自分勝手なブログ

武藤がうっすらと日常を語る日記です。

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2007年11月19日 | 日常戯言
ブログを移動しました。

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なお、読書以外の記事は2007年11月19日をもって全て削除いたしました。

『アヒルと鴨のコインロッカー』

2007年01月22日 | 読書
アヒルの鴨コインロッカー
伊坂幸太郎

地方自治法レポートやばい。
テスト間近なので、ここんところ何かに「やばい」と言いながら生きています。

最近文庫本が出たので買った本。
近々映画化されるらしく、読みながら「できるんかなぁ?」と首を傾げた小説であります。

語り部は椎名という大学生です。大学入りたての彼は勿論私より年齢が下。若い主人公(?)は読んだ伊坂作品の中で始めてだったので、少し新鮮でした。ただ、読み始めはあんまり面白くないかも、と不安になります。

椎名は引っ越してきた当日、隣に住む河崎に本屋へ強盗に入ろうと誘われます。
普通なら断って河崎とはもう縁を切りたい感じですが、椎名は結局本屋に強盗へ入り、たった一冊広辞林を盗み出すことに成功します。
この小説は椎名が語る物語と交互に、琴美という女性の語る2年前の物語が挿入されているのですが、これがなかなか手の込んだもの。
動物の虐殺事件を通し、琴美と河崎、そして琴美の彼氏であるブータン人、3人の物語は読んでいてハラハラとさせられます。この2年前の物語が現在の物語と本屋の襲撃とに上手くからまってくるわけです。

ただ、今まで読んできたオーデュボンや重力ピエロのように色々含んだものがあるわけではなく、少し物足りない感じがするかもしれません。その分さらりと読めるのかもしれませんが。
うーん、やっぱり映画化は難しいと思います。

『となり町戦争』

2007年01月12日 | 読書
となり町戦争
三崎亜記

久しぶりの読書更新。
高校3年の終わり頃に出版されて、司書の先生に「入れてください」と言ったら予算がもうありませんと言われ、そのまま卒業し、くやしい思いをした本です。
文庫が本棚に溜まりますが、もう気にしねぇ。買いました。

内容としてはそのままとなり町と戦争をすることになるお話です。
この本の中では戦争というのは地域を活性化させる公共事業みたいな位置付けなんですが、どうして活性化されるのかは主人公が疑問に思っているまま、私の中でも疑問で終わってしまいました。
こういった唐突な設定をさも当然のように出されるのには抵抗がないというか、寧ろ好きなんですが・・・疑問を残して良いのと悪いのとのさじ加減が難しいです。
ともかく、いきなりとなり町との戦争が始まり、主人公はいきなりとなり町の偵察を担う役目を与えられます。けど、偵察と言っても傍目には何にも変わりがなく、町紙の表紙に書き込まれる戦死者の数は日に日に増えていきますが、実感がわきません。
しばらくして、主人公はとなり町戦争課の香西さんという女性とともにとなり町に潜入(結婚という形をとって引っ越す)ことになって・・・という感じ。
何でしょう、これは主人公と香西さんとのラブストーリーみたいなので良いのかしら。

ただ、感想としては期待していただけにちょっと・・・という感じでした。
もの足りない。
銃声の聞こえない戦争ということですが、途中血みどろの場面もあるので「そうかなぁ」と思ったり。香西さんとのラブストーリーも何だか唐突で混乱しました。
何も答えの出ないまま「はい、終わり」みたいな戦争の終わり方にもちょっとポカーんとしちゃったし。
もう一度読み直したら考えかたも変わるのかもしれません。
これも映画化されるらしいですが、どうなるんでしょう?
見に行くかどうかは激しく微妙。

「陽気なギャングが地球を回す」

2006年11月11日 | 読書
陽気なギャングが地球を回す
伊坂幸太郎

人間嘘発見器の男成瀬、完璧な体内時計を持つ女雪子、人を引き込む演説の達人響野、天才スリの久遠、この四人が銀行強盗団を組んだ!
完璧な計画と手さばきで四人は4000万円を手に入れるが、運の悪い事に逃走中に現金輸送車襲撃犯に『売り上げ』を横取りされてしまって・・・とそんな感じに物語はスタートします。
金の奪還に行った先で死体を発見したり、雪子の息子に危機が迫ったりと目まぐるしい展開ですが、一気に読みきってしまいました。

