ファゴットライフ

日記はHPよりご覧下さい。

アカデミー卒業

2007年02月07日 | Weblog
2月3日の東京公演をもって、岡山での全てのオーケストラ活動を卒業しました。

アカデミーは現役の7月(過去の日記を見ると2001/7/16)から参加していまして、
今回で何と6回目の参加でした。近しい世代のOBより長く参加しています。
振り返れば色々勉強させてもらったし、考えさせられました。
アカデミーは100%岡大OBで構成されたオケなので、ポリシーは岡大の延長線にあり、
表現力は岡大よりも遥かに豊かなのが特長です。
自分はこのアカデミーから、岡大で目指す響きの実物を感じ取ってきました。
4回生の頃はそれをいかに現役にフィードバックしていくか、を考えたものです。

しかし、参加した始めの頃、面白さの何倍も辛かったのも事実です。
OBのオケ、うまいオケ、人数合わせのためにいる自分。
音を出さなければいけないにも関わらず、出す音全てがNGとされ、
当時の自分は逃げることしか考えていませんでした。
本当なら最高に楽しいはずのブラ3やエロイカも、自分にとっては針のムシロでした。
初めて正パートとして乗った懐想譜も、ぐちゃぐちゃだったに違いありません。
キャシーさんや窪田さんには多大なる心配をおかけしました。

2年間の牟田の姿を見て、恐らくアカデミーの皆さんはそれ以降の参加要請を躊躇したと思います。
大学に入ってからの2年間は全く成長しない2年間でしたし。
3回生になり、アカデミーはフランスプログラムに挑戦ていました。
ラヴェルやドビュッシーが並び、とてもうらうやましく思っていました。
幸か不幸か、ファゴットの人材不足は再びアカデミーへの参加をかなえてくれました。
練習期間は3ヶ月程度しかなく、ほとんど曲を理解できないまま本番を迎えてしまいました。
当時の録音には自分の響きは聞き取れません。楽器を鳴らすことができていなかった時期です。
この頃、現役で火の鳥を演奏し、何かに気付き始めた時期でもあります。

4回生の東京公演にも声をかけられました。現役で全乗+セクションリーダー、学校では教育実習、アカデミーも全乗りという非常にハードな生活になりました。
自分では一生懸命やっている、つもりでした。しかし、アカデミーの方の期待に応えれるような演奏はできませんでした。
メンバーの方からも「君の音は何のこだわりも感じられない」と本当に厳しい言葉をかけられました。

院試や卒業演奏での独奏をきっかけに、たくさんのことに気付かされました。
表現の難しさ、音作りの難しさ。
リードも完全に自作に移行したことで、表現の幅がつくようになった時、
アカデミーで、自身初のシンフォニーに挑戦することになりました。
そして初めて後輩とアカデミーに乗ることになったこと、本当にOBとして
参加していることから、とても前向きな気持ちで参加するようになりました。
内容としても、それまでよりは少し納得のいくものになりましたし、
アカデミーの一員としての実感も沸いた演奏会だったと思います。

OB2回生ではメンデルスゾーンと古典交響曲に挑戦しました。
秋頃までは1年前と同じ感覚で演奏していました。しかし、愛媛大学での
演奏経験が大きなきっかけとなって、アンサンブルや楽器の鳴らし方に
大きな変化があったと思います。最後の練習でそれに気付いたのは
遅かったのか、早かったのか。いずれにせよたくさんの方から
「うまくなった」という言葉を頂いたのも、多くはこのことによると思います。
この言葉は「うまい」ということではなく、自分を上手いと誇るつもりはありません。
しかし、この言葉は以前の自分から成長できたことを証明してくれる言葉です。
明日、今日よりもうまくなってればいい、という感覚で続けてきましたが、
そうやって認めていただけるのはこの上ない喜びです。
実際に録音を聴くと色々問題がありますが、この妙な音色のファゴット奏者の演奏は
何となく面白いですね。好きじゃないですけど嫌いでもないです。自分は。

こうやって少しずつ色々なことに気付き、自由に吹けるようになってきているのですから、
もっとたくさんの人と色々な芝居をやってみたい、と思っていますが、
オーケストラ生活もこれでおしまいのようです。
自分はブラスで生まれ、オケに育った音楽家ですから、
人と合わせない音楽だけで楽しめるような人間ではありません。

