穴にハマったアリスたち

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(第10話)わんだふるぷりきゅあ!「ユキの中の思い出」感想

2024年04月08日 | わんだふるぷりきゅあ!
■(第10話)わんだふるぷりきゅあ!「ユキの中の思い出」感想

犬飼さんのクラスメイトの猫屋敷さんの思い出話。
我々は何故、プリキュアでも何でもない子の過去回想を長々見せられているのか分かりませんが、大変に素晴らしく、猫屋敷株の爆上げが止まりません。

(1) 授業を聞かない猫屋敷さん
転入早々、授業中に内職に励むとは恐れを知らない。
こむぎさんが介入したことで大怪我をしましたが、仮に介入されなかったら、もっと気まずい空気になってた気がする。
教師から「集中するように」と一言指導され、周囲は冷ややかな目で転入生を見る…。
いじられる余地もなく、ただただ距離を置かれる辛さ。

(2) 一人で語りだす猫屋敷さん
泥に汚れたこむぎを見て、猫屋敷さんは思い出した。そういえばユキに最初に会ったとき…。
そして語りだした。滔々と。朗々と。

「犬が喋る」という異常事態にも気づかず。それを誤魔化そうと奇行に走る犬飼さんにも気づかず。
猫屋敷さんは語る、飼い猫との馴れ初めを。
ずぶ濡れのこむぎと、ガルガルの卵を気にして上の空の犬飼さんらに向かって。

(3) 一人で走り出す猫屋敷さん
長々と回想を語るのも大概ですが、語り終わった途端、何かを悟って猛ダッシュ。
かけっこかな。違うと思うよ。じゃあ何なのかは全く分からないけど。

ところで、こむぎさんが泥まみれにしていたのは、猫屋敷さんがプレゼントした物ですよね。
私の感覚だと「汚してごめん」的なことは言いそうですが、両者とも特には触れないあたり、「動物は汚して当然である。気にすることはでない」認識なのかしら。

(4) アライグマに気づかぬ猫屋敷さん
今回のガルガルは悪名高いアライグマ。街中で盛大に暴れていらっしゃる。
そんな危険な状況にも、猫屋敷さんは気づかない。
壁一枚隔てたところでは、巨大な猛獣が猛りくるっているというのに。

【猫屋敷の猫と猫】
このように奇怪な言動を繰り返す猫屋敷さんですが、単なる愉快なネタ枠ではないのが面白い。

本作は「ペットとお話しできたらいいな」から着想されているとのこと。
先日もこむぎさんが、会話できることの素晴らしさを語っていました。

一方で、メエメエの話を聞かない、喋らない大福と信頼し合っている等々も描かれている。
猫屋敷さんも、犬飼さんを初めとする対人よりも、言葉を話せないユキと通じ合っています。
「教師の話を聞かない」「アライグマの騒音に気づかない」等すら、何かテーマ的に意味がある可能性も。

また、彼女はテンプレ的なコミュニケーションが苦手なキャラとは、若干違いそう。
今回を見るに、友達が欲しい!というより、嫌われない程度には溶け込みたいぐらいの温度に感じます。
元々ひとりを苦にしないタイプ。むしろ他の人といると疲れるので、ひとりが好きなタイプ。
このノリは(ゆかりさんやユニとは別タイプですが)猫っぽい気がする。

他、現時点はプリキュアではないのがとても良い。
普通に考えれば彼女はリリアンに変身なさるはずですが、今この時点では一介の転入生です。
今回の話は、蟹江さんがカニとの馴れ初めを語って走り去っていったのと、構造的には同じ。
我々は本当に何を見せられたんだ…。

回想そのものは王道なだけに、ストレートの変化球を投げられてるかのような面白体験が提供されてる。
リアルタイムの今しか味わえない、謎栄養を摂取してる気分です。この調子で是非当面は「なんだかよく分からないクラスメイトB」として生きていっていただきたい。
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(第9話)わんだふるぷりきゅあ!「こむぎ、中学生だワン!」感想

2024年04月06日 | わんだふるぷりきゅあ!
■(第9話)わんだふるぷりきゅあ!「こむぎ、中学生だワン!」感想

こむぎさんが中学生になられた。ニコダイヤの奇跡によって。そして猫屋敷さんの転入生ボーナスが一瞬で消えた。

しかもこむぎさんはクラスで早速話題の中心になり、頼みの綱の犬飼さんにもべったり。
何かを誤魔化すような、よそよそしい態度も取られたし…。猫屋敷さん、大丈夫だろうか。
ただでさえ人付き合いが苦手なのに、いきなりハードモードすぎる。

