青年文化ゼミのブログ

青年文化ゼミのブログ。
これから色々と模索していきます。

第15回文学フリマへの出店

2012年11月17日 06時04分39秒 | その他、お知らせ
青年文化ゼミ有志が、第15回文学フリマに出店します。みなさまのご来場・ご来店をお待ちしております。
 『文化と表現』各号1冊100円
 ※在庫があれば『押井守特別講演録』(文学フリマ特価・数量限定)の販売も

日時:2012年11月18日(日)11:00~17:00
場所:東京流通センター 第二展示場 エ-46(Fホール[2F])
第十五回文学フリマサークルカタログ(PDF)

【新刊】
『文化と表現』 Vol.11
特集 卒業

特集によせて これからの「卒業」の話をしよう   
困難な「卒業」を活用する   p.1
「卒業」を選択する少女たち――生きられる社会としてのAKB48   p.8
「卒業」を丹念に描き出すこと――空気系作品群における「けいおん!!」の異質性   p.15
「おたく」と「卒業」―― 一九八三~四年   p.23
学校が「卒業」するとき――廃校をめぐるポリティクス   p.34


【バックナンバー】
『文化と表現』 Vol.1
・クサオ p.1
・武蔵野教育大学七不思議研究   p.8
・現代日本の若者文化~女性ファッション誌における分析~   p.21
・からっぽと砂時計   p.41
・趣味縁の強さと弱さについての覚書   p.52


『文化と表現』 Vol.2
・「制服」の両義性から見る衣服とアイデンティティ   p.1
・夜が掴む   p.14
・詩   p.40
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~   p.42
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(2)    p.48


『文化と表現』 Vol.3
・オタクが町にやってきた ~W町のフィールドワーク~ (上)   p.1
・都市とオタクに関する一考察   p.12
・それでも「○○は俺の嫁!!」と、世界の片隅で控えめに頑張るために。~二次元キャラとの結婚認める署名についての雑感~   p.19
・徒然とファッションを…   p.23
・書評 浅野いにお『世界の終わりと夜明け前』より『世界の終わり』   p.31
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(3)    p.34


『文化と表現』 Vol.4
特集1「オタクと町」

・オタクが町にやってきた ~鷲宮町のフィールドワーク~ (中)   p.1
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(4)    p.7

特集2「押井守」
・「追従者」たちはどこへ向うのか~「押井守」をめぐる円環の彼方に~   p.14
・サークル棟と拡声器、あと鍋   p.25
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~ (2)    p.53
・Pères et fils―父と子をめぐる断章―   p.57


『文化と表現』 Vol.5
特集 大澤真幸著『ナショナリズムの由来』を読む

・大澤真幸『ナショナリズムの由来』概略   p.1
・地元・ジモト・趣味縁   p.9
・身体?コミュニケーション?社会?――「ナショナリズム」の場合   p.19
・「聖地巡礼」  ナショナリズム的「巡礼」からの逆(?)照射   p.29
・社会起業家・「囲われた郊外」   p.35
・武蔵野教育大学七不思議研究2   p.41
・ファッション・ショーのファンタスマゴリー   p.49


『文化と表現』 Vol.6
特集 『思想の科学』

・特集によせて 『思想の科学』を知らない子どもたち   p.1
・『共同研究 集団』を読む   p.3~
・「共同研究」における「政治的」アプローチ   p.17
・『思想の科学』文化をめぐって ~シンポジウムのやりとりから~   p.29
・ファッションと声 ―― 『思想の科学』のファッション空間と現代のファッション空間 ――   p.41
・空気系から 遠く、離れてみたくて   p.49
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~ (3)   p.53


『文化と表現』 Vol.7
特集 「政治」を考える

・特集によせて 私たちの「政治」   
・政治に参加するとはいかなることか ――その1 選挙に行くのは大人の義務?   p.1
・一九六八、冬、平瀬橋   p.5
・デヴィッド・フィンチャーの政治論 ――世紀末における「離脱」の意味論   p.17
・つきあいとしての政治   p.35


