THE GRIFT SHOW BLOG

演出家 田中雅志による「グリフト・ショウ」ができるまで

次回公演予告。

2005-11-15 | 『神様のレシピ』
そんな訳で、Playing Stage Works next stage!! は。。。

『神様のレシピ』(仮) です。

2006年、Takes Shape!! です。よろしく。

テーマは、ずばり〝愛はシンクロする〟です。・・・たぶん。

で、

この『グリフト・ショウができるまで』というブログは本日を持って終了となります。最後までたくさんのアクセスありがとうございました。
みなさまのあたたかい声援が、いつも僕たちを勇気づけてくれます。
そしてそれは『グリフト・ショウ』というお芝居が本当に幸福な中で上演されたことの表れだと思っています。
ですが、いつまでもその幸福に甘えている訳には行きません。
休憩はもう充分取りました。
背中と腰の凝りも、ほぐれた・・・ような気がします

いよいよ、プレイング・ステージは次の公演に向けて動き出します。でも、まずはこっそりと・・・

「肝心なことはいつも水面下で行われる。」

と、言えば小悪く聞こえるかも知れませんが、
みなさまの前に、また〝おぉ!!〟と思わせるようなお芝居を創ってみたいと思っています。
素敵な俳優さんたちとともに、みなさんの前に表れる日をご期待ください。

僕が語る『グリフト・ショウ』はこれでおしまいです。ですがこの続きは、きっと〝『神様のレシピ』のレシピ〟(もちろん仮)で語られることでしょう。
(HPでのアンケートフォームや通信販売フォームは引き続き受付けさせていただきます。遠慮なくご利用ください。)

Playing Stage Worksの次の公演は『神様のレシピ』(仮)です。ご期待ください。



で、それまでのかわりと言ってはナンですが、こっそりとブログはじめます。

で、タイトルは『優しい平凡。』と言います。

で、引越し先は http://playingstage.blog35.fc2.com/ です。

ごく私的で、ささやかなブログです。もしお気が向いたらのぞいてみてください。


それでは、またどこかの劇場でお会いいたしましょう。最後までご愛読くださいまして本当にありがとうございました!!

2005.11.15. プレイング・ステージ主宰 田中雅志。

『グリフト・ショウ』回顧録⑩

2005-11-14 | グリフト通信
先日の答えは・・・鈴木役の筒井紘二さんでした。
みなさん、わかりました? 彼が所属するアルケミストの方でもわからない人も居たそうな・・・

さ、そんな訳で、『グリフト・ショウ』回顧録も、はや10回目、最終回の今夜は〝THE GRIFT SHOW BLOG 編〟です。

このブログは、『グリフト・ショウ』というひとつのお芝居ができるまでを、みなさんにお伝えしよう。というコンセプトのもとスタートしました。

僕たちがどんな順番で、どんな風に、どんな試行錯誤をしながら、お芝居を創っていくのかを知ってもらおう。というものでした。
もちろん、ここに書かれた文章は、ホンの氷山の一角に過ぎません。
ブログで語ることと、すべてを語るということは、また別の話です。
それでも、公演期間中や、その前後はたくさんの方々に見ていただけたようです。
拙い文章を読み続けてくれたみなさま、本当に感謝しております。

このブログを書き続けることは、正直、楽しいことでもあり、つらいことでもありました。
台本を書いている途中、朝までかかっても数行しか進まず、もうこれ以上の言葉がないと思ったときも、僕はこのブログを書き続けました。
稽古場から帰ってきて、どんなに疲れていても、僕は饒舌な演出家を演じ続けました。
そこまでして書き続けてこれたのも、すべては『グリフト・ショウ』というお芝居をみなさんに知ってもらうため、そしてこのブログを楽しみにしてくれているみなさんが居てくれたからだと思っています。

「書ける時だけでいいですから。」とスタッフは言ってくれましたが、きっと、そんな風にすると書かなくなってしまうと思った僕は「毎日書く」と心に決めて書き続けました。

そして、いつしかこのブログは〝僕の大切な場所〟になりました。

この場所で勇気づけられ、元気になって稽古場や劇場に向かうことが出来ました。これもすべてみなさんのおかげです。本当にありがとう。

さて、いよいよこのブログも明日で終わります。思い出にすがることは簡単ですが、そこからは何も生まれません。僕たちはまだ、次の一歩を踏み出さなければならないのです。

この企画を進めてくれたkutowans studioの堀川さん。途中、僕に代わってこのブログを書き進めてくれた演助の三谷りょう子さん。そして、このブログにコメントしてくださったたくさんのみなさん。このブログをのぞいてくれたもっとたくさんのみなさん。心より感謝します。本当にありがとうございました。

明日、最終回です。

『グリフト・ショウ』回顧録⑨

2005-11-13 | グリフト通信
「クレタ島の床屋は、自分で髭を剃らないすべての島民の髭を剃りますが、自分で髭を剃る島民の髭は絶対に剃らないといいます。さてここで問題、クレタ島の床屋は自分の髭はどうしたでしょう?」

劇中で出題されたクイズ(命題です)。あなたは答えられましたか?