さて、中学に通うのなら、当然お勉強もしないといけない。
犬の身にはシビアすぎます。犬じゃなかったとしても、義務教育6年+1年をすっとばして、いきなり中2からはきつい。
きついけれど、犬飼さんと一緒に通いたいのならやるしかない。

メエメエは繰り返し、プリキュアの責務を語っている。
ライオンガルガルの際に、「いろはと一緒にいるために」と恐怖にも立ち向かった。
今回はお勉強。
繰り返し繰り返し、「責務」が出てくる。

改めて思えば、そもそもペットを飼うことも「責務」が発生します。
楽しい・可愛いだけではダメで、嫌なことや辛いこともある。それらに立ち向かえなければ、ペットを飼う資格はない。
これを学校や「一緒にいる」等に置き換えているんだろうか。

一方で、嫌々やってるわけでもない。
子供を育てるのは、産んだのだから「責務」があるから。も事実ではありますが、大前提は「一緒に過ごす、育児そのものが楽しいから」です。
犬飼さんがこむぎの世話をするのは「責務」ですけど、誰かに義務だと強制されなくても、望んで世話をするはず。

猫屋敷さんの初変身も期待が高まります。
現段階の情報でベタな予想をするなら、犬飼さん達のピンチを目撃→助けたい!(ピカー)でしょうけれど、最初にも書いたように彼女は人付き合いで悩んでいらっしゃる。「プリキュアになれば仲良くなれる(プリキュアだから仲良くなれる)」の思いがよぎったら、変身には失敗しそう。

世話をするのが責務なのは事実。でも責務だから世話をするのではない。
一緒にいられる理由がプリキュアなのは事実。でもプリキュアだから一緒にいるのではない。

ペットモチーフともかみ合うし、今年のテーマはこんな感じの路線なのかしら。
現役幼児様の「お父さんお母さんが私のお世話をしてくれる理由」とかにもつながる。
最初期の視聴者(現20代後半)の初めての子育てへの向き合い方にも重ねられそう。

フレンディさんの献身も、ちょっと危うい側面が描写され始めたようにも思うし、着々と何かの布石が置かれていってる気がする。
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(第8話)わんだふるぷりきゅあ!「まゆのドキドキ新学期」感想

2024年03月31日 | わんだふるぷりきゅあ!
■(第8話)わんだふるぷりきゅあ!「まゆのドキドキ新学期」感想

猫屋敷さん、遂に表舞台へ。
新学期を迎えて登校し、ドキドキの転入生です。
盛大にやらかしあそばされましたが、この学校の生徒にはむしろ好印象。
猫と暮らしていて良かった。猫で世界は成り立っている。

しかも幸いにして、馴染みのある犬飼さんと同じクラスです。
小躍りしたものの犬飼さんは学校中に友人がいる様子。私は、特別ではない。

転入したてなんだから当たり前だし、猫屋敷さんには犬飼さんに拘る理由はない。
リアルでいえば犬飼さんとはここでばっさり疎遠になって、蟹江さん達と親友になっても何らおかしくない。
のだけど、猫屋敷さん的には思うところもあるようで。

犬飼さんと一足飛びに特別な関係になるのは簡単です。プリキュアになればいい。

こむぎはプリキュアになったことで犬飼さんと、より一緒にいられるようになった。
犬飼さんはプリキュアになったことで、こむぎに追いつけるようになった。

猫屋敷さんも同様で、プリキュアになれば犬飼さんと親密になれる。

ただこの思想はかなりネガティブに思えます。
「プリキュアだから一緒にいられる」はこれまでのシリーズでは否定的に扱われてきました。
それこそ初代の「プリキュアってだけで友達でも何でもない」にまで遡れる。

それならば、こむぎの「プリキュアになったから、いろはと一緒にいられる」も危険な香りがするかもしれない。
感動的な演出だったはずの「プリキュアだから手を繋げる」「一緒にいられる」が、急に怪しくなってきた。

これがどう転がるのか分かりませんが、「言葉を話せなくても、手を繋げなくても、私たちはずっと一緒(プリキュアでなくてもずっと一緒)」のような展開になるのかもしれない。
番組の発端は「ペットとお話しできたらいいな」でも、現実にはペットと会話できませんから、「話せないと分かり合えない」にはもっていかないはず。

