裏Today's Kyota

デジモノライター・京太の素顔な日常を召し上げれ

避難所の様子を眺めての感想

2011-04-30 16:00:04 | 東京武道館避難所
 2011年4月24日、東京武道館避難所は閉鎖になりました。
 最後まで残っていた方も、行き先を決め、それぞれの場所に向かわれました。
 今は、普通営業の武道館として機能しています。覗いてきましたが、静かなものでした。

 3月18日の避難所開設時から、このblogに武道館の様子を書くにあたり、できるだけ客観的に様子を伝えようと努力したつもりです。あまり私の感情を入れず、たまたま出会った人の偏った情報を書かないよう、先入観を与えないように、淡々と記録するように書きました。

 でも、もう東京武道館は閉鎖されましたし、最後に私の感想を少し書き残しておきたいと思います。

 東京武道館には、おもに福島県の方が多く避難してきました(宮城県の方、山形県の方もいましたが、ごく少数です)。海沿いに家がある人は家が全壊、少し内陸に住む方は家は残っているけどライフラインがダメ、内陸で南の方の方は家は大丈夫だったし、避難区域ではないけど放射能が怖いという理由で、避難されていたかたもいました。つまり、人によって被災の状況は大きく違いました。

 3月19日頃に出会った方々は、家が壊れている、又は原発に近くて住めないケースが多かったです。一週間分避難できる程度の荷物を車に積み、家族と親せきが固まってとにかく南下してきて、後から武道館避難所のことを知り、入られた方々です。避難勧告がされた日から4日間ほど車の中で寝泊まりして、疲れきってたどり着かれたこの方々は、寝る場所しか用意されてない武道館避難所でも「ありがたい」と言って、とても安堵しているように思いました。

 私は、食事もなくて、地元の人もまだ知らない様子で、大丈夫なんだろうかとすごく心配でしたが、一週間もすると地元の支援が火付け役になり、行政も手厚く衣食住の支援をするようになったので、ほっとしました。

 でも、最初に来た方々の多くは、支援が手厚くなり、都営住宅の申し込みが始まった頃、「自宅に戻る」と言って、帰って行かれました。東京に住むことはできない、仕事がいわき市にあるからと言って、都の援助を断ち切って帰って行ったのです。私は、まだ現地は住むには大変だろうに、どうして帰るのだろうと思いながらも、さよならの挨拶を何度も交わしました。

 その後も続々人が出ていき、また、どんどん入ってきました。
 いつも人数をホワイトボードでチェックしていましたが、その中身はどんどん人が入れ替わっていたのです。

 正直、食事を用意したり、物品を用意しても、居心地は悪かったと思います。いつも「ありがとう」と感謝しながら生活するのは、実は非常にストレスフルな状態です。知り合いになった一人がふっと「自分の稼いだお金で食べて、誰にも遠慮なく暮らしたい」と漏らした言葉が、本音をちらりと感じさせてくれました。

 歯磨き粉がない、支援物資にあればうれしい、でも、自分でそのくらい買える。だけど、将来のことを考えると無駄遣いできない。いつもそんなことを考え続けるのは、どんなに苦痛だったでしょう。「ありがとう」と笑顔で受け取りながら、心の中で苦悩していたのだと思います。彼らはつい先日まで、普通に暮らしていた方々だったのです。支援されることも、ストレスになってしまったのです。

 貧富の差もありましたし、そういう人たち同士の雑魚寝です。親が疲れ果てて寝た後に、子どもが走り回って夜中まで遊んでいるなんていう話も聞きました。お酒が大好きなお父さんも、ずっと飲まないでいるという話も聞きました。着替える時は、タオルケットを頭からかぶって、周りの視線を気にしながら着替えるしかなかったり、3月中は本当にプライバシーのない状態で、つらかったと思います。4月以降、改善されてきたのは、都が真摯に働いてくれたおかげだと思いますが、やはり行政のすること、時間がかかりすぎました。

 また、都営住宅の抽選が当たるなど、行き先が決まってもずっと避難所にい続ける人もいました。地震が怖くて、安全な場所にいたいという思いや、三食ついて衣類等も補充できるという経済的な利点、理由は様々でした。最後は、被災地から来た人じゃない方も紛れ込んでいるという声も聞きました。これは、本当の被災者の中に、家を流されて身元確認できるものがないケースでも、遠慮なく入館できるよう、最初のチェックが甘いために起きたのです。すべて自己申告でしたから、中には悪用する人もいたのでしょう。でも、本当に困っている人を優先するためには、仕方のないことでした。

 ただ、本当の被災者の方々は、こういう方と一緒に暮らすのはいやですよね。なので、どんどん出て行ってしまったのかなと思います。

 本当の福島の方々は誇り高く、いつも謙虚で、常に将来家族とどうするかを考え、行動も早かったと思います。ですが、最後はいろんな方がいましたので、避難所を閉鎖しない限り、ずっとい続ける人もいたと思います。次のステップに進んでもらうためにも、東京武道館の閉鎖は、仕方がないことだったと思います。

 最後まで残った方の中には、東京等県外に住むつもりはないけど、今は放射能が怖いから一時的に避難していたいという方達でした。その方々は、味の素スタジアム避難所に移動されたと伺っています。今後も、希望する人がいる限り、都は受け入れを続けると言ってますので、将来はともかく、とりあえずの行き先がなくて困る人は出なかったと思います。

 都営住宅や赤プリに移られた方も、この先のことを考えると、とてもお辛いと思います。今後も最後まで、都はできる限りの支援をしてほしいと思います。

 支援というとなんだかかっこいいですが、支援してもらう側の気持ちはとても繊細でした。あんな目にあったんだから、助け合うのは当然と私たちは思っていましたが、受ける側は、いつまでも甘えていられない、自分で自立しなくちゃ、そのためのリスクがあっても、自分の力で立ち直りたい、そう思っている方も多かったように思います。

 「ありがとう」と言うたびに、自尊心がずたずたになっていく。そういうのをどうしたらいいのか、私にはわかりませんでした。ただ、見ていることしかできませんでした。

 堂々と支援を享受するためには、やはり国や県の支援しかないのだと思います。それなら彼らも遠慮なく、支援を受けるでしょう。個人である私たちが、かわいそうだから、お気の毒だからと何かするのは、避難して10日間くらいのものでしょうか。それ以降は、あまり個人単位でできることはないんだなぁと、私は思いました。