何と言うか、伊坂幸太郎はかゆいところに手が届く物語を書いてくれる作家さんなんだなと再認識。読んでいてとても気分が良かったです。
伏線の張り方も巧みで、「ここでこれが役立つのか!」とおおいに驚かされました。
くすりと笑える会話も満載です。
褒めちぎります。

でもね、映画はね・・・
あんまり良い噂を聞いてなかっただけに、今日DVDで見て納得です。
酷いよ。
何が酷いって原作のトリックをデマカセみたいに描いている所。あと、成瀬と雪子のラブストーリーは正直要らなかった。雪子はもっとサバサバしたカッコイイ女性なのに。
色々と安っぽい印象を受けました。キャストはすっごく合ってたのに。響野の演説も俳優さんがしゃべってると生き生きしてすごくイイのに・・・。
原作読まないで見たらきっと印象は変ったんだろうな。
でも、やっぱり納得できん!

「キャラクター小説の作り方」

2006年11月07日 | 読書
キャラクター小説の作り方
大塚英志

ゼミの先生が発表の手本としてレジュメを作った際に紹介されたのがこの本でした。
多分先生は大塚英志好きなのかもしれないと思った。
読んだ事はないですが、多重人格探偵サイコの原作者様らしいです。友達から借りて黒鷺死体宅配便は読みました。

何かね、本屋に並んでるアニメ絵が表紙の小説はこうやって書くんだよーみたいな内容ではなく、物語にはパターンがあって、みんなそれを上手く組み合わせて作られてるんだよみたいな内容です。
これを読むとちょっとだけ映画を見たり、小説を読んだりする時の楽しみが増えるかもしれない、そんな感じの本です。と、私は思います。

そういえば高校で図書委員の時、店頭購入なんてものがありましてね、生徒や教師が実際に本屋へ行って図書館に入れる本を選べるなんて事があったのです。
司書の先生から「○○君にこれ以上電撃文庫を入れさせないように、武藤さん注意してて」と言われたのを思い出しました。
確かにそうだよね。私が高校に居る時点でガンダムの小説とかコンプしそうな勢いだったもの。
どうでもいいです。

「NO.6♯1」

2006年10月19日 | 読書
NO.6♯1
あさのあつこ

バッテリーやらThe MANZAIやらで有名な作家さんの作品。
でも、私どっちとも読んだことねえや★
そういえばバッテリーの方は映画化されるんだったっけ?

NO.6は児童文学らしいのですが、にも関わらず不穏(?)な空気を醸し出している作品。この不穏ってのがどんな意味なのか知りたい人は実際読んでみるか、レビューみてもらえばわかると思います。
こういうカラーの作品が多いそうな。
まあ、いいや。
とりあえず、新聞を見ていて、文庫化を知り、購入。文庫ってスバラシイね。

話は、何もかも綺麗に統制されたNO.6という都市の特権階級に位置していた天才(天然)の紫苑という少年が、犯罪者として追われていたネズミ(本名不明)という少年を助けた事にはじまります。
紫苑はこのネズミを助けた事がバレてしまい、特権を失ってしまいます。
公園で清掃ロボットの管理をしてお金を稼ぎ、天才なのに出席日数ぎりぎりなために進級の危うい彼・・・
この時点でネズミを助けてから4年経ってます。
充実しながらも、どこか違和感を感じつつNO.6で暮らしてた頃、人間があっという間に老いて死ぬという事件が紫苑の周りで発生。
4年前ネズミを助けた事で市に目を付けられていた紫苑はその事件の犯人にさせられてしまいそうになります。そこで登場するのがネズミです(笑)
ネズミに助けられNO.6から逃げ出し、これからごたごたした事件に巻き込まれていきそうなんだなってのが1巻の内容。
続きものなので中途半端なのは仕方が無いです。2巻が文庫化されるのを待つか、本屋で立ち読みしましょう。