また、仮にその展開なら大福たちが変身する可能性はかなり下がりそう。
言葉が話せない、プリキュアでもない、でもずっと一緒を具体的に提示する役目を果たせるので。

【犬組・猫組】
今回の話はとても面白くて愉快だったのですけど、ある意味「1回パス」みたいな回だったなとも。

猫屋敷さんの転入、学校の基本的な紹介、クラスメイトの顔見せ等々。いわば次回以降への説明回です。
そしてこむぎはといえば、町を彷徨っていただけで、ストーリー的には意味はなし。一度しか使えない飛び道具みたいな尺の埋め方をなされた。

察するにリリアンたちをまだ出せないのに、猫屋敷さんらは登場させないといけないので、悪く言うなら時間稼ぎに苦心されてるのかもしれない。
面白くないわけではないので批判するつもりは全くなく、むしろ上手く処理してて好き。
しかも結果的にというか必然的にというか、猫屋敷さんが「史上初」の称号を色々と獲得なさっていってる気がする。
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(第7話)わんだふるぷりきゅあ!「ふたりのフレンドリベラーレ!」感想

2024年03月20日 | わんだふるぷりきゅあ!
■(第7話)わんだふるぷりきゅあ!「ふたりのフレンドリベラーレ!」感想

こむぎさんが家出しました。史上初(?)家出して野宿したプリキュア。
「F」とかユニとか野宿してましたけど、喧嘩して飛び出してその辺の公園でとなると、彼女が犬じゃなかったらこの展開はできなかった。はず。

家出のきっかけはフレンドリータクトを使えなかったこと。役に立たず嫌われたこと。
だけど犬飼さんが直接そういったわけではない。だから兎山くんは対話を勧めた。言葉は自分の思いだけでなく、相手の思いも聞ける。

…のだけど、細かなトリックがある。
こむぎさんは「役に立たなかったから嫌われた」と思い、「犬飼さんはそう言ったのか?」と兎山くんから尋ねられた。
が、後の仲直りシーンでは役に立つ云々は話題に出ていません。若干似たことをやったハトプリ喧嘩回と違い、そこは明確にしていない。

フレンドリータクトを使えるようになったのも、犬飼さんとの会話の前です。
これでは「タクトを使えて役に立ったから認められた」と、こむぎさんが誤認する恐れもある。

じゃあ構成がおかしいのかというと、そうでもなく。
こむぎさんの「話し合いっていいね」とは、犬飼さんとではなく、兎山くんとの会話を指してるのかもしれない。
彼との会話を通じて、こむぎさんは自分の思いを言語化して考えた。
自分になかった発想を与えられ、自分の考えをまとめる。これが会話(および言語)の力。

これまでのプリキュアシリーズを思うと、「話を聞いて納得して終わり」はらしくないなと思っていたので、今回の展開はしっくりきた。
聞くことで自分の考えをまとめて行動に出た。だからタクトも応えた。
(なおハトプリの時も「聞く」より「発する」に重きを置いていた)

こむぎさんがタクトを使えなかった理由は、私が思うには「いろはと一緒にいる」に覚悟が足りなかったから。
世界を救うとかプリキュアの使命とかではなく、「いろはと一緒にいる」には怖いことや辛いこともある。それに向き合えるのか。
ただただ「楽しい楽しい」ではなく、きつい部分も覚悟した上での「一緒にいると楽しい」。そこが大事だったのかなと。

【猫組】
驚愕。猫屋敷さんは傷まみれだった。

第一に、明確に身体に美しくない要素を持つのはこれまでになかったように思う。
幼児体系とかは別次元の話で、彼女は顔も含めてあちこちに傷を負ってる。
今までも(特に体育会系の方は)生傷ぐらい当然あったと思いますが、日常的に怪我まみれだと明言されたのはなかった。
忠実に彼女のイラストを描くなら、拡大すると肌美人ではないのが正らしい。

そしてそれ以上にユキさんが強烈です。日常的に他者を加害するプリキュア(予定)が誕生した。
「こむぎの家出」と同様、動物だから許される設定ですが、人化した後はどうするんだろう?
そういえば、こむぎにも猫パンチしていました。

仮にユキさんがお姉さんキャラだと、気弱な猫屋敷さんをぶん殴る絵面はなかなかに激しい気がする。
妹キャラなら殴ってよいかといえば違いますが、もしかしたらユキさんは幼い感じの子なのかもしれない。

