(この文章は5月のmixiに書いたものです)
短歌結社で同輩のY口さんは十代のころはストーカーが出たとゆうほどの美女(今でも。孫いるけど)であり、教養とユーモアに溢れた麗婦人であり、歌会では常に高得点を獲得し、あまつさえそれだけ社会的にも知的にも恵まれておるにもかかわらず私の本の読者でもあるという怪体(けたい)なかたでもあり、要するにたいへんな天稟をお持ちなのだが、完璧な人間はいないの例え、男の趣味がとんでもなく悪い。
現実に彼女が相手にした男性はどうだか知らんが、なんと、太宰治とマイケル・ジャクソンが大好きだと聞いたときのわたくしの反応は、「ぐえっ」という蛙を踏みつぶしたごとき音声を発することであった。
そりではおまえは作家なら誰が好きなのか、と問われると、「夢の恋人」というくらい好きな作家様はいない、というのは嘘であって何人かいるのだが、そのうちの半分くらいがご存命であり、もう半分も没後あまり時間がたってないので、なんか恥ずかしくて言えないのである。これは個人的にメッセージをいただいて問い合わせてもらっても全部は明かせないというくらい恥ずかしいのである。いったい誰と誰なのか各人で想像をたくましくしていただきたい。
じゃあミュージシャンならどうか、とゆうと、平凡だがタイプ的にはブルース・スプリングスティーンが好きだ。聴くんだったら、スプリングスティーンが鼻かんで丸めて捨てそうな、装飾過多のごてごてのプログレ一本槍なのだが、「闇に吠える街」の貧相なチンピラまるだしのジャケットを見たとき「なんて素敵なおかた」と思ってしまったのでしょうがないのだ。プログレはありていに言って聴くものであって、そのビジュアルをギャグとして鑑賞しない限り見るものではない(いや、見られるものなら見たくはあるが)。
しかし、Y口さんとの会話でびっくりしたのはそういうことではない。今日、歌会の二次会でマイケル・ジャクソンの話になり、化学の検査をする会社に勤めていたこともある理系のY口さんは、彼のかかっていたのがどれだけ深刻な病気で、その苦痛はいかばかりであったかをめんめんと話してくれた。それはいい。
それはいいのだが、彼女はなんと、マイケル・ジャクソンのことを、ホモでもペドでもないと怒りをこめて断言したのである!
それって、「月は地球の周りを回っていない」って言われたくらい信じられないんですけど!
いやまあ、「おまえ見たのか」と言われりゃあ、見てはいないんだけど。
短歌結社で同輩のY口さんは十代のころはストーカーが出たとゆうほどの美女(今でも。孫いるけど)であり、教養とユーモアに溢れた麗婦人であり、歌会では常に高得点を獲得し、あまつさえそれだけ社会的にも知的にも恵まれておるにもかかわらず私の本の読者でもあるという怪体(けたい)なかたでもあり、要するにたいへんな天稟をお持ちなのだが、完璧な人間はいないの例え、男の趣味がとんでもなく悪い。
現実に彼女が相手にした男性はどうだか知らんが、なんと、太宰治とマイケル・ジャクソンが大好きだと聞いたときのわたくしの反応は、「ぐえっ」という蛙を踏みつぶしたごとき音声を発することであった。
そりではおまえは作家なら誰が好きなのか、と問われると、「夢の恋人」というくらい好きな作家様はいない、というのは嘘であって何人かいるのだが、そのうちの半分くらいがご存命であり、もう半分も没後あまり時間がたってないので、なんか恥ずかしくて言えないのである。これは個人的にメッセージをいただいて問い合わせてもらっても全部は明かせないというくらい恥ずかしいのである。いったい誰と誰なのか各人で想像をたくましくしていただきたい。
じゃあミュージシャンならどうか、とゆうと、平凡だがタイプ的にはブルース・スプリングスティーンが好きだ。聴くんだったら、スプリングスティーンが鼻かんで丸めて捨てそうな、装飾過多のごてごてのプログレ一本槍なのだが、「闇に吠える街」の貧相なチンピラまるだしのジャケットを見たとき「なんて素敵なおかた」と思ってしまったのでしょうがないのだ。プログレはありていに言って聴くものであって、そのビジュアルをギャグとして鑑賞しない限り見るものではない(いや、見られるものなら見たくはあるが)。
しかし、Y口さんとの会話でびっくりしたのはそういうことではない。今日、歌会の二次会でマイケル・ジャクソンの話になり、化学の検査をする会社に勤めていたこともある理系のY口さんは、彼のかかっていたのがどれだけ深刻な病気で、その苦痛はいかばかりであったかをめんめんと話してくれた。それはいい。
それはいいのだが、彼女はなんと、マイケル・ジャクソンのことを、ホモでもペドでもないと怒りをこめて断言したのである!
それって、「月は地球の周りを回っていない」って言われたくらい信じられないんですけど!
いやまあ、「おまえ見たのか」と言われりゃあ、見てはいないんだけど。