長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

緊急ごめんなさい企画 映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は稀代の大傑作です!!

2023年11月19日 19時34分21秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
 どうも、みなさんこんばんは! そうだいでございまする。

 いや~、まいった! 今回はもう、興奮冷めやらぬうちにさっさと記事にしちゃえという内容でございます。
 あの、私、前回の記事の序盤に『ゲゲゲの鬼太郎』の映画最新作の出来が心配だとかなんとかぬかしていたのですが。

全然、杞憂もいいところ! 驚くほど高い完成度の大傑作でした!!

 これ! これを申したくて、取り急ぎ話題にあげさせていただきました。
 ほんと、すごいぞ、この作品は……


映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(2023年11月17日公開 105分 東映)
 『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は、東映アニメーション制作によるアニメーション映画。TVアニメシリーズ『ゲゲゲの鬼太郎』第6期(2018~20年放送)の劇場用作品。水木しげる生誕100年記念作品。PG12指定。
 昭和三十一(1956)年の孤立した村を舞台に、製薬会社一族に起こる凄惨な連続殺人事件からゲゲゲの鬼太郎の誕生へと続く、鬼太郎の父(のちの目玉おやじ)と会社員・水木の運命を描く。
 『ゲゲゲの鬼太郎』第6期の世界観を下敷きに、貸本マンガ版『墓場鬼太郎』シリーズ(1960~64年)から 『幽霊一家』、『墓場の鬼太郎』を元に描かれる新たな物語となっている。

あらすじ
 廃刊間近の雑誌の記者・山田は、廃村となった哭倉村(なぐらむら)へやって来た。山田は、村へやってきた鬼太郎、ねこ娘、目玉おやじに取材しようとつきまとうが、鬼太郎たちを見失い廃屋敷の穴の中へ落ちてしまう。
 時を遡り昭和三十一年。復興を目指す戦後日本の財政界を牛耳っていた龍賀一族の当主・時貞が死去する。東京の血液銀行に勤める水木は、龍賀一族の経営する龍賀製薬ともコネがあり、時貞の訃報を聞いた水木は、龍賀一族が暮らす哭倉村へと向かう。
 哭倉村へ到着した水木は、東京に憧れている龍賀沙代と沙代の甥にあたる長田時弥に出会う。水木が龍賀邸へ向かうと、龍賀製薬社長の龍賀克典やその妻・乙米をはじめ一族が集まる場へ招かれ、時貞の遺言書が読み上げられたのだが……

おもなスタッフ
監督 …… 古賀 豪(?歳)
脚本 …… 吉野 弘幸(53歳)
キャラクターデザイン …… 谷田部 透湖(?歳)
音楽 …… 川井 憲次(66歳)

おもな登場人物
水木 …… 木内 秀信(54歳)
鬼太郎の父(のちの目玉おやじ)…… 関 俊彦(61歳)
龍賀 沙代 …… 種﨑 敦美(?歳)
長田 時弥 …… 小林 由美子(44歳)
龍賀 乙米 …… 沢海 陽子(61歳)
龍賀 克典 …… 山路 和弘(69歳)
長田 庚子 …… 釘宮 理恵(44歳)
長田 幻治 …… 石田 彰(56歳)
龍賀 丙江 …… 皆口 裕子(57歳)
龍賀 孝三 …… 中井 和哉(55歳)
龍賀 時麿 …… 飛田 展男(64歳)
龍賀家の使用人ねずみ …… 古川 登志夫(77歳)
龍賀 時貞 …… 白鳥 哲(51歳)
ゲゲゲの鬼太郎 …… 沢城 みゆき(38歳)
目玉おやじ   …… 野沢 雅子(87歳)
猫娘      …… 庄司 宇芽香(38歳)
山田      …… 松風 雅也(47歳)


 いやもう、あたしゃ実に恥ずかしい! 前回にやたらめったらいらぬ心配ばっかりつぶやいちゃって。

 時系列順に話していきますと、まぁ先週の時点では、記事の文章の通りに「 TVアニメの放送終了から数年経っている」、「全年齢向けアニメの劇場版が PG12指定で大丈夫なのか」、「水木しげる生誕100周年記念作品という割には話題になっていないようなのだが?」といったあたりからくる不安が、勝手に私の中で渦巻いておりました。
 とはいえ、我が『長岡京エイリアン』の諸記事をご覧いただいてもおわかりの通り、「映画を観ない」という選択肢などあろうはずもない妖怪&水木しげるファンの私は、昨夜、土曜日の仕事終わりに映画館にふらっと立ち寄って、その前日17日から封切りになっている『ゲゲゲの謎』の様子を偵察しにいったわけなのです。それで何気なく物販コーナーをのぞいてみたら、どうだいあんた! こんな貼り紙が。

『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』のパンフレットは只今売り切れております。再入荷をお待ちください。

 ええ~!? 昨日封切りでしたよね!? 2日目でパンフ売り切れ!? なんだ、その購入率は!!
 ちょっとこの衝撃によって、自分の中で「あれ? これ、風向きが変わってきたぞ……」といいますか、俄然期待値が『欽ちゃんの仮装大賞』のランプバー状に「プッ、プッ、プププププッ!」と急上昇してきたのでありました。このたとえよ。
 まぁ、わざとパンフレットを少なめに印刷して売り切れを話題にする作戦の可能性もあるのですが、それでもコアなファンであればある程パンフを買うという経験則を鑑みるだに、今回の『ゲゲゲの謎』が、かなり猛烈に観る者の心を揺さぶる作品であろうことがほの見えてきますね。これは姿勢を正して観ねば。

 そんなわけで、内心もうちょっと時間が経ってから観ようかなどと考えていた先週の日和見気分は一瞬で吹き飛び、日曜日の本日朝イチの回で鑑賞してきたわけだったのであります。年取るとガマンがきかなくなってきていけねぇや!
 それで観てきたわけなんですが……

ラストで泣いちゃった。個人的2023年内ベスト1、2を争う大傑作!!

 いや~……ズルい! この映画、クライマックスから終映後に館内の照明がつくまでの流れが感動、感動のつるべ打ち!! 涙腺サンドバッグ状態。
 しかも、私にとって、映画の最後のエンドロールって、どんなに涙を絞る内容の映画だったとしても、その涙をひかせて表情を元に戻すクールダウンの時間だったんですよ。どんなに泣いても、照明がつく頃にはスッキリ落ち着いているようにするための。
 それが一体なんだね、この『ゲゲゲの謎』は! エンドロールの脇に流れる絵の数々もそうとう泣けるのですが、エンドロールの後にいぃ~っちばん泣けちゃう伝説的名場面がきちゃったよ!!
 やめてよ~! 大泣きしてるその瞬間に明るくするんじゃないよ!! 恥ずかしい……

 ほんと、この映画はですね、そういったクライマックスに持ちこむまでの本編のおよそ8割がた、救いが全くない最低最悪の展開のオンパレードであります。公開直後の作品なのでほんとにネタバレは避けたいのですが、まさに主人公・水木の「地獄めぐり」といった様相を呈していて、んまぁ~画的にもストーリー的にも陰惨な悲劇の連打、連打! そりゃ PG12にもなるわな、むしろそれ以上の制限にならなくて良かったなという、あの御茶漬海苔先生もかくやという惨劇描写の数々であります。だからこそ、そのはきだめの中から生まれた「鬼太郎誕生」というまばゆい奇跡や、それに命を懸けて寄り添う目玉おやじの愛に、激しく魂を揺さぶられてしまうのです。

 いったんお話は映画の内容から離れてしまいますが、あと私は、同じ回を観ていた観客のみなさんにも地味に感動してしまいました。
 なにしろ客層が若い! そして女性客が多い! これ、私はなかなか体験したことのない光景でした。私自身そうですが、たいてい一緒に見てるのは中年世代かそれ以上の年齢の男性がほとんどですから。
 これは、1960年いらい半世紀以上続いている「鬼太郎サーガ」のファンが、確実にご新規さんを取り込んで新陳代謝してるってことなんじゃないでしょうか。そして、男性よりも女性の方が人的ネットワークもお財布の中身もおおむね豊か! 活気づいてるんだなぁ。
 たぶんこれ、ご両親がアニメシリーズ第4・5期(松岡鬼太郎&高山バーロー鬼太郎)で好きになった世代で、小学生高学年らしきお子さんがたは第6期(キュアスカーレットふ~じこちゃ~ん鬼太郎)を観てたんだろうなぁ、という鬼太郎サーガならではの感慨も、熱く胸をよぎりました。ちなみに私は言うまでもなく、愛と勇気だけが友達でウッディ大尉が婚約相手の戸田パンマン鬼太郎の第3期ファン……っていうか、第1次青野ぬらりひょん信者!! おのぅれェ鬼太るぉォオ!!

 さぁ、この『ゲゲゲの謎』を観て、第6期からファンになった少年少女達の心に根ざしたものは、これからどういった大樹に育っていくのでしょうか。決して、見た目の残酷さだけに気を取られて嫌いになって欲しくはないです。幸い、私の観た回で途中退席したお客さんはいなかったように見えたのですが、正直言ってこの作品は、昨今なかなか観られなくなった直接的なグロテスク表現が結構じかに描かれており、人によってはかなりダメージの大きい鑑賞体験になってしまうような劇薬であると思います。

 ダメージというのならば、1980年代生まれの私にとりましては、中年になった今もなお忘れられない、いろいろな衝撃的映像体験がありました。記憶している限りで最古のものは1984年版『ゴジラ』の冒頭の巨大怪虫ショッキラス……というかその被害者のミイラ遺体でしたし、アニメ映画『アキラ』もそうとう怖かったし、80年代は TVの世界でも『カメラが捉えた決定的瞬間』とかでリアルな人の死がバンッバン放送されてましたから、いや~な映像がいっぱい心にグサグサ刺さっておりました。週末に家族でホテルに泊まりに行くっていうのに、そのわずか2~3日前の『木曜スペシャル』で、大規模ホテル火災の惨劇を見せられる恐ろしさと言うたら……
 でも、今回の『ゲゲゲの謎』のインパクトに衝撃の性質が最も近い過去作品は何かと思うだに、それはやっぱり、あの「旧エヴァ」こと、『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air / まごころを、君に』(1997年)であるような気がします。理由は……まぁ、双方を観ていただいたら、だいたいわかるんじゃないでしょうか。えげつな~!!