動物であることをフル活用しているようで、わんぷりさんの本気度が素晴らしい。

【兎組】
大福の口調が明かされました。「見た目のイメージと違う」は確実に仕込まれてると思っていたので、ある意味、予想通りだったのですが、こんなに早くカードを切ってくるとは思わなかった。やるなら変身時が一番インパクトはあったはず。

仮説1:よって大福は変身しない。
仮説2:口調以上の更なる一捻りがある。例えば「実は女の子」。
仮説3:変身時の衝撃を減らすため

仮説3について、小出しにしないと子供はパンクする恐れがあります。
「カワイイうさぎ」のイメージでいたのに、プリキュアになる激動の展開の上に口調がハードボイルドとなると、別人と認識したり、下手するとショックで大嫌いになりかねない。だから早めにイメージを合わせにきた。

しかし仮にそうなら、もっと致命的なイメージの齟齬になりえる性別を明らかにしないのは不可解です。
アニメ誌で「オス」と記載されていただけで、公式では何ともはっきりしません。

劇中でわざわざ「大福ちゃん」と呼ばせていますから、ごく自然に「大福は女の子」と認識している子供もそれなりにいるはず。
昨年のツバサくんの際に、公式サイドは「嫌われないように」「怖がられないように」意識したと述べています。
「女の子だと思っていたら男の子だった」の誤解を警戒しないのは不自然に思える。
しかも対策は簡単です。「大福くん」と呼ばせればよいだけ。それなのに「大福ちゃん」と呼んでいる。

一方、アニメ誌の記載は公式も認識しているでしょうから、誤報ならさっさと公式キャラ紹介に「メス」と追記すればいい。
そうしないということは、そのままオス。ではメスと勘違いする幼児のケアは考えないの?

等々。犬・猫とはまた違った形で兎要素を活用していて、先がとても気になります。
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(第6話)わんだふるぷりきゅあ!「こむぎ、いろはとケンカする」感想

2024年03月10日 | わんだふるぷりきゅあ!
猫屋敷さんが黙々と何かを作成なさり始めた。多分お返しのプレゼント。
一歩一歩に1話を費やしながらも、着実に前進していらっしゃる。
犬飼さんにたどり着くのが、一体いつのことになるかは分かりませんが。

■(第6話)わんだふるぷりきゅあ!「こむぎ、いろはとケンカする」感想

こむぎさんが拗ねました。支給された玩具が不良品だったので。
呼びかけても振り回してもうんともすんとも言わない。バンダイ様も酷なことをなさる。

現状では動作不良の原因は皆目不明。
ピンチにすら反応せず。挙句には消滅した時の絶望顔といったらもう。
こむぎさん本人にそれほど悪い点が見られないだけに、どうにもこうにも厳しいです。

例えば「世界を救う」的使命感は欠落している。が、プリキュアがそこを重視するとはちょっと思いづらい。
地球のため皆のため。それもいいけど忘れちゃいけないこと、あるんじゃないの?

少し話はそれますが、今のままだとこむぎさんは学校には通えない。
人の姿になってこれからはずっと一緒!と盛り上がってはいたものの、実際のところそれほど大きくは変わらないのかもしれない。
なまじ人の姿であるからこそ、「できないこと」「二人の違い」を突き付けられるようにも思う。

犬飼さんもおっしゃったように、言葉を話せるようになったことで、かえって分かり合えない部分も出てきた。
これまでも兎山くんや猫屋敷さん、メエメエ等、会話できるのに意思疎通がうまくいっていない描写が頻出しています。
言葉のせいで想いが伝わらない…というより、分かったつもりで勝手に思い込んでいた誤解が、言葉を使うことにより表面化したというべきか。

こむぎさんが置かれた状況は、かなりきつい。
思い出の品にして信頼の象徴のリードは、訳の分からん展開で失われ。代わりにやってきた玩具は自分だけ使えず。
更には百獣の王にビビッて、犬飼さんとの「一緒」を自ら放棄。挙句には危機にすら晒してしまった。

ここから家出をするのは極端な気もしますが、何せ犬です。
勝手なイメージでいうなら、犬はいかにも「役に立てなかった」を気にしそうに思う。ネコやウサギではこうはいかない。

次回でどうやって解決するのか、さっぱり分かりません。
「ないものはない」「分からないものは分からない」が事実その通りではあるのだけど、こむぎさんがこれを『理解』するとはどんな状況だろう?
うん、そうだね。リードはないもんね。分かった。…は何か違う気がする。

一方で「犬と人は違う」のも厳然たる事実です。犬が人と同じ生活をするのが幸せとも思えない。
同様に「親についていきたい子供」「姉と一緒にいたい妹」等にも置き換えられる。現実として、同じ行動は不可能です。

しかも最終的には(犬飼さんと同じように)タクトを使えるようになるんでしょうから、これまた難しい。
それとも「ワンダフルはタクトを使えない」で行くんだろうか?

