神幸記 ~西野神社神職のみこしブログ~

◆◆◆神輿渡御奉仕記録&神輿関連情報◆◆◆
(西野神社の公式ブログではありません。公式ブログは別に開設しております)

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2999年11月30日 | 表紙


このブログ「神幸記」は、札幌市西区に鎮座する西野神社の神職である田頭が、神社の公式ブログとは別に、内容をみこし関係にほぼ特化して、個人的に開設しているブログです。ネットなどでたまに、「西野神社さんのブログです」という文章と共にこのブログが紹介されている事例を散見しますが、神社の公式ブログではないので御注意下さい。このブログの内容等についての御意見・お問い合わせは、西野神社ではなく、直接私(田頭)までお願い致します。

西野神社秋まつりでの神輿渡御が3年ぶりに復活します!

2022年07月08日 | 西野神社 例祭神輿渡御

西野神社秋まつりの中心行事ともいえる「神輿渡御」の歴史を遡ると、記録が残っている限りでは、昭和40年に当時の西野神社遙拝所(現在の西野福祉会館)から樽神輿が巡行したり、昭和50年に西野神社創祀90年を記念して新造の御神輿(現在の本神輿)が神幸したり等がありました。
ただ、それらはいずれもその年だけの単発の神輿渡御であり、御神輿が毎年渡御するようになったのは、西野神社の神輿会「神力會」が発足する前年の平成3年からであり、それ以降は令和元年に到るまで29年間に亘って、秋まつりでは毎年欠かさず御神輿の渡御が行われました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、一昨年(令和2年)と昨年(翌3年)は2年続けて、残念ながら神輿渡御は中止を余儀なくされました。

 

9月17日(土)・18日(日)の両日に亘って行われる本年の秋まつりはどのように執り行うか、例年通り(コロナ禍以前)の形で行えるのか、それとも昨年や一昨年のように神事のみの斎行とするのか、慎重に検討を続けてまいりましたが、今月5日に社務所広間で開催された西野神社関係5団体(西野神社総代会・西野神社萬燈保存会・西野神社神力會・西野神社敬神婦人会・西野神社氏子青年会皐月会)による合同会議で、その方針が正式に決定しました。
本年の秋まつりにつきましては、依然として予断を許さない状況ではあるものの緊急事態宣言の発出等が相次いだ前年に比べると同感染症の拡大が大凡沈静化の傾向を見せている事などから、感染症対策を十分に施し、渡御全体の規模を例年よりも縮小した上で、令和元年以来3年ぶりに神輿渡御を斎行する運びとなりました。

「渡御全体の規模を例年よりも縮小した上で」というのは、具体的には、本年はトラックの荷台に御神輿を奉安・固定しての、所謂「車渡御」を基本とし、以下の渡御順路図に示してある7箇所(五天山園、サツドラ福井店、敬老園、中洲橋公園、ラッキー西野店、クリーンリバー本社、西野福祉会館)でだけ、神力會の会員達が御神輿を直接かつ担いで「練る」という形になります。
渡御順路については例年と大幅な変更は無いものの、車渡御が基本となるため渡御全体の所要時間は大幅に短縮され、例年は午後4時に宮入しておりましたが、本年は以下の表中に記載の通り午後1時までには宮入を終えます。


以下の写真2枚はいずれも、令和元年の神輿渡御で撮影された、トラックの荷台に御神輿を固定したり、御神輿を奉安(積載)している様子です。車渡御のイメージ写真としてここに掲載します。


ちなみに、本年の秋まつりは、神輿渡御だけではなく、福井ばやし奉納、中学校新人相撲選手権大会、ジャズフェスティバル、野菜・果物の販売、泣き相撲(赤ちゃん相撲)、古武術演舞奉納、演芸(民謡・歌謡ショー)、露店営業なども、3年ぶりに再開されます。
その一方で、野点(お茶会)、稚児行列の巡行、子供神輿の渡御、餅まきなどは前年同様中止となり、やはり本年も、本来の形での秋まつり斎行というわけには参りませんが、それでも、この度の秋まつりが微力ながらも地域の活性化に繋がり、皆様方が少しでも元気になられる事を、強く願って已みません。
但し、感染症の急拡大など情勢の変化によっては、皆様方の健康と安全を第一に考慮し、秋まつりの行事の一部もしくは大半(神輿渡御も含む)を急遽中止する事も有り得ますので、その旨御了承下さい。


