湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

【久しぶり】武蔵小山温泉清水湯〜都会に2つの温泉がわくところ

2022年01月20日 | 東京温泉
コロナ前には二階の広間でのんびりしたりできたので、混み合う夜を避けて昼の時間を見て来ていた清水湯。昼から連続してやっている銭湯というのがそもそも東京では珍しくなり、思いつくのは濃い目の黒湯で稀に屋上で露天もやる桜館くらい。風通し露天の天井に穴があき青空ものぞめるので、空いていたら最高の気分転換になるのですが…四時に行ったら既に激コミでした。やっぱり。

大岡山の東工大など学校が近いとか、目黒が近いとか、駐車場完備とかそういった要素に元々の地元+増え続けるタワマンという立地がますます繁盛させている。

半露天の上にあるヨウ素を含むかけ流しの濁り強塩化物泉は浴槽自体小さくてしっかりつかるのは四人が限界。入れ代わり入るという紳士的な行動は、熱湯ならありえますが、もともとぬるめで長時間入ることを促されるようなもので、前はあまりなかったと思いますが半数が飲物持参で目を閉じている(サウナは入ったことないですが塀に1.5リットルのペットボトルが並んでた)。うーん、時間が悪い。といっても最終的には長く浸かりました。塩味がすこし減った?

半露天の階段下にある黒湯はそのときどきで熱さや濃さが変わるように思います。今回はモール臭がすごく、けっこう混んでたけど熱いのですぐ入れた&清潔感。内湯はそれに比べればやや薄めの黒湯というところです。洗い場が埋まる事態には遭遇しませんでした。

混んでてもウッディな高い天井を見上げてたら気持ちは晴れます。良い湯です。
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温泉の少ない京都市街:壬生温泉はなの湯(単純温泉・運び湯)

2021年12月23日 | 東京温泉
京都へ来るたびスーパー銭湯に行きたいと思うのですが、少ないですね。温泉と銘打ったりスーパー銭湯だったとしても、人工温泉。それはそれでいいのですが、ちょっと違う泉質で、なおかつリーズナブルで設備もでかいところを、と壬生で思いました。夜になってしまい気づくと目の前に



トロン温泉稲荷湯さん。明治末期、まだ農村だった壬生近辺に誕生し、現在は人工泉のトロン温泉という鉱石湯で、地下水かけ流しにオゾン殺菌だそう。トロン温泉はラジウム鉱泉と同じで別に放射性物質というわけではないらしく、医薬部外品のトロン浴素を使った遠赤外線効果があるとのことです。これはドイツの有名なバーデン・バーデンをモデルにしてるんだそうで(あれ?バーデン・バーデンは放射性物質なかったんだっけ)。サウナも遠赤外線。魅力的ですが、銭湯はお馴染みですし、東京にもトロン温泉はなくはない。宵闇のころは近隣の方々がひっきりなしに入っていって、ちと寄りづらい。。






というわけで、せっかくですしちょっと足を延ばして壬生寺の方向へ。壬生温泉はなの湯はチェーンで、かなり大きいスーパー銭湯です。地元割引も含めれば東京感覚では安く、飛び込みでもタオル等自前なら700円台ですね。当然ですが地元の方や近隣から車で来られる方が多く、夕刻は混みます。ロッカー室(およびロッカー)やパウダーは正直狭くて、密とかなんとかいうご時世には気が引けました。老若男女バランスよく多いゆえ年代層が偏ったり肩身が狭くなることはない。浴室はちゃんと広く設計が上手いのか人がぶつかり合うことなく、洗い場も混まない。最新スーパー銭湯的な構成ですが、説明板から何度もリニューアルしての今のようです。どこでも混んでる無感覚湯(バイブラ)は少し熱め。ジェットや水風呂やシャワー、二つのサウナ。サウナは熱いタワーのほうは綺麗に整えられてますが体調的に入りませんでした。ミストサウナはかなりぬるく、ほんとなら長くいたいのですが、寒くなってきて周りを真似して背もたれの上に座ったら足元がヌルヌルし滑り落ちそうで、視界はゼロなので断念。電気風呂ゾーンが広くて人気なのが意外。

メインは風通し露天の広い岩風呂とつぼ湯二つで、こちら姉妹店「守山天然温泉ほたるの湯」にて1300メートル地下から吸い上げた成分的には無色透明単純泉の運び湯になります。低張性弱アルカリ低温泉とあります。ほたるの湯は僅かに黄味を帯びた透明で少しぬめりがあり、黒湯でいうところの成分が認定に足りないがしっかり入ってはいる褐色透明泉、みたいな感じですね。こちらの岩風呂でも肌がツルツルする何かしらの成分は実感できますし、とても温まる。風呂内に石の椅子をくりぬいたり長風呂のための配慮が感じられます。冬なので人もそれほど屋外に出ないので堪能しました。つぼ湯も同じ湯ですが広めにしてあり子供にも大人気、このとろみは…と思って出てしまった(苦笑)

