晴れた空 半村良
戦後時代小説。
戦災で焼け出された浮浪児たちの成長してゆく話だけど、頑張ればいつかむくわれるの!とかそういうんじゃない。
彼らは人並み外れて頑張ってるのだけど、冷静に物事を見つめなくては生きてゆけないことも体感して知ってる。
安定に甘んじるのはうすらバカなのだな。゛その道が通れなくなったらどうする気なのだ。゛
浮浪児たちを取り巻くのは、戦争を生き長らえた大人たち。
同じように戦争の被害者なのに、浮浪児たちに常に幸せになって欲しいと思っている。
自分は後回しにして、盾となって戦後の未来を見据えて、託している。その対比が眩しい。
自分はその狭間にきているのかな、と思う。
別枠で傑作なのは経理田中のくだり。
゛人間は誰だって生まれ育った場所を故郷として愛しているもんだ。でもそれと彼ら(政府)が言う愛国心とは違うんだ。
愛国心を大声で説くのは、たいてい庄屋みたいな(国に優遇してもらっているお金持ち)国がつぶれると損をする連中さ。
その上もう戦場に出て行かなくてもいい老人たちだよ。゛
戦後時代小説。
戦災で焼け出された浮浪児たちの成長してゆく話だけど、頑張ればいつかむくわれるの!とかそういうんじゃない。
彼らは人並み外れて頑張ってるのだけど、冷静に物事を見つめなくては生きてゆけないことも体感して知ってる。
安定に甘んじるのはうすらバカなのだな。゛その道が通れなくなったらどうする気なのだ。゛
浮浪児たちを取り巻くのは、戦争を生き長らえた大人たち。
同じように戦争の被害者なのに、浮浪児たちに常に幸せになって欲しいと思っている。
自分は後回しにして、盾となって戦後の未来を見据えて、託している。その対比が眩しい。
自分はその狭間にきているのかな、と思う。
別枠で傑作なのは経理田中のくだり。
゛人間は誰だって生まれ育った場所を故郷として愛しているもんだ。でもそれと彼ら(政府)が言う愛国心とは違うんだ。
愛国心を大声で説くのは、たいてい庄屋みたいな(国に優遇してもらっているお金持ち)国がつぶれると損をする連中さ。
その上もう戦場に出て行かなくてもいい老人たちだよ。゛