正解は「剃らない。(剃る必要がない)」です。なぜなら、クレタ島の床屋は・・・


その答えは、実はこのチラシに描かれていました。

そんな訳で、『グリフト・ショウ』回顧録第9夜目は〝Art Direction編〟です。
プレイング・ステージの公演はkutowans studioのアート・ディレクションのもとに展開されています。チラシ。ホームページ。映像。パンフレット。これらはすべてkutowans studioの作品です。ね、かっこいいでしょ。

『グリフト・ショウ』は、このチラシの作成から始まりました。当時まだ真夏の炎天下のもと、俳優さんたちに集まってもらい(しかも秋物の衣装で!!)写真撮影を行いました。今となっては懐かしい限りです。
もちろん、台本など1ページもなく、みなさん手探りの状態で始まりました。

ここで、さっきの命題の答えに戻ります。

クレタ島が髭を剃らない(剃る必要がない)理由は・・・〝女〟だからです。

実際に劇中では、〝かつぎ〟(詐欺)のジョーカーは〝紀子〟でした。

で、このチラシに描かれているカードは〝King〟でも、〝Jack〟でもなく〝Queen〟な訳です。おまけに、よ-く見ていただくと、この〝Queen〟実はちょっと微笑んでいます。

もちろん計算です。kutowans studioの堀川氏との緻密な?打ち合わせによるものです。今回はコンゲームということもあり、様々なところにヒントのようなものを隠してみようというコンセプトのもと一生懸命考えてみました(笑)。ま、〝遊び心〟ですな。

では、ここで問題。〝Queen〟のカードを持っているのは誰でしょう?

正解は・・・また、あした。です。


『グリフト・ショウ』回顧録⑧

2005-11-12 | グリフト通信
素敵な俳優さんと、おもしろい台本があれば、いいお芝居が出来ると思っています。

んが、当然そんな訳にもいかないので『グリフト・ショウ』回顧録8回目の今夜は〝スタッフ・ワーク編〟です。

プレイング・ステージの公演に統一感があると言われるのも、すべてはSTAFFさんの陰での努力があるからだと思っています。
公演の企画段階から、終演後の後始末まですべてはSTAFFの打ち合わせから始まり、打ち合わせに終わるのです。
今回の公演では、本番直前の2週間。稽古後の僕は、毎日STAFFの誰かと打ち合わせしていました。これは、現時点での僕たちの公演では非常にありがたいことで、それだけ熱心なSTAFFさんたちに支えられていた証拠だと思います。
たいした知識もないくせにわがままなコトばかりいう演出家のコトバに、一生懸命耳を傾け、頭を悩ませ続けてくれたSTAFFのみなさんに心から感謝します。本当にありがとうございました。

さて、少し話は変わりますが僕は舞台美術や舞台監督の仕事もさせていただいています。その技術の多くは大阪で活躍されている伊藤一刀さんや、京芸の藤吉成三さん、俳優座劇場のみなさんの仕事から学ばせていただきました。
演劇界には古くから考え出された伝統的?な手法があります。でも、その技術以上に学んだことは、〝安心感〟でした。
仕込みが遅れたり、どんなトラブルが起こっても〝この人がいれば何とかなる〟という〝安心感〟がそこにはありました。

「STAFFの仕事で一番大切なこと。それは、どれだけの〝安心感〟を与えられるか」

と、言うことじゃないかと僕は思っています。

『グリフト・ショウ』回顧録⑦

2005-11-11 | グリフト通信
『グリフト・ショウ』回顧録第7夜の今夜は、いよいよ〝俳優編〟です。

プレイング・ステージは劇団ではありません。単なる1プロデュース集団です。だから、毎回いろいろな俳優さんに出演してもらってひとつのお芝居を作り上げます。そしてそれが、プレイング・ステージの〝強み〟であったり〝弱み〟であったりします。
よく、「出演される俳優さんはどうやって選ぶのですか?」と聞かれることがありますが、簡単に言ってしまえば僕が〝一緒にお芝居を創りたい〟と思う俳優さんたちに集まってもらっています。(僕は〝うまい俳優〟さんよりも〝いい俳優〟さんと呼ばれる方に魅力を感じたりします)
で、共演したり、公演を観せてもらったりして、その中でこの人オモシロイカモと思ったら、オファーをかける訳です。ま、ウマイ、ヘタは関係ないのですな。