『文化と表現』 Vol.8
特集 排外

・特集への序文  排外について語るもうひとつの語り口のありか   
・政治に参加するとはいかなることか ――その2 被選挙権の排除   p.2
・動ける人々と動けない人々   p.6
・「ジョーカー」の排除ゲーム ――ゴッサムシティのみる夢   p.14
・物語からの排除/排除の物語 ――九井諒子作品集 『竜の学校は山の上』から   p.22
・東京都青少年育成条例改正問題について、おバカなりに反対派立場から少し考えてみた ――過剰な排除を突き抜けたくて   p.28
・趣味について   p.32
・モードを捉える眼   p.37


『文化と表現』 Vol.9

特集 学校/学園

特集によせて 「学校/学園」から見えてくるもの   
・『学校』/『学園』を考える   p.2
・AKB48という未完のプロジェクト   p.5
・特Sクラスの舞台装置 ――美少女ゲームから見る「学校」「学園」   p.19
・「学校」への抵抗   p.24
・半人前未満の一講師がふと思ったことについての走り書き   p.28
・「学校」の中の〈学校/学園〉   p.34
・動ける人々と動けない人々(承前)   p.46
・政治に参加するとはいかなることか ――その3 就議員のすゝめ   p.50
・趣味について(2)   p.55


『文化と表現』 Vol.10

特集 ソーシャル時代の大衆文化

 【Web公開中】 ・特集によせて 「ゆるい関係性」と「濃い関係性」の循環――現代日本のソーシャルな関係とは   
・「ソーシャル」の意味論――関係性の現在形   p.2
・<馴れ合い禁止>という馴れ合い――伊藤昌亮著『フラッシュモブズ――儀礼と運動の交わるところ』書評論文   p.15
・恐怖と経験の距離――怖い話の社会学   p.23
・動ける人々と動けない人々(承前)   p.36

第14回文学フリマへの出店

2012年02月14日 13時03分42秒 | その他、お知らせ
青年文化ゼミ有志が、第14回文学フリマに出店します。みなさまのご来場・ご来店をお待ちしております。
 『文化と表現』各号1冊100円
 『押井守特別講演録』400円(文学フリマ特価・数量限定)

日時:2012年5月6日(日)11:00~16:00
場所:東京流通センター 第二展示場 オ-47(Fホール[2F])
第十四回文学フリマサークルカタログ(WEB版)

【新刊】

『文化と表現』 Vol.10
特集 ソーシャル時代の大衆文化

 【Web公開中】 特集によせて 「ゆるい関係性」と「濃い関係性」の循環――現代日本のソーシャルな関係とは   
「ソーシャル」の意味論――関係性の現在形   p.2
<馴れ合い禁止>という馴れ合い――伊藤昌亮著『フラッシュモブズ――儀礼と運動の交わるところ』書評論文   p.15
恐怖と経験の距離――怖い話の社会学   p.23
動ける人々と動けない人々(承前)   p.36


【バックナンバー】
『文化と表現』 Vol.1
・クサオ p.1
・武蔵野教育大学七不思議研究   p.8
・現代日本の若者文化~女性ファッション誌における分析~   p.21
・からっぽと砂時計   p.41
・趣味縁の強さと弱さについての覚書   p.52


『文化と表現』 Vol.2
・「制服」の両義性から見る衣服とアイデンティティ   p.1
・夜が掴む   p.14
・詩   p.40
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~   p.42
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(2)    p.48


『文化と表現』 Vol.3
・オタクが町にやってきた ~W町のフィールドワーク~ (上)   p.1
・都市とオタクに関する一考察   p.12
・それでも「○○は俺の嫁!!」と、世界の片隅で控えめに頑張るために。~二次元キャラとの結婚認める署名についての雑感~   p.19
・徒然とファッションを…   p.23
・書評 浅野いにお『世界の終わりと夜明け前』より『世界の終わり』   p.31
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(3)    p.34


『文化と表現』 Vol.4
特集1「オタクと町」

・オタクが町にやってきた ~鷲宮町のフィールドワーク~ (中)   p.1
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(4)    p.7

特集2「押井守」
・「追従者」たちはどこへ向うのか~「押井守」をめぐる円環の彼方に~   p.14
・サークル棟と拡声器、あと鍋   p.25
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~ (2)    p.53
・Pères et fils―父と子をめぐる断章―   p.57