 自分が被災者になった立場になって、このことを振り返ると、彼らの気持ちが少しわかったような気がするのです。きっと、なんだか、申し訳ない気分になって、落ち込んでしまったと思うのです。私だったら。

 景気を回復させるため、被災者じゃない私たちは普通の生活をし、経済に貢献しましょうという言葉もよく聞きました。それも一理あるのはわかっています。

 だけど、自分が被災者で、避難した町の人が普通に暮らしていたら、ほっとするような、自分達との違いを思い知るような、複雑な気分になったと思います。だから私は、いつもと同じように暮らすことはできませんでした。彼らと同じ境遇になることはできませんが、近い気持になったのかもしれません。

 東京で311を経験した人は、地震や計画停電、交通機関の麻痺を通して、少しは被災地に住む人の不便を想像できるはずです。忘れてはいけないのです。そして、原発に関しては、福島の人たちと同じように、自分のこととしてとらえていくべきです。電気料金が割引になるから節電しようじゃなくて、電気の使用を減らさないと、原発はなくならないんだという危機感を持って、もっと真剣に電気を使わない方法を模索すべきです。そうじゃないと、福島の方々に申し訳ないと思うのです。

 私も311以降、本来の本業であるデジモノ系のライティングが苦痛になりました。どうエコな視点に変えたとしても、電気を使うものを紹介しなければならないからです。違う分野のライティングにシフトするため、4月に入ってすぐ、行動を起こしました。そして今、新しい分野のことを学んでいます。

 強制的に新しい生活にチェンジしていくしかない福島の方々をみていて、私も変わらなくてはと思ったのです。今までと同じ生活をしていたら、また同じことが起きてしまう。同じような商売をして、同じような生活をしようと思ってはいけないんじゃないだろうか。もちろん、すぐにできなくとも、今から準備をして、将来は違う生活、違う目的、違う未来を描かないといけないんじゃないか。

 私のように、「このままでいいわけない」と思っている人は、この日本中にたくさんいるはずです。そういう人に、今までと同じ視点を押しつけても、今までと同じ反応はできません。結局日本は、否が応でも意識を変えなくては生活できなくなると私は思ってます。ビジネスも、生活も、考え方のすべてもです。

 東京武道館に避難してきた方々に出会ったことは、私にとっても大きな転機になりました。何もして差し上げられることはありませんでしたが、振り絞るような笑顔を思い出すと、今も胸が痛いです。どうか、前向きに暮らしていらっしゃることを、願ってやみません。そして、私に考えるきっかけと、踏み出す勇気を与えてくださったことを、心から感謝しています。

 偉そうなことを言っても、なかなか自分の生活を変えるのは難しいことですが、時間がかかっても、福島の皆さんに恥じない生活を送るために、これからも努力を忘れずに、いつかは新しい生活ができるように、頑張っていきたいと思います。

 避難所に暮らしていた皆さん、また、お会いしましょう。ありがとう!


 このblogには、また震災のことについて、思ったこと等がありましたら、書いていきたいと思います。震災前に書いていたつぶやきのような日記に関しては、以後はこちらに書くことにします。


kyotaのココロ
http://kyotacom.tumblr.com/

 私個人のblogに興味をお持ちの方は、どうぞそちらを読んでいただければと思います。

 綾瀬周辺に住む皆さん、今までこちらを読んでくださってどうもありがとう。
 これを機会に知り合いになった方々もいます。復興はまだまだ長丁場です。また、協力しあえることがあったら、ぜひご連絡くださいね。地域の暖かい支援、本当に地元民として誇らしかったです。

 今まで、どうもありがとうございました。これからも、「がんぱっぺし・東北」!!




東京武道館避難所の様子(2011.4.20)

2011-04-20 11:51:27 | 東京武道館避難所
 本日午前11時現在の東京武道館避難所の在籍数は、93人いらっしゃるとのことでした。
 また、東京ビックサイト避難所が73人、味の素スタジアムが53人とのことです。

 今週末、24日(日)には、東京武道館避難所と東京ビックサイト避難所は受け入れ終了となるのですが、まだかなり人数が多いので、都に問い合わせをしてみました。

 すると、避難所に入りたいという方の受け入れは、引き続き味の素スタジアム(5月中旬まで)で行うとのことです。なので、被災者の皆さんの行き場がなくなるのではないかと心配なさってる方もいらっしゃいましたが、どうぞご安心くださいね。

 今後とも、希望者がいる限り、東京都は受け入れ場所を用意していくそうです。

 福島では学校や職場も普通に始まっているところもあり、被災者の皆さんは、どこに落ち着き先を定めるか、決めかねているのかもしれないですね。都営住宅や、赤プリも再度募集がかかると思いますが、そこに住む選択をせず、福島の自宅に戻るという選択をしている方も多くいるようです。政府の対応がはっきりしませんから、無理もありません。微妙な距離に住んでいる方は却って、選択が難しいのでしょう。

 諸般の事情は、それぞれ一人ひとり違うわけですから、当然といえば当然なのですが、一人ひとりが希望する落ち着き先を決めるまで、都は避難所や仮住居を提供し続けてもらわないと困ります。人数が減れば統廃合等は仕方ないと思いますが。都は今のところそのように対応してくださっているので、引き続き、5月中旬までといわず、最後の一人が行き先を決めるまで、支援を惜しまないでいただきたいと願います。

 さて、今週の土曜日も、被災者の方の支援のためのバザーが開催されるそうです。


「第二回 東日本大震災 チャリティバザー in 綾瀬」を実施します!
http://ameblo.jp/bu-katsu/entry-10866976549.html

 詳しくは上記サイトに載っておりますので、出店&お買いもの等でぜひ、ご協力お願いいたします。
 お天気に恵まれますように^^

 おまけ。こんなイベントがあったんですねぇ。濃いお二人ですね^^;

東京武道館避難所の様子(2011.4.17)

2011-04-17 14:30:49 | 東京武道館避難所
 今日の東京武道館の様子です。
 人数は合計145人。




 人数の内訳は、6歳未満10人、6歳~12歳6人、12歳~18歳7人、18歳~60歳83人、60歳以上が30人となっています。

 今日足りてない物資は、特に男性用の下着、靴下、ひげそり等のようです。



 赤プリの二次募集があり、19日から入居開始するようです。申し込みはすでに終了してます。



 また、20日以降、人数をチェックしに行ってみたいと思います。

 お菓子など食べ物の支援物資は量が落ち着いてきました。



 塾の支援もありました。いわき市の学校がお休みの間、子どもたちが勉強できないのではないかと心配されていた方もいましたが、これで一安心ですね。








 武道館入口では、とすねっとの皆さんが、相談窓口のビラを配っていらっしゃいました。

 さて、今日は、東日本大震災 チャリティバザー in 綾瀬が、近所の公園で行われていました。お天気にも恵まれ、避難者の方々もいらしてくださったようです。駅からの通りがかりの通行人も足を留め、思い思いに買い物なさっていました。大盛況です。



 ひまわり☆タイムの皆さんも、バザーに出店して参加していらっしゃいました。
 


 手作りスライムで遊ぶ子どもたち。かわいい~!