どこかで観た俳優さんたちと、どこでも観たことないお芝居を創ること。

ま、そんなカンジです。

話は変わりますが、プレイング・ステージの稽古はワークショップから始まります。
みんなで、〝からだ〟と〝声〟を使って遊んでいます。
ワークショップの目的は稽古場の緊張感をなくすことです。簡単に失敗できて、簡単に試行錯誤が出来る環境を作ることです。
そのために僕は全力を尽くします。一見、遊んでいるだけのように見えますが、この段階で芝居の出来の良し悪しが決まると思っています。いや、ホントに。

写真は、劇場でウォーミングアップ中の風景。

演出家の仕事の大半は、稽古場の雰囲気作りにあると思っています。
素敵な俳優さんたちが居て、その稽古場がイイ雰囲気であれば、あとは勝手に素敵なお芝居が出来上がります。

事実、『グリフト・ショウ』はそうやって出来上がりました。

公演が終わると、俳優さんたちはそれぞれの劇団に帰って行きます。さすがにちょっぴり寂しくなる瞬間です。
劇団を維持していくことを辞めた理由はたくさんありました。でも今は「それが正解だったのかも知れない」とやっと思えるようになりました。また、時間があればどこかでゆっくりと話したいと思っています。

水曜日、午後三時。~閑話休題③~

2005-11-10 | 優しい平凡
「天高く、馬肥ゆる・・・あ、ヒコーキ雲!!」
そんな訳で、あまりにも天気が良くて、あまりにも退屈で、あまりにもデート日和な本日は、平安神宮に行ってきました!!

って、書くとまるでデートしてるみたいに聞こえますが、残念ながら違います

ま、天気が良くって、退屈で、デート日和で、平安神宮に行ってきたのはホントなんですが・・・さすがのおいらも一人寂しく秋の平安神宮を訪れたりはしません。

実は、神宮の横っちょにある府立図書館で〝調べ物〟です・・・とほほ。

そうは言っても図書館は大好きなので、自転車に乗り颯爽とでかける。
で、もって、リファレンスのおばちゃんの協力を得、意外なほどスムーズに調べ物を終えたおいらは、秋の岡崎をブラリ一人旅。
ベンチに腰掛けてあったかい缶コーヒーを飲んでいると、外国人観光客に道を尋ねられる。どーやら、平安神宮へ行きたいらしい。
そこで、おいらは焦ることなく適切に答える。

「Go straight.」・・・完璧である。

そんなことをしているうちに夕方からの授業。
あまりにも暇になったので、一講座増やしてみた (いいのか、そんなノリで)。タイトルは〝田中雅志の『漢文の王様』〟。言わずと知れた漢文の授業である。間の抜けたタイトルとは裏腹に概ね好評を得る。

あっ、書き忘れてましたが、先日大阪の芸術創造館でユリイカ百貨店の『暗闇レストラン』を観てきました。絵本から抜け出たような作品。この劇団の芝居は結構好きで3作ほど観ましたが、今回もかわいらしく???前回ショウダウンでご一緒させていただいた平貴之さんも出演されとりました。(あの人はキャラが、すでにおもしろいのでズルイ

『グリフト・ショウ』回顧録⑥

2005-11-09 | グリフト通信
「カレーライスが食べたいよぉ…」と思いつつ、鍋の残り物をせっせと片付けております。ども、田中です。

そんな訳で、プレイング・ステージ ワークス関連グッズの通信販売が始まりました。『グリフト・ショウ』公式HPよりお申し込みできます。(左下のリンク・ボタンよりご入場できます)

今回のラインナップは以下の通りです。

○『Sheeps』SPECIAL DISK
前回の公演『Sheeps』の上演台本。kutowans studioによるリハーサル・フォト。極Project作曲による劇中曲5曲を収録した、お買い得CDです。

○『Sheeps』舞台中継DVD
前回の公演『Sheeps』の公演模様を完全収録。もちろん、kutowans studioによる責任編集。(都合によりAプログラムのみの編集となっております。が、Bプログラムのダイジェスト版が特典映像として同録されております。)

○『グリフト・ショウ』SPECIAL DISK
今回の公演『グリフト・ショウ』の上演台本。kutowans studioによるリハーサル・フォト。劇中に上映されたオープニング映像を収録した、お買い得CDです。

どれもオススメの商品です。特にお金儲けするつもりもないのでほぼ実費での販売です。特にSPECIAL DISKのリハーサル・フォトは200枚を越える充実振り。
劇場でお買い求めいただけなかった方は、この機会にぜひ、いかがでしょう???