『文化と表現』 Vol.5
特集 大澤真幸著『ナショナリズムの由来』を読む

・大澤真幸『ナショナリズムの由来』概略   p.1
・地元・ジモト・趣味縁   p.9
・身体?コミュニケーション?社会?――「ナショナリズム」の場合   p.19
・「聖地巡礼」  ナショナリズム的「巡礼」からの逆(?)照射   p.29
・社会起業家・「囲われた郊外」   p.35
・武蔵野教育大学七不思議研究2   p.41
・ファッション・ショーのファンタスマゴリー   p.49


『文化と表現』 Vol.6
特集 『思想の科学』

・特集によせて 『思想の科学』を知らない子どもたち   p.1
・『共同研究 集団』を読む   p.3~
・「共同研究」における「政治的」アプローチ   p.17
・『思想の科学』文化をめぐって ~シンポジウムのやりとりから~   p.29
・ファッションと声 ―― 『思想の科学』のファッション空間と現代のファッション空間 ――   p.41
・空気系から 遠く、離れてみたくて   p.49
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~ (3)   p.53


『文化と表現』 Vol.7
特集 「政治」を考える

・特集によせて 私たちの「政治」   
・政治に参加するとはいかなることか ――その1 選挙に行くのは大人の義務?   p.1
・一九六八、冬、平瀬橋   p.5
・デヴィッド・フィンチャーの政治論 ――世紀末における「離脱」の意味論   p.17
・つきあいとしての政治   p.35


『文化と表現』 Vol.8
特集 排外

・特集への序文  排外について語るもうひとつの語り口のありか   
・政治に参加するとはいかなることか ――その2 被選挙権の排除   p.2
・動ける人々と動けない人々   p.6
・「ジョーカー」の排除ゲーム ――ゴッサムシティのみる夢   p.14
・物語からの排除/排除の物語 ――九井諒子作品集 『竜の学校は山の上』から   p.22
・東京都青少年育成条例改正問題について、おバカなりに反対派立場から少し考えてみた ――過剰な排除を突き抜けたくて   p.28
・趣味について   p.32
・モードを捉える眼   p.37


『文化と表現』 Vol.9

特集 学校/学園

特集によせて 「学校/学園」から見えてくるもの   
・『学校』/『学園』を考える   p.2
・AKB48という未完のプロジェクト   p.5
・特Sクラスの舞台装置 ――美少女ゲームから見る「学校」「学園」   p.19
・「学校」への抵抗   p.24
・半人前未満の一講師がふと思ったことについての走り書き   p.28
・「学校」の中の〈学校/学園〉   p.34
・動ける人々と動けない人々(承前)   p.46
・政治に参加するとはいかなることか ――その3 就議員のすゝめ   p.50
・趣味について(2)   p.55

『文化と表現』 Vol.10 特集によせて 公開

2012年02月14日 13時03分41秒 | その他、お知らせ
『文化と表現』Vol.10やバックナンバーの目次は、こちら → http://bit.ly/I1QKVr
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特集によせて 「ゆるい関係性」と「濃い関係性」の循環――現代日本のソーシャルな関係とは
(『文化と表現』Vol.10: p.p.~)

