サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

キミとナカよし/santa 全作品レビュー

2015-05-02 | 成年コミックス
santaさん初の単行本「キミとナカよし」読了。







santaさんの漫画に初めてハマったのは、
現時点での最新作であり本作の冒頭に収録されている「忘れられない初めて」です(遅っ)
そこからsantaさん自身にも興味を持ち過去作を読み返したりこの単行本の発売を心待ちにしたりしていました
不思議なもので一度引き込まれるとそれまで何となく読んでいた作品もまた見え方が変わって来るものなんですよね
まあ人は得てしていい加減な生き物ですから(笑 santaさんの魅力に気付けて本当に良かったです。

ただ、「忘れられない初めて」の何がそんなにツボだったのかと言えば、
それまで割とダークな方向性のsanta作品に多く触れて来た為ビックリするほど純愛、かつ(個人的に)気持ち泣ける作品だったので
そのギャップにヤラれた部分は結構あって、その意味ではそういう過去作に触れてたからこそ・・・とも言えます
つまりはハマった挙句単行本までワクワクしながら購入したのも過去作があってこそ、という話です
今では全作品大好きになりつつあるような状態なので応援の意味を込めて全作品レビューします
自分的には成年漫画ほどその“素晴らしさ”が正しく伝わり切ってないメディアはない、と感じており
新人の処女作ながら成年漫画に対する強いこだわりと愛情がきちんと込められている本作は、
その“素晴らしさ”を伝えるにはうってつけの作品に仕上がってると思い。
純愛も感動もダークネスもストレンジネスもたっぷりと詰まった本当に成年漫画が好きな方が描いてる成年漫画、という印象が個人的にありました。
それが頼もしかったですし、嬉しかったですね。傑作。


全体を通してみると、
まずシチュも方向性もキャラも見事にバラッバラで正に「作品集」とか「短編集」とかそういう言葉がこれ以上なく相応しい
最初から最後まで飽きずに読み切れる類の単行本に仕上がってると思います
例えば純愛系の作品でもシチュや方向性が違っているので、
それぞれ読み口が違う・・・のもイイですし
中には寝たまま、とか勘違いとか、元ジュニアアイドルが自分だけに、、、などなど変わり種のネタなどもあり
例えば音楽アルバムで言えば方向性やテイストが統一されている類のアルバムではなく
それぞれが独立して成り立っているようなジャンルレスのアルバムに近いですね
だからある意味最初から読まなくてもパッと見興味ある話から読んでも大丈夫、
いや、むしろ冒頭の「忘れられない初めて」が最もドラマチックかつハッピーなお話になっているので最後に冒頭に帰って来るのもアリなような・・・(笑
それくらい各々の振り幅が広くてめいっぱい楽しめる面白味に満ちた作品集になっていると思います

作画のクオリティも高く、絵柄自体は段々ポップになりつつある感じですが
その分肉感的、生々しさを増した描写がよりパワーアップしてるので
その意味ではやや大人っぽい過去作も、
ポップに変化しつつあるがエロティックさは更に増した最近の作品も均等に楽しめる(と、思う)。
またキャラの可愛さに関しても個人的には太鼓判を押したいレベルでどのキャラを取っても“可憐”という言葉が似合うような
めちゃカワなガールズが多数拝める素晴らしい本に仕上がっています 描き分けがかなり得意っぽいのが嬉しい
それでいてフェチ描写に関してもすこぶる良く、様々なアイテムと手法を駆使した男性器の喜ばせっぷりには注目です
特に放尿シーンに関しては他の追随を許さないくらいにこだわりがあるようで
ほぼ大体の作品に放尿シーンが挿入されている、という徹底っぷり(笑
ザーメンの使い方もインパクトがちょいちょいありますし、
そういうネタ的な部分を含めても秀逸な作品群になっているなあ・・・と個人的に感じました
作画良し、可愛さ良し、バラエティに富んでる面白さ良し、フェチ描写良し、そしてネタ要素も良し、、、と、
割と「至れり尽くせりな内容になってます。」と書いて差し支えないかと
兎角様々なお話が高クオリティで振り切って展開されていくので是非興味があれば触れて欲しいです(あ、勿論18歳以上限定ね。)











