雨日記

雨とイギリスとアートにおけるコーヒーなはなし。

夏休み

2008-08-07 22:40:05 | Weblog
気づけば学生最後の夏休み。

とんでもなく長い休みをいかに使うかなんて考えているうちに、やる予定もなかったインターンなんてことも経験し、卒論もあらかたまとめ終わり、うさん臭いバイトで荒稼ぎをして、暇を見つけて絵を描いてたら、気づけば半分すぎていってしまったみたい。

休みの最後の日に徹夜で宿題。なんてことに、今まで全く無縁だったんだけど、逆にいうと、よくドラマとか漫画なんかでみる、皆で海とかバーベキューとか、女の子と夏祭りとか花火大会とか、そういうことにも無縁だったわけで。その理由として、毎年毎年、なんだかんだでやることがあったりして、そういうふうに遊び回れる感じじゃなかった、てのがあるんだけど、よく考えたら別にやることあったって、時間つくってそういう夏のイベントも楽しめたはず。ていうか、皆そういうふうにして楽しんでるはず。

だから、環境がかわっても、自分の夏休の過ごし方があんまりかわってなかったことに最近気づいた。だって、高三の夏、予備校の昼休みに駅の本屋いってロッキンオンの夏フェス特集(あの夏はフジが熱かった)を立ち読みしながら、俺はいったい何をやっているのだ、、、ていう気持ちになったけど、今の状況もたいしてそれから変わってないではないか!変わったことといえば、ロッキンオンがロメールの「夏物語」に変わったことぐらいだ。

そう、それで、俺の夏はこのままでいいのか!ていう気分になったわけで。
まあ、絵を描くのも、卒論もある意味、趣味の延長線上にあるので全く苦痛じゃないけど、だからといって、これが俺の夏なのか!と。それで、とりあえずカタチから入ろうということで、涼しい麻のズボンとタンクトップを買いにロンドンに繰り出したはいいが、繰り出したときは既に7月の最後。夏のセールもほとんど終わり、店にはもう秋物がでていた。夏物はすみの方に売れ残り品が少々。完全に出遅れた自分。なんだか、急に色々恥ずかしくなったけど、意地で目的のもを購入してしまった。

服の次は、髪だ、ということで、伸ばしっぱなしだった髪をかなり短くカット、そしてパーマ。切られてる間、美容師さんにさんざん海外放浪の旅をすすめられる。たしかに、バックパッカーとして世界をまわるのはひとつのロマンではあるけど、自分にとってそこにロマン以上のものはない気がする。そしてそれよりも仕事のほうに興味がある自分に気づく。この辺の考え方が、自分の夏休の過ごし方の原因である気がしないでもない。
髪型の方はというと、長年求め続けていたスタイルにたどり着いた気がした。イメージとしては若い頃の短髪のルー・リード。しかし、帰宅して同居人に言われたのが、パンチパーマあるいはギリシア神話、よってアポロン。

いったい何をやっているのだ、、、

その夜も、いつも通りアクリルガッシュで絵を描いた。
思い出したのがピーズのデビュー曲。
パンチパーマでパンクもすげーけど、パンチパーマで平面構成てのもかなりのもんだと思った。



そんな、学生最後の夏休み。

とんがってる。

2008-01-26 05:27:47 | Weblog
今日、PCルームのおっさんに
"Are you Mod?" と声をかけられた。
最初おれは "Are you mad?" て聞こえて、なにかまたケンカをうられた気分になった。
昨年末の帰国時に、高円寺の古着屋で買ったモッズコートをきてたからなんだけど。

高校の頃は結構あこがれたけどなあ。映画とか雑誌みたり。
ロッカーズ、モッズ、スキンズ、とかの海外の族たち。
セックスドラッグロックンロール。
あの、触れたら切れるぜ、てきな感じに田舎の進学校に通う男子は憧れるものだ。
でもそのあこがれも一時的なもの。
高校卒業くらいにはもう、そういうのはもういいわ、とかいうふうになってきて。
切れるほどとがってる理由も怒りもないから。
おれらの世代の特徴なのかもしれないけど、なんだかそのうち冷めてく傾向があるんだよね。
逆に、一歩ひいて冷めたところにいたほうがかっこいいとかいうイメージもあったしな。

そもそもかっこから入る彼らにはどこか疑問を感じ始めたのだよ。
ちょうど、目に見えるかっこよさから、見えないとこにあるかっこよさに引かれていったころだから。
あのころの自分にとって、かっこがまず第一って、そうとうださくみえた。