怪しげな行動をするユキや大福といい、良い意味で不穏で先が楽しみです。
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(第5話)わんだふるぷりきゅあ!「つながるキズナ フレンドリータクト!」感想

2024年03月09日 | わんだふるぷりきゅあ!
犬組に玩具が追加されました。着々と体制が整っていく。
一方、猫屋敷さんは未だ屋敷内で悶々としていました。
もういっそ猫吸いしてるだけで1年過ごさないかしら。

■(第5話)わんだふるぷりきゅあ!「つながるキズナ フレンドリータクト!」感想

今年の主人公は飼い犬。
そう決まった時、おそらく最初に問題になったのは「首輪してリードしていいのか」だったと思います。
絵面として明らかにまずい。子供が真似したら致命的で、尊厳の他に、下手したら首が締まって死亡事故が起きます。
かといってリードなしでうろうろされても困る。

素人発想的には、もうこの1点の都合で「ペットを主人公にするのは止めよう」と判断してもおかしくないくらいの大問題。
ですので今回の話はとても綺麗だったと思う。

リードは束縛や主従関係ではなく、信頼の証。
犬はリード。人は手を繋ぐ。なぜなら手があるから。
こむぎさんの最初の流れにも沿ってる。

信頼の証だから、玩具にもなる。
落ちていくワンダフルさんを繋ぎ、救い上げる。

逆の視点でいえば、手を繋ぐのは信頼の証。そして安全のため。
手を繋ぐのを嫌がるお子様や子供用ハーネスを批判する人もいますが、リードと同じように「信頼」「安全」の意味がある。
リードをつける説明だけでなく、一周回ってお子様へのメッセージにもなっている。

これまでの5話。思い返してみれば「犬であるが故のデメリット」とそれへの対応が各所に見られます。
デザイン面でも、こむぎさんは首輪に見えづらい首輪をしているし、リードもハーネス形式。
ですが煩わしかったり、説明調で退屈ではなく、むしろとても面白いです。

おそらくは「『リード』を『手を繋ぐ』に喩えよう。そのために飼い犬を出そう」の流れではなく、「飼い犬を出そう。デメリットをどうしようか…」と悩んでの流れかと思います。
「デメリットがあるから無視しよう」「特徴に意味を持たせないことに、(その特徴持ちが自然に存在するという)意味が生まれる」のような逃げを打つのではなく、制約を昇華してお話作りに活用する。王道で見ていて気持ち良い。

今回の戦闘も同様。
仮に普段通りの格闘戦だと、「滑る氷上」「冷たい海水」とそこを舞台に「高速移動するペンギン」が上手く活かせません。
例えばDX3の海上戦を思い返すと、「水中では不利」なので苦戦はするものの「滑る」「冷たい」等はあまり関係なし。
見どころが違うので優劣の問題ではないのですが、「わんぷり」らしさが出ていて好き。

【ネコとウサギ】
脇の面々も頑張っていらっしゃる。

部屋で猫を吸ってるだけの猫屋敷さんも、「これからこの子が仲間になるんだろう」を示唆していて、目先の行動「プレゼントを返す」が提示されている。
犬組のふたりだけだと、最初から仲良しで(次回ケンカするようですが)「スイーツを作る」のような具体的な目的もなし。このままだと散歩してるだけの平坦な展開になりかねない。

視聴者的には「先が見えない」「退屈な展開が見える」のは結構なストレスなので、猫屋敷さん絡みのイベントの布石が置かれてるのは何気に重要だと思う。

ウサギ組はなかなかに謎です。大福がなぜか同行していない。
劇中のリアルでいえばウサギを連れ歩く方が不自然。とはいえアニメ的には顔を見せて印象を繋いだ方が良いように思う。それなのに、あえてしていないのなら何か理由があるはず。

