以下の通達がありましたのでお知らせします。
”平成29年2月3日足立区において回収されたオナガガモ1羽の氏膀胱体について、国立環境研究所が検査を遺伝子実施したところ、A型インフルエンザが「陽性」であることが確認されました。”
(原文ママ)
持って回った言い回しなのでわかりにくいと思うのですが、環境省の広報室の発表資料を確認しますと以下のような付記があります。
*確定検査には1週間程度かかります。
*現時点では、遺伝子検査により陽性が確認されたものであり、病性は未確定、高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されたわけではありません。
要は、
「A型インフルエンザがある検査方法でひっかかったけど、確定じゃない。もうちょっと確実な検査をやってみる。それと、病原性の高いA型インフルかどうかまではまだわからない。」って解釈で良いと思います。
また、通達では「ペット鳥を飼育する個人への対応」として、
1.管理方法 可能であれば屋内飼育。他の野鳥及び野生小動物の接触を避ける
2.観察 元気消失、呼吸器症状、消化器症状、あるいは死亡などの異状の有無を観察する。
3.上記のような異状発見時には直ちに動物病院に連絡する。
(以下略)
と記載されています。
ここで特に重要なのは、1の
『野鳥及び野性小動物の接触を避ける』と言うことだと思います。
”いまのところ”、お家で飼育している鳥に鳥インフルエンザが感染するとすれば、
1.野鳥との直接の接触
2.野鳥が排泄した排泄物への接触
3.輸入されたばかりの鳥との接触
があった場合に限られると思います(個人的見解)。
というのも、鳥インフルエンザやインフルエンザは、風邪と同様、誰かと接触しなければ早々感染するものではないからです。
誰とも接触せずにひきこもっていれば、風邪を引かないのと同様に、
お家で飼育していて、
野鳥や他の鳥あるいはそれらの糞便との接触がない飼い鳥は、鳥インフルエンザに感染する機会がほとんどありません。
ただし、鳥インフルエンザが、
ヒトに蔓延し、ヒトから鳥へ感染と言う最悪の事態になると話しは別です。
これはいわゆるパンデミックになった後の話です。
というわけで、現時点で、お家で気をつけて欲しい点をまとめます。
1.野鳥や野生動物と接触させない!野鳥や野生動物の排泄物と接触させない!
野鳥や野生動物あるいはその糞便と接触させないようにしてください。
日光浴は重要ですが、
ベランダや庭先での日光浴はやめましょう!!
日光浴はマドを空けなければ意味がほぼありませんが、網戸を閉めた状態で、お家の中で実施しましょう。
アヒルやチャボなどの家禽は、
庭に出すのを辞めるか、野鳥や野生動物が直接入らない、野鳥や野生動物の糞尿が入らない環境を作ってから出しましょう。
ただし、鳥インフルエンザウイルスは、4℃で少なくとも35日間、糞便中で生存することができます(Webster et al。1978)。
きちんと環境の消毒をできない場合はやはり外に出さないほうが良いでしょう。
また、野鳥の糞便が靴の裏にくっついて持ち込まれてしまうこともあります。
靴裏を毎回消毒するか、土足で入る場所に鳥を置かないことが賢明です。
餌となる穀類に混入するネズミの糞等を心配される方もいますが、
鳥インフルエンザウイルスは22℃で4日間しか生存できないとされています(Webster et al。1978)。
また乾燥していればもっと速く死滅します。
暖かい室温に置いて、製造日から4日以上経っていればまず心配はありません。
2.鳥を新しく迎えたら検疫期間を設ける
鳥インフルエンザは、体内に入ってからほとんどの場合数日で、長くても2~3週間以内に悪さをしはじめます(潜伏期間)。
このため、おうちで3週間、他の鳥の接触が無く、なんの症状もなければほとんどの場合、問題ないと考えることができます。
これが”検疫”という考え方です。
一般には
10日間、検疫しましょうといわれていますが、念のため、
新しく鳥を迎えたら、2週間は確実に、できれば3週間は他の鳥と別の部屋でよく観察しましょう。
なお、鳥インフルエンザウイルスは感染後、4 週間程度までに自然に消失します。体の中でずーっと保有したままでウイルスを排泄し続けるということは今のところありません。
また、潜伏期間も例外がありますので、とても心配という方は、
1ヶ月の検疫期間を設けるとさらに安心です。
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上記記載は現時点でわかっていること、コジマが知りえていることを元に記載しました。
鳥医者と言っても、鳥インフルエンザの専門家ではありませんので、情報が古いものもあるかもしれません。
。
また、インフルエンザは、どんどん変異してその性質を変えて行く怖いウイルスです。
例えば、潜伏期間がやたら長いタイプが出現したりします。
このため、上記防疫手段が役立たなくなる例外が突然発生、蔓延することもあります。
常に最新の正確な情報に目を光らせていることが大事かと思います。
最新情報はこちら↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144461.html