そういう理由から、なんかかなり遠くにおいてきた気がするが。
でも、いつか友達に聞いた話で、モッズのやつらはパンツを極力細くするために、パンツをはきながらシャワーを浴びていたらしい。てのを聞いて。なんだか、そこまでやってしまったらもう、それで相当かっこいいじゃないか、て思った。かっこうがまず第一だから、彼らはそこで勝負してたんだなあ、て。オレのが一番細いぜ!とかいって。とんがってるじゃないですか。かっこから入るタイプ。でも、それの極限にいるひとたち。

もう若くないから、そんなのはいいよ、とは言わないで。
別にフーもキンクスもたいして好きじゃないけど、コートととんがってる姿勢には憧れます。
自分は、英語も片言で原付の免許すらないのでモッズではありません。
しかし、自分の大事なところではとんがっていたいと切に思う。





たしてみましょう。

2008-01-25 09:18:45 | Weblog
あそこのテーブルにAくん、Bくん、Cくんがいます。
彼らが10分間ある共同作業をします。

ここで、
各個人の所有時間をたしてみましょう。
合計は30分になります。

ということは、
三人があつまることで、10分の間に30分が入ってるてことになりませんかね?


さらば、なんとかの光。

2007-12-08 08:08:38 | Weblog
うー、今学期終わり。
やっぱり一学期短いよ。もう一瞬。

二年生になって、楽しくなってきたかな。
課題も本格的になってきたし、友達も増えたし。
今日のロンドン久しぶりの晴れ。秋晴れ。
そらからなにか落ちてくる。
枯れ葉舞う。赤いバスが通る。

広い窓のキャンティーンで、友達と。
今学期振り返り。
なかなか面白い。君はナイスだよ。
イタリアからきた彼。眼鏡が大きくて、かたちも良。
この冬はモッズコート。
彼はピーコートも好きらしい。

もう半分近くまできてしまったよ。
なにか得た?フィールエンプティーか。

秋のこの街。まだ、冬とはいえない。
その街から抜け出て明日はフライト。
除夜の鐘を聞きに、コンビニ肉饅食べに。

今年の年明けはモッズコートに肉饅。
消えてなくなりそうなモッズカルチャーに。
レディーステディーゴー








いやはや

2007-09-16 10:01:47 | Weblog
夏休みが終わってしまう。
まあ、長過ぎてもういい加減終わってもいいんじゃないか、てな具合だんだがね。

これが終わったらあと、学生の身分で過ごせる夏休みも後一度きりなんだ。
だんだん近づいてくるなあ。
早く大人になりたい。
いつなれるのかわからないけど、なるべく早くなりたいものだ。

今年の夏は暑くなかったな。
でもこの涼しさはロンドンでも珍しいことみたいだけど。
海で泳いでないな。高一以来泳いでないから、体にはそのときの皮が剥けまくった跡が未だにあったりする。

自分と同い年の仲間たちもいろいろと動きだしてるらしい。
ちらほらと、自分もその場に行って交じりたくなるような魅力的なはなしを聞く。

最近のわたしといえば。
できるときには愛想をよくしよう、と思い直した。
いつでもどこでもニコニコ出来ねえよバカやろう、と一年くらい前はそう思ってたなあ。
それが自分のありのままスタイルだと思ってたからなあ。
わざわざ何もない時にくらい顔してんのも結構楽でもないことに気づいた。
そして調子が良くて顔が緩んでると、ここの人は優しかったりもする。

できるだけ健やかにくらす。

やるべきことをコツコツと進めていく。

根拠の無い自信をおおいにふるっていく。

腰を据えて、しなやかに。
そして最後は踊りながら悩む。





ロンドンレビュー

2007-08-11 09:00:42 | Weblog
ロンドンは東京より狭い。
東京は、池袋があって、新宿があって、六本木があって、上野があって、などなど。
点々とセンターと呼べる地域があるもので。
それとはちがって、ロンドンはセンターはひとつしかなく、そこから東西南北へと手が伸びている。
そして、おもしろいことに、そのnorth,south,east,westとそれぞれいろいろな顔を持っている。
いろいろな顔を持ってる、というこでいうなら東京も同じであるけど。
その、中心があって、東西南北にそれぞれがある、という位置的なものになんだか魅力を感じる。

1年住んでみて、自分が今持つ印象。
north. 小奇麗で割と裕福な雰囲気。落ち着いた公園ときれいな白い家が並ぶ。
south. 黒人たちが集まる。きれいとはいえないし若干恐いけど、どこかに彼らの持つグルーブがある。
east. 東ヨーロッパと西アジアをかすめた人々。モスクがあって、コーランが聞こえる。カレーやが多い。一番ここがイギリスであることを忘れさせられるところ。
west. のどかでアジア人が多い。安全で住み良いが、どこか刺激にかけるところがある。