■忘れられない初めて

これは初めて読んだ時、「茜ちゃん可愛いな」と思いつつ
最後に彼女が見せた涙にグッと感情移入・・・
というか切ない気持ちになって、
気持ち泣きそうになってしまった作品です
それまで過剰にエロティックかつ明るいノリの漫画だったのが
一気に涙線を刺激されるような、主人公である茜ちゃんの「本心」が透けて見えてしまったような、、、
そういう印象に変わったのが鮮烈かつ哀愁を思いっ切りくすぐってくれましたし、ああいう雰囲気が大好物だったのも手伝って
santaさんの作品にハマるきっかけを作ってくれた個人的には本作でも最も思い出深い作品ですね
今読んでても茜ちゃんの想いがダイレクトに伝わって来て泣きそうになります。演出の勝利。

成年漫画は年齢制限がある上に、内容が内容ですから所謂“抜く為のもの”と考えられがちな側面は成年漫画ファンとしても否定は出来ないですが
それでも、「肌を重ねた上でのドラマ」「精一杯愛し合ったからこそのドラマ」というものが確実にあり
この漫画で描かれている“セックスの中で感じる自分が愛している相手の愛している部分”というトピックは
間違いなく執拗なセックス描写の上でだけで成り立つ類の感動であり
ある意味この作品だけでもただ単に“抜く為のもの”ってイメージにはきっぱりNOを突きつける事が出来る作品に仕上がっていると思う
例え記憶の一部を失っていても、ちょっとウブでシャイで、でも“男の子”な部分はきっちり“男の子”で、それでいて誠実で・・・という
秋信くんらしい秋信くんをセックスの中から見つける事が出来た、、、っていう素敵過ぎる顛末に感動&気持ち涙
それを押し付けがましく描くのでなく、あくまでサラッと数コマで描きつつも
その数コマの存在感がデカいのがまた素晴らしいポイントですね
それまでノリノリでありつつもどこか空元気だった茜ちゃんの、
彼女の本当の“気持ち”を垣間見れたような・・・
そんな本当の“気持ち”が涙となって具現化してしまったんでしょうね
並々ならぬ茜ちゃんの愛情にこうやって文章を書いてても涙が出そうになりますが(笑
他の作品が他の作品なだけにこの作品の凄まじいレベルの純愛っぷりがある意味浮いています
でもそうやって一つ一つの作品がしっかりと振り切れてるのがこの「キミとナカよし」の良さでもあるんでしょうね
この二人には是非幸せになって欲しいなあ・・・と思ってたから描き下ろしの2ページ漫画にはニヤニヤでした 笑
この作品が収録されてるってだけでも大手振って「いいよ!」って叫びたい気持ちです(勿論他の作品も最高ですが)
読んでて泣きそうになる成年漫画って早々あるもんじゃない
それくらい茜ちゃんは可愛い・好きを通り越して(自分にとって)愛おしいキャラクターであり
成年漫画はよくシチュやエロティックなカットの構図等が注目されたり重要視されたりする傾向がありますが
それだけじゃなくてキャラに強烈に感情移入出来るって良さもある、という事を証明している傑作になっていると思います
正に自分が成年漫画で重要視しているキャラ造詣の良さと、
そのバックボーンが見事にしっかり描かれている再三書いてますが本作でも随一にお気に入りの一作です。

ただ、散々書いといてなんですが実用性の高さもまた際立っている作品でもあります
茜ちゃんちょっと顔が幼めでリボンも付けてるキュートなルックスの割には物凄く床上手でして
男の子を弄ぶような官能的で小悪魔的でもあるエロティックな目配せの数々には興奮を禁じえない・・・
っていうか雑誌掲載時からコンスタントにお世話になってますね(笑 勿論単行本でもね!
小ぶりなカラダで一生懸命腰振りしたり、男根の扱い方が上手かったり、
彼氏のツボやクセもいちいち把握しちゃってる所が素敵ですが
裏を返せばそれくらいに彼氏である秋信くんの事をよく見てた、喜ばせるのを頑張ってたって事でもあるんでしょうね
官能と感動は両立出来る、という事実をきれいな具合で提示してくれている作品でもあります
上も下も泣ける作品ですね。はっきりいって超が付くほど大好きです。



■あどけない笑顔

元ジュニアアイドル(しかも際どい系)の若妻が、
拡散されたり情報バレされる事を恐れてその前にカラダで口封じ・・・という内容
しかしそれを知っている主人公にそんな事をする気はさらさらなく、
むしろ今でも彼女の大ファン、、、っていう顛末に
夫とあんまり上手くいってない風にも見えるので
久々に思いっ切り愛されて求められてちょっと、いや、かなり嬉しそうな花ちゃんの表情が印象的でした
やっぱり何だかんだ言いつつ人間は求められてナンボなのかもしれませんね。
いつか今の夫と分かれてくっ付けるといいのにな、とか。そしてムッチムチ若妻最高。



