ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【岡田克也】父の「命令」だったことが明らかに、岡田卓也チェーンストア元協会長のきょねんの旭日大綬章の叙勲で、皇居「松の間」で天皇陛下の近くで議員バッジをせず付き添った経緯を問われ

2024年05月07日 20時26分32秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]岡田卓也・イオン創業者(左から2人目)の3人の子のうち、一人だけ斜に構える岡田克也さん(右端)、新進党時代の1996年ごろ、岡田卓也著「私の履歴書 小売業の繁栄は平和の象徴」(日本経済新聞社)から引用。

 岡田克也さんは、およそ1年前(2023年5月9日)に、実父・岡田卓也日本チェーンストア協会元会長(「イオン」創業者)が旭日大綬章を、皇居「松の間」で天皇(徳仁)陛下から首にかけてもらった際に、付き添った経緯を問われ、「父からちょっと力を貸して欲しいということですから私が付き添った」と明かしました。その意図は「分かりません」と答えました。

 卓也さんは、車いすで参内。陛下の前では立ち上がって進みました。克也さんは議員バッジなしに、卓也さんの左後ろで付き添っていました。

 卓也さんが、「打倒ダイエー」をめざして三重から大阪万博開会式をまじかに控えた、大阪に進出したさい、克也さんは大阪教育大学付属高校に入学し、父と2人で暮らし、母が一週分の作り置きをするマンション生活をしました。祖父・父・兄と同じ「早稲田大学商学部」進学をすすめられましたが、「漠然とした公への憧れ」から東大法学部をめざして勉強に打ち込み、合格しました。太陽の塔が見えるマンションに住みながらも、大阪万博には行きませんでした。

 その後、早稲田大学商学部卒の竹下登首相からのスカウトで衆議院議員に。違う派閥とはいえ、いまだに影響力がある森喜朗元首相も早稲田大学商学部ですから、父の勧め通りに進学して、竹下さんや森さんに媚びを売るコミュ力があれば、副総理を超えた出世ができたかもしれません。

 一方、卓也さんが代表取締役をつとめた「ジャスコ」は、大阪万博開会式のときに「1期生の新入社員960名」を採用していますから、なみの衆議院議員や市長さんよりもよっぽど「公益」に資しているようにも感じます。

 岡田克也さんはきょう2024年5月7日の立憲民主党幹事長の立場での定例記者会見で、民間企業経営者でも所得税納税などで「日本の公のために尽くしたから叙勲を受けた」と問われ、「(旭日大綬章が)他にも同じ日になった方はいらっしゃいます。年齢的に言うと、20歳(実際にはおおむね25歳)ぐらい離れているのかな。やはり流通業界で初めての受章だったということで、それだけまだ地位が低いというわけなのかなと思う」と強がりました。

 ところで、ダイエーの創業者で「革命児」故・中内功さんと比べて、卓也さんはわずか3学年下でしかありません。中内さんの次男は、最後の最後まで「中内株」が残っていたプロ野球「福岡ダイエーホークス」で、オーナー代行として踏みとどまりました。2002年秋には元エースの若田部投手が「野球人生の最後は、地元関東で」と語り横浜ベイスターズに移りました。その後、2003年11月3日、球史に残る珍事が起こります。四番打者・小久保選手と中内オーナー代行が2人並んだ構図で記者会見。その場で人的、金銭とも無償で読売巨人に移籍すると発表。オーナー代行が涙を流すという謎の出来事がありました。これは、オーナー代行が母校・青山学院野球部に肩入れして、小久保、井口選手らを獲得。が、「九州ホークスにすべきだ」とする社内の異論が「不動のキャッチャー佐世保の城島、切り込み隊長1番打者は北九州の柴原」と、九州各地の地域名で売り出し、客も選手も増やしました。新人、沖縄県の新垣投手も争奪戦で獲得しました。「九州路線」が勝った福岡ホークスからも締め出しを食らったことへの涙だったようです。3番打者の青山出身の井口選手は、日本一となり、サンディエゴ・パドレスに飛びました。帰国して関東のロッテで監督までつとめ、NHKの解説者におさまりました。ひょうひょうとした井口さんが一番世渡りがうまかった印象です。中内さんの次男の近況はインターネットでは2011年でとまっています。