そして
center. 実は一番つかみ所がない。まあ、いわゆる都会。いちばんロンドンを感じれないところかもしれない。

ロンドンをなかなか上手く説明できないのはこのロンドンの在り方のせいだろう。
ロンドンには真ん中にあるものはない。
昔。例えば60、70年代とかは、ロンドンといえばある意味世界の文化の中心だった。だから、ロンドンを説明するのは容易だったように想像できる。
しかし、今はどうなんだろう。centerのブランド街がロンドンとは思えないし、だからといってそれぞれの地域がロンドンなのか、といっても、それはどうなんだろうと思ってしまう。

そのなんとなく何もないのが今のロンドンなのか。
本当にそうなのか。それでいいのかロンドン。

今、世界のある程度裕福な都市はどこも同じように見える。ロンドンもそのひとつだろう。
でも、どこかにちゃんとそれぞれの顔があるんじゃないか。あっていてほしい。という気持ちをぼくは持っている。

ぼくはboroughというテムズ川南岸にあるエリアが今、一番好きだ。
なぜならそこは、ぼくが今ロンドンと信じるところだからだ。
チーズ屋と同じ通りにpaul smithがあるからだ。
borogh marketにウザギやキジが売ってるからだ。
風通りの良さそうなパブやレストランがあるからだ。


あの辺りを散歩しながらビートルズを聴いたらどんなに気持ちいいかと思う。
boroughに住んでロンドンを探ってみたい。

イタリアにきた

2007-07-28 06:16:25 | Weblog
気づいたら
ベニスに来てしまった。

イタリアでパスタとピザを食べた。

わたしは今年21歳になった。

この夏。
21歳の私がイタリアでパスタとピザを食べた。




レシート見つけた Let It Be

2007-07-19 10:27:24 | Weblog
let it be て曲いいよね。
懐メロになんてなり得ない曲だと思う。

ロンドンは夏な日光になってきやがったね。
日向はもう半そでになったわけだね。

古いレシートを整理してたら、なんだか二ヶ月前のことでさえ記憶が曖昧になっていました。
まったくそのときの映像が思い浮かばないこともちらほら。
でも思い出してみると、一つ再確認したことがある。

どのようなときであったとしても、ものごとが思い通りになったことなんてひとつとしてないのね。
あれやってこれやって、そしたらあれができるから、こうしましょう。
て、やって一つも予定通りになったためしがない。
すごいね。たいていなにかが間に入るんだよね。

問題難題が横からちょっかい出すみたいに。
このやろう、て思って方向転換しても、違う角度からまたなにか来たり。

だからさ、はじめから完璧に決めかからないようにするのがいいと思うのさ。
最近は、こう思う。
予定通りにいかないことは、決してわるいことだけじゃなく。
買ったのも忘れてた宝くじが明日当たるなんてことも。
あるかもしれないよ。買ったこともないけど。
期待は裏切られるよ。
でももしかしたら、いい意味で裏切られるかもね。
そういうことなのかもね。

だからさ、いまアルバイトでお金貯めてて。
その貯めたお金を今年と来年の夏の旅行用の資金にあてようとしてるんだけど。
なんだかね。今年はまだよしとして、来年にそのお金が使えるのかね。
わからんね。
もしかしたら、なにかけがしたりして、その治療費にとぶかもしれないし。
欲に負けて、だんだんすり減らしていくかもしれんし。
もしかしたら、もっとおもしろいことがおきて、それにお金がかかってしまうなんてこともね。
あるある。十分にありえる。
まあ、それならそれでいいや、と思える。
もし、それでも旅行行きたかったらなんとかする。じゃなきゃいかない。
どっちかだとおもうな。

曲とは関係ないけど。
言葉の意味として、これって、let it be てことなんじゃないの?
なにもかもなすがまま、てことでもないんじゃないの?
いろいろ、そこに意思があったうえでのなすがままってことだとおもうけどな。
意思も信念もないなすがまま、なんて。続かんと思うけどな。

ながされなたくない、ここは。てとこに、そこにどれだけの意思があるかで、その人の生き方が決まってくんだろうな。
許せることと許せないこと、譲れること譲れないこと。
そこをゆるがせなければ、あとはlet it be なんじゃないかな?