本年の西野神社秋まつりで具体的に中止となる行事・催し物・事項の一覧、その他詳細につきましては、以下の記事を御参照下さい。こちらで詳しく解説しております。
https://nisinojinnjya.hatenablog.com/entry/2022/07/06/033000


新年を迎えての所感・雑感

2022年01月25日 | その他

今月15日に「どんど焼き」が無事終わった事により、元日から始まった一連のお正月行事の全てが終わり、漸く、神社としても平時の態勢に戻りました。
やはり年末年始は、雰囲気や気持ちの持ち様だけでなく、実際に勤務態勢(奉仕時間、奉仕場所、一緒に奉仕する人達など)がいつもとは異なり、初詣シーズンのため参拝者数も格段に多くなるため、神社にとっては明らかに平時とは異なる特別な期間となります。その特別な期間が恙無く終了した事により、私自身も気持ち的に一段落し、今は少しホッとしている状況です。




さて、本年(令和4年)の十二支は、皆様も御存知の通り「寅」(トラ)です。
動物の虎は、小さなお子さんにとっては、優しくて勇気もある「しまじろう」や、その妹の「はなちゃん」のイメージが強いかもしれませんが(笑)、一般には、荒々しく雄々しくて勇ましい、どう猛な肉食動物、というイメージを抱かれています。
古代や中世に於いては、そのどう猛で力強いイメージから、虎は畏怖の対象であると同時に、特別な神通力を持った動物、流行の病をも喰い尽くす動物、と認識されていたようで、そのため、医療が未発達な時代には、病に効くとされた薬の原材料に虎の骨が使われたり、当時の漢方薬の薬名にも「虎」の漢字が使われたり、神社仏閣で頒布する疫病退散等のお札にも虎の絵が描かれるなどしたそうです。

一昨年から始まった「コロナ禍」と称される国難は、残念な事に依然として現在も続いておりますが、今年こそは、虎が疫病を悉く喰らい尽くしてそれら全てを退散・鎮静化させるかの如く、コロナが完全に終息します事を、そして、これは私自身への戒めでもあるのですが、このブログを読んで下さる皆様方に於かれましても、虎のように、柔軟な足をしっかりと大地に踏みしめ、その上での自分の定めた道を真っすぐ進む事が出来る年となります事を、祈念致します。

疫病対策(感染症拡大防止)の観点から、昨年と一昨年は、西野神社も含め全国各地で相次いで神輿渡御が中止となりましたが、本年は神輿渡御を復活出来るのか、現時点ではまだその予想は難しい状況ですが、今年こそはどの神社に於いても平年通りに(コロナ禍以前のように)神輿渡御が行えますようにという事も、併せて強く祈念致します。




以下の動画はいずれも、西野神社の過去の神輿渡御の様子です。西野神社ではもう2年も神輿渡御を行なっていないので、今年の秋まつりでは、是非、こういった楽しくも賑々しい光景をまた見てみたいです!






昨年に続き2年連続で、西野神社秋まつりでの神輿渡御中止が決定致しました

2021年07月30日 | 西野神社 例祭神輿渡御


「コロナ禍」や「コロナ・ショック」などと称されるこの厳しい社会情勢(来月2日から北海道に対してまた「まん延防止等重点措置」が適用される旨が本日発表され、その厳しさは緩むどころか更に深刻化しつつあります)に於いて、西野神社にとって年間最大の行事・重儀である「秋まつり」を本年はどのように執り行うべきか、そもそも執り行う事は可能なのか、慎重に検討を続けてまいりましたが、今月25日に開催された、西野神社総代会と西野神社各崇敬会(萬燈保存会・神力會・敬神婦人会・氏子青年会皐月会)の計5団体による合同会議により、その方針が正式に決定致しました。

秋まつりが開催される本年の9月中旬、国内・道内・市内がどのような状況になっているのかまだ見通せない事等も考慮して、誠に遺憾ながら昨年同様、本年の秋まつりでの神輿渡御(みこしとぎょ)、奉納行事、催し物、露店の出店などは、中止させて頂く事となりました。
当社としても2年続けて神輿渡御を中止するような事態は前例が無く、大変残念で心苦しい限りなのですが、先ず何よりも皆様方の健康と安全を第一に考えた結果の決定ですので、どうか御理解・御了承の程、宜しくお願い申し上げます。