 岡田さんの前で「イオン」の単語を出すのはご法度であることを有名ですが、98歳の父から、今でも「命令」されていることは興味深いです。



 以上です。



















いや、それは個人的なことなのでが、ただ他にも同じ日になった方はいらっしゃいます。年齢的に言うと、20歳ぐらいになるという。他の産業界やはり流通業界で初めての受賞だったというそれだけまだ注意が低いということがあるかなと


ですよ


もう。



延長もありそう、残り47日間の国会、共同親権の参考人質疑「月刊誌・世界によると、先生が論文で書いている子連れ別居の裁判所の積み重ねは改正でどうなりますか」

2024年05月07日 18時47分59秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[画像]新議員として紹介され立憲の同僚や維新議員から拍手と歓声をあびる、東京15区補選の酒井なつみさん、きょう令和6年2024年5月7日の衆議院インターネット審議中継から宮崎信行がスクリーンショット。

 連休が明けて、残り会期は48日間。が、農林水産省、外務、防衛両省のどちらかの議案は会期にはまらない公算がでてきました。立憲の岡田克也幹事長はきょうの定例記者会見で、「私は先週、岸田文雄首相にとっての唯一の道は6月の解散だと申し上げましたが、訂正をさせていただきます。この国会会期中の解散が唯一の道である」と述べ、会期延長をして、9月末の総裁任期切れに近づけた解散もありうるとしました。衆側の役員と良好な関係を持つ旧立憲発足以来の水岡俊一議員会長と、参議院自民党の石井準一国対委員長がキーパーソンとなりそうです。

 憲法改正国民投票の発議案も、改憲4党の数合わせで間に合うかもしれません。

【野党国対委員長会談】
 政倫審に44人の申し立てをすることを決定しました。維新は東京15区の政治団体「つばさの党」根本良輔候補(当時)と黒川敦彦代表を念頭にした公職選挙法の自由妨害罪の改正の骨子を示しました。

【衆議院本会議】
 酒井なつみさん、亀井亜紀子さんの両氏が「新議員」として紹介され、野党側のボルテージが連休明け初日から高まりました。あさって告示の静岡県知事選は前副知事対前浜松市長の与野党一騎打ちとなります。2019年4月の枝野幸男・福山哲郎「りっけんブルー」の「当事者」として初当選した市区議会議員の国会議員は「看護師」「がんサバイバー」の当事者・酒井さんが第1号となります。再選後に区長選で落選していました。2019年の「当事者」では、次期衆院選に公認されている人はおらず、国政進出のメドである「2期目途中」を過ぎてから身の振り方が注目されます。酒井さんは、自民支持層2割、無党派層2割しかとれておらず、間もない第50回衆院選の当落が、旧りっけん地方議員にとって関心事となりそうです。

 「放送法改正案」(213閣法32号)「デジタル社会形成基本法改正案」(213閣法40号)「育児・介護休業法改正案」(213閣法54号)「IBRD国際復興開発銀行設置協定の改正」(213条約9号)「EBRD欧州復興開発銀行同」(213条約10号)「廃棄物海洋投棄ロンドン条約の改正」(213条約11号)「金商法など改正案」(213閣法56号)「産業競争力強化法改正案」(213閣法23号)が可決・承認され、参議院に送られました。

 第33次地方制度調査会でのコロナ禍の教訓を踏まえて国の指示権を盛り込んだ「地方自治法改正案」(213閣法31号)が総務相から趣旨説明され、代表質問がありました。衆議院本会議での法案審議入りは今週で打ち止めとなりそうです。

【参議院第1種常任委員会】
連休明けから、いきなり7委員会が開かれ、うち6委員会が参考人質疑となりました。

●共同親権はオピニオン誌「世界」の木村草太論文で「論壇」が一瞬復活
 参議院法務委員会は「離婚後共同親権法案」(213閣法47号衆議院修正)。参考人4人かける2部制となりました。そのうち、第1部は筆者が知る人が2人いて、熊谷信太郎弁護士と木村草太東京都立大学教授。ここ最近、参考人が知らない人ばかりになってきたのは「論壇」と言われた月刊オピニオン雑誌が振るわず、それでインターネット論壇は散漫になっているからだと思います。「5年後見直し」が結論だった衆議院から送られてきた法案で、共産党の仁比聡平さんが懐かしいフレーズ。「木村参考人の、月刊紙・世界への論文を拝見をいたしまして、子連れ別居に対して、違法な実子誘拐だあるいは不当な連れ去りだというような裁判所への申し立てがされた場合に、裁判所はどのような審査をすべきなのか、そして、どんな基準が裁判所にあるのか、そして今回の法案によって、これまでの積み重ねは変わるのか」と問いました。

