しているという分析が出てきた。クリミア半島はロシアが2014年に強制併合したウクライナ領土だ。ウクライナ政府行政組織である「クリミア自治共和国ウクライナ大統領代表部」は22日、報告書を通じて「ロシアがクリミア半島の黒海沿岸に最近構造物を増やしている。2~3月に新しく建てた構造物の長さだけで100キロメートルを超える」と明らかにした。
 報告書によると、ロシアは防衛線を構築して自然保護区域と遺跡などの観光地を掘り返した。セベルネ村に残っている古代定着地の上に海岸防衛要塞が作られたと強調した。ロシア海軍がクリミア半島周辺海域で潜水艦やサボタージュ(破壊工作)対応訓練を頻繁に実施しているとも付け加えた。
 ウクライナはクリミア半島に特殊部隊と無人機(ドローン)を動員したゲリラ式攻撃を続けてきた。ウクライナ軍は21日、クリミア半島に駐留するロシアの黒海艦隊所属救難艇を攻撃し作動不能状態にした。
 17日にはクリミア半島北部の飛行場を爆撃し、ロシア軍のS400対空ミサイル発射台4基を無力化した。先月24日にはロシア軍黒海艦隊司令部があるセバストポリ港に大規模ミサイル攻撃を加え揚陸艦2隻を破壊した。昨年7月に爆発物を搭載した無人艇(水上ドローン)でクリミア半島とロシア本土をつなぐクリミア大橋を打撃したりもした。

◇プーチン氏「南北輸送回廊、関心がある国招待」
 一方、ロシアのプーチン大統領はこの日バイカル・アムール幹線鉄道(BAM)着工50周年行事で、国際南北輸送回廊「INSTC」の開発に関心がある国をすべて招くと明らかにした。プーチン大統領はこの席で「BAMがソ連の全共和国の利益に向けた建設プロジェクトになったように、国際南北輸送回廊も最も広い国際協力の模範とならなければならない」と強調した。
 BAMはシベリア横断鉄道幹線のひとつで、東部シベリアと極東地域を結ぶ。INSTCはインド、イラン、ロシアの3カ国をインド洋とペルシャ湾、カスピ海などを利用する水路と鉄道などを利用して連結する複合輸送回廊構想だ。
 この日の行事にはアゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領が参加した。アリエフ大統領の父のヘイダル・アリエフ前アゼルバイジャン大統領は旧ソ連時代にBAM建設を監督したことがある。
 プーチン大統領は「BAMとシベリア横断鉄道をアップグレードする事業に参加するパートナーに急速に成長するアジア太平洋地域市場に対するアクセス性を提供する準備ができた」としてアゼルバイジャンがこの事業に参加していると話した。また、BAMのおかげでシベリアと極東地域を開発する大きな機会を得られるようになったと付け加えた。
 プーチン大統領は行事に先立ち、アリエフ大統領とロシア大統領府で会い、コーカサス地域(ロシア南西部、アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージア一帯)の安全保障問題を話し合った。両国の首脳会談は17日にロシア大統領府がアゼルバイジャンとアルメニアの紛争地であるナゴルノカラバフでロシア平和維持軍が撤収中だと公式に確認した後に行われて関心を集めた
 ナゴルノカラバフは国際的にはアゼルバイジャン領だが、アルメニア系が約30年間占有していた地域だった。昨年9月にアゼルバイジャンの大々的な空爆により住民の大部分がアルメニアに離れた。
 プーチン大統領は会談を始めながら「われわれは地域安保を保障する側面で状況を話すもの。扱わなければならない敏感な問題が多い」と話した。アリエフ大統領は「地域安保問題はいつもわれわれの議題にあり、われわれはそれが解決された方式に満足している。ロシアはコーカサスとそれより広い地域の安保で核心的な国」と強調した。
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米ブラウン大学、親パレスチナデモの学生らと合意

2024年05月02日 | 国家・社会
「AFP」 2024年5月1日 18:30 発信地:プロビデンス/米国
■米ブラウン大学、親パレスチナデモの学生らと合意

【写真】米ロードアイランド州プロビデンスのブラウン大学で、大学側との合意を喜ぶ親パレスチナデモを続けてきた学生ら(2024年4月30日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
【写真】米ロードアイランド州プロビデンスにあるブラウン大学で、大学側との合意を受け撤収する親パレスチナデモを続けてきた学生ら(2024年4月30日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP
【写真】米ロードアイランド州プロビデンスにあるブラウン大学で、親パレスチナデモを行う学生ら(2024年4月29日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP

【5月1日 AFP】米ロードアイランド州プロビデンス(Providence)にあるブラウン大学(Brown University)は4月30日、イスラエル関連の資金引き揚げを検討するとし、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への連帯を示す抗議行動を続けてきた学生らとの間で合意に達した。合意を受け、学生らは構内に設置していたテントを撤去し始めた。
 抗議行動は全米各地の大学に広がり、多数の逮捕者も出ているが、名門大学でこうした譲歩が行われるのは初めて。
 クリスティーナ・パクソン(Christina Paxson)学長は声明で、学生らは現地時間の4月30日午後5時までに抗議行動を終了するとともにテントを撤収し、「ブラウン大学の行動規範に反するような行為を年度末まで控える」ことに同意したと表明。
 代わりに「5月に学生5人を招き、大学側の5人の前で、ガザでのジェノサイド(集団虐殺)から利益を上げている企業からの寄付金の引き揚げについて訴えてもらう」としている。理事会は学生側の提案について、10月に採決を行う。
 抗議デモを続けていた学生らは合意の知らせを大いに喜び、「恐怖ではなく愛を。資金引き揚げは近い」とシュプレヒコールを上げ、テントの撤去作業を進めていた。


「The Hankyoreh」 2024-05-02 07:15
■「ガザ反戦」コロンビア大学、1968年から抵抗のるつぼに…警官隊が突入
 ハミルトンホール「ガザ戦争反対」占拠座り込みに警官隊投入 
 1968年のベトナム戦争反対の座り込みの鎮圧日と同日

【写真】4月30日夜、米ニューヨーク警察がガザ地区での戦争に反対する学生が占拠しているニューヨークのコロンビア大学のハミルトンホールにはしご車を投入し進入している=ニューヨーク/AFP・聯合ニュース

 米国の大学生のガザ戦争に対する抵抗の震源地となったニューヨークのコロンビア大学に警官隊が突入し、建物を占拠して座り込みをしていた学生たちを逮捕した。1968年のベトナム反戦運動を始めたコロンビア大学の学生たちが鎮圧されたのと同じ場所かつ同じ日に行われた鎮圧であり、56年前を彷彿とさせる学生たちの抵抗がどのような影響を与えるのか注目される。
 米国メディアは4月30日夜(現地時間)、ニューヨーク警察がこの日早朝から、数十人がバリケードを築いて座り込みをしていたコロンビア大学のハミルトンホールに突入し、座り込みをしていた者たちを逮捕したと報じた。鎮圧用の装備で武装した警官が、はしご車を利用して建物の2階の窓から進入して逮捕した。警官隊は、校内の中央広場でテントを使った座り込みをする学生も逮捕した。キャンパス外で鎮圧に抗議した学生も連行された。
 これに先立ちコロンビア大学当局は、前日午後2時までにテントを使った座り込みをしている場所から退去するよう通知したが、学生たちは投票を通じて拒否を決議した。その直後、学校当局は学生たちに停学処分を下すと警告。翌日早朝、一部の学生が、座り込みの場所の近くにあるハミルトンホールに入ってバリケードを築いて占拠した。コロンビア大学は、建物を占拠した学生たちを退学させると脅す一方で、警察に鎮圧を要請した。ネマト・シャフィク学長は警察に送った書簡で、学校の構成員ではない者たちが座り込みに加担しており、「わがキャンパスに深刻な危険を招いている」と主張した。シャフィク学長は警察に、少なくとも5月17日までは校内に留まるよう要請した。

【写真】4月30日夜、ニューヨーク警察が逮捕され後ろ手に縛られた学生らを警察のバスに乗せている=ニューヨーク/AFP・聯合ニュース

 ハミルトンホールを占拠した学生たちは、この建物を「ヒンドのホール」と自主的に命名し、横断幕を張るなどをした。学生たちが記憶にとどめようとしているヒンド・ラジャブは6歳のパレスチナ人少女で、昨年10月7日のガザ戦争勃発後にイスラエル軍の攻撃によって死亡したパレスチナのガザ地区の民間人の悲劇を象徴する。ヒンドは昨年1月29日、家族全員が殺害された車両の中から救助を要請する電話をしたが、2週間後に車の中で遺体となって発見された。出動した救助隊員2人も遺体で発見された。
 戦争に反対して軍産複合体への投資の撤回を要求する学生たちに対する鎮圧は、1968年のコロンビア大学の状況と様々な点で似ている。当時、ハミルトンホールなどを占拠し、ベトナム戦争での徴兵反対と同校の軍産複合体との関係断絶を主張した学生約700人を、約1000人の警官を投入して鎮圧した日も4月30日だ。56年前の座り込みは反戦運動に一線を画した事件だ。その後、反転運動が続くなかで、1970年5月に州軍の発砲によってケント州立大学で4人、ジャクソン州立大学で2人が命を失った。今回の占拠座り込みをした「コロンビア大学アパルトヘイト投資撤回」を名乗る集団は、学校当局が「武装した警官隊と軍隊を呼び入れ、新たなケント州立大学とジャクソン州立大学の事件を起こそうとしている」と主張した。
 1968年以降、米国の学生運動を主導したコロンビア大学では、ハミルトンホールは何度も占拠座り込みの場所として使われた。最初の鎮圧の直後の1968年5月にも、学生250人がこの建物を占拠して逮捕され、1972年にも占拠座り込みがあった。1985年には、アパルトヘイト(白人による黒人差別)政策を行っていた南アフリカ共和国と関係する企業に対する投資の回収を要求する座り込みが行われた。1992年には、黒人人権運動家のマルコムXが暗殺された場所となったコロンビア大学が所有する建物の改造計画に反対する学生が建物を封鎖した。1996年にも、人種と民族的な多様性をカリキュラムに反映するよう要求する学生が占拠した。
 コロンビア大学は4月18日、警官隊がテント座り込みの参加者108人を逮捕したことで、全国的な抵抗を誘発したところだ。その後、数十の大学でテント座り込みなどが行われた。29日にはポートランド州立大学の学生が図書館占拠座り込みを始めた。30日には、ニューヨーク市立大学シティカレッジでもテント座り込み参加者を警官隊が連行した。この日、ノースカロライナ大学チャペルヒル校でも30人が逮捕された。これまで米国全土で逮捕された学生は約1100人に至る。
ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-05-01 21:28


「The Hankyoreh」 2024-05-01 09:18
■米コロンビア大学「反戦デモ」学生が学生部長室の建物を占拠
 ガザ地区虐殺やめるよう求め座り込み中の学生 
 大学当局側の「大量停学」着手に反発…建物占拠

【写真】29日(現地時間)、米テキサス大学オースティン校で逮捕された座り込み参加者を乗せた警察車両の行く手を阻んだ学生たちに向かって、警察が催涙ガスを撒いている=オースティン/ロイター・聯合ニュース

 米国の数十の大学を席巻しているテント座り込みの震源地であるコロンビア大学の当局は、座り込みの解散を拒否する学生たちに対する大量停学手続きに着手した。デモに参加する学生たちはこれに対抗して学内の建物を占拠し、事態は激化しつつある。
 コロンビア大学は29日(現地時間)、この日午後2時までに学内の中央広場の座り込み現場を撤去せよとの要求を拒否した学生たちに対する停学手続きを開始したと発表した。コロンビア大学は4月18日に警察を引き入れ、ガザ戦争局面における同大学のイスラエルや軍需企業に対する投資の撤回を要求して座り込みをおこなっていた108人の学生を逮捕させ、大学生の全国的な反発を触発した。
 大学当局が停学手続きに着手したことに対し、デモ参加学生たちは30日未明、学内の建物を奇襲占拠した。デモを組織した学生団体はインスタグラムで、コロンビア大学がイスラエル企業などからの財政支援を中止するまで建物にとどまる計画であることを表明した。デモ隊はこの日0時35分ごろ、「パレスチナ解放」を叫びながらキャンパスの近くを行進している途中、学生部長室のある「ハミルトンホール」を占拠した。
 この日は、当局側の解散要求により警察がキャンパスに押し寄せてくることが予想されたため、緊張が高まっていた。150人あまりの参加者は当局の解散要求をめぐって行われた投票で、圧倒的多数で座り込みの継続を決議した。その直後、警察が再び鎮圧に来る可能性があるとのうわさが広まり、参加者を守るために数百人の学生が座り込み現場を取り囲んだ。報道によると、10人あまりの教授も、学生たちの表現の自由を守らなければならないとして現場周辺を守った。
 コロンビア大学は、5月15日の卒業式の前に座り込みテントを撤去する方針を固めたという。政界は共和党を中心として、ミノーシュ・シャフィク学長に「反ユダヤ主義」を扇動する座り込み現場を直ちに撤去するよう迫っている。だが、座り込み参加者の中にはユダヤ人学生もおり、学生の主張の要は反ユダヤ主義ではなく「虐殺を止めること」と「大学と米国の共犯行為の中止」だとの強い反論が提起されていることから、学校当局の苦心が続いている。
 AP通信によると、テキサス大学オースティン校ではこの日、警察が座り込みのテントを再び設置した約50人の学生を逮捕した。この日までに逮捕された学生の数は、全米で1千人に迫っている。
 ポリティコの報道によると、米政府に所属する20人あまりの弁護士らが、イスラエル軍のガザ地区攻撃は米国製の兵器の提供に関する米国法と国際人権法に違反しているとして、バイデン政権に兵器提供の中止を求める書簡を準備しているという。
ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-30 22:12


「The Hankyoreh」 2024-04-29 11:10
■イスラエルとイランの「出来レース」後、120万人に地獄の門が開かれる
 [ハンギョレ21]2023~2024年のガザの惨劇 
 イスラエル、避難民が集まるガザ地区ラファへの攻撃が近づく

【写真】2024年3月4日、長期間の食糧と水の供給中断によって栄養失調になった乳児がガザ地区最南端のラファの医療施設でやせこけた脚をあらわにした状態で治療を待っている/REUTERS

 イスラエルがシリアにあるイラン大使館を空爆すると、イランはイスラエルに対する報復攻撃を行った。イランの報復を受けイスラエルは再報復をした。イスラエルもイランも相手からの報復によって受けた被害はほとんどない。両国とも報復に関する情報を事前に関連国と共有していた。報復をやりあった後には、両国とも状況を悪化させうる追加の行動はとらない意向であることを明確にした。奇妙な「約束組手」だ。

◆報復攻撃の前に周辺国に事前連絡
 2024年4月1日午後(現地時間)、シリアの首都ダマスカス駐在の総領事館がイスラエルの空爆によって破壊された後、イラン側は報復を誓った。主権侵害に等しい外交公館への攻撃で軍首脳部ら7人が命を失ったため、そのまま見過ごせる事案ではなかった。イランは4月13日夜から翌日明け方まで、無人機(170機)・巡航ミサイル(30発)・弾道ミサイル(120発)を大量にイスラエルに向けて発射した。4月14日、トルコ、ヨルダン、カタール、イラクなど周辺国の外交当局は、「イラン側が事前に攻撃計画を通知した」と明らかにした。イランのホセイン・アミール・アブドゥラヒヤーン外相も「周辺国とイスラエルの同盟国である米国側に、攻撃の72時間前に事前に計画を伝えた」と述べた。
 米国側は「イランの事前通知を受けた事実はない」と反論した。しかしトルコ外務省側は、「仲裁者の立場として、報復攻撃前に米国およびイラン側と連絡を取り、関連の事実も伝えた」と明らかにした。イラン側が外交チャネルを通した「間接伝達」方式を選んだということだ。事前通知を受けたヨルダンは、報復攻撃の際、米国と共同でイランからの飛翔体に対する迎撃作戦に参加した。米国もイスラエルも事前にイランの攻撃を知っていたことを反証する。
 イラン革命防衛隊(IRGC)とつながりのある「タスニム通信」は4月18日、航空宇宙軍のアミール・アリ・ハジザデ司令官の話を引用し、「イスラエルに対する攻撃には、旧型兵器だけを用いた。最小限の手段を使ってイスラエルと西側が兵器システムを最大限使うよう圧力をかけた」と報じた。新型ミサイルと高性能の無人機を使用しなかった理由は、波紋が広がることを望まなかったからだろう。特別な被害はなかったが、自国領土を狙った攻撃が行われただけに、イスラエルも対応に乗りださざるをえなかった。ただし、イスラエルも同様に戦争拡大は望んでいなかった。米国もイランに対する報復対応には「絶対に加担しない」と強い圧力をかけた。

【写真】2024年4月21日、パレスチナのガザ地区最南端のラファでイスラエル軍の空爆によって倒壊した建物の前で2人の子どもがうなだれて座っている/REUTERS

 このような状況で、「ある種の取引」と推定される動きは他にあった。「匿名のエジプト当局者が、カタールメディア『アルアラビ・アルジャディード』に、イスラエルが推進してきたガザ地区最南端のラファに地上軍を投入する作戦を米国が受け入れたと述べた。イランの前例のないミサイルと無人機による攻撃に対抗する大規模な報復攻撃を行わないことが条件だった」。日刊紙「タイムズ・オブ・イスラエル」は4月18日、このように報じた。さらに同紙は「米国はただちに関連の報道は事実ではないと否定したが、エジプト側はイスラエルのラファ侵攻作戦による後日の混乱に備え始めた」と付け加えた。