 ただし『まごころを、君に』と決定的に違っているのは、『ゲゲゲの謎』には、水木同様に最後まで我慢して地獄の旅を続ければ、ゴールには「鬼太郎誕生」という輝ける希望が待っている点です。そこに至るための長い長い試練の時として、一連の醜悪な人間描写と、これでもかという悲劇の応酬があるわけなので、その負荷が重ければ重いほど、生まれる「奇跡の子」ゲゲゲの鬼太郎の異常なまでの強さと目玉おやじの愛の深さに説得力が備わってくるのです。鬼太郎の強さ……いや、同じ読み方でも「勁さ」と表現した方が当たっているかと思いますが、踏まれても蹴られても、溶かされてもかまぼこにされても、生コン詰めにされてもハゲさせられても全くへこたれない、その生命力!! そりゃそうだ、あんな目に遭っていても決して未来を諦めない父と母の間に生まれた子なんだもの。そのくらいで死ぬわけがないのです。

 ネタバレにならない一線に配慮しながら、この作品の良かった点についてくっちゃべっていきたいのですが、ポイントを絞って、今パッと思いつくところだけ触れておきましょうかい。


〇水木しげる風タッチでないのに水木しげるの画風(特に貸本時代)を心得ている導入のカメラワーク

 これは、特に冒頭から水木の龍賀邸入りまでの、哭倉村周辺の自然描写でつとに感じ入ったのですが、登場するキャラクター自体は明らかに現代アニメ的な谷田部透湖デザインなのですが、「人物と背景」の距離感や遠近関係、そして色彩設計、特に「赤」と「黒」の濃さという点で、本作は明らかに水木しげるの作風を自家薬籠中のものにしているのです。水木しげるの画風を単純にトレースしているという手段を取らなかったのは、すでにその手を使ったアニメ版『墓場鬼太郎』(2008年1~3月放送)という先例があったからだと思うのですが、あくまでアニメ第6期から派生した劇場作品であるという意味もあったのではないでしょうか。そのルールを守りつつも、なおかつ水木しげるの成分を爆上げにするためには、あの「単純な描線の人物と異常に細密な背景画の同居」を成立させている位置関係、コマを占める配分関係、そして彩色に使われたインクの濃さまでも徹底的に分析する必要があったのでしょう。手前に水木のバストショットが小さくあり、その後ろは全部濃緑色の杉の山というカットが、個人的にはいちばん印象的でしたね。
 例えて言うのならば、いくら実相寺アングルが好きだと言っていても、猿真似をするだけでは何の美しさも生まれないのです。間違いを恐れずに、その技法が使われる意味を自分達なりに解釈・咀嚼したうえで使うことが大事なのですね。


〇原典『墓場鬼太郎』の設定との整合性の取り方が、やや強引ながらも筋は通している。

 私が『ゲゲゲの謎』の前情報を見て勝手に危惧していたことの一つには、「水木しげるの創設した『墓場鬼太郎』の設定をどのくらい尊重しているのか?」というものもありました。というのも、本作はあらすじを読むだに「龍賀一族」だとか「哭倉村」だとか、そんなの原作マンガのどこにもなかったゾというオリジナル設定がモリモリに書いてあったからなのです。
 いやいや、「鬼太郎の誕生」で語られるのは廃屋に住む幽霊族の夫婦の怪談であり、片目がつぶれて鼻水を垂らしながらイヒヒと笑う不気味な女と全身包帯でぐるぐる巻きにした腐りかけの肉体を持つ大男が鬼太郎の両親のはず。そこになぜ、「カレーの王子様」程度にホラー風味を足したライトノベルにでも出てきそうなネーミングが割り込んでくるんだ? という反発があったのですが、まさか「『墓場鬼太郎』で語られるエピソードのさらに昔に、もう一つの前日譚があった!」というアクロバティック理論をブチ込んでくるとは……その上でちゃんと、『墓場鬼太郎』で水木が鬼太郎の両親と初対面のようなやり取りをしていた理由も説明されるのですから抜け目がありません。
 本作を観た後に、あらためて貸本版なりアニメ版なりの『墓場鬼太郎』や『鬼太郎夜話』を観てみると、感動もひとしおなのではないでしょうか。そりゃ鬼太郎の父も、猫の目をお土産にあげようとして必死に水木を追いかけますわ。


〇鬼太郎因縁の呪術集団とのまさかのエピソード0

 本作はあくまでも『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』という独立した作品であり、タイトルがもう『ゲゲゲの鬼太郎』の1エピソードではありませんというただし書きになっています。
 とは言えやっぱり、第6期『ゲゲゲの鬼太郎』の唯一の劇場版作品としてのサービスも欲しいというのがファンの人情でして、そういう意味でも、本編が始まってほんとに10秒やそこらの段階で鬼太郎と猫娘の身長差カップルが復活してくれるのも非常にうれしいところです。
 ただ、本作での物語のメイン舞台は昭和三十一年ということで当然ながら鬼太郎の誕生以前の物語ですので、親しみ深い鬼太郎ファミリーはむろんのこと登場せず。ただでさえキツいことこの上ない展開の中で、どうやって精神の均衡を保っていけばよいのかと悩んでいるところに、中盤の鬼太郎パパと「あの呪術集団」との超絶バトルシーンとなるわけです。
 ここの個 VS 集団のアクションの作画がもうとんでもないハイレベルなものでして、そりゃ TVシリーズの放送終了から3年の歳月がかかってもやむなしかというクオリティの、鬼太郎サーガ史上どころか日本アニメ史上に残る名勝負シーンとなっております。ほんと必見!!
 ただそれだけに飽き足らず、鬼太郎パパの戦う相手が、のちのちに鬼太郎にとっても非常に強大な敵となる「あの集団」の一流派にあたるという展開は、非常に熱いものがありました。特にアニメ第3期シリーズや、その頃連載されていた原作マンガ『新編ゲゲゲの鬼太郎』シリーズでファンになった人にはたまらない宿命の構図ですね。にくったらしいぃ~!!


〇ねずみのパートでほんとにホッとしてしまう「緊張と緩和」のギリギリ感

 昭和三十一年の哭倉村に鬼太郎ファミリーは登場しないと言いましたが、厳密にはそれは正しくなく、ただ一人、鬼太郎サーガでしょっちゅう見かける、左右にピンピンとつっ立ったヒゲが特徴のあの男が登場してきます。みんなからは「ねずみ」と言われている龍賀邸の使用人なのですが……う~ん、一体「何み男」なのだろう!? 見当もつきませんね……
 いや~それにしても、原作マンガでもいくたのアニメエピソードでも、「こいつさえちゃんとしていれば事件は起きなかったのに!」とか「クズ中のクズ! 鬼太郎はなぜこの男にいつも手ぬるい!?」などと思われていたあのキャラクターが、この『ゲゲゲの謎』では、どれだけありがた~い一服の清涼剤となっていることか……ほんと、この男の軽快で無責任な声を聴くと安心する! けっこう早めに退場してしまうのが残念ですね。
 とは言いましても、今作では鬼太郎よりもコワい鬼太郎パパの目が光っていますので、この男もそんなにあくどいことは哭倉村ではできなかったようで、よくよく観てみるとかなり有能な水木サイドの便利キャラになっているというか、アニメ版第3期の灰色ローブの富山ねずみに近い人情キャラになっているのが、原作ファンにとってはちと物足りないかも。
 それにしても、ねずみの声を演じておられる古川さん、ほんとに喜寿むかえてるんですか!? 相変わらず軽いな~、声の身のこなしが!! ほんとにもう一度だけでいいから、お元気なうちにルパン三世やってくれませんかね……


〇醜悪、醜悪、また醜悪! 『犬神家』&『八つ墓村』、そしてよもやよもやの『ぬら孫』オマージュ!?

 鬼太郎サーガファンにして横溝正史ファンという私にとりまして、この『ゲゲゲの謎』はそんなに大盤振る舞いしてもらっちゃっていいんですかと言いたくなるほどの血しぶき大サービスの雨あられでございました。龍賀一族の設定も展開も『犬神家の一族』そのまんまだし、哭倉村の閉鎖性は『八つ墓村』そのものですよね。龍賀邸の湖畔コテージも、哭倉村へ続く田園の中の田舎道も、もう幾度となく金田一耕助もの映像作品に登場してきたおなじみの風景です。もう水木しげる生誕100周年記念なんだか、横溝正史生誕120周年記念なんだかわかんなくなるくらいの成分配合率!!
 そして、本作のラスボスは何と言いましても「あいつ」なんですから、ほんとにこの作品は『犬神家の一族』の if みたいなパラレルワールド世界なんでございますよ。もしも犬神一族に名字通りの「犬神の外法」が伝わっていたら~? みたいな。これ以上は言えねぇか。
 さらに我が『長岡京エイリアン』の観点から言わせていただきますと、本作のラスボスの最低過ぎる所業は、あの非水木しげる系妖怪マンガの「惜しい!」一作、『週刊少年ジャンプ』で連載していた『ぬらりひょんの孫』(2008~12年連載)のラスボス「あべちゃん」の自己中心きわまりない論理にも一脈通じるところがあるのです。うをを、ここで鬼太郎と妖怪総大将の物語がリンク!?
 さすがに『ぬらりひょんの孫』は天下のジャンプ作品ですので、『ゲゲゲの謎』のラスボスほど下劣な手段は使っていないのですが(いちおう実在した人物でもありますし)、「自分個人のしあわせのためなら血を分けた肉親でも道具同然に扱う」という、鬼太郎パパ(目玉おやじ)ときれいな対極をなす対立構造は、まさに2作品のラスボスに共通する「醜悪さ」だと思います。
 だからといって、世の中のご老人すべてを目のかたきにするべしというのも極論なのですが……今作のラスボスのキャラクター造形は、そうとうにトンガッたものになっていますよね。こういうヤツにはなりたくないなぁ~!!
 それにしても、ネタバレになるので誰だとは言いませんが、今作のラスボスを演じた声優さんは本当に憎ったらしい超名演だったな……名前、おぼえとこ。


〇『ゴジラ -1.0』では言及されていなかった、見過ごしてはならない「戦争の醜さ」への指弾

 本作で語りつくされる「人間の醜悪さ」について、絶対に軽んじてならないのは、本作が昭和三十一年の哭倉村の連続殺人事件だけでなく、水木が回想するというかたちで同時並行的に「太平洋戦争中の体験」にもしっかり言及していることです。そして、そちらの記憶パートでクローズアップされるのは、凄惨な水木の戦争体験もさることながら、そもそも水木を戦争の最前線に追いやった理不尽きわまりない軍国主義と、「もう玉砕と報告しちゃったし全員に死んでもらおう」とか、「部下だけに特攻させておれは生き残ろう」などという、知性も品性もない上官どもへの強烈な怨嗟の思いなのです。
 これはね……ほんと、実際に体験した水木しげる先生だからこそ告発できる事実ですし、あまりに醜いために生前には鬼太郎サーガのようなご自身の子ども向けフィクションには決して出さず、『総員玉砕せよ!』(1973年)などのごくごく一部の作品に吐露したまま封印していた記憶だったと思うんです。
 しかし、その水木大先生の没後の作品である本作には、生前の禁を犯してでも、鬼太郎誕生につながるマグマのようなエネルギーのひとつとして、なんとしてもこの戦争体験を取り入れてやろうという制作スタッフの強い意志があったのだと思います。この熱さ、この勇気!!
 まず、2023年の秋の時点で「戦争を題材にしたエンタメ作品」と言えば、まず名前があがるのは『ゴジラ -1.0』かと思うのですが、この一点、「誰があの醜い戦争を引き起こしたのか」という非常に難しい問題を指弾しているというアドバンテージがある分、『ゲゲゲの謎』のほうが断然、若い人に観てもらうべき価値があると思います。もちろん『ゴジラ -1.0』なりに、あくまで主人公個人の心の成長の物語にしたかったとか、そこまで語ると「国民一丸となってゴジラを倒す!」というカタルシスがぼやけてしまうのであえて触れなかった、とかいう判断もあったのかも知れませんが、そもそも神木隆之介さん演じる敷島が、どうして零戦に乗せられて特攻に行かされたのか? 敷島たち若者を人間爆弾にしておいて自分は戦後ものうのうと生き伸びているというような最低なやつらは、わだつみ作戦の時にどこで何をしていたのか!? というところにいっさい触れていないのは、やっぱりおかしいと思います。所詮は『ゴジラ -1.0』もきれいごとというか、『ゲゲゲの謎』ほどの気概は無いと言うしかないのではないでしょうか。
 いや、なんだかんだ言っても所詮は娯楽映画なんですから、そこまで『ゴジラ -1.0』を責めることもないとは思うのですが、少なくとも『ゴジラ -1.0』だけを見て「これが戦争の悲惨さか……」と早合点するのは危険ですよね。いちばん醜い部分が描かれてないんですから。
 まずはマンガ『総員玉砕せよ!』と、映画『プライベート・ライアン』からいってみよっかぁ~!