 関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。
 皆さんの真心、避難所にも届いていましたよ!



東日本大震災 チャリティバザー in 綾瀬 4月17日

2011-04-15 20:13:12 | 東京武道館避難所
 赤プリ入居者はいたものの、いわき市から戻ってきてる人もいて、結局あまり人数が減ってない、東京武道館避難所。

 避難所で使うものは、細かいものは別として、ほぼ揃っているけれど、新しい仮住居に移転される人は、そこでの生活物資がゼロの方も多いのです。

 新しい家で生活をするにあたり、いろいろ必要なものって出てきますよね。
 欲しいものを避難者の方が選んで、お渡しできるような仕組みを、助け合いの輪ステーションの方が企画しました。近隣にお住まいの方、何か自分にできることがあれば協力したいと思っていた方、参加してみませんか?

 出店はもちろんですが、購入もできます(避難者の方は無料)。
 売り上げは被災者の方のための、募金になるそうです(出展者任意)。

「東日本大震災 チャリティバザー in 綾瀬」を実施します!
http://ameblo.jp/bu-katsu/entry-10862463703.html

 初期から献身的に活動されていた団体ですので、私も安心してご紹介できます。
 私は、知り合いになった方に差し上げたりして出店できるものが何もないんだけど、子どもを連れて買い物に行こうかなと思ってます。

 避難所の週末イベントも、今週末はあまりなかったと思うので、避難所の方も喜ばれると思います。地震を怖がってあまり遠出したくない方が多いので、目の前の公園でやるこのイベントは、きっと楽しみにしてると思います。

 主催の塩崎さんが、この件の拡散を希望されていますので、ぜひ、知人やフォロワーの方に、お伝えくださいね!にぎやかになるといいな~。


東京武道館避難所の様子(2011.4.13)

2011-04-13 13:20:40 | 東京武道館避難所
 今日の東京武道館の様子です。
 最初に、支援物資提供をお考えの方、今現在、歯磨き粉の在庫がないそうです。
 数本からでも喜んでいただけると思いますよ。直接受け付けに行って、渡すことができます。
 他の不足品はこちら。



 驚いたことに、人数があまり減っていません。今日の人数です。



 ええっと思い、内訳を伺ってみました。するとまだ、小学生が五人も!
 (この人数は昨夜の集計です)



 皆さん取材に疲れていらっしゃるので、掲示物を撮影するだけで帰るつもりでしたが、これは事情を聞かないといけないと思い、小学二年生と幼稚園児のお子さんを持つお母さんに話しかけて聞いてみました。

 実は、昨日いわき市からこちらに子どもと戻ってきたそうです。一度は東京武道館からいわき市に帰ったけど、怖くていられない。小学校も今週いっぱいお休み。なので、仕事のあるご主人だけ残して、奥さんと子どもたちだけ、また避難してきたということでした。

 子どもは怖がって泣くし、夜も靴を履いたまま寝ている。いずれはいわき市に帰りたいけど、今は危ないからだめだと夫に言われたとのことです。

 宙ぶらりんの子どもたち。さっそく、「ひまわり☆タイム」さんの掲示物を教えて、一時教育してもらえるよと伝えてきました。それはいいですねと興味を持っていらっしゃいました。(erikoさん、連絡が行くかも!出番ですよ~)。

 掲示物コーナー。





 支援物資コーナー。








 すばらしく、すがすがしい芳香を漂わせていた、お花たち。皆さん、見てましたよ。











東京武道館避難所の様子(2011.4.8)

2011-04-08 16:40:41 | 東京武道館避難所
 本日の東京武道館の様子です。



 今日は、都の方に人数の内訳を聞くことができました。

  6歳未満     11人
  6歳以上12歳未満  7人
  12歳以上18歳未満 16人
  18歳以上60歳未満 127人
  60歳以上     26人

 さらに、東京武道館避難所から、親の希望した小学校に通っている子が一名いることがわかりました。
 足立区が把握している子はその一名だけでした。

 また今日は、赤プリの仮住居決定者の発表がありました。
 東京都の避難者の入居希望者全員(138世帯)が、入居できることになりました。
 これで、東京武道館からも、かなりの避難者がこちらに移動されると思われます。

 赤プリへの移動は、4月9日(土)10~12時ということです。
 三食無料で提供され、駐車場つき、ペットもOK。ホテルなので、ベットやTV等は付属しています。すべて無料ですが、入居は6月末までとなります。

 また、都営住宅に入居された方には、人数分の布団、冷蔵庫、固定電話、TVなどが支給されるそうです。入居は半年間、家賃は無料です。

 それと、東京武道館を避難所として使う期限ですが、4月半ばということ以外はまだ、決まってないそうです。状況によっては、延長もあるかもしれません。

 さて、ホールの様子です。
 先日支援物資ととして届いた「心のとしょかん」もチェック。







 読んでいらっしゃる様子が、本の様子でわかりますね。

 お知らせコーナーも整理整頓されて見やすくなっていました。



 出張交番の警官に、事件等ないか質問してみましたが、特に被害届等は出てないとのこと。
 部外者の立ち入りについては、気をつけてはいるが、基本的に自己申告であり、厳しく調べることが避難者なので難しいとのこと。ただ、見回り等については、手厚い印象を受けました。



 また、支援物資の受付では、本日の朝8時に避難者に聞き取り調査したリストを受け取れました。これは避難所で使うものばかりです。シルバーカー(貸し出し用)の提供等を希望している旨等等書いてありました。



 新しい仮住居先で使うものについては、特に用意してないとのことでした。
 次回の聞き取り調査時に、訊ねてくださるとおっしゃっていただけました。
 「助け合いの輪ステーション」の方がとても心配なさっていたので、この件もまた引き続き、聞いてみようと思います。