◆ラファ侵攻を念頭に置いた戦略的判断
 イスラエル側は、ラファに駐留するハマスの兵力は少なくとも4個大隊規模になるとみている。特に、ハマス指導部が連れ去ったイスラエルの人質とともにラファに潜伏していると推定している。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が「全面的な勝利のためには、ラファ侵攻作戦は避けられない」と繰り返し主張するのもこのためだ。
 問題は、ガザ地区北部と中部に住んでいた住民が、戦争から逃れて南に避難し、ラファだけで避難民が約120万人集まっているという点だ。イスラエル軍が戦車を前面に立て地上軍をラファに突入させた場合、発生しうる人命被害の規模は計り知れない。米国側がこれまでラファ侵攻作戦に強く反対してきたのも、このような理由からだ。

【写真】イスラエルの報復攻撃の3日後の2024年4月22日、イラン中部イスファハーン郊外の国際空港に隣接したミサイル防衛基地の姿を撮影した衛星写真/AP・聯合ニュース

 4月19日早朝、イラン中部イスファハーン郊外で爆音と閃光が感知された。イスラエル軍が予告した正面対抗に出たのだ。かつてペルシャ帝国の首都だった古代都市イスファハーンは、小型原子炉3基と核技術センターなどが位置するイランの核開発計画の心臓部だ。ウラン濃縮施設があるナタンツは、イスファハーンから100キロメートルほどしか離れていない。イスラエルがイスファハーンを攻撃したというニュースによって、国際原油価格は急騰し、主要国の株価は暴落した。
 肝心のイラン側は淡々とした反応を示した。アミール・アブドゥラヒヤーン外相は攻撃当日、米国NBCのインタビューで、「子どものおもちゃのような小型の無人機が飛び回っただけ」だと述べた。「プレスTV」などのイラン国営メディアは「迎撃システムが稼動し、何の被害も受けなかった」と強調した。イランの報復攻撃の際にイスラエルが示した反応を思い出させる。イラン側は「追加の報復対応はしないだろう」とも明らかにした。ただ、エブラヒム・ライシ大統領は4月23日にパキスタンのラホールを訪問した際、「イスラエルがふたたびイランの領土攻撃という誤った判断をするならば、状況は今とはまったく違うだろう。イスラエル政権には何も残らなくなる」と警告した。
 イランとイスラエルが一歩ずつ後退したことで、戦争の危機にまでエスカレートしていた中東情勢はひとまず安定を取り戻した。しかし、両国が互いに攻撃できる能力を相手方に確認させたということから、情勢はいつでも急変する可能性がある。重要な変数はふたたびパレスチナのガザ地区になった。3点に留意してみる必要がある。
 1つ目は、国連安全保障理事会が4月18日に会議を開き、「オブザーバー」資格で国連に進出したパレスチナ自治政府の国連加盟問題を表決に送った。韓国を含む12カ国が賛成票を投じ、英国とスイスは棄権した。米国は拒否権を行使した。米国のロバート・ウッド国連次席大使は会議で「パレスチナ自治政府側に、国家樹立のために必要な改革措置をするよう長きにわたり要求してきた。しかし、テロ組織であるハマスが今でもガザ地区で権力と影響力を行使している。それで反対票を投じた」と述べた。

◆病院の近くに埋められた遺体は700体近く
 2つ目は、イスラエルのガザ地区侵攻から200日目となる4月23日、米上院はウクライナと台湾、そしてイスラエルに対する950億ドル(約15兆円)規模の支援案を圧倒的多数(賛成79票、反対18票)で可決した。イスラエルへの割り当て分は、戦時支援金170億ドル(約2兆7000億円)と、ガザ地区(約20億ドル、約3200億円)を含むその他の戦争地域への人道支援用の予算90億ドル(約1兆4000億円)など、260億ドル(約4兆1000億円)に達する。ジョー・バイデン大統領は翌日午前、ただちに支援案に署名した。
 3つ目は、侵攻200日目をむかえ、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は資料を公開し、最近ガザ地区で子どもと女性の死亡者が急増していることに懸念を示した。実際、4月19日にラファのタル・アル・スルタン地域の住居用建物が爆撃され、子ども6人と女性2人を含む9人が命を失った。4月20日には、ラファ東部のタヌール地区に隣接する家屋2軒に爆撃が加えられ、子ども15人と女性5人ら20人が死亡した。同じ日にシャボラ地区で行われた空爆で、子どもと妊娠した女性ら4人が死亡した。フォルカー・トゥルク国連人権高等弁務官は「10分ごとにガザ地区では子どもが1人、死亡したり負傷したりしている。戦争法と交戦順守規則によって保護されなければならない対象であるのにもかかわらず、(子どもと女性に)被害が集中している」と述べた。

【写真】パレスチナ民間防衛隊員が2024年4月24日、ガザ地区南部のハンユニスのナセル病院周辺で密かに埋められた遺体を収拾している/UPI・聯合ニュース

 特にトゥルク氏は、「ガザ地区南部のハンユニスのナセル病院と北部のガザ市のアル・シファ病院の破壊された姿と、2つの病院の近くで大規模な埋葬地が発見されたということに驚いた」と述べた。ナセル病院近くでは、4月20日から24日までの間に、密かに埋められた遺体310体あまりが発掘された。一部の遺体は裸で手足が縛られた状態だった。イスラエル軍が3月中旬から2週間封鎖作戦を行った後に撤退したアル・シファ病院の近くでも、4月初めに埋められた遺体380体あまりが発掘されたことがある。トゥルク氏は「発見された遺体に対する独立的かつ透明な調査が実施されなければならない」と求めた。トゥルク氏は「犯罪を犯しても処罰を受けない状況が続いているという点を考慮し、多国籍の要員が調査に参加しなければならない。医療施設は国際人道主義法によって特別な保護を受けなければならない。民間人と拘束者、その他の戦闘能力を喪失した人を意図的に殺害することは戦争犯罪だ」と述べた。
 さらにトゥルク氏は、イスラエル軍に対し、ラファ侵攻作戦を行ってはならないとも強調した。トゥルク氏は「ラファ侵攻作戦は、国際人道法と国際人権法に重ねて違反する行為だ。死者と負傷者がさらに増えることになり、避難民が大規模に待避しなければならない状況が広がりかねない。追加の戦争犯罪の発生の可能性も高い。このような結果を招くのであれば、関わった当事者は法的責任を逃れることはできないだろう」と述べた。
 国連人道問題調整事務所(OCHA)は、4月25日に発表した最新資料で、2023年10月7日から戦争201日目となる4月24日までの間にイスラエル軍の攻撃によって、子ども1万4600人あまりと女性約9600人あまりを含むガザ地区の住民34262人が死亡したと集計した。負傷者は7万7229人に達し、死亡してがれきの山に埋もれていると推定される不明者も7000人あまりにもなる。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は最近、「開戦後からこれまでの間に、ガザ地区にたまった破壊された建物の残骸だけでも約2300万トンに達し、不発弾が随所に散らばっている。これを片づけるだけで数年を要するだろう」と指摘した。

◆「ラファ侵攻作戦に必要なすべての準備を終えた」
 イスラエル側は、近いうちに地上軍をラファに投入する勢いだ。ウォール・ストリート・ジャーナルは4月22日、「イスラエル軍はラファの民間人の避難計画を用意している。地上軍の作戦は約6週間続く見込み」だと報じた。APは4月24日、衛星写真の解析をもとに「最近、イスラエルの攻勢が集中したハンユニスの近くに、大型のテント村が新たに建設された」と報じた。同日のロイター通信は、イスラエル軍高官の話を引用し、「ラファ侵攻作戦に必要なすべての準備を終えた。政府の承認が下れば、ただちに地上軍の投入作戦を開始できる」と報じた。「地獄の門」がもう一つ開かれている。
チョン・インファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-28 13:22


「The Hankyoreh」 2024-04-29 08:34
■「ガザ戦争反対」米大学生の逮捕者700人超え…教授の反発拡大
 米警察、テント座り込みでさらに200人あまりを逮捕 
 教授「学生に手を出すな」デモ

【写真】26日、米イリノイ州エバンストンのノースウェスタン大学のテント座り込み現場の周囲に、イスラエルに対する投資の回収を求め、ガザ地区のパレスチナ人との連帯を強調する横断幕が掲げられている=エバンストン/AP・聯合ニュース

 イスラエルによるガザ地区戦争の遂行を支援する企業に対する投資の回収などを要求する米国の大学生たちのテント座り込みが全国に広がっている中、27日にさらに200人あまりが逮捕された。
 米国の各メディアは、27日未明にボストンのノースイースタン大学で警察が102人の座り込み参加者を逮捕したと報じた。大学側は座り込みの解散を求めていたが学生たちに拒否され、警察を呼んだ。同大学の報道担当者は、座り込みには外部のデモ専門家たちがかかわっており、「ユダヤ人を殺そう」などのスローガンも登場したと述べた。しかし、座り込み参加者たちは、自分たちはほとんどがノースイースタン大学の学生であり、そのようなスローガンは叫んでいないと反論している。25日にはボストン警察がエマーソン大学で118人を逮捕している。
 アリゾナ州立大学でも、27日朝に大学警察がテント座り込みに取り組んだ69人の学生を逮捕した。インディアナ大学でも23人が逮捕された。
 これで、18日に最初にテント座り込みが開始されたニューヨークのコロンビア大学で108人が逮捕されたのをはじめ、700人以上の学生がガザ地区戦争に対する抗議行動で逮捕された。各大学は、釈放された学生に対して停学などの懲戒処分を開始している。ニューヨーク・タイムズの集計によると、この10日間で学生がガザ地区戦争の抗議デモに参加した大学は86校にのぼる。
 「ガザ連帯キャンプ」を開催した学生たちを、警察を動員して逮捕させ、座り込みを解散させる大学当局に対する教授たちの反発も相次いでいる。全国的なテント座り込みの震源地となったコロンビア大学では、教授、教職員、学生が参加する大学評議会が26日、ネマト・シャフィク学長が警察に出動を要請したことなどが適切だったかを問うための調査チームを作ることを決めた。同大学の教授たちは、「学生たちに手を出すな」と書いた紙を手にデモに立ち上がってもいる。コロンビア大学当局は、学生たちがテントを再び設置したことについては警察に出動を要請しておらず、交渉を続けている。
 22日に133人が逮捕されたニューヨーク大学では、教授たちが大学当局に抗議書簡を送った。これらの書簡の内、同大学ロースクールの30人あまりの教授が署名した書簡は、警察を引き入れたことは「大学の汚点」となったと批判している。エモリー大学では25日、一部の教授がテント座り込みに参加し、学生たちと共に逮捕されている。
 一方、27日にバイデン大統領の出席する中で開かれたホワイトハウス記者会の年次夕食会も、ガザ地区戦争に対する批判デモに直面した。開始前から会場のホテル周辺に集まっていた数百人の参加者は、ホテルに入る参加者に向かって「恥を知れ」などのスローガンを叫んだ。彼らはまた、記者たちはガザ地区戦争の真相をきちんと伝えていないと糾弾した。夕食会を前に、ガザ地区で取材する複数のメディアの記者たちが、ホワイトハウスの担当記者たちに夕食会への不参加を求めていた。
ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-28 11:06


「The Hankyoreh」 2024-04-25 09:49
■「パレスチナ支持」ポスターにスプレーのソウル大学教授、15分にわたり暴言も
 イスラエル国籍の音楽学部教授A氏 
 ポスター貼る学生に暴言も 
 「大学は懲戒を」

【写真】ソウル冠岳区のソウル大学に貼り出されたパレスチナ支持ポスターに、白いスプレーが吹き付けられている=ソウル大学パレスチナ連帯サークル「スバク」提供//ハンギョレ新聞社

 イスラエル国籍の現職のソウル大学教授が、学生が学内に貼った「パレスチナ支持」ポスターを毀損したとして送検された中、ソウル大学の学生たちが同教授に暴言を浴びせられたことを公開し、大学による懲戒を要求した。
 ソウル大学パレスチナ連帯サークル「スバク」は23日、インスタグラムなどに投稿した声明で「パレスチナ支持ポスターを毀損した人物が他でもないソウル大学の教授だったということに、私たちは衝撃を禁じえない」、「大学当局は教授を厳重に懲戒し、このような行動は大学内では認められないということを明確にすべきだ」と述べた。
 著名なピアニストでありソウル大学音楽学部の教授でもあるA氏は、2月12日午後7時30分ごろに、ソウル大学の学内に貼り出されていた「パレスチナ人たちと連帯を! 国際行動の日」のポスターを白いスプレーで毀損した疑いが持たれている。このポスターには「イスラエルは人種虐殺をやめろ」、「米国政府も虐殺の共犯者だ」などと記されていた。ソウル冠岳(クァナク)警察署は防犯カメラ(CCTV)を分析して容疑者がA氏であることを確認し、15日に器物損壊の疑いでA氏を送検した。

【写真】23日にソウル大学パレスチナ連帯サークル「スバク」がインスタグラムに投稿した声明=「スバク」インスタグラムより//ハンギョレ新聞社

 2月9日にこのポスターを貼ったソウル大学の在学生イ・シホンさんは24日、ハンギョレに「ポスターを貼った際にも(A氏が)近づいてきてポスターを剥がせと強く迫ってきた」と明かした。イさんが公開した動画を確認すると、A教授はイさんに「バカだ。子どものような真似をして」、「おかしくなったのか」などの暴言を約15分間にわたって繰り返している。
 イさんは、ソウル大学の学内でパレスチナ支持ポスターが毀損されたのは今回が初めてではないと語る。イさんは「昨年10月にも学内に貼ったパレスチナ支持の壁新聞が破られ、その上に『イスラエルの側に立て!』というポスターが貼り付けられていた。そのポスターの隣に『パレスチナ人、このXXXどもが罪のない我が国民を殺している』というポスターも貼られていたことを考えると、これもイスラエル人がやったのだと思う」と主張した。
コ・ギョンジュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/1138006.html
-*韓国語原文入力:2024-04-24 17:49


「AFP」 2024年4月24日 11:01 発信地:ニューヨーク/米国
■米大学でパレスチナ連帯活動続く

【写真】米ニューヨークのコロンビア大学周辺で行われた親パレスチナデモ(2024年4月23日撮影)。(c)Charly TRIBALLEAU / AFP

【4月24日 AFP】米国の一部大学で、イスラエルの攻撃にさらされているパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への連帯を示す活動が続いている。
 ニューヨーク名門コロンビア大学(Columbia University)では23日、抗議活動の主催者が大学に対し、「パレスチナでのイスラエルによるアパルトヘイト(人種隔離政策)やジェノサイド(集団殺害)、占領から利益を上げている」企業への投資を引き揚げるよう要求。
 これに対し、同大のベン・チャン(Ben Chang)副学長(広報担当)は22日、記者団に対し、「学生には抗議する権利があるが、学内を乱したり、嫌がらせや威嚇をしたりすることは許されない」と語った。「われわれはユダヤ人学生の懸念の声を受けて動いている」とする一方、大学当局は「誠意をもって」抗議参加者とも対話していると述べた。
 だが、抗議活動「ガザ連帯のキャンプ」に参加した学生らは、自分たちの活動が「反ユダヤ主義的」とされていることについて、パレスチナ人を支持しているのであり、そうした指摘は当たらないと否定。
 同大のバーナード・カレッジ(Barnard College)のユダヤ人学生、サラ・ボーラスさんは記者会見で、「大学当局も議員も学長もユダヤ人社会の代弁者役を続け、反シオニズム(ユダヤ人国家建設運動に反対する立場)と反ユダヤ主義を同一視している」と批判した。
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中国で拘束の脱北者200人 北朝鮮に強制送還か=韓国団体発表

2024年05月02日 | 北部朝鮮
「聯合ニュース」 2024.05.02 13:33
■中国で拘束の脱北者200人 北朝鮮に強制送還か=韓国団体発表
【ソウル聯合ニュース】中国東北部・吉林省内の施設に拘束されていた脱北者約200人が先月26日に北朝鮮に送還されたと、脱北者問題に取り組む韓国の団体が2日、聯合ニュースの電話取材に対して明らかにした。事実なら、中国は昨秋の杭州アジア大会前後に数百人の脱北者を北朝鮮に送還したのに続き、またも大規模な強制送還を行ったことになる。 

【写真】昨年10月、韓国の民間団体は記者会見を開き、脱北者が中国から北朝鮮に送還されたルートを説明した(資料写真)=(聯合ニュース)

 韓国の団体「キョレオル統一連帯」の張世律(チャン・セユル)代表は、今回の強制送還の話を韓国にいる脱北者の家族や現地消息筋など複数のルートを通じて聞いたと伝えた。
 韓国情報機関の国家情報院(国情院)もこのほど、記者団からの質問に「中国当局による脱北者の追加強制送還の可能性について追跡を続けてきた」と答えている。
 政府当局者は「正確な人数や場所は明らかにできないが、最近、在中国の脱北者多数が北に送られたことは本当だ」と述べた。
 統一部関係者は「政府はいかなる場合にも海外在留の脱北者が自由意思に反して強制移送されてはならないという立場を取っている」との原則を示した。


「聯合ニュース」 2024.04.30 14:09
■脱北者43人が韓国入り 中国など第三国経由で=1~3月期
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部は30日、今年1~3月に韓国に入国した脱北者は43人だったと発表した。

【写真】情報機関、国家情報院の北朝鮮脱出住民(脱北者)保護センター(資料写真)=(聯合ニュース)