■おじさんと私の恋人ゴッコ

これはむちゃくちゃ実用性高いですね
おじさんの立場になって読んでみると生女子大生に種付けの快感がありますからね 
しかも自分は妻がいるっていう背徳のスリルと若い子に心酔しちゃってるという堕落欲求までも満たされる、という(笑
音那ちゃんのおっぱいも無茶苦茶柔らかそうで今すぐむしゃぶりつきたいレベルですし、安産体型も生々しくて最高
また主人公はその音那ちゃんの為、居候先のおじさんに種付けされる感覚も味わえる色々とオイシい作品
でもオチで実は・・・っていう腹黒パターンが見られるのもテイストが独立してて粋かと

ザーメンをぶっかけられた後の音那ちゃんの紅潮フェイス、
前述のように奥さんがいるのにも関わらず秘密裏に種付けセックスの快感
男根が奥まで届いた時の音那ちゃんの「ひぎいっ」って声が聴こえてきそうな表情も良かったですし
痛さと気持ち良さでセックス中におもらし、そしてデカ尻、ぷにゅぷにゅのお〇んこの作画も際立ってて
実に刺激的で気持ち良くお世話になれるクオリティの行為描写が楽しめるこれまた傑作
ザーメンからあげ、ザーメンおにぎりのアイディアも良く
必要か不必要かはともかく(笑
絵的にも掴み的にもインパクト大でそういう部分もまた最高でした
まあでも、こんな可愛い居候なら心酔するのも無理ないかもしれないですね(笑



■秋と冬

有り体な年下男子に対するスケベな目配せもの、、、と思わせつつ
パンスト越しのま〇こ描写や、顔面放尿されて大喜びの紅葉くんなどフェチ描写にも優れているのが素敵です
優れてるっちゅうか、工夫があるっちゅうか。それでいて途中からきっちり“純愛”として仕上げて読後感をすこぶる良くする辺りは
本当流石というかある意味自分的に傑作だと思っている「忘れられない初めて」の布石になってる、とも言える作品じゃないかな、と。
紅葉くんの言う通り、雪希姉はめっちゃ可愛いです!大人ぶってても根は乙女なところが 笑
そして描き下ろしのその後漫画の内容が変態チックかつエロティックで最高です(ニンマリ)。男根に放尿してもらうプレイとは・・・!



■夢の続きの王子様

とてつもなく寝起きの悪い女を手篭めにしようと画策したら
あっさり起きてしまったんだけど、寝ぼけて夢だと勘違いしてくれてそのまま行為に及ぶ・・・という内容
一番エロスを感じたのは保健室で女生徒が入って来た中でも続けた挙句、
しっかりと見られてしまったところですかね(笑
あの娘その後、家でしてそうですよね(笑顔)
ぷにゅっとしたお尻と最終的にはよがり狂ってしまう彼女の陶酔っぷりもまた興奮を手伝ってくれて良かったです。
バック体位の描写が兎角魅力的!そして従順なのか怒ってるのか曖昧なひなたちゃんの態度もまた可愛かったですね。
オチもちょっと哀愁が漂ってて好きです。



■紅い糸

非常に成年漫画らしい(?)調教もの、
どんどんよがり狂っていくお姉さんの態度が印象的な作品ですが
その実手に入れられないなら、思いっ切り汚してしまえ・・・という物悲しさも漂っている作品
バランス的にはこういうエロスに特化した作品が入ってるのもスパイス的には悪くないですね。
でもいつか弟と結ばれて欲しい気持ちもあったり。



■復讐室

イジメをしているご令嬢の桐島あすかさん、
でもその本心は大好きな先生に構って欲しい、調教してもらいたいから・・・っていう
ちょっと歪な愛情が光る所謂教え子を手篭めにするタイプのお話でありながら、実際は喜んでいるという(笑
santaさんらしいストレンジネスがたっぷり効いているある種相思相愛(?)っぽさも感じられるような不思議な読み心地の作品
愛おしそうに先生の男根を舌でお手入れするシーンやザーメンを顔に塗り塗りされる紅潮したフェイスが実にそそる
お尻とおっぱいの形もすこぶる良く、イジメられ好きなあすかさんもめちゃカワでこれまた良い塩梅の作品です
実はあすかさんがイジメてた相手は基本イジメっ子だった、というネタばらしも読後感を良くしてくれたかと
この二人もいつか・・・とは思うけど、おまけ漫画を見るにその時は遠そうだ(笑 それがまた漫画として面白くもある。

ところで「好きな奴の小便くらい飲めるよ」ってセリフは名言ですよね!