 本特集は「ソーシャル時代の大衆文化」である。近年、ソーシャルゲーム、ソーシャルカフェ、ソーシャルランチなど、今まであった「社会」とは明らかに語感の異なる言葉が人口に膾炙しているが、この「ソーシャル」とは「社会」とどのように違うのか、あるいは「ソーシャル」なる言葉が使いまわされるようになった現代社会とはいかなるものかを浮き彫りにするべく組まれた特集である。
 第一論文「『ソーシャル』の意味論――関係性の現在形」は、震災後公開され話題となった『モテキ』と『ヒミズ』という二つの映画を題材に、人々の関係性のあり方の考察から「ソーシャル」の時代を論じた論文である。この二つの映画に共通して見出される関係性のあり方として、「曖昧につながれた関係性」=「ただそこ(そば)にいる」という共同性が指摘される。これは「恋人である」とか「家族である」という定義をしない関係の持ち方であり、かつ選択可能なゆえ不安定でもある。だが、「私たちは恋人なのかな?」あるいは「家族とは何か?」という反省的な――それゆえ些か疲れる――視線を必要としない関係の持ち方でもあり、そのような関係性への期待が「ソーシャル」という言葉の流行には見出せるのだと第一論文は指摘する。このような無定義の関係性こそ、「社会」と「ソーシャル」の違いの一つと言えそうである。
 第二論文は、インターネット上におけるオンラインコミュニケーションがオフラインコミュニケーションへと接続されて現れる集合行動――2ちゃんねるの吉野家オフなど――である「フラッシュモブズ」を扱った伊藤昌亮著『フラッシュモブズ――儀礼と運動の交わるところ』(NTT出版)の書評論文である。フラッシュモブズとは、二〇〇〇年以降において世界各地で展開されるようになった集合行動の現象であり、インターネットを介して連絡を取り合いながら、パブリックな場において皆で行なう「イタズラ」のようなものである。それは、メンバーそれぞれが事前には赤の他人同士の関係であり、「イベント」後においても馴れ合わない関係性を保つという意味において、第一論文において指摘されたような「無定義の関係性」であると言える。しかしながら、これを大規模かつ瞬間的に、同一の場所で立ち上げることによってある種の強烈なインパクトをその場にいる者に――当事者のみならず、イベントに不意に巻き込まれてしまった一般人にも――与えるという濃密性をもったコミュニケーションであるとも言える。
 伊藤昌亮の本は、そのようなフラッシュモブズ現象の「無意味の意味」を、「社会運動論」および「儀礼論」から分析していったものであるが、第二論文は次のような問いを投げかける。それは、世界各地で見られた「フラッシュモブズ」の現象と、日本における「吉野家オフ」は、果たして同一の現象なのかという疑問である。これは著者の伊藤自身が認めている本書の弱点でもあるが、日本におけるソーシャルなる言葉の流行を考える上で見逃せない論点であるように思われる。具体的には、欧米で見られる「フラッシュモブズ」と「吉野家オフ」には次の二点で違いがあると第二論文は指摘する。
 第一に、オフライン(現実)での行動に至る経緯である。フラッシュモブズにおいては、特定の「呼びかけ人」がおり、現場での行動はこの「呼びかけ人」が事前に出した指示にしたがって遂行される。また、どこに集合し、行動にいたるかの指示は直前まで明らかにされないため、参加者は指示に従うしかできないのである。他方「吉野家オフ」においては、いかなる行動をとるかは事前に2ちゃんねるにおけるコミュニケーションの中で決定されていく。参加者の多くが、現場での行動のルールづくりに参加できるのである。それは、言うなれば「ゲームを遂行するなかで、ゲームのルールを確定していく」というものである(そして、みんなが関わって決められたゆえ、欧米の事例と異なり、事前に決めたイベントの場所――吉野家であれば新宿靖国通り店――は何か不都合があっても変更できない)。
 二つ目の違いは、関係者間の濃密性の違いである。ルール作りに参加することを通して獲得される仲間意識、あるいは2ちゃんねるというインターネット空間での内輪性がオフラインでの行動にも反映されており、お互いは全くの他人であるにも関わらず、現場では強烈な内輪のコミュニケーションが展開されるのである(2ちゃん語を使ったコミュニケーション)。それは<「馴れ合い禁止」という馴れ合い>の様相を示している。あるいは<「馴れ合い禁止」という馴れ合い……の禁止……という馴れ合い……(略)>といった強力な反省性/再帰性がそこでは展開されており、これこそがフラッシュモブズとの違いではないかとK・Yは指摘する。この背景にあるのは、インターネットメディアの欧米/日本での位置づけ――メディア性――の差異である。このような「無規定でありながらも濃密」な関係性は、参入離脱が一見容易であるにも関わらず、実のところ敷居が高い――2ちゃんねるへの書き込み、オンラインゲーム、ミクシィ疲れ、フェイスブックの友達承認をめぐる葛藤を想起せよ――日本のインターネットメディアと表裏一体の現象なのかもしれない。ソーシャルの時代のコミュニケーションは、果たして「薄い」のであろうか「濃い」のであろうか?あるいは、「濃い」特質を日本のインターネットメディアが持ってしまうがゆえに、反省意識の必要ない、ただそこにいるだけの「曖昧な関係性」(第一論文)――ソーシャルカフェ、ソーシャルランチなど――が希求される、それがソーシャルの時代なのかもしれない。著者の伊藤は、著作の最後にツイッターについて少々触れているが、メール・ブログ・2ちゃんねる・ツイッターのメディア性の差異によるコミュニケーション様式の違いに注目することで、伊藤が描いた『フラッシュモブズ』のアナザーストーリーを描くことが可能になるかもしれない。
 第三論文「恐怖と経験の距離――怖い話の社会学」は、インターネット上での「怖い話」・「都市伝説」を題材に、このメディア性に焦点をあてた論文である。第三論文が依拠するのは、メディア研究で言われるところの「内容」(コンテンツ)と「形式」(メディア)の区分けと、両者のダイナミズムであり、この両者の関係性が際立ったものとして「怖い話」などのうわさを題材として取りあげている。第三論文で最初に指摘されるのは、メディアと、それを見るものを切り離さず、そのダイナミズムを見る必要性である。あるいは、話し言葉と書き言葉の循環、それを支えるメディア(性)である。第三論文は、インターネット掲示板では、それ自身が「信じてもらうことを期待するものではない」メディアであるがゆえ、怖い話の物語形式が通常の怖い話とは異なるという指摘をする。具体的には、怖い話は通常、信じてもらえそうにない物語を人に語るがゆえ、「伝聞」形式で話が始まる(例:これは友人のいとこの話なんだけど)が、インターネット掲示板では書き手の個人的経験に基づく地方の怪奇ものが多いと言う。あるいは、インターネット掲示板は「コメント欄」がついているが故に、読者との相互交流を楽しむために「伝聞形式」ではないのではないかと指摘される。これは言い換えれば、インターネット掲示板でなされる「怖い話」をめぐるコミュニケーションが、真偽を追求するものではなく、エンターテイメントとしてのクオリティをめぐるものであるということを示している。他方、ツイッターでは個人のアカウントが特定されている――それが前提のコミュニケーション――であるがゆえ、デマのようなものが実のところ拡散しやすいのだと第三論文は指摘する。第三論文は、このようなメディア性に注目することで、大衆からソーシャルへの展開を、物語形式の変化と重ね合わせて読み解いている論文である。第二論文が述べていた、ソーシャル時代における「濃い」/「薄い」関係の差異、あるいはその循環は、このような異なる物語形式――とそれを支えるmedia(mediumの複数形名詞)――の等置と交錯状況によってもたらされているのかもしれない。