 このうち35人が女性で、全体の80%以上を占めた。脱北者の累計入国人数は3万4121人(男性9550人、女性2万4571人)。
 統一部の関係者は、今年1~3月期の脱北者の入国人数は昨年10~12月期の57人よりは少ないが、前年同期の34人よりは多いとして、全般的な傾向を判断するためにはさらに推移を見守る必要があると述べた。
 昨年通期の入国人数は196人で、四半期当たり49人の割合だった。
 四半期ごとの脱北者の入国人数は、2020年1~3月期の135人から新型コロナウイルス感染症の大流行に伴う移動制限と北朝鮮の国境封鎖により同年4~6月期に12人、10~12月期に34人、21年4~6月期には5人まで落ち込んだが、昨年は第三国からの入国が増加し、一部回復した。
 しかし、北朝鮮が国境を部分的に開放した後も脱北者に対し監視の目を光らせている中、最近入国した脱北者の大半は中国などの第三国を経て韓国入りしており、北朝鮮を脱出後すぐに韓国入りした脱北者はほとんどいないという。 


「中央日報日本語版」 2024.04.23 13:43
■米国「北朝鮮の人権改善されず…公開処刑が増加、参観を強要」
 米国が北朝鮮では恣意的な逮捕と拘禁、拷問、即決処刑が強行されるなど過去1年間に人権状況が全く改善されていないと評価した。
 米国務省は22日(現地時間)、「2023国家別人権報告書」で「この1年間、北朝鮮の人権状況には大きな変化がなかった」と指摘した。
 米国務省は毎年、韓国・北朝鮮を含む世界各国の人権状況を評価した報告書を出している。バイデン政権に入って今回が4回目だ。
 報告書は「北朝鮮は新型コロナ流行時に施行した国境封鎖を緩和し始め、脱北者の強制送還も再開されたという報道がある」とした。エリサベス・サルモン国連北朝鮮人権状況特別報告者の言葉を引用し、2022年基準で2000人以上の脱北者が中国に拘禁されて送還を待っていたと伝えた。
 国務省は「深刻な人権問題には、任意的で不法、超法規的な殺人、強制失踪、拷問、強圧的な医療行為、恣意的な逮捕および拘禁、強制収容施設での過酷行為などが含まれる」とし、北朝鮮では表現および移動、集会結社など基本的な人権が全く保障されていないと述べた。
 また報告書は、脱北者と非政府団体・国連報告書などを引用し、北朝鮮政権は政治犯と脱北者に対して広範囲な非司法的死刑を執行していると指摘した。
 脱北して強制送還された女性、障害児出産の可能性がある妊婦、監獄などでの強姦で妊娠した女性に中絶が強制され、多くの収容所で収監者が拷問と疾病、飢餓で命を落とした伝えられていると、報告書は明らかにした。
 脱北者の証言によると、北朝鮮政権は民間人に現場学習という名目で公開処刑を参観させるという。公開処刑は新型コロナの影響で減少したが、最近は国境の再開で深刻に増えたと、報告書は伝えた。
 昨年9月には約2万5000人が見守る中、国家所有の牛を屠殺・販売した容疑で9人に対する公開銃殺刑が行われたというラジオ・フリー・アジア(RFA)の報道も取り上げた。
 報告書は、脱北者の証言と非政府組織(NGO)・メディアなどを根拠に、北朝鮮では殴打と電気拷問、水拷問、裸の露出、横になれない狭い監房での監禁、吊るしなどの拷問が行われると伝えた。また、女性収容者に対する性的暴行と性的虐待も蔓延していると指摘した。
 矯導官は事実上、性的暴行に対して免責権があり、特に脱北者は深刻な性的暴行・虐待を受ける状況だという。
 政治犯収容は8万-12万人と推算されると伝えた。
 報告書によると、政治犯罪は体制への批判をはじめ、金日成(キム・イルソン)主席または金正日(キム・ジョンイル)総書記の写真がある新聞を敷いたり、金日成主席の学歴が短いという発言をしたり、金氏一家の写真を毀損したりする場合などが該当する。
 また北朝鮮政権はオンラインを含むメディアを検閲し、一般人のインターネット接近も厳格に制限されると明らかにした。
 国務省民主主義・人権・労働局の当局者ロバート・ギルクリスト氏はこの日、人権報告書関連のブリーフィングで、中国と脱北者人権問題を議論するのかという質問に対し「ブリンケン長官は今週、中国を訪問する計画だが、最も高いレベルで明確な形で人権問題を提起する」と明らかにした。
 一方、米国務省は韓国の人権状況に対しては、表現の自由制限・名誉毀損法・人種差別問題などを取り上げた。
 名誉毀損法に関しては、昨年8月に鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国民の力国会議員が盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の名誉を毀損した容疑で1審で懲役6月を言い渡された事例に言及した。
 表現の自由問題については、昨年9月に憲法裁判所が対北朝鮮ビラ禁止法に違憲決定を下したとし、「この法は事前承認なく北朝鮮に風船を飛ばしてビラおよびその他の資料を散布する行為を犯罪と規定した」と指摘した。
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空爆で瀕死の母から生まれた女児、死亡 ガザ

2024年04月25日 | 国家・社会
「AFP」 2024年4月27日 12:38 発信地:パレスチナ自治区
■空爆で瀕死の母から生まれた女児、死亡 ガザ

【写真】イスラエル軍の空爆で瀕死になった母親から帝王切開で生まれたサブリーン・ルー・シェイクちゃん。パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファの首長国病院で(2024年4月24日撮影)。

【4月27日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で、イスラエル軍による空爆で瀕死(ひんし)になった母親から帝王切開によって誕生した女児が25日、医療スタッフの懸命の努力にもかかわらず死亡した。おじが26日、AFPに明らかにした。
 サブリーン・ルー・シェイクちゃんは先週末、イスラエル軍の空爆で致命傷を負った母親から誕生した。母親は出産直後に死亡し、父親と姉も空爆で死亡したため、サブリーンちゃんは生まれて間もなく孤児となった。

 ガザ南部ラファ(Rafah)にある首長国病院(Emirati Hospital)によると、妊娠7か月だった母親から未熟児として生まれたサブリーンちゃんは25日、「新生児室のスタッフの懸命の努力にもかかわらず」死亡した。
 おじのラミ・シェイクさんはAFPに対し、病院から「容体が悪化し、救えなかった」と連絡があったと説明。「めいは家族の元へ旅立った。きょう、病院に行ってすべての手続きを済ませ、遺体を連れ帰った」と述べ、サブリーンちゃんの父親の墓を開けてそこに埋葬したと付け加えた。
 サブリーンちゃんの母親、サブリーン・サカニさんはイスラエル軍の空爆で頭と腹に致命傷を負い、重体で救急搬送された。目撃者がAFPに語ったところによると、サカニさんの自宅が空爆を受けたという。ガザの保健当局は、この空爆でサブリーンちゃんの家族を含む少なくとも19人が死亡したとしている。


「 BBCニュース」 2024年4月24日 
■ガザ病院で280人超の遺体発見 「恐怖を覚える」と国連人権高等弁務官

【写真】重機がないため人力で遺体を掘り起こすパレスチナ人(ガザ・ナセル病院),REUTERS 

 パレスチナ自治区ガザ地区の当局は、南部ハンユニスのナセル病院の敷地内で283人の遺体が見つかったと発表した。国連のフォルカー・トゥルク人権高等弁務官は23日、「恐怖を覚える」と述べ、独立した調査の実施を求めた。
 死亡した経緯や、遺体が埋められた時期は明らかになっていない。
 ガザ地区でイスラム組織ハマスとの戦闘を続けるイスラエル国防軍(IDF)が遺体を埋めたとの見方も出ているが、IDFは「根拠がない」とした。
 一方でIDFは、2月にナセル病院で2週間にわたって作戦を実施した際、パレスチナ人によって埋められた複数の遺体を「調査した」と説明。IDF部隊が「インテリジェンス(機密情報)によって人質がいる可能性が示された場所で」調査したとした。
 既に解放されている10人の元人質は、ナセル病院で長期間拘束されていたと証言している。
 IDFがナセル病院で作戦を実施する前、同病院のスタッフは周辺地域で戦闘があり、複数の墓地へのアクセスが断たれたことから、病院の中庭に遺体を埋葬せざるをえなかったと語っていた。昨年11月にIDFが北部のアル・シファ病院を初めて襲撃する前にも、アル・シファ病院から同様の報告があった。
 IDFはガザ地区の多数の病院を襲撃したのは、ハマス戦闘員が病院内で活動しているためだとしている。ハマスや医療関係者はこうした主張を否定している。

◆遺体の状態は
 パレスチナ当局は、ナセル病院の敷地内で見つかった283人の遺体のうち42人の身元が確認されたと報告した。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の報道官は、現在その裏付けを取っているところだと述べた。
 「犠牲者は地中深くに埋められ、廃棄物で覆われていたと報告されている」と、ラヴィナ・シャムダサニ報道官はスイス・ジュネーヴで記者団に語った。
 「死者の中には高齢者や女性、けがをした人がいたとされる。また、(中略)手を縛られたり、衣服をはぎ取られたりした状態で発見された人もいた」。
 トゥルク人権高等弁務官は、死者に関する独立した、効果的で透明性のある調査の実施を求め、「処罰を受けずに済むという空気が広がっていることを考慮すると、国際的な調査官を加えるべきだ」と述べた。
 「病院は国際人道法の下で非常に特別な保護を受ける権利がある。そして民間人や拘束者、戦闘能力のない(敵対行為に参加していない)人々を意図的に殺害することは戦争犯罪にあたる」。

◆ハマス、IDFが遺体を別の場所に埋めたと
 ハマスが運営する民間防衛隊の報道官は22日、BBCアラビア語の番組「ガザ・トゥデイ」に対し、ガザでの戦闘中に殺害され、病院の中庭にあるその場しのぎの墓地に埋葬された「多数の」遺体が、イスラエルによる襲撃の最中に別の場所に移されたとの報告を、現地の複数のパレスチナ人から受けたと語った。
 「調査した結果、占領軍(IDF)が集団墓地をつくり、ナセル病院にあった遺体を掘り起こしてその集団墓地に埋めたことが分かった」と、マフムード・バサル報道官は述べた。
 「ガザ・トゥデイ」はまた、親戚の男性2人の遺体を探しているという男性に話を聞いた。この男性は、IDFが最近終了した攻撃の最中に、親戚の遺体を持ち出したとしている。
 「私が親戚の遺体をアパートの敷地内に埋葬した後、(IDFが)やって来て、遺体を移動させた」と男性は述べた。「私たちは毎日、彼らの遺体を探しているが、見つからない」。
 ハマスは、こうした遺体にはIDFによって「冷酷に処刑された」人が含まれると主張しているが、証拠は示していない。

◆ハマスの主張は「根拠がなく事実無根」とIDF
 IDFは23日の声明で、「IDFがパレスチナ人の遺体を埋めたという主張には根拠がなく、事実無根だ」と述べた。
 「ナセル病院周辺でのIDFの作戦中、人質や行方不明者の捜索活動に基づいて、パレスチナ人がナセル病院周辺に埋めた遺体の調査が行われた」。
 「調査は人質がいる可能性を示す情報があった場所でのみ、慎重に実施された。死者の尊厳を保ちつつ、敬意を持って実施された。調査した遺体のうちイスラエル人の人質ではなかった遺体は、もとの場所に戻された」。
 IDFは病院への襲撃で「病院内にいたテロリスト約200人」を拘束し、弾薬のほか、イスラエル人の人質のための未使用の医薬品も発見したという。
 また、この襲撃は「標的を絞った方法で、病院や患者、医療スタッフに危害を加えることなく」実施されたと主張した。

◆病院で何が
 しかし、3人の医療スタッフは先月、BBCに対し、襲撃を受けた際に拘束され、屈辱的な扱いを受けたと述べた。殴打され、冷や水を浴びせられ、何時間もひざまずくことを強要されたとも語っていた。
 IDFに占領された後もナセル病院に残っていたという医療スタッフによると、水や電気、そのほかの物資が不足するなどし、患者のケアができずに13人が死亡したという。
 4月1日、IDFはガザ市内のアル・シファ病院から引き揚げた。IDFはアル・シファ病院での作戦について、「ハマスのテロリストらがアル・シファ病院内で再編成された」ために実施された、もう一つの「正確な」作戦だったとしている。
 IDFは当時、2週間にわたる襲撃で病院とその周辺で200人の「テロリスト」を殺害したと発表した。また、500人以上を拘束し、複数の武器や情報が「病院の至る所で」見つかったと付け加えた。
 その5日後、世界保健機関(WHO)はアル・シファ病院にチームを派遣。同病院は「今や空っぽの抜け殻状態」で、ほとんどの建物が広範囲にわたって損傷または破壊され、大部分の設備は使用できない状態か灰になっていると、WHOは説明した。
 また、救急診療や管理棟、外科病棟のすぐ外には地面の「浅い部分に多数の墓」が掘られ、「多くの遺体の手足が見える状態で、部分的に埋められていた」とした。
 IDFはアル・シファ病院についても、患者に危害が及ばないようにしたと主張している。
 しかし、WHOは同病院の院長代理の話として、IDFに包囲されている間、患者はひどい状況に置かれていたとした。治療へのアクセスが欠如し、医療スタッフの移動が制限されていたことから、少なくとも20人の患者が死亡したと報じられている。
 OHCHRのシャムダサニ報道官は、2つの埋葬地に計30人の遺体が埋められており、そのうち12人の身元が判明していることが、OHCHRが確認した複数報告書で示されていると述べた。
 ガザの市民防衛部門の報道官は9日、アル・シファ病院の周辺から381人の遺体が収容されたと米CNNに述べた。ただ、この数には同病院の敷地内に埋められた人は含まれていない。
 トゥルク国連人権高等弁務官は、ここ数日の、イスラエルによるガザ南部ラファへの一連の空爆の犠牲者の大半は女性と子供で、「戦争行為を超えている」と非難した。
 20日夜には、死亡した妊婦に緊急帝王切開が行われ、胎児が取り出された。女性の夫ともう1人の娘も死亡した。
 トゥルク氏は、150万人が避難しているラファに対する全面的な地上攻撃は、国際人道法と人権法に対するさらなる違反につながると、イスラエル側に再び警告した。
これに対してIDFは、「ハマスの軍事・行政能力を解体するために活動している」と主張した。
 そして、「ハマスがイスラエルの男性や女性、子供たちを意図的に攻撃しているのとはまったく対照的に、IDFは国際法に従い、民間人の被害を軽減するために実現可能な予防措置を講じている」と付け加えた。

(英語記事 UN rights chief 'horrified' by mass grave reports at Gaza hospitals)


「NHK NEWS WEB」 2024年4月24日 12時49分
■ガザ南部の病院で300人以上の遺体 国連“独立した調査必要”
 イスラエル軍による軍事作戦が続くガザ地区では23日も北部で激しい空爆がありました。一方、南部ハンユニスの病院で300人以上の遺体が見つかった問題で国連は独立した調査が必要だと訴えました。
 ガザ地区でイスラム組織ハマスに対する攻撃を続けるイスラエル軍は23日には北部の町、ベイトラヒヤの一部の住民に指定する場所まで退避するよう通告を出しました。
 イスラエル軍はSNSで、この地域からイスラエル側に向けてロケット弾4発が発射されたとして、住民に退避の通告を出したあと、ロケット弾が発射された場所付近のトンネルの坑道や軍事施設などを空爆したとして、映像を公開しました。
 映像では、爆発とともに炎と煙が上がる様子が確認できます。
 一方、イスラエル軍が今月初めに部隊を撤収させた南部ハンユニスにあるナセル病院では、23日、これまでに少なくとも310人の遺体が見つかったと中東の衛星テレビ局アルジャジーラなどが伝えています。
 これに対し、ロイター通信はイスラエル軍が「根拠がない」と述べた上で「以前パレスチナ人が埋葬した遺体を人質捜索のために調査し、元の場所に戻した」と主張したと伝えています。
 ガザ地区ではナセル病院のほかにも地区最大のシファ病院でも多数の遺体が見つかったと伝えられていて、国連人権高等弁務官事務所の報道官は、23日、記者会見で人権高等弁務官の談話として、「ナセル病院やシファ病院の破壊や病院とその周辺で大量の遺体が埋葬されていたのが見つかったことについてぞっとしている」と非難しました。
 その上で「遺体について効果的で透明な、独立した調査を求める」として死亡した原因などについて調査の必要性を訴えました。
林官房長官 “人道状況深刻 即時停戦求める”
  林官房長官は、午前の記者会見で「ガザ地区では連日、多数の子どもや女性、高齢者を含む死傷者が発生するなど、危機的な人道状況はさらに深刻さを増している」と述べました。
 そのうえで、「わが国として、人質の解放が実現するよう即時の停戦を求めるとともに、持続可能な停戦につながることを強く期待しており、当事者に、直ちに人道的観点から行動するよう求めている。引き続き、外交努力を粘り強く積極的に行っていく」と述べました。


「 AFP」 2024年4月23日 12:30 発信地:パレスチナ自治区/パレスチナ自治区
■ガザ病院埋葬の遺体、200人に ハマスは283人と主張

【写真】パレスチナ自治区ガザ地区ハンユニスのナセル医療複合施設の敷地で、掘り起こされた遺体(2024年4月21日撮影)。(c)AFP

【4月23日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)南部ハンユニス(Khan Yunis)の医療施設に多数の遺体が埋められていた問題で、民間防衛当局は22日、3日間の捜索で見つかった遺体は約200人になったと発表した。犠牲者はイスラエル軍に殺害、埋葬されたとされる。
 民間防衛当局の広報担当者はAFPに「職員は現在もナセル医療複合施設(Nasser Medical Complex)で遺体の収容を続けている。20日以降、200人近い殉教者の遺体が収容された」と話した。

 また、腐敗している遺体もあり身元確認は難航しているが、努力を続けると述べた。
 一方、ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマス(Hamas)の報道担当者は、同施設で見つかった遺体は283人だと主張。「子どもや女性を含む民間人への犯罪行為についての徹底的な国際調査を要求する」と語った。
 イスラエル軍は「この件については後日発表する」とコメントした。
 同施設一帯では2月半ばに激しい戦闘があり、3月26日にはイスラエル軍の戦車や装甲車に包囲された。(c)AFP