例えば今回、犬飼さんは「こむぎと話せて嬉しい」と語っている。
兎山くんの反応としては「僕も大福と話したい」が自然な気がするのですが、出てきたのは犬飼さんへのアプローチです。いや男子中学生的にはそっちの方が大事なのは分かりますが。というか猛烈にアタックしてますね、兎山くん。
もしかしたらプリキュアシリーズ初(※)の、ちゃんとした彼氏・彼女関係が生まれるのかもしれない。デート回とかありそうでなかったし、それについていこうとする犬のこむぎとか、いかにも「犬」ならではのエピソードにもなりそう。

※美墨さんのような一時的なカップル、蒼乃さんのようなジョーク、最終局面でのお付き合い、非レギュラーキュア、妖精とのカップリング、匂わせ、オトナプリキュア等を除く。
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「episode23:星羅の覚醒」マーメイドメロディーぴちぴちピッチ aqua(なかよし2024年3月号)感想

2024年03月01日 | マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ
■「episode23:星羅の覚醒」マーメイドメロディーぴちぴちピッチ aqua(なかよし2024年3月号)感想


なかよし 2024年 3月号 [雑誌]

るちあ&るきあさんの両名は、あっさりと捕縛されてしまいました。
波音&リナさんが助けようとするもローランに通用せず。
歌えない面々はそもそも戦力外。

そこに更には星羅さんまで現れました。これ、詰んでるのでは。

ところが唐突に沙羅さんと思しき幻影が現れ、星羅が暴走。るきあさんを救い出しました。
ローランの叫びが物悲しい。「星羅!?なにをしている!?」
本当に何をなさってるんだ、星羅さん…。

星羅さんの突然の行動に、るきあさんも応えた。よくは分からないけど、真珠が共鳴している!
そしてセルフ海苔で変身なされた。るきあさんも何をなさってるんだ…。

一緒に唄おうと手を差し伸べるるきあさんに、星羅も感激しきり。
まぁそもそもグレた発端は、お姉さま方が話を聞いてくれない事でしたから、対等に接してくれるるきあさんに心を開くのは自然な流れなのかもしれない。

かくして響き渡る「オレンジパールボイス!」の死の宣告。
つくづく何がどうなって、どうしてこんなことになった。

ピンクとオレンジ人魚が揃って歌うは「Blue Resonance」。
るちあと海斗をイメージして作られた曲ですが、「aqua」の星羅のイメージにも合ってるように感じていたので、星羅が歌ってくれるこの展開は個人的にはかなり嬉しい。

こうしてローランは敗北しました。気の毒でならない。
ついさっきまで勝ち確定だったのに、何でこんなことに。

あと、いまだに捕まったままのるちあさんが愉快なことになっています。
つい忘れがちですが、るちあさんはアクアレジーナ様でもあるんですよね。
捕まったままで「わぁ娘がすごい!」みたいな顔してますけど、何をなさってるんですかね、この海の女神さまは…。
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(第4話)わんだふるぷりきゅあ!「猫屋敷の猫とまゆ」感想

2024年02月25日 | わんだふるぷりきゅあ!
猫屋敷さん家のお店がオープン。最初の客として駆け込んできた犬飼さんと、正式にコンタクトをとられた。
ここから物語が始まる…のが王道ではありますが、猫屋敷さんが筋金入りの性格をなさっているので、どう転がっていくのか分かりません。
ついに登場した「怖くない、怖くない!」も、案の定というか自分自身を励ますための言葉でした。公式サイトの詐欺っぷりが素晴らしい。

その猫屋敷さんの飼い猫のユキさんは泰然となされています。
が、あまりに泰然としているというか、「ふーん」と『返事』をしたり、妙に人間臭い動きが気になる。
この猫さん、既にプリキュアになってて人間化できてたりしないか…?