休憩スペースは少なめですが、食堂スペース(セルフ)に畳席もあり、飲み物もさほど高くはなく、食べ物は夕食ならたぶんお任せの季節の御膳で充分。この写真だと左上のしんじょ揚げが絶品。寒ブリも二切れ。800円台。食堂スタイルゆえゆっくりできました。

嵐山の方にもスーパー銭湯あるんでしたっけ。


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深大寺の森のふもとの黒湯スパ〜深大寺天然温泉湯守の里

2021年11月06日 | 東京温泉
深大寺から植物園(現在は予約制)側に山をこえると逆の麓の宅地内にあります。1500メートル掘ったら黒湯が出たそうで、泉質の良い15センチ透明度クラスの湯がほとんどの浴槽に使われています。休日だと昼間でもさすがに少し混むようですが、場所が少し辺鄙なので平日はどうでしょうか。そもそもスーパー銭湯としてはコンパクトで、崖に沿って文字通りの岩風呂や洞窟ないし櫓風呂(リニューアルでプロジェクションマッピング小屋風呂を入れた模様)を置くなど、構造の工夫で楽しめるようになっており、館内の食堂や足湯といったものの手作り感は縄文の湯を想起します。

この館内図の浴室も現在の配置や内容と違う。左のほうが明らかに広いので、入れ替えがあるなら左のときを選んだほうがいいです。






源泉加温ですが源泉自体38度台には達しているそうです。塩分の表記はありませんが塩気を感じますし、上がったあと塩化物泉のようなツッパリを感じました。混んでいるせいで汗…とかでもないでしょう(カランの数が少なめですね)。露天には壺湯がありますが、ちと小さいかな。小屋風呂には細かい泡が湧きひときわ濃い感じはありますが、白湯浴槽を除いて黒湯のみながヌルヌルや粒子感はなくただ濃い感がする、湯の圧力の強いものでした。けっこう長湯できる風雅な雰囲気(屋内からも露天の木々や空をみられる)につい長居してのぼせてしまいそう。スタンダードプランは千円(休日+百円)で館内着タオル別、さらに一時間なら800円、夜9時なら五百円なので、慣れた人ならお得に利用できます。岩盤浴は別ですが、しっかりした設備が別館にあります(二階にも休憩所あり)。あと、サウナは大きな塩釜のあるサウナでびっくりしました。なかなかいいのではないでしょうか。

送迎バスあり、ただ時刻表制なのできっちり出て、待合ベンチだと乗り過ごすのでそちらに行かず直接乗って、武蔵境か調布までお戻りください。行きも使えると思います。

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横浜駅チカの正真正銘温泉〜横浜天然温泉スパイアス

2021年11月02日 | 東京温泉
ボウリングのピンをいただいたハマボールが建て替えでハマボールイアスという複合ビルになり、4階以上7階までに現在SPA EASが入っています。複数階仕様のスパ施設は有明の泉天空の湯など新しい都会型スーパー銭湯としてはおなじみ。フロアの広さが限定されるので、混む時間帯はどうなのかという気もしますが、ここは横浜駅西口からNTTビルの鉄塔目指していけばすぐの運河裏。平日昼でもカウンターに列ができたりしていました。

横浜駅チカのビル上のスーパー銭湯というと昔は他にもあったおぼえがありますが、現在横浜といえばの万葉倶楽部と比べたらかなりアクセスは良い(もっともあちらは景色と広さが格別です)。男女浴室ゾーンが休憩ゾーン(女性専用室あり・共用部は最新リクライニングシート)などと共に5階に併存しているので、便利ではありますが人混みを避けたければ階段状休憩エリア(有明にもありますね)が6階にあることを念頭に身体を冷ます場所を決めたほうが良い。ちなみに6階は男女共用(館内着着用)の岩盤浴室(通常プランなら無料、温度低めのやや小さい穴蔵)、いま力を入れていると思われるロウリュウサウナ(ロウリュウサービスの時間でなくても円形ルームに熱石円柱があり足下の絨毯とアロマが気持ちいい)、熱ざまし室があり、熱ざまし室は人がいなければゆっくりアロマ休憩できます。7階はほぼ女性専用エリア。

どうしてもどこもサウナ流行りで、サウナを打ち出しがちですがここは男女別浴室側にもサウナはあり
熱石がたっぷり積まれているものの、部屋はそこまで広くないので、ロウリュウサービスの時間はどこまで混むのかとも思います。しかし、ここの1500メートル採掘の「温泉」。本来はこちらが売りのはずです。内湯と風通し露天、どちらもそれなりに広さがあり、しかも温度が少しずつ違っています。天井は内外高めゆえ露天は下がりやすいせいかもしれませんが、岩風呂風で炭酸泉(やや狭い、炭酸結構強め、真水)を挟んで低温と掛け流しになっています。低温といってもけっこうのぼせます。看板に塩化物泉は湯当たりしますとあります。かなり塩分が濃いのかもしれません。ナトリウム・塩化物温泉と新しい成分表に書かれています。