       ・・・・・・・

 今日、気になったことは、2点。

 まず、小学生7人のうち、都と足立区が把握している範囲で、6人は通学してないようでした。
 これは、4月9日から赤プリに入居する中に子どもたちがいるならば、納得できます。赤坂の小学校へ編入するのでしょう。でも、4月10日以降に小学生がいるとしたら、問題ですよね。中高校生もです。また、10日以降に調査します。

 それと、赤プリ入居が希望者全員受け入れというのは、喜ばしいことなのですが、募集時は、三食付きという条件ではなかったのです。それを知っていれば申し込んだのにという声も聞きました。追加募集の予定は、今のところないということでしたので、その辺柔軟に対応できないものかなぁと思いました。

 ちょっと風が冷たくなってきた、東京武道館の様子でした。


東京武道館避難所の様子(2011.4.5)

2011-04-05 13:23:22 | 東京武道館避難所
 今日の東京武道館の様子です。



 今日はちょうど、炊き出しの時間に伺ったので、その様子を撮影。
 綾瀬町会自治会連合会・綾瀬町会自治会婦人連合会の皆様による、すいとんとおにぎりの炊き出しです。







 また、本日も美容師の有志のボランティアの方々が、武道館3階でヘアカットの支援をなさってました。下でビラ配りをされていたので、写真を撮らせていただきました。



 キティちゃんも応援に駆けつけてきました!赤ちゃんや女子高生に囲まれて、撮影会。ちょうど今日は上野動物園バスツアーがあったので、小学生が少なくて、残念。



 さて、内部の様子です。
 赤坂プリンスホテルの仮宿舎の申し込み受け付け場所ができていました。



 あと、新しい告知は、東京都自閉症協会からの、支援申し出の掲示がありました。



 また、嵯峨野文庫さんが取りまとめていた、「心のとしょかん」。設置されていましたよ。
 メンバーはこんな方々です。





 本のセレクトに愛を感じました。ただ、本を持ってきただけじゃないです。ケアになるものを選んだのでしょう。私も読みたくなるような、ラインナップでした。





 支援物資です。こんなのもありました。







 粉せっけん。共同で使っているようです。



 支援物資から、必要なものを選んでいた、昨夜到着したというご年配のご婦人に、「足りないものはないですか?」とお尋ねしましたら、「ここは物資が豊富でありがたいです」との言葉。「私ひとりだから、そんなにいらないしね」というのです。

 その方は、ご主人を亡くされて、一人でこの避難所に来たのです。
「全部一人で決めなくちゃいけないから、大変」とおっしゃっていました。

 皆さん、淡々としてらっしゃいますが、本当に大変な経験をされて、ここにいらっしゃるのです。かける言葉がありませんでした。

 その方が、「そういえば、枕がないんです。あると助かります」とおっしゃっていました。
 支援物資受付の方に伺うと、枕の支援はなかったようです。もし、枕を提供してもいいという方がいましたら、ぜひ東京武道館にお持ちくださいね(でも、新品じゃないとだめかも)。

 避難所の顔触れも、ずいぶん入れ替わりました。最近来た方で多いのは、家族ではなく、一人で避難されてきた中高年の方です。大所帯の避難所なので、話し相手を作るのも大変。そもそも、話したり、お茶飲んだりを望んでいらっしゃるかも、当事者じゃない私にはわかりません。でも、どんなにか心細いことでしょう。まだ、次の仮住まいは決まってないそうです。

 都営住宅といっても、いろいろ。23区内のどの辺のあたりに住みたいと言っても、希望はとってもらえません。抽選で決まるのです。新しいところもあれば、古い都営住宅もあります。

 都営住宅だけでなく、実は東京武道館の近くに、巨大なUR住宅団地があります。





 できたばかりの、地元民も憧れる素敵な住宅です。ここにも空きがあり、数はあかしてもらえませんが、何家族かは、入られるようです。
http://www.ur-net.go.jp/saigai/info20110329_2.html

 でも、お家賃も12万円以上すると噂される物件ばかり。半年後もそこにいるのは、土地代の安い場所から来た方々には、かなりご負担になるはず。

 一人で知らない土地に住むことになる、先程の中高年のご婦人。生活費を稼ぐ必要もあります。周りは知らない人ばかり。近所付き合いの難しい東京での生活。

 家賃が半年無料といっても、結局は半年ばかりの時間稼ぎにすぎません。その後のフォローもぜひ、都にはお願いしたいです。金銭面と心のケア、両方必要です。散らばって住むことになるけれど、都がきちんと管理して、連絡を絶やさず、たまには訪問して様子を見てほしいです。そういう訪問ボランティア活動というのも、あるといいのではないでしょうか。それこそ、ネットを駆使して、Face to Faceの確認ができるようなデバイスを、全避難者宅に設置するとか。ネット利用率は低そうだったので、その辺のフォローも含めて。

 近くの公園では、桜が八分咲きでした。



 明日はおすもうさんの炊き出しがあるそうです。
 






東京武道館避難所の様子(2011.4.4)

2011-04-04 16:43:57 | 東京武道館避難所
今日の避難所の様子です。



 私が伺った時は、ちょうど都営住宅・赤坂プリンス等仮住居の説明会が行われていました。皆さん、真剣な様子で説明を受けていました。



 出張床屋さんも来ていました。場所は三階です。とても盛況でした。



 支援物資もたくさん届いています。配る前の支援物資が出番を待って階段わきに並べられています。置き場所がもういっぱいです。



 もちろん避難者の方が自由に取れるよう、たくさん置いてあります。



 明日は地域の自治会から、すいとんの炊き出しがあるようです。まだ寒いから暖かいものはうれしいでしょうね。地元の方、本当にお疲れ様です。避難者の方に伺うと、食べ物が何よりうれしいと皆さんおっしゃいます。



 東京ドームホテルからのお誘いもありました。春休み最後のチャンスかも。お子さんも喜びますね。バス送迎付きです。



 あと、本日は避難所に本を送ろうというプロジェクトを取りまとめている嵯峨野文庫さんが、本を納品されるそうです。夜が早いから読書等静かに過ごせるものは、きっと喜ばれると思います。

 今日は外で、港区にある芝中学校の生徒さんが、ピアノコンサートのビラを配っていました。避難所の中にも掲示はあるのですが、たくさんの方をお誘いしようと、わざわざ港区から来てくれたそうです。