■(第4話)わんだふるぷりきゅあ!「猫屋敷の猫とまゆ」感想

まだ4話しか放送されていない中で予想すると、今作は「話を聞かない」がキーワードになりそうな気配がします。
メエメエの嘆き、メイクに集中する猫屋敷さん等々、かなり繰り返し登場してる。

これまでのプリキュアさんも「話を聞かない」ことには定評があります。奴らは会話を無視して殴ってくる…としばしば恐れ慄かれた。
例えばSSの日向さんの名言「あんたの理屈なんてどうだっていい」。
敵側の舌戦に付きあわず、問答無用のシャットアウト。

夢原さんの敵味方識別センサーや、ビョーゲンズの事情に歩み寄らずに殲滅をはかるヒープリ等々。
これらはもちろん攻撃的で乱暴だからではなく、多様性の尊重が背景にある。一人一人価値観は違い、それぞれの価値観は尊重されるべき。
だから私の価値観を侵害することは許さないし、あなたの価値観を変えようとも思わない。
故に説得や譲歩は発生しない。「説得」は相手の価値観を侵害することにつながる。

※但し価値観が同一の相手には説得を試みる。当人の価値観として間違った行いを、間違いだと指摘することは価値観を侵害していない。

一方で、「言葉にしないと分からない」も繰り返し描写されてきました。代表格としてはハトプリとまほプリ。
来海さんの「言わなきゃ分からないよ」やデザトリアン療法。
魔法は想いを言葉にすること。ソルシエール様やダークマターも「伝えること」が現れている。
初代の黒白の2人も、当初から以心伝心ではなく、言葉にして伝えたことで溝が埋まっています。

「話を聞かない」と「言葉にしないと分からない」。
表面的には矛盾しているように見えて、ちゃんと両立はしている…のですが言葉にしようとすると難しい。

少し触れたように「価値観が同じかどうか」がポイントと思われます。価値観が同じなら対話する、異なるなら対話しない。
現実だと、対話しないと価値観が同じかは分かりにくいので逆転現象が起きているのですが、基本はそういうことなんだろうと思う。

このあたりを、わんぷりさんは掘り下げるのかなと何となくの予想。

仮に当たっているとして、これまでのプリキュアと同様に「話を聞かない」を「悪」としては描かないと思われます。
今回の話でも、話を聞かない猫屋敷さんを犬飼さんは肯定的に捉えている。

不思議なことに、言葉を交わせない動物やガルガルとは、犬飼さんはコミュニケートが取れています。
そのくせ兎山くんの好意に気づいていないとか、わたわたしている猫屋敷さんとか、言葉を使える者同士は分かり合えていない。

これらを踏まえて、これからこんな感じの展開はあるのかなと。

・言葉を話せるようになったことで、お互いの誤解に気づく。
よくある「猫は自分を主人だと思っている」「散歩中にフンを集めるなんて、飼い主はフンが好きなんだな」等(後者はプリキュアではやらないでしょうけれど)。

・喋らないウサギである大福は、変身しても変身しなくても、どちらになってもテーマ上意味を持てそう。
変身したなら「今までの無口だった時とは大分イメージが違う」、変身しないなら「言葉がなくても分かり合える」等々。

・ストレートに告白イベント。言葉にしないと分からない。あるいは逆に、言葉にされずとも気づくのか。

実際にコミュニケーションがテーマかは分かりませんが、プリキュアシリーズで頻出する重要思想であるにも関わらず、未整理の問題のようにも思えますから、ここにフォーカスしてくれるなら個人的には楽しみです。
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(第3話)わんだふるぷりきゅあ!「言っちゃダメェ~!」感想

2024年02月20日 | わんだふるぷりきゅあ!
■(第3話)わんだふるぷりきゅあ!「言っちゃダメェ~!」感想

タイトル通り「言っちゃダメ」なので犬飼さんも頑張ったものの、兎山くんに無事にバレました。そして参謀として加わってもらった。
ここまで3話。物凄く着実にメンバーや舞台背景が揃っていっています。怪しい挙動をしてばかりの猫屋敷さん以外は…。

【商品を売ろう】
発売前にちょっと話題になった「こむぎは人間同様の食事をするのか」。
早速今回、明かされました。イヌの時はイヌに準ずる。ヒトの時はヒトに準ずる。妥当な帰着だった。

個人的には「今更そこを気にしてもしょうがない」派なので、委縮せずにガツガツ食ってもらってよいと思ってるのですが、わざわざ地雷を踏みぬく必要もないので、今回の展開は良かったかなと。
イヌ形態でグミを食べようとしたら止める。ヒト形態なら食える。その横で、設定上は妖精とは言え、見た目には(こむぎと同程度には)動物然としたアニマルズがむしゃむしゃやってるので若干シュールではありますが保険は大事だ。以上、この件は終わり!とばかりに、直後にグミのCMをぶちこんでくるのも好感触。