〇関俊彦 VS 石田彰!! 鬼パワハラの仇をゲゲゲで討つ!?

 ここからは軽~い感じの話になるのですが、いや~関さんと石田さんときたら、某鬼退治マンガのアニメ化作品にて目下、因縁のパワハラ上下関係にある間柄ですよね。いや、お話の中で。
 今回、詳しくは申せませんが、そこらへんの力関係がみごとに逆転している配役になっているのが、とっても楽しいですね! 関さんはひょうひょうとしながらも愛する妻の行方を追う鬼太郎パパ。石田さんはゲスいことこの上ない哭倉村村長にして、その正体は……? という感じで、石田さんの演技から、どことなく「演じてて楽しくてしょうがない」みたいなニヤニヤ感が伝わってくるのが面白いですね。
 まぁ、天下の石田彰さまが、単なるド田舎の村長さんであるわけがないんだよなぁ……


〇皆口さん!? 釘宮さん!? そして飛田さん!? ひどい(誉め言葉です)演技のフルコースをどうぞ♡

 私、最初に申しましたように本作はパンフレットのような資料をいっさい読まず予備知識なしで鑑賞したのですが、龍賀一族のそれぞれの声を誰が演じておられるのか、山路さん以外はだぁれもわからなかったんですよ。当然、全員上手だなぁとは思っていたのですが……
 エンドロール見てひっくり返っちゃった! ええ、皆口さんがあんなビッチおばさん!? 釘宮さんがあんなメンヘラ母!? 飛田さんがあんなキ〇ガイ……あ、飛田さんはいつもか。
 ともあれ、龍賀家のキーマンともいえる次男・孝三を演じていたのが中井さんというのもまったく気がつかない程の自然な演技で、全員がアニメっぽくないというか、まるで上質な演劇の舞台を観ているようなレベルの高い競演になっていましたね。一族の中でも最重要ポジションにいる長女役の沢海さんもほんとに上手かったなぁ。水木役の木内さんもそうですが、日本声優界にはまだまだ実力のある才能がわんさといらっしゃる!
 あらためて思います。「アニメらしくない声を」という目的でほとんど声優経験のない有名人を起用するのは、「真のプロ」の声優さんの力をみくびっている全くの悪手なり。


〇川井憲次サウンドは、ゲゲゲの世界でも微動だにせず健在だった!

 いや~、川井憲次さんの音楽は、本作でも川井憲次さんだったねぇ~! 当たり前ですが。
 ふつうゲゲゲの鬼太郎の音楽と言うと、琵琶や太鼓などの和楽器を強調して楽曲に取り入れるのが定石のような気がするのですが、そんなもん川井憲次サウンドは忖度いっさいなし! もともとそういうのは『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(1995年)の昔からとっくに吸収してるし、今さらゲゲゲによせるなんていう姿勢はまるでなかったです。でも、そこがいい!!
 しんみりする場面も、激しいバトルシーンも、おどろおどろしい妖怪たちが跳梁跋扈する見せ場も、ぜ~んぶ川井憲次サウンドで OK! 静かなようでいてしっかり主張してくる楽曲の力強さは、やっぱり他の作曲家さんがたとは一段違ったところにいると思い知らされました。
 いつもの『ゲゲゲの鬼太郎』主題歌のメロディをアレンジした楽曲は、やっぱり正規の『ゲゲゲの鬼太郎』作品ではないのでほのか~にしか流れなかったものの、特に登場人物たちが疾走したりするシーンで流れる音楽の存在感はみごとなものでありました。思い起こせば、あの『イノセンス』(2004年)のようなエセ禅問答トンチキ映画が、それでもなんとなく最後まで観れちゃう作品になっていたのも、プロの声優陣の声の良さと黄瀬さんの美麗な作画世界、そして川井憲次サウンドがあったればこそでしたもんね。本作のサントラも買おうかな~。
 しかし、『ゴジラ -1.0』と『ゲゲゲの謎』とで、ここまで自分の中での映画音楽の評価に差が出てしまうのは、一体なぜなのだろうか……佐藤直紀さんもそうとうに良い作曲家さんであるはずなのに。それはやっぱり、佐藤さん本人の意志でないにしても、一番良いシーンを故人の遺産に100%頼り切ってしまうという志の低さが、私は嫌いなのだろうなぁ。それが多くのファンが喜ぶサービスなのだとしても、現代を生きるプロの作曲家としてそれは受け入れられることなのか? と思っちゃうんですよね。私は「それじゃ全曲伊福部さんでやれ! 降板する!!」って言ってこそのプロだと思うんですが。その点、『シン・ゴジラ』の鷺巣詩郎さんは、伊福部サウンドを使ってはいつつも放射熱戦シーンとかタバ作戦シーンとかでちゃんと印象的な楽曲を投入してましたからね。


 以上! ざっとこのような感じでございます。ヒエ~、これ PG12という条件付きとはいえ、やっぱ小学生が見ていい密度の内容じゃないよ! 脳みそパンクしちゃうって!!
 まま、そんな感じで『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は、まさしく水木しげる生誕100周年記念作品にふさわしい、実に志の高い作品であります。単に陰惨な展開でグロテスクな表現が満載のキワモノ作品かと喰わず嫌いすることなかれ! たまには強烈なもんを食べておなかを壊すことも、大切な人生経験よ……

 これが大ヒットして、今度はほんとのほんとに『ゲゲゲの鬼太郎』第6期の正式劇場版作品を作る、なんてことになってくれないかなぁ~!
 そしたらもう、今度こそおぬら様の大復活よ!! 哀しみに沈むチョーさん朱の盤、待ってろよ~い!!
コメント
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今さらですが、京極夏彦の妖怪まわりを整理してみよっか ~下~

2023年10月07日 15時38分47秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
≪前回の記事は、こちら!≫


京極夏彦の妖怪小説関連の時系列

1820年代初頭、『死神』の15年前
又市、上方を出る

『死神』の14年前
九月
『寝肥』江戸・神田

『死神』の13年前
正月
『周防大蟆』江戸・本所
二月
『二口女』江戸・根津
六月
『かみなり』江戸・下谷

1820年代前半(文政年間)、『死神』の12年前
三月
『山地乳』江戸・道玄坂
十一月
『旧鼠』江戸・麹町

又市、御行振りを開始する   …… 『死神』の10~11年前

文政年間(1820年代中盤)夏、『死神』の8年前(御行の又市は20歳代)
『嗤う伊右衛門』
 ※御燈の小右衛門失踪、又市、事触れの治平と出会う

文政年間(1820年代後半)夏、『小豆洗い』の5~6年前
『覘き小平次』

文政年間(1820年代後半)春、『小豆洗い』の4~5年前
『数えずの井戸』

天保年間(1830年代前半)、又市と山岡百介が初めて出会う(御行の又市は30代前半)
初夏
『小豆洗い』越後国枝折峠
八月
『野鉄砲』武蔵国八王子

『白蔵主』甲斐国夢山
十一月
『狐者異』江戸小塚原

又市と百介が出会った翌年
五月
『飛縁魔』尾張国名古屋
初夏
『舞首』伊豆国巴ヶ淵

『芝右衛門狸』淡路国洲本
 ※『芝右衛門狸』の中で、「徳川将軍家の大御所が存命している時期」と解釈できる台詞があることから、第11代将軍・徳川家斉が次男・家慶に将軍位を譲った天保八(1837)年四月から家斉が死去する天保十二(1841)年閏一月までの期間のどこかであると推定される。
十一月
『船幽霊』阿波国川久保の里

『鍛冶が嬶』土佐国佐喜浜

又市と百介が出会って2年後
五月
『塩の長司』加賀国小塩ヶ浦
六月
『死神』若狭国北林藩

又市と百介が出会って3年後、1830年代後半(天保年間)

『柳女』武蔵国江戸・北品川宿

『赤えいの魚』羽後国男鹿半島沖・戎島

天保八(1837)年の1~2年後、又市と百介が出会って4年後の春
『夜楽屋』摂津国大坂

『帷子辻』山城国京・帷子辻
『溝出』和泉国美曽我郷

『天火』摂津国某村
『山男』遠江国秋葉山

『野狐』摂津国閑寂野

又市と百介が出会って5年後
『手負蛇』武蔵国池袋村

又市と百介が出会って6年後、1840年前後(天保年間)
『五位の光』信濃国大石峠
 ※この物語の展開が後年の『狂骨の夢』事件の遠因となり、『陰摩羅鬼の瑕』事件の登場人物・由良昴允伯爵の曽祖父(由良公房卿)が登場する

又市と百介が出会って8年後、1840年代前半(天保年間)
六月
『老人火』若狭国北林藩

明治十(1877)年夏、山岡百介死す
『風の神』東京市赤坂
 ※『鉄鼠の檻』の登場人物・和田滋行の曽祖父の弟(和田智弁禅師)が登場する

明治二十五(1892)年5月~明治二十六(1893)年6月
『書楼弔堂 破暁』(中禅寺秋彦の祖父・中禅寺輔が登場)
 ※中禅寺輔の父で山岡百介と親交の深かった陰陽師・中禅寺洲斎(じゅうさい)は明治二十五年に死没している
 ※洲斎の活躍するドラマオリジナル作品『巷説百物語 福神ながし』の具体的な時代設定は示されていないが、山岡百介が初めて対面した時、洲斎は50代後半の初老だった

明治三十(1897)年8月~明治三十三(1900)年4月
『書楼弔堂 炎昼』
 ※大学生時代の柳田國男や福来友吉が登場する

大正十一(1922)年
11月 『襟立衣』(『鉄鼠の檻』の前章エピソード)

昭和十九(1944)年
10月 『青鷺火』(『狂骨の夢』の前章エピソード)

昭和二十一(1946)年
9月 『青女房』(『魍魎の匣』の前章エピソード)