 木村さんは「誘拐罪が適用されるのが教科書的な答えだと思う」としつつ、「日本のDV(親、配偶者、子の間の暴力)対策は遅れているということばかりが指摘されるのですけれども、DV殺人で率というのは日本は非常に低い。フランス、アメリカにしても日本より遥かに高い数値が出ております」と世界の情勢を説明しました。そして「そのうえで、今回の法律(案)ですが今回の法律は要するに窮迫の事情がない限りは子連れ別居ができないという条文にすることによって、子連れ別居がしにくくなるのではないかということを皆さん指摘されていますが、家庭裁判所は条文だけを見ますので、指摘されている危険は決して大げさではない」としました。原則、世界との比較を経て、法成立後の家裁の運用まで見通したうえで、「いわゆる共同親権反対派」の指摘に軍配を上げました。
 「世界」は映画で経済的に大学進学がかなわなかった東京の印刷工の愛読月刊誌という設定もされてきました。「世界」は左翼的だとして「ディス・イズ・読売」「ボイス」「中央公論」なども出ましたが今は「ハナダ」「月刊日本」「リベラルタイム」のようなネット右翼が知的ぶるアイテムと堕してしまいました。そもそもアジアの他の国で製本された月刊誌はもともとありませんから、文藝春秋も含め「論壇」復活の芽はないでしょう。

●参・農林水産委は「農業基本法改正案」(213閣法26号衆議院修正)が趣旨説明されました。衆で審議中の「増産命令法案」などは間に合わないかもしれません。

●参内閣委は「セキュリティークリアランス2法案」(213閣法24号衆修正と25号)、厚生労働は「雇用保険法改正案」(213閣法10号衆修正)、総務は「プロ責法及び発信者情報開示法改正案」(213閣法34号衆修正)経済産業では「水素社会推進法案」(213閣法16号)と「二酸化炭素貯蔵法案」(213閣法17号)、環境委員会では「資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律案」(213閣法60号)参考人質疑がたっぷり開かれました。また、経済産業と環境が連合審査会をひらくてはずもととのえました。

●あすは参議院憲法審査会の自由討議が初めて開かれ、辻元清美さんら党を代表した意見を述べます。きょねんは、公明党が衆参で違う珍現象がおきましたので、ここもチェックポイントとなります。

【衆・議院運営委】
 立憲が99議席となり、政治倫理審査会・常任委員会の配分の見直しがあったと思います。立憲は、山田勝彦さんに代わり川内博史さんが当選し、小選挙区で山田さん、酒井なつみさん、亀井亜紀子さんが当選したので、3増となりました。海江田万里さんを入れると希望の党騒ぎ以降で初めての3桁。

 以上です。

【岡田克也】裏金国会は大どんでん返し、補選3増で政倫審25名中野党9名(1増)となり「3分の1」到達、岡田「森喜朗氏の裏金の認識、政倫審+特別委+予算委の役割分担できっちり説明求める」猛攻宣言

2024年04月30日 20時45分56秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
[写真]定例記者会見する立憲民主党幹事長の岡田克也さん、きょう令和6年2024年4月30日、衆議院第二議員会館で、宮崎信行撮影。

 きょうは連休の谷間でしたが、おそらく半数以上の自民党国会議員が上京していて、スマホを操作しながら午後2時に、議員会館を出て行った議員もいました。広島県連かつ旧宏池会の寺田稔議員室も新聞記者が上がり込んで情勢分析ないしは今後のことを考えて雑談していたようですし、ベテランの議員はどこも秘書が出て来て情報を集めていたようです。林芳正さんも官房長官なのに会館事務所も通常営業。旧宏池会事務総長だった小野寺五典さんは逆にドアをシャットアウトして「岸田さんへの忠誠心」を見せたようです。

 衆議院事務局は、当ニュースサイトの取材で、補選で、立憲民主党が3議席(山田勝彦氏自動失職→川内博史氏繰上当選、酒井なつみ、亀井亜紀子、山田勝彦氏当選)増えたことで、政治倫理審査会の割り当てが1議席増えると明言しました。来週5月7日(火)の衆・議院運営委理事会で決まる見通し。