■天使の貸出し

う~ん、ゆあちゃん天使過ぎるなあ・・・(笑
タイトルに偽りなく愚直なまでに人を信じる、心がピュアな良い娘なんですけど
逆に言えばそんな天使っぷりが今回の場合皮肉にも悪い方向に作用してしまった気がしてならない
見方を変えればそんな聖人過ぎる自分に酔ってる~と捉えられなくもないが
しかし伊達の根性じゃあいつと付き合うなんて選択取れないよなあ。
そういう点も含めて天使なんですよね、ゆあちゃんは。

逆に蔵川の方は清々しいほどのゲス、かつ好色男で
気持ち悪く、醜く、不格好で恥知らずにゆあちゃんを求める姿は・・・興奮しました(笑)
冒頭の部屋の中でむさぼるようにキスしながら求めている正に“豚”としか言いようのない姿の時点でグッと来るものがありましたよね
いつの時代も蔵川のようなキャラとゆあちゃんのようなキャラは食い合わせがいいなあ、、、と証明しているような作品でもある
また完璧に聖人なのではなく、ところどころにやや引いてる、嫌がってる節が見受けられるのもそそりますし
でも結局はやや引きながら、嫌がりながらも信じちゃってる愚直さが物悲しくもめちゃカワですね
夏休み全部使っての毎日子作りセックスとか、先を想像すると可哀想になりますけど
それはそれでお世話になれちゃうんだから仕方ないですよね(?)
個人的には「忘れられない初めて」と並ぶくらいお気に入りの作品で、純愛のトップが「忘れられない初めて」ならば
ダークネスのトップがこの「天使の貸出し」だと思っています 

ところでこの作品のストーリーと設定、ちょっと方向性を変えれば一般作品でも使えそうですよね。


ゆあちゃん、蔵川くんの趣味のアニメを素直に楽しんでくれたり、偏見もなくめっちゃ良い娘なのになあ・・・笑
相手が蔵川じゃなければ相当幸せな人生を送れてたに違いない、と思いつつ、だが天使だからこそ汚れた姿に“官能美”が宿るのもまた事実
これはこれで汚された姿が美しくも映る、というのもまた皮肉ですがこれも成年漫画の大きな醍醐味の一つであります
成年漫画のダークな一面をとことんまで突き詰めた本作は「忘れられない初めて」とは別ベクトルで称賛されるべき作品だと思います
また背が低く、中学生っぽい体型の割には下着が大人っぽかったり出るとこ出てたりギャップがあるのもイイですね
いじわるされて怒るよりも泣いちゃったり、こんだけ可愛けりゃ一日中やりたくなるのも仕方ない(オイ)

でも、こんな酷い事されてるにも関わらず、蔵川が傷付く事を心配するとか
あまりにも健気で、本当に本当に天使過ぎて逆に泣けちゃう感じもあります
蔵川の鬼畜っぷりに興奮する気持ちも当然ありますが同時に今すぐ蔵川を金属バットで殴り倒して
「辛かったね・・・」って抱きしめたくなる気持ちもありますね(笑
表紙と裏表紙にもなってますが、
なんて文字通り天使過ぎるんだゆあちゃん・・・!!
正直読んでてここまで「良い子だなあ」と感じるのは久々、であると同時に
でも、それも鬼畜系の成年漫画だからこそ感じる事の出来る感情だよなあ、とも思います
この漫画もまた成年漫画でしか生みだせないカタルシスや感動を表現している作品と形容しても良いでしょう
最終的にあまりの痛さと気持ち悪さが逆に快感と化してよがり狂ってしまう流れもまた良かったです
最後のオチが読んでると胸が締め付けられる物悲しさに満ちている、、、のも
何とも言えない複雑な感情が心に拡がって好きです
これもまた一つの“表現”ですね
いつかゆあちゃんが心から笑える日がまた訪れますように・・・。
表紙・裏表紙になるのも納得だわなあ。と思えるほどインパクトが高い、上にヒロイン力も際立っている力作ですね。
苦手な人は苦手な作品かも、ですがツボな人はとことんツボだと思うしある意味成年漫画「ならでは」の良さが出まくってる作品なので
ご興味があれば一度は触れてみて欲しい個人的には傑作と言って差し支えない作品の一つ、です。
もう一度書く、ゆあちゃんは天使!