昭和二十五(1950)年
6月 『岸崖小僧』事件(多々良先生シリーズ第1作)
10月 『目競』(榎木津礼二郎が探偵業を始めるきっかけとなったエピソード)
11月 『文車妖妃』(『姑獲鳥の夏』の前章エピソード)

昭和二十六(1951)年
2月 『泥田坊』事件
3月 『手の目』事件
10月 『古庫裏婆』事件

昭和二十七(1952)年
5月  『目目連』(『絡新婦の理』の前章エピソード)
7月  『姑獲鳥の夏』事件(中禅寺秋彦ら主要登場人物は30代中盤)
    『川赤子』(『姑獲鳥の夏』の前章エピソード)
8~10月 武蔵野連続バラバラ殺人事件(『魍魎の匣』)
8月  『小袖の手』(『魍魎の匣』と『絡新婦の理』をつなぐエピソード)
9月  『鬼一口』(『魍魎の匣』と『ルー=ガルー』をつなぐエピソード)
9~12月 『狂骨の夢』事件
12月  『倩兮女』(『絡新婦の理』の前章エピソード』)

昭和二十八(1953)年
2月  箱根山連続僧侶殺人事件(『鉄鼠の檻』)
3月  『煙々羅』(『鉄鼠の檻』の続編エピソード)
3~4月 千葉・勝浦連続目潰し魔ならびに連続絞殺魔事件(『絡新婦の理』)
    『屏風覗』(『絡新婦の理』の挿入エピソード)
    『鬼童』(『邪魅の雫』の前章エピソード)
1~6月 伊豆新興宗教騒動事件(『塗仏の宴』)
6月  『火間虫入道』(『塗仏の宴』の挿入エピソード)
7月  通産省官僚汚職脱税事件(『鳴釜』)
    長野・白樺湖畔連続新婦殺人事件(『陰摩羅鬼の瑕』)
    『大首』(『陰摩羅鬼の瑕』の続編エピソード)
8月  茶道具屋書画骨董贋作事件(『瓶長』)
    『毛倡妓』(『絡新婦の理』の続編エピソード)
8~9月 『邪魅の雫』事件
9月  『雨女』(『邪魅の雫』の挿入エピソード)
    美食倶楽部国際美術品窃盗売買事件(『山颪』)
    『墓の火』(『鵺の碑』の前章エピソード)
    渋谷・円山町歓楽街抗争殺人事件(『五徳猫』)
11月  『青行燈』(『陰摩羅鬼の瑕』の続編エピソード)
    『蛇帯』(『鵺の碑』の前章エピソード)
12月  神田小川町空きビル殺人事件(『雲外鏡』)
    怪盗猫招き連続窃盗事件(『面霊気』)

昭和二十九(1954)年
3月  駒沢七人連続通り魔殺傷事件(昭和の辻斬り事件 『鬼』)
6月  『河童』事件
9月  『天狗』事件

昭和三十六(1961)年
12月  『ぬらりひょんの褌』事件

平成十八(2006)年
12月  『ぬらりひょんの褌』事件解決、中禅寺秋彦存命?(80代後半)


京極作品に登場した妖怪たちを強引に解釈してみると……

寝肥り    …… 『寝肥』事件の被害者
周防の大蝦蟇 …… 『周防大蟆』事件に現れた妖怪、虚空太鼓、寝肥り
二口女    …… 『二口女』事件の依頼者
雷獣     …… 『神鳴り』事件に現れた妖怪
山地乳    …… 渋谷道玄坂縁切り堂黒絵馬事件に現れた妖怪、山精、山爺、野衾、さとり、狐者異
旧鼠     …… 『旧鼠』事件の登場人物

小豆あらい …… 『小豆洗い』事件の被害者
白蔵主   …… 『白蔵主』事件の被害者
舞首    …… 『舞首』事件の被害者たち
芝右衛門狸 …… 『芝右衛門狸』事件の登場人物、隠神だぬき
塩の長司  …… 『塩の長司』事件の登場人物
柳女    …… 『柳女』事件に現れた妖怪
帷子辻   …… 『帷子辻』事件の被害者

野鉄砲 …… 『野鉄砲』事件に現れた妖怪
狐者異 …… 『狐者異』事件の犯人
飛縁魔 …… 『飛縁魔』事件の犯人、縊れ鬼
船幽霊 …… 『船幽霊』事件の被害者、平家の怨霊、古杣、野鉄砲
死神  …… 『死神』事件を引き起こした元凶(ラスボス)、七人みさき、縊れ鬼、飛縁魔、平家の怨霊
老人火 …… 『老人火』事件の犯人、天狗

赤えいの魚 …… 『赤えいの魚』事件の舞台、元凶、赤面えびす
天火    …… 『天火』事件に現れた妖怪、舞首
手負蛇   …… 『手負蛇』事件に現れた妖怪
山男    …… 『山男』事件に現れた妖怪
五位の光  …… 『五位の光』事件に現れた妖怪、姑獲鳥
風の神   …… 『風の神』事件に現れた妖怪、青行燈

姑獲鳥  …… 『姑獲鳥の夏』事件を引き起こした元凶

魍魎   …… 『魍魎の匣』事件を引き起こした元凶
火車   …… 魍魎のもうひとつの姿
方相氏  …… 魍魎を落とした中禅寺秋彦のこと?

狂骨   …… 『狂骨の夢』事件を引き起こした元凶
骸骨   …… 狂骨を生んださらなる元凶
返魂香  …… 骸骨のもうひとつの姿

鉄鼠   …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪
野寺坊  …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪
木魚達磨 …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪
払子守  …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪
青坊主  …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪
大禿   …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪(中ボス)
隠里   …… 他の妖怪たちを生み、『鉄鼠の檻』事件を引き起こした元凶(ラスボス)

蓑火   …… 登場する一族に取り憑いた妖怪
否哉   …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪(中ボス)
百々目鬼 …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪(中ボス)
絡新婦  …… 『絡新婦の理』事件を引き起こした元凶(ラスボス)
丑時参  …… 絡新婦のもうひとつの姿
木魅   …… 絡新婦の正体、しかし?

瀬戸大将 …… 『言霊使いの罠!』で陰陽師が使役した妖怪

ぬっぺふほふ …… 『塗仏の宴』事件の中核に存在する妖怪(ラスボス)
うわん    …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪
ひょうすべ  …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪
わいら    …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪(中ボス)
しょうけら  …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪
おとろし   …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪、しかし?
塗仏     …… 『塗仏の宴』事件を引き起こした元凶(中ボス)
燭陰     …… 塗仏のもうひとつの姿
白澤     …… 全ての妖怪たちを落とした中禅寺秋彦のこと?

鳴釜 …… 中禅寺秋彦の使役する妖怪
瓶長 …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪
山颪 …… 被害者たちの恨みの具現化した妖怪

陰摩羅鬼 …… 『陰摩羅鬼の瑕』事件を引き起こした元凶

邪魅  …… 『邪魅の雫』事件を引き起こした元凶
蜃気楼 …… 邪魅のもうひとつの姿

五徳猫 …… 登場人物のひとりに取り憑いた妖怪
雲外鏡 …… 登場人物のひとりの持っていた道具
面霊気 …… 事件の中で登場する道具

鬼  …… 『鬼』事件の凶器に憑りつく元凶
河童 …… 『河童』事件の状況から連想させる妖怪
天狗 …… 『河童』事件の状況から連想させる妖怪

ぬうりひょん ……『ぬらりひょんの褌』事件を引き起こした元凶


映像作で京極作品の登場キャラクターを演じた主な俳優(アニメ・ラジオドラマ作品を除く)
※俳優の年齢は演じた当時のもの

中禅寺 秋彦  …… 堤 真一(41歳 映画『姑獲鳥の夏』など)
榎木津 礼二郎 …… 阿部 寛(41歳 映画『姑獲鳥の夏』など)
関口 巽    …… 永瀬 正敏(39歳 映画『姑獲鳥の夏』)、椎名 桔平(43歳 映画『魍魎の匣』)
木場 修太郎  …… 宮迫 博之(35歳 映画『姑獲鳥の夏』など)
青木 文蔵   …… 堀部 圭亮(39歳 映画『姑獲鳥の夏』など)
鳥口 守彦   …… マギー(33歳 映画『姑獲鳥の夏』など)
中禅寺 敦子  …… 田中 麗奈(25歳 映画『姑獲鳥の夏』など)
安和 寅吉   …… 荒川 良々(31歳 映画『姑獲鳥の夏』など)
里村 紘市   …… 阿部 能丸(45歳 映画『姑獲鳥の夏』)
竹宮 潤子   …… 鈴木 砂羽(32歳 映画『姑獲鳥の夏』)
増岡 則之   …… 大沢 樹生(38歳 映画『魍魎の匣)
久遠寺 嘉親  …… すま けい(69歳 映画『姑獲鳥の夏』 2013年没)
降旗 弘    …… 下條 アトム(51歳 ドラマ『目目連』)
中禅寺 千鶴子 …… 清水 美砂(34歳 映画『姑獲鳥の夏』など)
関口 雪絵   …… 篠原 涼子(31歳 映画『姑獲鳥の夏』など)
山嵜 孝鷹   …… 小松 和重(39歳 映画『魍魎の匣』)
妹尾 友典   …… 田村 泰二郎(56歳 映画『姑獲鳥の夏』など)
菅野 博行   …… 堀内 正美(55歳 映画『姑獲鳥の夏』)
久保 竣公   …… 宮藤 官九郎(37歳 映画『魍魎の匣』)
平野 祐吉   …… 白井 晃(40歳 ドラマ『目目連』)
呉 美由紀   …… 今田 美桜(22歳 文庫版『今昔百鬼拾遺』3部作のカバー写真モデル)

御行の又市    …… 田辺 誠一(30歳 ドラマ『怪』)、香川 照之(38歳 映画『嗤う伊右衛門』)、渡部 篤郎(36歳 ドラマ『W』)、中尾 隆聖(52歳 アニメ)
山猫廻しのおぎん …… 遠山 景織子(24歳 ドラマ『怪』)、小池 栄子(24歳 ドラマ『W』)、小林 沙苗(23歳 アニメ)
山岡 百介    …… 佐野 史郎(44歳 ドラマ『怪』)、吹越 満(40歳 ドラマ『W』)、関 俊彦(41歳 アニメ)
事触れの治平   …… 谷 啓(67歳 ドラマ『怪』 2010年没)、大杉 漣(53歳 ドラマ『W』)
算盤の徳次郎   …… 火野 正平(51歳 ドラマ『怪』)
中禅寺 洲斎   …… 近藤 正臣(58歳 ドラマ『怪』)


≪更新しました。まだまだ途中です!≫
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今さらですが、京極夏彦の妖怪まわりを整理してみよっか ~上~