「 AFP」 2024年4月22日 13:03 発信地:パレスチナ自治区/パレスチナ自治区
■ガザ南部病院に50人超の遺体 拷問の痕も

【写真】パレスチナ自治区ガザ地区ハンユニスのナセル医療複合施設の敷地で、遺体を掘り起こす医療従事者ら(2024年4月21日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区ハンユニスのナセル医療複合施設の敷地で、掘り起こされた遺体(2024年4月21日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区ハンユニスのナセル医療複合施設の敷地から掘り起こされた親族の遺体のかたわらで嘆く人(2024年4月21日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区ハンユニスのナセル医療複合施設の敷地で、親族の遺体が見つかり泣き崩れる人(2024年4月21日撮影)。

【4月22日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の民間防衛当局は21日、南部ハンユニス(Khan Yunis)の医療施設で、イスラエル軍に殺害された少なくとも50人の遺体を医療従事者が掘り起こしたと発表した。
 当局はAFPに、遺体が見つかったのはナセル医療複合施設(Nasser Medical Complex)の中庭だと説明した。
 当局の広報担当者は、同施設には「イスラエル占領軍が掘った集団埋葬地が複数あり、そのうちの一つできのう、50人の殉教者の遺体が見つかり衝撃を受けている」と述べた。また、「きょうも捜索活動が続いており、最終的な殉教者数を把握するため、全ての埋葬地の掘り起こしが終わるのを待っている」と語った。
 同担当者は「衣服を身に着けていない遺体もあり、これは間違いなく(死者が)拷問され虐待されたことを示している」と主張した。
 同施設一帯では2月半ばに激しい戦闘があり、3月26日にはイスラエル軍の戦車や装甲車に包囲された。
 AFPカメラマンもこの日、民間防衛当局の職員が施設の中庭で遺体を掘り起こしているのを目撃した。白い布に包まれた数人の遺体が親族に引き取られたという。
 イスラエル軍はこの発表について、事実関係を調査しているとコメントした。



「中央日報日本語版」 2024.04.22 08:44
■「ガザ地区病院中庭から密葬された遺体が少なくとも50体」
 イスラエルとハマスの戦争
 ガザ地区南部最大の都市ハーン・ユーニスにある大型病院の中庭から埋葬された遺体が数多く見つかったと21日(現地時間)、AFP通信が報じた。
 メディアによると、ガザ地区民防衛局は20日からハーン・ユーニスのナセル病院団地内の中庭から密葬された遺体を少なくとも50体探し出したと発表した。
 防衛局報道官は遺体発掘のことを伝えながら「すべての集団埋葬地を掘り返してはじめて最終殉教者の数を確認することができる」と話した。
 続いて「一部の遺体は衣服を脱がされた状態で埋蔵された」とし「これは彼らが拷問と虐待を受けたことを確実に見せている」と強調した。
 イスラエルと戦争中のハマスは声明を通じて50体の遺体が見つかった病院の中庭を共同墓地と称した。
 イスラエル国防軍は2月中旬にナセル病院を急襲した。
 当時イスラエル国防軍首席報道官のダニエル・ハガリ氏(少将)は「ハマスがナセル病院に人質を捉え、(病院には)死亡した人質の遺体があるという、信じるだけの情報がある」とし「これに伴い、病院内部で精密かつ制限的な作戦を展開している」と言及していた。
 このような軍事作戦によって医療陣や患者が強制避難し、国連は病院運営に支障が生じたとして懸念を示していた。
 ハマス掃討のためにハーン・ユーニスで作戦を実行していたイスラエル国防軍は7日、ガザ南部から兵力を撤収させた。


「 AFP」 2024年4月22日 12:09 発信地:ワシントンD.C./米国
■米、人権侵害でイスラエル軍部隊に制裁へ 報道

【写真】イタリア・カプリ島で、先進7か国(G7)外相会合閉幕後に記者会見に臨むアントニー・ブリンケン米国務長官(2024年4月19日撮影)。(c)Tiziana FABI / AFP

【4月22日 AFP】米国は、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)で人権を侵害している疑いがあるとして、一部のイスラエル軍部隊に近く制裁を科す見通しだ。同国のベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は20日、そうした動きについて「愚行の極み」だと非難した。
 米ニュースサイト・アクシオスは同日、米情報筋3人の話として、アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官が「数日中にも」イスラエル軍大隊への制裁を発表する見込みだと報道。制裁により、同部隊は米国の軍事支援や訓練を受けることが禁じられる。
 これに先立ち、ニューヨークの非営利報道組織プロパブリカも、国務省の特別委員会が昨年12月、西岸で活動するイスラエル軍の複数部隊や警察部隊に対して米国の支援を停止するようブリンケン氏に勧告したと報じていた。
 この件についてイタリア訪問中に記者から質問されたブリンケン氏は、報道内容を否定しなかった。詳細は明らかにしなかったものの、人権を侵害している外国の治安部隊への軍事支援を禁じる米国法に基づき、調査を行っていると説明。「決定は下している。数日後には結果が判明するだろう」と述べた。
 イスラム組織ハマス(Hamas)による昨年のイスラエルへの越境攻撃に先立つ2022年末、国務省は、在イスラエル米大使館の職員に対し、超正統派の兵士で構成された「ネツァ・イェフダ(Netzah Yehuda)」大隊による西岸での暴行疑惑を調査するよう指示。この中には、同年1月、パレスチナ系米国人(78)が拘束された後に心臓発作で死亡した件も含まれていた。
 米国がイスラエル軍部隊への制裁を示唆したのを受け、ネタニヤフ氏はX(旧ツイッター)で、「わが国の兵士がテロリストの怪物と戦っている時に軍の一部隊に制裁を科そうとするのは愚行の極み」だと反発。「わが政権はこうした動きを断固阻止する」と表明した。


「AFP」 2024年4月14日 16:27 発信地:エルサレム/中東・アフリカ
■ハマス、新たなガザ休戦案を拒否 イスラエル

【写真】パレスチナ自治区ガザで、イスラエル軍による爆撃で立ち上る煙を見る住民(2024年4月11日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザのヌセイラットで、イスラエル軍の爆撃後に出動する消防車(2024年4月12日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区のデイルアルバラフで、イスラエル軍の爆撃で負傷し、病院で治療を受ける記者(2024年4月12日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザで、イスラエル軍による爆撃で負傷した少女を運ぶ住民(2024年4月11日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザで、イスラエル軍の爆撃を受けた住宅の被害を確認する住民(2024年4月12日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザのヌセイラットで、イスラエル軍の爆撃を受けた建物の残骸(2024年4月12日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザのヌセイラットで、イスラエル軍の爆撃後に立ち上る煙(2024年4月12日撮影)。

【4月14日 AFP】イスラエルの対外特務機関モサド(Mossad)は14日、イスラム組織ハマス(Hamas)が、パレスチナ自治区ガザ(Gaza Strip)での新たな休戦案を拒否したと明らかにした。
 モサドはイスラエル首相府を通じて発表した声明で、休戦案の拒否はハマスが人道的な取引や人質の返還を望んでいないことを示していると指摘。「(イスラエルと)イランとの緊張を利用」して、中東全体の緊張を激化させることを狙っていると非難した。

 一方のハマスは、「恒久的な停戦」と「ガザ全域からの(イスラエル)占領軍の撤退」を求める考えを変えていない。


「 AFP」 2024年3月27日 15:45 発信地:ジュネーブ/スイス
■ガザで「ジェノサイド」 国連特別報告者指摘に支持相次ぐ 人権理

【写真】国連人権理事会で発言するフランチェスカ・アルバネーゼ特別報告者(左)。スイス・ジュネーブで(2024年3月26日撮影)。(c)Fabrice COFFRINI / AFP【写真】国連人権理事会でフランチェスカ・アルバネーゼ特別報告者(画面右)の発言を聞く各国代表。スイス・ジュネーブで(2024年3月26日撮影)。(c)Fabrice COFFRINI / AFP 

【3月27日 AFP】国連人権理事会(UN Human Rights Council)からパレスチナ自治区の特別報告者に任命されているフランチェスカ・アルバネーゼ(Francesca Albanese)氏は26日の理事会で、イスラエルが同自治区ガザ地区(Gaza Strip)で実行している軍事作戦は「ジェノサイド(集団殺害)行為」に当たるとの持論を重ねて表明した。それを受け、アラブ諸国や中南米諸国から支持する声が相次いだ。
 アルバネーゼ氏は、「ガザにおける(イスラエルの)ジェノサイドの意思は明々白々であり、われわれは目を背けてはならず、立ち向かい、防ぎ、罰しなければならない」と主張。各国に対し、対イスラエル武器禁輸と制裁措置を呼び掛けた。
 それに対しパキスタンの代表はイスラム協力機構(OIC)を代表し、「(イスラエル)軍はハゲワシのように(ガザ南部)ラファ(Rafah)を取り囲み、ヨルダン川西岸(West Bank)では強欲にも土地侵略を続けている」とし、武器禁輸・制裁への支持を表明した。
 またエジプト代表はアラブ諸国を代表して、イスラエルは「ガザを構造的、計画的に攻撃し、人が住めないようにしようとしている」と非難した。
 イスラエルと後ろ盾の米国の代表は欠席した。(c)AFP/Robin MILLARD


「AFP」 2024年3月26日 12:42 発信地:ジュネーブ/スイス
■イスラエル、ガザで「ジェノサイド条約」違反 国連特別報告者

【写真】パレスチナ自治区ガザ地区南部の病院にイスラエル軍の攻撃で負傷した子どもを運び込む男性(2024年3月24日撮影)。(c)MOHAMMED ABED / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファで、イスラエル軍の攻撃で破壊された建物のそばを移動するパレスチナ人の家族(2024年3月24日撮影)。(c)MOHAMMED ABED / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区で、イスラエル軍の攻撃で親族を亡くした男性(2024年3月21日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区中部から南部に退避するパレスチナ人の人々(2024年3月21日撮影)。
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区北西部で、破壊された建物のそばを歩く男性(2024年3月25日撮影)。 
【写真】パレスチナ自治区ガザ市からガザ地区中部に退避するパレスチナ人の人々(2024年3月21日撮影)。 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区でイスラエル軍の攻撃で立ち上る煙。イスラエル南部から撮影(2024年3月14日撮影)。(c)JACK GUEZ / AFP 

【3月26日 AFP】国連人権理事会(UN Human Rights Council)からパレスチナ自治区の特別報告者に任命されているフランチェスカ・アルバネーゼ(Francesca Albanese)氏は25日、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での軍事作戦で「ジェノサイド(集団殺害)」に相当する行為を働いたと判断する「合理的な根拠」があるとの報告書を公表した。「民族浄化」の恐れがあることにも警鐘を鳴らしている。
 アルバネーゼ氏は、イスラエルがガザで、国連のジェノサイド条約に記載されている五つの行為のうち三つに違反しているのは明らかだと指摘。
 報告書は違反行為として、「集団構成員の殺害」「集団構成員に対する重大な肉体的または精神的な危害」「集団の全部または一部に肉体の破壊をもたらすために意図された生活条件の強要」を挙げた。
 さらに、イスラエル政府の一部高官が、パレスチナ人の強制移住と自国民の入植拡大を表明していることについて、「退避命令と安全地帯を、民族浄化を達成するための集団殺害の道具として使っている」と糾弾している。
 国連の特別報告者は国連人権理事会によって任命されるが、国連を代表する立場にはない。
 スイス・ジュネーブのイスラエル代表団は、同国は「報告書の内容を断固否定する」とし、「イスラエル国家の樹立そのものを否定しようとする試みの一端にすぎない」と反発。
 「イスラエルの戦争は(イスラム組織)ハマス(Hamas)に対するものであり、パレスチナ住民に対するものではない」と主張した。
 米政府当局者はAFPに対し、報告書について把握しているが、「イスラエルがガザで集団殺害を行ったと信じるに足る根拠は得ていない」と語った。


「AFP」 2024年3月25日 13:09 発信地:パレスチナ自治区
■ガザ住民「恐怖と飢餓」に直面 国連総長、支援拡大と即時停戦訴え

【写真】パレスチナ自治区ガザ地区とエジプトの境界にある同国側のラファ検問所で記者会見する国連のアントニオ・グテレス事務総長(2024年3月23日撮影)。(c)Khaled DESOUKI / AFP
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区とエジプトの境界にある同国側のラファ検問所を訪問した国連のアントニオ・グテレス事務総長(中央、2024年3月23日撮影)。(c)Khaled DESOUKI / AFP 
【写真】パレスチナ自治区ガザ地区ラファに近いエジプト・アリーシュにある空港に到着した国連のアントニオ・グテレス事務総長(中央、2024年3月23日撮影)。(c)Khaled DESOUKI / AFP 

【3月25日 】国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は24日、訪問先のエジプトで、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の住民は「恐怖と飢餓」にさらされているとして、人道支援の拡大と即時停戦を訴えた。
 グテレス氏は、多数の住民が避難している南部ラファ(Rafah)への地上侵攻を計画しているイスラエルに対し、計画の実行を思いとどまるよう要請。
 ガザでは240万人の住民が「ノンストップの悪夢」を強いられているとし、「銃を置き、即時の人道的停戦をすべき時がとっくにきていることを世界中が認識している」と述べた。
 さらに、ラファでは人道支援物資の輸送トラックが足止めされているとして、イスラエルに搬入を許可するよう求めた。
 イスラエル軍はこれを受け、SNSで、国連に物流面での拡充を促し、「自分たちの失態をイスラエルのせいにするのはやめるべきだ」と反論した。


「AFP」 2024年3月23日 12:40 発信地:エルサレム/中東・アフリカ
■イスラエル、西岸の800ヘクタール「国有地化」 米国務長官の訪問中

【写真】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のイスラエル入植地(上、2024年2月29日撮影)。(c)Menahem Kahana / AFP
【写真】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相(右)とベツァレル・スモトリッチ財務相(2024年1月7日撮影)。(c)RONEN ZVULUN / POOL / AFP 

【3月23日 AFP】イスラエル極右のベツァレル・スモトリッチ(Bezalel Smotrich)財務相は22日、占領下に置くパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)のヨルダン渓谷(Jordan Valley)北部にある土地800ヘクタールを「国有地化」すると発表した。
 イスラエルの入植活動を監視するNGO「ピース・ナウ(Peace Now)」によれば、1回の接収面積としては1993年にオスロ合意(パレスチナ暫定自治宣言)が調印されて以降最大。2024年の接収面積も過去最大となる見通しだという。
 接収の発表は、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相率いる強硬右派政権の入植地拡大を批判してきた米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官のイスラエル訪問中に行われた。ピース・ナウは「挑発」との見方を示している。
 西岸でのユダヤ人入植地の拡大は国際法違反と見なされているにもかかわらず、スモトリッチ氏は拡大計画を推し進めている。(c)AFP


「AFP」 2024年3月22日 14:41 発信地:ワシントンD.C./米国
■ガザ戦闘、若者の方がイスラエルに批判的 米

【写真】米首都ワシントンで行われたパレスチナ支持者によるデモ(2024年3月2日撮影)。(c)Mandel NGAN / AFP

【3月22日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での戦闘をめぐり、米国の若者は他の年齢層よりもイスラエルに対してはるかに批判的であることが、米調査機関ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が21日に公表した調査結果で明らかになった。
 調査では、昨年10月7日のイスラム組織ハマス(Hamas)による奇襲攻撃に対するイスラエルの対応について、18~29歳の46%が「許容できない」と回答。21%が「許容できる」とし、残りは「どちらとも言えない」と答えた。
 年齢が上がるにつれ、この数字はほぼ反転している。65歳以上でイスラエルの対応を支持すると答えた人は53%に上る一方、許容できないと答えたのは29%だった。
 調査は1万2693人を対象に行われた。
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「日本の靖国神社集団参拝に…徐坰徳氏「世界のメディアに告発」」

2024年04月25日 | 国民国家日本の侵略犯罪
「中央日報日本語版」 2024.04.25 13:38
■日本の靖国神社集団参拝に…徐坰徳氏「世界のメディアに告発
 日本超党派の国会議員約90人が靖国神社を集団参拝して議論になっている中、誠信(ソンシン)女子大学の徐坰徳(ソ・ギョンドク)教授がこれを世界の主要言論に告発した。靖国神社には太平洋戦争A級戦犯が合祀されている。
 25日、徐教授は自身のインスタグラムに「AP通信、ロイター通信、CNN、BBC、ニューヨーク・タイムズ、新華社通信など世界主要20カ国約50のメディアに靖国神社および参拝についての問題点を一つひとつ指摘した」と明らかにした。
 これに先立ち、21日には岸田文雄首相が靖国神社に供物を奉納し、新藤義孝経済再生担当相は靖国神社を訪れて直接参拝した。
 徐教授は「告発メールで靖国神社を日本の政治家たちが持続的に参拝するのは自分たちの侵略戦争を『正当化』しようとする狙いで、歴史を否定する行為だと強調した」と伝えた。
 また「今後、北東アジアの平和と繁栄のために日本のこのような行為を全世界に広く知らしめて世界的な世論が形成されるように協力してほしいと呼びかけた」と説明した。
 靖国神社は明治維新戦後、日本で起きた内戦と日帝が起こした数多くの戦争で亡くなった246万6000人余りの英霊を追悼する施設だ。
 特に極東国際軍事裁判により処刑された東條英機元首相など太平洋戦争A級戦犯14人も合祀されている。徐教授は「世界的な世論を通じて日本の間違った部分を引き続き圧迫していく」と付け加えた。


「聯合ニュース」 2024.04.23 16:38
■韓国政府 超党派議連の靖国参拝に「反省を行動で」 
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は23日、東京の靖国神社で始まった春季例大祭に合わせ、超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」が同日午前に集団参拝したことについて、反省を行動で示すよう求めた。参拝には自民党や日本維新の会などの衆参両院議員約90人が参加した。