■友達0じゃダメですか?

かと思えば、今度は女性の方が男子を官能的でいじわるな目配せで弄ぶ漫画(笑
桜乃先輩の後輩クンをエッチに弄んでニンマリしてる姿がコミカルかつエロティックで可愛いなあ!
これはこれで「いいようにされる」「助平にからかわれる」っていう男のロマンに応えててすっごく印象が良いんですよね
「カーデの袖コキ(はぁと)」とかドヤ顔でされちゃってるカットを見ると興奮しつつもめちゃカワだなあ・・・とか
この作品は後輩クンにおしっこを飲ませたり、ピストンの最中に気持ち良すぎて失禁したりと
2回も放尿シーンがある、という大盤振る舞い
ちなみに放尿シーンに関しては「性行為が盛り上がる」という印象が個人的にあって自分的にはウェルカムであります
そして最後まで意地悪な目配せを貫く小悪魔的な桜乃先輩の“ブレなさ”が素敵な今作の中ではこれまた唯一無二な作品ですね。



■世界の嫁

陰口は陰口で心底大嫌いですが、
人前で平気で悪口を言う無神経な輩も嫌ですよね
そんな同僚の若妻に、酔っぱらって夫だと勘違いしているチャンスに怒りの子作りセックス!!・・・という内容
それはそれである意味燃えるシチュですし、おっさんのリビドーと欲求不満感溢れるテイストもまた生々しくて良かったです
ある意味星奈美さんに本来の自分の夢を重ねちゃってるんでしょうね、課長は。

そしてこの作品でも相変わらず放尿祭り、
便器で星奈美さんの放尿を見届けてから、自身も彼女の口に放尿と実に読んでてイイ感じです(笑顔)
そして最後はもてないおっさん特有のガッツキも手伝って何回も種付けを繰り返す
その勢い、更にあの気持ち良さからオナホ開発というオチも面白かったです
最後のイメージ図もまた色々想像させてくれて良かったですね

余談ですが、とらのあなの特典の制作秘話で(星奈美さんに)「幸せになって欲しい」と書かれてたのに笑った(笑
でも確かに彼女は彼女で中々妊娠出来ない、というペーソスを抱えてますもんね。うん、幸せになって欲しい。はい。
そしたら性格も優しくなるかもね(笑



■世界一遠いお隣さん

無表情調教され女子・・・と思いきや
その実本当は好きだから、嫌われたくないから逆らわなかったらしい
それはそれで健気で良い娘すぎる女の子ですが、まさか拓馬がどストレートに告白するとは思いませんでした
そこから作品の読み味も180℃変わって一気に純愛系作品に様変わりするひねりの効いた展開が新鮮でとても良かったです
デビュー作、との事ですがsantaさんらしいストレンジネスはこの頃から健在で正直面白かったですね
無表情の時の栞菜の心情を考えながら読んでると気持ち泣ける部分もあるのが素敵です
また描き下ろしのおまけ漫画でさり気に拓馬に“制裁”が加えられた事でより違和感なく読み終える事が出来るのも単行本ならではだし、
粋だと思うんで雑誌で読んでた方もより磨き上げられた本作に是非もう一度触れて欲しいですね
まあ男の尻穴開発はキツいわなあ・・・笑

にしても、デビュー作の冒頭から放尿シーンって流石ですね。貫き通してて立派ですよ。ええ。
















やる前から分かってたんですが、
個人的に思い入れの深い「忘れられない初めて」と
表紙裏表紙を飾っているゆあちゃんのキャラが素敵過ぎる「天使の貸出し」が収録されてる時点で
こりゃ長くなりそう、とか骨折れるだろうな、って思ってて。したら、案の定1万字越えっていう体力と時間をズドンと奪う結果に相成って
まあキツかったんですけど、その分この本がめちゃくちゃ面白くて楽しくて感動も出来るって自分の印象がちょっとでも伝わればこれ幸いであります
勿論その二本以外にも実に粒ぞろいで、再三書いてますがバラエティとストレンジネスに満ちた作品が収録されてる上に
実用性も個々の作品でとても高いクオリティに仕上がってるのでその意味でも興味があれば、というところ
入口はダークですが読み進めるとラブっぽいテイストが出て来る作品が多いのもユニークで楽しかったですね
成年漫画「でしか」表現出来ない要素も多々詰まっている本作、個人的には大手を振って支持したい一冊。




