この物語の過ちを求め遡れば、その故を始まりに見出すことになります。ifの可能性を物語の内外に希求し、過去未来へと張り巡らされた無限の選択肢を夢見ようと、今まさに実行され続けてきた事実の蓋然性からすれば、幻のなにものでもないでしょう。事実の積み重ね、なんなれば必然の連鎖、これこそが運命の正体であり、わたしは私と私を取り巻くすべてと共犯でこの物語を紡いできたのです。一気圧下において保持される肉体と同じく、物語の本質もまた外部との暗黙の前提においてのみ担保され得るのです。つづく
沈めろ海に太陽を
月を頭上に掲げたら
飲み込むほどに
口を開け
叫べ
体を反らし
腹の底
濁る思いを高らかに
叫ぶ
我を忘れた
この戸惑いが
明日を創るのだ
月を頭上に掲げたら
飲み込むほどに
口を開け
叫べ
体を反らし
腹の底
濁る思いを高らかに
叫ぶ
我を忘れた
この戸惑いが
明日を創るのだ