【写真】「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」は23日午前、春季例大祭に合わせて東京の靖国神社を集団参拝した=(共同=聯合ニュース)

 韓国外交部の任洙ソク(イム・スソク)報道官はこの日の定例会見で、「政府は日本の責任ある人たちが歴史を直視し、過去に対する謙虚な省察と真の反省を行動で示すことを促す」と述べた。
 閣僚では高市早苗経済安全保障担当相が参拝した。
 例大祭初日の21日には岸田文雄首相が内閣総理大臣の名前で供え物の「真榊(まさかき)」を奉納したほか、新藤義孝経済再生担当相が参拝している。韓国外交部は当日、報道官論評で遺憾を表明した。


「中央日報日本語版」2024.04.23 09:54
■日本国会議員、戦犯合祀の靖国神社に集団参拝
 日本超党派の国会議員が太平洋戦争A級戦犯が合祀された靖国神社を集団参拝した。
 23日、時事通信によると、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」所属議員は靖国神社の春季例大祭を迎えて、この日午前、集団で靖国神社を訪れて参拝した。
 同会所属議員は毎年春季および秋季例大祭に靖国神社を訪れていて、昨年10月秋季例大祭期間にも集団参拝していた。
 これに先立ち、岸田文雄首相は21日、靖国神社に内閣総理大臣名義で「真榊(まさかき)」と呼ばれる供物を奉納した。真榊は神社の祭壇に捧げる榊の祭具を称する。
 同日、新藤義孝経済再生担当相は自ら靖国神社を訪れて参拝した。
 これに対して韓国政府は「深い失望と遺憾」を表わして抗議した。韓国外交部は同日論評を出して「政府は日本の責任ある指導者が歴史を直視して過去の歴史に対する謙虚な省察と真の反省を行動で示すよう求める」とし「これは未来志向の韓日関係発展の重要な土台であることをもう一度強調する」とした。
 東京千代田区にある靖国神社は明治維新以降、日本で起きた内戦と日本が起こした戦争で亡くなった246万6000人余りの英霊を賛える施設だ。
 このうち90%は太平洋戦争関連の人物で極東国際軍事裁判(東京裁判)により処刑された東條英機元首相ら太平洋戦争A級戦犯14人も合祀されている。


「The Hankyoreh」 2024-04-17 07:49
■[社説]米日同盟が重要になるほど、日本は明確な歴史認識を
 日本は今年の外交青書でも、韓国の領土である独島(トクト)を自分たちの「固有の領土」だとする誤った主張を繰り返した。また、韓国人強制動員被害者に対する賠償判決についても「極めて遺憾であり、断じて受け入れられない」との立場を維持した。中国を含む東アジア全体の平和と安定のためにも、日本は過去の歴史の過ちを謙虚に振り返り、謝罪、反省する態度を維持すべきである。
 日本の外務省が16日に公開した2024年版外交青書を見ると、今年も韓国の領土である独島について「日本固有の領土」だとしつつ、韓国が「不法占拠し続けてきている」という無理な主張を繰り返した。韓日の最大懸案として残っている強制動員被害者に対する賠償判決についても、受け入れられないとの主張を繰り返した。
 日本の外交青書をめぐって例年のように繰り返される攻防よりも懸念されるのは、「忘却の談話」である2015年の安倍談話以降、はっきりと後退した日本の歴史認識だ。日本政府はその後、先の植民地支配と侵略について明確な謝罪と反省(1995年村山談話)の意思を明らかにするのではなく、「歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる」という曖昧な表現を使っている。加害責任を直視しようとしない卑怯(ひきょう)な態度だ。
 退行する日本の歴史認識がさらに懸念されるのは、このところ米日同盟が名実共に「グローバル同盟」へと成長し、日本の軍事的役割が大きく拡大しているからだ。米日は今月10日の首脳会談で「未来のためのグローバル・パートナー」と述べつつ、「自衛隊と米軍との間の相互運用性及び計画策定の強化を可能にするため、二国間でそれぞれの指揮・統制の枠組みを向上させる」と宣言した。より強められ、一体化する米日同盟は、インド太平洋地域において中国に強い軍事的圧力をかけるものになるとみられる。日本が今のように歴史を反省しないなら、「法と規則の重要性」を強調していくら正しいことを言ったとしても、中国は受け入れようとはしないだろう。
 自衛隊はこのところ、侵略戦争の象徴である靖国神社を集団参拝したり、SNSでアジア侵略を正当化する「大東亜戦争」との表現を使うなど、極めて憂慮すべき姿を見せている。日本のメディアからでさえ「アジアへの植民地支配と侵略、国民を存亡の危機に陥れた敗戦という歴史への反省の風化を強く懸念する」(13日、朝日新聞)などの声があがっている。岸田文雄首相は、弛緩した日本政府の歴史認識が自衛隊に影響を及ぼしたのではないかということを、真剣に反省すべきだ。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権も、韓日関係の持続的な発展のためにも、日本の過ちははっきりと指摘する断固たる姿勢を示すべきだ。
(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-16 18:05


「The Hankyoreh」 2024-04-17 06:40
■韓国政府「日本外交青書」に立場表明…独島には抗議、歴史問題には沈黙
 日本の外交青書2024に対し 
 韓国政府、論評と会見で立場表明

【写真】16日、ソウル外交部庁舎に来訪した在韓日本大使館の實生泰介総括公使。韓国政府は16日、日本が外交青書で「竹島は日本の領土」という不当な主張を繰り返したことに対し、直ちに撤回を求め、在韓日本大使館の實生総括公使を呼んで抗議した/聯合ニュース

 韓国政府は16日、日本が外交青書で「竹島は日本の領土」という不当な主張を繰り返したことに対して抗議するという立場を示したが、日帝強占期(日本の植民地時代)の強制動員など韓日の歴史問題に関する部分については、これといった意見表明もなく、沈黙を守った。
 外交部は同日午前、報道官論評を発表し、「日本政府がこの日発表した外交青書を通じて歴史的にも地理的にも国際法的にも明らかに韓国固有の領土である独島に対する不当な領有権主張を繰り返したことに対し、強く抗議する」とし、直ちに撤回するよう求めた。外交部は「韓国政府は、大韓民国固有の領土である独島に対する日本政府のいかなる主張も韓国主権に何の影響も及ぼさないことをもう一度明確にする」としたうえで、「今後も断固として対応していくことを明確に示す」と強調した。
 外交部のイム・スソク報道官は同日の定例会見でも「独島は歴史的にも地理的にも国際法的にも明白な韓国固有の領土であり、独島に対する領有権紛争は存在しない」としたうえで、「韓国政府は独島に対する確固たる領土主権を行使しており、独島に対するいかなる不当な主張にも断固として厳重に対応する」と再度強調した。
 外交部は同日午前、ソウル鍾路区(チョンノグ)の外交部庁舎に在韓日本大使館の實生泰介総括公使を呼んで抗議した。この場で、外交青書内の独島領有権主張などに対する韓国政府の立場を重ねて伝えたものとみられる。
 今回発表された日本の外交青書は、韓国最高裁が2023~2024年に日帝強占期の強制動員被害訴訟で、日本の被告企業に賠償を命じた判決についても、「これらの判決及び、2024年2月に日本企業が韓国裁判所に納付していた供託金が原告側に引き渡された事案については、日本政府として、極めて遺憾であり、断じて受け入れられないとして抗議を行った」と記述した。政府は外交部の論評で、これに対しては韓国側の立場を明示せず、歴史問題をめぐる日本の立場の変化も求めなかった。
 イム報道官は定例会見で、「政府は今後も日本側がこれまで示してきた歴代内閣の歴史認識を揺らぐことなく引き継いでいく中で、未来指向的な両国関係の発展に向けて取り組んでいくことを望んでいる」としたうえで、「韓国政府は強制徴用解決策の趣旨に従って円滑な被害回復のために引き続き努力していく」と述べた。
 イム報道官は「今回の日本の外交青書には、韓国政府の(強制動員関連の)解決策が難しい状態だった韓日関係を健全な関係に戻すことだったという日本政府の評価と、金大中(キム・デジュン)-小渕共同宣言(韓日共同宣言)を含め、歴史認識に対する歴代内閣の立場を引き継いでいるという内容が含まれている」として注目した。さらに「韓国との関係を規定するにあたって、『パートナー』という表現を新たに加えるなど、前年に比べて韓国関連記述が一部改善されたとみている」とし、「来年の国交樹立60周年を控え、未来指向的な韓日関係を構築していくうえで、両国が緊密に協力していくことを望んでいる」と述べた。日本と歴史問題をめぐる隔たりを埋め、韓日協力に重点を置く姿だ。
 日本は外交青書で、韓国が独島を「不法占拠」しているという表現を2018年以来7年連続で使っている。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は韓日関係を改善したという成果を掲げているが、日本の独島領有権主張は全く変わっていない。日本の外交青書に対する外交部報道官論評を発表し、在韓日本大使館総括公使を呼んで抗議するなど、韓国政府の対応は例年と同じレベルだ。
パク・ミンヒ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-16 16:01


「The Hankyoreh」 2024-04-17 08:03
■日本、外交青書で「強制動員判決、韓国の責任」強調
 外交青書で一連の強制動員判決は韓国の責任だと明記 
 謝罪・反省はなく「歴代内閣の立場」の継承だけ言及

 日本が16日に公開した今年の外交青書で、日本企業が強制動員被害者に賠償するよう命じた韓国最高裁の一連の判決について、韓国の責任だと強調する記述をした。日本政府の「謝罪と反省」は一言も明記せず、独島(トクト)は日本固有の領土だとする強引な主張が続いた。
 日本の上川陽子外相はこの日開かれた閣議で「2024年版外交青書」を報告した。日本外務省は毎年、直近の国際情勢と日本の外交活動を説明する外交青書を発表する。
 今年の青書には、韓日関係の最大の争点である強制動員被害者に関する内容が新たに追加された。2018年に続き、昨年12月と今年1月に韓国最高裁が被告の日本企業に対して賠償金を支払うよう相次いで判決を出したことなどを説明し、「(日本政府としては)極めて遺憾であり、断じて受け入れることはできない」と明言した。さらに「韓国政府は、2023年3月6日に行われた措置の発表の中で、旧朝鮮半島出身労働者に関して現在(注:発表当時)係属中であるほかの訴訟が原告勝訴として確定する場合の判決金及び遅延利息は、韓国の財団が支給する予定であると表明している」と明記した。最近になり韓国で新たな最高裁判決が下されているが、強制動員被害者への賠償は尹政権の譲歩によって日本の手を離れたという認識を、公式文書に明確に表現しているのだ。
 尹政権は昨年3月6日、強制動員被害者への賠償について、被告の日本企業ではなく韓国の日帝強制動員被害者支援財団が原告である被害者に賠償金を代わりに支給する「第三者弁済」方式を発表した後、これを強行している。
 外交青書には、過去の歴史に対する「謝罪と反省」という言葉がまったく出てこなかった。尹政権の譲歩案の発表後、岸田文雄政権から出た「過去の談話の継承」を説明し、「日本政府は1998年10月に発表された『日韓共同宣言』を含め歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいる」と言及するにとどまった。日韓共同宣言や村山談話(1995年)などにはあった「謝罪と反省」を直接明示せず、あいまいに表現したのだ。これは、米国を国賓訪問した岸田首相が、11日(現地時間)の米国上下両院合同会議での演説で、「謝罪と反省」どころか過去の侵略戦争と植民地支配の内容には最初から言及しないなどの退行的な姿勢を示したことと軌を一にしている。

【写真】日本政府が16日公開した「2024年版外交青書」での韓日関係の部分=外交青書よりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 独島についても強引な主張が続いた。青書に「竹島(日本が主張する独島の名称)は歴史的事実に照らしても国際法上も明らかに日本固有の領土」であり、「(韓国は)警備隊を常駐させるなど、国際法上何ら根拠がないまま、竹島を不法占拠し続けてきている」と主張した。韓国が独島を「不法占拠」しているという表現は、2018年の青書で初めて登場してから7年間続いている。
 韓日関係に対しては改善された表現が登場した。韓国について「国際社会における様々な課題への対応にパートナーとして協力していくべき重要な隣国である」と言及した。2010年の青書以来14年ぶりに韓国を「パートナー」と明記した。「日米韓」は独立した項目が新たに設けられた。青書には「日米韓3か国の連携は北朝鮮への対応を超えて地域の平和と安定にとっても不可欠である」としたうえで、「FOIP(自由で開かれたインド太平洋)の実現に向けても、3か国間の連携を確認してきている」と強調した。

東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-16 20:39
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「現実味を帯びた北朝鮮の核の脅威、南北対話が切に求められる」

2024年04月24日 | 北部朝鮮
「The Hankyoreh」 2024-04-24 06:04
■[社説]現実味を帯びた北朝鮮の核の脅威、南北対話が切に求められる

【写真】北朝鮮の労働新聞は23日付で、金正恩国務委員長の指導のもと、事前に決められていた国家核兵器総合管理体系「核の引き金」の手続きに従い、600ミリ超大型放射砲に模擬の核弾頭を積んで反撃する訓練を初めて実施したと報じた/聯合ニュース

 北朝鮮の「労働新聞」が国家核兵器総合管理体系の「核の引き金」に従い、600ミリ超大型放射砲に模擬の核弾頭を載せ反撃する訓練を初めて実施したと報じた。韓米が「斬首作戦」を想起させる合同空中浸透訓練を行ったことを受け、北朝鮮が露骨に核の使用をちらつかせることで対抗した形だ。南北が今のような極限の対決を続けると、「小さなミス」一つで惨劇が起きかねない。両者は急いで緊張緩和に向けた対話を再開すべきだ。
 「労働新聞」は23日付で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長が前日、「600ミリ超大型放射砲兵区分隊が参加した初の核反撃仮想総合戦術訓練」を指導したと報じた。この報道には、北朝鮮の「核教理(ドクトリン)」と関連し、これまで知られなかった「火山警報」や「核の引き金」などの概念が初めて登場する。これによると、22日に実施された北朝鮮の「核反撃仮想総合戦術訓練」は「国家最大の核危機警報である『火山警報』体系が発令された場合、部隊を核反撃態勢に履行させる手続きや工程」などを訓練するためのもので、「国家核兵器総合管理体系である『核引き金』の枠組みの中で」は初めて実施されたものと言える。
 北朝鮮は2022年9月、自国の核教理を明文化した法律「朝鮮民主主義人民共和国の核武力政策について」を通じて、北朝鮮に対する核兵器または大量殺戮兵器の攻撃が敢行された場合や差し迫った場合▽国家指導部などに対する核および非核攻撃が敢行された場合や差し迫った場合などには核を使用できるように定めた。同条項をこの日の訓練と結びつけると、韓米の特殊部隊が18日に施行した「北朝鮮の首脳部」を殺害するための合同空中浸透訓練などが「火山警報」発令要件に当たるとみて、あらかじめ定められた「核の引き金」の枠組みのもと、「核模擬戦闘部を搭載した超大型放射砲弾」を発射したことになる。核使用の手続きなどが具体的に決まり、これまで概念上だけで存在していた北朝鮮の核の脅威が一層現実味を帯びたわけだ。
 2回目の朝米首脳会談が物別れに終わった2019年以降、南北、朝米対話は5年近く中断されている。同期間に北朝鮮の核能力が飛躍的に発展したことは否定できない。しかし、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は米国の「拡大抑止」にしがみつこうとするだけで、南北対話には全く関心を持っていない。その間、朝鮮半島で戦争勃発するかもしれないという懸念の声が高まっている。今のような一方的な対北朝鮮政策では、朝鮮半島の平和を守ることはできない。北朝鮮政策を全面的に見直しが必要だ。
(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力: 2024-04-23 20:14


「The Hankyoreh」 2024-04-23 21:24
■北朝鮮ハッカー組織、韓国の防衛産業技術「全方位流出」…韓国警察「氷山の一角」
 北朝鮮のハッカー組織、ラザルス、アンダリエル、キムスキーの3組織が韓国の防衛産業技術を奪取するために韓国国内の防衛産業企業を全方位的に攻撃した情況が警察に捉えられた。複数のハッカー組織が動員されたうえに、防衛産業企業とその協力・外注業者までを標的にするなど、攻撃方式も多様だったと韓国警察は明らかにした。
 警察庁国家捜査本部は、北朝鮮のハッカー組織として知られるラザルス、アンダリエル、キムスキーが韓国の防衛産業企業10社余りを攻撃し、防衛産業技術を奪取した事実を確認したと22日明らかにした。北朝鮮のハッカー組織は、防衛産業企業に直接浸透したり相対的にセキュリティが脆弱な協力・外注業者をハッキングするかたちで、防衛産業企業の主要サーバーに無断で浸透し、悪性コードを植え付けたことが把握された。警察は、IPアドレス▽経由地の構築方法▽悪性コードの種類を根拠に、今回の攻撃が北朝鮮のハッカー組織の仕業だと判断した。
 一部の業者は特別点検が始まった1月時点でもハッキングされた被害の事実さえ知らずにいたことから、北朝鮮の技術奪取が相当期間にわたり続いていた可能性も提起されている。警察が捉えた北朝鮮の技術奪取時点は、2022年10月、11月、2023年4~7月だ。警察はどの時点で資料が奪取されたかを推測するだけであり、攻撃期間を特定することは難しいと明らかにした。ただし、警察関係者は「捜査開始時点まで悪性コードは生きていた」とし「我々が把握したのは氷山の一角に過ぎない可能性がある」と話した。
 韓国の防衛産業技術を盗むための北朝鮮の攻撃は、防衛産業企業のみならず協力・外注業者まで標的にするなど、方法も様々だった。ラザルスは被害企業の外部インターネットサーバーをハッキングして悪性コードを植え付けた後、企業の内部ネットワークに侵入する方式を使った。こうしたやり方で開発チームの職員のパソコンなど6台から重要資料を海外クラウドに流出させたことが分かった。
 軍事技術を主に奪取してきたアンダリエルは、防衛産業協力企業のサーバーをメンテナンスする外注業者の職員のネイバーやカカオなど一般電子メールアカウントを奪取し接近した。一部の職員が一般電子メールアカウントと社内業務用アカウントで同じIDとパスワードを使用しているという弱点を悪用したのだ。北朝鮮のハッカー組織の中で最も有名なグループであるキムスキーは、防衛産業協力会社の社内グループウェアの電子メールサーバーの弱点を悪用し資料を奪取した。
 韓国警察の関係者は「これまで役割分担がされていると知られた北朝鮮のハッカー組織が、防衛産業技術奪取という共同の目標を設定し、一斉に総力戦を繰り広げているという情況を初めて確認した事件」だと明らかにした。これまでキムスキーは政府機関や政治家、ラザルスは金融機関、アンダリエルは国防機関を主に狙うハッカー組織として知られていた。ラザルスは最近確認された司法府の電算網への侵入も主導したと警察は明らかにした。