僕らの境界/関谷あさみ

2015-02-26 | 成年コミックス
                             






自分は関谷あさみさんの漫画、感情の表現、立体的なキャラクターが大好きなんです
だから7年ぶりに成年コミックが出てそれを買う時も買って家で眺めてるときも凄く感慨深くて
ちょっと想いが溢れて涙が出そうになってしまったくらいです
中身も本当に素晴らしくて、
一面的ではない、「正しい/正しくない」とかそんなちっぽけな基準では計れないリアルな感情「だけ」がひしめいています

背徳・・・と一言で表してしまえば単純かつ明快な表現ではありますが
そういう背徳の中で見せるふとした表情や
迷いの中でスッと生まれる安らぐような気持ち
何とも言えるようで、その実何とも言えない感情の表現
間違ってても、正しくはなくとも、確かに生まれるリアルな、“本当の気持ち”に触れるとその度に胸に来る感覚があって
生々しい行為の描写や背徳を含んだ情事というシチュエーション、クオリティの高い性器の作画など所謂実用性にも長けた本ではありますが
はっきり書くと実用性云々だけでは済まない空気感とドラマを内包した傑作に仕上がってると個人的には思います

またメインキャラだけでなく周囲の人物も良い味だしてたり、
時には物語に複雑な後味を与えたりしてくれるのでその点も注目して欲しいですね
関谷さんは日常描写に関しても長けてる作家さんなので日常描写の面白さ、生々しさも含めて楽しんで欲しい渾身の新作でした
前作であり個人的に今でも相当の思い入れのある「YOUR DOG」に続く7年ぶりの単行本・・・なので
7年間の想いと今作の物語に対する愛情と支持を嗚咽するかのような勢いを込めて綴っていきたいと思います。













☆表紙、折り返し、カラー、口絵など

表紙は帯を付けている状態ならば健全そのものです
(まあ個人的に官能自体がある意味では全然健全だと思ってるからこういう“健全”の使い方は嫌いなんですけど)
でも帯を外すと「おや?」ってなるあたりが中々に上手いですねえ そして、折り返しのヌードカット
この時点でもう「最高です・・・(感涙)」って想いに駆られたんですが(早い
カラーページの女の子の可愛さ、
特に畳の部屋でヤってんだけどちょっと廊下にはみ出しちゃってる女の子が表情含めて堪らないですね
口絵のコンドーム渡されて紅潮している女の子(表紙のれいかちゃん)も流石の生っぽさで素晴らしいです
7年ぶりとあってこういう所からも気合いが伝わって来るのが実にイイな、と思いました。
あ、ちなみに勿論出て来るヒロインは全員スレンダー体型なのでそこは念頭に。



暑い夜

実の兄妹同士、親戚のおじさんの家で密かに情事に勤しむ・・・と言った内容
艶っぽい男根の描写のリアルさが健在でとても良いんですが、実はおじさんに見られていた、という展開
だけど、それが問題に~とかそういう方向に行くんじゃなく、逆にそこはかとなく軽蔑の目線を向けられて
兄が何となくそれに気付いて複雑な表情で空(くう)を見つめる・・・という関谷節がバリバリ効いた展開に唸りました。
説明せずとも「しばらく立ち止まっていたんだろうな」と感じさせるカットと表情が流石、ですね。



走れ!

