北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

「経済評論家の父から息子への手紙」を読む

2024-04-18 23:01:35 | 本の感想

 

 『経済評論家の父から息子への手紙』(山崎元著 Gakken)を読みました。

 経済評論家の山崎元さんは、1958年北海道生まれなので私と同い年。

 札幌南高校から東大へ進学し、卒業して三菱商事に入社した後に野村投信、住友生命など12回もの転職をしつつ、その間経済解説や資産運用のコンサルタントとしてメディアに登場するようになりました。

 答えを先に言うと、山崎さんは今年2024年1月にガンのために亡くなりました。

 2022年に喉頭ガンがわかり治療をしたのですが、2023年にガンが再発し余命を感じたときに、東大に合格・進学したことを祝った息子への手紙を書きました。

 それを「我ながら良い手紙になった」と出版社に見せたことが、「これをベースに若者たちへのメッセージを本にしませんか」という話になり、余命3か月あれば書こうということで執筆したのがこの本です。

 余命を感じていた中だったでしょうが、本書の中にもしばしば登場するように「変えられない過去はサンクコストとして諦めればよい」と、暗いところが一切ありません。

 それよりは、前に向かって未来に何が得られるかという視点に貫かれていて、それは生前の山崎さんの経済コンサルタントとしての生き様に合致したものになっています。


     ◆


 内容は、自分の人生経験から、「第一章 働き方・稼ぎ方」、「第二章 お金の増やし方と資本主義経済の仕組み」として、株式投資の意味とそれの利用の仕方、また投資をするときのコンサルタント的な指導がふんだんに盛り込まれています。

 そのうえで父親らしいアドバイスがちりばめられた「第三章 もう少し話しておきたいこと」と「終章 小さな幸福論」で著者の人生哲学が語られます。

 山崎さんは幸福の源について、「人の幸福感は100%、『自分が承認されている感覚(「自己承認感」と呼んでいます)』でできていると思う」と結論付けました。

 また「モテ具合」も重要のような気がする、とも書いています。

 そして「モテるための秘訣は、自分を語らずに相手に興味を示してひたすら聞くことだ」とも。

 息子への結論は、「モテる男になれ。友達を大切にしろ。上機嫌で暮らせ!」ということで、お金などはそれを実現しやすくするための手段でしかない、と。

 お金などは、幸せを実現できる程度にあれば良くて、多ければ多いほど良いとか、それを目的にするようなものではない、とも。

 
     ◆


 巻末には、実際に著者が息子さんに当てた手紙の全文が掲載されています。

 涙を誘うのは以下の一節でした。

 "一つだけお勧めしておこう、子供はできるだけ早く持つと良い。…世間でいうと叱られそうだが、特に息子はいい。自分の息子が可愛いと思う時に、かつて自分の父親は自分のことをこんなに可愛いと思っていたのかと、感じ入るときがあるのだ"

 親から自分、自分から子供へと世代が移り変わってゆくときの親の心情を表して余りある文章です。

 
 働いて、稼いで、幸せに生きるための父親からのメッセージ。

 ご一読をお勧めします。

  
 

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そうなるための勉強 ~ これが我らの行く道ぞ

2024-04-16 23:11:12 | Weblog

 

 先日、同世代でやはり介護の資格を取った友人に会いました。

 彼も機会があれば介護の仕事をしても良いと思ってはいるものの、まだ介護の仕事には着いていないとのこと。

「でも仕事にするかしないかに関わらず、この歳で介護の勉強ができたのは良かったと思うんだよね」と彼。

 私もそれは感じていたところです。

「だってさ」と彼。

「僕らの社会は、社会人としての知識や素養を身に着けるために小学校から大学まで勉強させてもらっているんだよ。社会人になるためにはそれだけの準備期間と学習機会を設けているのに、高齢になるという事への知識や素養を身に着ける機会はないだろう」