今までをこれからにどう活かし、どう楽しんでいくか。
それが単純ながらも大きな問題のような気がします。


無駄に長い思い出日記になりました。
アカデミーの皆さん、今まで本当にありがとうございました。

本番前リード制作状況

2007年02月02日 | Weblog
いいリードができました。

これまでの制作過程を書いてみよう。

1 いつも通りにプッペを組み立てる。基本的には6年前と同じ。
2 ボンドを塗る
3 マシンをかける。
  この時,マシンがかかる先端部は,黄金比の少し前まで落ちるように設定。
  寝かせる。
4 根本の部分を0.2~0.3mm落とし,クロウが通るようにし,寝かせる。
5 根本周辺を0.7程度に落とす。 
  寝かせる。 

ここまでやると割りに威勢の良いリードができますが,
ややハレンチな音が出ます。ここで,

6 先端から中央のサイドをやや落とす。
7 根本のサイドを,その中央部よりもしっかりと落とす

という作業を加えました。

これでしっかりまとまりのある響きが生まれ,コントロールもしやすくなりました。
やはり根本の調整が大きな鍵を握っていているようです。
この部分がうまくいけば次のステップへも開けそうです。

この段階でもかなり感動しました。さらなる感動はあるでしょうか。
楽しみです。

若いリードなので変わってしまうかもしれません。
気候も違うので調整が狂うなあ,と東京から来た
芸大生は言っていらっしゃいました。

東京には4本の新人リードと2本の40歳(こき使われふらふら)を連れて行きます。
頼むぞ!

倉敷公演終了

2007年01月24日 | Weblog
アカデミーの倉敷公演が終わりました。
センター試験のおかげで例年よりもお客さんが多かったように思えます。

古典交響曲
不要で,しかも甚大なミスをいくつも重ねてしまいました。
「まさかこんなことが」ということが起こると言いますが,
そのお手本のような本番でした。
逆にうまくいった部分もあり,反省と満足感が入り混じる演奏になりました。
オケ全体に達人技が必要(特にバイオリンやクラリネット以上)な曲で,
緻密さで言うとまだまだだったとは思います。
しかし,お客さんの印象としては楽しんでもらえたようです。
これだけコミカルな難曲をさらりとできる技術的余裕が要りますね。


初の打楽器(ウインドチャイム)パート出演。
発音の感覚や各種コントロールがさっぱりつかめていなかったので
ドキドキの演奏でした。
わざわざ指揮者が目配せをするほど不安な状態でした。
おいしい話とは言えデンジャラーなことこの上無し。
全体も練習時間がかけられればもっと仕上がるんですけどね。

スコットランド
こちらは割りに思い切り吹けました。
いかに平常通り演奏するか,ということと,
いかに本番の臨場感を味わうか,ということが錯綜します。
結局後者によってミスを犯すことが明らかなのですから,
東京ではより冷静に演奏しようと思います。
しかし,以前冷静にやったにも関わらず大ミスを続発したことがあります。
バランスを取るのも難しいですね。
当たり前なんですけど,常に周りとの相対的関係にあるわけですから,
自分のベストポイントで吹くわけにはいかないのです。
周りと協調しつつ,自分のよさを出せるようにならないといけませんね。
直前音出しで開発した指は成功でした。
(真ん中のAの時にBスピーカーキーを押し,上がったピッチを口で下げる方法)


アンコール
もしかしてこの曲がもっともこのオーケストラの力を発揮できるのでは
と感じるのは僕だけでしょうか?
前例というしがらみが無い分,自由な要素が多いためでしょうか。
音が外れる木管らしからぬミスをしないように気をつけます。


リードについて
最後の方はへばってしまいました。
6本用意したリードも,結局1本しか使えず,
危機感のある本番でした。東京までに仕込めるでしょうか。
不安です。




録音を聴いて
全体的なまとまりは出てきていますね。
けれど,室内楽オケの良さが完全に出てきれていない部分が確かにあります。

人数が少ないと誤魔化せない,ダイナミクスの幅が出ないなどの不利がありますが,
その分細かいニュアンスが出せる,
というのがこのオケの魅力のはず。
音の末尾まで心をこめて演奏しようと思います。

そしてバランス。
クラとのバランスを崩している部分がいくつかありました。
気をつけよう。

でも,3年前の録音ではほとんど自分の響きがなかったのに,
今年は充分響いているような気がします。
リードや奏法そしてオケの中でのファゴットのイメージは
少しづつ変化してきています。それが身を結んだのかもしれないし,
自信が持てるようになったのかもしれません。
今年はアンサンブルにも以前注意するようになりました。