 三遊亭好太郎さんも、昨日に引き続き、いらしてました。中学生たちと、ビラ配りをなさっていましたよ。

 そして彼らが告知していたコンサートは、近所の教会で開かれていました。音大生による、トランペットとピアノの演奏です。



 教会の礼拝堂に響き渡る、トランペットとピアノによる「夜空のムコウ」のメロディ。会場内からは、かすかに歌声も聞こえます。



 千と千尋の神隠しの曲「いつも何時でも」をトランペットが歌い、ピアノが伴奏するのを聞いていたら、取材中いつもぐっと我慢している涙腺がぱーっとゆるんじゃいました。生演奏っていいですね。学生さんたちが、みんなに元気を配ろうとしている気持ちが伝わってきました。

 左のお二方が、ピアニストの方です。ショパンもよかった~



 今日は避難者の方々は、次の住まいを決めるという、とてもシビアな選択を迫られ、避難所全体に緊張感が漂う雰囲気だったのですが、音楽を楽しんで心からほっとされた方もいらっしゃったことでしょう。このあとアカペラのグループのコンサートも行われました。

 私も、いつも何かして差し上げたいなぁと思いつつ、取材して帰るだけになっちゃっているのですが、こうやって実際に励ますための行動をしている方々には本当に頭が下がります。会場の準備をなさっている教会の方々、ビラを配って寒い中告知をするボランティアの方々、避難所の皆さんはそのことを良く知ってます。

 地元の方々の歓迎の気持ち、いたわりの気持ち。避難者の方々の厳しい現実と立ち向かう中の、癒しになっているなぁと思いました。

 今日も、NHKやら他局やら、報道陣も時間と人数をかけて大掛かりな取材をしていました。近いうち、テレビで避難所内部の様子を拝見できるかもしれないです~。

東京武道館避難所の様子(2011.4.3)

2011-04-03 21:07:24 | 東京武道館避難所
 とても寒い一日でした。桜はほんの少し咲いていますが、花見は来週でしょうか。



 本日の東京武道館の様子です。
 都営住宅に移られた家庭数は公表されていませんが、100人ほど減っていました。



 ボランティアの受付が終了しています。登録人数も必要十分となり、避難所としての期限も迫っているからでしょう。



 ディスプレイに、予定がわかりやすく表示されるようになりました。外で行っている炊き出し等も、内部の人にしっかり告知できているようです。



 昨日行われたマリアージュ6階でのお食事会には、せんだみつおさんが司会をし、マイク眞木さんがミニコンサートを開いて、避難所の方々を楽しませたそうです。100名ほど、参加されたそうです。

 今日の昼は、足立区在住の料理人有志で、中華料理がふるまわれたそうです。



 さらに、バーベキューやスーパーボールすくいなどのイベントも、(株)ファミリー工房さんの提供で行われました。



 また、水曜日の昼は、横綱・白鷗ほか、玉ノ井部屋によるちゃんこ鍋を炊き出しするそうです。



 今日は演芸ボランティアという方々もいらしてました。三遊亭 好太郎さんがいらしていたそうです。この活動は、いろんなゲストをよんで継続するようです。



 中川北小学校の子ども茶道教室からも、お茶のお誘いが。



 綾瀬東部教会では、5日・6日に子供向けの映画会、4日にはゴスペル等の助け合いの輪コンサートも行われます。


(塩崎さん、ちゃんと貼ってありましたよ!塩崎さんはずっと最初から、東京武道館で支援されていましたが、ビラを貼れたのはたぶん初めて。よかった~)



 このblogでもコメントいただいてた、ひまわり☆タイムさんのビラもありました!



 おえかき工房さんという、子ども美術教室の支援、亀青小学校の有志の方からグランドで身体を動かすお誘い、カノン音楽教室さんからは、ピアノ・バイオリン・チェロ・フルート等のレンタルと場所を提供する支援、廣里整体院さんから、無料のマッサージサービス、専門家のこころの相談窓口等の掲示もありました。

 また、株式会社ナカザトさんは、震災前、美容師として働いていた方を寮つき、道具貸出等の支援を申し出ていました。いいですね。こういう支援は今の避難者に一番必要なことかもしれません。

 また、京都の豆腐懐石の松籟庵さん、駒沢のカフェレストランアヂトさんから、仕事と住居の支援等もありました。

 支援物資もさらに充実していました。







 マッサージブースです。盛況でした。



 今日は、避難所を4か所も回ってここに来たという避難者の方とお話することができました。
 東京武道館に関しては、出入館の管理が厳しいことに、少々不満を持っているようでした。しかたないのかもしれないが、プライバシーにも気配りが欲しいと。また、今朝、いじめをうけた子どもをみかけたそうです。誰かはわかりませんが、外に出た際、いやなこと(ここにはとても書けません)言われたそうで、親に泣きついていたそうです。

 子どもが誰にそうされたのかは不明ですが、もし同世代の子どもがいじわるを言ったのなら、私たち地元の親は、責任重大です。やはり、子どもにも避難所の話をし、なぜ、この地域に来ているのか説明し、みんなで支えあうのは当たり前なんだということを、きちんと説明するべきです。

 私たち親世代は、自分がボランティア活動したり、物資を提供することを惜しまない方を多くみました。でも、つい自分の子どもの心の平静を願い、今起こっていることの説明をあまりせず、「大丈夫だよ」と落ち着かせることを優先させてしまいがちです。それも大事なことですが、少なくとも東京都に600世帯の避難者が住むのです。子どもたちは同じ教室で学ぶ友達になるかもしれません。

 始業式の前に、親がしっかり子どもに、震災、そして避難者の方々のことを、話して理解させる努力をしなければいけないと痛感しました。

 子どもだけではありません。私たち大人も、ただ同情するだけじゃなく、一緒に暮して行きながら応援する方法を、生活を守ってあげる方法を、今度は草の根の活動で支えていくべきです。隣に引っ越してきた家族、同じクラスになったママ友、きっと身近に来るはずです。

 散らばって住んでいる避難者の方、福島に戻られた方、それぞれ大変な毎日を送っていると思います。震災後もそれほど変わらず生活できている人たちで、そういった生活が激変してしまった方々を、少しでも支えられたら。

 行政はもちろんですが、私たちも、身の回りから、心を配っていきたいものです。
 自戒を込めて。

 避難所の、顔見知りになった方々の姿が、見れなくなりました。代わりに新しい方が来ています。
 避難所はあくまで、避難所でしかありません。あと数日で、東京武道館は避難所ではなくなります。新しい住処を求める方、戻る方、避難所にいる人はそのことで毎日悩んでいらっしゃいます。都もいろんなサジェスチョンをしていますが、こればかりは自分で決めなくてはいけません。