2023年10月06日 21時19分39秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
『画図百鬼夜行』(がずひゃっきやこう)とは……
 安永五(1776)年に刊行された浮世絵師・鳥山石燕(1712~88年)の妖怪画集。
 『今昔画図続百鬼』(1779年)、『今昔百鬼拾遺』(1780年)、『百器徒然袋』(1784年)とある石燕の妖怪画集の中でも最初に刊行されたものであり、現代ではこの4作を総称して「画図百鬼夜行シリーズ」などとも呼ばれる。
 「前篇・陰」「前篇・陽」「前篇・風」の3部構成となっている。各部を「前篇」と題しているものの後篇は存在せず、この後に刊行された『今昔画図続百鬼』が後篇に相当する。
 本書は妖怪画1点ごとに名称を添えて紹介しており、妖怪図鑑のようなスタイルとなっている。後の石燕の画集と比較すると天狗や河童といった、日本の妖怪の中でも比較的有名なものが多い。
 石燕自身が巻末で「詩(うた)は人心の物に感じて声を発するところ、画(え)はまた無声の詩とかや」と述べている通り、画賛を廃しており、『今昔画図続百鬼』以降に見られるような解説文はないものが多く、あっても文章はかなり短い。

前篇・陰
木魅(こだま)  ……『絡新婦の理』(1996年)第五長編
天狗(てんぐ)  ……『今昔百鬼拾遺 天狗』(2018年)第三中編
幽谷響(やまびこ)
山姥(やまうば)
山童(やまわろ)
犬神(いぬがみ)
白児(しらちご)
猫また(ねこまた)
河童(かっぱ)  ……『今昔百鬼拾遺 河童』(2018年)第二中編
獺(かわうそ)
垢嘗(あかなめ)

窮奇(かまいたち)
網剪(あみきり)
狐火(きつねび)

前篇・陽
絡新婦(じょろうぐも)……『絡新婦の理』第五長編
鼬(てん)
叢原火(そうげんび)
釣瓶火(つるべび)
ふらり火(ふらりび)
姥が火(うばがび)
火車(かしゃ)    ……『魍魎の匣』(1995年)第二長編
鳴屋(やなり)
姑獲鳥(うぶめ)   ……『姑獲鳥の夏』(1994年)第一長編
海座頭(うみざとう)
野寺坊(のでらぼう) ……『鉄鼠の檻』(1996年)第四長編
高女(たかおんな)
手の目(てのめ)   ……『今昔続百鬼 雲』(2001年 第二中編集)第三話
鉄鼠(てっそ)    ……『鉄鼠の檻』第四長編
黒塚(くろづか)
飛頭蛮(ろくろくび)
逆柱(さかばしら)
反枕(まくらがえし)
雪女
生霊(いきりょう)
死霊(しりょう)
幽霊         ……『書楼弔堂・破暁 方便』(2012年)

前篇・風
見越(みこし)
しょうけら         ……『塗仏の宴』第六長編
ひょうすべ         ……『塗仏の宴』第六長編
わいら           ……『塗仏の宴』第六長編
おとろし          ……『塗仏の宴』第六長編
塗仏(ぬりぼとけ)     ……『塗仏の宴』第六長編
濡女(ぬれおんな)
ぬうりひょん(ぬらりひょん)……『ぬらりひょんの褌』(2006年)マンガ『こち亀』トリビュート短編
元興寺(がごぜ)
苧うに(おうに)
青坊主(あおぼうず)    ……『鉄鼠の檻』第四長編
赤舌(あかした)
ぬっぺふほふ        ……『塗仏の宴』第六長編
牛鬼(うしおに)
うわん           ……『塗仏の宴』第六長編


『今昔画図続百鬼』(こんじゃくがずぞくひゃっき)とは……
 安永八(1779)年に刊行された鳥山石燕の妖怪画集。『画図百鬼夜行』の続編。
 「雨」「晦(かい or つごもり 暗い天候のこと)」「明」の三部構成となっている。『画図百鬼夜行』はほぼ絵画のみであったが、本作は解説文が添えられている。


逢魔時(おうまがとき)
鬼            ……『今昔百鬼拾遺 鬼』第一中編
山精(さんせい)
魃(ひでりがみ)
水虎(すいこ)
覚(さとり)
酒顛童子(しゅてんどうじ)
橋姫(はしひめ)
般若(はんにゃ)
寺つつき(てらつつき)
入内雀(にゅうないすずめ)
玉藻前(たまものまえ)
長壁(おさかべ)
丑時参(うしのときまいり)……『絡新婦の理』第五長編


不知火(しらぬい)
古戦場火(こせんじょうひ)
青鷺火(あおさぎび)  ……『百鬼夜行 陽』(2012年 第二短編集)第五話
提灯火(ちょうちんのひ)
墓の火(はかのひ)   ……『百鬼夜行 陽』第六話
火消婆(ひけしばば)
油赤子(あぶらあかご)
片輪車(かたわぐるま)
輪入道(わにゅうどう)
陰摩羅鬼(おんもらき) ……『陰摩羅鬼の瑕』(2003年)第七長編
皿かぞえ(さらかぞえ)
人魂(ひとだま)
船幽霊(ふなゆうれい)
川赤子(かわあかご)  ……『百鬼夜行 陰』(1999年 第一短編集)第十話
古山茶の霊(ふるつばきのれい)
加牟波理入道(がんばりにゅうどう)
雨降小僧(あめふりこぞう)
日和坊(ひよりぼう)
青女房(あおにょうぼう)……『百鬼夜行 陽』第七話
毛倡妓(けじょうろう) ……『百鬼夜行 陰』第九話
骨女(ほねおんな)


鵼(ぬえ)     ……『鵼の碑』(2023年)第九長編
以津真天(いつまで)
邪魅(じゃみ)   ……『邪魅の雫』(2006年)第八長編
魍魎(もうりょう) ……『魍魎の匣』第二長編
狢(むじな)
野衾(のぶすま)
野槌(のづち)
土蜘蛛(つちぐも)
比々(ひひ)
百々目鬼(どどめき)……『絡新婦の理』第五長編
震々(ぶるぶる)
骸骨        ……『狂骨の夢』(1995年)第三長編
天井下(てんじょうくだり)
大禿(おおかぶろ) ……『鉄鼠の檻』第四長編
大首(おおくび)  ……『百鬼夜行 陽』第二話
百々爺(ももんじい)
金霊(かねだま)
天逆毎(あまのざこ)
日の出(ひので)


『今昔百鬼拾遺』(こんじゃくひゃっきしゅうい)とは……
 安永十(1780)年に刊行された鳥山石燕の妖怪画集。
 「雲」「霧」「雨」の三部構成となっている。本作で描かれている妖怪には、実際の伝承にあるものではなく、石燕が創作したものも多く含まれている。また石燕の「画図百鬼夜行シリーズ」の中で唯一、本作は彩色版があったとの説もある。


蜃気楼(しんきろう)  ……『邪魅の雫』第八長編
燭陰(しょくいん)   ……『塗仏の宴』第六長編
人面樹(にんめんじゅ)
人魚
返魂香(はんごんこう) ……『狂骨の夢』第三長編
彭侯(ほうこう)
天狗礫(てんぐつぶて)
道成寺鐘(どうじょうじのかね)
燈台鬼(とうだいき)
泥田坊(どろたぼう)  ……『今昔続百鬼 雲』第二話
古庫裏婆(こくりばば) ……『今昔続百鬼 雲』第四話
白粉婆(おしろいばば)
蛇骨婆(じゃこつばば)
影女(かげおんな)
倩兮女(けらけらおんな)……『百鬼夜行 陰』第六話
煙々羅(えんえんら)  ……『百鬼夜行 陰』第五話


紅葉狩(もみじがり)
朧車(おぼろぐるま)
火前坊(かぜんぼう)
蓑火(みのび)         ……『絡新婦の理』第五長編
青行燈(あおあんどん)     ……『百鬼夜行 陽』第一話
雨女(あめおんな)       ……『百鬼夜行 陽』第八話
小雨坊(こさめぼう)
岸涯小僧(がんぎこぞう)    ……『今昔続百鬼 雲』第一話
あやかし
鬼童(きどう)         ……『百鬼夜行 陽』第四話
鬼一口(おにひとくち)     ……『百鬼夜行 陰』第四話
蛇帯(じゃたい)        ……『百鬼夜行 陽』第九話
小袖の手(こそでのて)     ……『百鬼夜行 陰』第一話
機尋(はたひろ)
大座頭(おおざとう)
火間蟲入道(ひまむしにゅうどう)……『百鬼夜行 陰』第七話
殺生石(せっしょうせき)
風狸(ふうり)
茂林寺釜(もりんじのかま)


羅城門鬼(らじょうもんおに)
夜啼石(よなきのいし)
芭蕉精(ばしょうのせい)
硯の魂(すずりのたましい)
屏風覗(びょうぶのぞき)……『百鬼夜行 陽』第三話
毛羽毛現(けうけげん)
目目蓮(もくもくれん) ……『百鬼夜行 陰』第三話
狂骨(きょうこつ)   ……『狂骨の夢』第三長編
目競(めくらべ)    ……『百鬼夜行 陽』第十話
後神(うしろがみ)
否哉(いやや)     ……『絡新婦の理』第五長編
方相氏(ほうそうし)  ……『魍魎の匣』第二長編
滝霊王(たきれいおう)
白澤(はくたく)    ……『塗仏の宴』第六長編
隠里(かくれざと)   ……『鉄鼠の檻』第四長編


『百器徒然袋』(ひゃっきつれづれぶくろ)とは……
 天明四(1784)年に刊行された鳥山石燕の妖怪画集。石燕の「画図百鬼夜行シリーズ」の中でも最後に刊行されたもの。
 「上」「中」「下」の三部構成となっており、器物が変化して生まれたとされる妖怪・付喪神が多く描かれている。画像は過去の百鬼夜行絵巻に登場する妖怪に類似するものが多く、それらに『徒然草』や多くの漢籍からヒントを得て石燕が創作したものである。


宝船(たからぶね)
塵塚怪王(ちりづかかいおう)
文車妖妃(ふぐるまようひ)……『百鬼夜行 陰』第二話
長冠(おさこうぶり)
沓頬(くつつら)
ばけの皮衣(ばけのかわごろも)
絹狸(きぬたぬき)
古籠火(ころうか)
天井嘗(てんじょうなめ)
白容裔(しろうねり)
骨傘(ほねからかさ)
鉦五郎(しょうごろう)
払子守(ほっすもり)   ……『鉄鼠の檻』第四長編
栄螺鬼(さざえおに)


槍毛長(やりけちょう)
虎隱良(こいんりょう)
禅釜尚(ぜんふしょう)
鞍野郎(くらやろう)
鐙口(あぶみくち)
松明丸(たいまつまる)
不々落々(ぶらぶら)
貝児(かいちご)
髪鬼(かみおに)
角盥漱(つのはんぞう)
袋狢(ふくろむじな)
琴古主(ことふるぬし)
琵琶牧々(びわぼくぼく)
三味長老(しゃみちょうろう)
襟立衣(えりたてごろも) ……『百鬼夜行 陰』第八話
経凛々(きょうりんりん)
乳鉢坊(にゅうばちぼう)
瓢箪小僧(ひょうたんこぞう)
木魚達磨(もくぎょだるま)……『鉄鼠の檻』第四長編
如意自在(にょいじざい)
暮露々々団(ぼろぼろとん)
箒神(ほうきがみ)
蓑草鞋(みのわらじ)