イ・ジヘ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-23 13:45
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「彼らが李承晩を「建国の父」に祭り上げようとする本当の理由=韓国」

2024年04月23日 | 韓国で
「The Hankyoreh」 2024-04-23 08:39
■[寄稿]彼らが李承晩を「建国の父」に祭り上げようとする本当の理由=韓国
 「李承晩と4・19革命」連続寄稿(1) 
 イ・ジュンシク|元独立記念館館長

【写真】1948年8月15日、中央庁広場で大韓民国政府の樹立を宣言する李承晩大統領。李大統領はこの日、「大韓民国30年」という年号を用いた=出典:李承晩建国大統領記念事業会//ハンギョレ新聞社

 李承晩(イ・スンマン)といえば、多くの人が独裁者を思い浮かべる。だが少し前から、ニューライトを中心に、大韓民国の基礎を築いた「建国の父」李承晩を強調する動きが見られる。最近は尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権がこれに加勢している。ついにはソウル市のオ・セフン市長が鍾路区(チョンノグ)の「開かれた松ヒョン(ソンヒョン)広場」に李承晩記念館を建てるというとんでもない話を持ち出すに至っている。
 李承晩の歴史的評価はすでに定まっている。李承晩は大韓民国臨時政府の大統領と大韓民国の大統領の座から二度も追われた。これ以上どんな評価が必要だというのか。たとえ小さな功があったとしても、それ以上に罪が大きい。李承晩に功があるとすれば、それは一部の人々の強弁する「建国の父」に自身が決してなりえないことを自ら認めたことかもしれない。
 1948年5月10日の選挙で成立した制憲国会で、李承晩は初代国会議長に選出された。李承晩は5月31日の制憲国会の開会の辞で「大韓独立民主政府の再建設」を力説した。大韓独立民主政府は、言い換えれば民国、すなわち大韓民国である。改めて李承晩の言葉を引用すると、「29年ぶりの民国の復活の日であることを我々はここに公布し、民国の年号は己未年(1919年)から起算」すべきだというのだ。
 憲法を制定する際、国の名前を何にするかという問題をめぐって論争が起きたが、1919年にすでに発足している大韓民国を継承し、国の名前として使い続けようという結論が出た。その結果、制憲憲法の前文に「我々大韓民国は己未の3・1運動で大韓民国を建設し、世界に宣布した偉大な独立精神を継承し、今や民主独立国家を再建」するという一節が入った。これは、独立運動の過程ですでに大韓民国は建設されており、制憲憲法による政府の発足は大韓民国の再建だということを意味する。
 1948年8月15日の政府樹立祝賀式の記念演説で、李承晩は「大韓民国30年」という年号を用いた。続いて9月1日に出た初の大韓民国官報にも「大韓民国30年」が記されている。大韓民国は1948年8月15日の政府樹立によって建設されたものではないということを、李承晩政権自らが明確に示したのだ。その後の数回の改憲を経て、憲法前文は変更された。現行憲法の前文には「我々大韓国民は3・1運動で建設された大韓民国臨時政府の法統」を継承しているという一節がある。
 にもかかわらず、李承晩を称揚しようとしている人々は、1948年8月15日の政府発足がすなわち大韓民国の建国だと強弁する。憲法を否定するものであり、1919年に大韓民国が建設されたと主張した李承晩の唯一の功さえも否定するものだ。李承晩は「建国の父」だと言い張る人々は、「建国節」制定をごり押ししてきた。だが、政府が樹立された日がすなわち国の建設された日だと考える国はほとんどない。
 漢字文化圏において「建国」という名の国の記念日を持つ国は日本だけだ。ただし日本は、神話に出てくる初代天皇が即位した日を1873年に紀元節と定め、1966年からは「建国記念の日」として記念している。日本でさえ、「建国節」を主張する連中のように近代政府の発足日を記念してはいない。韓国の開天節に当たる日を建国の起点としているのだ。中国は1949年に中華人民共和国の発足を宣言した日を国慶節として、台湾は1911年に武昌起義の起きた日を双十節として、それぞれ記念している。北朝鮮は1948年に朝鮮民主主義人民共和国を宣布した日を人民政権創建日として、ベトナムは1945年にホーチミンが独立を宣言した日を国慶日として、それぞれ記念している。
 地球上に存在するほとんどの国が記念する日は、韓国の3・1節や光復節に当たる独立記念日だ。特に帝国主義の植民地支配を受けた国は、どこも独立記念日を自らのルーツとして記念している。米国も独立記念日を記念している。7月4日を米国の建国日だと考える米国人はいない。
 ニューライトをはじめとする極右勢力が無理に「建国節」を推し進めるのには理由がある。それは親日と独裁の歴史の洗浄だ。「建国節」制定を通じて独立運動家を大韓民国から切り離し、その座に親日派とその後裔(こうえい)である独裁政権に加担した勢力を据え、あたかも親日と独裁が大韓民国の正統であるかのようにしようという黒い本音が、「1948年建国」主張には込められている。だから「建国節」を何度も蒸し返しているのであり、その一環として「建国の父」李承晩を称揚しているのだ。

イ・ジュンシク|元独立記念館館長 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-22 19:31
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「「高宗が乙巳条約に満足した」…教科書で歴史歪曲すら越えた日本」

2024年04月22日 | 国民国家日本の侵略犯罪
「The Hankyoreh」 2024-04-22 07:16
■[社説]「高宗が乙巳条約に満足した」…教科書で歴史歪曲すら越えた日本

【写真】ソウル市鍾路区の旧日本大使館前にある平和の少女像/聯合ニュース

 日本の文部科学省が19日に公開した中学校の歴史教科書の追加検定結果に言葉を失った。韓日両国政府が歴史で対立しながらも守ってきた度量の広さを越えた「暴挙」だと言わざるをえない。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は、過去2年間に続けてきた対日「屈辱外交」がこのような歴史歪曲につながったのではないかを省みて、対日政策を根本的に再検討しなければならない。
 文部科学省はこの日、極右的・復古的な歴史の記述で日本国内でも大きな懸念をもたれている令和書籍の中学歴史教科書2点について、「問題ないと判断した」として、検定に合格したことを発表した。この教科書の歴史歪曲のなかで特に驚くべきことは、乙巳条約(第2次韓日協約、1905年)と日本軍「慰安婦」についての説明だ。
 日本は、長きにわたり過去の植民地支配を「合法」だと主張しながらも、韓国人がそれを自発的に望んだとしたり「正当な支配」だったという内容を主張することはなかった。菅直人首相談話(2010年)で、韓国の人々が「その意に反して行われた植民地支配によって」傷を受けたと認めたことが良い例だ。しかし今回は、植民地支配の扉を開いた乙巳条約について高宗が「満足」し、一部の大臣の反対を「自ら説得して調印に達することになった」という衝撃的な主張を認めた。
 問題の記述は、伊藤博文が条約を強制的に締結した後の1905年12月8日に天皇に送った復命書を参考にしたとみられる。しかし、乙巳条約が脅迫のもとで強制的に締結されたことは、条約の「形式的合法性」を主張する日本の学者でさえ認めるものだ。合法派の代表といえる明治大学の海野福寿名誉教授も2000年の研究で、この一節について、高宗は最小限の効力の期限を設定して奪われた外交権の回復を期待したが、伊藤博文はそれを逆利用し、皇帝の要求を受け入れて修正したことで裁可の証拠とみなしたと指摘している。伊藤博文の欺瞞を高宗が同意したということの証拠にした嘆かわしい歴史歪曲だ。
 慰安婦についても、日本は「法的責任」を否定しただけであり、慰安婦の移送や慰安所の運営・管理などについては、「(日本)軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」(2015年慰安婦合意)と認めている。しかし、令和書籍の教科書は、「報酬を得て働いた」として日本の責任を否定する内容だけを羅列している。韓国政府は、2020年と2021年の検定では不合格となったこの極右教科書が、今年はなぜ通過したのかを確認しなければならない。「大使招致」という形式的な抗議で穏便に済ませようとしてはならない。
(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-21 22:09


「The Hankyoreh」 2024-04-20 08:05
■「慰安婦」動員の強制性を否定する日本の教科書、検定で追加合格

【写真】「慰安婦」動員の強制性を否定し植民地近代化論を主張する日本の歴史教科書が検定を通った19日、韓国外交部に呼び出された相星孝一駐韓日本大使が呼ばれソウル鍾路区の外交部庁舎に向かっている/聯合ニュース

 日帝強占期(日本による植民地時代)の「慰安婦」動員の強制性を否定する極右的内容まで書かれた日本の中学校の歴史教科書が19日、検定を通過した。
 日本の文部科学省はこの日、令和書籍が発行した中学校の歴史教科書2種が「検定決定未了としていた2点の申請図書について、情報管理の状況等について確認を行った結果、以下のとおり教科用図書検定規則第7条第3項に示す申請者による特定行為に該当しないと判断した」として、検定合格の決定を行ったと発表した。これに先立ち、文部科学省は先月、歴史、地理、公民など中学教科書の検定結果を発表したが、令和書籍の歴史教科書2種は発表を控えて異例にも合否の決定を保留した。当時、共同通信は「検定の内容が公表前に外部に漏れたことが確認され、(文部科学省が)精査のため合否の決定が見送られた」と報道した。右翼史観の歴史教科書は、直前の教科書検定の2020年当時は7種のうち1種だったが、今年は先月検定に合格した育鵬社と自由社に令和書籍2種を合わせて、全10種のうち4種に増えた。
 令和書籍の歴史教科書には、最近右傾化の傾向が強まっている日本の教科書の中でも極右的な内容が含まれている。「蒸し返しする韓国の請求権」というタイトルのコラムで、日本軍が朝鮮の女性を強制連行したという事実はなく、彼女たちは報酬をもらって仕事をしていたという内容の記述もみられる。「慰安婦」動員の強制性を認め、歴史教育を通じて忘れないと宣言した日本政府の公式見解「河野談話」(1993年8月)と食い違う内容だ。
 令和書籍の歴史教科書には、日本の朝日新聞が2014年に過去の慰安婦報道の中で誤りがあったと認めた吉田清治氏の証言に触れ、慰安婦被害問題全体が偽りであるかのような主張が展開された。これは先月検定を通ったもう一つの右翼教科書である育鵬社の教科書にもある記述だ。
 また、同教科書は朝鮮に対する日本の植民支配についても、朝鮮総督府は土地調査を行い、鉄道、ダム、上下水道、病院、電話、郵便など社会基盤を整えていったなどと美化した。また、強制動員問題に対しても賃金が支給されたとして問題がなかったという内容で記述した。
 このような歴史教科書が検定で合格したのは、日本の歴史認識の後退を端的に示している。令和書籍は歴史修正主義者として批判された安倍晋三首相が在任していた当時の2020年に、検定で不合格になった前歴がある。その後、令和書籍はアマゾンなどで検定不合格の教科書だとして、それを売りにして本を販売してきた。
 韓国外交部は同日、報道官声明を発表し「日本政府が独島(トクト)に対する不当な主張と日本軍慰安婦被害者問題、強制徴用問題、植民支配に対する極めて非常識で理解できない偽りの記述を含む教科書を検定で通過させたことに対し、深い遺憾を表明するとともに、直ちに是正することを求める」と明らかにした。
 カン・インソン外交部第2次官は同日午後、外交部庁舍に相星孝一駐韓日本大使を呼んで抗議を伝えた。
チョ・ギウォン記者、パク・ミンヒ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-19 21:23


「聯合ニュース」 2024.04.19 19:45SHARE LIKE SAVE PRINT FONT SIZE
■韓国政府が日本の教科書検定巡り遺憾表明 日本大使呼び抗議
 鄭憙靖
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は19日、日本政府が独島や旧日本軍の慰安婦被害者などについて偏った内容を掲載した中学の歴史教科書2点を検定で合格させたことに対し遺憾を表明した。
 外交部は同日、「独島に対する不当な主張や慰安婦被害者問題、強制徴用問題、(日本による)植民地支配について極めて非常識で理解できないうその記述が含まれた教科書を日本政府が検定で通過(合格)させたことに対し深い遺憾を表明し、即刻是正するよう促す」とする報道官声明を出した。
 声明は「歴史的・地理的・国際法的に明白なわが国固有の領土である独島に対する不当な主張が盛り込まれた教科書を日本政府が再び検定で通過させたことに強く抗議する。独島に対する日本のいかなる主張も受け入れられないことを明確にする」と強調。「過去の過ちに対する謝罪と反省はおろか、過ちを美化する内容で溢れた教科書を容認したことは両国関係発展の流れに逆行するのはもちろん、青少年たちに歪曲(わいきょく)された歴史観を教える無責任な行動であることを明確にする」と指摘した。
 また「両国関係の未来はもちろん日本の未来を築いていく世代が、偏りがある歪曲された歴史教育を受ける場合に抱くことになる偏見に対し懸念を禁じ得ない。日本政府は歴史を直視しながら未来世代の教育により責任ある姿勢を示すべきだ」と強調した。
 外交部の姜仁仙(カン・インソン)第2次官は同日午後、日本の相星孝一駐韓大使を同部庁舎に呼び、抗議の立場を伝えた。

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2024年春の海南島「現地調査」報告 8

2024年04月22日 | 海南島近現代史研究会
  4月6日朝、4時50分ころから鶏鳴。
 7時半に旅館をでて南方の常樹村に向かった。
 
 澄邁県政協文史資料委員会編『澄邁文史』第十輯(日軍侵澄暴行実録 1995年発行か)に掲載されている王明恩「国恨家仇怎能忘 記侵瓊日軍占領加楽峒的罪行」に、
   「一九四一年六月一一日、日軍飛機炸常樹村、炸毀民房一五間、炸死農民六人、受傷一人、炸死家畜四隻
  只。……」(三〇頁)
   「従一九四〇年四月至一九四五年八月的五年、加楽峒共殺死無辜農民八八九人、平均毎村被殺死一〇・二人。
  “重災区”是常樹村殺死二五六人、北柳村被殺死四一人、加塘村遭殺二四人、加応村殺死二一人、加志村殺死二〇
  人……」(三三頁)、
   「日軍占据加楽期間、任意下村搶掄劫農民財産、随便抓人作押、勒索銭財。擄掠最突出的有:北柳村搶劫家畜
  二二三頭、勒索光洋一三七〇〇元:常樹村遭劫耕牛一五七一頭、勒索光洋一二五四三元……」(三四頁)。
と書かれている。

 1940年4月から1945年8月までの5年間に村人256人が殺されたと書かれている加楽鎮常樹を、わたしたちが、はじめて訪ねたのは2012年11月7日だった。
 この日、常樹村の自宅で王汀邦さん(91歳)は、つぎのように話した。
   「はじめ、村が爆撃された。そのあと、日本軍が何度も村を襲った。この村が 国民党と共産党の拠点だったからだ。
   日本兵のなかには台湾人もいた。
   日本軍の占領中は、生活が苦しかった」。若い女性が日本兵に暴行された。
 自宅で王川法さん(1933年生)は、つぎのように話した。
   「日本軍が2回目に村を襲ってきたとき、父が殺された。1942年12月28日だった。わたしは9歳だった。
   わたしは、父が殺されるところを見た。
   日本兵2人が、父の腕を両側からひっぱり、からだの両側から銃剣を突き刺した。父の名は、王澄禄。40歳だった。
   石で殴られて殺された村人もたくさんいた。日本兵がいまいたら、殺してやりたい。ミサイルで日本を攻撃したい気持ちだ。
   わたしの家は、父母、兄、わたしの4人家族だった。姉がいたが、嫁にいっていた。兄は15歳だった」。
 わたしたちが、王川法さんから話を聞いているあいだ、そばでずうっと黙って座っている女性がいた。