 避難してきた方々が全員、納得できる次の場所を見つけられるまで、また伺って様子を見ていきたいと思います。

The state of the shelter Tokyo Budokan(2011.3.31)

2011-03-31 15:44:57 | 東京武道館避難所
 今日の東京武道館の様子です。



 なんと、東京武道館内のホールに、接骨院のボランティアチームが入りました!
 その場でマッサージしてもらえるようになったんです。
 社団法人東京都柔道接骨師会という団体でした。





 接骨院からの支援申し込みは、避難所開設当初からたくさんありましたが、やっと東京都も接骨院の治療が必要不可欠だとわかってくれたのでしょう。これは、中に入れなくて、場所を自力で地域に用意したり、自分の医院を開放したりしてくださっていた、地域のボランティアの方々の地道な訴えかけの効果も大きいでしょう。

 このボランティアチームは、軽いけが等にも対応し、湿布等も用意されているので、マッサージのついでに治療してもらうことも可能でした。午前中、20人ほど施術を受けられたそうです。

 また、郵便局が、移転届けの受付をしていました。福島の避難者の自宅に届くはずだった荷物や手紙を、東京武道館に転送して届けてくれるサービスが始まったのです。





 皆さん、手続きをされていらっしゃいました。これはうれしいサービスですよね。


 物資もまた、補充されていました。







 このblogのコメントに、下着や生理用品は、ちょっと別の場所に置いては?というご意見をいただいていたので、そのことを係の人に伝えてみました。あと、現在足りないものはこのような状況とのことでした。



 新品のみ受け付けています。取材中も、大量の物資を持ち込む方がいらっしゃいました。都の職員が「あ、あの、お名前を....」と追いかけたのに「いえ、名乗るほどのことは!」と立ち去ってしまいました。か、かっこいいですけど、名前は書いて行きましょう。都の方は処理ができなくて、困っちゃうようですから。

 あと、上野動物園に行こう!という都の催事があるようです。バスツアーで移動も楽そうです。ビックサイトや味の素スタジアムとも合同の催事のようです。



 さらに、武道館内部で開くボランティアカットサービスもあるようです。ヘアカットのみだそうですが、足の悪い方等いますから、きっとうれしいですよね。



 また、足立区商店街連合会第四ブロック主催のお食事会のお誘いのチラシや、母子疎開支援ネットワーク「hahako」さんの疎開先民間受け入れ情報も新たに掲示されていました。母子家庭の支援は気になっていたんです。よかった。



 そうそう、亀有の美容院「LOTUS HAIR」さんも、支援のカットorシャンプーブローサービスを申し出てました。隣町と言っても近い亀有。カットのついでに亀有の散策など、とてもいい気分転換になれますよね!地元民として、本当にうれしい。感謝です。



 避難者の方々の寝室となっている、現在の体育館のひとつ。撮影許可をいただいたので載せます。

 こちら、本日の様子。


 もう一方の、歩くと床全体が揺れる体育館のほう、3月18日に撮影したものも、比較のため載せます。



 3月18日の時に比べると、段ボール等で区切りを強化し、少しでもプライベートを確保し、過ごしやすく工夫している様子がわかると思います。

 今日は国際色豊かなメディア陣に、驚きました。メキシコ、チリ他、多くのメディアが訪れて静かに写真を撮っていました。

 昨日は天皇陛下皇后陛下がいらして、大混雑でしたが、今日は静かな東京武道館でした。




天皇皇后両陛下 東京武道館を訪問

2011-03-30 18:47:49 | 東京武道館避難所
 今日は、東京武道館に、天皇皇后両陛下が訪問されました。
 フジテレビの放映で、私も拝見しました。


http://www.youtube.com/watch?v=_3cQcSXcpU0

 私も顔を知っている避難者の方々。いつもの体育館。そこで、両陛下は一人ひとりに声をかけられていて、膝をついて座り、話しかけていらっしゃいました。陛下の力ってすごいなぁと思います。きっと、すごく、避難所の皆さん、喜ばれたと思います。

 都の東京武道館避難所への対応が日に日に良くなっていったのは、このせい?と勘ぐってしまう私はいじわるかもしれませんが、それでも結果、避難所の方々の待遇が改善されていったのは、喜ばしいことです。

 私ができることは、両陛下がお帰りになった後も、都がちゃんと職員の数を減らさず、待遇も維持してくれるのを見守ることです。

 また、ちょこちょこおじゃまして、様子を見に伺うつもりです。
 都がきちんと、避難所の方々に礼を尽くしているか、確認しないとね!

 他の全国の避難所も、東京武道館避難所のように、避難してるときだけでも、衣食住の心配をしないで過ごせるよう、心から祈っています。

今年の花見について思う

2011-03-30 08:57:05 | 東京武道館避難所
 mixiの私の日記に、「花見について避難所の方はどう思うだろう?」という質問があったので、コメントに私の意見を書きました。

 避難所の周囲は桜の名所がたくさんあります。その花を愛でながら、その花の下でお弁当を食べたりするのを誰が止められるでしょうか。昼間のお花見は、娯楽のない避難者の方も交えて、大いにやるべきです。

 夜の花見も、静かに飲むのなら、いいと思います。
 でも、皆さんに伝えておきたいことがあります。

 あまり、どこのメディアも触れていませんが、避難所の生活は消灯21時です。



 夜中に避難してくる方もいますから、出入り厳禁というわけではないですが、武道館の床は受け身で怪我しないようにするためなのか、普通の体育館と違って弾力があり、そっと歩いても揺れるようにできていて、寝転がっていると、遠くで歩く人がいてもまるで地震のように揺れます。なので、皆さん夜はあまり動きません。

 また、避難所は、ホール(共有部分)以外はすべて、飲食禁止です。ジュースや菓子を食べるのも、こっそり隠れてちょっとだけ。ましてや誰もお酒を飲んだりしていません。

 避難者の方に、お酒について聞いてみると「こういう団体生活だから、お酒を飲んで騒いだりする人が出るのは困る。だから、皆、自主的に飲まないようにしている」と返事された。じゃあ、綾瀬等の町に出て飲んで帰ってくるのはどうかと訊ねると「消灯は21時。赤ちゃんも子どももいる団体生活で、酔って帰るのは迷惑になる」との返事。