面霊気(めんれいき)   ……『百器徒然袋 風』(2004年 第三中編集)第三話
幣六(へいろく)
雲外鏡(うんがいきょう) ……『百器徒然袋 風』第二話
鈴彦姫(すずひこひめ)
古空穂(ふるうつぼ)
無垢行騰(むくむかばき)
猪口暮露(ちょくぼろん)
瀬戸大将(せとだいしょう)……アニメ版『ゲゲゲの鬼太郎』第4シリーズ第101話『言霊使いの罠!』(1997年)脚本
五徳猫(ごとくねこ)   ……『百器徒然袋 風』第一話
鳴釜(なりがま)     ……『百器徒然袋 雨』(1999年 第一中編集)第一話
山颪(やまおろし)    ……『百器徒然袋 雨』第三話
瓶長(かめおさ)     ……『百器徒然袋 雨』第二話
宝船


『絵本百物語』(えほんひゃくものがたり)とは……

 天保十二(1841)年に刊行された日本の奇談画集。
 近年では『桃山人夜話』(とうさんじんやわ)の副題で知られているが、実際には副題は存在しない。
 著者は桃山人(詳細不詳)、挿絵の画師は浮世絵師の竹原春泉(生没年不詳)。
 題名に「百物語」と銘打ってあるように、江戸時代に流行した百物語怪談本の一種といえるが、話ごとに物語の名称ではなく妖怪の名称を掲げた上に妖怪の挿絵をつけており、怪談集と画集とを融合させた作品ともいえる。本書と同じく江戸時代の妖怪画集として知られる鳥山石燕の「画図百鬼夜行シリーズ」と並び賞されることが多いが、どちらかといえば記号的といえる石燕の画に対し、春泉による妖怪画は躍動感や臨場感があるのが特徴と評価されている。石燕の画と違って本書は多色刷りであることも大きな特徴である。
 なお、近年は『絵本百物語』の初版刊行が天保十二年よりも前である可能性も示唆されている。

第一巻
白蔵主(はくぞうす)      ……『巷説百物語』(1999年 シリーズ第一作)第二話(マンガ化2回、アニメ化1回)
飛縁魔(ひのえんま)      ……『続巷説百物語』(2001年 シリーズ第二作)第三話(マンガ化1回、アニメ化1回、ドラマ化1回)
狐者異(こわい)        ……『続巷説百物語』第二話(マンガ化1回、アニメ化1回、ドラマ化1回)
塩の長司(しおのちょうじ)   ……『巷説百物語』第五話(マンガ化1回、アニメ化1回)
磯撫(いそなで)
死神              ……『続巷説百物語』第五話(マンガ化1回、アニメ化1回、ドラマ化1回)
野宿火(のじゅくび)
寝肥(ねぶとり)        ……『前巷説百物語』(2007年 シリーズ第四作)第一話
周防の大蝦蟇(すおうのおおがま)……『前巷説百物語』第二話

第二巻
豆狸(まめだぬき)   ……『西巷説百物語』(2010年 シリーズ第五作)第六話
山地乳(やまちち)   ……『前巷説百物語』第五話
柳女(やなぎおんな)  ……『巷説百物語』第六話(マンガ化1回、アニメ化1回)
老人火(ろうじんび)  ……『続巷説百物語』第六話(マンガ化1回、アニメ化1回)
手洗鬼(てあらいおに)
出世螺(しゅっせぼら)
旧鼠(きゅうそ)    ……『前巷説百物語』第六話
二口女(ふたくちおんな)……『前巷説百物語』第三話
溝出(みぞいだし)   ……『西巷説百物語』第五話

第三巻
葛の葉(くずのは)
芝右衛門狸(しばえもんだぬき)……『巷説百物語』第四話(マンガ化1回、アニメ化1回、ドラマ化1回)
波山(ばさん)
帷子辻(かたびらがつじ)   ……『巷説百物語』第七話(マンガ化1回、アニメ化1回)
歯黒べったり(はぐろべったり)
赤えいの魚(あかえいのうお) ……『後巷説百物語』(2003年 シリーズ第三作)第一話(マンガ化1回、ドラマ化1回)
船幽霊(ふなゆうれい)    ……『続巷説百物語』第四話(マンガ化1回、アニメ化1回)
遺言幽霊(ゆいごんゆうれい) ……『西巷説百物語』第二話
水乞幽霊(みずこいゆうれい) ……『西巷説百物語』第二話

第四巻
手負蛇(ておいへび)  ……『後巷説百物語』第三話(マンガ化1回)
五位の光(ごいのひかり)……『後巷説百物語』第五話
累(かさね)
於菊虫(おきくむし)
野鉄砲(のでっぽう)  ……『続巷説百物語』第一話(マンガ化1回、アニメ化1回)
天火(てんか)     ……『後巷説百物語』第二話(マンガ化1回)
野狐(のぎつね、やこ) ……『西巷説百物語』第七話
鬼熊(おにぐま)
かみなり        ……『前巷説百物語』第四話

第五巻
小豆あらい(あずきあらい)……『巷説百物語』第一話(マンガ化2回、アニメ化1回)
山男           ……『後巷説百物語』第四話
恙虫(つつがむし)
風の神          ……『後巷説百物語』第六話
鍛冶が嬶(かじがかか)  ……『西巷説百物語』第三話
柳婆(やなぎばば)
桂男(かつらおとこ)   ……『西巷説百物語』第一話
夜の楽屋(よるのがくや) ……『西巷説百物語』第四話
舞首(まいくび)     ……『巷説百物語』第三話(マンガ化1回、アニメ化1回)


京極夏彦の主要著作の執筆順一覧
1994年9月
長編小説『姑獲鳥の夏』(「百鬼夜行」シリーズ第1作)
1995年1月
長編小説『魍魎の匣』(「百鬼夜行」シリーズ第2作、第49回日本推理作家協会賞長編部門受賞)
1995年5月
長編小説『狂骨の夢』(「百鬼夜行」シリーズ第3作)
1995年8月~97年7月
短編小説集『百鬼夜行 陰』
1996年1月
長編小説『鉄鼠の檻』(「百鬼夜行」シリーズ第4作)
1996年11月
長編小説『絡新婦の理』(「百鬼夜行」シリーズ第5作)
1997年6月
長編怪談小説『嗤う伊右衛門』(「江戸怪談」シリーズ第1作、第25回泉鏡花文学賞受賞)
1997年8月~98年3月
長編小説『塗仏の宴 宴の支度』(「百鬼夜行」シリーズ第6作の前編)
1997年10月~99年8月
連作小説集『巷説百物語』(『巷説百物語』シリーズ第1作)
1997年12月
アニメ『ゲゲゲの鬼太郎(第4期)』第101話『言霊使いの罠!』
1998年9月
長編小説『塗仏の宴 宴の始末』(「百鬼夜行」シリーズ第6作の後編)
1998年11月~99年8月
中編小説集『百器徒然袋 雨』
1999年1月~2009年5月
連作小説集『厭な小説』
1999年12月~2000年11月
中編小説集『今昔続百鬼 雲』
2000年1~9月
連続 TVドラマ
『巷説百物語 七人みさき』(1月放送)……『続巷説百物語 死神』の原作
『巷説百物語 隠神だぬき』(3月放送)……『巷説百物語 芝右衛門狸』のドラマ化
『巷説百物語 赤面ゑびす』(7月放送)……『後巷説百物語 赤えいの魚』の原作
『巷説百物語 福神ながし』(9月放送)……ドラマオリジナル作品
2000~11年
パロディ連作小説集『南極夏彦』シリーズ
2001年4月~2004年4月
中編小説集『百鬼徒然袋 風』
2001年5月
短編小説集『続巷説百物語』(『巷説百物語』シリーズ第2作)
2001~11年
SF 小説『ルー=ガルー』シリーズ
2002年9月
長編怪談小説『覘き小平次』(「江戸怪談」シリーズ第2作、第16回山本周五郎賞受賞)
2003年4月~12年3月
短編小説集『百鬼夜行 陽』
2003年8月
長編小説『陰摩羅鬼の瑕』(「百鬼夜行」シリーズ第7作)
2003年11月
短編小説集『後巷説百物語』(『巷説百物語』シリーズ第3作、第130回直木三十五賞受賞)
2003~11年
妖怪小説『豆腐小僧』シリーズ
2003年4月~12年3月
短編小説集『百鬼夜行 陽』
2006年9月
長編小説『邪魅の雫』(「百鬼夜行」シリーズ第8作)
2006年12月
トリビュート短編小説『ぬらりひょんの褌』
2007年4月
短編小説集『前巷説百物語』(『巷説百物語』シリーズ第4作)
2008年
短編小説集『幽談』
2010年
長編怪談小説『数えずの井戸』(「江戸怪談」シリーズ第3作)
短編小説集 『西巷説百物語』(『巷説百物語』シリーズ第5作、第24回柴田錬三郎賞受賞)
連作小説  『死ねばいいのに』
短編小説集 『冥談』
2012年4月~13年7月
連作小説『書楼弔堂 破暁』
2012年
短編小説集『眩談』
2014年8月~16年5月
連作小説『書楼弔堂 炎昼』
2015年4月
短編小説集『鬼談』
2018年2~11月
中編小説『今昔百鬼拾遺 鬼』
短編小説集『虚談』
2018年5~11月
中編小説『今昔百鬼拾遺 河童』
2018年9月~19年2月
中編小説『今昔百鬼拾遺 天狗』
2023年9月
長編小説『鵼の碑』(「百鬼夜行」シリーズ第9作)


≪更新しました。後半へつづく!≫
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令和も負けるな! 山口敏太郎の妖怪百科

2023年06月25日 21時02分44秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
※この記事では、水木しげるの妖怪図鑑18作の中で採り上げられた妖怪をリストアップした過去記事と同様に、山口敏太郎の著した妖怪百科で採り上げられた妖怪をリストアップしています。妖怪の名前の後に続く数字は、水木しげる作品での掲載回数に山口版での掲載回数を加算した本数です(表記の無いものは山口版1作のみでの掲載)。