ロリータアイドルやってる芽依ちゃんがその反動で兄にアプローチしに来る話。
とにかく芽依ちゃん可愛すぎ・・・!と思いつつ、
スク水着させた時のあそこの線だったり質感が生々し過ぎて流石に感じる背徳感も凄いですな(笑
まあ需要があって金も稼げるとは言えこういうのはやっぱり、ねえ?
しかも女流作家がこういう題材ていうのがまた二重に凄い
スク水のカットだけで既に惹かれましたが、
無表情のクーデレキャラに思えて実はめちゃくちゃ素直なお兄ちゃんっ子っていうのがまた堪らないじゃないですか
観てるこっちがドキッとするくらいのロリータ具合、なのにも関わらず素直に感じちゃう姿にキュンキュン
生々しいパンツの描き方と濡れて来た際のねちっこいいじくり行為の描写もまた絶品
さり気に行為中の官能ワードのアウトプットが不発に終わるシーンがあるのもまた生っぽくてイイですよね
ただただひたすらに芽依ちゃんの可愛さに浸っていたくなる珠玉の実妹コミックに仕上がっていますが
終わり際で、ロリータアイドルやらせてる親を振り切って二人で逃亡する~という
大胆な行為に出ます
後先何にも考えてない愚行・・・だけど、
ただ、少しだけ芽依が「安堵している」表情が見られた
この後怒られてもどういう処置を食らっても、一瞬だけでも妹の為に“何か”をする事が出来た
本当に大切なのは、そういうことなのかもしれません。刹那的な幸福だって、確かな幸福なんだ。って
そんな風な雰囲気も感じられるオチもまた良好で印象的な秀作だと思います。
しかしまあ関谷さんの描くロリータは属性的なものがない自分でも素直に「可愛い!」と思えるのが実に素敵ですね。



溺れる夜に


「暑い夜」の続編。
まあ今回は自宅でラブラブ行為に励んでる内容なんですけど、
スレンダーでも胸の描写で興奮を誘える確かな描写力、
指を咥えさせてる姿が官能的だったりと
一筋縄ではいかない内容
ひくついた女性器、ビンビンの男性器の作画表現など見事に実用性に長けた一作に仕上がっております
蕩けた明穂ちゃんの表情の数々や、これが異常だと分かってても感情を抑えられずに懸命に切なそうに腰を振る兄
たった一つの情事を取ってもここまで表情の引き出しやドラマ性を演出出来るのは見事ですね
明穂ちゃんの表情も良いですが兄の直希の表情にも是非注目です

そして、最後には一度軽蔑の目線を向けられたおじさんから
もっともらしい理由を付けて正月の来訪を断られる、というちょっと辛辣なオチが付いてます
そのオチ自体も凄いですが、自分が間違ってても、これが真っ当な事ではないと分かってても
それでも自分は―
っていうそういう感情がそこはかとなく伝わって来る雰囲気や演出が何より凄くて
「正しい/正しくない」では決して計れない作劇の面白味に満ちている傑作だと思います

間違ってる、
多分誰にも認められない、
それでも、明穂の笑顔を見て心からいとしく思えるこの感情だけは紛れもなく“本当のことで―”という
心情がナレーション等でなく何もセリフで伝えなくとも伝わって来るのが実に好きなんですよ。
例え軽蔑の眼差しを向けられようとも、この二人の道に幸があるよう祈ってます。
「本当のこと」だけを探して。



おとなりさんの窓

すっごい分かりやすい中学生ハメまくり漫画です
これはそれ以上でもそれ以下でもないんですけど、
さり気に周りの友達たちの反応がリアルでそれも含めて楽しめる一作ですね
まあ、男子ならば絶対まずは肉体関係の想像から入りますよね(笑
しかもその通りっていうのも滑稽で面白かったです。「もうエッチとか~」って想像した子はきっとむっつりですね(確信)



ラストキング

おじさんの思考と趣向が生々し過ぎて関谷さんは一体何ものなんだ・・・!?ってなりますね(笑
女流作家にも関わらずここまでリアルな男子を描ける才能は素直に凄いと思う
そして、クリいじりからのブルマ切り抜き、
あそこの部分だけ露わになってしまった東子ちゃんが官能的過ぎて思わず滾りました(←バカ)
恥じらいつつも紅潮しつつも自らのエロティックさを否定しながら感じちゃってる東子ちゃんも可愛すぎですが
「立ってるのに」「ナニがね」って春馬さんのスケベオヤジっぷりもまた良かったです
中出し、泡立ち、舐めさせるといった一連の流れのねちっこさやまだ幼いのに安産型の東子ちゃんのおしり等官能描写最後までキレッキレでした
元教え子関係っていうのもロマンがあって実に素敵だな、と(笑
人間性の面白さが光ってる秀作。



LUST KING append ver.