 結局、この質問に答えてくれた若者は、一度も飲むことなく、いわき市の30キロ圏内になる自宅に家族と帰って行きました。

 だから、避難所周辺での、21時以降のばか騒ぎするような飲酒は、どうか控えていただきたいなと、個人的には思ってます。今年は静かに花を愛で、香を感じながら、春の息吹を静かに楽しむ花見にしていただけたらと思っています。


東京武道館避難所の様子(2011.3.29)

2011-03-29 18:12:10 | 東京武道館避難所
 今日の東京武道館は、とっても暖かくていい天気!
 桜のつぼみも一気に膨らんだかも。
 避難者の方に早く、桜を見せてあげたいですね。

 今日も元気に、「助け合いの輪ステーション」の方々がいらしていました。



 助け合いの輪ステーションは、鍼灸無料サービスだけでなく、今日は料理教室も開催!ということで、避難者の方がご家族で参加されていました。今日のメニューはチヂミとチャプチェ。いいにおいだった~。





 さて、今日の東京武道館内部です。
 人数は、減っていますが、新しい方がたくさんいらしてます。



 地域からの支援、今日は本当にいろいろ新しい告知がありました。
 今日はクリスピードーナツさんから、ドーナツの差し入れがありました。
 子どもたち喜んだでしょうね!



 他にも、NPO法人ぷらちなくらぶさんが、ちびっこフラダンスショーを行ったり、綾瀬の美容室エピソードさんが、無料シャンプーカットを避難者に提供してくださったり、地元のママさんたち有志が、4月に子ども連れで遊ぼうと呼びかけるポスターもありました。




 また、近所の理容室、T's BARBARさんもカットコース無料のサービスを避難者の方に提供されていました。男性もさっぱりできますね!



 あと、ペットに関するサポートも。NPO法人ワンワンパーティクラブさんからの支援です。



 また、久米歯科医院さんの往診サービスも!これは助かりますよね。足の悪い方もいらっしゃいましたからね。

 全国から届いた応援メッセージも、日に日に増えていってます。足を止めてみていらっしゃる避難者の方を何度もお見かけしました。



 こちら、支援物資です。食べ物は充分行き渡っています。



 女性用衣類のうち、特にズボンと下着が少し不足気味とのことでした。新品の場合、東京武道館で支援物資の受付をしています。



 子どもたちはパソコンに夢中。本当に元気でみんな、にこにこしてます。



 今日から子どもの一時保育も始まりました。足立区の支援のようです。



 レンタル自転車には、二人乗り(幼児・子ども用)も用意されました。

 プロテスタント教会だけでなく、カトリック教会のシスターからの支援の告知もありました。

 私は無宗教なんで忘れてましたが、こういうとき、自分の信じる宗派の方々と一緒に祈ったりするのは、きっと癒しになるでしょうね。

 ティップネスさんの利用受付コーナーもできていました。ジムで身体を動かせるのは、きっと健康維持に役立ちますよね。



 そして、今日はボランティア受付コーナーもできました!



 最初からこれ、やってくれてたらよかったのにね。
 若者がたくさん訪れていて、うれしく思います。
 今日は受付と説明だけで、実務は自宅待機で連絡待ちのようです。

 地元から、たくさんの支援が届いていること、避難者の方はとても喜んでいます。

 最初の都の避難者への待遇は、正直最低限のものでしたが、地元の方々が声をあげ、行動したことで、都も行き届いた支援をするようになったのです。地元の声が届いたんだと私は確信してます。それがなかったら、まだ、「食事は自分で」「宿泊だけ」の状態だったでしょう。

 地元の方々の、熱い思いと行動に、感動しています。
 ありがとう。

東京武道館避難所の様子(2011.3.28)

2011-03-28 15:06:04 | 東京武道館避難所
 今日の東京武道館の様子です。

●王子歯科クリニック訪問歯科診療
http://www.ojidental.gr.jp/



 本日から一週間(除く日曜日)、歯科無料診療サービスを、なんと北区から来て、避難者の方に告知されていました。歯が痛いのって、つい、ひどくなるまで我慢しちゃいますけど、その前に治療したほうが絶対いいですものね。心強い支援ですね。

●ドンチーノさん、無料シャンプー・カット・ブローサービス
http://ameblo.jp/doncheeno/theme-10026985978.html



 先日も紹介しました、美容室ドンチーノさんの無料カットサービス、本日開催していました。
http://blog.goo.ne.jp/nobo565656/e/c60d9a4448eecd2a5abf2cd607dac9cf

 いろいろな美容師の方が、ドンチーノさんを中心に集まり、このサービスが実現したそうです。午前中伺ったところ、40人程予約が入ったそうです。わぁ、それならもう一杯なのかなと思ったら、まだまだ大丈夫!ということで、避難者の方にビラを配って告知されていました。

 そして、今日も鍼灸サービス中心の活動「助け合いの輪ステーション」の方々も、避難者の方に向けてアピールするため、ビラや看板等を立てて活動されていらっしゃいました。
http://ameblo.jp/bu-katsu/entry-10843598608.html

 さて、避難所内部の様子です。

 本日の人数はこちら。



 減っています。車の台数も減りました。皆さん戻られて、元気を出していらっしゃればいいのですが。

 そして、綾瀬警察署のブース、消防署のブース、足立区役所のブース、法律よろず相談のブース、支援物資受付などが設置されていました。




 避難者の方には、食事券の配布が始まり、朝はパン等の現物配布、昼用の食事券1000円、夜用の食事券1000円分ずつ、外食に使えるようになりました。綾瀬周辺の外食店で利用できるそうです。食事の心配はこれで解消されましたね。自粛ムードの駅前飲食店も活気づくでしょうし、いいことだらけです。心からほっといたしました。



 支援物資もたくさん届いていました。








 パソコンコーナーは、子どもたちがYahooきっずで遊んだり、ドラえもんの動画をみていたりしてましたよ。



 テレビもあるんですが、それは常にニュースを流しているので、子どもたちは空いてる時、パソコンで遊んだりもしているんですね。子どもたちは本当に、元気でたくましいです。

 掲示物もたくさん追加で貼られていました。



 武道館内で行われる、ハローワークの説明会。こちらで仕事を探すことができるのは、とても便利でしょう。

 東加平小学校の有志の先生が協力して、春休み中の校庭を開放して遊ばせるサービスも始まりました。先生が武道館まで迎えに来て、親子で外で身体を動かしたり、勉強したりしようという支援です。