参考資料
『大迫力!日本の妖怪大百科』       2014年 西東社
『大迫力!日本の妖怪大百科 セレクト版』 2022年 大創出版


赤えい 8
あかなめ 11
足長手長(手長足長) 8
小豆洗い / 小豆とぎ 12
天邪鬼(あまのじゃく) 8
網切り 11
雨降り小僧 9
磯撫で 6
一目連 7
一反木綿 11
一本ダタラ 7
牛鬼(うしおに ぎゅうき) 12
産女(うぶめ 姑獲鳥) 5
海坊主 9
応声虫 2
大首 4
お菊虫 5
長壁姫 7
オッパショ石 6
おとろし(おどろおどろ) 9
お歯黒べったり 8
帰ってくる生き人形
元興寺(がごぜ) 5
傘化け 7
火車 10
がしゃどくろ 10
河童 13
桂男 2
蟹坊主 5
鎌鼬(かまいたち) 9
髪切り 6
川男 7
岸涯小僧(がんぎこぞう) 11
キジムナー 12
九尾の狐 10
九頭龍
件(くだん) 2
ケサランパサラン
けらけら女 5
ケンモン(ケンムン) 6
小袖の手 6
コックリさん 2
児啼き爺 9
ゴム男
コロポックル 10
座敷童子(ざしきわらし) 9
さとり(覚) 8
三吉鬼 3
酒呑童子
朱の盤 6
精螻蛄(しょうけら) 8
猩々
絡新婦(じょろうぐも) 2
人面犬 4
すきま女
砂かけ婆 9
だいだらぼっち 2
タンコロリン(タンタンコロリン) 9
小さいおっさん
ちょうなつぽろ
土蜘蛛 8
恙虫(つつがむし) 2
釣瓶落とし(釣瓶下ろし) 10
手の目(手目坊主) 8
寺つつき(物部守屋の怨霊) 2
貂(てん) 4
天狗 4
天井なめ 10
豆腐小僧 8
百々目鬼(どどめき) 10
泥田坊 10
浪小僧 6
人魚 8
鵺(ぬえ) 9
ぬっぺふほふ / ぬっぺらぼう 11
ぬらりひょん 12
塗り壁 9
塗り仏 3
濡れ女 9
猫又 9
祢々子河童(ねねこがっぱ) 4
寝肥り(ねぶとり) 5
野槌 7
野鉄砲
花子さん 4
ひだる神 6
一つ目坊(一つ目の大坊主、目一つ坊) 5
百鬼夜行 2
100キロババア
ひょうすべ(ひょうすえ) 10
貧乏神 9
二口女 10
船幽霊 7
震々(ぶるぶる) 9
べとべとさん 11
頬撫で 2
舞首 6
枕返し 9
豆狸 7
見上げ入道(見越入道) 8
宮ホーホー
魍魎 10
夜行さん 10
屋島の禿狸 3
山男 7
八岐大蛇 3
山地乳(やまちち) 3
幽谷響(やまびこ) 6
山童(やまわろ) 12
山婆(山姥 やまんば、やまうば) 7
幽霊 3
雪女 9
雷獣 8
龍 2
飛頭蛮(ろくろくび) 7
輪入道 10


≪特別ふろく 妖怪百科20タイトルで集計しました! 日本の妖怪知名度ランキング≫
〇堂々の第1位!!掲載回数13回
河童
〇惜しかった!!第2位 掲載回数12回
小豆洗い(小豆とぎ)、牛鬼、川獺、キジムナー、土転び、ぬらりひょん、山童
〇掲載回数11回
あかなめ、網切り、一反木綿、川赤子、岸涯小僧、縊鬼、すねこすり、ぬっぺふほふ、べとべとさん
〇掲載回数10回
煙々羅、火車、がしゃどくろ、九尾の狐、毛羽毛現、コロポックル、水虎、釣瓶落とし、天井なめ、百々目鬼、泥田坊、ひょうすべ、二口女、魍魎、夜行さん、輪入道
・掲載回数9回
油すまし、雨降り小僧、海坊主、うわん、雲外鏡、おとろし、鎌鼬、児啼き爺、座敷童子、しろうねり、砂かけ婆、タンコロリン、鵺、塗り壁、濡れ女、猫又、のびあがり、ひでり神、貧乏神、ぶるぶる、枕返し、家鳴り、雪女、呼子
・掲載回数8回
赤えい、赤舌、足長手長(手長足長)、天邪鬼、あまめはぎ、磯女、姥火、海女房、大かむろ、お歯黒べったり、加牟波理入道、さざえ鬼、さとり、しょうけら、土蜘蛛、手の目、天井さがり、豆腐小僧、人魚、白蔵主、隠神刑部狸、一つ目小僧、吹き消し婆、万年竹、見上げ入道(見越入道)、山爺、雷獣
・掲載回数7回
足まがり、あやかし、一目連、一本ダタラ、長壁姫、白粉婆、餓鬼、傘化け、烏天狗、川男、古庫裏婆、さがり、山精、樹木子、白坊主、野槌、獏、火取り魔、百目、船幽霊、箒神、豆狸、目々連、百々爺、山男、山姥、ろくろくび
・掲載回数6回
油赤子、磯撫で、後ろ神、笈の化け物、大入道、オッパショ石、朧車、陰摩羅鬼、金霊、髪切り、狐火、首かじり、ケンモン、小袖の手、木霊、木葉天狗、蛇骨婆、朱の盤、みずち、人面樹、袖引き小僧、高女、たたりもっけ、手洗い鬼、浪小僧、野寺坊、のぶすま、化け草履、びしゃがつく、ひだる神、日和坊、骨女、舞首、百足、やまびこ、遣ろか水
・掲載回数5回
小豆はかり、一目入道、いやみ、岩魚坊主、うぶめ、海和尚、海座頭、お菊虫、餓鬼憑き、影女、元興寺、蟹坊主、竈神、紙舞、ガラッパ、狂骨、倉ぼっこ、けらけら女、小右衛門火、こそこそ岩、五徳猫、逆柱、皿数え、しばかき、すっぽんの幽霊、セコ、算盤坊主、竹切狸、畳叩き、狸囃子、提灯小僧、つちのこ、釣瓶火、鉄鼠、てっち、天火、沼御前、塗り坊、ぬるぬる坊主、寝肥り、一つ目入道、一つ目坊、狒々、火間虫入道、風狸、ふらり火、古杣、松の精霊、蓑火、柳婆、山鬼、山女、わいら、渡り柄杓
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佐藤有文の世界妖怪事典

2022年07月16日 10時06分07秒 | ゲゲゲの鬼太郎その愛
『いちばんくわしい世界妖怪図鑑』 1973年3月 立風書房ジャガーバックス
『恐怖と怪奇の世界 吸血鬼百科』 1974年11月 講談社ドラゴンブックス