「確かにそうだね」
「歳を取るという事がどういうことなのか、どういう変化が自分に訪れるのか、自分で日常生活をこなすことができなくなったらどこに相談するのか、そもそも介護せいどってどうなっているのか。そんなことを勉強しないままに自分の高齢期を迎えるというのは、小中高大を経ずに社会に出るようなものだと思うようになったよ」

 まあもうすぐ高齢者と言うのは現役の社会人なのであって、ある程度のベースはできているうえでの高齢化です。

 幼子が成長するのとはわけが違うとは思いますが、それでもこの先に何が待ち構えているかをしらないまま進むのと、ある程度知識を持って予想を立てて立ち向かうのでは構え方がかわるかもしれません。

 高齢で体が弱るのは、どこがどう弱るかは予想がつかないものです。


      ◆


 さらに別な日に、病院で以前地域の会合でお世話になった10歳年上の方に会いました。

 するとその方は「小松さん65歳? 僕は体力で言うと65歳がピークだったなあ。 そこからだんだんに歩く速度が遅くなったりして体力が減ってゆくのを感じるようになりました」と言っていました。


 これからゆく道のことをまずは少しずつ勉強しておきたいものです。

 

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人口減少下の都市はどうしてゆけばよいのでしょう ~ 都市計画学会は考える

2024-04-15 21:08:29 | Weblog

 

 遅ればせながら、先週の土曜日に公益社団法人日本都市計画学会の北海道支部総会がありました。

 議事そのものは淡々と進み、昨年度の事業報告承認と令和6年度の事業計画、予算計画を承認して終了です。

 当支部の総会は大体が簡単に終了するので、夜の懇親会の前の時間を利用して、様々な講師をお招きして特別講演を行うのが恒例になっています。

 今回は、日本都市計画学会の会長で、早稲田大学 創造理工学部 社会環境工学科 教授の森本章倫先生にお越しいただき、「次世代交通とこれからの都市計画」というテーマでお話をいただきました。

 次世代交通と言うとどこか大都市での交通手段のように思われがちですが、実際は地方都市でもこれを活用して住民の暮らしを支えることを考えているところが多いのです。

 その代表的取り組みが宇都宮市のライトレールです。

 これは宇都宮市をはじめ関係の企業・団体が出資をして宇都宮市にLRT(=Light Rail Transit)という何もないところに全く新しい路面電車を走らせた事業です。

 森本先生はこの結果、鉄道の沿線の地価が上がり建物が建設されて経済効果が発揮されていると高い評価を与えています。

 一部市民団体からは「赤字になるから反対だ」という反対論もあったようですが、森本先生も先頭に立って「そもそも赤字にはならないし、もしも赤字になったとしても宇都宮市ではそれをカバーできる」という説明してきたのだそう。

 まあ市の財政がある程度豊かな宇都宮市だからこそできたという側面もあるでしょうけれど、新しい都市のあり方にも良い影響を与える公共事業なのでしょう。

 最後に北大の高野先生からコメントがあって、「宇都宮のLRTの先進性は、軌道や車体などは公共が提供をする一方で運営会社は運営だけを行うという『上下分離方式』でやっているところです。多くのところでは鉄道軌道をやろうとすると、『鉄道の維持管理までを料金などの収入で賄え』という実際には無理な理屈で運営をして赤字になってしまっている。その固定観念を突破したところが宇都宮のLRTなので、そこをぜひ強調して、次に続く事例のさきがけとして活躍していただきたいと思います」というお話がありました。

 単に都市内に路面電車を走らせたというインフラ建設だけではなく、上下分離と言う形で経営が成り立つ仕組みそのものを試みている宇都宮市のLRT、興味深いお話でした。


      ◆

 