※Webに掲載するにあたって、一部に修正を加えています。

第14回文学フリマへの出店(予定)

2012年02月14日 13時03分40秒 | その他、お知らせ
青年文化ゼミ有志が、第14回文学フリマへの出店を予定しています。

第13回文学フリマへの出店

2011年11月03日 11時00分00秒 | その他、お知らせ
青年文化ゼミ有志が、第13回文学フリマに出店します。みなさまのご来場・ご来店をお待ちしております。

日時:2011年11月3日(木・祝) 11:00~16:00
場所:東京流通センター 第二展示場 エ-50(Fホール[2F])

『文化と表現』各号1冊100円
『押井守特別講演録』400円(文学フリマ特価・数量限定)
 サークル第十三回サークルカタログ(WEB版)

【新刊】

『文化と表現』 Vol.9
特集 学校/学園

特集によせて 「学校/学園」から見えてくるもの   
『学校』/『学園』を考える   p.2
AKB48という未完のプロジェクト   p.5
特Sクラスの舞台装置 ――美少女ゲームから見る「学校」「学園」   p.19
「学校」への抵抗   p.24
半人前未満の一講師がふと思ったことについての走り書き   p.28
「学校」の中の〈学校/学園〉   p.34
動ける人々と動けない人々(承前)   p.46
政治に参加するとはいかなることか ――その3 就議員のすゝめ   p.50
趣味について(2)   p.55


【バックナンバー】
『文化と表現』 Vol.1
・クサオ p.1
・武蔵野教育大学七不思議研究   p.8
・現代日本の若者文化~女性ファッション誌における分析~   p.21
・からっぽと砂時計   p.41
・趣味縁の強さと弱さについての覚書   p.52


『文化と表現』 Vol.2
・「制服」の両義性から見る衣服とアイデンティティ   p.1
・夜が掴む   p.14
・詩   p.40
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~   p.42
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(2)    p.48