そういう成長を確かめられるのは,岡大オケではなく,
実はこのオケなのかもしれません。

リハ録音を聴いて

2007年01月21日 | Weblog
個人的には思ったより良い。
ソロなど音色的には結構好きかも。特に古典交響曲。
ソリでのバランスも嫌いではないけど,
木管全体としては明らかにあっていない部分があり,
しかもかなり重要な部分であったりする。

スコッチの3楽章,浮いているのはなぜ??
セカンドにもう少し出してもらおうかな。

明日絶対合わせてから本番に望まないと。

リード調整とアンブシュア調整が効いているんだと思います。
水間さん,荒井さん,本当にありがとうございます。

ロッテからは
・ピアノでの不安定
・木管全体のバランス,ブレンドが悪い

という指摘なるほど。

大久保さんからは
・古典で引きずっている部分がある
というテンポでの指摘。
アンサンブルには気を付けているつもりでもまだ
こういう部分がありますね。

音符の処理でだらしない部分もいくつかあったので気をつけます。

ラストアカデミー,頑張ります。

リードを咥える深さ

2007年01月18日 | Weblog
アカデミーの本番もですが,水間さんレッスンが近づいていることもあり,
最近アンブシュアには色々気を使っています。
先月ご一緒した荒井氏のアンブシュアもかなり参考にしています。

まずこれのページに載せた水間さんのアンブシュアをご覧ください。
http://www.geocities.jp/fagottsfagotts/lesson.htm
(水間さんに使用許可確認済みです)

まず,下あごの梅干がありません。
次にかなり深く咥えています。上唇がほぼワイヤーにかかっています。

そして今日必死に実践していたのが2番目の咥える深さ。
今まで弱音は深く咥えると出ない,
タンギングがうまくできないと考えていて,この写真よりは
やや浅めに咥えていました。

ここで最近のリードの変化やクローの出し方を考えると,
実は深く咥えた方が響きが豊かになるのでは?と考えているのです。
実際によく響くし,特に低音域の響きが充実したように感じます。
その分,テノール音域の支えが難しく,長時間のテノールは厳しい状態です。
長くなるとだんだん浅くなるとともに,下あごが上がってきて,
結果的にリードの響きが減少していきます。
このあたりはロングトーンで克服していかなくてはいけませんね。
ここで宮村ロッテの意見として
「その方がソロトーンとしてはいいし,前回のアカデミーの練習でも
 良かったように思います。けれど,ハーモニートーンとしては
 使いづらい場合があるので,自分は浅めに咥えるようにします」
とのこと。
アカデミーのハーモニーの中でどれだけ使えるかが問題ですね。
でも響く=明るいではないと思うので,いい響きを目指していきます。

メンデルスゾーンの2,4楽章を中心に。
舌が切れるのでスラーのスケールを充分にやって指を鍛えてみると,
問題箇所がかなり改善しました。そして課題はタンギング。
1,2小節ならいけるんですけど,それ以上は連続でタンギングができません。
文献によるとファゴットの特徴だとか。
瞬間的には速いんですけど,ファゴットって。

明日は古典を中心に。

アンサンブル

2007年01月06日 | Weblog
アカデミーの本番まで残りわずか
論文もあるので十分な練習時間は取れないけれど,
これから3日間の練習は全参加で集中していこうと思います。
現段階で自分の至らなさもあり,全体のアンサンブルがまとまりきれない
部分がまだ見られます。
明日がメインのメンデルスゾーンだけれど,
今日のプロコフィエフはまだまだだと感じていました。
そう気付いたのです,今日。

それだけ今までの自分は何も聞いていなかったし,
今日の自分も果たしてどれだけ聞けていたのか。

本当に恥ずかしい気持ちですけど,悔いても仕方が無いので
明日もできる限りアンサンブルできるように集中していきます。

今まで何も聞けておらず,回りに迷惑をかけまくって本当にすみません。
明日も聞けなくなるかもしれませんけど,努力はするつもりです。
時間的にはロスだったかもしれませんが,愛大響の練習と本番を通じて
得られたものをアカデミーに活かして行こうと思います。
気付けばオーケストラ生活も1ヶ月を切りました。
これは今の自分にはとても恐ろしいことです。

