玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

民主党はどちらに向かうのか

2005年12月21日 | 政治・外交
期せずして、二つの知性派ブログが民主党の今後の戦略について考察している。
読み比べてみるとなかなか興味深い。

 マーケットの馬車馬: 民主党の最適戦略(上)
 マーケットの馬車馬: 民主党の最適戦略(下)

 世に倦む日日:民主党の「政権交代」と「対立軸」の分析 - 菅直人と前原誠司

馬車馬氏は「二大政党制の下では対立軸の設定は自殺行為であり、むしろ大多数の国民が何を望んでいるかにのみ注目すべきだ」「対立軸を明確にすることによって、むしろ国民から選択肢を奪う恐れがある」
と、民主党が自民党との明確な対立軸を設定すること自体に否定的なのに対し、

thessalonike2氏は「対立軸としてこれまで唯一説得的だったのは、菅直人の存在と言説であった。菅直人の存在があったから、民主党は自民党との違いを国民に説得できた。実体のある対立軸は菅直人そのものなのだ。菅直人は絶対に自民党化しない」「民主党に教えてやるならば、民主党の『政権交代』の主張を説得的なものにするためには、菅直人という人間を代表に据え置くしかないのだ」
と、菅直人を代表に据えて対立軸を明確にすべきだと民主党に「教えてやる」そうである。

私は特に民主党に興味はなく支持もしていないので(支持できるような政党になってほしい、という期待はある)、民主党にとって最適な戦略がどちらなのかよくわからない。
非・民主党支持者の私には馬車馬氏の意見のほうがはるかに客観的かつ説得力があるものに思えるが、現在民主党を支持している人たちにはthessalonike2氏の言うように「反自民」路線を明確化したほうが受けがよさそうでもある。

STOP THE KOIZUMIブロガー同盟ではアンチ前原代表の声が高く、STOP THE MAEHARA運動を起こしそうな勢いだ。

私は前原氏を特に応援しているわけではないけれども、党所属国会議員による選挙で選ばれた代表が一年もたたないうちに引き摺り下ろされる、などということになるとあまりに見苦しいので、アンチ前原の人たちは来年9月の党員とサポーターによる代表選挙まで我慢したほうがいいのではないかと思う。
かつての民主党代表であり、やはり党内抗争のため引き摺り下ろされた鳩山由紀夫氏の言葉を引用する。
ぜひ小さな次元の権力闘争のような話ではなくて、大きな、日本をどうつかんでいくか、国民の民心をどうやって民主党がつかんでいくか、そこに皆様方のお気持ちを集中していただくなかで、そうした和のある民主党の姿を一刻も早く実現していただきたい。
がんばれ民主党。