 政倫審規程は「審査の申立てをするには、審査会の委員の三分の一以上からすることを要する」と定めます。

 25名中、野党が8議席から9議席に増え、「3分の1以上」になります。裏金国会は劇的などんでん返しとなりました。

 立憲民主党の岡田克也幹事長はきょうの定例記者会見で「その議員が増えたことによって、やりやすくなった部分もあると思います。今後は、政治改革特別委、政倫審、予算委が役割分担して、しっかり説明をしていただきたい」としました。

 そのうえで、岸田文雄さんによる記録なし立会人なしの電話ヒアリングで森喜朗元首相が、派閥パーティー券キックバック不記載「いわゆる裏金」を知らないとしていることについて、総合誌(月刊文藝春秋)で森さんのインタビューを載せると聞いていますけども少なくとも、キックバックはご存知だったはずなんですね」とし、清和会のキックバック開始の経緯を解明する意気込みを示しました。

 岡田さんは6月23日(日)の当初会期内に、政治資金規正法の改正法を成立できなければ、首相は解散か総辞職すべきだとの考えを示しています。衆参の法制局がチェックして、5月7日の政倫審構成変更以降に衆参の特別委で超党派の法律を成立させるには綱渡りの日程に近づきますが、項目は少ないです。裏金に限れば「検討使」ではなく決断を続ける岸田さんに対して、さらに決断を迫る展開となりそうです。

 以上です。

【補選】立憲民主党は3年ぶりの3勝0敗

2024年04月28日 23時40分14秒 | 国政統一補欠選挙
 令和6年2024年春の国政統一補欠選挙は、立憲民主党の3勝0敗となりました。あらゆる立場から選挙にかかわった人に敬意を表します。


[写真]東京15区、酒井なつみさん、宮崎信行撮影。

[写真]島根1区、亀井亜紀子さん、宮崎信行撮影。

[写真]長崎の山田勝彦さん、宮崎信行撮影。

[写真]3年前の国政統一補欠・再選挙のポスターをはった立憲民主党本部、結果は3勝0敗。

 立憲民主党の3勝0敗は、2021年の補欠・再選挙以来3年ぶり。そのときは、スガ首相が、横浜市長選で、神奈川1区に対して、自らの神奈川2区の利権が勝ったのに、小此木前大臣が負けたとして、引きずり降ろされ、岸田新首相の「立憲共産党デマ」で自民が勝ちました。

 さてきょうの選挙ですが、島根1区で亀井亜紀子さんの18歳から29歳までの得票率が、それ以上の年齢での率を上回ったようです。自民党の安倍晋三首相は一貫して、18歳から29歳前の支持が厚く、スガ政権で徐々に下がり、ちょうど岸田政権1カ月目で下になりました。前回解散に前後した動きが続いています。

 江東区を中心とする選挙区は、全国で旧総評(自治労、日教組、都市交、全水道)が全国で有数に選挙では弱い地域。今回の酒井なつみさんの得票率も過去半世紀で変わっていません。33年前に区議の夫人が出馬して当選し「マドンナブーム」の代表的な選挙区とされましたが、この時も中選挙区で17%しかとっていません。自民党が立てなかったから、酒井さんが当選したという分析しかないと思います。保守党の候補者が、自民党支持層よりも無党派層から得ていて、「岩盤保守層」も安倍内閣退陣・LGBTQ理解増進法で、自民党支持から無党派層へと剥がれた可能性があります。

 このように、就職しやすくなったとされる18歳から29歳まで、と岩盤保守層で自民党支持が、有権者全体で1%ぐらいずつ剥がれたと考えられると思います。

 また、7年前の「都民ファーストの会」の結成以来言っていますが、固定資産税課税官庁である東京都の都議会の中選挙区制で、旧来地主と新興地主の対立が激しくなっており、旧来地主と江戸消防保存会が自民党を支持し、新興地主が都民ファを支持する構図です。なので、国民民主党支持層と都民ファ支持層は年収は700万円ぐらいと近いかもしれませんが、人間重視と資本重視のまったく話しても無駄な連携です。その分析すら、前原誠司さんも、国民民主党・連合東京(会長は日立)ができていない証拠で、さすがに呆れています。