幸いにもリードはベロが切れる以外にあまり問題はなく,
どうにかなりそうな気配。

さあ,ブログ書いてないで論文書かねば。

墓場からの復活

2006年12月18日 | Weblog
リードがないので墓場を掘り起こしみました。
うちでは数十本のリードの残骸が
ラッキーストライクの丸いケースに入っています。

通常墓場には使い古してぐちゃぐちゃになったリードか,
失敗作しか残っていないはずなんですけど,
なぜか普通に使えるものが2本ほど。
しかもほとんど使用感なし。

恐らくマシンがけまでしておいてイマイチだなーと
思ったリードをほったらかしにしていたんでしょうね。
75点リードですけど,何とかなりそうです。

生兵法怪我のもと

と言いますが,リードについても全くその通りです。
新しい製法のリードはバソン的にブリブリいって面白いんですが,
音程やバランスにはなはだ問題があります。
硬めのピゾニーでそこそこうまくいったんですから,
ダンツィという硬い材で試したら違うんでしょうけど,
リーガーの柔らかい素材ではどうもうまくいきません。
アカデミーが終わってから考え直そう。
今は危ない。。

午前中に基礎練習をやって調子を上げてみました。
調を変えるごとにロングトーンを一拍増やしていく
マゾい練習をやってみました。お腹ビキビキです。
基礎練習不足ですね。
基礎をやった後は非常に体がすっきりします。
こういう言い方は語弊がありますが,管楽器はスポーツですね。

リードの方向修正

2006年12月06日 | Weblog
一番のきっかけは,国民文化祭の時,久しぶりに森先生リードを吹いたことです。
このリードは非常に固く,張りが強いため,
とんでもなくでかく,腰のある音がでます。
けれど,僕にはとても制御しきれません。

完全自作化してから3年になりますが,今まで柔らかい材質で,
ボワっとした音色を目指してきました。
恐らく宇治原先生のイメージが強かったせいだと思います。
しかし,森リードの力強さや,水間先生のはっきりとした音色。
そして,先日お会いしたT京G大生の荒井さんの音やリードを体感すると,
むしろそちらがスタンダードで,魅力ある感じがしています。
水間さん,新井さんと,最前線の方々の演奏がそう感じさせるんですから,
自分もその波に乗ってみようかと思えてきます。

何しろ荒井氏はトゥーネマン一派だそうで。

トゥーネマン(スーパーFg奏者)と言えばDANZIのケーンですね。
新井さんもDANZIだそうです。
種さんもDANZI。というわけで初めに僕が使っていたのもDANZI。
ここは個人的古典回帰を目指そうと思い,竹田さんにDANZIを注文しました。

それにしても自分のリードはダメ出し尽くしでした。

「1番ワイヤーは0.7は太いので振動を止めてますよ」
「1番ワイヤー締めすぎです。もっと自由に振動させないと」
「ボンドは振動を止めるので糸がいいですよ」
「根本厚すぎです。振動しませんよ」
「リーガーは柔らかくて張りが弱いので振動しませんよ」

振動してない尽くしです。
それもそのはず。そういう傾向が良いんだと思いながら作ってきたのですから。
自分がバカバカ吹くタイプなので,無理にリードで抑えようとしていたと
思います。ボーカルが金色なのもそのせいです。


あれ?つまりボーカルも問題あり??


次回が愛媛の最終回なのですが,
その時に荒井さんにじっくりリードについて教わろうと思っています。

今まで何となくで作ってきた各工程に隠された要素を知りたくて仕方ありません。
そういう研究報告ないのかな。
mixiのファゴットコミュで,大フィルの首席奏者の方がHPを掲載していました。
そこにはリードメイキング情報が書かれており,貴重な情報が満載でした。

アカデミーまであと一月。愛媛はあと2週間。
というか今週末ファゴット合奏の本番。パヴァーヌのハイDあたるだろうか。
リードにこだわりたくて仕方ない時期なんですが,
やっぱり論文に邪魔されてます。


試験曲はどれにしよう?