本年の西野神社秋まつりで具体的に中止となる行事・催し物・事項の一覧、その他詳細につきましては、以下の記事を御参照下さい。こちらで詳しく解説しております。
https://nisinojinnjya.hatenablog.com/entry/2021/07/26/162144

北海道でも再び緊急事態宣言が発令されました

2021年05月16日 | 令和2~3年 他社・他会の神輿渡御
新型コロナウイルス感染症が北海道全域で再び急速に拡大し、変異株も広がっているという極めて深刻な現況を受けて、既に政府から「緊急事態宣言」が発令中の東京都・大阪府・京都府・兵庫県・愛知県・福岡県の6都府県に続き北海道でも今日から、広島県・岡山県の2県と共に緊急事態宣言が発令されました。
今回の緊急事態宣言の期間は、現時点では(延長されなければ)、本日から今月末日までの16日間で、道内でも特に感染状況が厳しい札幌市をはじめとする石狩管内・小樽市・旭川市については、特定措置区域として重点的に対策を行う(酒類・カラオケ設備を提供する飲食店には休業、それ以外の飲食店等には午後8時までの時短が要請され、また、大規模な集客施設に対しては、時短と酒類提供の自粛、大規模な商業施設には、土日・祝日の休業を要請するなど)とされています。




このブログの昨年8月29日の記事で、私は以下のように記しました。
統計を採ったわけではないので正確なところは分かりませんが、私が直接見聞きした範囲に於いては、本年は9割以上の神社で神輿渡御が中止されたという印象を受けます。少ないながら、なかには本年も神輿渡御を行うという事例も見られますが、そういったな場合も、この御時世ですから所謂「三密」な状態になる事は避ける趣旨から、車列による渡御(トラックの荷台等に御神輿を固定しての渡御)として行い、大勢の人達が威勢よく担いで練り歩く、という形での従来の渡御は行っていないようです。

大変残念な事に、鎮静化するどころかむしろ昨年よりも状況が更に悪化している現状に於いては、本年の各神社神輿渡御についても、上記の転載文で述べた昨年の状況がそのまま継続されそうな感じです。
来月の札幌まつり(北海道神宮例祭)の神幸(鳳輦渡御)は既に中止が決定しており、例年であれば6月から9月頃まで道内各地で執り行われる予定の各神社の神輿渡御も、札幌まつりと同じく、昨年に続いて2年連続で中止(仮に中止とはならなかった場合でも、大幅な規模縮小)となる可能性が濃厚な状況となっています。


昨年春の緊急事態宣言以降、1年以上もの長期に亘って日本人の大多数が「自粛生活」を頑張ってきました。不要不急の外出は極力避け、仕事のテレワーク化も進み、休みの日はなるべく家に籠もるようにし、大人達は飲みに出るのは控え、子供達も外へ遊びに行くのは控え、本当にみんな頑張ってきました。
そして、そういった自粛をどんどん推進していった結果、特に飲食・運輸・観光業などは壊滅的な打撃を受け、それ以外の業種・職種に於いても、コロナ禍の影響を全く受けていないという所のほうが少なく、一部には所謂 “巣籠り需要” によりかえって潤ったという会社もあるようですが世間一般の大多数の会社・団体等は、コロナ禍により大きな経済損失を被っており、それに伴う深刻な事態(就職難・会社倒産・解雇・自死など)もかなり増加していると報道されています。
勿論、連日報道されているように、病床逼迫や医療崩壊なども、人命に関わる大きな問題となっています。

しかし、皆がこれだけ一丸となって自粛を頑張ってきたのにコロナは依然として収束しておらず、その事に多くの人達が、ストレス・苛立ち・やるせない気持ち・諦め感などを抱き、しかもそれらネガティブな思いが一層高まりつつあるのを、私も日々感じています。
テレビのニュース番組や情報番組も毎日コロナの話題ばかりで、コロナに関する情報やその報道の重要性は認識しながらも、その一方で「もうコロナの話題はいいよ…」と辟易としている人も少なくはないでしょう。

このように多くの人達が疲弊した状況にあるため、私としては皆様方に対して声高に「これ以上もっと頑張ろう!」「まだまだ自粛しよう!」などとはとても言えませんが、今はただ、状況が好転する事を神様に祈りながら、そして、そのための行動も(出来る範囲内で)実際にしながら、コロナが収束するその時を、皆でもう少し待ちましょう。明けない夜も、止まない雨も、決して無いのですから…。