 私はここ数年、資本との対話に明け暮れ、人間との会話がますます苦手になりました。こういうことも丁寧に書けば、さすが宮崎さんだと思われるのは分かっていますが、横田一さんは長崎、島根、東京をはしごするのに、1軍半の政治記者たちが大挙して東京15区を取材するさまは憐れとしかいいようがありません。SNS論壇で言われる「宮崎信行の問題点は、政権交代可能な二大政党政治が必要だと言いながら、それを説明できないことだ」とされますが、ここ10年間、できないんだからしょうがないでしょう。「資本重視・人間軽視」「当選3回以上の衆議院議員とその会館秘書しか人間とみなさない」私の考えを書いたり話したりできないジャーナリストの私にとって、第50回衆院選は存亡をかけたたたかいとなりますが、もうちょっとあがいてみます。

 以上です。

GW前、市井紗耶香さん短期辞職、衆・政治改革特別委は各党意見表明から

2024年04月27日 08時50分16秒 | 第213回通常国会 令和6年2024年1月召集
 日を越して、9時間ほどたち、そろそろ、旧立憲発足以降で初めて、泉健太代表が登壇する第95回メーデー(連合の東京)が始まりますが、この間、友好的なTikTokerが、2つの委員会の動画で「4月26日の国会まとめ」と初めて題した動画を午前2時ごろ上げていて、油断も隙もないといったところです。50歳2か月となり、これからは対個人ビジネスも含めてもっと開放的な私に生まれ変わりますが、この無料ニュースサイトの優位性は死守していくのが私にとって基本であることは変わりありません。

 10年以上ぶりの「伯仲国会」へ補選が大きな潮目の変化となりそうです。市井紗耶香さんが繰り上げ当選ですぐ辞任。衆では政治改革特別委員会が開かれました。

【参・本会議 令和6年2024年4月26日(金)】
 残り1年半の須藤元気議員の東京15区補選(日曜投票)出馬のため、繰り上げ当選した市井紗耶香さんが辞退し、再び中央選挙管理会が開かれる見通しです。史上初のケースで、市井さんは、新議員の紹介、議席の指定は省かれ、また議員会館の指定も省かれました。このため、きょうの議長の読み原稿は次のようになりました。


 「これより会議を開きます。この際、議員の辞職についてをお諮りいたします。本日、わたなべ・紗耶香くんから議員辞職願が提出されました。参事に朗読させます。辞職願 このたび一身上の都合により議員を辞職いたしたいので、ご許可がくださるようお願い申し上げます。令和6年4月26日参議院議員わたなべ・紗耶香。参議院議長、尾辻秀久殿。わたなべ・紗耶香くんの議員辞職を許可することにご異議ございませんか。ご異議ないと認めます。よって許可することに決しました」。

 ところで、前議員で現事務所入り芸能人の市井さんですが、2019年参院選で、ある情報を私は聞きました。
[写真]市井紗耶香さん、5年前の2019年、宮崎信行撮影。

 市井候補は、右耳を出し、左耳を髪で隠す、「ワンレングス・ショートヘア」。そして枝野幸男代表の近くに寄り添う市井候補の左耳を見たら、情報通りタトゥーがあることを現認しました。本人に直接取材したわけではありませんが、なんらかのパートナーが、市井さんの左耳に近づいた人物が、特定のパートナーの存在に気づく効果があるようです。ウィキペディアによると、市井さんは2004年に結婚して2児を出産し、2011年に離婚。2012年に「5年前に知り合った男性」と再婚し、2児を儲けています。そうすると、出馬した2019年時点で、左耳のタトゥーについては、経緯はよく分かりません。入れたのはもちろん、市井さん本人の意思でしょう。が、国会での家族法制の議論が要を得ない印象の昨今、市井さんにも「当事者」としての知見があったかもしれませんが、選挙中の耳隠しのように、1年半の任期で打ち返せるような軽重ではなかったと思います。現在、事務所入りの芸能人の方ですので、そのことを書きました。

 参議院本会議は「食料・農業・農村基本法改正案」(213閣法26号衆修正)が首相入りで質疑されました。

 森山派が解散届を総務省に郵送しましたが、森山裕総務会長の9年先輩の尾辻秀久議長も鹿児島の隆盛と軌を一にしているのでしょうか。

 「この際日程に追加して食料農業農村基本法の一部を棄損する法律案について。失礼しました。私の発音が少し悪かったようでございますので、誤解のないように、もう一度読み直させていただきます。この際、日程に追加して、食料農業農村基本法の一部を改正する法律案について提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、ご異議ございませんか?ご異議ないと認めます。坂本哲史農林水産大臣」と、こちらもあまり過去に例がない発言となりました。