2006年10月18日 | Weblog
試験に落っこちたので来年も実技試験を受けなくてはなりません。

恐らく4月以降は現在のペースで楽器を吹くことはできないことが予想されます。
むしろそうでなくては困る。
なので3月の時点で目途を立てておく必要があります。

さて、何をやろうか。

候補曲として、今のところ次のようなものを考えています。
〇サンサーンス ファゴット・ソナタ 第1,4楽章
・ファゴット独奏曲の中で最も有名なソナタで、
 みずみずしく、大変美しい曲です。
 伴奏がないと様にならない気がします。

〇ピエルネ 演奏会用独奏曲
 パリ音楽院の卒業試験曲として作曲されたものです。
 渋い響きと伸びやかな旋律はバッソン向き?

〇モーツァルト 第1楽章(再
 言わずと知れた名曲ですが、ハイリスク・ローリターンの
 マゾい曲。完ぺきに吹いてこそ美しさが出るわけで、
 今の実力では吹けません。

〇フート おじいさんの古時計ヴァリエーション
 有名な主題をひたすらユーモラスに変奏する曲
 ネタとしてブレイクしそうですが、さらってみると
 今一つ魅力に欠けるのが難点。

〇タンスマン ソナチネ 第1楽章
 ラヴェル、ミヨー、ストラヴィンスキーと同時期の作曲家の書いた小品。
 ブリブリ言わせる曲で、無調的(多調的?)なんですけど、
 芯は通ってて崩壊していない曲です。
 ただしかなりの難曲。楽譜が真っ黒。
 高校の頃、種さんに音源を頂いて、5秒ではまった曲。

〇ウェーバー ファゴット協奏曲
 「ファゴット3大協奏曲」何てものがあったとしたら
 モーツァルトに次いで並ぶであろう名曲。
 当然さらうのが大変。


演奏条件が
無伴奏
時間は2分くらい
色々な楽器と並行して評価される
審査員は教師

となっています。
インパクトと魅力のある演奏をしなくては。

今のところタンスマンが有力候補です。
非常に無謀ですけど。

トリオ・ダンシュ!!

2006年10月08日 | Weblog
この土日はアカデミーの練習がありました。

メンデルスゾーンは気合いを入れてさらっていった+アナリーゼしていったおかげで,
だいぶ周りを聴く余裕が出てきました。
事前の合わせ練習もあり,練習としては充実した2日間でした。


2日目の今日,練習時間以前に集合して,
大久保氏とぶんた氏の3人でトリオをやりました。
手始めにイベールをさらっと吹いて,さらっと間違えて,さらっと終わりました。
2曲目にミヨーのパストラーレ(牧歌)
3曲目にWeberのトリオ・ダンシュを吹きました。

トリオ・ダンシュ
 …19世紀のフランスの音楽家に好まれた演奏形態で,
  オーボエ・クラリネット・ファゴットのトリオを指す。

いや,もう,それはそれは19世紀末期な曲でした。
まともな,いやモーツァルト的な思考回路では演奏できません。
恐るべしフレンチ。
けれど独特の奇妙な響きと色合い。小気味良いとはこのことだと思いました。

特にWeberは意外にも良い曲で,またやってみたいし,できる曲だと思いました。
始めはロマン派のウェーバーと勘違いしていました。



大久保さんにぶんたさんに達人が2人もいたので色々できました。
前に別の人とやったのですが,これがなかなか上手くいかないんですよ。
とは言え,木管の人にはぜひドイツ的なものばかりでなく,
ちょっと狂ったフレンチにも是非手を出して頂きたい。
今度の水島コンサートはフレンチを多めに取り入れたコンサートにしようと
思っているのです。プーランクやミヨー,そしてドビュッシー。


さてアカデミーです。
反省点も多く,マッチしない奏法やリズムの甘さなど,
数多くの指摘を受けました。何よりメンデルスゾーンのマッハ2楽章に
全くタンギングが付いていきません。尋常ではないです。ダブルも使えない。

オケの中での音程が,自分の課題として強く感じられました。
3楽章は死んでいました。音程と音色のバランスを維持できていません。

しかし思ったことがあります。
自分に問題があるのは承知ですが,問題を自分だけのものと思って
全てを自分のせいにせず,回りと自分との関係に目をやって,
相互に問題の解決を目指していこうと感じたのです。
自分が違和感を感じることは他人にも感じられているわけですから。
アカデミーに対して,ついつい自分のことばかりに目をやってしまいがちでしたが,
謙虚さを忘れないようにしつつも,
アンサンブル的問題を積極的に解決していこうと思いました。

今年は全てにおいて「最後」が付随します。
今しかやれない事は今やろう。頑張る。