追伸:『グリフト・ショウ』舞台中継DVDも、出来るとか、出来ないとか…いづれにしても、まだ随分先のことになると思います。ご希望のお客様はのんびりとお待ちくださいますことをオススメします。
なお、上演台本と実際に上演された舞台とは違います。俳優さんたちの名誉のため、台本を読みながらのDVD鑑賞はあまりオススメしません

『グリフト・ショウ』回顧録⑤

2005-11-08 | グリフト通信
まもなく、プレイング・ステージの公演関連グッズ(!?)のWEB販売が始まるそうです。前作『Sheeps』の公演DVDや、各公演の上演台本など。もうしばらくお待ちください。いずれもHPにて取り扱う予定です。

さて、そんな訳で3日ぶりの『グリフト・ショウ』回顧録は〝演出部〟編です。
と、言っても今ンところ〝演出部〟は機能してません。今回も演出助手が1人ついてくれただけです。(簡単に言うと今の公演規模では、まだ賄える範囲っちゅうことです)

で、写真は泣く子も黙る???チェック・ノート(〝ダメだしノート〟のことです)
このブログでもおなじみのりっちゃんが一生懸命書いてくれました。

俳優さんのダメなところが網羅されています。

では、一部抜粋。

すずき:「あっ」までの間、もう少し。
のりこ:「…だった」で悲しくならない。
ねずみ:「そいつは、どーも」○(マル)
三人:息を抜くタイミング合わせる。
ねずみ・ヤマネコ:「だとぅ!」がヌルイ。
こおろぎ:「おナワだ」をもっとハッキリ。

と、まぁ何のことだかさっぱりですが、稽古がスムーズに進むのもこのノートのおかげです。

腱鞘炎になりそうなくらい、一生懸命書き込んでくれた三谷りょう子さん、ありがとうございました。ちなみにあなたの文字は前回の演助の新藤梨江さんよりもきれいでした。(ゴメン。新とさん)

鍋はじめました。~閑話休題②~

2005-11-07 | 優しい平凡
昨日、模試監督の仕事にかこつけて読書にふけっていると1通のメールが届く。

「鍋のおいしい季節になりました。ので明日鍋でもしませんか?」

そんな訳で、本日はおいらと共に次回公演の予定がない???
徳岡あつろうプロデュースによる〝鍋の日〟。

ま、予想してた通り思い付きのみで始まったこの企画。メンバーはkutowans studioの堀川氏&極Projectの澤邊氏の四人。しかもみんなやる気がないので7時集合のハズが、食べ始めたのは9時を回るという体たらくぶり。

ま、鍋はひじょーにおいしかった訳ですが・・・

にしても、鍋はもっとたくさんでつついた方が良いですな。
途中、いろいろな方(ご迷惑かけてスミマセン)に連絡してみるが誰も捕まらず・・・我々の人気のなさを思い知らされる。ってか、もっと前もって連絡しとこうよ。
おかげで、おいらの部屋には余った食材が山積み。。。

もう一回は軽く〝おなかいっぱい〟になれます。
誰か暇な方(そうじゃなくても)食べに来てください。ひとりじゃムリっす。

で、深夜みんなが帰ったあとの部屋で『SAW』と『スイング・ガールズ』を観る。
『スイング~』は結局TV放送まで待ってしまった。観たい×②と思っていた期待に劣らず、おもしろかったです。元気いっぱいなトコロが良いですな。

クマを洗う。~閑話休題①~

2005-11-06 | 優しい平凡
天気がよいので、相棒を洗ってみました。

さて、本日はちょっと閑話休題。
『グリフト・ショウ』が終わって久々のお休みに〝ほっこり〟しております。
写真は、おいらの相棒のクマ。いつも鞄にくっついとります。
昔、黒スーツに黒鞄で仕事するおいらが帰り道に車にはねられないようにと、生徒がプレゼントしてくれました。
で、今回埃まみれになっていたので、洗ってみました。。。今はナイーブ(森の香り)がします。

夜、前作の『Sheeps』に出ていただいた新藤梨江さんから電話をいただく。(彼女は今カナダで暮らしている)せっかくの国際電話のありがたみもなく、何て事ない話を、何てことなく話す。

それにしても、インターネットや携帯電話(メールも)がリアルタイムに繋がる現状はすごいと思う。向こうでこのブログやホームページをチェックしてくれているらしい。(先日、広島にいる大学時代の友人からもメールが届いた。)

「誰かから電話が掛かってくるとうれしいもんです。少なくとも僕はそうだ。」

そんなカンジで、ゆっくりとした一日が、ゆっくりと終わっていく。