 また興味深かったのは、人口減少下の我が国において我々はどのような都市像を目指すべきか、ということでした。

 それは今社会では相矛盾する施策が同時進行で進められているのではないか、ということです。

 ひとつはスマートシティ。

 これは情報通信技術や新技術を駆使して都市をマネジメントして効率化を果たし、どんな環境の住民をも支えようという思想です。

 様々なデータを収集と活用して、上記のような新交通もあればエネルギー管理をすることで環境にやさしく効率性を向上させて住民の悩み苦しみを解決しようという都市像です。

 もうひとつがコンパクトシティ。

 もう日本全体では人口が減少局面に入り、特に地方都市ではどんどん高齢化と人口減少が進んでいるのにまだ市街地面積は増えたりもしています。

 だだっ広く広がった既存の都市の形をいつまでも温存するのではなく、拠点を中心に集約化を進めて都市を小さくしてゆかねばならない。

 それができると、管理費が安くなり効率的な住まいと暮らしが実現するという都市像です。

 どちらかというと都市を小さくしないともう減ってゆく住民の負担では都市を維持管理できなくなるだろうという予測の下、コンパクトシティの方が急がれる感じですが、その一方でスマートシティで不便なところも支えようというのでは、都市は小さくなるべきかそれともならなくてもいいのか、目指す都市像が混乱してしまいます。


         ◆

 

 さて、都市の形を変えてゆく気持ちのエンジンにはなにがあるか。

 一つには「そうなった方が便利だ」という魅力で動く場合、そしてもう一つには「今のままではどんどん不便になるぞ」という恐怖で動く場合の二つがあるでしょう。

 都市計画もそれらを巧みに使いながら将来の都市の形を誘導してゆきたいのですが、困ったことに一定以上の歳を取った高齢者は魅力でも恐怖でも動きません。

「なんでもかんでも、とにかく今を変えたくないからこのまま死なせてくれ」

 そういう人にはアメもムチも効果はありません。

 日本の地域社会が高齢化してゆくと、ゆくゆくは変えようにも変えられない地域社会ばかりになりそうです。

 それでも都市計画とは、将来を見越してあるべき姿を唱えて、そこをめがけて動かそうという取り組みです。

 皆さんの住んでいるまちの将来あるべき姿はどのようなものでしょうか。

 便利になりますか?

 不便になりますか?

 それは自ら変えられることですか?

 自分と言う個人と社会とどちらが大切になるでしょうか?

 都市計画って案外面白い学びの場でもありますね。


けるモビリティ(=移動できるということ)と都市計画の関係でした。

 

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蕎麦研究会の年次総会 ~ 高齢化の波と安定の美味しさと

2024-04-14 23:26:23 | 蕎麦打ち

 

 今日は参加している北海道そば研究会の年次総会が砂川でありました。

 登録会員の通し番号は405番まであるものの、今年は物故者も一名いるなど、今や年会費を払って参加している実数は78名となった我が会です。

 今年は創立以来36年目になり、北海道の手打ちそば愛好会としては最も初めにできた老舗の会で本部は奈井江町にあります。

 しかし手打ちそば愛好家が増えるにしたがって全道各地(もちろん全国各地にもですが)に手練れの方が会を立ち上げて、手打ちそばの会はここだけではなくなりました。

 それに少子高齢化の波を受けて、会の平均年齢も年々向上するばかり。

 会場を見渡しても男性は大体が70歳以上の方ばかり。

 最近は女性の愛好家も増えて新しく入会してくださる方もいますがそれでも50代以上の方が多いのです。

 聞けば、札幌などの都会では退職して趣味を求める方がちらほらと入会してくるようですし、例会と称して月に一度など実際に蕎麦を打つ機会にも恵まれているので都会の会はまだ人数も安定しているとのこと。

 それに比べると奈井江町、砂川市、滝川市、赤平市などの会員を中心とする我がそば研究会は若い人の新規参入と言う点ではどうしても不利のようで、年々亡くなる方もいたりして会員数が減少傾向がやみません。