 村人の1人が、
   「日本軍が村を襲ってきた1942年12月28日は、その女性の結婚式の日だった。その日の朝、日本兵に強姦され、
  そのあと精神を病んでしまった」
 と静かに話した。
  村人たちみんなから、その女性がいたわれていることが、わたしたちに強く伝わってきた。
  別れ際に、王川法さんは、「この村で殺された人たちの名は、記録されていない。これから記録していきたい」と話した。
  その四か月半後、2013年3月31日に、わたしたちは、常樹村を再訪した。
  王川法さんは、日本兵に殺された常樹村の村人の名簿をみせてくれた。
 そのあと、王川法さんは、父が殺された場所に案内してくれた。そこは、王川法さんの家の近くの四つ角だった。大きな石があった。その石を王川法さんは黙って指さした。
 その後、海南島近現代史研究会は3度、常樹村を訪ねた。
 さらにその7年後、2014年4月6日に訪ねたとき常樹村の風景は大きく変わっていた。
 常樹村を10時半にでて、定安県雷鳴鎮南曲村に向かった。わたしがはじめて南曲村を訪ねたのは2012年3月18日だった。この日に南曲村を訪ねたのは、2011年の秋に海南大学図書館の海南地方文献室で見た海南省定安県地方志編纂委员会編『定安県志』(2007年)で、「為国犠牲」と正面に刻まれ背面に王毅瓊崖守備隊司が書いた800字の碑文が刻まれている「雷鳴郷抗倭殉国忠烈官兵紀念碑」が、南曲村にあることを知ったからだった。同書には、この碑は、1946年春に瓊崖国民党軍政当局が雷鳴郷公所の門前に建てたものであり、1950年代のはじめに南曲村の村民が村に運んで保存していると書かれていた。
 2012年3月に、わたしがこの碑の前に立っていると、村人が、この碑のことをよく知っている人がいると言って、王昭成さんの電話番号を教えてくれた。すぐに電話すると、海口に住んでいる王昭成さんは、たまたま雷鳴に向かっている途中であり半時間ほどで碑のところに到着するとのことであった。
 王昭成さんが来るまでの間、わたしは、その場をくわしくみて歩いた。
 そこは、村道の一角に開かれた200平方メートルほどの草原で、村道から向かって右側に、「為国犠牲」と刻まれた高さ2メートルあまりの石碑が建てられており、そこから7~8メートルほど離れた左側に「馮白駒将軍抗日駐地遺址 雷鳴鎮南曲村居禄山 公元二〇〇〇年四月立」と書かれた同じくらいの大きさの石碑が建てられていた。その左奥には、太く大きな榕樹(ガジュマル)がたっていた。
 まもなく着いた王昭成さんに、わたしは、紀州鉱山の真実を明らかにする会と海南島近現代史研究会のこれまでの運動の内容を話した。
 王昭成さんは南曲村の出身で、退職後、南曲村の“名誉の村長”と呼ばれている人だった。
 ふたつの碑の前で、王昭成さんはつぎのように話してくれた。
   「この“雷鳴郷抗倭殉国忠烈官兵記念碑”の正面の「為国犠牲」という文字は、国民党広東省第9区行政監督
  専門員兼保安司令官(陸軍中将)だった丘岳宋が書いたものだ。
   背面の碑文には国民党の瓊崖守備司令官の王毅の署名がある。
   これは、抗日戦争に勝利した後、定安県の雷鳴と富文での抗日戦争の犠牲者を追悼し、日本軍に抵抗した
  軍民の事績を伝えるために、1946年に国民党政府が雷鳴郷の郷公所があった雷鳴村に立てたものだ。
   雷鳴と富文での2度の戦闘中に、国民党の将兵17人と抗日志士8人が犠牲になった。そのなかの1人は、定安県
  遊撃予備第一大隊の隊長王志発だった。かれは南曲村の人だった。王志発は、農暦1942年1月に、雷鳴鎮の隣の
  富文鎮の戦闘のときに戦死した。29歳だった。
   1951年の台風の時に、石碑が傾いた。しかし、その後、管理する人がいなかったので、南曲村の村民4人が、こ
  の高さ2メートル、厚さ10センチの重い石碑を南曲村の王氏の祖廟まで担いで運んだ。わたしの父の王広亨もそ
  の4人のひとりだった。
   文化大革命のとき、村民は、ひそかにこの石碑を井のそばに置いて踏み石のようにして隠した。村人は国
  民党軍の指揮官の題字が刻まれている記念碑が破壊されることのないように守った。
   「馮白駒将軍抗日駐地遺址」という石碑は、2000年4月に南曲村の村民が建てたものだ。その10年後、2010年
  に、「雷鳴郷抗倭殉国忠烈官兵記念碑」が、「馮白駒将軍抗日駐地遺址」のそばに建てられた。
   1941年の前半に、馮白駒将軍が指揮する瓊崖抗日独立総隊の10数名の戦士が南曲村の居禄山に来て、日本軍
  への抵抗をよびかけ、5件の家に分かれて14日間滞在した。「馮白駒将軍抗日駐地遺址」という石碑はそのこと
  を記念する碑だ。
   宿泊した李家の人に感謝するため、馮白駒将軍は、出発が迫ったときに1枚の自分の肖像画を贈った。馮白
  駒将軍が当時泊まった家はすでに崩れ落ちているが、基礎だけは残っている。この肖像画は抗日戦争と解放戦
  争と文化大革命を経て秘蔵されてきた。
   2011年1月7日に、馮白駒の娘の馮尔超と馮尔曾が父のとどまったことがある南曲村を訪ねて李氏の息子の王
  世春さんに会った。このとき82歳になっていた王世春さんは、馮白駒将軍の肖像画を寄贈した」。
 
 日本海軍の『海南警備府戦時日誌』に含まれている「陸上部隊兵力配備要図(1943年3月1日現在)」には、雷鳴守備隊の日本兵は42人、定安守備隊の日本兵は72人、金鶏嶺守備隊の日本兵は18人と書かれている。
 海南島で日本海軍海南特務部政務局第3課は、特務部海南師範学校を設置・運営していた。海南師範学校の関係者が2004年9月に出版した『天涯に陽は昇る 海南島への架け橋』(発行人山本良一)には、雷鳴の日本語教師には、海南師範学校第3期生の中という人がいたと書かれている(163頁)。  

  4月6日11時半ころ、南曲村のふたつの碑の前で出会った村人に聞くと、 王昭成さんは数年前に亡くなった、と言った。すぐ近くの王昭成さん家を訪ねると鍵がかけられていて誰もいなかった。わたしが最後に王昭成さんに会ったのは2018年10月だった。それまでの間に、南曲村や海口で10回ほど会っていた朋友を失った。
 12時ころ南曲村を離れ、同じ雷鳴鎮の梅種村に行った。
 わたしが梅種村をはじめて訪問したのは、2010年5月23日だった。
 この日、わたしは、許如梅さん(1918年~1943年)と周春雷さんの墓がある雷鳴鎮梅種村を訪ねた。許如梅さんの娘さんの符如来さんといっしょでした(海南島近現代史研究会会誌『海南島近現代史研究』第2号・第3号の表紙に、許如梅さんの墓の写真が掲載されている)。
 2010年4月6日に海南省図書館ではじめて読むことができた王俊才・王広虎「堅貞不屈 浩気長存――憶周春雷、許如梅同志壮烈犠牲」(定安县委党史研究室編『烽火』1987年7月)には、
   「敵は許如梅の頭を切りとり、続いて周春雷の頭を切って、梁安利に担がせて、雷鳴墟まで運ばせ大勢の
  人にみせた。しかし、梁安利同志は屈服することなく、平然と死に対決雷鳴墟で英雄的に義のために死んだ」
と書かれてあった。

 2010年5月23日の13年あまりのちの2024年4月6日には許如梅さんの墓には、墓石が無くなっていた。

 梅種村を離れ、午後2時半に定安県黄竹鎮大河村に建てられている “黄竹三村公墓”の場に立った。「中華民国三十四年」(1945年)に建てられた墓碑には「大河 後田 周公 三村抗戦同日殉難義士林俊南等一百零九名之公墓」と刻まれている。
 1941年8月25日(農歴7月3日)早朝、日本海軍佐世保第8特別陸戦隊所属の日本軍部隊が三村(現在、大河村・后田村・牛耕坡村・周公村の四村)を包囲し、明るくなってから村人を集め、家に押し込め、火をつけ、逃げ出した村人を刺殺した。母親に背負われた幼児も殺した。さらに逃げようとする村人に日本兵は銃を乱射した。
 わたしがはじめてこの場を訪ねたのは、2002年10月だった。その後わたしは、遺族や目撃者の証言をきかせてもらうために数度この村を訪ねた。

 大河村を離れ、文昌市南陽に向かった。「南陽人民英雄紀念碑」のそばに新しく「南陽英雄紀念園区」がつくられていた。
 5時過ぎに文昌市内に着いた。 
 
                   佐藤正人
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「韓国の内部対立による二極化で青年世代が「脱北」している」

2024年04月21日 | 北部朝鮮
「The Hankyoreh」 2024-04-20 10:07
■[寄稿]韓国の内部対立による二極化で青年世代が「脱北」している
 パク・ジュンギュ|「韓半島青年未来フォーラム」創立者

【写真】昨年9月21日午前、仁川市庁前にある「仁川愛の庭」にて、北朝鮮人権市民連合の主催で開かれた北朝鮮人権を知ってもらうための部屋脱出プログラム「北風南風」で市民が北朝鮮の家庭を再現した部屋脱出の体験をしている/聯合ニュース

 外交的孤立と経済難によって北朝鮮で約300万人が餓死したという「苦難の行軍」以降、北朝鮮と中国の国境を通じての市場経済が活性化し、2000年の南北首脳会談の支援と南北接触によって、住民たちは外部の文化や文物への接触を続けた。1990年代生まれとその後の世代、すなわち、苦難の行軍の時期に生まれ、党からの配給が途切れた状況のもと、生存するために住民たちが自ら活性化した市場経済のなかで、外部の文物を自然に接触・吸収して成長した世代には、体制維持の核心である党の思想統制が機能しなくなり始めた。北朝鮮首脳部は、反動思想文化排撃法、平壌(ピョンヤン)文化語保護法、青年教養保障法などを実施し、文化の接触、吸収、模倣を徹底して防ぐために全力を尽くしている。今年初めから武力の示威を続け、「統一」「南朝鮮」「朝鮮半島」「三千里」のような単語を公文書から削除するなどして、南朝鮮との接触点を真空状態にするようにした理由も、やはり、体制維持のための内部制御に亀裂が生じたためだとみるのが有力な分析だ。
 北朝鮮は、人道的支援や交流、協力を断固として拒否している。2000年の首脳会談は、北朝鮮の外交的孤立と経済崩壊、苦難の行軍という時期的な状況と重なり、円滑に進めることができた。しかし、コロナ禍の時期から、北朝鮮はいかなる経路からも韓国の支援を拒否している。統一・朝鮮半島戦略を修正・制度化し、韓国との接触に関連する機関と人員も同様に撤収させている状況だ。こうした北朝鮮の大変化と未来の朝鮮半島に対しては、細心の対応が必要だ。
 しかし、こうした状況のもとで最も懸念されることは、韓国内での対立だ。大韓民国はあらゆる分野で真っ二つに分かれている。二極化の最も中心に南北問題が位置している。政権が変われば、北朝鮮に対する対内・他外政策が180度変化する。そうした極端な変化は、大韓民国に対する国際的な信頼もやはり低下させざるをえない。
 北朝鮮問題をもう少し詳しく見てみると、韓国内の対立の二極化の境界にはあまりにも矛盾が多く、不明だということがわかる。北朝鮮の人権問題が代表的な例だ。北朝鮮の権力型の人権侵害の犯罪や、生命権と生存権、女性の人権、児童の人権などの人権の構成要素を考慮すれば、実態改善のための圧力とともに、脆弱階層の支援のための人道的支援も同じく複合的に考慮しなければならない。しかし、韓国内の対立のもとでは、「北朝鮮人権問題」は保守の領域、「人道的支援」は進歩の領域とみなされている。発展的な対立ではなく、誰と合うのか、正しいのか、優秀なのかをめぐって行われる消耗的な対立で、問題解決の本質は薄れてしまっている。
 青年層の統一に関する議論は空白状態も同然で、年々否定的な世論が強まっている。現在の住宅不安のような現実的な疲れを訴える青年たちにとって、狂気じみた政争は、北朝鮮に対する漠然とした拒否感を生みだし、統一ははるかに大きな「追加負担」としてのみ認識されている。朝鮮半島分野の学界と実務分野も同様に、二極化のうず巻きのなかで分裂し、青年たちは進学と在職を敬遠し、「脱北」という単語を使って北朝鮮分野から離れている。中国に留学した親友の証言が思い出される。北朝鮮の留学生は専攻を党が決めるという。対外・対南戦略のため、最優秀の人材を党で組織的に養成・配置しているという。
 繊細かつ鋭敏な時代変化を反映した「一つになった大韓民国」の体系的な運営が必要だ。北朝鮮が挑発行動をできないようアプローチをしながらも、北朝鮮住民の人権の実態改善のための人道的緊急支援もあわせ、「ツートラック」で進めていかなければならない。未来の朝鮮半島の安定化のために、「一つの国家」次元での構造的・制度的な人材育成システムの用意が急がれる。北朝鮮に対する二者択一の閉じ込められた集団思考の構図を打ち破り、合理的かつ実効的な分析と判断をもとに、新たな朝鮮半島分野のセクターを作ることが、未来の朝鮮半島のために切実に求められる。その希望を、思考の柔軟さを備えた青年世代に託してみることを提言する。

パク・ジュンギュ|「韓半島青年未来フォーラム」創立者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
韓国語原文入力:2024-04-18 19:04
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2024年春の海南島「現地調査」報告 7

2024年04月21日 | 海南島近現代史研究会
 4月5日朝7時ころから数羽の鶏鳴がなんども聞こえた。
 8時ころ旅館をでて新盈港に行った。1939年9月19日に日本軍(司令長官林田鷹次)は、海南島北海岸の天然の良港新盈一帯を空爆し、9月22日に艦砲射撃をおこない、9月25日に新盈港から上陸した。わたしたちは2002年春に新盈港を訪ねていた。20年あまりのちの新盈港の風景は大きく変わっていた。埠頭に残されていた日本軍の見張り台は撤去されていた。当時、港の近くで何人かの人に話を聞かせていただいたが、もうその人たちに再会することはできなかった。
 侵略してきた日本軍は、近くの高台に司令部を設営し、周囲に壕を掘り、砲台、火薬庫、宿舎、給水塔、食堂、井戸、厩、伝書鳩小屋などを建設した。日本軍はこれらの建設に中国人を排除し、連行してきた朝鮮人だけを使ったという(王京「新盈日軍司令部的設立及暴行」、臨高文史資料研究委員会編『臨高文史』10、1995年12月)。
 1940年1月に、日本軍は、新盈に慰安所をつくった。12歳のときに、その慰安所で洗濯や炊事をしていたという宋福海さんは、
  「慰安所は派遣軍に属していた。中年の日本人女性ふたりが管理し、4人の慰安婦がいた。ひとりは若い朝鮮人だった」
と証言している(宋福海「新盈慰安所」、『臨高文史』10)。日本軍はその後、さらにいくつかの慰安所をつくった。2002年春には新盈の慰安所とされていた建物は残っていた。
 1945年8月に日本軍が消えたあと、その場所に新盈小・中学校が建設された。
 新盈中学校の敷地となっている旧日本軍司令部跡の給水塔、司令部の建物は、1999年ころ3年前に撤去されていた。
 2002年年春、新盈港に残されていた日本軍の見張り台の写真をとっていると、年長の男の人が、わたしたちを見て、日本語で「バカ」と繰り返した。わたしたちは、その場を急いで立ち去ろうとするその人を追いかけて、話を聞かせてもらえないかと頼んだ。かれは、「わたしは何も知らない。日本語をよく知っている人が近くにいる」と言った。その日本語を知っている人は、日本軍が海口につくった日本語学校に15歳のとき入学して日本語を学んだという林吉蘇さんだった(1925年生まれ)。林吉蘇さんは、
   「1944年はじめに学校を卒業して、特務部に通訳として配属された。海口と那大の日本軍で通訳をしたあと、故郷の新盈
  派遣所に勤務した。当時、新盈の商店の主人は、日本人か台湾人。海南島人は、働くだけ。
   那大には、舞鶴第一特別陸戦隊司令部があって、新盈よりも兵隊が多いので、慰安所が大きかった。
   日本軍がいま新盈中学があるところに建物を作っているときに、見にいったことがある。当時は全部、
  墓地だった。
  日本軍が来て、墓を壊して、施設を作った。土地の人は、苦力をした。
   日本軍が降伏したあと、三亜に逃げた。逃げないと、遊撃隊に殺されるから。日本軍に協力した人は、
  たくさん殺された。三亜では、楡林海軍工場で朝鮮人と会った。朝鮮人は、機械の修理・管理のしごとを
  していた。軍人ではない。100人以上いたと思う」
と話した。