なんというか、このネズミという少年、いろいろ苦労して育ってるんだろうなってのは見受けられるんです。んで、紫苑に助けられて人の優しさに触れた(安っぽい言い方だな)事に対して多いに感謝していたという理由で紫苑のピンチを助けたらしいのですが、4年もの間紫苑がピンチになるのを待っていたのかと思うと何処のタキシード仮面様だとツッコミたくなります。
このようにところどころ気になるイベントが発生しますが、全体的にはとても読みやすくて面白かったです。
児童文学大好きなもので・・・
それでもこれから児童文学らしからぬシビアな展開が期待できそうで楽しみ。
あと、主人公ではなく、ヒロインの沙布(だったかな、名前?)という女の子の方がよっぽど男らしいです。ストレートすぎだけど・・・

どうでもいいですが、あさのあつこさんは本人も言ってみえますが、あとがきはあまり得意ではないのだなというのは感じました。
あとがきだって重要なボリュームなんだ!

「柴犬ゴンのへなちょこ日記」

2006年10月16日 | 読書
柴犬ゴンのへなちょこ日記
影山直美

久しぶりの読書カテゴリーの追加です。
別に本を読んでいなかったわけではないのですが、ぶっちゃけダラダラしていたのです。
とりあえず、例のごとく友達に借りました。
短かったので、大学に居る間に読んでしまって、そのまま返した感じなのでまあ、いいでしょう。
私も本貸したしね。
彼女とは同じゼミなので、書籍を回している感はあります。

さてさて、内容ですが、そのまま柴犬ゴンの日記です。
日常のくすりと笑えるエピソードとかわいらしいイラストで綴られた、エッセイみたいな感じでしょうか?
うちにも柴犬がいるので重ねてニヤニヤしてしまうのです。たぶんこういう気持ちを「萌え」と言うんですね(笑)
ページの下の方に添えられるゴンの一言がかなり私のツボです。
犬好き、特に柴犬好きはきっと読んでほのぼのできる作品だと思います。


ところで、犬の数えは一匹でいいんですよね?
ボルゾイとかの大型犬を見ると一頭でいいのではないだろうかと思うんですが、どうなんでしょう?

「名もなき毒」

2006年09月04日 | 読書
名もなき毒
宮部みゆき

ブログでも以前何度か書いた記憶がありますが、我が家の購読新聞中日新聞に連載されていたものをせっせとよんでいた作品であります。
たぶん加筆とか修正とかが加えられているのだろうと思うんですが、如何せんお金が無いのでハードカバーはなかなか手が出せません。(数回読みのがした記憶もあるし)
と、いうことでこれは最近出版されたって事で紹介です。

そういえば今夕刊の方では石田衣良の連載が・・・気付かずにだいぶ時間が経ってしまったので読む気になれません。
この作品の前作である誰かはまだ読んでないし、おなじ宮部作品でいえばレベル7を購入してだいぶ経つのにまだ一行たりとも読んでない・・・。

そんな事はさておき、連載中毎日朝刊を楽しみにしていたくらいこれは面白かったです。
大企業の社長令嬢の夫、なんて聞くと腹にいちもつな男を想像しますが、この主人公にはまったく毒気がない(タイトルとは無関係)です。
仕事も社報の編集という要職とはいえない内容。それでものんびり、それなりに幸せに暮らしている主人公ですが、問題の多い女性アルバイトを解雇した事から事件がはじまります。
この女の人、(何て名前だったかなぁ・・・ブログ調べれば名前とか書いてそうですが、面倒なんでほっとくとして)かなりのつわもの。解雇されたのを恨んでか職場のコーヒーに毒を盛ったり嫌がらせの手紙を家に送ったり平気でやります。
そんな彼女の身辺調査をしてもらうため探偵に依頼をするのですが、それがきっかけで連続毒殺事件の被害者の孫という女子高生に出会います。そこからこの連続毒殺事件の犯人へとも近づいていくわけです。

「何で自分だけ」
犯人の心理はいろいろ感じるものがありました。
あー、やっぱり加筆結構あるっぽいなぁ・・・。読みたいなぁ。

「銃とチョコレート」

2006年08月17日 | 読書
銃とチョコレート
乙一

乙一による児童書です。
文庫じゃなくてハードカバー。装丁はとっても綺麗でお洒落。(乙一のハードカバー本はみんな装丁がカッコいいです)でも、「名探偵ロイズはぼくらのヒーロー!」とシールが貼られているのが気に食わない。剥がれないよ、これ!!

