北村想原作、演出が流山児祥、俳優陣はロートル(失礼!)女性陣と聞いて、即東京にまで馳せ詣でしてみたいか、そうでもないか、、、。
私はあの小さな早稲田駅前の劇場でどんなバカ騒ぎが垣間見れるか気になってしまいとうとう東上してしまう。相変わらず現物の流山児祥は荘厳で元気。懐かしさを超え、時間間隔がなくなってしまう。
話は面白おかしい「怒れる12人の男たち」のすれすれパロディをといえようか、グロテスク . . . 本文を読む
チェーホフの3短編集。3編ともとても面白い。さすがチェーホフは演劇の面白さをよく見つめて、そしてよくわかっている。演劇の作り方までわかるような展開である。セリフがすべて洗練されている。無駄がない。これこそ演劇の粋。
冒頭の「結婚申し込み」と最後の「熊」が秀逸。本当に小さな劇場上演だが、ファンにはだからこそ応えられない演劇鑑賞となった。やはり東京の演劇は質が高いね。来た甲斐があったものだ。 . . . 本文を読む
学生演劇。出し物もM1グランプリを目指す芸人と出会い系アプリであった若い女性。いかにもヤングの物語
まあ彼らの実際の生態も吾輩からすれば異次元の世界。でも、かなりまじめなお笑いを目指す芸人が中心に描かれるので、いやらしさは毛頭ない。マッチングアプリとはいえ、まともな話であるのだ。
ただ吾輩からはそれほど深く入り込むこともできず、そうなんだね、とうなずくばかり。劇中劇のM1グランプリ予選はどうな . . . 本文を読む
4つの話が相互に描かれる。家族の話だ。セリフはほとんどなし。
それぞれリンクするかと思っていたら、ただ単に4つのお話でした。それならセリフなくてもかまわない、でも漫画的な雰囲気だなあと思っていたら、原作は漫画でした。納得。心象的なシンボリック映画なんだ。
俳優陣が豪華で見ているこちらが逆に戸惑いました。 . . . 本文を読む
最近再演が続く「タイムレスレター」の公演。今回は一番最初の公演の再演らしい。この劇団はずっと見てきているがこの一作目だけは逃したらしい。なんといつもとはかなり印象の違う作風で、前田氏らしくないなあと思って、帰ってからよくプログラムを見てみたら、脚本が前田氏ではなかった。なるほど、そうなんだと納得。
舞台はいつも美術がすごくて、それだけでもう気持が高揚してしまう。見る前から盛り上がる。今回は12人 . . . 本文を読む
劇団20周年記念上演。3時間を超える長丁場で、会場が空調不良で暑いまま演劇を見る。
話は4つのストーリーが並行して流れ、重いものもあれば卑近な軽い人生も描かれる。大道具というものはなく、舞台はシンプルだ。だから観客は想像力を立ててみることになる。結構、コミカルな話もあり、3時間退屈はしない。けれど、結構やはりちょっと長いかなあと思う。
ラストになって4つの話がリンクしてつながり、感動的な終わり . . . 本文を読む
冒頭の5、6分。下から見上げた木々の枝からの空が延々と続く。長い。少々苛ついてしまう。この経験は前も経験したかな。えっと、そうだ。ゴダールの「ウィークエンド」だ。長らく渋滞する道路、車は全く進まない、延々とその様子を観客に同時体験させる。そしてやっと動き始めたら、なんと衝突事故の悲惨さが、、。
この映画の方は、延々と続く空の後は何ともない普通のカットが挿入されていた。テーマは自然と人間。大きいテ . . . 本文を読む
ハートフル映画だと思ってみてみたら、何のことはないサスペンス映画だった。でも、B級映画だとはわかっていても、ぐんぐん引き寄せられる面白い映画であった。ちょっと信じられないストーリーだけど、まあこれが映画というものさ。面白かった。 . . . 本文を読む
ミステリーの秀作と誉れ高い本作を見るまで時間がかかる。なんでかな。それほど長くもないし、嵐の中の連続殺人だし、興味深い話であります。
この小説、文庫本をまず読む。最初の登場人物のページを何度見直したか。登場人物が少ないわりに人物描写が深くないのか、よくだれがどうなのかわからないのだ。ラストでキーとなる女子大生にしても、人物欄では完全に女性だと書かれているし、(というのはボクという表現がどうも変な . . . 本文を読む
いやあ、久々の劇団カオス。コロナ禍以降だからもう3,4年ぶりか。この劇団はひょっとしたら学生演劇を見た最初かもしれない。脚本は自前ではないが、とてもよく練られたホンを作る。感動作も多く、いつも席を立つときはなかなか余韻が多い劇団である。
さて、今回の出し物、なんと高校生の文化祭と体育祭を合体させよ、という志向で生徒たちが悩み、考える話。なんと、卑近な話かなあと思っていたが、これがなかなか面白い。 . . . 本文を読む
シリアスで結構難解な演劇で知られる(と勝手に思っている)第2劇場。ところが春眠暁を覚えずで、阪大演劇でまたもや「ちゃうかちゃわん」に引き続き夢のお話。
ちょっと肩透かしというか、またもや夢の話で、しかも舞台のど真ん中にドカーンとベッドが配置されている。いい夢を見たいという女の子が出てきて、睡眠不足なのでもっと眠りたいとか聞いていると、こちらに伝染し。まさかの私自身が夢のまた夢、劇中劇とも思われ、 . . . 本文を読む
このシリーズも10巻。スピンオフも加えると13巻らしい。今回は、あっという間に読み切ったが、それでもいつものさわやかさは残る。でも、ちょっと当たり前すぎたかなあ、、。深さが不足気味。
これだけシリーズ化しているともう書くことにも窮するのかなあ。そんなことを考えてしまう本作だったが、でも骨格の竜崎本人の姿はまごうことなきほんものを持っている。ファンはずっと読み続けることだろう、、。 . . . 本文を読む
秀作。人を愛するっていう本質的なことの意味を問う純粋培養映画です。
前半は通常の、とは言えないか若い二人の恋愛を。後半は愛する人を失った後にその母親を世話する過程で、我々が無償の愛に気づかせられる話。全体を見渡して浩輔の世界観が透いてくるのが美しく、大きなものであることに気づく。
鈴木亨平の演技も大いに驚くが、後半の重要どころ役阿川佐和子がすべてさらっていった感もある。
こういう透明感のする . . . 本文を読む
短編の名手、長岡による今までの短編をまとめた作品だ。設定が警察関係の学校や刑務所でなくてもまさに同じく面白さが堪能できる秀作ぞろい。
最近、ミステリーを読むと名前だけで違和感があり、どうも人物に入っていけない小説が多い。そんな苦痛もこの作家には全くない。どうやら私も世の中から遠く置き捨てられた人間であるらしい。この小説を読んでそんなことを考えた。 . . . 本文を読む
春たけなわ。春眠暁を覚えず、という理もあり、春はどうも眠い。そしてこの劇はまさに夢の中のお話。シンプルな話なんだけど、はちゃけて楽しい。
さすがヤングの勢いもあり、青春真っただ中といった感じ。うらやましいのう、、
というわけで文句なしのハジケタ青春感が愛しいぐらいよかった舞台でした。ダンスもよし。セリフもよし。もちろん役者たちみんな素晴らしい。
青春ってこんなに良かったか? . . . 本文を読む