無風老人の日記

価値観が多様化し、自分の価値判断を見失った人たちへ
正しい判断や行動をするための「ものの見方・考え方」を身につけよう。

洗脳

2008年02月08日 | Weblog
「戦争への道」のタイトルが長く続いたので、目先を変えて上記タイトルにしたが、内容は「戦争への道」の一環である。

私が、昔ある工場を任されていたとき、そこに大手レコード会社(今はレコード会社とは言わないのかな?大手音楽流通業界)の人が売込・PRで来て、作業員が「良く働くようになるBGM(音楽CD)が開発されたから、御社の食堂・工場でかけてみてください。(CD・装置を買って下さい)」というものだった。

それは、脳波をα波からβ波に変える“くつろぎの音楽”や睡眠学習法や催眠療法にも似ているが、サブリミナル効果を狙ったもので、人間の聴覚では全く聞き取れない波長を使って潜在意識に働きかける、と言うものであった。

少し、サブリミナルについて書いておく。

【サブリミナル】

サブリミナル(subliminal)とは、英語で「識閾下」(しきいきか)という意味で「顕在意識と潜在意識の境目」のことを指します。

一般にサブリミナルと言う言葉は、目的を記したサブリミナルメッセージを使って識閾下を瞬間的に刺激し潜在意識をコントロールして影響をもたらす「サブリミナル効果」のことを指します。

【サブリミナル効果】

サブリミナル効果は、視覚や聴覚の「外界からの情報」を捉え大脳に送り込む機能を利用する方法です。

視覚から入力された情報を大脳が処理して把握するまでに掛かる時間は約0.1秒、聴覚の場合は約0.06秒程度と言われています。

サブリミナル効果はこの視覚と聴覚の処理時間を大幅に上回る0.03秒という短期間で刺激を与えることで識閾下に影響を与えるという方法なのです。

サブリミナル効果とは、意識されないレベルで呈示された刺激(0.03秒の映像・耳に聞こえない波長の音声)によって生体に何らかの影響があることである。

サブリミナル効果については、
映像の中に画像を挿入する
映像の中に文章を挿入する
音楽などの中に、小さな音で音声メッセージを挿入する
音楽などの中に、音声メッセージを高速で挿入する
音楽などの中に、メッセージを再生方向を逆転させて挿入する
画像の中に、隠し絵的にメッセージを挿入する
画像の中に、隠し絵的に別の画像を挿入する
など、多数の方法が考案されている

サブリミナル効果の例として有名なのは、映画の一こま(0.042秒であり人間の視覚で認識できない)に「コーラを飲め」「ポップコーンを食べろ」というメッセージを書き、5分ごとに一コマずつ繰り返し挿入したところ、1日の売上高が、それまでの売上に対しコーラで18.1%増、ポップコーンは57.5%増であった、というもの。(これは、真偽の程は定かではないが…)

(引用開始)
世間では、サブリミナル効果を偽科学的なものとして看做す傾向があるが、それは決して正しくはない。

サブリミナル効果は、それがあるかないかと問われれば、これまでの実証研究の知見によって確実に「ある」と言えるものである。

ただし、条件によってサブリミナル効果が認められる場合とそうでない場合があり、どのような条件でサブリミナル効果が強くなるかは単純ではなく、現在のところ十分に明らかにされていない問題である。(坂元章・お茶の水女子大学 大学院人間文化研究科)


私のところに来た売込文句は、人間に聞こえない波長で「作業員から疲れたと言う感情を抜き去り、働く意欲を掻き立てる」言葉を送り込むことで、作業員の労働意欲を増す、というもの。作業員に聞こえるのは心地よいBGM(音楽)だけ。

更に、その商品の実績として「万引きが多いコンビニに“万引きをするな”の聞こえない波長の音声を入れて音楽を常時流したところ、万引きの数が極端に減った」といった売込口上であった。

その当時、私は「従業員は本当に良く働いてくれる」と感じていた。例えば、客先から特別な事情があって「何とか来週月曜朝一番で出荷できるようやってもらえないか」と頼みこまれ、そのラインに客先の事情説明し生産に入らせた。土曜日になり、やはり間に合いそうに無いので、そのラインに日曜出勤を言い渡そう、と思った矢先、そのラインの責任者が私のところに来て「ラインの皆んなで話したのですが、今日いくら残業しても間に合いそうに無いので、明日皆んな出てきてやりたいと言っています。そうさせて下さい(休日出勤を許可してください。)」と言ったのだ。

私の喜び様は、人を使ったことのある人なら想像出来ると思います。

これが、この売込の製品を買って食堂・工場で「働け、働け」と聞こえない波長の音楽を毎日BGMで流していて、ライン責任者から上記の発言が出てきたとしても、素直に喜べないのでは、と思い、私はその売込みを断った経験がある。


さて、本題に入る。

何を取り上げ報道し、何を報道しないかはマスメディアの判断に任されているわけだが、毎日のように自衛隊を写し、最近でも「他国と一緒に行なった協同軍事訓練」「新テロ特措法により、インド洋に向かう護衛艦の出港とイベントを軍艦マーチの流れる中で放映」「神宮御苑へのミサイル配備訓練」「核迎撃ミサイルの発射実験成功」「今まで禁止されていた兵器の実弾訓練」とマスメディアは取り上げ、災害避難訓練・救助訓練・防災訓練(これらは後に国防訓練に移行)を毎日のように取り上げて、戦時(下)体制を「日常の・当たり前の事」と国民にスリコミを行なっているのである。他方、岩国市市長選・プリンスホテルの司法判断無視・講演会等の中止、等々、国民の自由の大きな曲がり角となる事件をおざなりにしている。
私が「マスメディアの犯罪」という所以である。

これについては、天木直人のブログ~2月7日を是非お読み下さい。

この毎日のように行なわれるマスメディアによるスリコミは、人の目に見え、聞こえる形で国民に与えられているのだが、最近の国民の言動を見ていると、目に見えない、音に聞こえない部分でも、サブリミナル効果を狙った“洗脳”が行なわれているのでは、と思えてくる。

人の耳に聞こえない波長で「たたかえ、たたかえ、殺せ、殺せ」と流されている世界を想像すると恐ろしくなる。

テレビの方では、サブリミナルを狙った色々な“試み”が問題になったが、詳しくは「サブリミナル」でネット検索して読んで下さい。

(少し引用)
日本では、1995年5月、日本テレビ系列のアニメ「シティーハンター3」や、TBSのオウム真理教関連番組の中に、教祖・麻原彰光の画像が挿入されていたことが発覚し、問題となった。
これを受けて、1995年にNHK、1999年に日本民間放送連盟が、それぞれ放送基準を改正しサブリミナル的手法の使用を禁止することを明文化した。

現在では、“視聴者が認識できない映像を挿入することは公共の利益に反し、倫理的にも好ましくない”といった理由から、日本を含む多くの国々でこれらのサブリミナル的映像挿入は禁止されている。…引用終り

といって、国民にはサブリミナル効果を狙った映像が流されているかいないか、又、聞こえない波長で「たたかえ、たたかえ、殺せ、殺せ」といっているBGMが流されているかいないか、は全く判断出来ないのだから、もしサブリミナル効果なるものが、本当に効果あるものであれば、よっぽどの対策・規制を掛けないといけないのではないか?












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