『文化と表現』 Vol.3
・オタクが町にやってきた ~W町のフィールドワーク~ (上)   p.1
・都市とオタクに関する一考察   p.12
・それでも「○○は俺の嫁!!」と、世界の片隅で控えめに頑張るために。~二次元キャラとの結婚認める署名についての雑感~   p.19
・徒然とファッションを…   p.23
・書評 浅野いにお『世界の終わりと夜明け前』より『世界の終わり』   p.31
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(3)    p.34


『文化と表現』 Vol.4
特集1「オタクと町」

・オタクが町にやってきた ~鷲宮町のフィールドワーク~ (中)   p.1
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(4)    p.7

特集2「押井守」
・「追従者」たちはどこへ向うのか~「押井守」をめぐる円環の彼方に~   p.14
・サークル棟と拡声器、あと鍋   p.25
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~ (2)    p.53
・Pères et fils―父と子をめぐる断章―   p.57


『文化と表現』 Vol.5
特集 大澤真幸著『ナショナリズムの由来』を読む

・大澤真幸『ナショナリズムの由来』概略   p.1
・地元・ジモト・趣味縁   p.9
・身体?コミュニケーション?社会?――「ナショナリズム」の場合   p.19
・「聖地巡礼」  ナショナリズム的「巡礼」からの逆(?)照射   p.29
・社会起業家・「囲われた郊外」   p.35
・武蔵野教育大学七不思議研究2   p.41
・ファッション・ショーのファンタスマゴリー   p.49


『文化と表現』 Vol.6
特集 『思想の科学』

・特集によせて 『思想の科学』を知らない子どもたち   p.1
・『共同研究 集団』を読む   p.3~
・「共同研究」における「政治的」アプローチ   p.17
・『思想の科学』文化をめぐって ~シンポジウムのやりとりから~   p.29
・ファッションと声 ―― 『思想の科学』のファッション空間と現代のファッション空間 ――   p.41
・空気系から 遠く、離れてみたくて   p.49
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~ (3)   p.53


『文化と表現』 Vol.7
特集 「政治」を考える

・特集によせて 私たちの「政治」   
・政治に参加するとはいかなることか ――その1 選挙に行くのは大人の義務?   p.1
・一九六八、冬、平瀬橋   p.5
・デヴィッド・フィンチャーの政治論 ――世紀末における「離脱」の意味論   p.17
・つきあいとしての政治   p.35


『文化と表現』 Vol.8
特集 排外

・特集への序文  排外について語るもうひとつの語り口のありか   
・政治に参加するとはいかなることか ――その2 被選挙権の排除   p.2
・動ける人々と動けない人々   p.6
・「ジョーカー」の排除ゲーム ――ゴッサムシティのみる夢   p.14
・物語からの排除/排除の物語 ――九井諒子作品集 『竜の学校は山の上』から   p.22
・東京都青少年育成条例改正問題について、おバカなりに反対派立場から少し考えてみた ――過剰な排除を突き抜けたくて   p.28
・趣味について   p.32
・モードを捉える眼   p.37

第13回文学フリマへの出店(予定)

2011年06月14日 00時00分00秒 | その他、お知らせ
青年文化ゼミ有志が、第13回文学フリマへの出店を予定しています。

第12回文学フリマへの出店

2011年06月05日 23時19分55秒 | その他、お知らせ
青年文化ゼミ有志が、第12回文学フリマに出店をします。みなさまのご来場をお待ちしております。

日時:2011年6月12日(日) 11:00~17:00
場所:大田区産業プラザPiO 大展示ホール T-07
1冊100円 ※3冊以上購入で割引有

【新刊】

『文化と表現』 Vol.8 
特集 排外

特集への序文  排外について語るもうひとつの語り口のありか
政治に参加するとはいかなることか
  ――その2 被選挙権の排除
動ける人々と動けない人々
「ジョーカー」の排除ゲーム
  ――ゴッサムシティのみる夢
物語からの排除/排除の物語
  ――九井諒子作品集 『竜の学校は山の上』から
東京都青少年育成条例改正問題について、おバカなりに反対派立場から少し考えてみた
  ――過剰な排除を突き抜けたくて
趣味について
モードを捉える眼


