2015年4月13日の産経新聞の「視線」というコラムに,編集委員・大野敏明の署名入りで,「夫婦別姓の誤り」という記事が掲載された。そこでは,「姓」と「氏」は異なる概念であるから「夫婦別姓」といういい方は,法的に誤りであるとされ,「夫婦別姓」問題は,正しくは「夫婦別氏」問題であり,家族の呼称である「氏」を変更することは,本来の「氏」の概念とは相いれないものであり,その認識を誤ると,多くの誤解を招くことになる,と主張する。しかし,私には,その議論が,マスコミの論評がそうあるべきところの,「事実」に基づいているとも思えないし,議論の内容も正しいとは思えない。 . . . 本文を読む
日経ビジネス2015年2月23日号に,「震災復興を登記制度が阻害する」というコラムが掲載された。復興のための土地取得が,相続の登記がなされていないために,所有者の確定に労力を要する,それは相続登記を任意としている不動産登記制度が悪いのだ,というような論調になっているが,その指摘が正しいとは思えない。 問題は複雑であり,安易な議論は慎むべきだと思える。 . . . 本文を読む
大阪市の橋下市長の肝いりで2013年4月に誕生した、大阪市の公募校長11人のうち6人が不祥事やトラブルを起こしており、市議会の猛反発を招いているとのことである。
11人のうち、1人がわずか約3カ月で早期退職し、2人がセクハラ行為などで懲戒処分や厳重注意を受けた。そして9月19日、追い打ちをかけるようにパワハラの疑いなど新たに3人のトラブルが発覚したのだという。
こ . . . 本文を読む
またまた大阪府警が誤認逮捕ということで、ニュースになった。
食品の万引きで事情聴取していた男のショルダーバッグから、女性下着が出てきて、その男自身も女性下着を着用していたことと、その下着について、男自身が盗んだものと供述したこと、出てきた下着と柄や色が酷似していた下着盗の被害届があったことから、万引きとは別の住居侵入窃盗で逮捕して、勾留したのだという。
それが、調 . . . 本文を読む
今回は法律とは関係がないが・・・どうにも納得できない記事があったので,ちょっと一言。
久しぶりに桜島の大噴火がニュースになった。
ところで,この記事は,本当に現地を見て書いたのだろうか?
「地響きのような震動があり、5分後、火口からもくもくと噴き上がる煙が見えた。約30分後には灰が降ってきたという。」とある。
私は今回の噴火を体験し . . . 本文を読む
政府の法曹養成制度検討会議で,法曹の年間3000人養成の目標の撤回が提言された。しかし,検討会議の結論は,3000人目標の撤回だけで,司法制度を支える人材の育成に関する主要テーマで具体案が示されず,問題先送りで終わったということである。
これでは,何のための検討会議だったのか,さっぱりその意義が見えてこない。3000人目標が維持できないことは,有識者の意見を聞くまでもなく,明々白 . . . 本文を読む
日興証券の社員が,認知症で判断能力が低下していた女性の弟になりすまして,女性に他の証券会社に電話をかけさせて,他の証券会社の預かり資産を解約させ,その解約金を日興証券に送金させて,それで,自社商品を購入させていたとのことである。
この事件については,読売新聞が続報で,実際の弟から,姉は認知症であるとの訴えを受けていながら,それにまともに取り合わず,女性が日興証券に送 . . . 本文を読む
またまた,投資詐欺のような事件が発生した。
アメリカでの診療報酬請求権をビジネスにしたもので,アメリカでは,現実にビジネスとして成り立っているもののようだが,日本ではあまり知られていなかったようだ。
だから,アメリカで成功しているビジネスに目をつけて,日本に持ち込んだことは,それはそれでビジネスの才覚として優れたものがあったのであろうが,それも,「まともなビジネス . . . 本文を読む
居酒屋「村さ来」や回転ずし「平禄寿司」を全国展開する飲食チェーン「ジー・テイスト」(仙台市)が,平成21年4月に東京都内の飲食チェーンを子会社化した際、のれん代を本来の金額より約10億円高く計上し,連結純資産額を約47億円と記載するなどしたため,証券取引等監視委員会から,課徴金1億145万円の納付を命じられたとのことである。
同社の調査チームは,虚偽記載の動機を「対金融機関の観点 . . . 本文を読む