「ラストキング」の続編。
横からズポズポ挿れたり、執拗なクリいじりなどまたも官能に振り切った仕上がり
もっともっと変態になろう、官能的に堕ちよう、っていう自分の好きな類のテーマで良かった。
それもまた純粋と言えば純粋ですからね 笑
しかしまあ怒りつつも何だかんだいって好いてくれる中学生彼女っていいですよねえ(勿論、二次で、ね?)
春馬さんあの顔とあの髭でショーツ購入はヤバいわ。



LUST KING trial

トライアルって・・・。
珍しいオナ見せ、平たく言えばその場でおかずにするっていう話です
「分かりやすいエロが好き」と微笑む春馬さんの色々な意味でのセックスシンボルっぷりが凄い
そういう風にどんどん官能的になっていく流れは正直読んでて興奮しましたね
その後の彼の妄想のスケベ過ぎる濃厚情事の描写も含めて最高でした。
「イっちゃった」とかそういう言葉に目覚めた東子ちゃん・・・悪くないですね(真顔)。



dog's imagination

親父の部屋から自分の学校の同級生とプレイしている裏DVDが見つかった、という話
親父がハメてるのも興奮するとは思いますが、知ってる子がそういうビデオに・・・っていうのもイイですよね
イイですよねっていうかよかないとは思うけど(笑
そういうビデオに出演している同級生を見下しつつも興味から逃れられない様がリアルで実に良かったです。
まーた大人しそうな子だから余計にねえ。しかしこれも男性主人公、関谷さんすごすぎです。






これは・・・一言で“問題作”ですね
愛情も好きな気持ちもあるけど、それ以上にフラストレーションを晴らす為の情事
それは田舎である事の劣等感と楽しいことだらけの都会に対する胸を焦がすほどの羨望・・・
普通ならフラストレーションを晴らす為の情事っていうのは読んでて嫌な気分になりそうなものですが
友人の都会暮らしの報告、都会人の楽しそうなやりとりの描写などで逆に彼に感情移入が出来る仕上がりになってます
ウサ晴らしをする為に彼女とのラブラブさ加減を報告する人間の小ささがむしろ人間くささを引き立てていて素敵ですよね

問題作だと思ったのは、田舎を扱う場合大抵「のどかでいい」とか「喧騒から離れて~」など
ゆったり出来てほのぼの~っていう作品が大勢を占める中
この漫画はずっと田舎で暮らして行かなきゃいけない辛さだったり
イベントもでかい店も何も無くただただ退屈な風景が拡がる日常を悲しむ描写だったり、
所謂“田舎の苦しさ”“田舎のどうしようもなさ”に焦点を絞って描いている作品だという事です
逆に言えばのどかでいい~なんていうのは都会人側の観方であって田舎の人の気持ちはあんまり反映されていないのかもしれない

もっと書けば、「何でもある」「便利」なんて事は“当り前”などではない
それを味わえない人が世の中には沢山いて
よくよく考えないでもお前が適当に触れてるそれは貴重で尊くて憧憬を抱かせるものなんだよ、っていう
こう・・・凄く立ち返らせるというか考えちゃうような作品に仕上がってるなと思いました。
安易な田舎称賛に対してのアンチテーゼという気がするし、
何かを訴えている気もするし。


自分自身は横浜生まれで今は千葉に住んでいるので
きっと彼の気持ちは分からないし、分かれない
だけど、そこで生まれてここで生きている幸福は皮肉な事に感じてしまいました
「田舎という事実にうんざりしている人もいるんだよ。」という現実を教えられた気がする。
最後の彼の子供みたいに泣きじゃくる姿、あれはあれで「本当の気持ち」っていう事なんでしょうね。
どうしようもない空しさが胸を襲いつつも、“男の哀愁”が漂う確かに印象に残る一作です(でも書いてるのは女流作家!やっぱり凄いですよ)

なんか夢に出て来そうっていうか、この先ずっと忘れられなそうな作品ですね。
生まれる親が選べない以上に生まれる場所も自分の望み通りにはならない人がいるって話。
もし自分が関東の人間じゃなかったらまた違う感想を持ったかもしれない。取り敢えず、忘れない。
いつか、彼が心から幸せになれますように。














冒頭でも書きましたが、
他人から見て間違ってる、だけど確かにある喜び
一時だけの逃避、でもその刹那的な幸せもまた確かにそこにある
そしていくら彼女と満たされたフリをしていても、拭い切れない羨望と劣等感・・・
という「本当の気持ち」にフォーカスを当てた一作に仕上がっており、
尚かつラストキングシリーズなど気持ちの良い官能に振り切った作品とストーリーも官能も良いバランスで印象に残る作品集になっていると思います。
ラブラブも、ペーソスも等感覚で楽しめて味わえる一冊、全力でプッシュさせて頂きます。という事で。

最後に言わせて下さい。
大好きです。