昨年のナイトライブラリーに引き続き、今年も日本文化情報センターは江戸川乱歩ミステリーの朗読会を行いました。
今回は「押絵と旅する男」です。朗読はベラルーシ人向けにロシア語で行いました。
江戸川乱歩の作品の多くは青空文庫で読めるので、興味のある方はどうぞ。
明治時代の書生さん風の雰囲気を出すため、朗読をしたY子は男物の袴姿です。(ノリがコスプレですみません・・・)
さらにこの作品には押絵が出てくるのですが、せっかくなので原作にできるだけ忠実に再現した絵を用意して会場で飾りました。
この押絵の再現は私が担当しましたが、押絵なんてぶきっちょの私には作るの難しいんですよ。なので、原作を読んだことのある方はすぐ分かると思うのですが、絵の中に押絵で作った男女の人形が配置されています。
作るのが難しいので、女の人(八百屋お七)の人形は私の親戚の方が20年ぐらい前に作ってくださった作品を活用させていただきました。
男の人(兄さん)のお人形は洋服の部分は押絵の技術で私が作りましたが、それ以外は紙粘土をこねて作りました。(人形のすべてのパーツを押絵で作れる器用さが私にはない・・・。)私にとっては押絵の勉強になりました。
背景は私が適当に絵の具で描いたのですが、やっぱり原作のおどろおどろしい雰囲気を再現するのは難しかったですね。
あと、聞きに来た人に小道具の双眼鏡を借りることができてよかったです。
朗読会は大成功でした。会場(日本文化情報センター)が狭いので、12人分の席しか用意できず、また話の内容が子供向けではないので、日本文化情報センター日本語教室の生徒の皆さんだけに絞って招待しましたが、皆さん話に引き込まれていました。
朗読会の後、やっぱり小道具の双眼鏡を逆さに覗く人がいましたね。
「押絵と旅する男」は殺人事件が起こる推理小説ではなく、ファンタジーなので怖くないですが、ナイトライブラリーにぴったりの物語だったと思います。
この話に登場する兄弟が本当は同一人物なのでは? 愛があったから魔法のようなことが起きて会うことができた、結局自分だけ老けてしまい、たぶん死んでしまう運命にあるだろう兄さんがかわいそう、などの意見が出ました。
江戸川乱歩の推理小説は、当然推理、つまり論理的に事件の真相を暴くものが多いですが、「押絵と旅する男」のような幻想小説の場合は、論理も常識もないですね。
この物語はいろんな解釈ができるのですが、つまりあやふやで、「よく分からなかった。」という感想を持つ人が多いと思います。はっきりしないので、駄作だと思う人もいるかもしれませんが、このよく分からない話と思わせたい、というのが江戸川乱歩先生の狙いなのだろうなという感想を私は持ちました。
今年は江戸川乱歩生誕130周年記念の年で、日本国内では関連の企画やイベントが行われています。
遠いベラルーシからもささやかながら、そのお祝いイベントに加わってみました。日本人だけではなく、ベラルーシ人もロシア語で作品を読んでいます。
今回は「押絵と旅する男」です。朗読はベラルーシ人向けにロシア語で行いました。
江戸川乱歩の作品の多くは青空文庫で読めるので、興味のある方はどうぞ。
明治時代の書生さん風の雰囲気を出すため、朗読をしたY子は男物の袴姿です。(ノリがコスプレですみません・・・)
さらにこの作品には押絵が出てくるのですが、せっかくなので原作にできるだけ忠実に再現した絵を用意して会場で飾りました。
この押絵の再現は私が担当しましたが、押絵なんてぶきっちょの私には作るの難しいんですよ。なので、原作を読んだことのある方はすぐ分かると思うのですが、絵の中に押絵で作った男女の人形が配置されています。
作るのが難しいので、女の人(八百屋お七)の人形は私の親戚の方が20年ぐらい前に作ってくださった作品を活用させていただきました。
男の人(兄さん)のお人形は洋服の部分は押絵の技術で私が作りましたが、それ以外は紙粘土をこねて作りました。(人形のすべてのパーツを押絵で作れる器用さが私にはない・・・。)私にとっては押絵の勉強になりました。
背景は私が適当に絵の具で描いたのですが、やっぱり原作のおどろおどろしい雰囲気を再現するのは難しかったですね。
あと、聞きに来た人に小道具の双眼鏡を借りることができてよかったです。
朗読会は大成功でした。会場(日本文化情報センター)が狭いので、12人分の席しか用意できず、また話の内容が子供向けではないので、日本文化情報センター日本語教室の生徒の皆さんだけに絞って招待しましたが、皆さん話に引き込まれていました。
朗読会の後、やっぱり小道具の双眼鏡を逆さに覗く人がいましたね。
「押絵と旅する男」は殺人事件が起こる推理小説ではなく、ファンタジーなので怖くないですが、ナイトライブラリーにぴったりの物語だったと思います。
この話に登場する兄弟が本当は同一人物なのでは? 愛があったから魔法のようなことが起きて会うことができた、結局自分だけ老けてしまい、たぶん死んでしまう運命にあるだろう兄さんがかわいそう、などの意見が出ました。
江戸川乱歩の推理小説は、当然推理、つまり論理的に事件の真相を暴くものが多いですが、「押絵と旅する男」のような幻想小説の場合は、論理も常識もないですね。
この物語はいろんな解釈ができるのですが、つまりあやふやで、「よく分からなかった。」という感想を持つ人が多いと思います。はっきりしないので、駄作だと思う人もいるかもしれませんが、このよく分からない話と思わせたい、というのが江戸川乱歩先生の狙いなのだろうなという感想を私は持ちました。
今年は江戸川乱歩生誕130周年記念の年で、日本国内では関連の企画やイベントが行われています。
遠いベラルーシからもささやかながら、そのお祝いイベントに加わってみました。日本人だけではなく、ベラルーシ人もロシア語で作品を読んでいます。