 会の存続が心配です。


       ◆


 会の活動報告では、昨年まで9月に開催されていた浦臼ぼたんそば祭りが、昨年をもって終了し、今年度からは開催されなくなったとのこと。

 会として参加する蕎麦イベントはとうとう幌加内新そば祭りだけになりました。

 蕎麦イベント以外では例会としてこの地域で蕎麦を打つ会を月に一度開催していますが私はなかなか参加できず、幌加内だけの参加イベントです。

 趣味の一つとしては肉体的健康にも食事的健康にも効果のある手打ち蕎麦なので、退職してからなどと言わずに現役の最中からもっとたくさんの人に参加してほしいものです。


       ◆


 総会が終わったところで、恒例の蕎麦の試食会です。

 今日は昨年幌加内でメニューとして提供して評判の良かったかき揚げをつくり、それを冷かけそばでいただきました。

 なんだかんだいってやはり私が揚げ担当ということになりました。

 かき揚げって、市販の出来合いのものは薄っぺらいという印象ですが、手作りのかき揚げは縦に厚くてふわっとしているものです。

 こつは天ぷら粉とともに片栗粉を混ぜて種に粘り気を出すことで、これがないと具材がばらばらになっちゃいます。

 蕎麦とつゆの組み合わせは安定の蕎麦研の味で、いつもながら大満足でした。

 振り返ると、参加者皆が素人で腕を競って上手になろうと頑張っていた25年前が懐かしいなあ。

 今年の幌加内新そば祭りは8月31日(土)~9月1日(日)の二日間です。

 ぜひご来場ください。

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半年ぶりの歯科健診 ~ 歯の磨き方の採点は…

2024-04-12 23:34:32 | 健康

 歯医者さんに歯の健康チェックに行ってきました。

 以前は3か月ごとに行っていたのですが、「小松さんは歯の磨き方ができているので、もう少し間隔をあけても良いね」と言われていて、今回は半年ぶりの健診です。

 磨き方ができていると言っても、前回のチェックの時でも歯垢の除去率は95%くらいでした。

 以前歯垢に色のつくプロが使う薬を買ったのでたまにそれを使ってチェックするのですが、そのときは案外きれいに取れているように見えるのですが、やはりどうしても磨き残しが出てしまいます。

「どうしても歯全体の数パーセントは残るんですよね」と言うと、歯科衛生士さんは「もうどの辺の歯垢が残るかわかっているのでしょうから、そこを意識して磨くと良いですね」と言われました。

 私の場合は、普通の歯ブラシを使う前に歯間ブラシで歯と歯の間をきれいにします。

 あとはたまに糸ようじ(デンタルフロス)と先端の尖ったタフトブラシを使って歯垢を落とすのですが、どうやらこのタフトブラシの当て方が悪いらしい。

 私はそれまで歯と歯の隙間にまっすぐ入れて磨いていたのですが、それではどうしても隙間の奥に歯垢が残ります。

 先端がとがっていても届き切らない部分が出るのですが、歯科衛生士さんがは歯に左右別々の角度からタフトブラシを当ててきれいにしてくれました。

 図の右のように、「歯のそれぞれの曲面に対して垂直に当てて磨くと良いですよ」とのこと。


 
 今回はその教えを忠実に守って、いつも磨き残しが出るところにタフトブラシを当てて、しっかり磨いたつもりで汚れチェックに臨みました。

 すると成績は…「残念、一か所だけ汚れの取れていないところがありました」とまたしても満点のがし。

「どこですか?」

 鏡で見せてもらうと、一本だけ犬歯の奥の小臼歯の根元に汚れが残っていました。

「歯に詰め物をしたところなのでどうしても汚れが付きやすいんですね。歯と歯の隙間は良かったんですけど、惜しかったです!次も頑張りましょう」 

 歯ブラシもただ磨けばよい、というのではなく、歯に当てる角度などをちゃんと考えることと、なによりも着色剤などで見える化してあげて、自分の歯の汚れをチェックしましょう。

 
    ◆

 最近は歯の汚れから歯周病菌が体内に入ると万病の元になるということが分かってきて、心筋梗塞や糖尿病、果ては認知症にも悪い影響を与えるのだそうです。

 まずは歯を健康に保って、食事を美味しくいただくようにしましょう。

 歯は大切に。

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楽しみながら災害に備えるアミューズメントパーク「nuovo」 ~ 重機ボランティアになろう

2024-04-11 22:03:30 | Weblog

 