【バックナンバー】
『文化と表現』 Vol.1
・クサオ p.1
・武蔵野教育大学七不思議研究   p.8
・現代日本の若者文化~女性ファッション誌における分析~   p.21
・からっぽと砂時計   p.41
・趣味縁の強さと弱さについての覚書   p.52


『文化と表現』 Vol.2
・「制服」の両義性から見る衣服とアイデンティティ   p.1
・夜が掴む   p.14
・詩   p.40
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~   p.42
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(2)    p.48


『文化と表現』 Vol.3
・オタクが町にやってきた ~W町のフィールドワーク~ (上)   p.1
・都市とオタクに関する一考察   p.12
・それでも「○○は俺の嫁!!」と、世界の片隅で控えめに頑張るために。~二次元キャラとの結婚認める署名についての雑感~   p.19
・徒然とファッションを…   p.23
・書評 浅野いにお『世界の終わりと夜明け前』より『世界の終わり』   p.31
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(3)    p.34


『文化と表現』 Vol.4
特集1「オタクと町」

・オタクが町にやってきた ~鷲宮町のフィールドワーク~ (中)   p.1
・趣味縁の強さと弱さについての覚書(4)    p.7

特集2「押井守」
・「追従者」たちはどこへ向うのか~「押井守」をめぐる円環の彼方に~   p.14
・サークル棟と拡声器、あと鍋   p.25
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~ (2)    p.53
・Pères et fils―父と子をめぐる断章―   p.57


『文化と表現』 Vol.5
特集 大澤真幸著『ナショナリズムの由来』を読む

・大澤真幸『ナショナリズムの由来』概略   p.1
・地元・ジモト・趣味縁   p.9
・身体?コミュニケーション?社会?――「ナショナリズム」の場合   p.19
・「聖地巡礼」  ナショナリズム的「巡礼」からの逆(?)照射   p.29
・社会起業家・「囲われた郊外」   p.35
・武蔵野教育大学七不思議研究2   p.41
・ファッション・ショーのファンタスマゴリー   p.49


『文化と表現』 Vol.6
特集 『思想の科学』

・特集によせて 『思想の科学』を知らない子どもたち   p.1
・『共同研究 集団』を読む   p.3~
・「共同研究」における「政治的」アプローチ   p.17
・『思想の科学』文化をめぐって ~シンポジウムのやりとりから~   p.29
・ファッションと声 ―― 『思想の科学』のファッション空間と現代のファッション空間 ――   p.41
・空気系から 遠く、離れてみたくて   p.49
・〝ヒー〟 イズ ア ティーチャー! ~ forever & eternal recurrence ~ (3)   p.53


『文化と表現』 Vol.7
特集 「政治」を考える

・特集によせて 私たちの「政治」   
・政治に参加するとはいかなることか ――その1 選挙に行くのは大人の義務?   p.1
・一九六八、冬、平瀬橋   p.5
・デヴィッド・フィンチャーの政治論――世紀末における「離脱」の意味論   p.17
・つきあいとしての政治   p.35

2009年度後期の予定

2009年11月14日 07時10分13秒 | その他、お知らせ
11/10 高田 テキスト:吉川徹『学歴分断社会』
11/17 濱名 テキスト:荻上チキ『社会的な身体』 第3章
11/24 小澤?
12/1  西(清原?)
12/8  日野
12/15 花村?
12/22 杉浦
1/12  室田
1/19  (西?)
1/26  小形

2009年度合宿

2009年11月14日 07時02分59秒 | ゼミ合宿
2009(平成21)年度の合宿

-2010 春合宿-

場所:未定
日程:未定(2泊3日)
テキスト:未定



-2009 夏合宿-

場所:山喜旅館(静岡県伊東)
日程:8月31日~9月2日(2泊3日)
テキスト:立岩真也,1997,『私的所有論』勁草書房.
 1 杉浦
 2 花村
 3 濱名
 4 高田
 5 田村
 6 田代
 7 田代(2節まで)、寺地(3節から)
 8 寺地
 9 小澤
        (敬称略)

自由発表

2009年07月08日 03時49分37秒 | 2009年度自由発表
7月7日(火)18:00~ サンシャイン9階集団実験室

卒論構想報告「インターネットでの表現活動におけるアーキテクチャの考察」

発表者:花村翔太郎(N類総合社会システム専攻4年)