※なお今年のグミのパッケージには、昨年はなかった「動物に与えるな」の注釈がついています。安心設計。

【猫の子の次】
いまだ猫屋敷さんが合流できる気配が全くない中、どうしても気にはなってしまうその次の追加戦士。ありていにいえば、兎組が変身するのか否か。

大福はウサギ。ウサギは基本的には鳴かない。

(1) こむぎやユキが変身して喋れるようになる中、大福だけが喋らないのはいかにも寂しい。が、元々ウサギは喋らないので、不自然さを解消できる。
よって変身しない。
兎山くんと「大福も喋れたらいいのにね」→「ウサギは元々喋らないんだ。でもコミュニケーションはしっかり出来てるから寂しくないよ」的なやりとりがあるのかもしれない。

(2) ウサギは喋らない。だからこそ、変身して喋れるようになった時のギャップが面白い。
よって変身する。
せっかくここまで「喋らない」を印象付けたのだから、意外性でいくなら見た目のイメージと異なるゴツイ声だったり、メスの可能性もそれなりにありそう(アニメージュによればオスとのことですが、誤報の可能性が頭にちょっと過ってる)

どちらのパターンもありえそうなので、現状ではなんとも。

兎山くんに関しては、変身しない今のポジションがキャラとして活きると思ってる。また、今回の話を逃したら変身するきっかけがそもそもなさそう。
今作は敵と積極的なバトルをしていないので、「ピンチ」→「絶対に守る!(ピカー)」の定番展開をやりづらい。変身するなら初遭遇時のドサクサかつ、敵がウサギで馴染み深い今回が最大のチャンスだったんじゃなかろうか。

まぁ案外ここから激しい殴り合いに移行し、「今必要なのは知識じゃない!戦う力だ!(ピカー)」もありはしそうですが。
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(第2話)わんだふるぷりきゅあ!「みんな友達、キュアフレンディ!」感想

2024年02月15日 | わんだふるぷりきゅあ!
■(第2話)わんだふるぷりきゅあ!「みんな友達、キュアフレンディ!」感想

こうして見ると涼やかなお姉さんだけど、中身はあんな感じで公式サイトのリリアンさんと同一人物とはどうしても思えない。
名前の「まゆ」からして、変身すると羽化なさる感じなんだろうか。
未変身状態では疎遠なまま、変身後の格好つけた姿で仲良くなって、バレたらどうしようと悩むのとかも楽しいかも。


(「わんだふるぷりきゅあ!」第2話より)

こむぎさんの飼い主の犬飼さんも変身なされた。

登校する犬飼さんに置いて行かれるのが寂しかったこむぎさんに対し、犬飼さんは身体能力的に犬についていけないことを寂しく思っていた。
それぞれの立場で、相手には分らぬ寂しさを誰もが抱えている。
その差を埋めるためのプリキュアへの変身。果たせぬ理想、なりたい自分への変身。とても綺麗で自然な流れ。何かもうこれでお話が終わってしまうぐらいに。

第1話・2話共に非常に丁寧で見ていて心地よいです。
が、あえて難癖をつけるなら、ここからどう発展させるんだろう?

ちょうど無料公開中のプリアラを例にすると、わんぷりと同じく序盤は敵組織の目的が不明。
ただ「キラキラルを奪おうとしてくる」という目的ははっきりしていた。
宇佐美さん達も「キラパティでスイーツを作る」構成が明確だった。

わんぷりさんの場合、敵はガルガルして暴れているだけで、現時点では倒すべき黒幕的なものはいない。まぁ多分、後から出てきそうではあるけれど。

犬飼さん側の目的も特にはありません。
世界中の動物と仲良くなりたいという夢はあるものの、具体的に何をするといったことではない。

リリアンさん達がどういう経緯でやってくるのかすらよく分かりません。
ワンダフル・フレンディを踏襲するなら「置いて行かれる」系で、「犬飼さんと仲良くなれた猫屋敷さんが、戦うフレンディを見て私も一緒に…!」みたいなのはいかにもありそうには思います。
が、そもそも「戦闘」ではないので「苦戦したところに追加戦士」の王道パターンが難しそう。

ここまでの2話はとても綺麗だっただけに、読み切りの如く「わんぷり・完」でも納得できてしまう。
まだ序盤も序盤で、しかも次回は作戦会議回のようなので、欠点とか批判といったことでは全くないのだけど。
「先が全く読めない」のは、本作の特徴として狙ってやってるんじゃないかと疑ってみてる。猫屋敷さんのせいで、全てがそのままには信用できない…。
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