ほぼ日刊糸井新聞のさ、就職論てコーナーがあるんだけど。
これ読んで少しでもなにか思うことがあれば、そこを覗いてみて下さい。
なんだか、私が言うのも変ですが、誰に向かってって訳でもないけど。
とてもおもしろいし、そうだよなー、て思うと思うよ。

ここで、そうだよなー、て思う自分はゆるがさないで大事にしなければなどと思うよ。

ジブリ

2007-06-14 09:48:32 | Weblog
最近、なぜだかジブリ再熱である。

一時期は、あのブランド系な雰囲気だとか今更感でどうも見る気が起きなかったけども
なぜか、再熱。ジブリブーム。

なんだろう。
世界なんだろうなあ。ひとつの。
ケチつけたりしてもしょうがないっていう。

だって、聞いてるだけで恥ずかしくなってしまう台詞まわしも
どうにもこうにも完璧にかっこよい男の子も
混じりっけなしの健気で素直な女の子も
 
あるはずねーよ、いるはずねーよ

というケチには負けないんだよね。あのジブリという世界は。
そんだけその世界の魅力は強烈に眩しいのである。

そしてシーンのはじっこちりばめられている細かい演出。
キャラクターのささいな手の動きとか
血の飛び散り方、背景の隅々まで
一切の手が抜きがみえない。手なんて抜いてないんだろうなあ。
その最高水準の詰めの細かさで
ケチのつけられない、ジブリの世界ができるんだなあ。

ぼくはジブリ作品の全部が全部好きというわけではない。
いくつか好きじゃないのもある。
千と千尋以降のはみていないからなんともいえない。
でも、好きになれないのは、そもそも軸のストーリーが面白いと思えないからだ。
だから好きではない作品の中でも、驚かされるほど部分は沢山とある。
あとは好き嫌いの問題なのかもしれない。

そこまでの水準で勝負しているジブリに軽く恐怖さえ覚える。
メイキングをみてその中身に嘘やごまかしがかけらもないことに知る。
宮崎駿だけではない。もちろん彼は中心であるが。
スタジオジブリからジブリ作品は生まれるのだ。
造る姿勢の水準が高さから、あの作品の水準もうまれる。

造る人にとって究極って、あーいうことなんじゃないかと思えた。

ロンドン、梅雨の明け方。

2007-05-22 09:21:21 | Weblog
ここのところイギリスは梅雨でした。
だいたい二週間くらいなのかな。ぽつぽつとさめざめと。
その雨週間も多分今日でしまいです。
明日は晴れマークがつき最高気温は22度。
なんとなく、なんとなく明日から夏な気がする。

季節の変わり目には長めの雨がふる。
日本もそうだったっけか。
明日から、夏。まだ六月も入ってないのにね。

なんで、このブログを始めるとき、雨日記って名付けたんだろ。
思い出せないけど。
ロンドンはべつに言われてたほど雨は多くないね。
極端に雨都市なわけではない。
でも、通り雨は多い。ほんとに通り過ぎる雨。

だから、こっちにきて雨宿りをすることをおぼえた。
日本って、雨が降る日はちゃんと雨が降る日だった。
どんなにいくら待っても雨がやまない日。
だから、どこかで雨がやむまで待とう、てことはしなかったな。
でもここだと、雨は降るというか、上をわたっていく感じがする。
すらーっと、つらーっと。

雲の動きがやたらと速いことと関係してるのだろうか。

そうそう。だから、そうやって雨が降ってきても、屋根のあるとこで待ってればそのうち通り過ぎていってしまう。ややや、とそろってむこうにいってしまう。たまには雲ごと持って、晴れ間を残していってくれたりする。

そうゆう通り雨都市で暮らす人は傘を持たないのだと。そういうことだと。


雨と都市って、とても僕は好きだ。
東京の雨も、雨の東京も好きだった。
新宿も田端とかの下町も、雨が似合う奴らだ。
ロンドンの雨も、雨のロンドンも好きだ。
ビクトリアン調の建物も、でかくてストイックな橋も、なかなかのものだ。
雨がいってしまったあとの、濡れたアスファルトのきれいさも、未だに見飽きていない。

いろいろと、雨をテーマになにかを作ってみたりもした。
絵を描いてみたり、映像を撮ってみたり。今は雑誌を製作中で。
それらは皆、それぞれちがった角度から雨にむかって作っていたけれど
どこかに共通した、雨に対するあこがれと親近感の間のようなものがあると思う。



夏場はそれほどロンドンでは雨が降らないものらしい。
それはそれでいいのだ。だって、降ったら降ったで色々面倒だしね。
それでも、たまにやってきて気まぐれに通り過ぎる雨を、自分に都合の良い理由にして、なにか楽しいことをしたいものだね。まったくまったく。