 今日の日経新聞に「重機操るボランティア」という記事がありました。

「地域の風」というコーナーで、「災害の被災地で頼りになるのが重機だ」とのうえで、「一般の人が重機の操作を修得できる講座を開き、重機を操るボランティアとして被災地に派遣している団体が長野県小布施町にある」との記事でした。

 私が大特免許と車両系技能講習(整地)を取得している最中に発生した能登半島地震では重機ボランティアが出動した、とあって、この手の資格取得の背中を押してもらった気がしたものです。

 記事にある団体とは一般財団法人・日本笑顔プロジェクトで展開している施設が防災パークnuovo(ノーボ)。

 そしてまさにこちらが重機ボランティアを派遣した元団体なのでした。


     ◆

 
 そもそもこの団体の発足は、2019年10月に発生した千曲川の氾濫でこの地域の果樹をはじめとする多くの農地が被災したことで、手作業によるボランティアの限界を感じたことが発端なのだそう。

 手作業は限界だ、と重機を手配したものの肝心のオペレーターが不足です。

 黙っていると果樹がどんどん弱ってしまう危機を前に、団体代表の林さんは自ら重機オペレーター育成に乗り出すことを決めました。

 とりあえずは「小型車両系(3t未満)建設機械運転業務特別教育講習(特別講習)」で小型の重機運転ができる資格取得者を獲得しようと、本拠地である小布施のお寺へ講師を招いて、特別講習を開催してもらいました。

 講習は20019年12月~20年2月にかけて合計6回開催されて、重機の構造や関係法令などの座学と筆記試験、続いて実際の重機を使った実技講習を経て、全部で6回の講習で115名のオペレーターを確保できたのそうです。


 こうした経験を踏まえて、「災害への備えを楽しみながら」という視点で構成されたのが、体験型ライフアミューズメントパーク「nuove」でした。

 nuovoとは、イタリア語で"新しい"を意味する言葉ですが、同時に「農業」+「防災」の「農防」も書けているとのこと。

 平時を楽しみながら有事に備えるという日本初の施設です。

 
 こちらでは重機の免許取得講習を開催して、1000名のオペレーターを育成したい、と大きな夢を持っています。

 同時に、実際の被災地での重機捜査は難しいところがあることから、現場を想定した訓練場にもなるとのこと。

 このnuovoは、千葉県と埼玉県にもあるようですが、災害の多い我が国の現状を考えると、北海道にも1か所はあって、日頃から小型の重機を動かせる人材を確保することが極めて大切なことだと思います。


      ◆


 実際私も、資格は取得したものの日頃から日常的に機会に触っているわけではないので、すぐに動かせるかと言うと自信はありません。

 この手の訓練施設は近くにぜひあってほしいなあ。

 子供の時から重機に親しみましょう、スローガンは「ヒーローになろう」ですって。かっこいい!


【日本笑顔プロジェクト公式サイト】 https://egaonowa.net/nuovo/

 

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惜しい間違い

2024-04-09 22:19:04 | Weblog

 

 今朝、大手の経済新聞を読んでいたら、「格言で斬る『子育て支援金』」という記事がありました。

 今の政府が進める「異次元の少子化対策」に向けて必要財源を確保するための法案が審議されていることに対する批判的な記事です。

 記事の趣旨は、負担増にならないと言いながら健康保険料に上乗せして徴収する「子ども・子育て支援金」に対して「制度的欠陥を浮き彫りにする」ということ。

 ただ凝っているのが、いくつかの格言をテーマに掲げて、その切り口で批判的に論じている点です。

 例えば、「◆風が吹けば桶屋が儲かる」を引き合いに出して、少子化対策の費用を(税ではなく)保険料に上乗せして集める論法は、『対策で子供が増える→保険料を払う若者人口が増える→保険財政にプラス→健康保険制度の持続性が高まる』という理屈だが屁理屈だ」という批判を展開します。