アーノルド=パウル(セルヴィア・メドバキア村の吸血鬼事件)
アーリマン(ペルシアの大魔王)
アイン(悪魔第3軍団)※火災の悪魔
アガリアレプト(悪魔軍団副司令官・第2軍団長)※悪魔序列第16位
アガレス(悪魔王国内閣警察大臣)※悪魔序列第8位
アスタロト(悪魔大公爵)※悪魔序列第24位、魔界3大実力者
アスモデウス(悪魔軍団陸軍少将・悪魔第6軍団長)※悪魔序列第20位
アゼザル(古代イスラエルの悪魔)
安達ヶ原の鬼婆(日本の食人鬼)
アト・ハラマ(中国の悪魔)
アニ・コール(シベリアの海の妖獣)※水木しげるの「エスキモーの地母神セドナ」と同じ画像を元にする
アヌビス(エジプトの死神)
アミー(悪魔王国内閣宇宙・科学技術大臣)※悪魔序列第6位
アムドスキアス(悪魔独立部隊)※音楽の悪魔
アラル(古代アジアの悪魔)
アラン(フィリピンの妖怪)
アルガス(海の怪魚)
アロケン(悪魔第6軍団)※巨人の悪魔
アンタス(ギリシアの山の巨人)
アントム(トルキスタンの魔王)
アンドラス(悪魔第2軍団)※諍いの悪魔
アンドレアル(悪魔軍団空軍・宇宙軍司令官)※悪魔序列第10位
アンドロマリウス(悪魔財宝公爵)※悪魔序列第28位
磯女(日本の吸血妖怪)
イチモン(アフリカの妖獣)
一本腕の妖女(ジャマイカの妖怪)
イヌ男(アメリカの妖怪)
イバク(オランダの鉄獣)
胃ぶらりん(ブルガリアの妖怪)
イル(古代アッシリアの魔王)
インクブス(西洋の男夢魔)
ヴィネ(悪魔第6軍団)※建築の悪魔
ウィプリ(ロシアの吸血妖怪)
ウィンティゴ(カナダの妖怪)
ウトック(古代バビロニアの悪魔)
ウピル(ポーランドの吸血鬼)
海ぼうず(大西洋の妖怪)
うろこ魔人(悪魔)
エキム(トルコの悪魔)
エムプーゼ(イタリアの吸血妖怪)
エリゴル(悪魔第4軍団)※戦争の悪魔
エリザベート=バートリ伯爵夫人(ハンガリー・チェイテ城の連続殺人鬼事件)
黄金魔人(フィンランドの悪魔)
大ウミガメ(海の妖怪)
狼男(ルーマニアの妖怪)
狼人(人喰い狼/銀狼の下僕)
オセ(悪魔独立部隊)※神秘の悪魔
オベンガ(ギニアの吸血妖怪)
オボボ(ポリネシアの妖怪)
オリアス(悪魔独立部隊)※人格の悪魔
女夜叉(中国の魔女)
ガーブ(魔界西ヨーロッパ地区王子)※悪魔序列第26位
カーミラ(オーストリアの女吸血鬼)※1872年の恐怖小説『吸血鬼カーミラ』の登場キャラクター
カーリ(インドの邪神)
骸骨さがし(ブルガリアの妖怪)
海中魔女キルケー(海の支配者)
海中ライオン(海の王者)
海馬(海の妖怪)
カイム(悪魔軍団諜報長官)※悪魔序列第13位
海竜魔人(海中魔女キルケーの下僕)
影くらい(スペインの妖怪)
影なしドッグ
カニ魔王(古代インカ文明の魔獣)
ガネーシア(インドの半獣神)
ガミジン(悪魔軍団情報長官)※悪魔序列第14位
カルフ(ベルギーの妖怪)
棺桶やぶり(中国の悪霊)
キメリエス(悪魔独立部隊)※幸福の悪魔
吸血骸骨(ドイツの吸血妖怪)
吸血グール(イタリアの妖怪)
吸血3人娘(吸血鬼ドラキュラ伯爵の眷属)※1897年の恐怖小説『吸血鬼ドラキュラ』の登場キャラクター
吸血ゾンビ(ブードゥー教の魔術師が使役する死体)※1966年のハマー映画『吸血ゾンビ』の登場キャラクター
吸血ばばあ/吸血魔女(ギリシアの魔女)
ギラード(ネイティヴアメリカンの魔獣)
キラーバ(ユーゴスラビアの魔獣)
キリー(スコットランドの女吸血鬼)
麒麟(中国の聖獣)
グーラ(中東の吸血妖怪/グールの兄弟分で人間の男を狙う)
グール(イタリアや中東の吸血妖怪/グーラの兄弟分で人間の女を狙う)
クエレブレ(スペインの吸血ドラゴン)
グシオン(悪魔第2軍団)※時間の悪魔
首なし騎士(イギリスの幽霊)
グラシアラボラス(悪魔軍団教育長官)※悪魔序列第11位
グラト(ドイツの病気の悪魔)
クラリモンド(フランスの女吸血鬼)
グリフィン(魔獣)
グレムリン(アメリカの小悪魔)
ゲランゴ(西洋の山の妖獣)
ゲリオーネス(ゴーゴンの生んだ妖獣)
ケルベロス(地獄魔王プルトーの飼う魔獣)
ケンタウロス(邪神イクシオンの子孫)
ゴーゴン(魔女)
ゴーレム(ユダヤの巨人人形)※1920年のドイツ映画『巨人ゴーレム』より
極楽巨人(エスキモーの妖怪)
ゴダーン(スウェーデンの魔獣)
ゴメリー(アフリカの悪魔)
ゴモラー(アフリカの妖怪)
ゴモリー(悪魔第4軍団)※美醜の悪魔
サイクロプス(ドイツの山の鬼)
さかさ男(アフリカの妖怪)
ザザン(オーストラリアの吸血妖怪)
サタナキア(悪魔軍団最高司令官・第1軍団長)※悪魔序列第15位
サタン(暗黒の帝王)※悪魔序列第1位
サッシー(ブラジルの妖怪)
サブナック(悪魔第7軍団)※腐敗の悪魔
サマランダー(中東の大怪魚)
サラマンドラ(火トカゲ)
サルガタナス(悪魔軍団陸軍大将・第3軍団長)※悪魔序列第17位
3獣怪人(魔女の下僕妖怪)
3頭タイガー(地獄の森の魔獣)
シーサーペント(海の魔獣)
シトリー(悪魔第1軍団)※性愛の悪魔
死美人ドローネ(死神)
ジボス(悪魔独立部隊)※試練の悪魔
シャックス(悪魔第6軍団)※不具の悪魔
食人鬼(ポルトガルの妖怪)
ジョン=ジョージ=ヘイグ(イギリス・ロンドンの連続殺人鬼)
死霊(西洋の怨霊)
ジル=ド=レエ元帥(フランス・ブルターニュの悪魔主義者貴族)
スキュレー(大西洋の妖獣)
スクブス(西洋の女夢魔)
ストーンカ(ユーゴスラビアの魔牛)
スフィンクス(エジプトの妖怪)
セト(エジプトの悪魔)
せむし男(吸血鬼ドラキュラ伯爵の従者)
せむし男カジモド(フランスの身体障害者)※1923年のユニヴァーサル映画『ノートルダムのせむし男』の登場キャラクター
ソニー=ビーン一族(スコットランド・サウスエアシャイアの連続食人事件)
ソラス(悪魔第7軍団)※夜の悪魔
ダシュナバール(フィンランドの吸血妖怪)
ダダンゴ(イギリス・ヨークシャーの吸血怪獣)
タムズ(スペインの狂気の悪魔)
ダンタリアン(悪魔第7軍団)※変身の悪魔
チイ(中国の吸血妖怪)
チィ(ポリネシアの悪魔)
チルバン(スイスの吸血鬼)
デカラビア(悪魔独立部隊)※宝石の悪魔
ドーロン(マレーシアの吸血妖怪)
透明骸骨(ブルガリアの妖怪)※水木しげるの「歯痛殿下」と同じ画像を元にする
どくろ天使(神の使徒)
ドラキュラ伯爵(吸血鬼の王)
ドラクール(チェコスロヴァキアの吸血鬼)
ドラゴン(西洋の竜)
とりかえっ子(アイルランドの妖怪)
ドルド(ドイツの吸血妖怪)
ドロン(海の魔獣)
投げ捨て魔人(スウェーデンの悪魔)
ナス(悪霊の女王)
ナベリウス(悪魔軍団参謀長)※悪魔序列第12位
生首幽霊(フランスの幽霊)
2頭トカゲ(オーストラリアの妖怪)
人魚(海の妖怪)
ネビロス(悪魔軍団元帥)※悪魔序列第9位
バァラック(悪魔第4軍団)※竜の悪魔
バール(悪魔独立部隊)※予知の女悪魔
ハイド(二重人格の悪の面)※1931年のアメリカ映画『ジキル博士とハイド氏』の登場キャラクター
ハイドロス(エジプト・ナイル川の大蛇)
パイモン(悪魔第1軍団)※砂漠の悪魔
墓荒らし(イタリアの妖怪)
白髪鬼(中国の妖怪)
ハゲンチ(悪魔第5軍団)※黄金の悪魔
バジリスク(アフリカ/チリの怪鳥)
バシン(悪魔第4軍団)※憎しみの悪魔
パズス(バビロニアの魔王)
パストーリ(メキシコの植物悪魔)
バタンガ(中央アジアの魔獣)
八面鬼(中国の妖怪)
馬頭魔人(半馬の魔女)
バラム(悪魔第5軍団)※恐怖の悪魔
バランガ(大西洋の海獣)
ハルパス(悪魔第1軍団)※剣の悪魔
バルバドス(悪魔第1軍団)※幻影の悪魔
バレフール(悪魔独立部隊)※弓矢の悪魔
パン(悪魔地獄帝国第1皇太子)※悪魔序列第34位
半魚人ギルマン(アマゾン川の妖怪)※1954年のユニヴァーサル映画『大アマゾンの半魚人』の登場キャラクター
半女半男人(超人)
バンピール(トルコの吸血妖怪)
人喰い狼/銀狼(ドイツの妖怪)
ヒドラ(ギリシアの9頭蛇)
ビフロンズ(悪魔第4軍団)※鬼火の悪魔
百眼タイガー(パキスタンの聖獣)
フーカロール(悪魔第6軍団)※風の悪魔
ブアウ(南太平洋フィジー諸島の吸血鬼)
ファライ(悪魔第3軍団)※美の悪魔
ブイイ(ロシアの地底魔王)
フィク(南米の悪魔)
フェニックス(不死鳥・悪魔第5軍団)※錬金術の悪魔
ブエル(悪魔第2軍団連隊長・陸軍大佐)※悪魔序列第22位
フォラス(悪魔地獄帝国総裁)※悪魔序列第31位
ふたつ首(ネパールの吸血妖怪)
フニク(メキシコの吸血妖怪)
ブネ(悪魔独立部隊)※背信の悪魔
フラウロス(悪魔第2軍団)※欲望の悪魔
ブラックエンジェル(女悪魔軍団最高長官)※悪魔序列第38位
フランケンシュタインの人造人間(スイスの人造人間)
フランシス=ヴァーニイ卿(イギリスの大吸血鬼)※1845~47年の恐怖小説『吸血鬼ヴァーニイ』の登場キャラクター
フリッツ=ハールマン(ドイツ・ハノーファーの連続殺人鬼)
ブルーカ(スペイン・ポルトガルの吸血鬼)
ブルーハ(アマゾンの吸血魔女)
フルーレティ(悪魔軍団陸軍中将・第4軍団長)※悪魔序列第18位
プルソン(悪魔軍団軍楽隊長・悪魔第3軍団)※悪魔序列第23位
プルトー(悪魔地獄帝国魔王)※悪魔序列第37位
フルネウス(悪魔大侯爵、悪魔海軍司令官)※悪魔序列第25位
フルフル(悪魔第1軍団)※荒天の悪魔
ブロケル(悪魔第5軍団)※水の悪魔
プロセルピーネ(地中海の女悪魔)
ペーター=キュルテン(ドイツ・デュッセルドルフの連続殺人鬼)
ベータラー(インドの猫妖怪)
ベール(悪魔軍団アジア地区大王・悪魔第7軍団長)※悪魔序列第21位
ペガサス(ゴーゴンの生んだ天馬)
ペナンガラン(マレーシアの吸血妖怪)
ベパール(悪魔第7軍団)※人魚の悪魔
蛇女(悪魔に変身させられた妖怪)
蛇女(ボルネオの邪教の呪いで蛇に変身させられた女性)※1966年のハマー映画『蛇女の脅怖』の登場キャラクター
ベヘモス(地獄の死神・古代からの魔王)
ベリアル(悪魔王国内閣人事・総務大臣)※悪魔序列第7位
ベリト(悪魔第3軍団、ロシア地区統括)※嘘の悪魔
ベルゼブブ(悪魔地獄帝国最高長官)※悪魔序列第30位、魔界3大実力者
ベルフェゴール(悪魔独立部隊)※悪事の悪魔
ベレス(悪魔第7軍団)※破壊の悪魔
ベロン(チェコの妖怪)
ヘンリー=ハワード=ホームズ(アメリカ・シカゴの連続殺人鬼)
ボトク(悪魔地獄帝国、人間界魔術師統括)※悪魔序列第33位
ホラス(悪魔第6軍団)薬草の悪魔
ボルシュレーガー家の吸血鬼(ドイツ・アラヒワ村の吸血鬼)
ポルトー(カナダの悪魔)
マインスター男爵(吸血鬼ドラキュラ伯爵の眷属)※1960年のハマー映画『吸血鬼ドラキュラの花嫁』の登場キャラクター
魔女(悪魔の下僕)
まだらミイラ(フィンランドの妖怪)
マニトウ(ネイティブアメリカンの吸血妖怪)
マリア=ザレスカ伯爵夫人(吸血鬼ドラキュラ伯爵の眷属)※1897年の恐怖小説『吸血鬼ドラキュラの客』の登場キャラクター
マルコキアス(悪魔軍団陸軍中将・第5軍団長)※悪魔序列第19位
マルパ(魔界南ヨーロッパ大伯爵)※悪魔序列第29位
マルベス(悪魔王国内閣副総理大臣)※悪魔序列第5位
マンティゴラ(ペルシアの妖獣)
マンドラゴラ(西洋の魔草)
ミイラ男(エジプトの妖怪)
三つ目どくろ(チベットの妖怪)
ミノス(悪魔地獄帝国最高裁判所長官)※悪魔序列第35位
ミノタウロス(クレタ王国ミノス宮殿の妖怪)
メフィストフェレス(フランスの悪魔)
モズマ(イギリスの妖怪)
木鬼(ラトビアの精霊)
モドク(北アメリカ・ロッキー山脈の怪獣)
モラックス(悪魔第5軍団)※発明の悪魔
モロク(悪魔地獄帝国第2皇太子)※悪魔序列第36位
野獣巨人(ドイツの魔の山の妖怪)
幽霊騎手(イタリアの妖怪)
幽霊兵士(ヨーロッパの幽霊)
ユニコーン(幸福をもたらす一角馬)
妖花アルラウネ(ドイツの花妖怪)
ライオン女(妖怪)
ラウム(悪魔第2軍団)※財宝の悪魔
ラッキードラゴン(悪魔を食べる7頭竜)
ラベナ(カナダの吸血妖怪)
ラミー(ブルガリアの吸血妖怪)
ラミア(ギリシアの吸血妖怪)
ラムム(魔界北ヨーロッパ伯爵)※悪魔序列第27位
ラングスヴィル(フィリピンの吸血妖怪)
ランスター(オーストリアの妖怪)
リリス(暗黒の帝王サタンの妻)※悪魔序列第2位
ルーガルー(大西洋・西インド諸島ハイチの吸血昆虫)
ルキフェル(悪魔副王)※悪魔序列第3位、魔界3大実力者
ルキフグ(悪魔王国内閣総理大臣)※悪魔序列第4位
レオナルド(悪魔地獄帝国太守、人間界魔女統括)※悪魔序列第32位
レラジー(悪魔独立部隊)※災厄の悪魔
ローヌ伯爵夫人(ドイツの蜘蛛女)
ロノベ(悪魔第3軍団)※言葉の悪魔
ロビゾーメ(ブラジルの吸血妖怪)
ワジト(エジプトの蛇妖怪)
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