 すこやか堂整骨院、スポーツクラブ・ティップネス等の掲示もありました。



 福島県情報コーナーなども新設。地元の銀行からのお知らせなどが貼ってありました。少しでも、地元の情報を知りたい皆さんですから、とても心強いでしょう。こういうのを見ると、避難も町ぐるみ、村ぐるみで移動した方が何かといいのかなと思いました。



 足立区からは、保母さん(?)も派遣され、子どもたちの面倒をきめ細やかに見ていました。



 レンタル自転車、赤ちゃんグッズ(ベビーカー等)貸しだしなども、足立区のサービス提供のようです。



 個人的に連絡を取る方法は、どうも紙ベースの掲示版のようです。内部は区切ったりしていますけれど、雑魚寝状態ですので、それしか方法がないのでしょう。



 ちょうどお昼時に訪問したので、多くの方が昼食を取りに駅前に出かけていらっしゃるようでしたが、残っている方に少しお話を伺ってみました。

・富岡町(原発のある場所)から来られた20代の若者

 14日に東京に逃げてきて、26日まで親戚の家に避難していたが、ここを知って週末から利用している。足りない物資等はなく、よくしてもらっていて感謝している。

・いわき市から来た、70代のご婦人

 19日から滞在している。昨日より外食費も出してもらえるようになり、感謝している。
 体育館での寝泊まりは、身体が辛いけど、接骨院で施術してもらえて、ずいぶん楽になった。

・いわき市から来た、赤ちゃんをあやしていた20代の若いママ

 赤ちゃんの物資も充分届いて、授乳場所も用意してもらえて助かりました。いわき市に戻ったら、美容院に行けるかわからないので、今日来ている美容院の無料サービスはうれしいです。赤ちゃんを連れて行ってもいいのかしら(確認したところ、子ども連れでも大丈夫だということで、喜んでいらっしゃいました)

 全体的に、サービスも整い、体育館で寝ていてあまり動こうとしない方についても、巡回して様子を訪ねる医療チームや、相談員の方がいましたので、都はもれなく皆さんに対応されている印象を受けました。また、都の職員の人数も、充分足りており、雑用をするためのボランティアの人手は不要だと思います。

 近所に大勢の方が避難してきて、何か手助けをしたいと思っていた方も多いのではないかと思います。でも、地域の支援、足立区の支援を受けて、東京都はしっかり、避難者の方がここにいる間は困らないように、気配りできていると思います。

 避難所から、都に提示された行き先に移動する、もしくは地元に帰る。避難者の皆さん一人ひとりのお考えは違います。どちらにしても、避難所を卒業されたら、とても厳しい現実と対峙していかなければならない方々です。せめて、東京武道館にいる間だけでも、衣食住のことを考えずに、気持ちを落ち着かせ、ほっと安心していただけるといいですね。

 また、避難所内部への入場が制限されているなか、外から支援されている有志の方々も本当に頭が下がります。私など、出かけたついでに、30分ほど撮影したり、取材したりしているだけですが、この方々は、午前中から午後まで、ずっと外で支援活動をなさっていました。

 避難者の方々も、通りすがりに話しかけたりしています。
 このコミュニケーションだけでも、避難者の方々にしてみれば、とてもうれしいこと。
 横のつながりを大切にする東北の方々に、心強い応援になっていると思います。

 現在綾瀬に総計600人近くの方が滞在されたことになります。出発された方もいらっしゃいます。ここに滞在していた間だけでも、「綾瀬って暮らしやすそうないい街だったよね」と、避難者の方が思ってくださるといいですね。

 ボランティアの方、支援されている方、本当に、ありがとうございます。



東京武道館の避難者向けレンタサイクルサービス(2011.3.26)

2011-03-26 11:27:42 | 東京武道館避難所
 東京武道館で、避難者向けレンタルサイクルサービスが始まったので、私が個人的に貸していた自転車を、今朝引き取りに行きました。しっかり「災害時なので、移動してください」の張り紙を貼られていました(汗)朝取りに行ってよかった(^^;

 15台くらい用意されていました。便利に使って綾瀬の散策にも利用してほしいですね。



 今日の綾瀬はものすごい強風。朝でしたので、避難者の方も、皆さん中にいらっしゃるようでした。空がきれいです。



 風がやんで、子どもたちが外で遊べるといいんだけど。


  ・ ・ ・

 宮城に親しい人がいます。原発から北西方面、50キロ圏内に届く場所に住んでます。
 家屋は無事ですが、ガソリンはまだ、普通に買うことがままならない状況です。
 山のわき水、薪ストーブ、そして電気も開通し、ネット回線も使えます。
 食べ物も備蓄があるそうです。

 だけど、ガソリンが貴重すぎて、身動きがとれません。
 近隣の様子を見に行きたくても、歩いて行動できる場所ではありません。

 じっと、一人で、騒ぎが収まるのを待っています。

 東京の水買占め騒動、葉物野菜の買い控え等のニュースを、冷やかに見ています。
 彼のような人が日本中に、今何百人、何千人いるでしょうか。

 東京にいる私たちも、冷静を心がけて行動したいものです。
 少なくとも、まだ食料すら充分にない状態で、家にこもっている人がたくさんいることを、忘れないでいたいものです。

 我が家の冷蔵庫には食品がまだたくさんあります。正常な時なら必ずあるものがなかったりしますけど、違う食べ物があります。赤ちゃんはいないから、水道水だって使えます。歩いて行ける範囲に飲食店もあるから、外食だってできます。

 今までと同じ生活をしようとするから、不安になるのかもしれません。
 節電にしろ、仕事にしろ、なんにしろ、いい機会だからいろいろ自分の生活を見直してみようと思っています。ちょうど、将来の生活設計をしなくちゃいけない年になっている、今4月から大1・高3の長男長女にも、先のことを真剣に考える良い機会になったと思っています。

 ただ、赤ちゃんのいる家庭は本当に気の毒ですね。私が今、その立場だったらと思うと、胸がつぶれそうです。近所で困っている人がいないか、気にかけようと思います。

 そうそう、私が取材した、亀有経済新聞の記事も読んでくださいね!

●足立区内で広がる助け合いの輪-高齢者や団地居住者たちが自主的に
http://kameari.keizai.biz/headline/523/

●足立区立東渕江小学校、震災時の帰宅速やかに-地震対策進む
http://kameari.keizai.biz/headline/519/