 同様に「◆人のふんどしで相撲を取る」を引き合いにして、『負担は増えない』というのは、民間の創意工夫と生産性向上を当て込むもので詭弁だ」と断じます。

 あとは「◆捕らぬ狸の皮算用」を出して、最後に「◆よらしむべし知らしむべからず」を持ってきて、格言シリーズのコンプリートです。

 

 しかし残念なのは、この最後に持ってきた「◆よらしむべし知らしむべからず」の部分です。

 「問題だ」と批判しているのは、「官僚が経済団体や労組団体などを回って『反対せぬように』と根回しをしていたことだ」と言い、制度を決めるのは国会の熟議と言う民主的な統制を及ぼすべきで、"審議前から反対するなと言いくるめる"ような、「よらしむべし知らしむべからず」はごめん被る、と締めています。

 ここでは明らかに「よらしむべし…」の格言を「民はただ法律に従わせておけば良くて、意義や道理を理解させる必要はない」という解釈で構成しているように見受けますが、これは誤った解釈である、とはよく知られたところです。

 「よらしむべし…」の格言の本来の意味は、「為政者が定めた法律によって民を従わせることはできるが、その本来の意味や道理を理解させるのは難しい」とされています。

 「可し(べし)」と読むこの部分は現代語では「…であるべき」ですが、古くは「可能・推測」の意味で用いられていて「…できる」という意味。

「知らしむべからず」は「知らせることはできないものだなあ」という為政者の嘆きにほかなりません。


 この手の誤った解釈はマスコミが政府批判をするときに用いる常套句になっていて、そのたびに「解釈が違うよ」という声が上がるのですが、署名入りの記事でありながら(それも織り込み済みのわざとなのかなあ)と思ってしまいます。

 
 インターネットを開いて論語のこの一節を検索すればすぐに本来の回答が出てくるのですが、まさに「知らしむべからず=わかってもらえないものだなあ」と残念に思いました。

 
 記事の中には、「負担と給付の関係は明確に」という原則に反すると述べられた部分がありました。

 この新聞もたまには、子供対策の給付をよしとするならば負担についてこそしっかり論ずるべきだ、というトーンの記事も見受けられるのですが、増税しろとは言えないんでしょうか。

 まあせっかく格言縛りで論じていただいたのですが、解釈も論調もちょっと残念だったな、という話。

 間違いも女子アナの口が滑った「ショウタニ・オオヘイ」なら笑えるのですがね。

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キャンプ場下流のポロト湖を楽しもう

2024-04-08 23:22:15 | Weblog

 

 土日のキャンプから帰る途中で、ポロト湖のインフォメーションセンターに立ち寄りました。

 するとオレンジのベストを着た方と青いツナギを着た高齢の男性が二人で話し込んでいます。

(オレンジのベストは猟友会の方なのかな?)とちょっとびくつきながら、「何かありましたか?」と訊いてみると、「いやいや、冬前に会ってから半年ぶりだからつい話し込んじゃって」と、熊ではなかったようでほっと一安心。

「ちなみにこのポロト湖や上流の川では釣りをしても良いのですか?」と訊ねると、「ああ、どうぞどうぞ、冬のワカサギは漁業権がありますがそれ以外はないですから」

「レンタルのカヌーもあるようですが、自前のカヤックなどで漕ぎ出すのも構いませんか?」
「はいはい、それもご自由にどうぞ。ただし…」

「ただし…ですか?」
「湖の対岸がアイヌ文化のウポポイなので、景観的にあまり近くに寄って欲しくないみたいなのと、その隣に『界ポロト』というホテルがありますが、その近くにもよらないでほしいと言われています」

「近くってどれくらいなもんですか?」
「顔が分からないくらいと言われているんですけどちょっと曖昧だよね(笑)。ブイでも浮かせてくれて、『これを結んだ線からは入らないでください』と言われればはっきりわかるんだけどねえ。まあホテルには湖に面した露天風呂もあるから、やっぱり近寄らない方が無難ですがね」