 「旅費法を改正する法律」(213閣法8号)が成立しました。施行は来年4月。
 「陸上物流2024年問題の一括改正法」(213閣法19号)が成立しました。人手不足ですが事業者の運転手でない配車の社員にペーパーをつくらせる規定があります。

【衆・財務金融委】
 「金商法及び投資信託法改正案」(213閣法56号)を可決すべきだと決めました。立憲からは「新しい資本主義ではなく古い資本主義だ」と批判が出ました。小規模な投資信託会社が間接部門を専門業者に委託しやすくする規定があります。筆者の早稲田大学の政治学科・経済学科の知人で育児を終えて丸の内のワンフロアの投資会社に勤めている人は数人います。近況は知りませんが、転職もなく働きやすい環境だと思いますので、投資会社の存在そのものを悪く言うようなのは、あまりよくないかな、という感想は持ちます。

【衆・法務委】
 「入管難民法改正2法案」(213閣法58号・213閣法59号)。
【衆・外務委】
 「IBRD国際復興開発銀行協定の改正の受諾」(213条約9号)「EBRD欧州復興開発銀行設立協定の改正の受諾」(213条約10号)「ロンドン条約」(213条約11号)が「承認すべきだ」と決まりました。
【衆・厚生労働委】
 「育児介護休業法改正案」(213閣法54号)を全会一致で可決すべきだとしました。「育児はゴールが見えるが介護はゴールが見えないから現物給付が大事だ」ということを、参考人質疑で初めて気づいた公明党委員もいたようです。私も在宅介護8年やりましたから、そういう私生活も「言語化」できる50代をめざします。
【衆・経済産業委】
 「産業競争力強化法改正案」(213閣法23号)が可決しました。租税特別措置透明化法にもとづく数字をしんぶん赤旗が報じましたが、法人減税の総額はまあ許せる範囲かなという印象です。自由競争をゆがめている部分は排除すえきで、2009年政権交代時の「ナフサの減税」なども含めていったんリセットに近くなるような政権交代があればいいと思います。
【衆・環境委】
 「温対法改正案」(213閣法42号)の参考人質疑。今回もまったく有識者のお名前を知りませんでした。「中央公論」「ディスイズ読売」「ボイス」などの月刊オピニオン誌がなくなったことで「オピニオン・リーダー」というものがなくなったのかもしれません。
【参・災害特別委】【参・拉致問題特別委】派遣報告と一般質疑。
【衆議院政治改革特別委員会 同日】
 閣法がかからない大型委員会。第一委員室でなく第十六委員室で開かれました。発足ではなく「改組」の第1回となります。
 石田真敏委員長は次のように語りました。
 「これより会議を開きます。この際一言ご報告申し上げます。本委員会は去る4月11日の本会議においてその設置目的が政治改革に関する調査を行うためとなりました。また本委員会の名称につきましても、政治改革に関する特別委員会となりましたのでご報告申し上げます」。「政治改革に関する件とくに政治資金規正法改正に関する考え方について調査を進めます。本日は各会派を代表して1名ずつ大会派順に10分以内で発言していただきたいと存じます。それでは各会派の代表者から発言の申し出がありますので順次これを許します」としました。

 自民は「まず冒頭、政治資金はその出し手、受け手双方にとって政治活動の自由を保障するものであって、民主主義にとって重要な要素でありますから、その政治資金の運用の信頼が失われれば、わが国、民主主義の基盤が揺らぐと認識をしております。今回まさにそうした事態を我が党内部が引き起こしました。極めて遺憾であると同時に、党所属議員の一人として国民の皆様に深くお詫びを申し上げる次第でございます。我が党としては真摯に謙虚に、そして深刻に反省をし、国民の皆様には再度信頼をお寄せいただけるよう、責任を持って改革に邁進してまいります。その第一歩目が再発防止に向けた改革であり、今国会中に制度改正を必ず実現します」と述べました。

 各会派の意見をすり合わせて、法案の起草作業に入ります。

 以上です。