内容はとあるきっかけで世間を騒がす怪盗ゴディバの地図を手に入れてしまった少年リンツが巻き込まれる大冒険といったところでしょうか?
ゴディバと対する名探偵役として登場するロイズ、ロイズがゴディバの情報に賞金を出すと言った事からリンツは彼に手紙を出します。(彼は貧しい家の子なのです。何だかチャーリーとチョコレート工場みたいだね)
名探偵ロイズに出会え、リンツは大喜びですが、実はロイズはゴディバの盗んだ宝を狙う悪者で・・・というような話。
どのレビューにも書かれていますが、本当に乙一?と思ってしまうような語りです。でも、ロイズが裏切るシーン、友達に誤解されるシーンなんかは乙一だなぁと思いました。いっそ気持ちの良いくらいの裏切りっぷりです。
あと、面白かったのが、話が進むにつれ、だんだんとロイズが見事なまでの三枚目になっていくところです。リンツの母親にキスして平手打ちを返され、鼻血を出しながら去っていく彼は確実にヒーローにはなれません。
対してリンツの母親はかなり肝の据わったいい感じの女性でした。ロイズに実は毒入りのパンを渡していたなんて、ぽやーっとているようでしたたか。さすがです。
ただ、オチとしては私が乙一を読むときに感じるような意外性とどんでん返しはなかったです。ゴディバの正体は実は・・・なんてちょっと予想の範囲内でがっかりしたような。
ともあれ、この母親と子どもには幸せになってもらいたいものです。

「ラッシュライフ」

2006年08月14日 | 読書
ラッシュライフ
伊坂幸太郎

そういえばコレと重力ピエロの間にはまだ陽気なギャングが世界を回すという本があったんですね。またそれらを読んでから読んだ方が楽しかったのかもしれないと解説を読みながら思いました。
別の作品の登場人物や事件がいい具合に再登場してくれるのが楽しいです。こういうネタは結構好きなので。重力~の黒澤はこの作品が初登場だったんですねぇ。
オーデュボンの彼はあちこち出すぎです。(嬉しいけど)

話は・・・何ていったらいいんでしょうか?
・泥棒の黒澤
・宗教家(?)高橋を神として憧れる青年、河原崎
・不倫相手と再婚をもくろむ女京子
・現在無職であるにもかかわらず銃と犬を拾った男豊田
という4人の人物の物語を主に描いているんですが、それがうまーく絡み合って1つの物語になっています。説明が難しいので、気になったら読んでください。
視点があっちこっち行くので最初は戸惑いますが、視点が変わる度にそれらの登場人物を象徴するアイコンみたいなものが入るのでそれを意識すれば何とかなりました。
私は最後に「実はこうだったんだ!」みたいな話が結構好きみたいです。(乙一も然り)
いやらしいくらい「実はね・・・」というエピソードがふんだんに詰め込まれています。でも、私にはちょっと理解が難しく、最後の方豊田と駅前の外国人女性が好きな日本語を書いてもらったスケッチブックを眺めながらする会話を全部読み終わる前に読んだのですが(相変わらず平気で小説の後ろを確認する)、時間軸がずれている事に全く気付きませんでした。バーカ、バーカ・・・
改めて読んでみてやっと解りました。

柴犬を飼っている人間としては豊田と捨て犬のコンビがものすごく微笑ましかったです。
でも、彼は大金が当たった宝くじを手に入れたみたいなんですが、いったいあの後どうなるんでしょうか?実際拳銃で人を撃っちゃってるわけですし、宝くじ拾い物だし。
それを言ったら河原崎も人を殺してちゃってるんですよね。父の所へって事は彼も飛び降りるんでしょうか?
毎度の事ながら作中罪を犯した人間は誰も警察には捕まりません。これがセオリーなんでしょうか?不思議な話です。