 確かに対岸のウポポイでアイヌの世界に浸っている利用者ならば、湖に現代風の格好をしたカヤックが見えると興ざめかもしれません。

 
 湖面も自由仕様とはいえ、折角の美しい水面なのでお互いに穏やかに使うくらいで、あまり権利権利と主張しあわない方が良いですね。

 カヤックに釣りも楽しめるとあれば、季節ごとに何度もリピートしたいですねえ。

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早春のキャンプ

2024-04-07 23:31:32 | Weblog

 

 週末の北海道は好天に恵まれたこともあって、早春のキャンプに行ってきました。

 場所は白老町でアイヌ文化共生施設ウポポイの横にあるポロト湖の湖畔道路を上って行ったところにある「ポロトの森キャンプ場」。

 キャンプと言っても、まだこの時期ではテントだと寒いだろうと、コテージキャンプにしました。

 4人くらいは入れるコテージで電気と暖房がついているので夜も暖かく眠ることができます。

 こちらは4月1日からのオープンで、まだそんなに人はいないだろうと思ったのですがなんとテントサイトには十数張りのテントが。

 テントのなかでストーブを焚いているいかにもベテランのキャンパーに話しかけて道具を見せてもらった後で、「いつからここでキャンプをされているのですか?」と訊いてみると、「オープン初日からだから今日で6泊目ですね(笑)」とのこと。

 ここまでの移動には電動自転車にミニリヤカーをつけて運んでいるそうで、何もかもが驚きのベテランキャンパーの方でした。

 
 我々といえば、コテージの前で焚火を囲んで軽い料理とお酒です。

 寒い中でのアヒージョは最高、土鍋を使って薪の火で焚いたご飯は、文字通り炎舞炊きになりました。

 

 もっとも、薪で炊いたご飯は最高なのですが、土鍋は煤(すす)で真っ黒け。

 昔の人は道具の手入れが大変だっただろうな、ということと、ガスや電気になって我々現代人は随分な便利を手にしたな、と思います。

 寒い時期の早春キャンプですがそろそろ北海道もハンノキの花粉が飛び始めていて、目や鼻のかゆみに襲われています。

 これさえなければ良いのですが、そうなるともっと早くからのキャンプが必要でしょうか。

 朝はコーヒーとホットサンドを楽しみました。

 寒い中での焚火は楽しかったなあ。


 

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骨伝導イヤホンの最新版 ~ サイズが小さくてフィット感良好

2024-04-04 21:30:35 | Weblog

 

 私こと、日頃スマホからのラジオや音楽を聴くのにShokzというメーカーの骨伝導イヤホンを愛用しています。

 今は一応最新型の"OPENRUN"という商品を使っていますが、最近さらに新しい製品が出ました。

 それも、"MINIサイズ"というタイプが出たのです。

 実は骨伝導イヤホンは耳の前の骨に音の振動を伝えるパッドを押しつけなくてはならず、そのためにチタン製の円形のヘッドバンドがついています。

 ところがこれが結構サイズが大きくて、後頭部に浮いたような形になります。

 普段使うにはそれでも良いのですが、夜寝ながら装着しにくいのが難点だと感じていました。


 その課題に切り込んだ今回の製品は"OPENRUN PROmini"と銘打って、ヘッドバンドが一回り小さいサイズを選べるようになっています。

 後頭部の両耳の間の長さが9.5インチ(23.5センチ)以下なら、miniを使う方が良いとのことで、頭の小さい私としては嬉しくなってすぐに買い求めた次第です。


     ◆


 届いたminiを実際に装着してみると、それでもまだ後頭部ではヘッドバンドが浮くのですが、少し上にずらして後頭部に密着させるとそれでも違和感はありません。

 これならば装着したまま枕を使って寝ることもできるようで、今までよりは装着感がぐんと増しました。

 まあ本来なら後ろの長さが調節できるような機構をつけてくれるのが一番なのですが、今のところそこまではやる気がないようです。

 日本のメーカーならすぐにやるのでしょうけどね。
 
 
 まあ、頭が固くならないように、たまには新しいものに飛びついて知らなかった世界を切り拓いてみましょう。

 
 

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