「温泉」なんです。源泉は43度弱あるそうです。横浜温泉という源泉で、吸い上げて滅菌処理したら(滅菌処理特有の良い匂いがする)低くなり加温するようなのですが、それにしては源泉掛け流しのほうが不規則に熱い…掛け流し側は加温などしてないのかもしれません。強い湯なので、見た目は茶褐色透明ではありますが、身体を冷やし冷やししたほうがいいでしょう。

通常料金2454円とお高めであるものの、3時間の短時間が裏メニューとして用意されています(今回は通常コースだったので条件は詳しくは知りませんが1950円)。会員なら平日夜1時間で全込1188円。ここはタオル交換が無料でバスタオルや館内着も比較的安価で交換できるため、短時間はもったいないかもしれないです。会員割引、横浜市内在住者割引など、横浜らしいプランも(要確認)。廉価プランは岩盤浴不可など条件があるかもしれません。女性用のオプションが多いので、女性プランも調べて行けばいいかと。全般清潔で必要十分な、心得た設備でした。もっと湯っくりしたかった。



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鷺沼の湯治場〜有馬療養温泉旅館(自然鉄泉)立ち寄り可能

2021年09月06日 | 東京温泉
寒いので普通のスーパー銭湯に行こうと思っていたのですが、鷺沼駅でふと降りてみました。ここは昔の近在の人ならプールでおなじみの駅、しかしだいぶんに開発され東急田園都市線の他の駅と見分けのつかない駅前ロータリーです。バスに乗ります。徒歩だと厳しいかもしれない、停留所4つほどで降りてそのまま進行方向に大通りを歩くと左手低い舌状台地(龍宿山)の先から旅館があります。手前に八幡社があり、由来が書いてある。ここが有馬療養温泉、立ち寄りも可能なホテルになっています。


歴史は古く聖武天皇の時代にはお寺付属の霊泉として湧いていたとのこと。「有馬西明寺霊泉(誠の湯)」といい、滝としてあったものを役小角が拓いたとされますが、聖武天皇の王子が湯治に来たという記録があるとのことです。のち天皇源氏北条家の名だたる大物が訪問したといいますが、詳しくは公式サイトにありますので参照ください。西明寺は858年円仁により影向寺の末として小杉に移転し、現存します。あちらの周辺は黒湯が出ますが、こちらはまるきり違う単純冷鉱泉、炭酸を含む鉄泉です。源泉は緑がかった透明、炭酸が抜け酸化すると明るい茶色となり、硫黄などは含まれませんので当たることはありませんが、浴槽を染めるほどには赤い沈殿物を生じています。西明寺から近在の行場に薬湯として運び湯(当初から冷泉であったようですが)されたりはしたようです。常楽寺にも記録があるそうで、薬用された療養泉としては日本有数の古いものである可能性があります。鉄分が黄金に輝くので、運ぶ途中でこぼれたものすらありがたがられたそう。

災害で長らく絶えたと思われたものが昭和四十年に今の旅館敷地から湧き出たというので、八幡様の霊験とし祠が設けられたとのこと。時の大臣園田直氏が通い霊光泉と命名して建碑されました。


ちょっとびっくりするほど温泉旅館風情が漂い、レトロな部分はレトロで残していますのでそういうのが好きな向きには受けるでしょう。昔はもっと湯治場ふうだったようです。宿泊客も場所のわりに多いですが、湯を見ればこれは湯治向きとわかります。前記したように湯の状態が酸化の程度で変化します。加温以外手を加えないので毎日全部入れ替え(調節して源泉かけ流しもされています)し、そのため夜中や早朝は入れないそうですが、一番風呂は加温によって冬場は表面に鉄分の膜が張ることがあり、炭酸が抜けるさい泡がわき、今どきは人気の炭酸泉にもなるらしい。時間が経つに連れて茶色が濃くなり透明度はなくなります。私は茶色でしたがこういう個人経営の東京温泉としては比較的広いと思われる浴槽周縁部の透明度が少し高く、循環湯や成分の異なる濁り湯との違いは感じました。


私は湯あたりしやすいのですが、かなり長い時間入っていられました。浴室は綺麗にリフォームされており成分の濃い温泉としてはかなり力を入れて掃除されてますが、どうしても鉄分が上の方まで赤味を被せてしまう模様。でもそこがまた温泉気分を盛り立てます。なぜこんなに上まで、とも思いますが源泉をぺろりとしたら強烈な鉄味。透明な源泉がかかっても赤くなってしまうのですね。ほぼスーパー銭湯的なからん設備(シャンプー等完備)は時に湯が出にくいですが、見ていたら湯治の人は何度も入っているのであまり洗い場を使わない。コロナ対策はしっかりとられていますが脱衣場など日時によっては混むと入りにくいかもしれないな、というところもありますので、こういうところはゆっくりしたほうがいいので、そこは考えて行くといいです。


休憩室は畳敷き。道と社に接した部屋です。1200円でタオルセット込み。鉄泉は子宝の湯といいますね。入ってすぐ浴槽まで辿り着けるので、気分で行くのがまた良し。
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