 4月5日11時ころ新盈を離れ、旧道をとおって臨高に行き、高速道路に入って東に進み、福山で降りて北方の沙土に向かった。
 わたしたちは、2008年10月と2009年6月に沙土をなんども訪ねていた。
 1941年7月6日(農暦6月12日)に日本軍は、沙土の村々を襲撃した。
 沙土には、13の村(昌堂、美梅、那南、北山、昌表、聖眼、福留、欽帝、上帝、文旭、小美良、木春、扶里)がある。
 聖眼村の近くの墓地に建てられている高さ12メートルほどの「史証碑」の碑文に、1941年閏6月12日に沙土の昌堂、美梅、那南、北山、昌表、聖眼、福留、欽帝、上帝、文旭で村人1119人が殺され、さらにその後200人あまりが殺されたと書かれている。
 紀州鉱山の真実を明らかにする会として19回目、海南島近現代史研究会として6回目の海南島「現地調査」のとき、 2011年3月4日と6日に、澄邁県沙土の欽帝村に行った。1年8か月ぶりの沙土訪問だった。
 わたしたちは、2008年10月と2009年6月に昌堂村、美梅村、那南村、北山村、昌表村、聖眼村、福留村を訪ねていたが、今回は、福留村と聖眼村を再訪し、欽帝村をはじめて訪ねた。
 欽帝村では、侵入してきた日本兵に機関銃で射殺される寸前に逃げて生き残ることができた王世杰さんと王徳林さんに話を聞かせてもらうことができた。
 王世杰さんは、
   「あの日、双子のあかんぼうを抱いて女性が逃げたが、殺されてしまった。あかんぼうは、生まれて1か月くらいだった。
    父親も殺されており、乳を飲ませる人もおらず、生きていけないので、村人が、母親といっしょに埋葬した」
と話した。
 3月6日朝10時過ぎから1時間ほど王世杰さんに話を聞かせてもらったあと、王世杰さんが機関銃を向けられた現場に案内してもらった。
 そこは、村の中心から200メートルほど離れた伺堂の前だった。石造の伺堂とその周りの囲いの石の壁は、ほぼ当時のままだとのことであった。この日はちょうど村の土神の祭日で、供え物が置かれ、ろうそくの火がともされていました。王世杰さんから当時のことを話してもらっているとき、爆竹が鳴らされた。
 そのとき、とつぜん、王徳林さんが来て、当時日本兵が機関銃を置いたあたりに走って行き、わたしたちに日本兵がどのように年寄りや子どもたちを殺そうとしていたかを、身体で示してくれた。
 王徳林さんは、つぎのように話した。
   「ここに、日本兵は、年寄りと女の人と子どもを3列に並ばせた。前列は年寄り、2列目は女の人、3列目は
  子ども。
    日本兵は腹ばいになって機関銃を撃った。そのそばで小銃を持った日本兵は立って撃った。撃たれた後
  も生きていた年寄りを銃剣で刺して殺した。
    わたしは、王世杰さんたちといっしょに逃げた。妹も逃げたが、小銃で撃たれて殺されてしまっ
  た。
    竹やぶの間に隠れた。しばらくたってから、イ、ウォ、サン、シと言いながら、日本兵は去って行った。午後3時ころだったと思う。
    まもなく、遠くの村のほうから銃の音が聞こえた。
    日本兵がいなくなってから、家族をさがした。
    父(王世桐)の遺体を見つけた。背中から撃たれて殺されていた。祖父(王元享)は父から20メートルほど離れた
   ところで殺されていた。母(王氏)の遺体はそこからすこし離れたところにあった。
    わたしの家では、祖父、父、母、妹2人、伯父(父の兄)、伯父の妻、叔父(父の弟)2人、ぜんぶで9人が殺された。
     その後も、日本兵はなんども村に来た。井戸端で洗濯している女性を強姦してから殺したこともあった。その
   井戸はいまも残っている。
    両親が殺されてから、生きていくのに苦労した。牛の糞を拾って乾かして売ったりして暮らした。
 王徳林さんは、祖父と両親が殺されたところに連れていってくれた。
 村はずれの小道をたどって樹木がまばらに生えているところにきて、王徳林さんは、立ち止まり、ここだ、と言った。そして、祖父が倒れていた地点、母の遺体を見つけた地点を示した。そのあたりには、10人ほどの人が倒れており、銃で撃たれて殺された人も、銃剣で刺されて殺された人もいたという。
 その近くに石でつくられた家があった。その家は、当時もあったとのことであった。石組みのしっかりした家で、人は住んでいなかった。その家の前から、虐殺現場が見えた。
 そのあと、王徳林さんたちが逃げて隠れた地点に案内してもらった。
 伺堂の前の道を右にそれ、大きな樹木の間をぬけたところに細い竹が密集している竹林があり、数百メートルかなたに海(沙土湾)が見えた。その竹林の奥に隠れたという。当時は、いまより竹林の地面が低く、水があふれていたとのことであった。
 王徳林さんと別れて村に入っていくと、日本兵が機関銃で村人を殺害した現場から近い自宅そばの豚小屋の前で、王徳信さん(1954年生)は、
   「兄が日本兵に腹を切られてまもなく死んだ、腹から腸が流れ出していたと、父から聞いた。父は銃剣で
   3回刺されたが生き残った。母はそのとき村にいなかったので助かった。姉は日本兵に強姦されて殺された」
と話した。

 日本政府は、沙土での日本政府と日本軍の犯罪記録を公開していない。当時、沙土地域を占領していたのは、日本海軍舞鶴鎮守府第1特別陸戦隊の部隊であった。
 沙土虐殺にかんする記録・報告は、わずかである。いちばんくわしいのは、澄邁県政協文史資料委員会が1995年ころ編集発行した『澄邁文史』第十期(『日軍侵澄暴行実録』)に掲載されている、温家明・温明光口述(曾憲富、呉可義、雷登華整理)「血海深仇 永不忘懐(侵瓊日軍制造“沙土惨案”実況)」である。
 2003年8月20日に新華網は、沙土虐殺にかんする「目睹大屠殺 八旬老人痛訴日軍在瓊犯下罪行」と題する記事を配信した。
 2003年8月20日に新華網が「目睹大屠殺 八旬老人痛訴日軍在瓊犯下罪行」を配信し、その2年後の2005年8月15日に、橋頭鎮人民政府が聖眼村の近くの墓地に「史証碑」を建立した。
 その碑文の全文は、つぎのとおりである。

  槍声遠去笑声欣、時尚新潮世尚仁。
  血鋳沙土千古恨、碑留史証告来人。
  一九四一年夏、国軍臨高県遊撃大隊長黄坤新率部、于沙土海域截取了日僞軍西路総指揮林桂深営運的貨船、並殺死押運人林桂深之仔林明成。林便誣沙土人民所為、逐勾結日軍,同年閏六月十二日払暁時分、日軍二百多人、従那大、新盈、包岸等地分乗十部汽車、長駆直入沙土峒、旋即包囲了昌堂、美梅、那南、北山、昌表、上帝、聖眼、文旭、福留、欽帝等村庄。以検査「良民証」為名、強聚群衆、行槍射、刀砍、剣戮、奸殺、生埋之凶。僅両個時辰、就殺了男女老幼一千一百一十九人。后又両次来犯、再殺無辜両二百余人、焼毀民房五十八間、漁船一百多条、掠搶耕牛六百多頭。這就是瓊島史上惨絶人寰的「沙土惨案」。如此的腥風血雨、鉄証着侵瓊日寇的罪悪、銘刻着沙土人民的冤怨。特立此碑、永志不忘。
                 橋頭鎮人民政府   公元二〇〇五年八月一五日

 2024年4月5日午後3時ころ橋頭鎮を経由して沙土に向かった。史証碑のある聖眼村を訪ねると、沙土虐殺の犠牲者の名簿をつくっていた温国興さん(1928年生)は農歴2016年2月に亡くなっておられた。弟の温国照さんによると、バイクに乗っていて倒れてけがをし、一週間入院したが回復のみこみがないので家に帰り、まもなく亡くなったという。
 温国照さんは“いま聖眼村ではわたしが一番年上だ。1941年8月4日に、家の近くの竜眼の樹の下で日本兵に何か所も刺され血が流れたが歩いて家に戻った。母が南瓜のわたで血止めをしてくれた。いちばん 深かった傷には3年間薬をつけ続けた”と言って、その傷跡をみせてくれた。
 そのあと、王徳林さんの家を訪ねた。その直前、近所に住んでいる人が“王徳林さんはボケていて何もわからなくなっている”とひとち話していた。2015年ころ王徳林さんの家の近くで出会ったことがある。そのとき王徳林さんは、大きな薪の束を背負って元気に歩いていた。
 王徳林さんは、一人で歩行器に座っていた。「好久不見。我従日本来的」と言ったがこたえがかえってこない。7~8分間同じコトバをくり返していると、とつぜん「サトウショウジン」、“メシを食っていけ”と言い、その後なんども“メシを食っていけ”とさそってくれた。家の階段に積んであったバナナをもらった。
 別れの時、家の前に出てきて、訪ねたわたしと邢越さんの姿が見えなくなるまで見送ってくれた。
 5時半ころ橋頭鎮に向かった。途中、風が強くなり、砂塵で陽が赤くなった。橋頭鎮に旅館が無くなっていたので、澄邁県に向かった途中陽が落ち、金江鎮の旅館に入ったのは8時過ぎだった。 
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2024年春の海南島「現地調査」報告 6

2024年04月20日 | 海南島近現代史研究会
 4月4日朝9時、「旦場抗日遇難同胞紀念碑」の前に着いた。
 碑の裏面には、
    這是鮮血和生命凝鋳的歴史。随着“九・一八”的硝烟、我祖国大好河山被日寇鉄蹄蹂躪。数千万同胞被殺
  戮。
    一九三九年二月、日軍侵占海南后、我旦場村民為捍衛民族尊厳、不甘当亡国奴、拒領“順民証”、憤怒的撕
  破焼毀日本国旗。
    由此、日軍対我村進行滅絶人性的野蛮報復、当年十一月四日深夜(農暦九月二十三日)、全副武装的日
  軍従水路上岸包囲我村庄、殺害九十三同胞、其中孕婦五人、強奸村姑四人、焼毀民房三十多間、槍劫財物
  無数……制造旦場九・廿三大惨案。
    歴史決不能忘却、惨劇更不容重演! 為報国難、家仇和民族恨、旦場先烈們在抗日戦争中可歌可泣的
  事跡永載史冊、他們寧死不屈的革命精神永遠激励着后人、奮発図強、振興中華、反対侵略戦争、維擁世界
  和平。
    為永恒的紀念、旦場村民立碑銘記。
                        公元二〇一三年三月

と刻まれており、そのそばに犠牲者の名、性别、殉难时年龄、亲缘关系がつぎのように刻まれている。

1 张生珠 男 81 张恩福曾祖父
2 谢连瑞 男 50 良昌祖父
3 许江匙 女 52 文丕富伯母
4 谢宏茅 女 68 张永值祖母
5 符凤岑 女 49 张天太祖母
6 文建熙 男 3 文益忠叔父
7 李则佑 男 28 李开现堂伯父
8 符兰荣 女 46 文名发祖母 
9 文仍面 女 68 符克勤祖母
10 文绍谦 女 54 张天助祖母
11 文士钦 男 70 文国瑶祖父
12 谢先炳 男 67 谢克精祖父
13 谢连兆 男 65 则富伯父
14 林 女拜 角 女 63 则富伯母
15 谢泽兰 女 13 则富堂姐 
16 谢泽坤 女 8 则富堂姐
17 谢泽路 女 一个月 则富堂妹
18 文贵女 女 46 王永双母亲
19 王永成 男 14 王永双胞兄
20 文昌才 男 25 文益丰父亲
21 文丕毓 男 35 文坤卜父亲
22 文成美 男 26 许承仕小舅公
23 文其英 男 37 昌显父亲
24 符玉佳 女 26 文国富前妻
25 黄永银 女 38 张坡弟前妻
26 文 女拜 窝 女 65 张天兴祖母
27 张天梅 女 30 张天兴胞姐
28 文其生 男 29 文昌民叔父
29 文兆和 男 42 文世连父亲
30 文国秀 男 37 文任元父亲
31 王之仁 男 40 永乐父亲
32 张石纯 男 46 张天玉祖父
33 赵永姨 女 40 文益留祖母
34 文瑞赫 男 36 文宗文伯父
35 文亚妹 女 36 文宗文伯母
36 文宗世 男 3个月 文宗文堂弟
37 谢则鸟 女 21 文宗文前母
38 谢祥符 男 32 谢泽长父亲
39 文琼銮 女 32 谢泽长母亲
40 谢泽玉 男 18 谢泽长胞弟
41 谢坡小 男 7天 谢泽长胞弟
42 陶安三 女 62 文秉山祖母
43 王永善 男 21 永乐胞兄
44 文 经 男 35 文德远父亲
45 文庆补 男 36 文高岗祖父
46 李则兴 男 13 李则贵胞弟
47 文亚小 女   王永善的前妻
48 文现熙 男 32 文益成父亲 
49 文令护 男 38 文成群父亲
50 文拜堪 女 35 许瑞梅母亲
51 文仁堪 男   文义五父亲 文昌盛继承 
52 王绍堪 女   文义五母亲 文昌盛继承
53 陶仍姐 女 60 文高荣祖母
54 文其川 男 40 文丕训父亲 
55 文仁均 男 48 亚条父亲开琼继承
56 谢三拥 男   谢良高叔父
57 文妹琴 女   文妹真胞姐
58 张成汤 男   张天才堂伯父 
59 谢金亻于 男  谢宝智父亲
60 谢祖兴 男   谢良才父亲
61 谢则性 男   谢良月父亲 
62 文妹笑 女   文宗娥继承
63 文其兴 男   文丕福叔父
64 文瑞路 男   文相机兄
65 文龙排 男   文其雄兄
66 张玉全 男   张永奎叔父 
67 文昌南 男   文丕高兄
68 许明芬 男 75 许瑞俊继承
69 文绍番 男   文永职父亲
70 文性龙 男   文昌东叔父 
71 黄金才 男   黄永照父亲
72 文康复 男   文永真父亲
73 文兆熙 男   文 女拜 珍父亲 註:「女拜」は、「拜」に「女」偏がついた漢字。 
74 许代奇 男 51 许瑞底父亲 
75 文 女拜 耐 女 60 许瑞俊继承
76 文瑞雄 男   文秉位叔父
77 文世帖 男   昌功叔父
78 谢先堪 女   文相器母亲 
79 文先喜 男   文天亮父亲
80 赵拜移 女 32 文庆勇叔母
81 文拜小 女 几天 赵拜移女儿 
82 文天明 男   文性方叔父
83 张 骞 女   成福祖母
84 谢家宝 男   谢昌姨父亲
85 符登雄 男 38 文永祥小舅
86 文其福 男   克耿父亲
87 符开尧 男   符振养叔父 
88 符仕高 男   符美柳父亲
  胎儿五名

 海南島近現代史研究会がはじめて東方市北方の四更鎮旦場村を訪ねたのは、2012年11月2日(農暦9月19日)の午後3時ころだった。
 このとき、旦場村の人たちが、日本軍に殺された村人の名を刻んだ追悼碑を建立する準備をすすめていることを知った。
 この日の午後8時過ぎに、旦場村から東方市内に着いたわたしたちは、旦場村の追悼碑建立の準備を中心になって進めている謝良昌さんと李永賢さんからくわしく話を聞かせてもらうことができた。
 それから5か月後の海南島「現地調査」の最初の日、2013年3月25日にわたしたちは再び旦場村を訪問しようと考えていたが、出発10日前に、謝良昌さんから、“旦場村の人たちが多く東方市にいるので、旦場村にではなく、東方市にこないか”という連絡があったので、東方市を訪問することにした。
 わたしたちは、1989年にはじめて海南島を訪問しましたが、そのとき東方市にも行きました。東方市は、日本が海南島を侵略した時期には、八所という小さな村だった。石碌鉱山の鉄鉱石を奪って日本に運び出すために、日本軍・西松組・日本窒素は、山中の鉱山から海岸まで約50キロの鉄道と積出港(八所港)を急造した。この工事で多くの人命が奪われた。八所港の「万人坑」には、1964年に「日軍侵瓊八所死難労工紀念碑」が建てられた。
 東方市は、その北東の昌江黎族自治県、白沙黎族自治県、南の楽東黎族自治県と同じく黎族の人たちが多く住む地域で、1990年代なかごろまでは、東方黎族自治県とされていた。清国時代から1940年代までは、昌江県と感恩県の一部とされており、東方黎族自治県とされたのは、1950年代のようである。

 2013年3月25日午前11時に東方市内の待ち合わせ場所に着くと、謝良昌さん、李永賢さんとともに、旦場村委員会書記の文益夫さん、旦場村委員会主任のまだ20歳代の張恩朝さん、東方中学校の校長をしている謝華さん(謝良昌さんの弟)、東方市の二軽局の局長を退職した文培徳さんが迎えてくれた。
 その席で、追悼碑の建立について、李永賢さんはつぎのように話した。
   “追悼碑は、昌化江に向かって南向きに建てる。場所は、みんなで決定した。
   碑の正面に、「旦場抗日遇難同胞紀念碑」と刻み、その下に碑文を刻む。
   石の裏面に殺された人の名前を刻む。碑の周囲は樹木や花で囲みたい。
   あなたたちが来た昨年11月には、93名の犠牲者のうち、85人の名しかわからなかったが、その後、これまでに90人の名を知ることが
  できた。
   旦場村の交通の便は、いまは悪いが、これからは道路や橋が建設されると思う。
   この碑を外から訪れる人、とくに若い人たちに事件を伝える教育基地としていきたい。
   ことし、74年前に93人が日本兵によって殺害された農歴9月23日(普通暦では、10月27日)に除幕式を開催したい”。
 謝良昌さんによると、旦場村の追悼碑を建立する運動が本格的に始められたのは7年ほど前からで、犠牲者の名前、年齢、「親縁関係」などの調査を始めたのは、2011年からだとのことでした。犠牲者の名簿(「旦場9・23惨案殉難同胞登記表」)の作成が、1939年から70年あまり経過してようやく行なわれることになったことについて、謝良昌さんは、
   “村ではむかしから犠牲者の名を調べてきていたが、中心になる人が多忙だったこともあり、定年になってようやく本格的な活動ができ
  るようになったからだ”
と話した。

 4月4日朝10時、旦場村の大樹のある広場に行く。文益顕書記が迎えてくれた。
 日本軍の大虐殺後、生き残った村人は2000人以上だったが、その後村を離れる人が多く、今の村の人口は200人あまりだという。
 紀念碑の前に門を造る準備を始めており、設計図はできているという。1947年に故文天政さんが編纂した「村歌」(哀嘆長恨歌 日軍惨殺旦場同胞)を整理した王永效さんはいま東方市に住んでいるという。謝良昌さんは東方市に住んでおり、李永賢さんは数年前に亡くなったという。謝良昌さんに電話すると、紀念碑建設後も犠牲者の名簿の整理を李永賢さんといっしょにすすめてきたと話した。今年秋に会う約束をした。
 11時に旦場村を離れ、三家鎮、烏烈鎮、海頭鎮、白馬井鎮をとおって午後6時半に新盈鎮に着いた。

                                      佐藤正人
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